さがみはら中央区版【3月13日(木)号】
市営斎場のひっ迫状況(月別実績)=市発表=

新斎場計画 建設へ専門部署設置 火葬場不足解消へ

 相模原市では火葬場の不足が深刻化している現状を受け、新年度の組織改編で市民局の斎場準備室を斎場準備課に改め、人員を増やすことを決定した。2014年に策定した「新たな火葬場整備基本構想」をもとに進めてきた新斎場設置事業の強化を図りたい考えだ。

 市の発表によると、24年の市内死亡者数は年間8237人で、20年前となる04年の3455人と比べ2倍以上。高齢化が進展する現状では今後も死亡者数が増加していくと推察される。市の担当者は「市内住民の死亡者数は10年後には年間1万人を超え、令和40(2058)年代にピークを迎える」と分析している。

火葬まで平均10日

 現在、相模原市にある火葬場は市営斎場(南区古淵)のみ。22年度の市営斎場の実績値を見ると、火葬までに必要な日数は1月で平均10日。22年度中に予約できなかったケースは1012件に上る(上記グラフ点線内)。市内で予約ができなかった場合、愛川町や厚木市などの斎場を利用するケースも少なくないが、該当地域の住民以外は利用料が割高になる。

予約枠を増やすも

 こうした状況を受け、市は23年に市営斎場の待合室の配置を変更した。1日の予約枠を22件から25件に増やし、年間の受け入れ可能数を8300件まで拡大。さらに改修工事によって30年には1日25件を30件、年間1万件にまで増やす予定としているが、35年には市内の死亡者数が1万人に達し、市営斎場のキャパシティを上回る見込みだ。市担当者は「ひっ迫度合いはすでに危機的状況。1日も早く新しい斎場を完成させたい」と話す。

最終候補地は緑区青山

 新斎場の建設については当初、24年の供用開始を目標として候補地の選定や地質調査、住民説明会などが進められていた。しかし、19年の「令和元年東日本台風」が200カ所以上の土砂崩れなどの被害をもたらしたことを受け、市は基本構想を慎重に見直すこととした。近隣住民の安全確保を最優先に考え、土砂災害対策として土石流堆積工の設置を検討し、地域住民からの同意も既に得ているという。

 新斎場の建設地は現在、複数の候補地から緑区青山に絞られている。土砂災害対策工事を含め、改めて事業計画を策定し、建設に着手する予定。供用開始までには10年程度かかる見込みで、市は新斎場整備に関する情報を地域住民に丁寧に説明し、理解と協力を得ながら事業を進めていく方針だ。

「ふれあい収集」のイメージ(市への聞き取りなどから作成)

相模原市 ふれあい収集試験実施 各区1地区、10月から

 ごみ出しが困難な高齢者や障害者を支援しようと、相模原市は今年10月から、職員が戸別訪問し安否も確認する「ふれあい収集」を市内3区各1地区で試験的に実施する。これまでは地域内の助け合いで支えられてきた面もあるが、高齢化の進展に伴い、支援のニーズが高まってきたという。市は4月から申請を受け付ける予定。

 「ふれあい収集」とは家庭ごみを集積場所まで持ち出すことができないひとり暮らしの高齢者や障害のある人などを対象として、自宅敷地内や玄関先から直接収集するごみ出し支援のこと。福祉サービスの一環として近年、全国の自治体で導入されるケースが増えている。

 相模原市内では粗大ごみについて、高齢者や障害者を対象に建物内から収集する行政サービスを実施してきたが、一般ごみについては実施していなかった。市廃棄物政策課によると、市内ではこれまで介護サービスを活用するほか、近隣住民同士の助け合いやボランティア活動によって要援護者のごみ出しが支えられてきたという。

 ただ相模原市の2023年時点の高齢化率は25・9%で4人に1人が高齢者となり、40年には35・1%と推計されている。近年では支援者側の高齢化も進み、公的な支援へのニーズが高まってきたという。

安否の確認も

 今回、モデル事業として実施されるのは緑区津久井地区、中央区大野北地区、南区東林地区。市は全市的な展開の課題を検証するため、住宅密集度やごみ処理場までの距離などを考慮して職員に一定程度の負担がかかる地区を選定したという。

