中区・西区・南区版【4月10日(木)号】
見た目も可愛い「船もなか」(1箱4袋入1250円)

中区香炉庵 「県銘菓」で最優秀賞 横浜らしさを和菓子に

 「第31回神奈川県菓子コンクール」がこのほど実施され、中区元町の(株)香炉庵が出品した「船もなか(こしあん)」が観光みやげ品の部で最優秀賞に輝いた。この受賞により「神奈川県銘菓」に指定された。

 港町ヨコハマをイメージした「船もなか」は、同店オリジナルの型で作った船の形が特徴で、中には甘さ控えめのこしあんと柔らかい求肥もちが入っている。

 「横浜らしい遊び心のある和菓子を」との思いで、齋藤知也社長のアイデアを基に開発。コロナ禍の2020年から販売開始した商品だという。

復活のシンボルに

 もなかの形やパッケージに描かれている船のモチーフは、横浜港に入港しているクルーズ船「にっぽん丸」。以前から商品化の構想があった中、あえて土産品が売れないコロナ禍での販売に踏み切った。販促を担当した副社長の齋藤雅也さんは、「いつ終息するか分からないからこそ、この商品を観光地である横浜の復活のシンボルにしたかった」と当時を振り返る。閑散としている土産店で販路を拡大し、5類に移行した初めての年末年始で、横浜らしい帰省土産として人気に火が付いた。店舗限定で季節限定味も販売する。

 一口サイズのもなかを2個入りにしたのは、同店がこだわる可愛さと食べやすさ、そして「親子や夫婦、友だちと分けて食べてもらえたら」という思いから。皿の上で船が立つ「見映えの良さ」もポイントで、「和菓子に馴染みのない子どもや若い世代の人たちにも楽しんで手に取ってほしい」と工夫したという。

石ちゃんも「まいうー」

 同コンクールは、同実行委員会(杉山和史会長/神奈川県銘菓共励会会長)が2年に1度開催。今回は34品の応募があり、一般名菓の部と観光みやげ品の部で全7商品が入賞。中区からは龍門商事(株)重慶飯店の「湘南ゴールド小粒月餅」も技術賞に入賞している。

 3月26日に神奈川県庁で行われた表彰式には受賞者をはじめ、黒岩祐治神奈川県知事、「かながわ観光親善大使」の石塚英彦さんらが出席。黒岩知事と石塚さんによる受賞作品の試食も行われた。船もなかを一目見た石塚さんは「可愛い。1袋に2つ入っているのがいいですね」と笑顔に。「豪華客船入港します」とレポートし、おなじみの「まいうー」で会場を盛り上げた。

 齋藤副社長は受賞について「大きな賞を頂いたのは初めてなので本当にうれしい」とコメント。「外国人観光客にも日本のもなかを知ってもらいたい。横浜から広められたら」と意欲を見せた。

相談員が書類作成などを補助

横浜市 「お悔やみ窓口」全区設置へ 秋から、遺族の手続き補助

 亡くなった人の区役所での手続きについて、横浜市は遺族の負担軽減を目的に、申請書作成の補助や案内などを行う専用窓口「お悔やみ窓口」を今年秋に全区設置することを決めた。現在、設置に向けて場所等の調整を行っているほか、4月から必要な手続きを1冊にまとめたハンドブックの配布も始めた。

 亡くなった人の区役所での手続きは、戸籍課での世帯主変更申請や保険年金課の介護保険の資格喪失など、個々のケースで異なり多岐にわたる。

 同窓口では、利用予約時の情報から必要な手続きを区役所側で調べて申請書を用意。窓口では書類作成を補助するほか、申請書提出の各課の窓口を案内する。

 同窓口は大分県別府市が先駆的に導入。国が2020年にガイドラインを作成したこともあり、全国で設置が進む。20ある政令指定都市では10市以上で実施。相模原市は昨年7月に、川崎市では同10月に設置した。

 横浜市では、昨年1月からモデル実施として鶴見区と瀬谷区で窓口を設置。平日1日4組の予約枠で試行してきた。

 この1年間での試行でそれぞれの区の死亡者数に対する利用率は鶴見区が11%、瀬谷区が20%。市の担当者は「利用率が低いとの指摘もあるが、一方で予約枠は5割程度で稼働している。必要な手続きをまとめたハンドブックを見てご自身で手続きする方も多かった」と分析する。また、利用者のアンケートでは「利用して良かった」と回答した人の割合が98%以上と高く、「求められているのは確か。全区実施にあたり周知にも力を入れたい」とする。

 横浜市会で3年前から窓口の設置を呼びかけてきた市議は「遺族の負担軽減のためにもっと早く設置すべきだった。利用率の課題はあるが、利用者の満足度は高い。安心して相談できる場として、各区役所での設置場所など今後を見守っていきたい」と話す。市は全区での窓口設置に向けた場所等の調整を進めているほか、モデル実施でも好評だったハンドブックの配布も始めた。

