さがみはら中央区版【1月16日(木)号】
10月30日に安全対策検討委員会の初会合が開かれた

相模原市公共工事 事故踏まえ対策案公表 民間気象会社の活用など

 相模原市は12月26日、公共工事の安全対策報告書(中間とりまとめ)を公表した。昨年9月19日に市内で発生した下水道工事中の死亡事故を踏まえ、民間気象会社の気象情報通知サービスの活用などが対策案として挙げられた。市はルール化に向け検討を進める。

 事故は市が発注した公共下水道管きょの耐震化工事中に発生したもので、大雨に伴う管きょ内の急激な水位上昇により2人の作業員が流され死亡した。

 市は事故を受けて学識経験者らで構成される安全対策検討委員会を10月17日に設置し、3回の会合で事故経緯の整理と対策案の検討を行った。

 委員会は事故要因として気象情報などのリスク情報を十分に収集・分析できていなかった可能性や、気象情報の収集などを行う地上監視員と現場作業員の連絡手段に課題があったこと、避難行動の明確な基準の不足などを挙げた。

 事故の再発防止に向け委員からは、民間気象会社のサービスを活用した気象情報の収集や、地上と作業現場間の連絡手段となるトランシーバーなどの動作確認の徹底、作業の中止基準の厳格化などの対策案が示された。

 現場から離れた上流域、周辺域における降雨や雷の観測結果を通知する仕組みなど、民間気象会社のサービスの導入をルール化することになれば、全国的にも珍しい取り組みになるという。

 市は来年度の工事から契約条件などに反映するため、対策案の具体化に向けた検討を進める。

 また委員からは、工事の受注側の安全対策に加え、発注者である市の側も、下水道の集水範囲などの情報提供や工事現場のパトロールなどを行うことが望ましいとする意見が出された。

「全国の模範に」

 昨年元日に発生した能登半島地震では断水が長期化し、国土交通省は上下水道の耐震化を加速する方針を示した。気候変動に伴い雨の降り方も変化しており、市の対応は全国的にも注目を集めている。市は、「模範となって再発防止に取り組んでいく必要がある」としている。

(上)申請書記入サポートシステムの構成機器(日本電気株式会社提供)(下)翻訳ディスプレイ「VoiceBiz UCDisplay」(TOPPAN株式会社提供)

相模原市 DXで窓口手続き支援 2月に実証実験

 相模原市は2月3日、各区役所でDXを活用した窓口サービスの向上に向けた実証実験を開始する。申請書記入の負担軽減や窓口の混雑緩和、市民サービスの向上をめざす。

 市は2021年度にDX推進課を設置し、これまでに民間企業との国産生成AI共同検証などを行ってきた。12月15日にはデジタル化を推進する条例案骨子を公表し、DX推進によって市役所での手続きや行政業務の効率化、市民生活の利便性向上をめざす取り組みを進めている。

 今回実証実験が行われるのは、申請書記入をサポートするシステムとリアルタイムに翻訳を表示するシステムの2つ。2月3日から28日まで、各区役所の区民課で実施される。

市民サービス向上へ

 申請書記入サポートシステムは、住民票の写しを取得する際などに記入する申請書作成を支援するシステム。マイナンバーカードや運転免許証、在留カードなどを読み込ませることで、氏名や生年月日などがあらかじめ印刷された申請書を作成することができる。市民の記入負担軽減や、職員による確認作業の時間短縮が期待される。市DX推進課の担当者によると、すでに同様のシステムを導入している自治体からの評判も良いという。

 翻訳ディスプレイは音声による会話をリアルタイムで翻訳し、文字として表示できる透明ディスプレイ。翻訳が透明なボードに表示されるため、相手の表情と翻訳を同時に確認しながらの対話が可能で、対応言語は英語や中国語など13言語。外国人対応としてユニバーサルコミュニケーションの効果が期待できるほか、音声入力だけでなくキーボード入力にも対応し、音が聞こえにくい人や発話が難しい人との対話にも利用できる。

