宮前区版【10月25日(金)号】
全国大会出場を決めたメンバー

チアダンス 精神面成長し全国へ 西野川拠点ユースチーム

 宮山スポーツプラザ体育館(西野川)を拠点に活動しているチアダンスチーム「SS Cheerdance World」 (下川さやか代表)のユースチームが10月6日、東京都立川市で行われた全日本チアダンス選手権の関東予選大会(ポン部門)を突破し、全国大会への出場を決めた。

 26チームがエントリーした同部門のミディアムクラス(10〜15人)。同チームは、約2分の演技時間で日ごろの練習の成果を発揮。回転しながら鞭を打つように足を曲げ伸ばしする「フェッテターン」を全員で成功させるなど、チームワークのある演技を披露した。審査員から「まとまりがあった」「エネルギーが感じられた」などの評価を得て、念願だった全国大会にあたる決勝大会への切符を手に入れた。

 小学生で編成されるユースチームは6年生が主体。下川代表は「私たちのチームは5年生が9人を占めるので、当初は全国大会は難しいと思っていた」と打ち明ける。しかし家族の協力のもと、苦しい練習を乗り越えたメンバーたちは、夏から急速に成長。「技術だけでなく、心の成長が大きい。声出しなど練習に取り組む姿勢が変わってきた」と目を細める。

 同チアダンスチームは2014年、西野川の体育館がオープンしたのを機に設立された。モットーは「楽しむことから人間形成を」。現在は年中から高1までの約50人が所属し、同体育館や梶ヶ谷小などで週3回ほどの練習に励んでいる。学年の垣根を越えたチームワークが特徴だ。

 リーダーの沢志穂さん(富士見台小6年)は「決勝大会に進むことができたのは、諦めずに日々の練習に励んできたからだと思う。夢に見てきた東京体育館で踊れることに感謝し、自分たちの力を信じて全力で踊りきる」と喜びを語った。決勝大会は11月23日、東京体育館で開催される。

HIV患者の福正さん 「告白の旅」を映画化 海外でLGBTQ特別賞

 川崎市内で社会福祉士として働く福正(ふくしょう)大輔さん(42)が、自身にフォーカスして制作したドキュメンタリー映画「カミングアウトジャーニー」が、各地で上映されている。ゲイで元薬物依存症、そしてHIV感染者である自分の真実を、大切な人たちに伝えて回る「告白の旅」の記録が、国内外で静かに共感を呼んでいる。

 ドキュメンタリー映画「カミングアウトジャーニー」は、舞台俳優であり演出家でもある福正さんが2022年に制作した。映画監督の山後勝英さんと共に舞台仲間や職場の上司らを訪ね、秘めてきた自身の「真実」を告げ、対話した時間を映像化したものだ。

 映画は昨年12月の東京ドキュメンタリー映画祭で上映されたほか、インドやフランスの映画祭で上映され、LGBTQ特別賞などを受賞した。国内でも更生支援や性の多様性などをテーマにしたイベントで上映が続く。

 福正さんは広島県呉市出身。18歳で上京し、都内の短期大学で演劇を学び、卒業後に劇団を立ち上げた。20歳のころ覚せい剤を使い始め、不特定多数の同性と性行為に及び、24歳でHIV感染が判明した。

「診察拒否」に怒り

 そして東京都内の小学校で特別支援学級の介助員として勤務した11年9月、薬物取締法違反(使用)の疑いで逮捕・起訴され、懲役2年4月(執行猶予3年)の実刑判決を受けた。29歳だった。

 罪と引き換えに、自分の破滅的な行動の原因は「依存症」という病なのだと自覚した。更生支援の一環で依存症回復プログラムに取り組み、14年から福祉施設「ホッとスペース中原」(中原区)で働き始めた。回復プログラムを続けながら心理学などを学ぶ傍ら、依存症当事者や元受刑者らの支援にも携わる。

 映画の構想は数年前、川崎市内の歯医者で診察を拒否されたことがきっかけだった。HIV患者に対する偏見と差別に怒りを覚え、訴訟も考えた。だが「舞台に立ち、この怒りや自分のことを自分らしく表現していこう」と思い直し、「自分はゲイでHIV患者だと、大切な人たちに打ち明けよう」とも考えた。「真実を伝え、彼らを欺いたことや傷つけたことを謝り、改めて向き合いたかった」