 対象となるのは▷家庭ごみを自ら集積所に持ち込むことができない人で▷親族や近隣住民の協力を得るのが困難で▷ひとり暮らしまたは世帯全員が「介護保険の要介護2以上の居宅サービス利用者」または「身体1・2級、療育A1・A2、精神1級の手帳所持者」であること。市では近隣自治体の実績などから推計して合計140世帯を想定しているという。

 収集にあたるのは市職員の環境整備員。2人1組で軽自動車のダンプトラックを使って週に1回、戸別訪問する。収集するのは一般ごみと資源、容器包装プラ、使用済み小型家電。ごみが出ていない場合はインターフォンを鳴らして安否確認を行う。安否が確認できない場合は緊急連絡先に連絡する仕組み。

 市は4月に制度の周知や申請の受付などを行い、10月からモデル収集を開始したい考え。利用者へのヒアリングや運搬行程の見直し、民間収集業者との調整を経て、全市での実施に取り組みたいとしている。

ラグビー・三菱重工相模原ダイナボアーズの元選手で事業統括を務める 浦田 昇平さん 緑区下九沢在住 49歳

今も昔も「司令塔」

 ○…ラグビーリーグワン1部・三菱重工相模原ダイナボアーズで広報やファンクラブの運営などを担う事業部門で舵を取る。全体を取りまとめる司令塔としてチームの発展の道筋を日々考えている。ラグビーの魅力を伝えようと、何より大切にしているのが地域社会との信頼関係。「自分たちのことを知ってもらう。顔を覚えてもらう。本気なのだと知ってもらう。それができてやっと、試合に行ってみよう、応援してみようとなる」

 ○…自身も元ラグビー選手。「神奈川のオールブラックス」と称された強豪・県立相模台工業高校(現・神奈川総産)黄金期のキーマンとして3年時にキャプテンを務めた。93年春の県大会は決勝戦敗退。「負けるなんて考えられなかった」。日本一になるために練習の量と回数を積み重ね、キャプテンとして個性豊かな部員をまとめて同年秋の全国大会優勝を掴んだ。「指導者と仲間にめぐまれた」と振り返る。

 ○…大学卒業後は「高校の頃、相模原に応援してもらった」との思いで三菱重工の社員選手になり、ラグビーに励んだ。ポジションはスタンドオフで、全体を見ながらプレーする司令塔のような役割を担った。選手引退後は2年ほどのコーチ経験を経て社員教育に携わり、組織の作り方などのマネジメントに関するスキルを身に付けた。6年ほど前からダイナボアーズに戻り、チームの事業に関わっている。

 ○…都内の本社勤務時代も2時間かけて通勤するほど地元・相模原が好き。「スポーツチームがたくさんあるのが相模原の魅力。市民にもそう感じてほしいし、『今週はダイナボアーズの試合があるから楽しみ』と思ってもらえるようにしたい」。次の試合に向けて今日も全体に目を配り、チームを支えている。

3月は「自殺対策強化月間」 その行動 「ゲートキーパー」です 気づき、声掛け、傾聴、つなぎ、見守り

 毎年3月は自殺対策基本法に基づき「自殺対策強化月間」に定められている。相模原市は昨年、「第3次相模原市自殺総合対策の推進のための行動計画」(24年度〜28年度)を策定。15年に122人だった自殺死亡者数を30%以上減少させることを目標に掲げ、市民一人ひとりが自殺への理解を深め共に支え合うことで1人でも多くの命が救えるとしている。重きを置く施策のひとつが、悩みを抱える人の変化に気付き、適切に声をかけることなどを通じ、自殺を未然に防ぐ「ゲートキーパー」の養成だ。

コロナ禍で再び増加

 市内の自殺者数は減少傾向にあったが、コロナ禍を境に再び増加に転じた。市は「あの手、この手を講じている」ものの、20年以降は100人を超える尊い命が失われている状況が続いている。健康福祉局の担当者は「自殺は個人の問題ではなく、社会として取り組む問題。市民の自殺に対する正しい理解が必要不可欠」と話す。

