藤沢版【9月27日(金)号】
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藤沢市 子育て世代にデジタル通知 郵送コスト削減へ実証実験

 郵便料金が10月1日(火)から値上がることを踏まえ、藤沢市は現在ハガキで通知している行政情報をデジタル郵便に置き換える「郵送DX」の実証実験を実施中だ。子育て世代に送付する「児童手当の支払通知書」を専用アプリ登録者にスマートフォンなどのデジタル端末を通じて知らせる仕組み。郵送コストをどれだけ節約できるかを検証した上で、将来的な市民の利便性や満足度向上を目指す。期間は11月中旬まで。

 郵便料金の改定は消費税率引き上げ時を除き、30年ぶり。市デジタル推進室によると、昨年度は全課で3億円ほどの郵送費が掛かっており、今回の値上げ率約30%で単純計算すれば、1億円弱の支出増になるという。

 そこで市は通知物の郵送に掛かる税金を削減しながら、子育て施策に充てられるかを検証するため、デジタル郵便を受け取る協力者を募集。郵送対象となる市内在住で中学生までの子どもがいる約2万8千世帯のうち、4割の体験を目標に掲げる。利用促進を目的に、応募者が増えるほど使えるポイントの当選確率・金額が上がるキャンペーンを行っている。

「ふじさわID」発行

 また市は10月から、市民が興味のある情報を受信できたり、オンラインで行政手続きができたりする「ふじさわID」も発行する。

 これまで市民が公共施設を利用する際には、各所に足を運び、現金で利用料金を支払わなければならなかったのに対し、利用登録から決済までオンラインで完結できるようになる全国の自治体で初の取り組み。一度登録すれば、市民が氏名・住所といった情報を何度も入力する手間を省けるほか、公民館や体育館、会議室など公共施設のオンライン予約が可能で、クレジットカードや電子マネーなどでキャッシュレス決済ができる。来年1月に公共施設予約システムがリニューアルされた段階で、4月以降の予約分から利用可。

 ID運用に合わせ、将来的には妊娠届作成や面談予約、出産子育て応援給付金申請などの手続きをオンラインで行う「子育てプラットフォーム」の構築も図っていく。

市内基準地価 過去10年で上昇率最高 鵠沼花沢町が宅地トップ

 県は17日、県内961地点の基準地価(7月1日時点)を公表した。藤沢市内の平均変動率は、住宅地5・5%、商業地5・2%、工業地5・7%と、それぞれ上昇し、過去10年で最高の上昇率だった前年を上回った。

 藤沢市内では、住宅地32地点、商業地9地点、工業地2地点が調査対象となり、新たに加わった2地点を除く全ての地点で上昇した。

 住宅地の上昇率は県内市区町村別で大和市、川崎市幸区に次ぎ、藤沢市が3番目に高かった。1平方メートルあたりの平均価格は23万700円で前年比プラス1万1800円となった。

 地点別では、鵠沼花沢町12の9が前年比プラス10・1%の37万円で、変動率・価格ともにトップに。変動率が2番目に大きい地点は辻堂3丁目で前年度比プラス9・6%、価格が2番目に高い地点は湘南台4丁目で33万8000円だった。

 辻堂や湘南台など、前年までの上位地点を抑えて今年最も上昇した鵠沼花沢町は、藤沢駅南口市街地の西に隣接する住宅地だ。(一社)神奈川県不動産鑑定士協会によると、「沿岸部は近年、若年層や市外に住む人などから再び人気が高まっている。海や市街地に近い利便性を魅力に感じる人が多い」と説明する。

 商業地は片瀬海岸1丁目がプラス7・5%の37万2000円で、前年に続き変動率が最も高い地点となった。

 価格では、大型商業施設「テラスモール湘南」や湘南藤沢徳洲会病院などが立地する辻堂神台1丁目がプラス3・9%の74万4000円で前年と同様に市内トップとなり、根強い人気を見せた。

第78回国民スポーツ大会のゲートボールで優勝した「夢湘南」主将を務める 沼上 洋子さん 茅ヶ崎市在住 75歳

チームに活力「魔法の声」

 ○…出場した過去3回のうち準優勝が2回。国民スポーツ大会の優勝は、まさに「念願」だった。「大会当日の予選から皆のプレーが良くて、自分の中ではっきりと予感があった」と、にんまり。仲間から「魔法の声」とも言われる張りのある声援が、大舞台の緊張をほぐす。「私にはゲートボールしか取り柄がないから」と謙遜する言葉も、爽やかに笑いを誘う。