 そして自分のように真実を隠しながら生きる人たちのために映像化を着想。知人の山後さんに撮影を依頼した。

 告白の旅は22年8月に始まった。演劇仲間に会い、母校である広島市の高校で親友と恩師と向き合い、呉市の実家で母と対面した。ある者は驚いて涙をこぼし、ある者は納得し、ある者は自分の態度をわびた。

 カメラはそれぞれの心の動きをとらえ、渾身の告白から始まる深い対話が、映像として映し出される。福正さんは「この映画は、相談する先のない当事者たちにも見て欲しいし、彼らの近くにいる人たちにも見て欲しい」と言う。

 福正さん自身は、この映画によって「心が軽くなった」そうだ。「自分のことを説明してくれる。もう取り繕って生きなくていい」。一方で依存症は根治が難しいとも言われる。福正さんは「この映画が私の抑止力でもある。映画と共に頑張りたい」と語った。

川崎市有馬・野川生涯学習支援施設アリーノの館長に就任した 石渡 良彦さん 東有馬在勤 69歳

「和を以て」より良い施設へ

 ○…低いダンディな声が印象的。館長を務めるのは5施設目になる。これまでの4つは都内にある高齢者向けの福祉施設で、60歳以上を対象に生きがいづくりや孤立防止などに取り組んできた。アリーノに着任となり初めて見学した講座が懐メロを歌う会。80人以上が参加し、集会室が満員になるほどの盛況ぶりに驚いたという。「みなさんの熱気が伝わってきて、講座後にロビーで談笑する姿にも感銘を受けました。この場所が地域のコミュニティーとして役割をしっかり果たしていると感じます」

 ○…人と接することが好きで、大学を卒業後にデパートに就職。人事や総務、開発などの裏方として会社を支え、定年後は地域の町会、団体との折衝やクレームに対応する「お客様担当」として勤務した。偶然にも職場のビルの上階に、公共施設の管理・運営を行う今の会社があり興味を持った。「自分が培ってきた知識や経験を生かせるのではないか」とチャレンジを決めた。

 ○…川崎市中原区で生まれ育つ。実家は氷や燃料を扱う商売を営み、家の手伝いが常だった。大学時代に先輩に誘われ男性合唱団に入団、ベースパートを担当した。学生時代は、合唱団員として沢田研二や狩人など人気歌手のコンサートに参加したことも思い出深い。他のパートと息を合わせハーモニーを奏でる合唱団。その経験から「和を以て貴しとなす」を信条にしている。

 ○…休日の楽しみは、1歳半になる孫の世話をすること。健康法は妻の手料理を食べることだとか。生まれ育った川崎で働くことにやりがいを感じている。「利用者の方々の話を聞き、スタッフと意見交換しながら、より良い施設へバージョンアップしていきたい」と力を込めた。

音楽情報 湯原昌幸ライブ 東海大学前タウンニュースホール

 今年デビュー60周年&喜寿を迎えた歌手・湯原昌幸さん=写真=が、東海大学前タウンニュースホール(小田急線東海大学前駅南口徒歩2分、秦野市南矢名1の5の13)で12月7日(土)「湯原昌幸ハッピーLIVE」を行う(午後3時開演・2時30分開場)。予定曲は「雨のバラード」「冬桜」「たそがれロマン」「GSメドレー」ほか。昭和〜令和の名曲を歌い紡ぐ貴重なライブとなる。タウンニュースホールは希代のボーカリスト・湯原昌幸の歌声を間近で堪能できる全150席のサロン感あふれる会場。

 チケットは全席指定5000円。購入はチケットぴあ(Pコード281―249)で。会場窓口でも直接購入可能(予約制)。問合せは同ホール【電話】0463・77・0025へ(水曜休館・午前10時〜午後5時まで)。

平にオープンした「街ノ停留所」中庭には色鮮やかな花苗が並ぶ

街の人々が交流する場に 平の「花ノ停留所」が新施設

 平にある花苗の直売所「花ノ停留所」が10月16日、菓子店やコーヒースタンド、レンタルスペースなどを設置した新施設「街ノ停留所」をオープンした。お祭りやマルシェなど交流の場を提供してきた同所。「街の人が集いひとときを過ごす場所にしたい」と新たなスタートを切った。