 同計画の中に示されているアンケートでは「多くの自殺は防ぐことができる」かを問う設問に対し53・4%が「思う」と回答。その一方で「自殺しようとしている人を周囲の人が止めることはできない」という設問で「思う」と回答した人が18・9%だった。

「それぞれの立場で寄り添いを」

 ゲートキーパーは「命の門番」と呼ばれ、相手の異変に気付き、医療機関や専門家への相談を促すなどし支援する存在で、有資格制度ではない。同局の担当者は「それぞれの立場で日頃の取り組みの中に『寄り添う』という視点を取り入れているなら、それはもう『ゲートキーパー』です」と話す。あえて意識はしていない行動がすでに「ゲートキーパー」としての役割を果たしていることが多いという。

 しかし、同計画内のアンケートではゲートキーパーとしての意識醸成は進んでいるものの、困っている人を見かけた時に自信を持って声をかけることができないという意見が多かった。その理由として「トラブルに巻き込まれるのが嫌だから」が46・9%、「どのように声をかければよいかわからない」が36・7%「勇気がないから」という答えが30・2%にのぼった。

28年までに3千人

 市は計画の中で28年までにゲートキーパーを3千人ほど増やし、1万2千人とするとしている。行政内の職員研修や職能団体からの依頼を受けての出前講座などを積み重ね昨年度は682人が受講した。担当者は「誰もが誰かに相談できる環境を整えていきたい。出前講座の機会をいただければ」と話す。

3月4日相模原駅前での募金活動の様子

大船渡山林火災 「市民と同じ気持ちで」 市長ら主要3駅で街頭募金

 岩手県大船渡市で2月26日に発生した山林火災を受け、相模原市は3月4日から6日にJR相模原駅・橋本駅・小田急相模大野駅で支援を呼びかける街頭募金活動を行った。活動で集まった支援金50万円は、大船渡市に全額寄付される。

 初日の4日JR相模原駅で行われた活動では、石井賢之副市長らが駅前に立ち、市民に募金の協力を呼び掛けた。募金した女性は「ネットではなく、自分の手で目に見える形で寄付をしたかったので良い機会だった。いち早く消火してほしい」と話した。

 5日に橋本駅で呼び掛けを行った本村賢太郎市長は「市民からは相模原市が先頭に立って支援を頑張ってほしいという声が届いている。東日本大震災の時と同じように、72万市民と大船渡市民を同じ気持ちで支援するという思いで、しっかりサポートしていきたい」と話した。

消防隊も出動

 相模原市消防局は3月3日、被災地へ緊急消防援助隊を派遣した。今回派遣された市第一次派遣部隊は8隊27人。4日から活動にあたり、6日には二次隊が派遣された。

「銀河連邦」の繋がり

 相模原市と大船渡市は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究施設がある5市2町から成る「銀河連邦」に加盟。交流事業を通じ友好関係を結んでおり、災害時には相互の応援活動を行ってきた。各区役所には募金箱が設置されている。

児童の夢 ケーキに 淵野辺東小で恒例授業

 淵野辺東小学校(東淵野辺)の6年生が2月25日、職業教育の一貫としてケーキ作りを体験した=写真。「夢ケーキ」と題されたこの取り組みは、洋菓子店「セ・ラ・セゾン!」(矢部/清水康生代表)と保護者の協力のもとで毎年行われている同校の恒例行事。

 同店スタッフの指導を受けながら、児童たちは各クラスで考えたデザイン案を元にジャムやチョコレートなどを使ってケーキにデコレーションを施した。最後に各班のケーキを合わせ、大きな「夢ケーキ」を完成させた。

 参加した児童たちは「この学校だけの特別なイベント。みんなとできて楽しかった」「大変だったけど思ったよりいいのができた」などと話していた。

元SC選手瀬沼さん 「相模原の人の役に立ちたい」 引退後、介護の現場へ

 相模原市を拠点とするJリーグクラブ・SC相模原でプレーし、昨季限りで現役を引退した瀬沼優司さんが今春、「介護職員」として新たなスタートを切った。転身の背景には、「地元・相模原」への強い思いがあった。