 市DX推進課の担当者は「実証実験で課題や活用方法を検討した上で、結果を見て市民サービス向上につながると判断できれば本格導入も視野に入れて今後の検討につなげていく」と話している。

『地域防災ドローン・相模原』の会長で住民主体のドローン活用に取り組む 堀口 眞さん 緑が丘在住 83歳

ここまできたらブレずに

 ○…災害時のドローン活用が進む中、住民主体の活動として注目されているのが『地域防災ドローン・相模原』。「ドローンは空飛ぶ火の見やぐら」を合言葉に防災ボランティアの中心にいるのがこの人だ。現在83歳。80代で始めた活動はNHKの番組でも取り上げられた。「趣味の会じゃ誰も相手にしてくれない」と一般社団法人化した。制度や法律の壁はあるが、住民による災害時のドローン活用の実現に手応えを感じている。

 ○…「石の上にも3年というが、そもそも道もない。こうやればできるってものがない」。この3年間は試行錯誤の連続だった。「浮き沈みもあるが、ここまでこられたのはまわりの人に恵まれたから」。今年はドローンパイロットの育成に着手。市内のドローン事業者の協力も得て今月中には新たに6人が資格を取得し、パイロットが10人揃う。

 ○…もともとは旅行業大手JTBのサラリーマンで主に修学旅行を担当した。不良っぽい生徒たちから「ありがとうございます」と感謝された思わぬ出来事がボランティア活動の原点だという。「人から感謝される意味で旅行業もボランティア活動も同じ」と定年退職後に地元自治会の会長職を引き受けた。そこで取り組んだのが地域防災の見直し。光が丘地区独立防災隊連絡協議会を立ち上げ、地域防災の中心となって取り組んできた。

 ○…「住民によるドローンなら30分もあれば飛行させることができる。ドローンを飛ばして被害の情報を早くつかむことが大切」。5年計画で進めてきた活動は今年で4年目。能登半島地震の火災を見て改めてドローン活用の必要性を感じている。「ここまできたらブレずにやりきる」。旗振り役の役割はこれからが正念場だ。

商工会議所 脱皮、再生し挑戦を 賀詞交歓会に200人

 相模原商工会議所の令和7年新年賀詞交歓会が1月9日、けやき会館で行われ、およそ200人の商工業関係者らが集まり新年を迎えた喜びを分かち合った。

 あいさつに立った杉岡芳樹会頭=写真=は昨年の相模原市制70周年を「この節目は、市の歴史や文化、自然、そして産業の価値を再確認する機会となった」と振り返り、「この経験を踏まえ、地域のさらなる発展に向けて力強く進んでいく年としたい」と話した。

 国内外の経済情勢にも触れ「ウクライナや中東問題などの地政学的リスク、そしてエネルギー価格や原材料費の高騰など、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい」とし、補助金の活用やDXの推進、さらには人材確保・育成を目的とした支援策を積極的に展開し、会員の成長を後押していくとも述べた。また、2025年の干支である「巳」にちなみ、「蛇は脱皮と再生の象徴と言われる。今年は新しい挑戦を恐れず取り組むべき」と呼びかけた。

 本村賢太郎相模原市長をはじめ地元選出の衆議院議員、県議会議員らも来賓として訪れ、壇上であいさつをするとともに、来場者と交流を図っていた。

相模原市×八王子市 「散歩の達人」発行 市役所などで無料配布

 観光PR冊子「散歩の達人八王子・相模原」がこのほど発行された。リニア中央新幹線開業を見据え、都県を越えた観光施策の展開を図ることを目的に相模原市と八王子市が共同で作成し、無料で配布する。