 ○…藤が岡で生まれ、中学校から社会人までソフトボールにのめり込んだ。体を動かすのは昔から好きだったが、40代になると「若い子に追いつけなくなっちゃって」と、違う道に目を向けた。近所の公園でプレーしていた知人から声をかけられ、ゲートボールと運命の出合い。最初は「簡単でしょ」と始めたが、試合になると、自分よりも高齢の選手に勝てない。作戦の重要性と競技の奥深さを知って一気に惹かれていった。

 ○…練習では、藤沢市と茅ヶ崎市の愛好家が大清水サブグランドに集う。週3日、朝から夕方までボールを打つのは体力的に負荷も大きいが、「真夏の暑い中でも皆がついてきてくれる。本当に感謝です」と目を細める。スポーツマンとして「試合に出るからには勝つ」が信条。時に厳しい言葉もあるが、練習量が自信を育てる。誰よりも励むことで、自らも主将としての矜持を示す。その積み重ねがあるからこそ、言葉にチームを鼓舞する魔法が宿る。

 ○…高齢者スポーツの印象が強いゲートボールだが、30代や40代の選手も増えている。最初に教えるのは「あいさつと礼儀の大切さ」。技術を吸収する心の土台を重視する。「最近は教え子たちが大会でも結果を出してくれてね」と、自分の事よりうれしそうに、前のめりで瞳を輝かせる。

司法書士の無料相談会 10月5・19日

 県司法書士会湘南支部(門田渉支部長)は「司法書士無料相談会(面談)」を10月5日(土)と19日(土)、フジサワ名店ビル6階で開催する。午後2時30分から5時30分。

 同支部所属の司法書士が相続全般や遺言、相続登記、債務整理、過払請求、成年後見などの困りごとにアドバイスする。無料相談会は社会貢献活動の一環として第1、3土曜日に実施。申し込み不要。当日会場へ。(問)ひなた司法書士事務所【電話】0466・29・0308

前年比増の約150万人 海水浴客数 コロナ前に近づく

 藤沢市は、今年夏に市内3カ所の海水浴場を訪れた人が2023年よりも約11万2000人(8・1%)増え、149万9822人だったことを13日に発表した。海水浴客数の増加は4年連続となり、新型コロナウイルス感染症が流行する前年の2019年の約155万人に近づいた。

 来場者が最も多かったのは、片瀬西浜・鵠沼海水浴場で約101万8000人。片瀬東浜が約48万人、辻堂は約1500人だった。開設期間は7月1日から9月1日までの2カ月間(辻堂海水浴場のみ7月13日から8月31日まで)。

 海水浴客数が増えた要因として市観光課は「7月は晴天に恵まれ、本格的な夏休みシーズンに入った下旬以降は平日も多くの利用者があった」と説明。「8月は台風7号と10号の影響があったが、南海トラフ地震臨時情報の発表による影響はなく、例年観光客が多くなるお盆時期までに海水浴需要を取り込むことができた」と話す。また、猛暑を避けてか、夕方から海水浴場を利用する人も多く見られたという。

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藤沢駅北口から徒歩10分、境川沿いの「藤沢ホスピタリティパーク」1階にある小児科「せせらぎこどもクリニック」。2023年10月の開院後、地元の親子から多くの信頼... (続きを読む)

廣川玉枝さん作品展 「皮膚のデザイン」 アートスペースで5日から

 辻堂神台のアートスペースで、藤沢市出身のデザイナー・廣川玉枝さんによる企画展「皮膚のデザイン」が10月5日(土)から開催される。午前10時から午後7時。12月22日(日)まで。入場無料。

 廣川さんは、2006年にブランド「SOMARTA」を立ち上げ、これまで「皮膚」や民族学的なテーマで創作活動を展開してきた。作品は国内外から支持を集めており、21年開催の東京オリンピックではスポーツウェアのデザインを手掛けるなどして活躍。今秋には、企画展と同名の書籍も刊行予定だ。

