さがみはら中央区版【10月10日(木)号】
支援ボードを紹介する市職員

避難所に対話支援ボード 障害者らのコミュ補助

 相模原市は市内全ての指定避難所に、話し言葉による意思疎通が難しい知的障害者や自閉症の人たちとのコミュニケーションを円滑にすることを目的とした「コミュニケーション支援ボード」を災害時障害者支援物品として新たに加えた。

 支援ボードはA4判で、「気持ちが悪い」「くるしい」「しびれる」といった体調を聞くページと「はい」「わかった」「トイレに行きたい」などコミュニケーションを想定したページから成る。文字と大きめのイラストで記された項目を指差すことで、スムーズにコミュニケーションをはかっていく補助ツールとなる。

 体調を聞くページには1(すこし)から10(すごく)までのメーターを模したイラストも掲載。体調の度合いなどを確認することができ、その状態がどれくらい前から続いているかも指差しで確認できるなど、コミュニケーションが苦手な人の立場に立った様々な工夫が凝らされている。

 地震や土砂災害などで家屋が倒壊するなどし、自宅に住めなくなってしまった場合に新たな拠点を見つけるまで避難生活を送る「指定避難所」は現在、市内の小中学校など105カ所が指定されている。今回は全ての指定避難所に支援ボードを2枚ずつ備えた。

 市高齢・障害者福祉課では「有事の際、コミュニケーションが取れないから避難所に行かないといったことが無いよう、障害の有無に関わらず避難所に行きやすくなる視点に立った施策」と話す。元日の能登半島地震を受け、配備が検討がされていた。

非常用白杖なども

 今回はコミュニケーション支援ボードのほか、空気で膨らませる非常用の白杖「エマージェンシーエアケーン」を2セットずつ、手話通訳者・要約筆記者が着用し、聴覚障害者や周囲の人に存在を知らせるビブスも2枚ずつ全ての指定避難所に配備した。

救急・消防車にも

 コミュニケーション支援ボードは救急車や消防車にも2019年から搭載されている。英語・中国語・スペイン語などに対応したものに加え、今回新たに高齢者と感染症が疑われる人とのコミュニケーションを想定した支援ボードを全ての車両に配備した。

安全対策を学ぶ参加者ら

相模原市下水道事故 安全対策に重い課題 「危険」どう判断どう伝達

 下水道の耐震化工事中に豪雨で作業員が流された事故を受け、相模原市は10月3日、建設事業者や市職員を対象とした緊急安全講習を実施した。ゲリラ豪雨や猛暑、防風などの気象によって災害が激甚化する中、安全対策をどう見直せばいいのか、この事故から突き付けられた課題は大きい。

 事故は9月19日、中央区光が丘1丁目付近で発生した。市が発注した下水道の耐震化工事中、豪雨の影響で管内の水位が上がり、作業員2人が流されて死亡した。

 市などの説明をまとめると、地上にいた作業員が降雨を確認後、地下10メートルで作業中の7人に避難を呼びかけたが、2人の脱出が間に合わなかったという。降雨を確認してから30分足らずの間の出来事だった。

 また後日、地上と管内の連絡手段となるトランシーバーが故障していたうえ、警報音が鳴る回転灯も使われていなかったことが判明した。

「形骸化してないか」

 10月3日の緊急安全講習会には、市内の建設関連事業者や公共工事の発注に携わる市職員ら約200人が参加した。あいさつに立った本村賢太郎市長は「工事を発注した市としても重く受け止めている。このようなことが2度と起こらないように取り組みを進める」と話した。

 講師を務めた神奈川労働局の地方産業安全専門官によると、県内では建設業の労働災害が増加傾向にあり、昨年の公共工事等の死亡災害は7人で前年の1人から6人増加したという。講習では「KY活動(危険予知活動)やリスクアセスメントが形骸化していないか」「作業員任せになっていないか」と呼びかけ、「会社の代表者が先頭に立ち、社員全員参加で危険源を洗い出して話し合う必要がある」と強調した。

「判断基準を決める」

 相模原市建設関連団体連絡協議会の篠崎栄治会長は「雨がちょっと降ってきて避難しても間に合わないことが今回の事故でわかった。作業中止や避難をどこで判断するのかを各社、業界で決めなければならない」と話した。