 冊子では写真を多数使用して▽必食の絶品ラーメン▽愛される地域密着グルメ▽魅惑の高尾陣馬縦走ハイク▽多彩な中央線沿線スポット--などをマップとともに紹介している。

 B5変型判で全12ページフルカラー。3万部発行。1月16日から市役所や区役所、まちづくりセンターなどで順次配布する。市HPでも電子データとして公開している。

横山公園 19日にスポフェス HT(ホームタウン)4チームも参加

 横山公園の人工芝グラウンドと野球場前で1月19日(日)に「よこやまスポーツフェスティバル」と銘打ったイベントが催される。午前10時から午後3時まで。

 当日は相模原市をホームタウンとするスポーツチーム4団体が集結。小学生を対象に各チームのコーチや選手が指導にあたる「お試しクリニック」を開く。事前予約制で定員次第締切。定員に満たない場合のみ、当日受付も可能(事前申込者優先)。受付は同園管理事務所【電話】042・758・0886。

 午後からはボッチャやスポーツチャンバラ、モルックなど、世代を問わず楽しめるレクリエーションスポーツが体験できる。

 また、午前10時から午後3時まで野球場前では、身体作りに大切な「たんぱく質」をテーマにしたイベントも同時開催。市内の人気店がキッチンカーなどで出店し、ハンバーガーやモツ煮など選りすぐりの「肉グルメ」を提供する。

聴覚障害者救急搬送時 手話通訳者を派遣 市内12病院へ

 相模原市は1月1日から救急搬送時に手話通訳者を派遣する事業を開始した。聴覚障害等があり、声や文字での意思疎通が困難で手話ができる人が搬送された場合、または搬送に付き添った際、消防局からの要請を受けた委託業者が通訳者の派遣調整を行う。

 音声による119番通報が難しい人が携帯端末を利用し緊急通報する「NET119」やメール、ファックスによる119番通報時に「手話通訳者が必要」であることを伝える。24時間対応可能で手話通訳者が搬送先の市内12カ所の病院に派遣される。

「新緑のこもれびの森」

相模原の四季を水彩で サムヤマモトさん個展

 東淵野辺在住の山本悟=雅号・サム ヤマモト=さんの水彩画個展「木々の光と影と命」が1月18日(土)から20日(月)まで、相模原市民ギャラリー(JR相模原駅ビルセレオ相模原4階)で開かれる。

 山本さんは四季折々の相模原の風景を毎週1枚、透明水彩で描き続けている。当初は朝の日課で歩いていた木もれびの森を主に描写していたが、退職後に緑区の農地を借りて野菜づくりを始めると、近隣の里山の季節の移ろいも描くようになった。

 個展は今回で10回目。チャリティを兼ねて毎年実施しており、集まった寄付金で障害のある子どものための施設「陽光園」に遊具や運動補助器具などを寄贈している。

 開催中は会場で寄付金を募り、募金してくれた人には作品の写しとオリジナルのカレンダーをプレゼントしている。入場は無料。時間は午前10時から午後7時(最終日は4時)。

能登半島地震 相模原の援助紹介 あす17日に防災講演会

 阪神・淡路大震災から30年の節目となる1月17日(金)に杜のホールはしもと(橋本3の28の1/ミウィ橋本7階)で「防災講演会」が開かれる。午後2時30分から4時まで。入場無料。定員は当日先着300人。

 (公社)相模原市防災協会と市消防局の共催で行われる今回の講演会では、昨年元日に発災した「令和6年能登半島地震」における相模原市の活動を紹介。消防局職員が1月9日から2月13日まで神奈川県大隊の一員として活動した「緊急消防援助隊」について話すほか、市職員は下水道復旧作業、罹災証明書関連業務といった被災地の支援について語る。問い合わせは同会【電話】042・753・9971。

「蛇の把手が付く土器」は市立博物館の自然・歴史展示で見ることができる(同館提供)

令和7年 乙巳相模原 蛇 こぼれ話 縄文時代の『ヘビ』装飾とは 「蛇の把手が付く土器」(市立博物館所蔵)

 2025(令和7)年、今年は「巳年」。相模原に関連する「蛇(へび)」にまつわる話をご紹介。初回は縄文時代の「蛇の把手が付く土器」の話――。

 相模原市立博物館に、今から5000年ほど前の縄文時代中期につくられたものと言われる「蛇の把手が付く土器」が所蔵されている。

 1988(昭和63)年に実施された「下中丸遺跡」(南区下溝・原当麻駅北方約200メートル付近)の調査で出土した土器で、その調査では11軒の住居(現在は宅地)とさまざまな遺物が発掘されたという。