 花ノ停留所は、代表の山田佳一朗さんが、2011年に花卉農園を営む実家の庭を改築して開店。地元を盛り上げようと、春と秋の年2回、「花ノ停留所祭」と銘打ってイベントを開催し、多い時には1000人を超える来場者でにぎわった。だが、「人が集まりすぎて、本来の交流という目的が薄れてきた」と10回を機に終了。それからは規模を縮小し、月に1度のマルシェと形を変え地元住民の交流の場を提供してきた。

 新たにオープンした街ノ停留所では「定期的なイベントは混雑しやすいので、お祭りやマルシェを毎日開くようにできないか」と構想。菓子店やコーヒースタンドを設置し、地元の飲食店が日替わりでランチやカフェメニューを提供するレンタルスペースを設けた。「おしゃべりを楽しんだり、彩り豊かな時間をすごしてほしい」と話す。

散歩途中にのんびり

 オープン初日は、地元の人々が訪れていた。毎日の散歩コースで前を通るという70代の女性は「マルシェが好きで、新たな施設ができると楽しみにして来た。散歩の途中にコーヒーを飲んだり花を眺めたり、ひと休みする時間ができてうれしい」と話していた。
NPO法人キーアセット職員

里親制度、周知めざして 市内でも啓発続く

 「里親月間」として各地の自治体等で啓発活動が行われた10月。川崎市内でも5日に溝口で啓発イベント「はぐくみまつり」が開催された。主催はNPO法人キーアセット(高津区/以下、キーアセット)と、かわさき里親支援センターさくら(多摩区/以下、さくら)。主催団体らに里親の仕組みや市内状況について聞いた。

 里親とは、親の病気や家出、虐待など、さまざまな事情で実の親と暮らせない子どもを家庭に迎え、養育する人のこと。主な制度には0歳〜原則18歳の子どもを一定期間家庭に迎え入れ育てる「養育里親」、法的な親子関係を結ぶ「養子縁組里親」等がある。市内の相談窓口は「養育里親」をキーアセットが、「養子縁組里親」をさくらが、市から委託。それぞれ啓発、里親のリクルート、研修、家庭とのマッチング、アフターフォローまで行う。

里親増が子の選択肢に

 川崎市によると市内では、2023年度末時点で全体として215世帯が里親に登録。実際に委託里親として子どもを育てる家庭は76世帯で、88人の子どもが暮らす。児童養護施設や乳児院等の施設で暮らす子どもは約250人(里親家庭除く、22年度末時点)。委託時は子ども・里親双方の状況に応じマッチングを行う必要があるため、里親等を必要とする子どもの数以上の登録数を確保する必要がある。里親を必要とする中高生も多いが、受け入れ家庭が少ないのが実情という。

「実親の存在否定せず」

 養育里親として暮らす場合は実親家庭で培った文化や経験、個々の背景や特性を持つ子どもと、新たな家庭が成り立つまでの擦り合わせが必要となる。実親と関係が続くため家庭で暮らせなくなった理由が虐待だったとしても実親の存在を否定することは子どものルーツの否定につながるため、実親の存在を受け入れる葛藤等もあるという。それでも里親のもとで暮らすことで「特定の大人が自分のために見守り関わってくれることで信頼、愛着関係を作れる。安心安全な環境や家庭で生活する経験を持つことができる」

関心広がり

 養子縁組里親でより多いのは不妊治療を経て里親を希望するケースだが、養子縁組、養育ともに「子どもたちのために」と希望するケースも。さくらの職員は「説明会に来る人は増えている印象。実子を育てる方の登録ケースも増えてきている」といい、キーアセット職員も近年は子連れで説明会に来る人が増えていると語る。「家庭には一人親家庭や祖父母が育てる場合などいろいろな形がある。里親も特別な家庭ではなく、いろんな家庭の一つとして会話できるような地域になれば」とキーアセット職員は語った。

福田市長(中央)を表敬訪問した西尾さん(左)と安成さん

スカッシュ 安成さん 西尾さん世界へ 福田市長に活躍誓う

 宮前区出身のスカッシュプレーヤー、安成翔太さん(22)と西尾舞洋(まひろ)さん(16)が10月18日、福田紀彦市長を表敬訪問し、12月に開かれる世界大会出場を報告した。

