秦野版【3月21日(金)号】
笹川副大臣から認定書を受け取る高橋市長(左)=秦野市提供

秦野市 バイオマス産業都市に 木材の再生利用など促進

 秦野市がバイオマス産業都市の認定を受け、3月10日に農林水産省本館(東京都千代田区)で笹川博義農林水産副大臣から高橋昌和秦野市長に認定証が授与された。今後、秦野市では木材や下水汚泥など廃棄物の有機性資源の再生利用を推進していく。

 バイオマス産業都市は、地域の特色を生かしたバイオマス(生物由来の再生可能な有機性資源)産業を軸とした経済性のある一貫システムを構築し、環境に優しく災害に強いまち・むらづくりを目指す地域のこと。内閣府・総務省・文部科学省・農林水産省・経済産業省・国土交通省・環境省が選定するもので、秦野市は全国で104例目、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県では初の認定となる。

2月27日に認定

 秦野市は2021年に「2050年ゼロカーボンシティ」への挑戦を宣言し、政府目標同様2030年までの温室効果ガス46%削減(13年度比)を設定した。この一環として、市では昨年8月に秦野市バイオマス産業都市構想を策定。この中の木質バイオマス利用と廃棄物系バイオマス利用に関する6つの事業化プロジェクトを軸に、国の公募に参加した。

 有識者で構成される選定委員会で先導性、実現可能性、地域波及効果、実施体制の項目で総合的に評価され、秦野市は2月27日に認定を受けた。

6つのPJ(プロジェクト)推進

 市では今後、木質バイオマス利用では「秦野産木材の面的利用促進」「木質バイオマスボイラー更新」「木質燃料の面的利用」「木質バイオマス利用設備導入」の4つのプロジェクトを推進。主な内容としては薪の流通循環とそれに伴う薪ストーブの導入促進、羽根森林資源活用拠点(仮称)の整備、端材の燃料活用などになる。

 また、廃棄物系バイオマス利用では「下水汚泥等の肥料利用研究」や、下水汚泥を使った「メタン発酵ガス化発電事業」の2つのプロジェクトを進めていく。

 「バイオマスに限らず、今後は市内に眠る様々な資源に光を当てていきたい」と、市環境共生課の担当者は話した。

感謝状を手にする草間さんとエスコートゾーンが設置される予定の鶴巻温泉駅横の踏切

本町中2年草間さん 踏切事故対策に寄付 自由研究契機に社会貢献

 本町中学校2年の草間琉(りゅう)さんがこのほど、自らの貯金を神奈川県内の踏切に設置される視覚障害者用の横断帯「エスコートゾーン」の設置費用として寄付した。2月28日には、県から感謝状が贈呈された。

 草間さんがエスコートゾーンについて知るきっかけとなったのは、小学校6年生の自由研究。電車に乗る機会が多く、視覚障害者が踏切を使う場面も目にしていたため、「自分にも何かできないか」と夏休みに調べ始めた。

 そんな中で、2022年に奈良県で発生した踏切事故を知った草間さん。視覚障害者が踏切内に立ち入っていたことに気づかず起きた事故で、踏切内に点字ブロックがないことに疑問を持ったことから『踏切の点字ブロック エスコートゾーンについて』をテーマに自由研究をまとめた。その内容は、ベネッセ教育総合研究所主催の「第19回全国小学生『未来』をつくるコンクール」で優秀賞を獲得している。

 エスコートゾーンとは、点字ブロックが設置できない横断歩道や踏切内などで、視覚障害者の手がかりとなる突起形状の横断帯のこと。「自由研究だけで終わらせたくなかった」と草間さん。点字ブロックやエスコートゾーンは設置に費用がかかることも分かったため寄付を検討したが、当時は寄付先が見つからず叶わなかったという。

 しかし昨年、県のホームページで12月が寄付月間であることを知り、寄付について再度調べたところ、24年度と25年度の2カ年で県道に接する踏切29カ所にエスコートゾーンの設置計画があることがわかった。そこで、これまで貯めてきた貯金を「エスコートゾーン設置のために使ってほしい」と寄付することに決めたという。