勝坂式土器

 この土器は粘土紐などを用いた立体的な装飾が特徴の「勝坂(かっさか)式土器」に分類され、把手部分に蛇の飾りが施されている。飾りは左と手前に2カ所あり、左の方が大きい。

 蛇のかたちは口を開いた状態で、細長い粘土紐を貼り付けることで背中が表現されている。アルファベットの「U」を横にしたような抽象的な装飾であり、まるで口を開いた蛇をイメージしているように見える。

 「蛇の装飾はとても立体的に作られ土器の口縁に目立つように配置されていることから、縄文人の蛇への注目がうかがえます」と同博物館の学芸員・長澤有史さんは推測する。加えて「特に口を開けている描写は、蛇の口を開けた瞬間を実によく表現しています。蛇自体の大きさが明らかに異なり、『親子』のようなユーモラスな印象を受けますね。勝坂式土器には蛇以外にも、猪を表現する事例もありますよ」と話した。

 市内には国指定史跡・勝坂遺跡公園(南区磯部1780)や、史跡田名向原遺跡旧石器時代学習館(旧石器ハテナ館・中央区田名塩田3の23の11)もある。この機会に縄文時代の「地元人」に思いを馳せてみては。

◇協力/相模原市立博物館(中央区高根3の1の15)【電話】042・750・8030

ハテナ館でミニ展示

 旧石器ハテナ館で1月30日(木)まで、ミニ展示「考古市宝展」が開催される。午前9時から午後5時まで。無料。

 今年の干支「ヘビ年」にちなみ、下原遺跡(南区下溝)から出土した、ヘビが装飾された縄文土器を展示。「とぐろを巻いたコミカルなヘビの装飾は原始美術の逸品」と市担当者は話す。問い合わせは同館【電話】042・777・6371。

ウィーニーズビレッジマルシェの様子=ディスカバリー提供

東淵野辺でマルシェ その目的は

町田の一社が企画

 相模中央自動車学校の向かいに位置するトレーニングジム「クロスフィット相模原」(東淵野辺)の敷地内で定期的に開かれる「ウィーニーズビレッジマルシェ」が地域住民の新たな楽しみとして注目を集めている。ジムを運営する一般社団法人ディスカバリー(町田市中町)が企画し、キッチンカーや各種ブースが並び毎回にぎわいを見せる。主催者にその目的や経緯を聞いた。

 マルシェは2021年11月にスタート。ジムの駐車場を利用し現在は季節に1度の開催となっている。毎回5、6台のキッチンカーが登場し、多彩なグルメを提供するとともにマッサージやアロマのブースも出店。今年5年目を迎え、150人ほどの来場者を数えるイベントとなり、同法人の担当者は「楽しみにしてくださる方が増え、ようやく地域に根付いてきました」と話す。

福祉を身近に

 もともとこの場所はコンビニエンスストアだったが、しばらく空きテナントとなっていた。その後、町田市を拠点に福祉事業を展開する同法人の代表がジムをオープンし、「地域に賑わいを」との思いからマルシェを企画したという。同法人は町田市や相模原市で短期入所施設や通所施設、就労継続支援施設などを運営しており、マルシェは「福祉をもっと身近に感じてもらいたい」という願いを込めた取り組みでもある。

 マルシェでは施設利用者が制作した作品の販売や、福祉に関する展示も行われ、地域住民に福祉への理解を促している。「地域とのつながりを大切にしていきたい」と担当者は語る。次回の開催は3月を予定している。

目印はアメ車?