 篠崎会長が経営する建設会社では、下水道の工事を受注した際に2、3カ月に1度、ハシゴを登ってマンホールから避難する訓練を実施しているという。ハシゴを登るときは他者を巻き込みながらの転倒を避けるため一人ずつしか登れないと指摘した上で「現場では降雨によってハシゴが滑りやすくなっているためさらに時間がかかる」と対策には難しい課題があることを吐露した。

 市は今後、委員会を設置し、事故の原因究明や安全対策について検討する体制を整えるとしている。

さがみはら市民健康づくり会議の会長として啓発活動に取り組む 川上 宏さん 緑区在住 70歳

「健康への関心を持ってほしい」

 ○…「実際に体験してもらい、何かに気づいてもらう場面をいっぱい作ることが大切。多くの人に来ていただきたい」。さがみはら市民健康づくり会議主催の『健康フェスタ』の開催にはそんな思いを込めている。子どもたちにも会場に足を運んでもらいたいと、今回はスタンプラリーの景品にガチャガチャを取り入れ、親子で楽しめる催しを手厚く企画した。

 ○…元々は相模原市の職員。医療・健康分野の部署を長年経験し、平成16年の同会議発足にも携わった。定年退職後は市スポーツ協会の常務を6年間務め、現在は宮上児童館の館長を務める。同会議の活動は一会員として取り組んできたが、昨年、NHKの体操指導者として知られる長野信一さんから会長職を引き継いだ。「前会長が偉大な方だったのでプレッシャーもあったが、せっかくの機会だから」と引き受けた。

 ○…中高生時代は野球と柔道に打ち込み、今ではソフトボールに卓球、ゴルフで汗を流す。「みんなの中でほんわかしてますよ」ともの優しい語り口調に柔和な笑顔。まとめ役として心がけているのは『細心にして大胆』。「細かいことを積み上げながら、いざとなったら躊躇なく決める。色々な人の意見を聞かないとダメ。とくに辛口な意見ほど吸収しなければいけない」

 ○…「私にとってちょうどいい仕事をいただいたと感じている」。少子高齢化や疾病構造の変化など市民の健康を取り巻く環境は大きく変化し、相模原市では昨年4月に健康づくり推進条例が施行された。現在の会員は25団体と10個人。「誰もが健やかに暮らせる社会づくりのためには、まずそれぞれが健康になること。健康に関心を持ってほしい」。これからも地道に訴えて続けていく。

ラ・オカリーナYのメンバー=同団体提供

弥栄高元PTAが集大成 10月26日 オカリナ演奏会

 県立弥栄高校の元PTAで結成する「ラ・オカリーナY」の30周年コンサートが10月26日(土)、杜のホールはしもとで開催される。

 同団体はPTA活動の一環で同校にある窯でオカリナ作りをしたことを機に結成。市内の障害者施設や老人ホームなどで演奏活動をしてきた。

 創立30周年を迎え「活動の集大成に」とコンサートを企画。当日は初めて演奏した曲「浜千鳥」を始め20曲を披露する。ゲストにはオカリナ奏者の波多野杜邦さんを招く。同団体の小山早苗さんは「平均年齢は70歳以上。最後の周年コンサートになりそうなので楽しい時間を過ごせる演奏をしたい」と語る。

 午後1時30分開場、2時開演。入場無料。整理券を配布する。問い合わせは森山さん【携帯電話】090・7192・3406へ。

中央土木事務所 「落ち葉 どうぞ」 家庭菜園などの堆肥に

 相模原市は市役所さくら通りの落ち葉を家庭菜園や市民農園で堆肥として使用する市民に配布する。配布日は10月15日(火)から12月4日(水)までの毎週火曜日と金曜日。

 市民が自発的に実施している美化活動を市が支援する「街美化アダプト制度」の活動団体が集めた落ち葉が指定の場所(下記二次元コードから確認)に45リットルまたは70リットルの袋に入れて置かれている。時間は火曜日の午後1時から翌日水曜日午後1時まで、金曜日の午後1時から翌週月曜日午前9時まで(11月4日(月)は祝日のため翌5日(火)まで)。

