保土ケ谷区版【2月13日(木)号】

横浜市教委 いじめ対策部を新設 専門部署で迅速支援へ

 横浜市教育委員会は、不登校やいじめ対策を強化するため、専門部署「不登校支援・いじめ対策部」を新たに設置する。情報共有を強化し、いじめの未然防止と児童生徒に対する迅速な対応、支援につなげることが主な狙い。

 横浜市の「いじめの状況調査結果」によると、2023年度のいじめ認知件数は小学校で1万3261件で、19年度の3倍超、中学校も2913件で、19年度と比較し2・3倍に増加している。昨年には、20年にいじめを理由に自殺した中学生の事案に関する第三者検証で、学校が基本調査の段階で、いじめを認知していなかったことなどが明るみになった。

 市教委ではこれまで、いじめに関する対応は、人権健康教育部人権教育・児童生徒課が担当していたが、多様な情報を一元化し、迅速な支援につなげるため組織を再編。専門部署を設けることにした。

 新設の「対策部」では、「いじめ対応情報管理システム」を導入。これまで学校現場がエクセルベースで入力していた「いじめ認知報告書」をシステムで一元管理し、いじめの未然防止や早期発見・対応につなげる。市教委の担当課長は「現場の教職員の業務負担軽減にもつながるはず。児童生徒と向き合う時間増につなげたい」と話す。

ソフト・ハードで不登校支援を強化

 不登校支援では、昨年9月から全中学校に拡充している校内ハートフル事業を通年運用とするほか、スクールソーシャルワーカーをチーム制とし、各区や民間のフリースクール、児童相談所などとの連携を強化する。さらに港南区上大岡の「ゆめおおおかオフィスタワー」に支援拠点を新設。リアル、オンライン、バーチャルの3層を活用した学びの空間を用意するなど「安心できる居場所と学びの機会」を確保する。

 市教委では「対策部」の他に学校現場や市教委事務局に対し、客観的に助言指導を行う「法務ガバナンス室」も新設。担当課は「学校現場でのリスクを軽減し、教育の質の向上が狙い」と話す。

表彰状を手に持つ(後列左から時計回りに)山城屋さん、上野山さん、萩原さん、本多さん、遠藤さん

県商工 部活、勉学で社会貢献 県から各種表彰受ける

 県立商工高校=今井町=の生徒が令和6年度の「かながわ部活ドリーム大賞」と「神奈川県立学校の児童・生徒表彰」(ともに県教育委員会によるもの)を受けた。社会貢献や地域活性化などの要素を取り入れて部活動や勉学に励んだ姿勢や成果が評価された。

ボランティア精神を

 「かながわ部活ドリーム大賞」は競技力や表現力の向上のほか、活発な活動実践や地域連携に貢献した団体や個人を称えるもの。今年度は71者が表彰を受けた。

 県商工の技術研究部は同大賞の文化賞を受賞。同部は昨年9月、会場内に隠された無線送信機を探し出し、見つけ出した個数やタイムで順位を競う「令和6年度第2回FOXハンティング神奈川県大会」に出場。遠藤康さんが男子個人の部で優勝、萩原愛優美さん(ともに3年)が女子個人の部で準優勝するなどの好成績を残した。

 同部は昨年度からテーマを掲げて活動。今年度は「ボランティア」をモットーに地域に根差した社会貢献活動に取り組んできた。西部地域療育センターに寄せられたおもちゃを基本無料で修理する取り組み「おもちゃのお医者さん」は住民から多くの反響があり、地域の幼稚園からも依頼が来ているという。

 決められたエリアで制限時間内にチームで拾ったごみの種類と量をポイント化し、得点を競い合う競技「スポGOMI」の大会にも出場。遠藤さん、萩原さん、本多悠也さん(3年)はバドミントン部を兼部しており、練習で培った体力で多くのごみを拾い集めた。こうしたボランティア精神も受賞の決め手となった。技術研究部顧問の遠藤康貴教諭は「部員たちは電気工事士の試験に合格するなど文武両道を体現している」と称える。