 敷地内には巨大なアメリカのクラシックカー「WINNIE」が常駐しており、マルシェの名前の由来にもなっている。イベント時にはカフェスタンドとして利用され、施設前を通る人々の目を引いている。「『何だ、この車?』と思う方も多いと思います。今年は走行可能にする予定で、様々な場所への出店も計画しています」と担当者は笑顔で話す。このマルシェが、地域の活気を支えるだけでなく、福祉や多様な価値観への理解を深めるきっかけとなることが期待される。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
上場通知書を手にする唐橋社長(中央)と幹部ら

サーティーフォー 東京プロマーケット上場

 相模原市緑区橋本に本社を置く株式会社サーティーフォー(唐橋和男代表取締役)は12月27日、東京証券取引所が運営するTOKYO PRO Marketに上場した。1月7日には同所内でセレモニーが開かれ、役員や社員らが参加し、新しい船出を祝った。

 同社はサーティーフォー及び連結子会社であるサーティーフォー交通株式会社の計2社でグループを構成し、分譲住宅・注文住宅・事業用不動産・収益不動産等の販売を中心とした「総合不動産事業」とサーティーフォー交通における「タクシー事業」の2つの事業を展開している。売上高は73億4800万円(2023年12月期、連結)。従業員数は132人(2024年11月末時点、連結)。

 今回の上場の目的は「さらなる業容拡大の加速のために、上場による社会的信用力の向上、優秀な人材の確保」としている。

 TOKYO PRO Marketは2009年に開設された「プロ向け」の株式市場。株を買うことができる投資家を、株式投資の知識や経験が豊富なプロ投資家(=特定投資家)に限定しているのが特徴。

 7日のセレモニーには同社の役員や社員ら関係者約60人が参加し、東証名物のリング状の大型LED表示「チッカー」を前に記念撮影を楽しんだ。恒例の鐘を鳴らす場面もあり、唐橋社長らが木槌を手に高らかに響かせた。

 セレモニーを終えて唐橋社長は「優秀な人材を確保するためにも上場は1つの手段として有効。会社の経営がガラス張りになるのでお客様との関係でも信頼感が増す。会社のガバナンス、コンプライアンスが今、重要になっている。いかに正直な経営ができるかが大切」などと話した。

特別企画展(上)と「森のカエル水槽」(下)

ふれあい科学館 渓流の生き物を特別展示 アマゴなど26種50点

 相模川ふれあい科学館アクアリウムさがみはら(水郷田名)が現在、特別企画展「渓流展〜川がはじまるところ〜」を開催している。3月9日(日)まで。

 渓流とは河川の上流域を指す。流れが速く、冷たい過酷な環境に暮らす生き物について、26種50点(うち標本3種3点)の展示で紹介している。

 渓流を代表する魚で赤い斑点がある「アマゴ」や、泳ぐ力が強い「アジメドジョウ」、犬のようにワンとなく「ネバタゴガエル」などが展示されている。沖縄や北海道の渓流の生き物や、水源林に暮らすフクロウの一種「アオバズク」なども見ることができる。

 同館の職員は、「厳しい環境に適応した生き物たちの力強く生きる姿を見ていただきたい」と話している。

森のカエル水槽

 また同館は、昨年11月23日に常設展示「森のカエル水槽」を新設した。森に暮らすカエルの多様な暮らしを紹介している。カエルなどの両生類は現在、世界的に減少傾向にあるという。担当者は「カエルは水のそばにいるイメージですが、カエルを守るには色々な環境が必要であることを伝えたい」と話している。

ロウバイ甘い香り漂わせ 相模原北公園

 相模原北公園のロウバイが梅より一足早く咲き始め、甘い香りを漂わせている=写真。連休最終日の1月13日は、冬晴れの青空の下、素芯蝋梅(ソシンロウバイ)がほころび、撮影を楽しむ人もいた。

 相模原北公園の梅園には約100本の梅が植えられている。この日はつぼみを膨らませてはいたものの、見ごろはこれから。気象庁によると、県内の観測地点(横浜)の開花観測日は平年で2月1日としている。