 市中央土木事務所によると、市役所さくら通りには約1・6Kmの区間に300本ほどのソメイヨシノが植えられ、周辺地域のボランティアが落ち葉やゴミを回収している。落ち葉が最も多い10月から11月にかけては1カ月間で100袋を超えていた。大半は市の焼却施設に運び込まれ処理されていたが、配布が始まった昨秋は回収した落ち葉の9割弱が堆肥として有効活用された。問合せは同事務所【電話】042・769・8262。

ふるさとチョイス内に公開されている各プロジェクト

相模原市 クラファン型を実施 ふるさと納税

 相模原市は10月2日、ふるさと納税の寄附額増加や相模原市の魅力をより多くの人に周知することを目的に初のクラウドファンディング型ふるさと納税を開始した。

 クラウドファンディング型ふるさと納税は、自治体や返礼品から寄附先を選ぶ従来のふるさと納税と異なり、寄附の使い道から寄附先を選ぶというもの。市民でも申し込みが可能(個人のみ)で、通常のふるさと納税と同様に寄附金控除の対象になるため、市民が自治体の課題解決に意思を反映させることができる。

 寄附金を募集しているプロジェクトは「国内最大規模の自転車ロードレース、ツアー・オブ・ジャパン2025を相模原で開催したい!」「相模原市が後押し!動物も人も共に幸せに暮らすまちを目指して」「図書館の本をこどもに届けたい!電子書籍でいつでも読書」の3つ。このプロジェクトでは寄附者に返礼品の贈呈はない。期間は12月13日(金)まで。

 寄附金控除を受けるためには確定申告やワンストップ特例申請が必要。詳しい内容や申し込み方法は「ふるさとチョイス(https://www.furusato-tax.jp/gcf/)」内の各プロジェクトページへ。

市制施行70周年 記念式典観覧者300人募集 11月20日

 相模原市は市制施行70周年記念式典を11月20日(水)に相模原市民会館ホールで行う。午後4時30分から6時30分まで。現在この式典の観覧者を募集している。市内在住・在勤・在学の人が対象(小学生以下は保護者の同伴が必要)で定員は申込順で300人。申込は下記二次元コードを読み込み市ホームページのWEBフォームまたは市コールセンター(【電話】042・770・7777/午前8時から午後9時まで)から。

 式典は2部制で1部では相模原市出身のピアニスト・古海行子さんの演奏や光明学園相模原高校の生徒による和太鼓演奏が楽しめる。2部ではJAXA宇宙科学研究所長の國中均さんやお笑いコンビU字工事の福田薫さん・益子卓郎さん、車いすバスケットボールチーム「相模FORCE」のキャプテン・春田賢人さん、日本最大の産直通販サイト「食べチョク」代表の秋元里奈さん、落語家の鈴々舎美馬さん、本村賢太郎市長が「30年後の『未来のさがみはら』〜こんな『さがみはら』になっていたらいいな」をテーマにパネルディスカッションを行う。

年代ごとに提供されていたメニューのサンプルが展示され話題を集めている

市立博物館 学校給食の変遷辿る 鯨の竜田揚げに揚げパンも

 「クジラの竜田揚げ好きだったな」「脱脂粉乳はきつかった」「揚げパンは不動のナンバーワンだよね」――。相模原市立博物館(高根3の1の15)で現在、学校給食をテーマにした学習資料展が開かれている。

 会場の特別展示室には、スープであれば300〜400人前を一気に調理することができるという実際に使われていた回転釜や大きなしゃもじなどの調理器具が展示されているほか、年代ごとに提供されていた給食のサンプルが紹介されている。クジラの竜田揚げ、揚げパン、ソフト麺など、各時代の子どもたちが口にした品々がアルマイト製や樹脂製など当時のスタイルに応じた食器に配膳されている。

 相模原市では1956年に大野第二小学校(現在の淵野辺小学校)で市内初の学校給食が提供された。資金作りのため当時の校長の発案で大相撲の興行を開いたというエピソードも紹介されている。資料展は11月10日(日)まで。入館無料。観覧時間は午前9時30分から午後5時まで。

13日に食育紙芝居

 資料展の関連イベントとして10月13日(日)に紙芝居クラブによる食育紙芝居公演がある。午前11時20分からと午後1時55分からの2回で各20分。昭和期の街頭紙芝居さながらの自転車紙芝居スタイルで上演する。問い合わせは同館【電話】042・750・8030へ。