 県によると、秦野市内では25年度にエスコートゾーンを鶴巻温泉駅横と渋沢駅横の踏切の2カ所に設置する予定がある。草間さんは「寄付して良かった。これで踏切事故がなくなってほしいと思う」と話している。

鶴巻南で子どものための絵本文庫「ひなたぼっこ文庫」を運営する 菅沼 公(ひろむ)さん 鶴巻南在住 64歳

絵本文庫で温もり届ける

 ○…「昔から、漠然と子どもの居場所作りをしたいと思っていた」。昨年9月から、鶴巻南で古民家を改装した子どものための絵本文庫「ひなたぼっこ文庫」を運営する。支援学校教諭を35年務め、定年後に活動場所を探していたところ現在の物件に巡り合った。定期的に工作体験などイベントも実施。「母子での利用者が多いですね。絵本や子ども好きのご近所の方も立ち寄りますよ」

 ○…横浜市出身。小学生の頃から本が好きだった。母親が団地の集会所に図書館の本の一部を配置する活動をしていたので「手伝いで、自分も本を読んでました」と振り返る。高校時代、重度脳性マヒの当事者が綴った著書『神への告発』を読み、「自分にもできることがあるのでは」と突き動かされた。支援学校に見学に行って進路を決め、教員免許取得のため北海道の大学へ。神奈川県内の支援学校で教鞭を執ってきた。

 ○…結婚後、住宅の購入を機に秦野へ。市内で2人の息子を育てた。文庫のマークやチラシは、デザイン系の企業に勤める次男が作成したのだとか。家族も活動を応援しているようだ。現在、文庫の活動と並行して非常勤で支援学校に勤務。「その子が持っている力が発揮できるようになったときは特に嬉しい」。優しい眼差しの中に、子どもたちへの確かな思いをにじませる。

 ○…ヨガインストラクターの資格を持っており、公園で野外ヨガ教室を開催したことも。文庫でも実施を検討中だ。「緩める時間を過ごしてほしい」との思いからつけたひなたぼっこ文庫。教諭経験を生かし、必要があれば支援もできるが「押し付けず、来た人に合わせた気持ちの良い空間になれば」。包み込む笑顔が、文庫の一番の魅力かもしれない。

大賞を受賞した佐藤さん

「大盛況の祭り」大賞に 秦野観光写真コンクール

 2024秦野観光写真コンクールの表彰式が3月7日、本町公民館で開催された。今年は983点の応募作の中から佐藤義則さんの「大盛況の祭り」が大賞に選ばれた。

 今回、ランタン巡行と祭りを楽しむ人々の両方が撮れそうなところを被写体に選んだという佐藤さん。撮影時にはランタンの灯りと人の波、通りの両側の街灯とたくさん並んだ祭り提灯が1つの画面に上手く納まるようこだわった。「予想していなかったので驚いたが、とても嬉しかったです」と語る。今回の受賞は励みになったそうで、「これからも日常の美しい場面を切りとっていきたいと思います」と意気込んだ。

 入賞作品は3月23日(日)まで本町公民館、4月21日(月)から5月4日(日)まで東公民館、9月2日(水)から17日(火)まで大根公民館で展示。大賞以外の入賞作は以下(敬称略)。

 ▽特選/桜の風景賞=丹沢まつりの戸川公園(藤澤政義)、新緑の風景賞=新緑の震生湖(金子雅宣)、紅葉の風景賞=秋色に染まる表丹沢(高田篤)、冬の風景賞=アルプス丹沢(安達慶一)、農のある風景賞=豊作の秋(廣澤一憲)、▽秦野たばこ祭賞=平和への祈り(中山倫子)、▽水辺の風景賞=秋の流れ(福田達朗)、▽富士を望む賞=晴れ行く丹沢(小瀬村茂)、▽街なみ賞=街も山も朝日で粧う(山口浩二)、▽風景と人賞=満開です(奈良庸文)、▽弘法山公園賞=秋景(青木房雄)、▽震生湖賞=紅葉リフレクション(山内唯)、▽県立秦野戸川公園賞=花の競演(川瀬常夫)、▽丹沢の山並み賞=孤高の人(加藤庸介)、はだのじばさんず賞=大根の作業(栗原正行)、▽ケンコー・トキナー賞=トルネード(木村富壽子)、▽SIGMA賞=小鳥たちのオアシス(市川節子)、小田急電鉄賞=富士から来た特急(栗飯原茂)、まいたび賞=雪山遊び(上原里江子)

