平塚・大磯・二宮・中井版【2月14日(金)号】
市の職員がマンホールの中に入り、目視で確認を行った

平塚市 下水道管を緊急点検 一次結果「異常なし」

 腐食した下水道管の破損が原因とみられる埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、平塚市では1月31日〜2月7日の期間、公共下水道管緊急点検を独自に実施。2月10日には「異常なし」との結果を公表した。

 緊急点検は、平塚市が管理している腐食するおそれが大きい全30カ所と、汚水が流れる口径2000mm以上の下水道管約5・2Kmを対象に行われた。点検では下水道管内の汚水の流下状況と、市道の路面変状を目視で確認。また、神奈川県が緊急点検する市内の流域下水道管が埋没されている市道の路面変状に関しても、目視で確認した。

 2月6日に平塚市馬入本町の蔵邸公園付近で行われた公開点検では、酸素濃度と硫化水素濃度を測定したマンホール内に市の職員が入り、土砂の流入がないかや破損状況など、異常がないかを目視で確認した。

 2月10日には緊急点検(一次点検)の結果が公表され、腐食するおそれが大きい全30カ所、汚水が流れる口径2000mm以上の下水道管(約5・2Km)、市道の路面変状全てにおいて「異常なし」だった。

 市では2月12日〜21日(金)の期間、一次点検を行った箇所に対し、路面下空洞調査を追加で実施する。専用の調査車両により路上からレーダー(電磁波)を道路に照射し、その反射波を解析することで、路面下約3ⅿの空洞を確認できるという。

 市は、異常が発見された場合は速やかに必要な補修を行い、結果は後日、市のホームページで公表する。

3町では

 大磯・二宮・中井町では、定期的に点検を行っている他、国が点検を呼びかける大規模な水道管を有していない等の理由から「緊急点検は行わない」と判断したという。

町民に説明する池田町長

大磯町新庁舎整備 「全事業者辞退」町民に説明 「9カ月遅れ」で再検討

 大磯町は2月8日、新庁舎整備に関する事業者募集手続きの中止に伴う町民説明会を国府支所と保健センターで実施した。2会場合わせて58人が参加し、経緯や今後のスケジュールなどの説明を受けた。

 本庁舎は1971年に建設されており、2001〜2年度に耐震補強工事は行われているものの、安全面の早急な対策が求められてきた。

 同整備について大磯町は、昨年9月からプロポーザル方式で設計と施工を一括で担う事業者を募集。参加を表明していた2者のうち、1者が10月、資料提出が間に合わないことを理由に辞退した。12月には、もう1者の提示額59・1億円が町の設定する事業費43・6億円を大きく上回ることを理由に辞退したことから大磯町は昨年12月23日、事業者募集手続きの中止を発表していた。

 今後は、これまで参加意向のあった9者に、参加表明に至らなかった理由や今後の意向を、アンケートやヒアリングで調査するという。現庁舎敷地での建替えを継続する方向で検討しつつも、説明会では、代替地への移転についても言及され、参加者と意見交換した。

 事業費や事業期間、募集要項や要求水準書などを見直した上で、事業を進めていく。当初の予定より9カ月遅れの2028年度の完成をイメージしているという。

 池田東一郎町長は説明会の中で、「議会、町民の皆さんのご意見もよく伺いながら進めていきます」と話していた。

ベストウインドオーケストラの団長兼常任指揮者の 杉原 輝(ひかる)さん 大磯町東町在住 22歳

輝く音色で会場一つに

 ○…大磯を拠点に活動するベストウインドオーケストラでタクトを振る。3月20日にひらしん平塚文化芸術ホールで開催されるコンサートで、母校OBのピアニスト・今井亮太郎さんとコラボレーションし『ブラジルの水彩画』を披露する。「緊張するけど良い演奏ができれば」と、初めてのプロとのステージに意気込む。

 ○…大磯小学校のクラブ活動で始めたトランペットの音色に魅了され、吹奏楽に没頭していった。中学2年時に出会った恩師・乙幡直さんの影響で「指揮でこんなふうに音楽を自分で作れるんだ」と指揮、指導者に興味を持った。音楽の道の厳しさに悩みながらも、覚悟して洗足学園音楽大学に進学。「今回のコラボや出演依頼の話しをもらえると、音楽を続けていて良かった」と顔を綻ばせる。今では県内の中学や高校の部活動で指揮、指導も行い、真摯に生徒に向き合う。「教える側になることで、自分の足りない部分にも気がつけた」