本堂に安置されている薬師如来=6月の仏像調査中に薬師如来本開帳運営委員長が撮影

薬師三尊像 33年ぶりの本開帳 上矢部薬師堂で13・14日

 上矢部薬師堂(上矢部4の6の14)が10月13日(日)と14日(月)に本開帳され、薬師如来と日光・月光菩薩が公開される(午前9時から午後4時まで)。33年に1度の公開とあって地元では入念な準備を進めてきた。

 上矢部薬師堂は、江戸時代中期の1780年に建立された。建立者は不明とされるが、建立地は武蔵七党の一つ、横山党の矢部氏の裏鬼門にあたるといわれている。本堂に安置されてる「薬師如来」は病や苦しみを癒し、心身の健康を守る仏として古くから信仰されきた。

 本開帳の際には薬師の手から五色の布を引き出し、薬師堂の前に建てられた角柱の塔婆に結びつけるという。この布は触ることで安産や魔除けになるといわれている。また、地域の人たちが健康を願って作成した千羽鶴一対もお堂に飾られるほか、御朱印やお札も出される。

後継者不足が課題

 本開帳の準備は今年春から、氏子と自治会役員64人で構成された「薬師如来本開帳運営委員会」が進めてきた。

 本開帳を迎えるにあたり、運営委員会は市に依頼して仏像や仏堂などの調査を行った。運営委員長は「淡々といつも通りに準備を進めることもできたけれど、時には立ち止まって考えることも大事」と話した。

 一方で運営委員は現在60〜70代の人が多く、後継者不足が課題になっている。運営委員長は「薬師堂は地域の人たちが集まり交流する場所でもある。今後もやってくれる人がいればいい」と話した。

各給食センターのイメージパース(上:南部、下:北部)

相模原市 整備・運営事業者を選定 学校給食センター開設に向け

 相模原市は9月27日、中学校給食の全員喫食実現に向けて新たに開設する2カ所の学校給食センターの整備・運営を行う事業者選定について、落札者が決定したことを発表した。今年12月に事業契約を締結し、2026年中の全員喫食開始をめざす。

 市内の公立中学校では現在、ランチボックスを使用したデリバリー方式(30校)と給食センター方式(義務教育学校の後期課程を含む6校)の2種類の方式で給食が提供されている。デリバリー方式では弁当持参との選択制が取られているが、「みんなと一緒のもの」「温かい給食」を求める生徒の声があり、保護者の負担軽減の観点からも早期全員喫食が課題となっていた。

 そうした中、市は22年に「学校給食あり方検討委員会」を設置し具体的な検討に着手。昨年7月に同委員会から26年度中の全員喫食を目指して持続性の高いセンター方式を基本として整備するよう求める最終答申書が提出され、市は整備に向けて手続きを進めていた。

PFI方式で選定

 事業者の選定には、民間活力の活用と地域産業振興の観点から、民間の資金と経営能力、技術力を活用し公共施設の設計や建設などを行う「PFI方式」を採用。総合評価一般競争入札にはそれぞれ1グループから応募があり、選定委員会の審査を経て落札者が決定した。

 東清掃事業所の跡地(南区古淵)に整備される(仮称)南部学校給食センターは株式会社山路フードシステムを代表とするグループが落札した。供給能力は1日約9千食(17校)。県立相模原総合高校跡地(緑区大島)に整備される(仮称)北部学校給食センターは株式会社東洋食品を代表とするグループが落札。供給能力は1日約8千食(10校)。

 市学校給食課の担当者は「中学生に安心・安全で温かくおいしい給食を提供するため、全員喫食実現に向けてスピード感を持って着実に進めていきたい」と話している。

 26年中の全員喫食実現に向け、市は11月に市議会へ議案を提出する予定。事業契約の締結を経て26年11月までに各センターの整備と開業準備を行うとしている。

イベントのチラシ

10月12日 体にいい催し目白押し 「健康&ふれあい」フェスタ

 市民向けのイベント「健康フェスタ」と「ほかほかふれあいフェスタ」が10月12日(土)、あじさい会館などの公共施設で同時に開かれる。子どもから高齢者までが気軽に楽しめる催し、ブースが多数繰り広げられる。