江戸幕府の五街道政策

 市立博物館で1月19日(日)、江戸時代に五街道と呼ばれた主要な街道のひとつ「甲州道中」について学ぶ歴史講座が開かれる。申込不要で当日先着順200人。参加費無料。午後1時30分から3時30分まで(1時受付開始)。当日は国文学研究資料館プロジェクト研究員の菅原一氏が「江戸幕府の五街道政策と甲州道中」をテーマに講義する。問合せは同館【電話】042・750・8030。

上溝 だるま500体 お焚き上げ 縁起物求め賑わう

 上溝地域の伝統行事の一つとして長年、夏祭りや酉の市とともに地域で大切にされてきた「溝のだるま市」が1月13日に上溝商店街振興組合の駐車場などで開かれた。1989年の復活以降、今回で37回目となる。

 同商店街が主催する取り組みで、会場には大小さまざまな「相州だるま」や「高崎だるま」、干支だるま、色とりどりのカラーだるまなどが並び、縁起物を買い求める人で賑わいを見せた。

 夕刻には「役目」を終え、両眼に目の入った500体ほどのだるまが積み上げられ点火。厳粛な雰囲気の中、火柱が立ち上がり供養した。

 商店街の鈴木崇之理事長は「近年は外国からのお客様も増えてきた。巳年にちなみ商店街も脱皮を繰り返し成長していきたい」と話した。

歯科川崎がコンサート 口腔知識を楽しく提供

 歯科川崎医院中央(中央4の5の9)が12月28日、クラシックコンサートを開催した=写真。子どもから高齢者までの48人が参加し、プロ奏者によるバイオリン、フルート、チェロの演奏を間近で楽しんだ。奏者の動きや息遣いも感じながら「川の流れのように」などの曲を鑑賞した。

 歯科治療に対する怖いイメージを払拭し、楽しみながら口の健康について学んでもらうことを目的としているコンサートで、演奏の前に同院を運営する医療法人社団カワサキの川崎正仁理事長が口腔がん検診やホワイトニングなどについて講話を行った。

 市内在住の参加者は「(演奏が)すごくよかった。距離が近く、音が身体に響いてきた。口腔内の健康についても改めて意識することができた」と感想を述べた。

中央区誕生15周年 記念ロゴ決まる シンボルマーク軸に

 今年4月に区制施行15周年を迎えることを記念したロゴマークが完成した=写真。中央区のシンボルマークのさらなる普及、定着を目指して、15周年の「15」にシンボルマークを組み合わせ、金色と区のシンボルカラーであるさくら色でデザインした。

 ロゴマークはノベルティグッズや記念事業のタイトルなどに使用することができる。申し込み方法など詳細は左記二次元コードから確認を。

子育て応援条例(案) 21日までパブコメ募集 WEB回答も可

 相模原市は子育て世代を応援する意識を育み、安心して子育てをすることができる社会の実現へ向けて「子育て応援条例」制定へ向けた準備を進めている。昨年12月には条例案を公表。1月21日(火)まで、パブリックコメントを実施している。

 意見の提出はWEB回答フォーム(下記二次元コード)、電子メール(kw-seisaku@city.sagamihara.kanagawa.jp)、郵送(〒252-5277相模原市中央区中央2の11の15こども・若者政策課)、ファクシミリ(042・759・4395)、直接持参の場合は市役所本館4階こども・若者政策課窓口。問合せは同課【電話】042・769・8315。

花粉を飛散する雄花

スギ花粉 今春の飛散「例年より多い」 ヒノキは「平年並み」 県が見通し

 県自然環境保全センター=厚木市=が12月23日、今年春のスギ花粉の飛散量について「例年より多い」との予測を発表した。ヒノキは「例年並み」となる見通し。

 調査は1997年度から始まり今回が28回目。県北部、県央部、県北西部、県西部の4つの地域で、スギは30カ所で各40本、ヒノキは40カ所で各10本を調査木として花粉が飛散する雄花の着花状況を観察し数値化。過去のデータと比較して飛散量を予測している。