 ○…大学入学後、「中高時の部活動の仲間たちと演奏したい」との思いから楽団を設立。現在は団長として指揮をとる。8人だった団員は、活動を続けるうちに中学生から40代まで30人に増えた。「コンサートホールをライブ会場に」を目標に掲げ、「お客さんも一緒に盛り上がれるコンサートをしたい」と熱意にあふれる。

 ○…「父の影響を受けて」と、カスタムした車やバイクで、ツーリングやドライブに出かける。車中では「JPOPやボカロを聴く」とオーケストラとは違った好みも。大学卒業後は仕事をしながら、同団の団長、部活動指導も続ける。「音楽を通して地域とつながりを作っていけたら」と、自身の名前にも負けないほど目を輝かせた。

中井町 太鼓橋の名前募集 2月28日締切

 中井町産業環境課は、震生湖にかかる太鼓橋の架け替えに伴い、橋の名前を募集している。応募期限は2月28日(金)。

 名称案は「〇〇〇橋」の形式で、説明文を添えて応募する。町HPから印刷できる応募用紙に必要事項を記入し、【メール】sangyou@town.nakai.kanagawa.jp【FAX】0465・81・4676へ。町役場に持参も可。問い合わせは同課【電話】0465・81・1115。

賞状を持つ米倉さん(左)、石嶋さん

平塚湘風高校米倉さん・石嶋さん 俳句と短歌でダブル受賞 友人や家族に感謝込め

 神奈川県高等学校文化連盟が主催する「第43回高等学校文芸コンクール」で平塚湘風高校の米倉結愛さん(2年)が俳句の部、石嶋桔凪(きな)さん(同)が短歌の部でそれぞれ最優秀賞にあたる神奈川県教育委員会教育長賞を受賞した。

 昨年の夏休み前に国語の授業で短歌と俳句に触れる時間があった同校は、全校生徒400人の中から教諭が選んだ約40作品を応募。同部門には、県内からそれぞれ3286通、8578通の応募があり、合わせて121人が入賞した。

 米倉さんの俳句は、『自転車の熱きサドルや土用波』。「夏を感じる瞬間は、通学で使用する自転車のサドルが熱いことだった。夏の季語を取り入れて完成させた」と米倉さん。

 石嶋さんは『かたつむりどうしてあんなに遅いのかずっと考え一日終わる』という短歌を詠んだ。石嶋さんは「日々のなかで、一日がすぐに終わってしまうと感じることが多い。かたつむりを使うことで表現してみた」と語った。

 国語教諭の田中巧さんは「本校で教育長賞以上を受賞した生徒は記憶にない。これをきっかけに生徒たちに文学に興味を持ってほしい」と期待を寄せた。

受賞号と賞状を手に喜ぶ内田千鶴さん(左)と石田さん

中井町 県広報で最優秀賞 分かりやすい防災が評価

 2024神奈川県広報コンクールの審査結果が1月27日に発表され、中井町の8月1日号が広報紙の町村部門で最優秀賞に選ばれた。

 同コンクールは市町村の広報活動の向上を目的に開催されており、70回目。今回は94自治体から応募があり、同部門には13点の応募があった。

 受賞した同号では防災対策特集を組み、事前準備や被災した際の行動などを掲載した。防災対策のチェックリストや避難情報警戒レベルを5段階に分けた表が分かりやすい点のほか、やさしい日本語防災情報では、外国人や住民への寄り添いが感じられると評価された。

 広報紙は地域防災課地域活動支援班が作成しており、読みやすさ、分かりやすさを重視しているという。同班主事の石田知也さんは「大変光栄なこと。毎年8月に行っていた防災特集の積み重ねや、役場のみんなで作っている広報が評価されてうれしい」と受賞をかみしめた。

寄付金で購入された高規格の病院救急車=提供写真

平塚市民病院 寄付金で病院救急車購入 市民から3000万円

 平塚市民病院(南原)は2月6日、市民からの寄付金3000万円を利用して、高規格の病院救急車を購入したと発表した。2月中旬から使用を開始するという。

 同車両はドクターカーとして、医師や看護師が同乗し、医療機関搬送前の現場へ直接出動し、医療介入を行う。そのほか患者搬送車として、患者の状態に合った医療機関等との搬送に使用。同院で治療した患者を他の医療機関へ搬送するだけでなく、同院での治療が必要な重症患者を紹介元の医療機関へ迎えに行く役割も担うという。

 同院では「地域医療連携の充実と迅速かつ安全・円滑な患者搬送を実現するとともに、救急車の搬送需要の一部を病院車両が担うことで、救急隊の負担軽減に貢献できる」と話す。