 主催は「健康フェスタ」が「さがみはら市民健康づくり会議」、「ほかほかふれあいフェスタ」が「同フェスタ2024実行委員会」。

 ウエルネスさがみはら前広場にはステージが設置され、模擬店が並ぶ。A館内では、健康相談や測定、パネル展など健康に関連した各団体のイベントが多数企画されている。NHKテレビ・ラジオに出演し、体操指導者として知られる長野信一さんの体操イベントもある。

 あじさい会館ではダンスやソーラン節、コーラスなどの披露のほか、障害者スポーツの体験や点訳体験などがある。そのほか、産業会館で健康づくり講演会、けやき会館で医療講演会がある(どちらも事前申し込みは締め切り)。

 スタンプラリーに参加すると、先着で景品がプレゼントされる。

 さがみはら市民健康づくり会議の川上宏会長=人物風土記で紹介=は「日頃から健康に気を付けている人だけでなく、健康の大切さに気付くことが必要な人にも来てほしい」と話す。

 イベントの詳細は相模原市のホームページから確認できる。

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パラスポーツ体験 11月に市体育館で

 今夏のパラリンピックで行われた種目を体験することができる催しが11月23日(祝・土)に相模原市体育館で催される。

 障害のある・なしに関わらずスポーツを通じて多様性理解を促進し、共生社会実現に向けた取り組みを推進する「さがみはら”ゆめ”プロジェクト」の一環として行われる。今回の体験種目は「車いすバスケットボール」「車いすテニス」「ゴールボール」の3つ。競技の説明を受けた後、実際に体験し、ミニゲームなどを実施する。

 参加無料で障害の有無やスポーツ経験などは問わず誰でも参加できる。定員は申込順で30人。参加希望者は市ホームページ(下記二次元コード)内にある申込用紙に必要事項を記入してスポーツ推進課窓口に提出を。郵送(〒252―5277相模原市中央区中央2の11の15さがみはら”ゆめ”プロジェクト実行委員会事務局〈相模原市スポーツ推進課内〉)・ファックス(042・754・7990)・メール(sports@city.sagamihara.kanagawa.jp)も可。問合せは同課042・769・6140。

できあがったかんこ焼きを手にする児童

淵野辺小 児童が「かんこ焼き」調理 郷土の味「家でも作ってみたい」

 淵野辺小学校(淺倉勲校長)の児童が9月19日、津久井商工会女性部の指導を受けながら郷土料理の「かんこ焼き」の調理に挑戦した。

 この日は、総合的な学習の授業で相模原市の農業や伝統的な農作物に関する学習を進めている5年1組の児童が参加。女性部の5人の部員が児童に生地、具材のつくり方などを説明し、焼く、蒸すなどの調理を経て完成させた。具材はあんこと切り干し大根。出来上がった郷土の味を口にした児童は「味がしみて美味しかった。家でまた作ってみたい」などと話した。

 指導に当たった女性部の本多里美部長は「昨年は高校で開催したが、小学校での出前授業は初めてだった。安全面に配慮しながら、人手と場所も含めて、いずれは多くの方にかんこ焼きを知ってもらえるように活動していけたら」と話した。

 かんこ焼きは、四季折々の具を小麦粉の皮で包み、焼いて蒸したおやきのような食べ物。山間部の津久井地域は稲作に適さず、傾斜地の畑で麦や豆が作られてきた歴史があり、小麦や大豆を栽培して主食とする食文化が根付いた。そのような風土から生まれたかんこ焼きは、江戸時代には主に昼食として食されてきた。農林水産省の農山漁村の郷土料理百選にも選ばれている。

「今年はいつも以上に手塩に掛けた」というコスモスを前に笑顔を見せる実行委員会メンバー=10月1日撮影

コスモス開花は遅め 小松 摘み取りは20日まで

 毎年恒例の「小松コスモスまつり」が現在、小松コスモス園(緑区川尻/小松交差点西方)で開催されている。10月20日(日)まで。今年で25回目となるコスモスまつり。地元の有志が地域活性化のために休耕地を活用してコスモスを植え始めたことがはじまり。約7500平方メートルの土地に約50万本の花が咲き、ピコティ、あかつき、センセーションミックスなどのコスモス、百日草(ジニア)を観賞できる。