 2人はともに宮前平中出身、地元のスポーツクラブ・ティップネス宮崎台で競技を始めた。昨年、全日本大学生選手権で優勝した安成さんは「世界大会は2年連続の出場になる。1年間の集大成を披露できるのが楽しみ。ワクワクしている」。同じく、全日本アンダー23で優勝した西尾さんは「世界のトップ選手から学びプレーに生かしたい。一つでも多く勝てるよう全力を尽くしたい」と意気込みを語った。

 福田市長は「五輪の正式種目に決まり、関心が高まっている。世界で一つでも上を目指してほしい。応援することで盛り上げたい」と話した。

80周年のお祝いケーキを披露したバイク川崎バイクさん(右)、福田市長、青木市議会議長

交通事業80周年を祝って 誕生イベントに5千人

 「川崎市交通事業80周年バースデーイベント」が10月14日、飛鳥ドライビングカレッジ川崎(川崎区)で開催された。約5千人が訪れ、交通事業の80周年を祝った。

 1944年10月14日に、川崎駅から臨海部までの市電(川崎市営軌道)開通から今年で80年を迎えることから、市交通局ではこれまでの日頃の感謝を市民に伝え、一緒に祝う場として同イベントを企画。

 セレモニーでは80周年記念事業広報アドバイザーを務めるお笑いタレントのバイク川崎バイクさんが登場。この日限り「バス川崎バス」に改名することを発表し、サプライズで80周年のバースデーケーキを披露した。

 会場ではさまざまな催しが行われ、市バス初となるオリジナルミニカーの販売には長蛇の列ができたほか、市電をデザインしたラッピングバスで記念撮影をする来場者や、バスとの綱引きなどを楽しんだ。市交通局の担当者は「これからも利用者の足を守っていけるように頑張っていきたい」と話した。

最優秀賞のレイモンド元住吉保育園の園児ら

かわさきSDGs大賞 最優秀賞に保育園

 国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成を目指し、優れた取り組みを表彰する「第3回かわさきSDGs大賞2024」が決定し、最優秀賞2団体と優秀賞6団体の授賞式が10月16日、川崎市役所(川崎区)で開かれた。

 今年から「経営部門」と「地域・社会部門」の2部門制となった。計15団体から応募があり、選考の結果、「地域・社会部門」の最優秀賞には、社会福祉法人檸檬会レイモンド元住吉保育園(中原区)、「経営部門」の最優秀賞には味の素(株)川崎事業所(川崎区)がそれぞれ選ばれた。

 レイモンド元住吉保育園では、園内で子どもたちが野菜栽培を始め、野菜を育てながら「一人一人に何ができるか」を考えながら、ゴミを減らす工夫や古着の寄付などを続けている。年長の園児ら12人と共に授賞式に臨んだ松村晴子園長は、「未来を担う子どもたちに、SDGsなどに対する意識づけができるように取り組んでいる。このような評価を頂けてうれしい」と喜びを語った。

 一方、味の素(株)川崎事業所では、他社と協力してペットボトル廃棄物の有用化を進め、「フードロス削減」のために社内の社員食堂の残飯を肥料や飼料として活用。加えて社員による事業所界隈のゴミ拾い運動「海ごみゼロ活動」を同社の東海事業所(三重県)も巻き込んで実施した。

 優秀賞は以下の通り。

 ●地域・社会部門 プロジェクトK(川崎市立川崎高校生活科学科2年、有限会社グリーンフーズあつみ「おつけもの慶」=いずれも川崎区)▽(一社)サステナブルマップ(麻生区)▽スナイプバレー合同会社(川崎区)▽特別養護老人ホーム潮見台みどりの丘(麻生区)

 ●経営部門 (株)ノンバーバル(高津区)▽(株)SKLO(高津区)
作家の高橋秀実さんと対談する東さん(左)

書評家・東えりかさんに聞く【2】 読書週間 川崎の今を知る本

 第78回読書週間では11月9日まで、各地で読書イベントなどが開かれる。宮前区在住の書評家・東えりかさんも、川崎市制100周年を記念したトークイベントを地元で開催する。東さんが薦める「川崎を知る本」の後編をお送りする。