能登復興支援など

 「神奈川県立学校の児童・生徒表彰」は、他の児童・生徒の模範となる顕著な取り組みを行った個人や団体を称えるもの。今年度は274者が受賞。県商工からは個人、団体を合わせて12者が表彰を受けた。

 同校の生徒は「課題研究」という授業などを通じて地域や社会に役立つ取り組みを実践した。受賞したチームの総合ビジネス科の上野山絢香さん、山城屋唯さん(ともに3年)らは昨年6月、能登半島地震の被災地支援を目的としたイベント「高校生能登応援商店街」に参加。募金活動のほか、同級生と共に作った2種類(ゆずこしょう、焼肉のたれ)のドレッシングを販売した。

 石川県の復興を応援する気持ちなどを込め、2種類のシールを作成。募金協力、またはドレッシングか他校の商品を購入した人に一枚を選んでもらう形式で配った。上野山さんと山城屋さんは「自分たちの取り組みが少しでも能登の復興につながればうれしい」と思いを込める。

 そのほか、豚肉やアルコールを宗教上の理由で口にできない人々でも食べられるラーメンを開発し、文化祭や学校説明会で販売して反響を得たチームなども受賞した。

保土ケ谷区少年野球連盟の4代目会長を務める 葛西 清夫さん 新桜ケ丘在住 68歳

学童野球盛り上げる

 ○…連盟発足当初の1980年代は保土ケ谷区内に45の学童野球チームが活動していた。以来、少子化やスポーツの多様化などが要因となり現在は16チームに。連盟会長として「それぞれのチームで子どもたち(部員)を増やす努力を続けてもらいたい。決して灯を消してはならない」と語尾を強める。

 ○…生まれは東京都武蔵野市。小学4年までの放課後の遊びと言えばもっぱら三角ベースだった。投げられたボールをどのようにして拳で打ち返すかといった点に魅力を感じたという。「得意でしたよ」とにこり。父の仕事の関係で移り住んだ広島では瀬戸内海での魚釣りに没頭。「アタリが来た時の感覚と釣り上げるまでが醍醐味。自分で釣った魚は格別に美味しい」と魅力を語る。日本カーリット(株)では釣り部に所属し相模湾でアジやサバなどを釣って楽しんだという。自宅では鍋などを作って家族に振る舞う。地元の自治会では桜まつりや盆踊りなどのイベント時に婦人部の調理を手伝うほどだ。

 ○…「週末は野球漬け」の生活は2人の息子が地元の学童野球チーム『藤塚パワーズ』に入団した時から始まった。厳しい指導も受けたというが、練習が終われば皆で楽しく酒を酌み交わす。「これも1つ続けてこられた理由かな」。歴代の連盟会長や多くの先輩から多くのことを学び、審判員の資格も取得。「先輩方が手取り足取り指導して頂き今がある」と感謝の言葉を口にする。

 ○…現在連盟に所属する審判員約100人の中には藤塚パワーズ出身の審判員も。この先も選手たちが気持ちよくプレーできるよう「継続的に育成することが重要」。これまで続けてきた近隣区の連盟との連携を継続し、”保土ケ谷の学童野球”を盛り上げていく。

大協製作所のブース

テクニカルショウ 工業技術や製品をPR 区内企業も出展

 首都圏最大級の工業技術・製品の総合見本市「テクニカルショウヨコハマ2025」が2月5日から7日までの期間、パシフィコ横浜で開催された。保土ケ谷区内の企業も出展し、自社の製品や技術力をPRした。

 今井町に本社と横浜工場を構える(株)大協製作所は、トラックや乗用車に使われる自動車部品などにメッキや塗装をしている金属表面処理メーカー。めっき加工と電着塗装の複合処理を可能としており、福島県の工場との2拠点体制を取っている。「全ての人が社会の一員として働けるように」との思いから長年障害者雇用に力を入れており、従業員の約半数が障害者。県から「かながわ障害者雇用優良企業」の承認も受けている。