 「今年は夏の猛暑の影響で種まきを例年より10日ほど遅らせた」と実行委員会の樋口文雄会長。「暑くて全体的に育ちがゆるやか。見頃は10日以降になるかな」と付け加える。

 さらに、「今年は雑草の育ちが良くて草取りが大変だった。猛暑の中で畑づくりをしたので例年より苦労が大きい。豪雨で肥えた土が流されてしまったり天候に振り回された」と苦笑いを浮かべる。そのため「いつも以上に手塩に掛けたコスモス。満開が楽しみ」と期待する。

 コスモス園の入園は無料。観賞や撮影は自由にできる。花摘みは1人500円。自家栽培小麦粉や地場野菜の販売、アケビの摘み取り体験なども随時開催。12日(土)、13日(日)はフラワーアレンジメント体験もできる(材料費500円)。

 イベントは午前10時から午後3時まで。雨天閉園。開花状況や天候により開園期間、時間が変更となる場合あり。

 詳細、問い合わせは城山観光協会【電話】042・783・8065(平日)。土日祝日は同協会のホームページ(http://www.shiroyama-info.jp/)で確認を。

天皇杯出場を決めたSAGAMIFORCEのメンバー(写真上)・チームをまとめる春田キャプテン(同右)

車椅子バスケットボールSAGAMIFORCE 天皇杯切符を奪取 大一番は延長の末、激戦制す

 けやき体育館を拠点に活動している車椅子バスケットボールチーム「SAGAMIFORCE」(盛島良介代表)が来年1月末から2月上旬に東京体育館で開催される「天皇杯第50回記念日本車いすバスケットボール選手権大会」への出場を決めた。昨年につづき2度目の大舞台となる。

 1、2回戦を順当に勝ち上がり、勝てば天皇杯出場権を手にすることができる大一番となった準決勝の相手は川崎WSC。延長戦にもつれ込む大接戦となったが、59対56で強敵を退け全国大会行きを決めた。

 決勝戦は毎年、天皇杯に出場している埼玉ライオンズ。自力で上回る相手に真っ向勝負を挑んだが力及ばず銀メダルを手にした。

目標は「1勝」

 初出場となった昨年の天皇杯では大会を制したチームと初戦で対戦。チームをまとめるキャプテン・春田賢人さんは「惨敗だった」と初の全国舞台を振り返り、2度目の出場となる今回は「チームのモットーである『楽しく、全員バスケ』をコート上で体現し、『天皇杯1勝』をめざしたい」と話した。

 チームは50年ほど前に創設され、現在はスタッフを含め18歳から68歳まで16人のメンバーが所属している。

イベント主催者が本村賢太郎市長=右から3人目=を表敬訪問したときの様子(8月28日)。左から3人目が正谷さん

防災キャンプ 秋も開催

26、27日参加者募集

 体験型防災キャンプイベント「サバCAN」が10月26日(土)、27日(日)、緑区若柳のさがみ湖MORIMORI(旧プレジャーフォレスト)で行われる。主催者は現在、参加者を募集している。

 家族でキャンプを楽しみながら災害時に役立つ防災の知識を身につけられるもの。今年春に初開催した。

 主催は防災について意識の高い有志からなる「キャンプ×ドローン+防災イベント実行委員会」。実行委員長で防災士の正谷絵美さん(中央区在住)は「繰り返していかないと力にならないので早めに2回目を開催することにした」と話す。

 イベントではゲームの要素を取り入れ、謎解き感覚で防災力を高められるという(SEGAとのコラボ企画)。消防ワークショップ、防災ドローンデモをはじめ天体観測、BBQ、炊き出しなども予定している。

 参加無料だが有料のコンテンツもある。詳細は左記二次元コードから。

橋本駅前にあった旧校舎(同校提供)。創立は1923(大正12)年。2019年に橋本台へ移転した

相原高校100周年 思い出話募集 11月中旬に特別号発行

 2023年に創立100周年を迎えた県立相原高等学校(緑区橋本台)=写真(同校提供)=は今年11月15日(金)に記念式典を開催します。それにあたりタウンニュースは同校同窓会と協力し11月中旬、「相原高校創立100周年特別号(仮)」を発行いたします。

 タウンニュースでは現在、同校の卒業生の方から「学校の思い出話」を募集しています。学校生活をはじめ、部活動や修学旅行、学園祭や放課後などについての回想談をハガキ、またはメールでお寄せください。いただいた思い出話は特別号に掲載させていただく予定です。