 作品展の問い合わせは秦野市観光協会【電話】0463・82・8833へ。

尺八の音色に聞き入る来場者

文化財に響く尺八の音 五十嵐商店で演奏会

 国登録有形文化財「五十嵐商店」内にあるカフェいがらしでこのほど、相模神仏奉賛会の星秦山会長による「尺八の街で謡う」が開催された。当日は店内を埋め尽くす30人ほどが来場し、文化財に響く尺八の音を楽しんだ。

 演奏をきっかけに客を呼び、商店街に活気を取り戻そうと行われた演奏会。主催の星さんは、虚無僧研究会のメンバーとして源実朝公御首塚で年2回の尺八献楽供儀会を開くなどの活動も行っている。

これまでに開発した商品と、新たに加わった3商品

丹沢ジビエ 新たに3商品 資源生かし、地域活性を

 株式会社川上商会(秦野市鶴巻南1の1の5/川上拓郎社長)が、「ジビエの食べられる街 鶴巻温泉」の取り組みを活性化させるための丹沢ジビエの新商品を開発した。「シカ肉のキーマカレー(フォンドボー仕立て)」と、「欧風鹿肉入りソーセージ」「欧風猪肉入りソーセージ」を3月1日から販売している。

 「猪鹿鳥グルメ ジビエの街鶴巻温泉」として、2020年から地元商店らが推進している取り組み。同社はこれを加速させるため鶴巻温泉駅前で不動産業を営む川上社長が立ち上げた会社で、ブランディングのために「丹沢ジビエ」と名付けたジビエ肉の販売・卸しやレトルトのイノシシ肉のキーマカレー、ジビエに合う地酒「瑛」の開発などを行ってきた。

鹿肉・猪肉を使ったカレーとソーセージ

 今回、新たに販売を開始した3商品は、この延長上にある。シカ肉のキーマカレーは赤ワインとフォンドボー、クランベリーを使ったキリっとスパイシーな味わいに、ソーセージは粗くひいたジビエ肉に厳選したスパイスを調合し、素材の味を最大限引き出したものに仕上げたという。

 「地域資源であるシカとイノシシを活用したレトルトカレーとソーセージが揃ったので、今後は飲食店などとさらに連携を深めながら地域全体で魅力を発信していきたいです」と話す川上社長。商品が出ることで、秦野市の課題の一つである獣害対策への貢献も、目的の中に含まれている。

 シカ肉のキーマカレーと、ソーセージ各種は税込1200円で、川上商会や秦野名産センター、各地のイベントなどで販売中。また、ソーセージは鶴巻温泉駅前エリアの飲食店メニューにも使用されている。

 問い合わせは同社【電話】0463・77・1313へ。

木の紙の卒業証書を受け取る卒業生

秦野産材の証書で旅立ち 中学校で卒業式

 秦野市内の中学校で3月12日、卒業式が行われた。今年は市制施行70周年を記念して県内で初めて秦野産ヒノキを使った卒業証書を導入。市内卒業生1276人に授与された。

 北中学校では4クラス123人が卒業を迎えた。在校生と保護者が見守るなか、卒業生が入場。田中理絵子校長から、一人一人に証書ホルダーに入れられた木の紙の卒業証書が手渡された。田中校長は「秦野の木の卒業証書は、将来にわたって記念に残るもの。手渡しの際に皆さんの表情に晴れやかさと新たな旅立ちへの決意が感じられとても嬉しく思った」とあいさつ。「夢の実現に向け、ありのままの現状を受け入れ、主体的に行動する力を持って欲しい。また、感謝の心を持ち、それを相手に伝えていってください」と旅立ちを祝った。

 生徒会長を務め、卒業生代表としてあいさつした大原実莉さんは、式を終え「卒業証書授与の時から、3年間の思い出がよみがえってきて泣いてしまった。卒業証書から木の温かみを感じて、とても素敵だと思う。秦野の木を使っているというところが、より思い出になると感じました」と話した。