 展示ルーム1では、「スキン シリーズ」と呼ばれる無縫製ニットの技術を用いて制作した衣服をマネキンや写真で展示する。同シリーズは、衣服を「第二の皮膚」と捉えた上で、皮膚のように伸縮する機能性と美しさを兼ね備えながら、国や人種、性別、体形を超越した人類共通の「世界服」を目指したもの。世界のパフォーマーから愛用されている。展示ルーム2では、半ドーム型ニットに鑑賞者が入るインスタレーション作品などを展示する。

 (問)同館【電話】0466・30・1816

講師を務める齊藤さん

薬と健康の週間イベント 災害時も医療で安心感を 薬剤師 齊藤さんに聞く

 (一社)藤沢市薬剤師会(村上和宣会長)主催の「薬と健康の週間イベント」が10月6日(日)、藤沢商工会館ミナパークで開催される。入場無料。

 当日は各種体験コーナーやお薬相談のほか、講演会(午前10時から)も予定されており、市薬剤師会理事の齊藤祐一さんと地方独立行政法人神奈川県立病院機構理事長の阿南英明さんが登壇する。「みんなが知らない災害時に薬剤師がやっている事」と題し講演する齊藤さんに話を聞いた。

 ――今回お話されることについてお聞かせください。

 「地震や台風など、大きな災害が起きた際には、医師や看護師と共に薬剤師も被災地へ派遣され、医療連携を図ります。現場で薬剤師がどういったことをしているのかについて、これまでの派遣事例を挙げながら解説します」

 ――コロナ禍も一種の災害と言えます。

 「そうですね。コロナ禍において我々が取り組んでいたことについてもお話しする予定です。各薬局では品薄状態が続いたマスクや消毒液の安定供給を目指し、薬剤師会としてはワクチンの接種に向けて尽力しました」

 ――イベントに向けてメッセージをお願いいたします。

 「非常時でも、普段と同じように医療を通じて市民の皆さんに安心感を提供していきたいという思いを込めて講演しますので、ぜひ気軽に来場してほしいと思います」

焼香台で手を合わせる園児たち

新江ノ島水族館で慰霊祭 地元園児ら120人参列

 新江ノ島水族館で20日、館内や近隣地域で飼育されていた生き物の霊を慰めるため、「水の生きものとペットの霊追悼法要」が行われた。動物愛護週間に合わせたイベントで、今年で46回目となる。

 龍口寺(片瀬)貫首の鈴木日沾猊下を迎え、同館の従業員と近隣の長谷幼稚園、比企谷幼稚園(ともに鎌倉市)の園児と関係者、藤沢市観光協会、近隣住民など120人が参列。アカウミガメ・タイマイの交雑種の「ダイ」、オタリアの「マミ」、園児たちが飼育していたカブトムシやメダカ、一般参列者のペットなどが供養された。

 崎山直夫館長は「オタリアのマミには入社当時から多くのことを教えられた。これからも命を育み、つながる命の大切さを伝える水族館でありたい」と話した。
ホールに展示されたマリア像(提供)

木彫りのマリア像 島原でお披露目 みその台在住・親松さんが制作に40年

 みその台在住の彫刻家、親松英治さん(90)がライフワークとして手掛けてきた全長約10mにも及ぶ木彫りのマリア像が、長崎県南島原市にある「原城聖マリア観音ホール」に展示された。島原の乱(島原・天草一揆/1637〜38年)の犠牲者への鎮魂を目的に、40年ほど掛けて制作。木彫り像としては世界最大級とされる。16日には落成式が行われ、関係者約80人が祝った。

 熱心なキリスト教徒の親松さんは、若い頃に同市に訪れた際、島原の乱による犠牲者を弔う慰霊碑がないことを知った。「彫刻家として何ができるか」。ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が1981年に初めて訪日した際に、木彫りのマリア像と島原への思いをしたためた手紙を送った。後日、「あなたの人生を祝福する」との返信が届き、「絶対に作り上げる」という情熱が芽生えた。

 聖園女学院の敷地内にあるアトリエでは天井の高さが足りなかったため、上半身と下半身に分けて作業。素材には、樹齢200〜300年のクスノキを使用した。

 受け入れ先として発足した「南島原世界遺産市民の会」が約7千万円の寄付を集め、ホールの建築など進めていた。親松さんは「ようやく完成できた」と安堵の声をもらし、「仏・ルルドの聖母のような存在として、マリア像が島原半島の発展に寄与できるよう見守っていきたい」と語った。