 思い出話は同窓会と共有させていただきます。匿名希望の方はその旨を記載ください。なお、記念式典は当初、22年に計画をしていましたがコロナ禍でその活動が制限されたため、延期となっていました。【参加方法】住所、氏名、卒業年度(または期)、学校の思い出話を明記の上、ハガキの方は〒252-0239相模原市中央区中央2の6の4タウンニュース「相原高校100周年」係へ。メールの方は件名を「相原高校100周年」とし、【メール】s-chuo@townnews.co.jpへ。締切は10月21日(月)。

◆協賛のお願い/同窓会では記念事業の実施にあたり協賛金を募っております。ご賛同いただける方は同校【電話】042・760・6131(担当野上、岡本)まで問い合わせください

年金や労災、無料で相談 15日 相模原市役所で

 神奈川県社会保険労務士会相模原支部は10月15日(火)、年金や労働問題に関する無料相談会を開催する。午前10時から午後4時まで。会場は相模原市役所1階ロビー。

社労士が対応

 相談内容は、年金の請求や年金額などに関するものから、解雇・雇い止め、サービス残業、長時間労働、育児・介護休業などの労働問題に関するもの、健康保険、雇用保険、労災保険などの社会保険の手続きまで。労働者、使用者を問わず、日頃のさまざまな疑問や悩みについて専門家の社会保険労務士が相談に乗ってくれる。

 事前予約は不要。相談希望者は当日直接会場へ。

 問い合わせは神奈川県社会保険労務士会相模原支部【電話】042・866・7196へ。

写真はSC相模原提供

SC相模原 北九州に大敗喫す 残り7節 J2昇格なるか

 2021年以来のJ2昇格を目指すサッカーJ3・SC相模原は10月6日、相模原ギオンスタジアムでギラヴァンツ北九州と対戦し、0-3で敗れた。後半に入ってからPKを含む3点を奪われ、苦しい展開の中で84分にDF綿引が2枚目のイエローカードで退場。1点を返すこともできず、前節の大宮戦に続き大敗を喫した。自動昇格は2位以内、昇格プレーオフ進出には6位以内に入ることが必要だが、シーズン終了まで残り7試合という状況で順位は9位に後退した。

 今季のJ3は現在4位の北九州から9位のSCまで勝ち点5差内に6チームがひしめく大混戦。一度の敗戦が運命を分ける緊迫した状況が続いている。そのような中でクラブは10月2日、シーズン終盤を戦う新スローガンとして「VOLLGAS〜全身全霊」を発表。VOLLGASはドイツ語で「アクセル全開」のような意味を持つという。さらに残りのホーム戦にのべ10000人を無料招待するキャンペーンを実施。改めて昇格を目指してクラブが全身全霊で戦う決意を表明している。シュタルフ悠紀監督の示す「走る戦う助け合う」を体現するサッカーで、最後に笑うことができるか。

 次のホーム戦は10月20日(日)、YSCC横浜との「神奈川ダービー」。H(ホーム)T(タウン)在住・在勤・在学の人が対象の無料招待への申し込みは下記二次元コードから。

10月27日9時〜16時 ライブアート×書道 グルメや雑貨販売も

 家族や知人を誘ってどうぞ--。第9回さがみのまつり「ペインティングパフォーマンスグランプリ2024」が10月27日(日)、グッディプレイス相模原横の路上で開かれる。主催は同グランプリ実行委員会。

 出演するのは▽海外での文化交流コンサートをはじめ、書道とのライブパフォーマンスなど多方面で活動中の歌手・藤井さやかさん▽ライブペインティング・パフォーマンスなどでも活躍中の画家・中林可寶さん▽書道家・井上瑠紗さん▽書道家・叔僊さん--ほか。ライブアートと書道をコラボさせたパフォーマンスを披露する。また県立相模原高校書道部やマジシャンのミスターTKさん、鈴邦会の三味線、和心太鼓のステージのほか、ダンスや舞踊、ライブなども披露される。