講師の小泉さんの作品

初めての水彩画教室 北公民館で参加者募集

 北公民館は水彩絵を始めてみたい人を対象に「初めての水彩画教室」を開催する。現在参加者を募集中。

 講師は1997年度に秦野市市展美術の部で市展大賞を受賞の小泉和江さん。日程は4月3日から24日までの毎週木曜日(全4回)。時間は午前9時30分から12時。定員15人。参加費用は1人1600円(教材・紙代含む)。初回は筆記用具持参。

 水彩画の技法を基礎から学べる体験教室なので、誰でも気軽に参加できる。問い合わせは同館【電話】0463・75・1678へ。

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くずはの家 豊かな自然つなぐために 指導員養成講座を開催

 自然観察施設くずはの家で4月20日(日)から毎月第3日曜日に、自然観察指導員養成講座が行われる。定員先着25人。全8回。受講料3千円。

 豊かな自然を次世代につなぐため、自然観察会やエコスクールを通年で実施している同施設。講座では同施設所長・指導員や、県自然環境保全センター職員、博物館の学芸員や研究員を講師に基本的な知識を学び、実際の観察会にも挑戦する。

 会場は同施設と秦野ガス・ネイチャーパークくずは(くずはの広場)。高校生から一般の8回全て受講できる人対象。日程は4月20日(日)=指導員の心得・くずは峡谷の自然、5月18日(日)=水生生物、6月15日(日)=地質岩石、7月20日(日)=動物、8月17日(日)=昆虫、9月21日(日)=植物、10月19日(日)=自然観察会の作り方、11月16日(日)=野鳥。4月・5月・11月は午前9時30から午後3時30分、他は正午まで。

 申し込みは同施設【電話】0463・84・7874へ。

市道7号線で通行規制

 弘法山の抜け道として使われている市道7号線(南矢名地内〜曽屋地内)で3月18日から通行規制が行われている。

 昨年8月に発生した台風10号の影響により崩落した道路の復旧工事で、6月上旬(予定)まで終日車両及び歩行者の通行ができなくなっている。詳細は市HPで確認を。

子ども向けの絵本が揃う

鶴巻南に絵本と交流の場 「ひなたぼっこ文庫」

 古民家を改装した絵本文庫「ひなたぼっこ文庫」(鶴巻南5の4の14)が昨年9月に開館。毎週木曜日・土曜日に開放している。時間は午後1時から6時まで(冬季は5時まで)。

 子どものための絵本文庫として、代表の菅沼公(ひろむ)さん=人物風土記で紹介=が立ち上げた文庫。絵本の鑑賞や勉強などに活用できる他、定期的に親子向けのワークショップなども行っている。

 菅沼さんは「一度来てもらって、居心地が良いと感じてもらえたらご利用ください」と話す。講座や茶話会などのレンタルルームや茶室としても使用可能(1時間1千円)。本の寄贈や寄付なども受け付けている。

 問い合わせは【携帯電話】080・5026・7292へ。

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カメラがとらえた70年 歴史博物館で展示

 市制施行70周年記念企画展「カメラレンズがとらえた70年」が、はだの歴史博物館(秦野市堀山下380の3)第2企画展示室で行われている。

 広報誌発行のために職員が撮影してきた写真など、秦野市が所蔵する膨大な写真とともに、市内の風景の変遷をたどる同展。写真から読み解く秦野の歴史を楽しむことができる。入館無料。

 時間は午前9時から午後5時(入館4時半)まで。月曜日(祝日の場合は翌日)及び祝日の翌日は休館。期間は5月6日(火・祝)まで。問い合わせは同館【電話】0463・87・5542へ。

消防隊員らと施設職員が連携して訓練

合同訓練で連携確認 秦野市消防と事業所

 秦野市消防本部は3月12日、社会福祉法人むつみ福祉会寿湘ヶ丘老人ホームと合同訓練を行った。

 この訓練は消防署と秦野市防火・危険物安全協会の会員事業所が、防火・防災管理体制の強化の一環として実施したもの。今年は要配慮者施設である老人ホームを会場に、火災発生時の初動体制と消防部隊との連携強化を目的に行われた。