 寄付を行ったのは、市内在住の70代男性。車両本体は2千987万7650円で、車両に搭載される医療機器については、別に購入された。

二宮町商工会青年部 冬の花火打ち上げも 2月15日 ふれあい広場

 二宮町商工会青年部主催の第38回ふれあい広場が2月15日(土)、ラディアン花の丘公園周辺で開催される。午後2時〜7時。午後6時からは8年ぶりに花火も打ち上がる。

 当日はフードコーナーとしてキッチンカーなど13店舗が出店。地魚を使用したパテが特徴の「おとちゃんバーガー」(二宮町商工会女性部)のほか、焼きそばやたこ焼きなどの屋台フード、クレープなども並ぶ。

 イベントブースでは、モルックやボッチャの体験コーナー、産業能率大学の学生によるボディペイントや輪投げ、平塚中郡薬剤師会による「お薬相談」などもあり、子どもから大人まで家族で満喫できる。

 花火の打ち上げは15分間を予定。ふれあい広場実行委員長の井上幸彦さんは「公園での打ち上げは初めて。安全面でたくさんの方に協力してもらって実現する。冬の花火をぜひ楽しんで」と話していた。

斉藤支店長(右)と落合市長

横浜幸銀信用組合 「小児治療の一助に」 平塚市民病院へ寄付

 横浜幸銀信用組合平塚支店(斉藤正美支店長)は2月5日に平塚市役所を訪れ、平塚市民病院に30万円を寄付した。落合克宏市長から斉藤支店長に感謝状が手渡された。

 同組合では「こどもの未来プロジェクト」と題し、子どもの貧困解消、次世代の育成サポート、環境の改善とクリーンな社会の構築に向けた地域貢献活動を展開している。今回の寄付も、同プロジェクトの一環として行われた。

 斉藤支店長は「入院や治療中のお子さんたちの一助になれば」と話した。同組合から同院への寄付は、4年連続で累計180万円に上る。これまでに、黄疸計など医療機器の購入に充てられた。

ボトルを手渡す佐藤代表(右)

防災ボトルを寄贈 匠建設から四之宮地区へ

 平塚市東八幡に本社を置く総合建設業「匠建設株式会社」(佐藤豊明代表取締役)が1月28日、防災ボトル500本を四之宮地区自治会連合会に寄贈した。

 同社は、老朽化に伴う平塚市立四之宮公民館の移転・建て替え工事を請け負っており、1月14日に落成。佐藤代表は「工事が完了した際はいつも周辺の方に記念品を渡している。万が一の時に役に立つような物を選んだ」と話した。

 防災ボトルには、笛やLEDライト、圧縮タオルなど有事の際に役立つアイテム5点が入っており、ボトル本体には四之宮公民館の文字が入っている。

 同会の池谷好秀会長は「出番がない方がいいけれど、全国で大きな災害が起きている。有効に使いたい」と謝辞を述べた。

表彰式の様子。賞状を持ち笑顔の受賞者ら

まちづくり事例表彰 11事例が年間大賞 地域課題解決に尽力

 第6回「平塚市みんなのまちづくり事例」の審査結果がこのほど発表され、2月4日に市役所で表彰式が行われた。受賞者に賞状を手渡した落合克宏平塚市長は、「平塚のまちづくりに尽力いただきありがとうございます」と謝辞を述べた。

 これは市協働のまちづくり基金を活用し、地域課題解決を目的に活動する市民団体や事業者を表彰するもの。今年度は50事例が寄せられ、11事例が年間大賞に選定された。

 受賞団体と活動内容は次の通り(順不同)。

▽「ひばり野のなかま達」ちいき・子ども食堂、学習支援(居場所)、駄菓子屋、講演活動▽「大根川をきれいにする会」大根川の土手・散策路の草刈と清掃活動▽「平塚の空襲と戦災を記録する会」平塚空襲の記録とその継承、平和普及活動▽「平塚 花のまちづくりの会」花いっぱいのまちづくり〜バラをシンボルとして〜▽「NPO法人pena」リトルベビーとご家族が安心して暮らせるまちづくり▽「吉沢寺子屋」吉沢寺子屋の活動▽「平塚市町内福祉村『おかざき鈴の里』」クールシェア▽「八幡地区自治会連合会」一泊防災体験2024▽「秀和平塚レジデンス自治会」コミュニケーションUP作戦▽「平塚市ビルメンテナンス業協同組合」防犯パトロール▽「横浜ゴム株式会社」平塚製造所における野鳥観察・モニタリング