 6店舗が出店する「幸せマーケット」にはおしゃれな生活雑貨がずらり。各種のグルメが楽しめるキッチンカー6店舗も出店する。

 午前9時から午後4時までで、子どもから大人まで楽しめる催しが盛りだくさん。

 雨天の場合、イベントは中止。会場は商業施設「グッディプレイス相模原」(中央区中央1の2の1)横の道路ほか。

 問い合わせは同実行委員会(【電話】042・753・8330)。

 

 

絶対王者・富士通フロンティアーズに挑んだライズ(白のユニフォーム)

ノジマ相模原ライズ 首位攻防戦 逆転で敗れる 絶対王者・富士通Fに

 アメリカンフットボールの日本最高峰・Xリーグで悲願の日本一をめざしているノジマ相模原ライズは9月29日、絶対王者・富士通フロンティアーズと対戦。ここまで全勝同士のチームがリーグ戦中盤で相対した首位攻防戦は両者のプライドがぶつかり合う激しい戦いとなり、13対31でライズが敗れた。

 首位攻防戦はフロンティアーズに先制を許すが、前半終了間際にライズが逆転。日本選手権3連覇中の王者相手に13対10と3点リードし折り返す理想的な展開だった。しかし、後半は得点を挙げることができず、13対31で試合終了となった。

個人の力の差

 城ヶ滝一朗ヘッドコーチ(HC)は「オフェンス、ディフェンス、スペシャルチームそれぞれのユニットとしては互角に戦えていた部分もあり、悪いものではなかったが、突出した能力を持つ選手の個人技に負けてしまったというのが大きかった。しかし、このような選手を止めないと試合に勝つことは難しい。ライズの選手ももっと力をつけなければならないとならない」とゲームを振り返りつつ、課題を口にした。

 次戦10月13日(日)は、昨年の対戦で敗れた東京ガスクリエイターズ戦。城ヶ滝HCは「昨年のリベンジを果たすべく、さらに成長して試合に挑みたい。皆様の声援が力になりますので、ノジマ相模原ライズに熱い応援をお願いします」とファンの後押しを呼びかけた。

過去の太鼓まつりの様子(写真提供=相模原市太鼓連盟)

迫力の「太鼓まつり」 会場で募金呼びかける

 相模原市太鼓連盟が10月20日(日)、チャリティーコンサート「2024太鼓まつり」を開催する。午後1時から4時まで。会場は相模原市民会館大ホール。入場無料、申し込み不要。

 相模原市太鼓連盟は市内を拠点に活動する太鼓グループが集まった組織で、伝統文化の継承と青少年健全育成のために活動している。1988年の結成以来、市内外のイベントに積極的に参加してきた。

 太鼓まつりは連盟結成初期から開催され、2014年から「市内の子どもたちのために」を合言葉にチャリティー募金を集め始めた。今年は会場で1人1口1千円の募金を募り、相模原市の「暮らし潤いさがみはら寄附金」に寄付する。同連盟の門倉節朗会長は「地域の学校教育事業や社会福祉の充実に役立ててもらいたい」と話している。

 今年の太鼓まつりには「相武明神太鼓 鼓志團」「相模 粋鼓會」「和太鼓 我道 武蔵」「相模龍王太鼓」「相模太鼓保存会」が出演。特別ゲストとして、今年で10周年を迎える「LCA国際小学校和太鼓クラブ」も登場する。

 門倉会長は「来た人に喜んでもらえる舞台にしたい」と話している。

出土地:新戸釣瓶下遺跡 時代:古墳時代終末〜奈良時代初頭

今月はこの逸品!考古市宝展 古代の都の器 畿内(きないけい)土師器(はじき)の坏(つき)(期間 10/1〜10/30)

このコーナーでは、旧石器ハテナ館で行われる展示を不定期に紹介します。

 相模川中流から出土した、畿内産の土師器(はじき)の坏(つき)という土器です。内面に「暗文(あんもん)」と呼ばれる放射状の線、底面に螺旋(らせん)の文様があることと、薄手の丁寧なつくりが特徴で、奈良の飛鳥地方に都が置かれた時代に儀式や宴の行事に用いられていたものです。この時代は『日本書紀』に「相模国」が初めて登場する時代。都との関係を物語る逸品です。(学芸員:中川真人さん)

考古市宝展って?

相模原市では発掘調査が行われ、考古資料も数多く出土しています。

その中から「これぞ!」という至宝の逸品を展示する企画です。