 訓練には消防本部から指揮隊、消防隊、特別救助隊のほか、施設の利用者と従業員約160人が参加。午後2時15分、施設1階北側の厨房から出火し、施設職員が初期消火を行ったが失敗したという想定で始まった。

 1階の利用者は屋外へ避難させたが、2階と3階は階下への避難が困難であると判断。施設職員らは各階で安全な場所を探して移動した。その後、現場に到着した消防部隊に、施設長が情報を共有。消火活動のほか、はしご車を使用した救出活動などが行われた。

 訓練後には水消火器による初期消火訓練も行われ、施設職員らは真剣な表情で消火器の扱いを学んでいた。

右から眞壁さん、肥田さん、石井代表

眞壁さん・肥田さんが入賞 東京ピアノコンクール

 「第15回東京ピアノコンクール」の結果が2月9日に発表され、クレッセント音楽教室(秦野市下落合)に通う生徒2人が入賞を果たした。

 眞壁秀明さん(平塚市在住・サレジオ学院中学校2年)はソロの中学部門で第1位・ロベルトシューマン賞を獲得。さらに、全部門における準グランプリにも輝いた。

 また、眞壁さんが肥田華乃さん(秦野市南が丘在住・平塚中等教育学校3年)とペアを組んで出場した2台ピアノ部門では第3位を獲得。2台ピアノ部門は年齢制限がなく、最年少での受賞。こうした生徒への指導力が認められ、同教室の石井晶子代表もピアノ教育者賞を受賞している。

 今まで大きなコンクールでは入賞したことがなかったという眞壁さん。ピアノは4歳から始めたが、中学に入ってから才能が開花した。眞壁さんは「難しい曲だったので賞に入れればいいなと思っていましたが、1位が取れて嬉しかった」と喜びを語る。石井代表は「この成績にはびっくりした。中学から雰囲気が変わり、技術が磨かれてきていると思う」と話す。

 2台ピアノ部門では、最初の奏者として登壇。大学生の出場者が大半を占めるなか、肥田さんと眞壁さんは「緊張はあったけど、最初で良かったかもしれない」と振り返る。昨年9月に行われた教室の発表会でも同じ曲を弾き、その時は不本意な演奏だったという2人は、「リベンジしたい」という思いで今回のコンクールに臨んだ。

 その思いがかたちになり、最年少ペアとして3位を受賞。肥田さんは「練習ではなかなか合わなかったところも、本番ではきれいに響いた。結果が出ると思っていなかったので嬉しい」と話す。眞壁さんも「2台ピアノで大きなコンクールに出るのは初めてだったが、力を出し切れた。迫力があり、楽しかった」と笑顔で話す。

 石井代表は「2人とも感性が豊かで、努力を努力とも思わないタイプ。音がクリアで音楽のリズムが似ている2人なので、当日の演奏は本当に素晴らしかった」と生徒の健闘を称えた。

ランドセルカバーなどを寄贈した交通安全協会の宇佐美会長(中央右)

交通安全協会 ランドセルカバーを寄贈 新小学1年生に

 秦野市交通安全協会(宇佐美一生会長)は3月11日、市役所本庁舎を訪問し、小学校新1年生のために、黄色いランドセルカバーと交通安全冊子、交通安全ABCクリアファイルを各1100枚ずつ、約37万5100円相当を秦野市に寄贈した。

 ランドセルカバーの寄贈は、小学校に入学する新1年生を交通事故から守るために同協会が1974年から継続している事業。運転免許証の更新時に同会へ入会した免許会員の会費と、賛助会員の会費などを資金としており、今回で52回目となる。ランドセルカバーには秦野市のくずはの家マスコットキャラクター「もりりん」がデザインされているほか、ランドセルの本来の色が見えるように、短めに作成されているという。

 宇佐美会長は「青パトで地域を回っていると元気に声をかけてくれる子もいて嬉しい。このランドセルカバーで少しでも事故が減り、安全に過ごしてもらえたら」と話す。目録を受け取った高橋昌和市長は「毎年寄贈いただき、感謝しています。黄色いランドセルカバーは交通事故を抑止する啓発にもつながっているので、今後もぜひ続けていただければ」と話した。今回寄贈された物品は、入学式にあわせ、小学校を通じて新1年生に届けられる。