 東京レーダー(株)(西久保町)は、各種オーダーに応じた受託開発・製造が強み。市民に身近なところでは鉄道会社の駅構内で流れる、トイレや改札口案内の音声誘導装置の受注開発を手掛けている。

 玉川電器(株)(神戸町)の事業の柱はプラスチック部品事業と半導体設計事業。SDGsを意識しプラスチック製品製造では植物由来の成形材を使用しているほか、新たにAI技術を活用した画像検査装置の開発を進めている。宮城県に工場があることから、農家の社員の協力を得てフードバンク横浜への食糧支援も行っている。

各地の特徴が盛り込まれた「御庁舎印」(表)

役所で「御庁舎印」巡り 市の若手職員が初企画

 横浜市は市役所と全18区役所で、各庁舎をモチーフとした御朱印の庁舎版「御庁舎印」の初の販売を2月10日から始めた。市の若手職員が区局横断で新規事業の立ち上げなどにチャレンジする仕組み「横浜創造100人隊」による取り組みの一つ。

 市民や観光客が「御庁舎印」収集のため各庁舎を巡ることで、まちの新たな魅力発見につなげる目的で企画されたもの。通常はがきサイズの紙製で、表面には庁舎や区の木・花、名所など、裏面には庁舎やまちに関する情報が掲載されている。

 6区ずつ3期に分けての実施で、2月21日(金)までは神奈川、南、金沢、中、港南、栄、25日(火)から3月7日(金)までは鶴見、保土ケ谷、戸塚、西、旭、瀬谷、3月10日(月)から21日(金)までは磯子、緑、都筑、港北、青葉、泉の各区役所で、売店及び庁舎内の自動販売機で平日のみ販売する。時間帯は各区庁舎により異なる。市役所では市庁舎の印を3月21日まで毎日販売している。

 一枚300円(税込)で、10種類購入した人は集めた印を収納できる「御庁舎印帳」が市庁舎でもらえる(数量限定)。企画の担当者は「足を運んだことのない区庁舎を訪れ、楽しみながらまちへの理解を深めてほしい」と語った。問い合わせは市総務局行政マネジメント課【電話】045・671・4774。

小遊三師匠(左)とたい平師匠

プレゼント 『笑点』の2人が登場 3月20日、関内ホールで

 3月20日(木・祝)に関内ホール(JR関内駅北口6分)で開催される「関内寄席 三遊亭小遊三・林家たい平 二人会」の観覧券を、抽選でタウンニュース読者5組10人にプレゼント。

 人気テレビ番組『笑点』でお馴染みの2人が今年も関内寄席で競演。底抜けに楽しい、両師匠の高座をお見逃しなく。

 午後2時開演。全席指定で4500円(前売4千円)、未就学児不可。チケット購入は【電話】045・662・8411。

 プレゼントの応募はハガキに〒住所、氏名、年齢、本紙感想を明記の上、〒231―0033中区長者町2の5の14タウンニュース「関内寄席二人会」係へ。3月3日(月)必着。

「春の山」で一句 帷子番所が俳句募集

 帷子町の旧東海道沿いにある地域交流施設「帷子番所(ばんどころ)」が「春の山」をお題とした俳句を募集している。

 投句は番所で応募用紙を受け取り投函(閉所時は番所すぐそばの市野屋商店のポストに投函)。3月31日締め切り。作品は番所内に無記名で掲示され、良いと思った作品にシールで投票できる。得票の多い作者には賞品が贈られる。

 旧東海道沿いにある約5坪の番所は2017年、市野屋商店の八ッ橋良光さんの呼び掛けで開設。歴史資料が読めるほか、餅つき大会の会場になるなど住民交流の拠点として機能する。

 番所の開館時間は正午から午後3時まで、月曜休館。問い合わせは八ッ橋さん【電話】045・331・8787へ。

参加を呼び掛ける寺坂会長

区商連横浜FC クイズ企画で地域活性化 参加で賞品贈呈も

 保土ケ谷区内12の商店街・会を会場にした企画「ほどがやクイズラリー」が3月9日(日)まで開催されている。保土ケ谷区商店街連合会(寺坂悦郎会長)、プロサッカークラブの横浜FC、保土ケ谷区役所の主催。