申し込み専用二次元バーコード

看護職への復帰を支援 湘南看護で研修

 「子育ても一段落したし、そろそろ看護職に復帰したい。でもブランクが長くて心配」――。出産や育児で仕事を退職した看護師に向けた「復職支援研修」が、10月29日(火)に大庭の湘南看護専門学校で行われる。午前10時(受付30分前)から午後0時30分。参加無料。

 (公社)藤沢市医師会の主催で、藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町の看護師不足対策として、いわゆる「潜在看護師」の掘り起こしを図りたい考え。研修では、講義とモデル人形を用いた演習で、採血の知識と技術を学ぶ。

 「子どもから『お母さんは看護師しないの』という言葉に後押しされ、復職した人もいます。不安を解消する足掛かりになれば」と担当者。

 対象は【1】看護師・准看護師・保健師・助産師いずれかの資格を有する【2】現在未就業【3】2市1町の医療機関に就業希望の条件を満たす人。定員20人。応募期間は10月1日(火)から22日(火)まで。参加希望者は、左記の二次元バーコードから申し込む。

 問い合わせは湘南ナース総合支援センター(同校内)【電話】0466・86・5440。

藤沢市 ふるさと納税返礼件数 「PayPay商品券」全国1位

 全国で約600自治体が導入しているデジタル商品券型のふるさと納税返礼品「PayPay商品券」について、2023年度の藤沢市における寄付受け入れ件数が全国1位になったことが分かった。24日に行われた市議会9月定例会で、吉松巳希議員の一般質問に対し、市が報告した。

 市によると、同返礼品を選択した寄付件数は約1500件。昨年度のふるさと納税全体の受け入れ件数約1万3400件の1割超を占めた。寄付額は約5000万円で、全体では約3億8300万円の税収があった。

 市は23年2月、ふるさと納税のポータルサイト「さとふる」に新たな返礼品として「PayPay商品券」を加えた。寄付者は、地場産品基準を満たした商品やサービスを提供する市内の飲食店や宿泊施設などでの支払いに同商品券を利用することができる。県内では藤沢市のほか、川崎市や鎌倉市、松田町など9市町が導入している。

 藤沢市の同返礼品が人気を集めたことについて市は「寄付者が多い都市部の都内や横浜などから日帰りで訪れやすく、市内には江の島をはじめ観光資源が多くあるからでは」と分析する。

 一方、藤沢市民がふるさと納税制度を利用することで失われた23年度の市税流出額は約21億8700万円。歳入確保に向けて市では、財政課が担当しているふるさと納税の業務を来年度から(仮称)市長室の(仮称)行政経営室に移す方針などを議会で示した。

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優勝した夢湘南メンバー

ゲートボール「夢湘南」 念願の全国優勝

 藤沢市を拠点に活動するゲートボールチーム「夢湘南」が佐賀県で7日と8日に行われた「第78回国民スポーツ大会」で優勝した。同大会ではこれまで2度準優勝していたが、優勝は初。

 今大会、ゲートボール競技女子には全国の予選会を勝ち抜いた15チームが出場した。夢湘南は予選リーグを全勝で1位通過。決勝トーナメントでは、準決勝で昨年優勝した埼玉県のチームと対戦。相手チームがミスをするなかでも夢湘南は堅実に得点を重ね、16対8で勝利。勢いをそのままに臨んだ決勝で鳥取県チームを15対8で退け、初の栄光を掴んだ。

 主将の沼上洋子さん=人物風土記で紹介=は「これまで惜しいところで優勝を逃していたので、初優勝できてうれしかった。チームの皆がここぞという時に良いプレーをしてくれた」と仲間をねぎらった。

長後商店街 地域交流イベント開催 29日、豪華ゲストも

 長後商店街で29日(日)、年に1度のイベント「地域の文化祭」が行われる。時間は午前10時30分から午後5時まで。

 ロワール光月堂から相模屋鈴木薬局までの歩行者天国ゾーンには、キッチンカーや地元商店、消防団などによる出店、小田急電鉄による各種体験会がずらりと並ぶ。

 またゴールドエイジ裏の駐車場に設置される特設ステージでは、地元の園児や学生による発表があるほか、漫才コンビ「おぼん・こぼん」さんや、長後出身のタレント、リッチピープルさん、現役大学生書道家の荒井理紗子さんによるパフォーマンスなど豪華なゲストも出演する。