最後は地元でプレー

 瀬沼さんは上南SC、上溝南中出身。プロサッカー選手として清水や横浜FCなどでプレーしたのち、2023年夏に相模原に加入した。24年は主将を務めたが、クラブが目標としていたJ2昇格は果たせなかった。当時を振り返り、「『昇格か、10得点以上』という目標を課していた。地元でプレーする喜びも実感していたが、目標を達成できず、以前から身体が動かないと感じていたこともあり、自分は退いて新たな野心のある選手が加入した方がチームにとって良いのかなと考えた」と話す。

姉と設立した事業所

 かねてから「何か地元にできることをしたい」と考えていた瀬沼さんは選手時代の21年、長年介護職に従事する姉の愛さんとともに介護事業所「株式会社セヌー」を設立。現場は主に愛さんが担い、2人で支え合って事業を展開してきた。現在は6人のスタッフを抱え、主に訪問介護や居宅介護、自費サービスを提供している。

 引退を決めた後、本格的に介護事業に携わることを考えた瀬沼さんだが、当初は「現場に出る」とは考えていなかった。きっかけとなったのは、最初の訪問先で利用者からかけられた感謝の言葉。「サッカーとは違うとてつもないやりがいを感じたと同時に、自分の力不足を感じた」

 今後の事業展開として自費サービス拡大などを見据え、現在は愛さんに同行してケアを学んだり資格の勉強をしたりと技術向上に励む。「少しでもお世話になった地域の人たちの役に立ちたいので、そのためにもっと技術を高めたい。サッカーも介護も突き詰めることに終わりがないという部分は同じ」。チャレンジを続ける弟の姿に愛さんは「すごく楽しそうに働いている。体力があって頼もしい」と期待を寄せている。

クラブでの役割も

 「サッカーとのつながりは切れない」。SC相模原の「ジモトアイアンバサダー」としての活動も続ける。イベント参加や学校での講話などを通してクラブと地域をつなぐ役目だ。「クラブができた時から特別な思いで応援していたので引退後も関わることができるのは嬉しい。クラブをもっと知ってもらえるよう地域との繋がりを深めていきたい」

大野北中3年生 地元園児と交流 幼中双方にメリット

 大野北中学校で3月5日、この春で卒業する3年生の生徒が地元の2つの幼稚園、相模つばさ幼稚園と淵野辺ひばり幼稚園の年長園児を迎えレクリエーションを楽しんだ。

 体育館に100人ほどの園児を迎えたこの日の幼中交流会は、東京ディズニーリゾートのキッズダンスプログラム「ジャンボリミッキー!」で幕開け。ダンスで緊張がほぐれた園児と生徒は、生徒有志20人で組織した実行委員会が考えたメニューに汗を流した。

 レクリエーションは、じゃんけんで負けた人が後ろにつながることで列車のように長くなっていく「じゃんけん列車」=写真=と「〇×クイズ」、「ボール送り」の3つ。中学生は園児たちに目を向けながら種目を楽しみ、園児は日頃の園内での遊びとは違う中学生のお兄さん・お姉さんとの遊びの時間を満喫。生徒にとっては「キャリアプランニング能力」を磨くことができ、園児にとっては今春から小学校に通う友だちとの交流にもつながる機会となった。

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マリンバコンサート

 横山公園近くの「光と緑の美術館」で3月20日(木・祝)、市内在住のマリンバ奏者・松本律子さんによるコンサートが開催される。午後2時開演。入場料3千円。要予約。(問)同館【電話】042・757・7151

上溝地区 一足早く桜まつり 親子連れで賑やか

 上溝地区自治会連合会(小林充明会長)が主催する「第8回上溝さくらまつり」が3月8日、上溝さくら公園で開かれた。地域住民らが見ごろを迎えた河津桜に出迎えられ、一足早く春の訪れを楽しんだ=写真。