 横浜FCは川島町に練習拠点を構えており、区内の商店街もポスターの掲示に協力。これまでにクラブと商店街が連携し、地域活性化につながる取り組みを実践してきた。クイズラリーもその一環で昨年に続き開催。2025シーズンからJ1で戦うクラブを応援する企画としても注目を集める。

 クイズラリーには、区内の公共施設や商店街・会の一部店舗、または区のウェブサイトから回答用紙を入手し参加可。商店街・会の店舗内に隠された9つのクイズに回答し応募すると、回答数に応じて抽選で横浜FCの試合観戦ペアチケットや各商店街・会が提供する商品券や焼き菓子などが当選する。全問正解すると横浜FC2024シーズン1stユニフォーム(1人)や同Limitedユニフォーム(2人)といった豪華賞品にも応募できる。

 企画のストーリーも興味深い。「横浜FC×商店街」応援大使に任命された参加者は応援大使としてスローガンを授かった。しかし、いたずら好きな横浜FCのクラブマスコット「フリ丸」がスローガンを9つのクイズにして、商店街に隠してしまった。参加者はフリ丸が出題するクイズに答えてスローガンを取り戻すという設定だ。

応募は3月10日必着

 回答用紙は一部店舗に設置されている応募箱に投函、または郵送(〒221―0063神奈川区立町20の1横浜市シルバー人材センター神奈川事務所「ほどがやクイズラリー受付窓口」行)。そのほか、電子申請システムからも受け付ける。3月10日(月)必着。詳細などに関する問い合わせは保土ケ谷区役所地域振興課【電話】045・334・6303へ。

アートホール 人気のDVD鑑賞会 『ゴヤの名画と優しい泥棒』

 花見台の県立保土ケ谷公園内にある音楽ホール「かながわアートホール」(馬場洋一館長)で定期的に開催され人気を博しているDVD鑑賞会が2月23日(日)に実施される。午前10時開演(9時45分開場)で入場無料、入退場自由。定員は先着200人となる。今回上映されるのは映画『ゴヤの名画と優しい泥棒』(2020年・イギリス/95分)。上映に関する問い合わせは、かながわアートホール【電話】045・341・7657へ。

リプラ保土ケ谷

保土ケ谷駅東口 飲食・音楽で交流育む 23日、リプラまつり

 地元野菜の販売やホアウクレレ演奏などを盛り込んだイベント「リプラまつり2025」が2月23日(日)、保土ケ谷駅東口にある複合施設「リプラ保土ケ谷」で行われる。

 同施設は横浜市住宅供給公社が地域交流の促進などに貢献しようと、2023年4月に開所。これまでに宿場朝市「ごうどいち」の開催地になるなど、開所から約2年間で地域交流スペースとしての役割を担っている。

 リプラまつりでは、豚汁、おにぎり、焼き芋など飲食物のほか、アクセサリーやおもちゃなどを販売。ウクレレ体験(事前申し込み制、先着順)のほか、レザークラフト(当日先着順)などの体験型ワークショップも行われる。

 午前10時から午後2時まで。小雨決行。各企画のタイムスケジュールなどに関する問い合わせは保土ケ谷地域ケアプラザ【電話】045・713・5011へ。

スマホ確定申告を体験するショーン選手(右)

横浜FCショーン選手 スマホ確定申告を体験

 所得税などの確定申告の受け付け開始を2月17日(月)に控えた4日、区内川島町に拠点を置くサッカー横浜FCのヴァンイヤーデン ショーン選手が「スマホ確定申告体験会」に出席した。

 同クラブのトレーニングセンターで行われた体験会は、保土ケ谷税務署(野田真一郎署長)の主催。冒頭では、国税庁の国税電子申請・納税システム「e―Tax」の5つのメリット(自宅から申告可能、確定申告期間24時間利用可能、申告書がデータで所得可能、添付書類提出不要、早期還付)が説明された。その後、ショーン選手は同署職員のサポートを受けながら源泉徴収票をカメラで読み込むなどして短時間で申請作業を終わらせた。