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鬼に向かって豆を投げる園児ら

園児139人が豆まき 神田幼稚園で節分行事

 平塚市大神にある神田幼稚園(齋木彩華園長)で2月3日、節分の豆まきが行われた。139人の園児たちが鬼をめがけて豆を投げ、福の訪れを願った。

 同園では毎年、病や災いを祓い健康を願って行われている行事。園庭に鬼が現れると、園児たちは学年ごとに手作りしたお面や豆入れを手に大きな声で「鬼は外、福は内」と言いながら一斉に豆を投げた。

 年長クラスの女児は「鬼はぜんぜん怖くなかった。上手く豆を投げられて楽しかった」と笑顔を見せた。

 齋木園長は「子どもたちが健康で元気に過ごせるよう今年も楽しく豆まきができました」と話した。

平塚市医師会 災害時の医療活動とは 3月1日 市民公開講座

 (一社)平塚市医師会(久保田亘会長)による市民公開講座「災害時における医療活動の体験と講話」が3月1日(土)に平塚市保健センター(東豊田448の3)で開催される。午後2時〜4時。

 講演は3部構成で行われる。講演1は、「災害時における平塚市医師会の役割と活動」をテーマに、同会理事で坪井医院の坪井秀夫院長が講話。講演2は、「災害時における医療活動〜トリアージの理解と体験〜」が題材。講師は神奈川県医師会理事で内科久保田医院の久保田毅院長が務め、参加者もトリアージを体験できる。講演3では、同会理事で永瀬医院の永瀬剛司院長が、実際に能登半島地震被災地へ医療救護活動に参加したときの様子を講話する。

 定員は先着40人。参加希望者は住所、氏名、年齢、連絡先をメール(【メール】me157254@apricot.ocn.ne.jp)またはファックス(【FAX】0463・52・0356)、電話で申し込み。(問)同会【電話】0463・52・0355

平塚土屋農場へいちご狩りに訪れたキングベルI世

キングベルがいちご狩り 平塚土屋農場で

 湘南ベルマーレのマスコット・キングベルI世が1月30日、荒井商事株式会社が運営する平塚土屋農場(土屋555の3)を訪れ、いちご狩りを楽しんだ。

 同農場では、6年ほど前からいちごの栽培を行っているが、いちご狩りは今年が初めてという。同農場の細谷伊織さんは「実のつけ具合は、昨夏の暑さの影響で例年より2、3週間遅いものの、味は例年通り」と太鼓判を押した。

映画が上映されている様子

ろう者の文化伝える 平塚RCが映画上映

 平塚ロータリークラブ(三荒弘道会長)が、全日本ろうあ連盟が製作した映画「咲(え)む」を2月1日、ホテルサンライフガーデンで上映し、関係者や一般の来場者230人以上が鑑賞した。

 この作品は、主人公であるろうの女性を通じて、ろう者独自の文化を多くの人に伝えることをコンセプトにしている。三荒会長は「誰もが参加できる社会になるように今後もこうした機会をつくっていきたい」と思いを語った。

平塚市 臨時で駅に図書室 南図書館休館で

 平塚市は、2月16日(日)から改修工事を行う南図書館の休館に伴い、3月11日(火)から来年6月(予定)まで、ラスカ平塚6階ラスカホール(宝町1の1)に「ひらつか 駅の図書室」を設置する。

 開設時間は、平日午前10時〜午後8時、土日祝午前10時〜午後6時。休館日は月曜と年末年始(12月29日〜1月3日)、同店休館日ほか。

 図書資料の閲覧や貸し出し、返却を行うほか、学習等個人スペースを設置する。同市中央図書館の管理担当者は「南図書館の図書は並ばないが、特集コーナーの書籍や雑誌は閲覧できる」と話す。

 同店3階の駅前市民窓口センター内に設置している駅前予約図書受取所は、2月27日(木)に閉所する。2月28日(金)〜3月10日(月)は、図書館システム更新のため、中央図書館と地区図書館(北・西・南)が休館になる。

 問い合わせは同館【電話】0463・31・0429。

サッカーで運動能力向上 木之花保育園の年長児

 二宮ロータリークラブ(加藤哲也会長)が湘南ベルマーレフットサルクラブ協力のもと主催した運動能力開発教室が2月7日、中井町の木之花保育園(三橋幸恵園長)で開催された。年長組25人の園児らは、ボールを追いかけグラウンドを駆けた=写真。

 子どもたちが楽しみながら身体を動かせる機会を作りたいと昨年11月から毎月開催し、4回目のこの日が最後となった。

 同クラブの育成組織コーチが「ボールはやさしく触って」などと指導し、園児らはパスやドリブルを練習した。試合では園児らが「こっちこっち」や「へいパス」と声を掛け合い、ゴールを目指した。