 長後商店街協同組合・長後商店街周辺イベント連絡協議会の主催。荒天中止で、雨天時は内容を一部変更して開催される。問い合わせは同組合【電話】0466・44・0215。

オリジナルラップを熱唱する参加者

困り事ばかりだYO! 藤沢の不満、親子らラップに

 「夏が長い、外に出られない」「道が混む」「駐輪場少ない」「制服が高い」「ムクドリ多い」「北部も盛り上がれ」――。

 藤沢市内で感じる不満をラップで表現する一風変わったイベントが9月22日、本町の藤沢市労働会館(Fプレイス)で開かれた。気候変動対策の推進を求めて活動する市民チーム「#6年後も本当に住みやすい街大賞1位とるぞ藤沢プロジェクト」の主催で、市が進める施策の情報提供と市政への市民参加の活発化を図ろうと企画。親子連れなど25人が参加し、それぞれ思い思いのリリック(歌詞)をしたためた。

 この日、参加者は4グループに分かれ、困り事を書いた付箋を模造紙に貼り付けた。環境活動家ラップユニット「へらずぐち」の2人からアドバイスを受けながら、あらかじめ用意された曲のリズムに合うように韻を踏むなどリリックを構成。最後は左右に体を揺らしたり、手を上下に振ったりして皆で熱唱した。

 湘南台で3人の子どもを育てる40代女性は「他人が思う困り事を聞いて共感できる部分もあり、気付きが多かった」と感慨深げに語った。チームリーダーの藤法淑子さんは「気候変動の問題など個人の力だけでは限界がある。行政とも対話を重ねていきたい」とし、当日撮影した動画を今後、市に見せる予定という。

お祝いメッセージを手にするマイ・ミライメンバーと代表の細沼さん(右)

「いつもありがとう」 敬老の日 子どもがメッセージ

 湘南大庭地区社会福祉協議会が行っている敬老の日を祝う事業で今月、地区内2千人を超える高齢者に子どもたちのメッセージが届けられた。

 メッセージを書いたのは同地区で子どもたちの目線で地域活性化を目指す団体、子ども会議マイ・ミライのメンバーら。小学生から高校生まで14人が参加した。

 メッセージは「温かい支えのおかげで、とても良い学校生活を過ごすことができています」といった感謝の思いや「元気に楽しく、長生きしてほしい」といった祈りの言葉がつづられた。受け取った一人ぐらしの高齢者が「こちらが地域の子どもたちに見守られているよう」と涙ぐむ場面もあったという。

 言葉を寄せた宮原あかりさん(11)や三嶽竜大さん(12)は「感謝の言葉が伝えられてよかった」と笑顔を見せた。メッセージは敬老の日の16日まで同地区市民センターに、長寿の象徴である鶴と亀のイラストを添えて展示された。イラストを提供した小田愛乃さん(19)は「いつまでも長生きしてほしいとの思いを込めた」と話した。

展示予定の油彩画(提供)

藤沢三田会アート展 10月1日から

 藤沢在住の慶應義塾出身者の会、藤沢三田会の会員によるアート展が10月1日(火)から6日(日)まで開催。午前10時から午後7時。水彩画や銅版画、ボタニカルアートなど約110点が並ぶ。

 問い合わせは同展事務局・石光さん【電話】0466・23・2849。

「オレオレ」根強く 「ロマンス詐欺」も多発

 藤沢市内での特殊詐欺の認知件数は今年7月までに49件、被害総額は1億2673万円にのぼることが藤沢・藤沢北両署への調べで分かった。

 内訳を見ると、古典的な「オレオレ詐欺」が27件、1億407万円で全体の8割以上を占めた。次いで「預貯金詐欺」が14件、1148万円。自治体や税務署の職員を名乗り、医療費の払い戻しがあるからと、キャッシュカードの確認や取り替えの必要があるという口実で自宅を訪れ、カードをだまし取るなどの手口だ。また、有料サイトで未払い料金がある、パソコン画面に「ウイルスに感染した」と表示させて金銭を奪うといった「架空料金詐欺」、簡単に融資が受けられると信じ込ませて申し込んできた人に「保証金が必要」などと言う「融資保証金詐欺」、医療費や税金、保険料の還付金手続きを促してATMを操作、送金させる「還付金詐欺」、右の記事で紹介した「キャッシュカード詐欺盗」が数件発生した。