 同署によると、2023年分の確定申告では全体の約2320万人のうち約7割の約1600万人が同システムを利用。22年分から約110万人増加したという。

 体験を終えたショーン選手は「書いてある通りに入力してとても簡単に打ち込めた。計算も自動でしてくれるので楽にできるなと思った。これまで税について意識する機会が少なかったが、これを機に意識を高めていきたい」と振り返った。

 確定申告の受け付けは3月17日(月)まで。

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親子で楽しく防災学ぶ 講演会 3月1日

 保土ケ谷区防災講演会「親子で学ぼう!今すぐできる防災×片付け講座」が3月1日(土)、保土ケ谷公会堂で開かれる。保土ケ谷区災害対策連絡協議会と保土ケ谷消防署の主催。午後1時30分から3時30分まで。参加費無料。

 今回講師を務めるのは、Drawer Style代表の中村佳子さん。防災士として、また片付けのプロ(ライフオーガナイザー)としての視点で、災害への備えや防災グッズの収納方法などが紹介されるほか、クイズをしながら子どもと一緒に楽しく学べる内容になっている。また、横浜市消防音楽隊による演奏会も予定されている。ロビーでは防災ブースが設置され、「保土ケ谷区災害ボランティアネットワーク」「保土ケ谷区民会議」「(株)良品計画(無印良品)」「横浜国立大学BOSAIラボ」などが出展する。来場者には備蓄に最適な有名レトルト食品が配布される。定員は事前申込制で先着500人(2月24日(月)締切)。

 (問)保土ケ谷区役所総務課防災担当【電話】045・334・6203。

HPのトップページ

放課後居場所ネットワーク事業 各団体の予定が一堂に HP「とびら」を公開

 保土ケ谷区内で子どもたちの放課後の居場所を提供している団体が主催するイベントやこども食堂などの開催案内をカレンダー形式で確認できるホームページが2月5日に公開された。

 保土ケ谷区では子どもたちに学校や家庭とは異なる第3の居場所を提供し、不登校支援や学びの場を提供する活動を行っている団体への支援や各団体の連携を深めることなどを目的とした「放課後居場所ネットワーク事業」を実施している。

イベント告知を効果的に

 区の担当者によると、区内の5団体(居場所そら、A.S.C.C、パオパオの木、学舎こころ星、リロード)などが集まり活動紹介や運営上の課題共有などを行う同ネットワーク会議の場で、イベントの効果的な告知方法はないか」や「より多くの人たちに来てほしい」などの声が上がったことから、今回のホームページ作成に至ったという。

 5日に公開されたホームページは「『とびら』〜ほどがや Place to Be Project〜」。月ごとに各団体のイベントが掲載されており、希望のイベントをクリックすると実施時間や場所のほか、詳細を確認することができる。また、掲載団体それぞれのホームページも確認することが可能だ。

 ホームページ公開について居場所そらで理事を務める渡部潤さんは「放課後の居場所づくりにおいて、1団体として効果的に告知することや様々なニーズに応えることには限界があった。今回『とびら』が開設されたことにより、居場所を必要とする人に区内で開設される様々な居場所の情報を知ってもらい、自分に合った居場所を見つけてもらうことを期待する。また、参加団体として、他団体と連携し、地域全体の子どもたちを支援することにつなげていく」とした。
西久保町公園の盆踊り大会

やぐら見つめる娘に200票 区インスタフォトコン

 保土ケ谷区が「ほどがやの魅力」「ほどがやの花・緑」をテーマにインスタグラムを活用した「保土ケ谷区公式インスタグラムフォトコンテスト2024」の「最優秀賞」と「ほどがや花憲章賞」が決定したことをこのほど発表した。