 会場では上溝高校吹奏楽部や上溝南高校ダンス部が演技を披露して盛り上げ、三菱重工相模原ダイナボアーズなど地元に関連した団体・組織もブースを設置し、グルメやゲームなどを繰り広げた。お手頃に楽しめるとあって小中学生や家族連れで会場は賑わい、長蛇の列ができるブースもあった。

 同公園には39種類のサクラの品種が植えられており、開花時期が異なるため、2月から10月まで花を楽しむことができる。木には解説が書かれた樹名板が取り付けられている。所在地は中央区上溝1880の7。

楽しく学び、備える 16日 横山公園でイベント

 楽しみながら「いざ」という時のための備えを学ぶ体験型イベント「よこやま防災×CAMP」が3月16日(日)、横山公園(横山5の11の50)で開催される。入場無料(一部有料)。午後1時30分から3時30分まで。

薪割りやペグ打ちも

 アウトドアを通してガス・電気のない避難生活を疑似体験する防災訓練の一種「防災キャンプ」。各地で自然災害が発生する中、災害時の「自助」につながる備えとして注目を集めている。

 イベントのコンセプトは「楽しく学んで、備える」。相模原市消防局の協力で起震車や煙体験ハウス、子ども消防服試着などの体験が実施されるほか、薪割り&ペグ打ち体験、テント展示、EV給電デモ、アウトドア防災グッズ販売なども行われる。絵本専門店「こどもブックベース」(富士見)による絵本読み聞かせや、防災食がもらえるスタンプラリー(先着200人)も。雨天中止。

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左から自動車安全運転センター片山真さん、佐藤貴光さん、山本憲司さん、センター長森島さん、小池勇介さん、内田正和さん、飯塚署長

スリーエス・サンキュウ 安全運転の金賞受賞 昨年は銅賞

 運送業の株式会社スリーエス・サンキュウ相模原常温センターが優秀安全運転事業所に対する表彰で金賞を受賞した。3月4日に相模原警察署で行われた表彰式に出席した。2023年11月1日からの1年間の取り組みが認められ、昨年の銅賞に引き続き2年連続での受賞となった。

 この表彰は神奈川県警と自動車安全運転センターが連名で行っている。運転記録証明書を活用し、交通事故防止やドライバーへの注意喚起などに努め、一定の成果を上げた事業所に贈られる。年に3回の表彰があり、申請があった事業所の交通安全に対する分析を行う。2024年第3期(9月から12月)に申請を提出した事業所は約1200事業所。そのうち10事業所が表彰を受け、市内の事業所では同社が唯一。

 表彰を受けた同センターの森島秀登センター長は「2年連続の受賞ができ率直にうれしい。昨年の銅賞を踏まえ、金賞を目指す気持ちでドライバーの安全教育に取り組んだ。従業員の日々の努力が実ってよかった」と話した。相模原警察署の飯塚宏司署長は「事業所一丸となって取り組み、無事故、無違反という素晴らしい結果を残していただいた。来年以降も継続していただきたい」とエールを送った。

全国大会への出場を決めたメンバー

相模ボーイズ 3年ぶり全国大会 小学生の硬式野球

 硬式野球チーム・相模ボーイズの小学部チーム(木元宏之監督)が3月26日に開幕するスターゼンカップ第55回日本少年野球春季全国大会に出場する。硬式野球に取り組む小学生にとって憧れの晴れ舞台に出場するのは3年ぶり。3月27日の初戦を控え、メンバーは厚木市内の専用グラウンドで練習に励んでいる。

 小学部チームは相模原市在住のメンバーを中心に厚木市や座間市、町田市に住むメンバーで構成される。県予選を勝ち上がり、2月16日の東日本ブロック代表決定戦では、東京都東支部代表の東京江戸川ボーイズとのシーソーゲームを14対11で制し、3年ぶりに全国大会出場を決めた。打撃を中心としたチームで特に3・4番が打点をあげて勝ち上がってきたという。

 キャプテンの鈴木理稀選手(6年)は「3年ぶりの全国大会出場なので一球一球を大切にプレーしたい」と意気込む。「全国大会という緊張感で試合ができるのはなかなかない。今後の野球人生にとって大事な経験になるはず」と木元監督。