 最近では、SNSで関係を深めて信用させ、指定された口座へ金銭を振り込ませる「ロマンス詐欺」も多発。県内では同月累計で324件、約59億1100万円の被害があった。藤沢署によると「長期間のやり取りで芽生えた恋愛感情や親切心につけ込むため、だまされてしまう」という。少しでもおかしいと感じたらまず警察へ連絡を。

 問い合わせは藤沢署【電話】0466・24・0110、藤沢北署【電話】0466・45・0110。

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詐欺被害に遭った体験を語る70代女性

「誰も信じられない」 被害女性が手口語る

 今月9日午後0時45分ごろ、女性宅の固定電話が鳴った。受話器を取ると、藤沢警察署生活安全課のタカハシを名乗る若い男だった。聞けば、自宅付近で空き巣被害が多発しているとのことで、「お宅でも何か被害が出ていませんか」と尋ねられた。そうした形跡は特に見られなかったため、女性は「ないですよ」と伝えると、タカハシは「気を付けて下さいね」と言って電話を切った。

 すると間もなくして、今度は同課のヨコヤマという年配男性から電話が掛かってきた。「先ほどタカハシから連絡があったと思いますが、今詐欺グループの男女を逮捕しました。犯人のアジトに、あなたの個人情報が載っている名簿が見つかりました。キャッシュカードが犯罪に使われる恐れがあるので、現在お持ちのものは停止処分して、新しくした方がいいですよ」と言われ、警察官という肩書きを完全に信じ込んでしまった女性は、すべての手続きを任せることにした。

カードすり替え

 口座のある4つの銀行をヨコヤマに伝えると、そのうち1行の残高が「720円しか入っていない」と言われ、女性は動揺した。続けて「カードを停止処分しないと全部引き出されてしまう。すぐに金融庁の職員を向かわせるので、古いカードを封筒に入れておいて下さい。あと手続きに必要なので、暗証番号を教えて下さい」と畳み掛けるように言われ、女性は疑うことなく口座の暗証番号を伝えてしまった。そうこうしているうちに自宅のインターホンが鳴り、金融庁のムラタという男が現れた。「カードと印鑑を持ってきて下さい」と指示された女性はキャッシュカード計4枚を手渡し、玄関にある印鑑を指さした。するとムラタが「喉が渇いているので水を一杯もらえますか」と言うので、女性は一旦玄関を離れ、水を汲んだコップを差し出した。最後にムラタは封筒に印鑑を押し、「絶対に開けないで大切に保管しておいて下さい」という言葉を残して去った。

 午後2時30分ごろ、口座のある銀行から電話があり、「口座に不審な取引があった。心当たりはないですか」と聞かれた。行員に一連の流れを説明すると、封筒の中身を確認するよう指示され、恐る恐る見てみるとカードは緑色のプラスチック板4枚にすり替えられていた。そこで女性はキャッシュカードがすり替えられたことにはじめて気づき、110番通報。現場に駆け付けた警察官に事情を話すと、水を取りに行かせている間にカードを盗んだ「キャッシュカード詐欺盗」だと教えられ、総額200万円が引き出されていることが分かった。この手口を女性は知らなかった。

優しい犯人の声

 藤沢署は女性宅のインターホンに録画された犯人の写真をもとに、JR藤沢駅を張り込み。辛うじて犯人逮捕に至った。年齢は若干18歳だった。

 「犯人は優しい口調で話し掛け、なかなか電話を切らせてくれない。もう誰も信じられない。同じような電話が掛かってきたら、今度は真っ先に本当の警察署に掛け直す」と今回の被害を教訓にするとした。

出合頭・追突に注意 秋の全国交通安全運動

 藤沢市内の交通事故発生件数は今年8月時点で649件、前年同時期と比べて110件減少したものの、3人の尊い命が失われた。不注意が重なれば加害者にも被害者にもなりうる可能性があり、譲り合いや思いやりの気持ちが大切だ。