 2027年に迎える保土ケ谷区制100周年に向けて区内の様々な魅力を再発見する機会にすることを目的として実施された同フォトコンテストには1150点の応募があった。審査員によって選ばれた入賞10作品による投票が行われ、約1240票中200票以上を集めた『西久保町公園の盆踊り大会』が最優秀賞に決定した。これに対し撮影者は「踊ることが大好きな娘にとって初めての盆踊り大会で、曲間の休憩中に撮影した。当時やっと2歳になる娘にとっては、踊るといっても手を上下にバタバタさせ、はしゃぐぐらいが精一杯。それでも早く踊りたいと、次の曲を今か今かとやぐらを見つめる瞳に、娘の成長と盆踊りの良さを感じた」とコメントした。

 また、同コンテストで審査員を務めた区内在住のフォトグラファー中祖直子さんによる審査の上、「ほどがや花憲章賞」には『早春の保土ケ谷公園』が決まった。

区内で展示

 現在、区役所の地下1階および4階に作品が展示されている(3月28日まで)。また、JR保土ケ谷駅3階のアーバンアートほどがやでは、3月15日から30日の期間で展示される予定だ。

保土ケ谷カトリック教会

歴史スポットを散策 オープンヘリテイジ

 保土ケ谷区内の魅力的な歴史スポットを巡るまちあるきイベント「保土ケ谷歴史まちあるき2025〜オープンヘリテイジ〜」が2月22日(土)から行われる。

 「フリーウォーク」では、見学スポットが掲載されているまちあるきマップを手に散策しながら歴史的建造物などの外観を自由に見学することができる(24日(月)まで)。期間中は旧東海道の権太坂、保土ケ谷カトリック教会、大日本麦酒跡など全33ケ所の見学スポットに解説看板が設置される。マップは区役所企画調整係(2階22番窓口)、区内地区センター、鉄道駅、岩間市民プラザなどに配架。

 また、「よこはまウォーキングポイント」アプリで、フリーウォーク見学スポットの一部を対象とした「歴史まちあるき2025スタンプイベント」が開催される(24日まで)。テーマごとに4つのスタンプイベントが用意され、それぞれ3〜4ケ所を訪れるとよこはまウォーキングポイントの抽選に必要なポイントを獲得することができる(参加時はアプリのダウンロードが必要)。

一般公開や展示も

 水道局連携企画として、西谷浄水場創設時の歴史的建造物の一般公開が行われる。午前9時から午後4時まで。

 イコットハウス(月見台37の1)では保土ケ谷歴史展・旧東海道立体地形図の展示が行われる(午前9時30分から午後4時まで)。

 (株)ユー・エス・シー(霞台47の14)1階ガレージでは、「横浜の洋館付き住宅」の展示を実施する(24日までの午前9時から午後4時まで)。

 岩間市民プラザでは、「保土ケ谷の歴史的建造物巡り」パネル展示を行う(24日までの午前10時から午後6時まで)。

愛護会の歴史や活動を紹介する外木場会長(右)

活動紹介で情報共有 公園愛護会のつどい

 「令和6年度保土ケ谷区公園愛護会のつどい」が2月6日、保土ケ谷公会堂で開催された。

 公園愛護会は、地域にある公園の清掃や植物の管理などを行っており、現在区内には148団体が存在している。

 同愛護会のつどいは、保土ケ谷土木事務所が、会員らの交流や意見交換などを目的に毎年開催しているもの。会場には各愛護会の会長や多くの会員らが来場した。

 会場では昨年横浜市から活動に対して表彰を受けた個人(堀井寿美子/岩崎町第一公園愛護会・岩崎町第二公園愛護会・岩崎町第四公園愛護会、尾崎宗造/権太坂南公園愛護会、堀内仁/陣ケ下渓谷ひろば公園愛護会)と団体(帷子川公園愛護会)が紹介された。個人表彰は、公園の美化や保全など公園管理に貢献し、愛護会長を継続して10年以上務めた人が対象となっている。また、団体表彰は公園の維持管理や魅力あるまちづくりに務めるなどの活動が他の愛護会の模範となることが条件となる。

活動事例を紹介

 公園愛護会表彰を受賞した帷子川公園愛護会の外木場敏雄会長によって活動紹介が行われた。外木場会長は、1979年の公園公開から現在に至るまでの清掃活動などの事例を紹介した。