 3月27日に埼玉県本庄市のケイアイスタジアムで行われるリーグ予選では、関西代表と中四国代表のチームと対戦する。

子ども映画会 図書館で26日

 春休み中の子どもたち向けの作品を上映する映画会が3月26日(水)、鹿沼台の相模原市立図書館2階の視聴覚室で開かれる。

 幼児向け作品の上映は午前11時から11時30分まで(保護者同伴)、小学生向けの作品上映は午後2時から3時まで。

 当日は幼児向けの作品として「ベビーバス みんなであそぼう」「きんだーてれび ぴったんこ!ねこざかな【1】」の2作品が、小学生向けの作品として「ふるさと再生 日本の昔ばなし〜花さか爺さん・一寸法師・おむすびころりん〜」「からすのパンやさん」が上映される予定。

 申し込みは不要で定員は各回先着40人(それぞれ開演15分前に開場)。問い合わせは市視聴覚ライブラリー【電話】042・753・2401。

一人暮らしの高齢者のシーツ交換をする小室さん(手前)と吉澤さん

独居高齢者 どう支える 50年に県内86万人超

 国立社会保障・人口問題研究所が昨年11月に公表した将来推計によると、神奈川県内でひとり暮らしをする65歳以上の高齢世帯が2050年に約86・7万世帯(総世帯のうち21%)になる。20年時点から1・7倍の増加で、全国の1・5倍と比べると増加率が高い。地域の高齢者の生活を支援する体制づくりの必要性が高まっている。

 相模原市中央区の小山地区では市民ボランティア団体「おやま一歩の会」が高齢者の暮らしを支える活動を8年ほど前から行っている。2月末、活動現場を取材した。

「自分が元気に」

 この日は地区内に一人で暮らしている高齢者から依頼を受け、会員の小室セキ子さんと吉澤幸子さんがシーツ交換やゴミ出しなどを行った。

 利用者はケアマネージャーからの紹介で同会の存在を知り、週に一回程度シーツ交換などを手伝ってもらっているという。「足が悪くなってから一人でやるのが大変なので助かっています」と話す。

 小室さんと吉澤さんは「自分がいることによって誰かの役に立つ。自分が元気でいられる」と笑顔を見せた。

会員の不足・高齢化

 2人はほぼ毎日様々な依頼に対応しており、この日も2件の活動を行った。同会は現在、30人ほどの会員で年間200件の依頼に対応している状況で、人手が足りなくなる場面もある。同会ができてからの8年間で会員が新しく入ることはほとんどなく、会員の高齢化により力仕事の難しさも感じ始めている。

 代表の宍戸佳子さんによると、会員が増えない理由は地域住民の繋がりの希薄化やそれぞれの生活など様々だという。

単発のみの団体も

 地域の高齢者を支えるためには同会のように毎週のゴミ出しなどにも対応する必要があるが、他地区のボランティア団体の中には継続的な依頼を受けていない団体もある。宍戸代表は「(高齢者支援について)地域全体で考えていく必要がある」と話す。

中央区上溝の印刷会社「タイヨー印刷株式会社」の代表取締役社長。同社はチーム発足時のスポンサの一社

地元クラブ応援連載 私とSC相模原【2】

長田功さん

―携わったきっかけは

 「相模原にプロのサッカーチームをつくるという話が入ってきて、私自身スポーツ好きなので(野球経験あり)応援しようと思いました。ただ、初めて試合を観に行って、1分も経たないうちに失点されてこれは厳しいなと(笑)」

―発足当時を支えられた

 「まだ星が丘小学校で練習をしていた頃は、練習の後に食べてもらおうと、よくバナナを選手に差し入れしました。県、関東リーグの時代はアウェイを含め9割程度の試合は観戦に行ったと思います。大事な九州での試合を観に行けなかったことがあった時、当社で働いていた森谷佳祐選手から『必ず勝つ』と連絡があり、実際に彼が決めて勝ってくれた。一番嬉しかったですね」