 藤沢署によると、出合頭の事故が最多の71件、一般市道が事故現場になる場合が主で、次いで追突事故が54件で続いているという。一方、藤沢北署では交差点に絡む事故が多発。乗用車やオートバイの運転中、左折時に巻き込み、右折時や直進時に歩行者や自転車を見過ごして衝突する事故が頻発しているという。

 こうした交通事故を防ぐことなどを目的とした「秋の全国交通安全運動」が、9月21日から30日(月)まで10日間実施される。30日は「交通事故死ゼロを目指す日」。「挙げる手を やさしく見守る 横断歩道」をスローガンに、警察をはじめ、交通安全協会など外郭団体が運動を推進する。

 同運動の重点は歩行者の交通事故防止、反射材用品等の着用推進、安全な横断方法の実践等▽早めのライト点灯、ハイビーム活用促進、飲酒運転等の根絶▽自転車・特定小型原動機付自転車利用時のヘルメット着用、交通ルール遵守の徹底▽二輪車の交通事故防止。

免許返納という選択肢

 また近年、家族ら周囲の勧めなどで運転免許を有効期限内に返す「自主返納」をする人が少なくない。両署でも同月時点で850人が免許を返納した。

 65歳以上の人が自主返納をした後に交付される「運転経歴証明書」を提示すれば、多くの特典を受けることもできる。 例えばタクシーやバスの運賃、デパートや商店街で買い物する際に割引されるなど。 マイカーを手放しても交通手段に困らないよう、公共交通機関の割引をしている。

 運転に不安のある人は、安全運転相談窓口の利用や講習会に参加してみては。

地域食材の魅力広める 駅前広場で新イベント

 藤沢駅北口のサンパール広場とサンパレット広場で10月3日(木)、地域食材の魅力を発信するイベント「うみべのFARMERS MARKET」がプレ開催される。時間は午前10時から午後4時まで。一般社団法人藤沢駅周辺地区エリアマネジメントの主催。

 地域の一次産業を応援しようと企画され、当日はフードトラックによる地元産の野菜を使った食事の提供や、とれたて野菜の販売などが行われる。

 今回の利用者から出た意見を集約し、10月末から本格開催する予定。

 問い合わせは同法人事務局【電話】0466・23・1680。

展示予定の絵画作品(提供)

片瀬海岸・玉屋本店 絵画と茶道具の展覧会 ワークショップも開催

 片瀬海岸の老舗羊羹専門店・玉屋2階を会場とした美術展覧会があす9月28日(土)と29日(日)に開催される。湘南に残る歴史的建造物を舞台とした「湘南邸園文化祭2024」の関連企画。1912年創業の玉屋本店は、建物が国の登録有形文化祭に登録されている。

 会場では、地元在住の画家、依藤奈奈さんによる抽象画などの絵画作品や、陶芸家・飯田浩丈さんの茶道具・野良茶碗作品、川島かおりさんによる呉須染付の現代的な器とオブジェなど、約30作品が並ぶ。

 布でお寿司を作るワークショップ(予約不要、参加費千円)や、陶器の絵付けワークショップ(同、参加費3500円)も開催。問い合わせは玉屋本店【電話】0466・22・4057。

アプリを登録する参加者ら

アプリで外出を楽しく 探求クラブが健康講座

 スマートフォンのアプリを使って健康増進を図る「みんチャレ講座」が12日、鵠沼公民館で開催された。

 同館を拠点に地域貢献活動や親睦活動などを行う「くげぬま探求クラブ」と藤沢市が主催したもの。この日は、近隣の市民ら約20人が参加。スマートフォンを活用して外歩きを楽しみ、足腰のフレイル(虚弱)を防ぐため、チーム内で歩数や文字、写真を共有するアプリ「みんチャレ」についての説明が行われた。同アプリを使うことで、一人では続かない健康ウォークが継続できるポイントなどが紹介された。参加者はスマートフォンを操作してアプリの使い方を学んだ。

 

市長動向 鈴木恒夫藤沢市長

9月17日▽市議会本会議▽両副市長

▽企画政策部

9月18日▽中山副市長▽市議会本会議▽両副市長▽音楽のまちづくりロビーコンサート

9月19日▽市議会本会議▽市民ギャラリー▽幹部会議

9月20日▽市議会本会議▽鵠沼地区敬老会