 講演「保土ケ谷区の弥生時代」では、(公財)横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センターの古屋紀之所長が登壇。古屋所長は「古来より交通の要衝だったこの地域は保土ヶ谷宿が栄えた。近年では多くの鉄道、国道、高速道路が交差しているが区内では約80ケ所の遺跡が確認されている」と説明。南原遺跡や上星川遺跡などを例に上げ、出土した土器や遺物などについて解説したほか、瀬戸ヶ谷古墳の埴輪などを紹介した。

 横浜市内を中心に活動し、お三の宮日枝神社や水天宮平沼橋神社の祭礼などでも演奏する撥當による和太鼓演奏が披露され、来場者を魅了した。

事業者の説明を聞く参加者

デジタルサービスを紹介 市、町内会向けに展示会

 自治会町内会のデジタル化に関する商品やサービスの展示・相談会が1月25日、保土ケ谷区役所で行われた。

 町内会のデジタル化を推進しようと、横浜市が企画。市と協定を結んだ15事業者が出展し、約70人が参加した。

 町内会のホームページ作成や連絡のためのアプリを提供する事業者のほか、デジタル化の助言を行う団体などがサービスを紹介。参加した町内会長は「デジタル化を進めるために、どのサービスが良いかを比較検討したい」と話していた。

 市は同様の展示会を2月2日に磯子区、8日に都筑区でも実施した。

根岸森林公園内に現存する旧根岸競馬場一等馬見所=市提供

市歴史的建造物 旧一等馬見所を認定 保存活用に向け、耐震化へ

 横浜市は1月22日、国内初の洋式競馬場の観覧施設「旧根岸競馬場一等馬見所(うまみしょ)」=中区根岸台=を市認定歴史的建造物に指定した。保存活用のため耐震化を計画し、来年度予算案に設計費を計上。現在、建物敷地内は立ち入り禁止だが、山中竹春市長は「市民にも公開するべき」との見解を示し、歴史的建造物ならではの魅力を生かした活用に意欲を示した。

 旧根岸競馬場は1866年に開設。観覧施設である一等馬見所は1929年、関東大震災で崩壊した馬見所に代わり建設された。鉄骨鉄筋コンクリート造りの7階建てで、延べ床面積は約5千平方メートル。米国建築家J・H・モーガンが設計し、高さ約30メートルの3つ並んだ塔が特徴的だ。並んでいた二等馬見所は老朽化のため、1988年に解体され、現存する国内最古の競馬場建築となっている。2009年、経済産業省から近代化産業遺産の認定を受けた。

 開港の地・横浜の近代の歴史を証明している点や後の競馬場建築に多大な影響を与えた建築史的価値、その特徴のある景観が評価された。市は築100年となる2029年に合わせ、耐震化などを完了させたい意向。一等馬見所を含んだ根岸森林公園との一体的なまちづくりを進め、当時の雰囲気が味わえるような、多世代で楽しめる建造物を目指すという。

 市認定歴史的建造物は、専門家の調査から特に価値があると判断され、適切な保全活用計画が作成されたものが認定される。本件含め104件が認定されている。

横浜市、下水道管緊急点検で路面下空洞2カ所を発見 埋め戻し完了 八潮市の陥没事故受け

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、横浜市は管理する下水道管の緊急点検を2月3日から5日に実施し、その結果を10日に発表した。

 点検は水再生センターへ流入する内径2m以上の汚水幹線と合流幹線の24本。水再生センター直近のマンホールから下水道管内部を目視で点検するとともに、管が布設されている道路表面も点検した。加えて、対象の下水道管が布設されている道路の下に空洞がないか、電磁波地中レーダー方式で調査した。

 その結果、下水道管の点検では緊急対応を要する異常は見つからなかった。空洞調査では、港北区新吉田町と神奈川区入江2丁目の2カ所で緊急対応が必要な空洞を発見。原因は点検した下水道管に起因するものではなかったが、2月10日までに埋戻し作業を終えた。