 その結果、スギ林30カ所の着花点数の平均値は67・3点で昨年の46・1点、28年間の平均46・6点をいずれも上回り過去5番目に高い値となった。ヒノキは40カ所の着花点数の平均値が47・7点で、昨年の53・4点を下回り、過去13年間の平均46・0点に近い値となった。

 スギ・ヒノキの花粉は夏場が猛暑だと雄花の着花量が多くなる傾向にある。昨夏の記録的な猛暑の影響などを受けスギの着花量が増え、ヒノキは前年に多く着花した影響でそれほど増えなかったとみている。

 スギ花粉の飛散は2月中旬から4月上旬、ヒノキは3月下旬から4月中旬まで、年によっては5月上旬まで飛散する。花粉飛散量は同センター研究連携課のホームページで公開されている。

大凧の題字「喜翔」に 大谷翔平選手の活躍由来

 相模原市指定無形民俗文化財である「相模の大凧まつり」の今年の題字が「喜翔」に決定した。同実行委員会は12月20日、相模原市役所を訪れ、本村賢太郎市長に題字決定の報告と揮毫の依頼を行った。

 今年の題字に選ばれたのは市内在住の川崎晴美さん。公募の201作品から選ばれた。アメリカ大リーガー、ドジャースの大谷翔平選手の活躍が世界中に称賛されていることから、川崎さんは「さらなる活躍を望んで大空に翔いてもらいたい」とコメント。

 相模の大凧まつりは5月4日(日)、5日(月)、相模川河川敷の新戸スポーツ広場など4カ所で開催される。

新年のあいさつに立つ本村市長

「次の世代へ確かなバトンを」 市賀詞交換会 本村市長が新年の抱負

 相模原市賀詞交換会が1月7日、相模原市民会館で開催された。当日は約500人が会場に訪れ、新年のあいさつを交わした。

 本村賢太郎市長は「市民と対話をしながらワクワクする相模原を創造していきたい。すべての皆さまが主役の相模原でありたいと思っている。私自身は地に足をつけてこの1年間チャレンジしていきたい。ぜひとも29年後の(市制)100周年に向けて、次の世代に確かなバトンをつないでいきたい」とあいさつ。

 さらに、1月2日、3日に開催された箱根駅伝で総合優勝を果たした青山学院大学、全国高校サッカー大会で健闘した東海大相模高校の活躍に触れ、「大変幸先の良い話」とたたえると、「相模原市民の皆さんとともに未来に向かって歩んでいく」と誓いを述べた。

 来賓のあいさつの後にはトークセッションが行われ、昨年開催されたパリオリンピック・スケートボード女子ストリートの金メダリストである吉沢恋選手とコーチの寺井裕次郎さんが登場。吉沢選手はオリンピックについて、「緊張はなかった。初めてで自分は挑む側だったので、自分の滑りを見せてやろうという気持ちの方が大きかった」などと当時の心境を振り返った。

 今後については、2028年のアメリカ・ロサンゼルスで行われるオリンピックを見据えて、「体を壊さないようにしっかり練習して臨んでいきたい」と決意を誓った。

看護職の復職相談会 2月2日 病院協会主催

 「また看護の仕事がしたい」そんなあなたの思いを応援--。看護職の復職支援を目的とした「潜在看護職復職相談会」が2月2日(日)、ウェルネスさがみはらA館5階(中央区富士見6の1の1)で開かれる。午前9時から午後1時まで。参加費は無料。現在、参加者を募集している。

 主催は(公社)相模原市病院協会。共催は相模原市。市内の医療機関で看護職員が慢性的に不足している状況に対し、保健師や看護師、准看護師、助産師の効率的な採用と効果的な定着を図るため、復職を支援するのが目的。ナースコンシェルジュ(市内病院の看護部長)が復職に向けた個別の相談に応じる。

 対象は市内か近隣に在住する看護職(看護師・准看護師・保健師・助産師)の有資格者で相模原市内の医療機関への復職を考えている人。看護補助者の就職相談にも応じる(資格は問わない)。幼児・児童の同伴も可能(事務局関係者が対応)。事前申し込み制。