 読書週間は1947年に始まった。敗戦の傷跡が残る中、「平和な文化国家を作ろう」という機運のもと、出版界や書店や新聞・放送業界が協力し、11月の「文化の日」を軸に指定したものだ。

 読書週間は戦争の歴史への反省から始まったが、東さんは「国や地域のつらい歴史を知ることも大切なこと」と語る。「川崎も『怖い』とか『危ない』とかいったイメージで語られがちだが、それも川崎の歴史なので」と挙げたのは、時代が異なる事件を追った2つのノンフィクション作品だった。

 2006年刊行の奥野修司さん著『心にナイフをしのばせて』(文春文庫)と、17年刊行の石井光太さん著『43回の殺意』(新潮文庫)だ。

川崎が憧れの街に

 『心に〜』は1969年、高校生が同級生を殺害した事件の「後日談」を追ったルポルタージュ作品。著者は被害者の遺族の苦悩と、更生して成人となった加害者の内面に迫る。一方の『43回〜』は15年2月、中学1年生の少年が川崎区の多摩川河川敷で殺害された事件の背景を追った。「どちらもつらい事件だが、時代の世相が背景にある。一読の価値はある」と東さんはいう。

 同じ15年の事件を扱いながら、『43回〜』とは趣が異なる1冊も挙げた。音楽ライター・磯部涼さんの『ルポ川崎』(新潮文庫)。「川崎のイメージを、若者の憧れの街へと変えた名著」と称賛する。『ルポ川崎』は、事件に関わった少年たちが生きる街を歩き、街から立ち上がる「路上文化」を描き出した。

 「工業地域特有の環境や、構造的な貧困と階層社会に負け続ける親たち。ヒップホップが生まれたアメリカのダウンタウンと重ね合わせ、川崎から世に出たヒップホップアーティストたちの群像を見事に描いている」と東さん。事実、作中の「BADHOP(バッド・ホップ)」はヒップホップ界のカリスマとなり、今年2月の解散コンサートは超満員だった。

 最後に東さんは、萩坂昇さんの『かわさきのむかし話』(北野書店)を推薦した。「日本中にある昔話が川崎でも語り継がれてきたことは、意義深い」。萩坂さんは、1950年代後半から市内の民話や昔話の聞き取りを続け、本を手作りし、70年に『かわさきの〜』を出版。学校を回って販売した。

 以後も昔話の本を書き続け、2003年に他界した。今年は萩坂さんの生誕100周年。甥の萩坂心一さん主宰の「かわさき民話を愛する会」では、9月に中原区で記念イベントを開催した。心一さんは「昇さんの『川崎をふるさとと呼べる街に』『昔話は心のごちそう』という思いを継承していく」と話している。
本を手にする関係者(上)とムック本の表紙

川崎の魅力を収録 ぴあ、ムック本発行

 川崎市市制100周年を記念し、市内のグルメや、レジャー、産業、スポーツ、カルチャーなどの魅力を紹介したムック本『まるごとぜんぶ川崎の本』がこのほど発行された。10月9日には出版した(株)ぴあ関係者が福田紀彦市長を訪問し、完成を報告。市内の市立学校や図書館に役立ててもらおうと、250冊を寄贈した。福田市長は返礼として感謝状を手渡した。

 「食を味わう」「街を楽しむ」「歴史と文化財を巡る」「スポーツ・カルチャーを楽しむ」「産業を知る」の全5章で構成。川崎ゆかりのアーティストでEXILE・松本利夫さん、ヒップホップアーティストのT-PablowさんとYZERRさんが川崎愛を語るインタビューも収録。

 同社担当者によると、本の作成にあたり、この夏1000人ほどを取材。「区それぞれ色が違ったが、みんな川崎愛に満ち溢れていた」という。表紙は、川崎の多彩な魅力をちりばめ、川の文字を川崎市のブランドメッセージカラーを使用した。「未来を担う子どもたちに、自分の住むまち川崎を知ってもらい、川崎への知見や愛着を深めるきっかけになれば」と願いを込めた。

 福田市長は「多くの市民、市外の方に手に取っていただければ。市民にとっては地域の魅力再発見につながる。様々なイベントでPRしたい」と語った。A4判、100ページ。1100円税込。主要書店で販売中。