 須藤桂人さんは「楽しく試合できた。最初のころよりドリブルが上手くなった」と話した。
展示中のパネルとたかしまさん

大磯在住たかしまさん 歩いて楽しむ絵本展 町立図書館で2月24日まで

 大磯町在住の画家兼イラストレーター・たかしまてつをさんの絵本パネル展が大磯町立図書館の2階展示コーナーで2月24日(月)まで開催されている。入場無料。

 今回の展示内容について考える上で、同館担当者から大磯幼稚園に通う子どもたちが見学に訪れる機会もあると聞いたたかしまさん。「子どもたちが散歩しながら絵本を読める展示にしたい」と、出版社の協力のもと『とりがいるよ』(作・風木一人 絵・たかしまてつを)と、『おてて だあれ?』(作・ふくながじゅんぺい 絵・たかしまてつを)の全ページをパネルにして展示した。「ディック・ブルーナがイラストレーターとしての原点」と話すように、たかしまさんの作品は、シンプルな線でありながら遊び心を感じるキャラクターと、豊かな色彩が特徴。「見てくれる人が想像を膨らませて、楽しむことができれば」と期待する。

 これまでたかしまさんが手掛けた商品パッケージなども展示し、「イラストレーターという仕事に興味がある人にも見てもらえたらうれしい」と笑顔を見せていた。

 大磯町でエーティーギャラリーアンドカフェも営んでいるたかしまさん。「展示を見た」と伝えると特製ポストカードを進呈。ギャラリーで絵本も販売中。

カウナス市教育訪問団と土沢中学の生徒ら

平塚市立土沢中学校 パートナーシップを宣言 カウナスの学校と

 平塚市立土沢中学校(桑原嘉明校長)は1月30日、リトアニア共和国カウナス市のヨナス・ペトラス・ヴィレイシス学校(ダリア・ラペニエネ校長)とのパートナーシップ宣言セレモニーを行った。式典にはダリア校長を含む「カウナス市教育訪問団」の9人が出席した。

 両校は今後、オンラインで生徒同士や教員同士がつながり、教育分野の交流を深めていく。ダリア校長は「歴史や文化を学ばせてもらいます。先生たちはパートナーシップが有意義なものになるようがんばってほしい」といい、桑原校長は「ヨーロッパのリトアニアにお友達ができた。たくさん交流し、いつかカウナスに行ってくれる生徒がいることを期待している」とあいさつした。

 同訪問団は、平塚市に滞在した2月1日までの間に、落合克宏市長を訪問したほか、カウナス市のパネムネ小学校と2018年にパートナーシップ宣言を交わした同市立港小学校で授業の見学や給食の試食などをした。

 平塚市は、東京五輪・パラリンピック時に同国のホストタウンを務め、23年にカウナス市と姉妹都市提携を行った。

タブレットに署名する様子

平塚市 「書かない窓口」スタート 来庁者の負担軽減

 平塚市役所で2月4日から、住民異動に伴う書類作成の負担を軽減するため、「書かない窓口システム」がスタートした。

 「書かない窓口」は、来庁者のマイナンバーカードや転出証明書の情報のほか、市が既に把握している住民記録情報や窓口で聞き取りした情報をもとに、職員がシステムに入力するもの。来庁者は、入力内容を確認するだけで手続きが完了となる。

 市市民課によると、住民異動届は、受付時に作成されたデジタルデータを活用し、住民記録システムへの入力を自動化することで、職員によるシステムへの手入力作業を削減し、事務の効率化が可能という。

 同課では「来庁者の書く手間を省くことができるので、利便性向上につながれば」と話している。(問)同課【電話】0463・21・8772

スキマ時間にちょいトレ 参加者募集

 平塚市主催の運動体験教室「腰痛予防編」が2月20日(木)、オンラインで開催される。午後7時〜8時。対象は市内在住・在勤の20〜64歳で医師から運動制限をされておらず、オンラインでの受講が可能な人。先着60人。参加費無料。受講希望者は電子申請で2月18日(火)までに申し込む。(問)市保健センター【電話】0463・55・2111

吉川龍美さん、妻・キヨさん

わたしと戦争 火薬廠内 自転車で駆け 平塚市万田在住 吉川龍美さん

 平塚市万田在住の吉川龍美(たつよし)さん(96)は16歳の時に平塚空襲を経験した。平塚の海軍火薬廠に勤めていたという龍美さんは「ひいひい痛がっている人も泣いている人もいた。朝になって被害の全貌を見て大変なことだと思った」と振り返る。