水支援の事業を報告 中・名水RCが交流

 秦野中ロータリークラブ(小巻慎吾会長)と秦野名水ロータリークラブ(大屋富茂会長・以下RC)が実施したフィリピン・カダヤカン村での水支援事業の報告会が、2月28日にコントレイルマーケット(本町)で行われた=写真。

 会では現地での完成式で村長から「子どもたちの未来を作ってくれてありがとう」という感謝の言葉があった話など、スライドや動画で事業の様子や感想などが報告された。また、現地のクリエイティブバギューRCと回線をつなぎ、交流を図る場面も。元ガバナーらも招き、メンバーは事業の完了を祝って楽しいひと時を過ごしていた。

木材を設計図通りに組み立てていく住民ら

秦野市清水町にも『みんなのベンチ』 地域住民らが参加し、市内5カ所目

 秦野市清水町児童公園隣の広場に2月16日、地域住民の手によるベンチが完成し、設置された。

 これは、高齢者などの休憩場所確保や地域住民の関係づくりを目的とした秦野市社会福祉協議会(社協)の「みんなのベンチプロジェクト」の一環。同プロジェクトとして、これまでにもベンチを設置しており、昨年9月には現地見学バスツアーを実施している。今回、そのバスツアーの参加者から、「ラジオ体操をしている広場にベンチを置き、おしゃべりできる場を作りたい」という話があり、5つ目のベンチとして製作することに決まったという。

 ベンチ製作は、清水町自治会と悠々会、そしてベンチの設計を手掛ける山本厚生さん、社協が協力して行われ、小学生なども含めて23人が参加。参加者は、山本さんの指導のもと木材を組み立て、工具を使いながらベンチをつくっていった。子どもたちも保護者と一緒に工具を使い、「上手にできたね」と褒められる場面も。製作に参加した人からは、「ベンチに座ると山々を望むことができ、公園で遊ぶ子どもたちを見ることができてとても良い」 「ものづくりが好きなので、ドリルが使えて楽しかった」などの感想が聞かれた。

 社協では「『みんなのベンチ』が地域に増え、ベンチをきっかけに住民がつながり、安心してくらせるようになれば」と話している。
過去に行われたお花見ハイキングの様子

参加者募集 秦野市山岳協会と行くお花見ハイキング 頭高山の八重桜の里と新緑を楽しもう

 「秦野市山岳協会と行くお花見ハイキング〜頭高山の八重桜の里と新緑を楽しもう〜」が、4月10日(木)に開催される。同協会では現在、参加者を募集している。雨天中止。

 春の訪れを感じながら、同協会の案内で行うハイキング。八重桜が咲き誇る頭高山の爽やかな空気の中、心地よいウォーキングを楽しむ。

 当日は午前10時に小田急線渋沢駅改札口集合。約12Kmのややアップダウンのあるコースで、泉蔵寺〜頭高山〜西端〜栃窪スポーツ広場〜渋沢丘陵〜震生湖を歩き、午後3時頃に秦野駅での解散を予定している。

 定員は先着30人。参加費1千円(保険代含む・当日集金)、昼食・飲み物・敷物持参で、ハイキングができる服装での参加を。前日正午の気象庁発表で、神奈川県西部の午前6時から午後5時の降雨確率が40%以上の場合は中止。

 「経験豊富なガイドが同行しますので、初心者の方も安心してご参加ください」と、同協会では話している。

 申し込みは秦野市観光協会【電話】0463・82・8833へ。受付時間は平日の午前9時から午後5時。

はだのOMOTAN朝市 市民ら5千人で賑わう 会場店舗では電子決済も

 秦野市内外からブースや移動販売車が出店するイベント「はだのOMOTAN朝市」が3月2日、水無川沿い市道6号線などで行われた=写真。天候にも恵まれ、市内外から約5000人が訪れた。秦野市商店会連合会主催、本町商店会連合会・秦野商工会議所・あきんど育成会共催。

 同イベントは、さまざまなグルメが楽しめる飲食ブースの出店やステージでのパフォーマンスが楽しめる人気の企画。今年は約50店舗が出店し、各店で電子地域通貨OMOTANコインが使えるなど新たな試みも行われた。