作品について話す加藤さん

さくら通りの204本ずらり 31日まで 千代田で絵画展

 伐採が進む市役所さくら通りの「桜」を残したい――。星が丘在住の画家・加藤忠一さんによる個展「市役所さくら通りの204本の桜」が現在、社会福祉法人悠朋会「千代田7丁目センター」(千代田7の12の13/相生三丁目バス停徒歩1分)1階で開催されている。3月31日(月)まで。

 加藤さんはペンで描いた線画に水彩で色をのせる「淡彩スケッチ」画家。風景や建物、植物などさまざまなモチーフを表現している。

伐採進む

 長年市民に親しまれ、桜まつりの会場としてもお馴染みのさくら通りのソメイヨシノ。しかしその多くは樹齢70年を超え、老木化が進んでいる。近年では周辺で倒木事故も発生しており、市は危険性が高い樹木の伐採を進めている。

 「当たり前」だったさくら通りの景色が見られなくなるかもしれないと考えた加藤さんは、伐採が進む前に「記録に残しておかなければ」と昨年4月、すべての桜をスケッチに残した。

 個展では、相模原署前から横山二丁目交差点までの約1Km、計204本の桜を描いた作品がずらりと並べられている。その中には、市がこの3月に伐採を進めている木々も含まれている。「苗木が植えられた時を覚えている」という同法人の小林功理事長は「発想がすごい」と称賛。加藤さんは「桜とさくら通りを愛する人たちに見てもらえたら」と話した。

 土日休。午前9時〜午後5時。(問)ヘルパーステーション千代田【電話】042・704・0261

息の合った演奏を披露する隊員たち

上溝鼓笛隊 今年も笑顔で演奏会 19人がドリル披露

 地域で活動する上溝鼓笛隊が3月2日、上溝小学校体育館で46回目となる演奏会を開催した。90人ほどの来場者を前にドレミの歌など12曲を披露した。

 同鼓笛隊は1966年に結成され、市民桜まつりをはじめとする市内の様々なイベントで活躍している。現在は年中から小学6年生までの19人が所属しており、毎週末に練習を重ねている。

 指揮を務める隊長の齊藤綺咲(きいさ)さん(麻溝小6年)は「れいじょう(指揮杖)を落としてしまった。最後の発表会は緊張したけど演奏後はやり切った感でいっぱいでした」と感想を話した。

SC相模原 次戦はあさって

 相模原市をホームタウンとするサッカーJ3・SC相模原はあさって3月15日(土)、相模原ギオンスタジアムで奈良クラブと対戦する。今季の成績は第4節を終えて現在、2勝0分2敗の勝ち点6で10位。

 当日は午前11時30分頃からスタジアム周辺でキッズパークやフードパークなどが催され、親子で楽しむことができる。

 試合は午後2時キックオフ。

スマホアプリの抽選会画面(上)と昨年の桜まつりSDGsエリア(右)

まちのコイン「すもー」 相模原の名産品当たる 3月21日まで抽選会

 相模原の地域通貨「すもー」のスマホアプリで現在、お菓子やパン、雑貨などが当たる抽選会が開催されている。3月21日(金)まで。

 まちのコイン「すもー」は地域活動や市内施設への訪問などで貯めることができる地域通貨で、グッズや体験などへの交換が可能。地域コミュニティの活性化をめざして相模原市みんなのSDGs推進課が運営しており、スマホアプリで利用することができる。

桜まつりでも

 4月5日(土)・6日(日)に開催される相模原市民桜まつりのSDGsエリアでも「すもー」を集めてグッズと交換できるイベントが開催される。

淵野辺公園 共生社会を学ぼう 16日 親子で体験学習

 誰もが生き生きとした人生を送ることができる社会へ――。デフ・パラスポーツやボランティア体験などを通して「共生社会」について学ぶ親子向けのイベント「共生社会推進フェスタ〜ともに輝く未来〜」が3月16日(日)、淵野辺公園芝生広場で開催される。午前10時30分から午後6時まで。入場無料。相模原青年会議所(JC)主催。