 申し込みや相談会の詳細は同協会事務局(【電話】042・755・0531)。

初鹿野裕樹氏

参院選 参政が初鹿野氏擁立へ 47歳、元警視庁勤務

 参政党は今夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)で新人の初鹿野(はじかの)裕樹氏(47)を公認候補予定者にすると発表した。

 初鹿野氏は横浜市港南区出身。23年間警視庁で勤め、2024年の衆院選に神奈川11区で出馬し落選。現在は会社顧問を務める。24年12月の会見で「消費税の減税や社会保険料を下げて、国民の可処分所得を増やしたい。また、警察官など公安職の待遇改善を求めたい」と述べた。

警察犬と関係者が飯塚署長(中央)から感謝状を受け取った

警察犬 行方不明者 7分で発見 相模原警察署が感謝状

 相模原警察署(飯塚宏司署長)が12月24日、行方不明になった高齢男性の発見に尽力した2頭の警察犬に感謝状とドッグフードを贈った。感謝状が授与されたのは神奈川県警が直轄する警察犬の「カーラ号」と「ウタ号」。

 同署は12月9日の午後3時頃、認知症の疑いがある78歳の男性が家を出たあと行方不明になったと通報を受けた。警察官が捜索を行ったが発見に至らず、気温の低下を危惧して警察犬の出動を要請した。

 カーラ号とウタ号は午後7時35分頃、男性の枕カバーのにおいを10〜20秒ほど嗅いで捜索を開始。足跡のにおいだけでなく空気中に浮遊したわずかなにおいも捉え、カーラ号が約7分後に自宅から100mほど離れた地点に立ちすくむ男性を発見した。

 飯塚署長は「我々だけでは見つけられなかった。人間にできないところを埋めてもらえる。引き続きよろしくお願いします」と2頭に語りかけた。

60歳以上が25%

 同署における昨年1月から11月末までの行方不明届受理件数は245件(前年同期比39件増)だった。60歳以上の行方不明者は60人(同14人増)で、全体のおよそ25%を占めている。

 高齢者ほど認知症の疑いがある行方不明者が多く、同署は認知症の症状がある高齢者からは目を離さないよう呼び掛けている。

(上)今季の新加入選手たち(下)あいさつに立ったシュタルフ監督

SC相模原 「J3優勝」へ勝負の一年 開幕に向け体制発表

 相模原市をホームタウンとする、サッカーJ3・SC相模原は1月10日、市民会館で2025シーズン開幕へ向けて新体制発表会を行った。集まったファン・サポーターはおよそ400人。今季のユニフォームや新加入選手をお披露目するとともに、悲願のJ2昇格に向けて「優勝」をめざして戦い抜く決意を示した。

「必ずタイトルを」

 「J2昇格」を掲げて始動した昨季、あと一歩でプレーオフ進出を逃し最終順位9位でシーズンを終えたSC。今季は昨年夏に就任したドイツ出身のシュタルフ悠紀監督のもと、結果が求められる一年になる。

 あいさつに立ったシュタルフ監督は「必ずタイトルを掴み取る」と力強く切り出し、「チームとフロントで今季の準備を進める中で、すごく一体感を感じている。優勝や昇格をめざす中でくじけそうな瞬間があっても、このメンバーで信じぬき支え合い助け合えば乗り越えられる」とクラブ全体の一体感を強調。集まったファンに向けて「SC相模原の大勝負を後押ししてほしい。最後にみんなで喜びを分かち合えるように、みんなで楽しみながら最高のシーズンにしたい」と結束を呼びかけた。

期待の10人

 今季の新加入選手は鹿児島から加入のDF河野諒祐、台中FUTUROから加入のMF島川俊郎など10人(1月10日時点)。壇上に上がった選手たちが一人ずつあいさつをすると大きな拍手が送られ、復帰となるFW加藤拓己らにはファンから「おかえり」と温かい声がかけられた。クラブが優勝に向けて「大勝負」をかける一年、新戦力の活躍が期待される。