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C級グルメ作品募集 地場農産物のレシピ

 市民団体「かわさき・食と農のコミュニティ」は11月1日(金)から12月9日(月)まで、市内の地場産野菜・果物を使ったオリジナル料理レシピを競う「かわさきC級グルメコンテスト」の作品を募集している。

 応募資格は市内在住・在勤・在学者。個人・グループ、年齢不問。一次審査を通った場合、二次審査で調理できる人。製作時間60分以内、材料費2人分で1500円程度の皿や椀などに盛った一品料理。高校生以下と大人の2部門で審査する。

 件名「かわさきC級グルメコンテスト応募」で【メール】BZA06517@nifty.comにメールし、送られてくる応募用紙に必要事項を記入の上、返信を。一次審査の結果は12月25日(水)までに郵送で通知。二次審査と表彰式は1月26日(日)、セレサモス宮前店。(問)清水さん【携帯電話】080・5682・1706

精神科訪問診療のこと 12月4日 区役所で講座

 自宅まで来てもらえる「精神科訪問診療」について解説する一般精神保健講座「精神科訪問診療のこと」が12月4日(水)午後1時30分から3時まで、宮前区役所4階大会議室で行われる。

 講師は、いずれも登戸診療所の精神保健福祉士・小林隆太さん(法人副本部長)と室伏優さん(リーダー)。 講座終了後は家族に当事者がいる「家族会」の紹介なども行われる。

 参加無料。定員は先着30人。申し込みは専用フォームから。問い合わせは区精神保健係【電話】044・856・3262。

市民活動「見て知って体験」 11月9日 ラブみやまえ

 宮前区内の市民活動団体や区民が交流するイベント「第17回ちづくり広場ラブみやまえ」が11月9日(土)、宮前市民館と市民広場で開催される。午前10時から午後2時30分まで。入場無料。

 宮前区まちづくり協議会と区が主催。宮前区を住みやすいまちにする市民活動を、来場者が「見て、知って、体験する」ことで、各活動との出会いや交流を図る。

 展示や体験ブースのほか、演奏などのステージ発表も予定する。地場野菜、焼き芋などの販売、会場内に設置されたスタンプを集めて景品をゲットできるスタンプラリーも実施される。

 入場無料。問い合わせは区地域振興課【電話】044・856・3125。

歴史探究 山本鳴鶴の生涯と宮前 11月17日 泉福寺で語る会

 たちばなのくに歴史探究会 が11月17日(日)午後2時30分〜4時、「山本鳴鶴の生涯と宮前」と題した公開勉強会を泉福寺(馬絹)で行う。

 江戸時代末期に三河吉田藩に生まれ、幕末の動乱を生き抜いた山本鳴鶴。現在の宮前区で子どもたちに学問を教え、教育の礎を築いたことはあまり知られていない。当日は同寺の副住職・浮岳亮仁氏が講義する。

 参加費1000円(資料・茶菓子代含む)。定員15人。申込みは専用フォーム。(問)【メール】tachibanarekitan@gmail.com

マラソンランナーとしても活動する猫ひろしさん

GO!GO!!フロンターレ

ワンダーニャンド開催猫ひろしさん登場

 サッカーJ1・川崎フロンターレは11月1日(金)にU等々力で開かれる鹿島アントラーズ戦(午後7時キックオフ)で、犬・猫にまつわるイベント「ワンダーニャンド」を開催する。時間は午後3時30分から6時30分。

 ハーフタイムには人間界の"ネコ"として猫ひろしさんが登場!また四足歩行100m走15秒71でギネス世界記録保持者のいとうけんいちさんも参戦し、正体不明のスプリンター「スプリン太」とガチンコダッシュ対決を行う。

 また、元保護犬たちが活躍する日本で唯一のわんちゃんだけのパフォーマンス集団「わんわん大サーカス」も開催!元気いっぱい駆け回るわんちゃんたちのかわいさに釘付けになること間違いなし。パフォーマンス後はふれあい時間もある。

 ほかにもイヌ耳・ネコ耳カチューシャづくりや盲導犬との体験歩行、おワンづくり陶芸教室などワンダフルな企画が目白押し。時間など詳細は川崎フロンターレ公式ウェブサイトへ。