 今年11月に東京で開催されるデフリンピックをひとつの契機として「共生社会」実現への機運が高まる中、同JCが企画したイベント。デフサッカーやモルック、ボッチャなどのスポーツ体験のほか、異文化交流、ボランティア体験、手話体験などが実施される。同JC岩田淳委員長は「多様性を認め合い誰もが自信を持って生きていける社会の実現に向けて関心を持つきっかけになれば」と話している。

 当日は公園内で「さがみはら学生祭」も同時開催され、飲食などを楽しむことができる。

美術品展の様子

市民ギャラリーで絵画展 新収蔵品含む35点並ぶ

 相模原駅のセレオ4階にある相模原市民ギャラリーで現在、市制70周年を記念した収蔵美術品展が開催されている。相模原市を拠点に制作活動を行った小原義也さんと成田禎介さんの作品を鑑賞することができる。3月23日(日)まで(午前10時から午後6時まで/最終入場は5時50分まで)。

 特集展示として「小原義也とCAT」と題し、小原さんを中心とした美術振興団体「CAT」のメンバーによる作品も展示されている。

 3月15日(土)には小原さんとCATの作品に関する同ギャラリー職員による解説イベントも予定。問い合わせは同ギャラリー【電話】042・776・1262。

日産自動車が相模原市に絵本と幼児用豆自動車を寄贈 市が感謝状を贈呈

 日産自動車株式会社から絵本と幼児用豆自動車の寄贈を受け、相模原市は3月6日、市役所本庁舎で感謝状の贈呈式を行った。

 日産自動車では1984年から創作童話と絵本のコンテスト「日産 童話と絵本のグランプリ」を開催し、大賞に輝いた作品を書籍化。毎年、書籍化した童話と絵本、幼児用豆自動車を市に寄贈している。今回市に寄贈されたのは、23年に実施された第40回同グランプリの大賞を受賞した童話「今日にかぎって」(樺島ざくろ作)と絵本「さんにんだけのないしょのはなし」(スージィ作)。それぞれ225冊と幼児用豆自動車「スカイラインGT-R」2台と「フェアレディZ」2台が寄贈された。

 感謝状の贈呈式には日産自動車相模原部品センターの瓜生厳太郎部長と相模原市の本村賢太郎市長が出席。本村市長は「毎年素晴らしい絵本と自動車を寄贈いただき、大変感謝している」と述べ、瓜生部長は「相模原市には操業から54年お世話になっている。これからも市に恩返しをしていきたい」と話した。

 寄贈された童話と絵本は、市内の保育所などに配布され、 幼児用豆自動車は鹿沼児童交通公園で交通安全教育などに活用される。
窓口で提示して使う引き換えカード

相模原市、生理用品を無料配布 経済的に困窮する女性を支援

 「生理用品は必需品なのに、経済的な理由で購入できない」という声を受け、相模原市では生理用品を無料で配布している。この取組はコロナ禍にあった2022年から実施されているもの。

 厚生労働省は経済的な理由で生理用品を購入できない女性たちの状態を「生理の貧困」と定義していて、日本では新型コロナウイルスの感染拡大によって経済格差とともに顕在化した。相模原市は当初、コロナ禍対策の一環として生理用品の無料配布を始めたが、「生理の貧困」はいまだ続いているとして事業を継続している。

 配布対象者は市内在住、在勤、在学の女性。生理用ナプキン1セット(ふつうの日用28個入・夜用11個入)などを無料で配布している。

 受け取り方法は、配布窓口で口頭で申し出る方法、配布窓口に設置してある生理用品引き換えカードを提示する方法、またはスマートフォンなどで無料配布案内ページを提示する方法の3つがある。身分証明書の提示は不要。配布窓口は、緑子育て支援センター(緑区西橋本)、ソレイユさがみ(緑区橋本)、中央子育て支援センター(中央区富士見)、南子育て支援センター(南区相模大野)で、それぞれ受付時間が異なる。

 市の担当者は「幅広い世代に利用してもらっている」と話し、「困っていたら気軽に相談してほしい」と女性相談につなげたい考えだ。詳しくは人権・男女共同参画課【電話】042・769・8205。