 龍美さんは旭尋常高等小学校(現・旭小学校)を高等科まで進学。海軍火薬廠の「見習い工」として「機械の青写真や設計図の作り方を教わった」と龍美さん。2年間学んだ後、火薬廠の仕上げ部に配属され、図面をもとに製造物を点検したり、修理したりする業務を行ったという。

中将と共に防空壕へ

 1945年7月16日夜から17日未明に焼夷弾が落とされた平塚空襲の夜、龍美さんは当直勤務だった。

 伝令役を務めていた龍美さんは、爆撃機来襲のおそれを知らせる空襲警戒警報が発令されたことを受け、指示を仰ごうと受け持っていた第4工場から本部へ、火薬廠内を自転車で駆けた。

 「その時鳴っていたのは爆撃機が間近に迫った時の空襲警報ではなく『警戒』警報だったのに、外に出るとすでに照明弾が落とされて、昼間のような明るさだった」。本部につくと、海軍中将など、上の位の将校と共に防空壕へ。「偉い人たち用のものだから壁も床も分厚いコンクリート製で広かった。安心そのもの。あぁ助かったと思った」。防空壕の中にいる際に「今、食料を持って横須賀海軍工廠から平塚に向かっている」という無線の報告を聞いたという。

 空襲で焼けた海軍病院に次々とけが人が運ばれた。治療をするにも消毒用のアルコールがなく、龍美さんは「蒸留水を確保してくれ」と依頼されて自転車で奔走した。

 空襲警報が解除されれば、龍美さんは持ち場へ。「勤め人ですから。玉音放送も、集合させられて途中まで聞いたけど、あちこちの修理に明け暮れてました」。終戦については平塚空襲の経験から「負けるかも」と心の隅にあったという。

 当時、平塚市公所に住んでいた妻・キヨさん(94)も戦争を体験した世代。二人は「湘南平や高根には焼夷弾が落ちた」「近くの寺が焼けてしまった」と口々に言いながら、「でももうそれを知っている世代もほとんどいない」とつぶやく。龍美さんは「私欲にこだわると、今のような世界になってしまう。戦争はダメだと伝えるために、平和に感謝したい」と話していた。

■過去の記事は「わたしと戦争 タウンニュース」で検索して読めます。

抱負を語る常盤理事長

「まちの更なる発展目指す」 スターモール商店街

 湘南スターモール商店街振興組合の新春の集いが2月5日、ホテルサンライフガーデンで開催された。商店街関係者や落合克宏平塚市長、来賓など約65人が参加した。

 会冒頭、参加者らは平塚市歌を歌い一体感を高めた。その後あいさつに立った常盤卓嗣理事長は同商店街の現状に触れ「まちをより発展させ、次の世代につないでいきたい」と新年の抱負を語った。

市内から8人受賞 県優良産業人表彰

 第72回神奈川県優良産業人表彰の受賞者が1月27日に発表され、148人が受賞。平塚商工会議所からは8人が選ばれた。同表彰は県内で企業を経営する事業主または企業に勤務する従業員のうち、地域商工業の振興に寄与し、特に優れた人を称えるもの。2月3日には表彰式が行われた。受賞者は次の通り(敬称略)。

【業務の拡大、経営の合理化、事業の発展】麻生政雄(株式会社麻生)、小泉光一郎(相模石油株式会社)【経営の合理化、事業の発展】江藤博一(丸島運輸株式会社)【生産性の向上、業務の合理化】木村秀昭(神奈川中央交通株式会社)、三簾裕生(江南交通株式会社)【業務の合理化】小林茂人(小林運輸株式会社)、大坪美由起(川口金属株式会社)【生産性の向上、業務の合理化、技術開発】百田富美子(株式会社タシロ)

休館となる中央公民館

平塚市中央公民館 来年10月から休館へ 3月26日には説明会も

 長年、平塚市民の文化活動の拠点となっていた「平塚市中央公民館」が、2026年10月1日から休館となる。休館期間は未定で、市は「今後のあり方を検討していく」としている。

 同館は1982年に開館。市民団体や市内小中学校などの文化活動の発表の場として活用されてきた。

改修費50億円

 2012年度に実施した耐震診断では、「耐震基準に満たない」という結果だった。15年度には利用継続を目指し、耐震工事内容の設計を実施するも、同時期に市民センターの取り壊しもあり、同館の改修は見送りとなった。

 22年度にひらしん平塚文化芸術ホールが完成し、再度、バリアフリーや老朽化などを含む劣化度調査を行ったところ、「改修費用に50億円以上必要」との結果に。同館では、「施設全体が老朽化しており、耐震化対策を施していない現施設では、市民の安全性を確保することができないと判断した」と話す。