 市は定期的に行う目視点検やテレビカメラを使った下水道管内部の調査を続けていくという。

アマビエ挟み紙と1月限定御朱印

御朱印探訪【3】 毎月変わる限定御朱印も魅力の栄区上郷町・横浜御嶽神社 記者の参拝レポート

 御朱印(ごしゅいん)とは、神社や寺を参拝した証として押印される印章印影のこと。参拝の記録として集める人も少なくない中、タウンニュース記者が横浜市内の寺社で入手できる御朱印を紹介する「御朱印探訪」。3回目は栄区上郷町にある横浜御嶽(おんたけ)神社を訪れた。

 JR港南台駅、大船駅からバスに揺られること約20分。中島バス停で下車し、すぐ横にある急坂を上がれば目的地、横浜御嶽神社だ。

横浜市内で唯一、木曽御嶽山の神々を祀る

 石段を数段上がると石造りの鳥居があり、その先右手に手水舎が備えられている。手水のすぐ先には、不動明王と稲荷社が。少し変わっているのは、手前に小さな池があり、その奥に二つの社がある点だ。

 「この神社がお祀りしている木曽御嶽山では、滝の下に不動様が祀られているので、それを模しているんです」。そう教えてくれたのは、禰宜(ねぎ)の森沙緒莉さんだ。

 横浜御嶽神社は創建1903(明治36)年と言われている。森さんによると、初代先達の森巳之助(みのすけ)氏はこの地の農家に生まれ、幼少期から信心が篤く、木曽御嶽山で修行。天台寺門教会で法名を授かったのち、生家のある横浜へ戻って自宅で護摩行を続けていたという。

 詳しく書かれた文書が残っているわけではないので、と前置きしたうえで森さんは「明治36年より前に木曽御嶽神社から御分霊されて、巳之助さんの自宅内に創建したと言われています」と話す。 

木曽の山に帰った信者は霊神に

 森さんに案内されて本殿へ。一般の参拝では内部まで入れないが、病気平癒や厄除けなどの各種祈祷は本殿内で行われる。御嶽神社の御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、国常立尊(くにとこたちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の三柱で、総称して「御嶽大神」として祀っている。

 「他の神社ではあまりないのですが」と森さんが教えてくれたのが、内殿左側に設けられた霊神碑(れいじんひ)だ。木曽御嶽神社の信仰において、御嶽山に信仰を尽くした行者や信者は亡くなると木曽の山に帰るとされていて、その後、その魂を霊神として内殿に祀るのだという。

 「この場所で信仰された方々、約40人の霊神がいま、霊神碑に祀られていると記録が残っています」と森さん。

病気平癒を願う人々が訪れる神社

 そんな横浜御嶽神社では定番の3種(御嶽神社、不動明王、稲荷神社)のほかに月替わりの御朱印を授与していて、動植物や雪だるま、花火など、季節感が伝わるデザインになっている。使用する判も御嶽神社のオリジナルだ。

 「よく参拝にいらっしゃる方の励みになれば」と、森さんが月替わり御朱印を始めたのは7〜8年前。その後、コロナ禍があり、御朱印帳に挟む「挟み紙」に疫病退散の伝承がある妖怪、アマビエを描くようになった。コロナ禍が落ち着いた今でも、「健康祈願、病気平癒を願って当社へいらっしゃる方が多いので」アマビエの挟み紙を続けている。ひな祭りや端午などの節句や祭事に合わせた限定御朱印を用意することもあるそう。

 「毎月変わる御朱印を楽しみにしてくださる方も少なくないので、以前と同じような絵柄にならないよう、気を配っています」と森さん。

 御朱印は書き置きが基本だが、公式SNS(Facebook、Instagram、X)で書き入れ対応ができる日を公開しているので、直書きをしてほしい場合はSNSをチェックしてほしい。

■栄区上郷町1314

【電話】045-891-4457

▽参拝は午前8時ごろから日没まで。御朱印授与は午前10時から午後4時

▽御朱印授与1枚500円。初詣限定の切り絵御朱印1500円(なくなり次第終了)