公民館運用に変更

 休館となる26年10月1日以降の利用予約の受け付けは、順次停止となる。同9月30日までの利用は、抽選申し込みから本予約までの手続きに変更はないという。

 同館では、会議室などの利用に関し、主に地区公民館の活用を呼び掛ける。23年度時点で、381団体が同館に登録。今後は対象区域の要件を満たさない団体でも、いずれかの公民館を利用できるよう、一部運用を変更するという。

説明会を開催

 同館では3月26日(水)に説明会を開く。午前10時〜11時で同館大ホール。説明会では、休館の経緯や休館中の代替施設の紹介、質疑応答などが行われる。事前の申し込みは不要。

 同館では「中央公民館をご利用の皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解いただければ。今後の推移を温かく見守ってほしい」と話す。

(問)同館【電話】0463・34・2111

ドクターイエローに別れ 清水幼稚園が感謝

 「見ると幸せになれる」と言われる新幹線の検査専用車両「ドクターイエロー」。2編成あるうちのJR東海が所有する車両が、1月29日に引退を迎えた。

 新幹線が目の前を走る清水学園付属幼稚園(平塚市根坂間)では「お別れのあいさつ」を企画。引退を翌日に控えた28日午後0時19分、園児と教諭など約220人が、車両に向かって「ありがとう!」など声をかけた=写真(提供)。

 同園の島崎三枝教諭は「日常生活に溶け込んでいた存在。見ることができなくなるのは寂しい」と別れを惜しんだ。

落合市長を表敬訪問した小澤会長(右)

かながわ商店街大賞 紅谷しんしく会が特別賞 「昭和」残し景観改善

 第13回かながわ商店街大賞の結果が1月9日に発表され、平塚市の商店街紅谷しんしく会(小澤正幸会長)が、かながわ商店街大賞の特別賞を受賞した。

 かながわ商店街大賞は、商店街や大型店・チェーン店などの優れた取り組みを表彰し、県内の商店街全体の活性化に寄与することを目的としている。商店街部門と大型店・チェーン店部門の2部門。紅谷しんしく会は、10団体が応募した商店街部門で特別賞を受賞した。

 しんしく横丁商店街は昔ながらの商店や居酒屋など様々な業種があり、昭和の雰囲気を残している。「あまり良くない」と言われていたイメージを払拭するため遊び心あるビールジョッキ型の街路灯やアーチの設置で景観改善に取り組んだ。年3回のプロレスをはじめとしたイベントも人気を集め、映画の撮影にも利用されるなど、知名度やイメージアップにつなげたことなどが評価された。

 2月5日に落合克宏平塚市長を表敬訪問した小澤会長は「2019年に就任以来取り組んだ、プロレスイベントなども最初は閑古鳥だったが定着してきた。受賞できてほっとした」と喜び、「これからは若い世代に盛り上げてほしい」と今後の発展を願った。

 落合市長は「今後もアイデアを出してもらいながら力強い平塚のまちを一緒に作っていってほしい」と期待を寄せた。

優勝を喜ぶ4人=保護者提供

湘南ひらつかライフセービングクラブ リレーで劇的優勝 1秒未満の僅差で

 静岡県で1月25日と26日に開催された全日本ジュニアユースマスターズライフセービング・プール競技選手権大会2024に、湘南ひらつかライフセービングクラブの小学生4人が出場し、10歳以下の部門のレスキューチューブリレーで優勝に輝いた。

 同部門には全国から6チームが出場。レスキュー用のチューブをバトン代わりにつなぎ1人50mを泳いだ。

 リレーに出場したのは伏黒粋世さん(小学3年)、田中甚さん(4年)、田中憩さん(2年)、坂本悠真さん(3年)。序盤の4位から徐々に順位を上げて4走の坂本さんがゴール直前で1位に躍り出た。3分52秒で2位とは1秒未満の僅差での優勝に伏黒さんは「優勝できてびっくり。大きくなってレスキューできるよう、もっと早く泳げるようになりたい」と意気込んだ。

著書を持つ新橋さん

大磯在住新橋さん 遺児支援 物語で残す 小説を自費出版

 大磯町在住の新橋(にいばし)典呼(ふみよ)さん=本名・小沢典子(ふみこ)さん(52)が2020年に自費出版した小説『鎌倉 ひとり 10Km』(文芸社)が、3月から一般書店などに再配架される。

 同作は遺児への支援をするあしなが育英会が10年ほど前まで実施していたチャリティーウォーキング企画「あしながPウォーク10」を題材に、人々の心の交流を描いた物語。学生の頃から同会の支援活動に参加してきた新橋さんは「こうしたイベントがあったということを残したかった。中高生や先生を目指す人に読んでもらいたい」と目を細める。

 新橋さんは、生まれつき脳性小児麻痺があり、手先が早く動かせないなどの症状がある。小中学校ではいじめに遭い、学校に行くだけで精一杯の日々。勉強に集中したくてもできないもどかしさを抱えていた自身の経験から、保護者を亡くすなどして学びたくても学べない環境にいる子どもを一人でも減らしたいと、同会の街頭募金活動などに参加するようになったという。

 小説の主人公・亀井万歩がボランティアウォークで出会う少女・妙華は、新橋さんが遺児の作文集を読んだときに浮かび上がってきたキャラクターだ。新橋さんは「奨学金の制度など、様々な支援があることや、それを必要としている子どもたちがいることを伝えられれば」と話していた。

 書籍は定価900円(税別)92ページ。全国の書店やネット書店で注文が可能。問い合わせは、文芸社【電話】︎03・5369・3060。

春のチャリティーコンサート 3月9日 平塚の八幡山の洋館で

 「春のチャリティーコンサート」が3月9日(日)、平塚市の八幡山の洋館(旧横浜ゴム平塚製造所記念館)(浅間町1の1)で開催される。午後2時開演(1時30分開場)。入場無料。

 高橋セツ子(ソプラノ)、根本伸子(同)、小瀬村美央(ピアノ)、鶴見久美子(同)、大宅一哉(バイオリン)、石川潔(お話し)が出演する。『たんぽぽ』や『すずしきうなじ』をはじめ、『うつくしいもの』や『心のふるさと』などが披露される。

 会場にはチャリティーの募金箱が設置され、集まった浄財は能登半島地震復興のために寄付される。主催はTNT音楽研究会。

 問い合わせはボア・コロンブ【電話】0463・55・6224。

植物画の魅力講演

 平塚市文化連盟が主催する第25回文化講演会が2月16日(日)、平塚市中央公民館で開催される。午後1時30分(1時開場)〜3時。入場無料。

 植物画家の松本千鶴さんが講師で「植物画(ボタニカルアート)の醍醐味と雑草の魅力」をテーマに話す。申し込み不要。

(問)市社会教育課【電話】0463・35・8123

二宮のミュージシャンがライブ 地元ラーメン店「JAH」主催

 国道1号線沿いのラーメン店「JAH」(二宮200の3)で3月16日(日)、「JAH LIVE 2025 健康祈願 スプリング編」が開催される。正午開場、ライブは午後3時〜8時。チャージ1000円+1ドリンク制。高校生以下は無料。地元二宮のミュージシャンを中心に、店主も所属するユニット「よもぎーず」のほか、Taro、川崎円、KENZO、スターマンらが出演する。

 問い合わせはJAH【電話】0463・73・8777。

 読者2組4人を招待。住所、氏名、年齢、メールアドレス、本紙の感想を記入し✉k-ozawa@townnews.co.jp「JAH」係。3月3日(月)締切。当選者には3月5日(水)までに「当選メール」を送付。

楽しく苔玉作り  2月24日 鴫立庵で

 身近に生えている苔で苔玉を作る体験イベント「可愛い苔玉ちゃんを作ろう」が2月24日(月)、大磯町の鴫立庵(大磯1289)で開催される。

 1回目が午前10時〜正午、2回目が午後1時〜3時。参加費は2300円(入庵料、材料費含む)。定員は各回6人。エプロンなど汚れてもいい服装で参加。講師は沼野萌智さん。電話または鴫立庵HPから申込む。

 問い合わせは鴫立庵【電話】0463・61・6926

吉田茂邸の増改築手掛けた建築家を語る 2月23日 大磯城山公園旧吉田茂邸地区で

 旧吉田茂邸の増改築に携わった2人の建築家、木村得三郎と吉田五十八に焦点を当てた講演会「旧吉田茂邸建築講演会・見学会」が2月23日(日)、県立大磯城山公園旧吉田茂邸地区管理休憩棟で開催される。午後1時30分から4時まで。

 講演会では、建築史家の小沢朝江さんが、2人の建築家の特徴などについて解説する。講演後には、NPO法人大磯ガイド協会の案内による見学会が行われる。

 参加費は旧吉田茂邸の入館料とガイド料込みで660円。先着60人。電話または大磯町郷土資料館の窓口で申し込み。

(問)同館【電話】0463・61・4700