地元商店街のフラッグのイラストを制作した漫画家 山田 眞里江さん(ペンネーム:山田 マリエ) 中区在住 37歳

父譲りの「漫画家マインド」

 ○…幼少期から今でも足を運ぶ地元商店街のフラッグのイラストを任された。「貢献できて嬉しい」と頬を緩める。キャラクターのモデルにしたのは、2011年に商店街のごみ置き場に捨てられていたところを家族に迎え入れた猫の「テマリちゃん」。依頼を受けたのはその愛猫が体調を崩し始めた時だった。「巡り合わせだったのかも」

 ○…『パタリロ!』や『翔んで埼玉』などで知られる漫画家の魔夜峰央さんとバレエダンサーの母のもとに生まれた。漫画に囲まれた環境で育ち、気づいたときには絵を描くように。立野小学校の卒業式では担任の先生に促され「漫画家になります」と言い切った。「会場はどよめき、帰ったら父に茶化された」と懐かしむ。バレエも幼少期から続け、高校は音楽科バレエコースに進学。現在は母が主宰する教室で子どもを指導する。「おしゃべりしてエネルギーをもらっています」

 ○…父のアシスタントも務める。頭で想像し自分一人で作品を描き上げる父と、人と交流する中でのエピソードを中心に描く自分は性格も真逆。「お互いの味だね」と話すという。「今後は父の作品をどう残していくかも考えていきたい」と声に力を込める。

 ○…「自分はこれがやりたい、という明確なものがあまりなく、人が求めることに応えてきた」と、歩みを振り返る。今年、SNSの名前を本名に変更したのは本腰を入れたいという思いから。「自分でキャラもストーリーも作って、『自分の作品』が描けるようになりたい」と話す。父からは「何か起こったらネタに」という英才教育を受けてきた。「父との日常もいつか世に出すかもしれないと、メモに残しています」。受け継いだ「漫画家マインド」で日々ネタを探し歩く。

契約締結式に出席した神奈川大学の石渡理事長(左)とKSPの田邊社長

総合警備企業のKSP 神奈川大学運動部支援でサポーター契約 学生アスリートの成長へ

 総合警備企業の株式会社KSP=中区、田邊中社長=は神奈川大学の運動部の競技力向上を支援する組織「アスレティックデパートメント(AD)」のサポーターとして、プラチナサポーター契約を結び、4月9日に契約締結式があった。

 ADは指定した「重点強化部」の競技力向上を支援し、学生の教育環境などを整備する組織。現在の重点強化部は陸上競技部駅伝チーム、硬式野球部、水泳部、サッカー部、レスリング部、スケート部、男子バスケットボール部の7団体。

 神大は外部の企業などの知見を活用し、学生に将来の社会人生活まで見据えた幅広い視野を持ってもらおうと、サポーター制度を導入。KSPは大学の呼びかけに応じ、サポーター第1号となった。契約期間は1年間。

救命講習実施へ

 プラチナサポーターは4段階の最上位ランクで、KSPのロゴマークが神大のサイト内やキャンパス内に掲示される。KSPは今後、学生向けの普通救命講習の実施などを検討している。

 神大横浜キャンパスで行われた契約締結式で神大の石渡卓理事長は「地元の企業に手を挙げていただき、感謝している。人材育成など、双方のメリットを考えながら、関係を築いていきたい」とあいさつ。自らもサーフィンで体を動かしているというKSPの田邊社長は「神大が学生アスリートの教育に力を入れている点に大きく共感した。学びの機会の大切さが社員にも伝われば」と話した。

介護予防の支援者に 養成講座の受講生募集

 南区役所は介護予防の必要性を区民に伝えるボランティア「かいご予防サポーター」を養成する講習会の受講生の募集を4月11日から開始する。

 同サポーターは南区独自のボランティアで、フレイル予防や認知症予防について学習し自分で取り組むことに加え、地域への周知や「みなみフレイル予防健診」の運営なども行う。

 講習会は全5回。5月23日、30日、6月6日、13日、27日(全て金曜日)の各午後1時30分から4時。場所は南区役所=浦舟町=の7階会議室。介護予防の知識やボランティアの実践を学ぶ。対象は南区内在住で原則すべての回に参加できる人。「人の役に立ちたい」「自分も健康になりたい」という人におすすめ。受付期間は4月11日から5月20日まで。

 区高齢・障害支援課高齢者支援担当は「いつまでも元気でいるために、介護予防に取り組み、地域で活躍してみませんか」と呼びかける。定員先着20人。(問)同担当【電話】045・341・1140

山手駅前商和会に「招き猫」 地元漫画家がキャラ制作

 山手駅前の商店街「山手駅前商和会」の街路灯に2月末、パッと目を惹く赤いフラッグが設置された。描かれているのは商売繁盛の縁起物とされる招き猫。イラストは地元の漫画家・山田マリエさん=人物風土記で紹介=が描いたものだ。

 同商店街の特徴である約500mの信号のない一本道は、1865年にイギリスとフランス軍の鉄砲場として作られたもの。商店街は山手駅が開業した1964年に生まれた。商和会の菊地延廣会長は「かつては活気にあふれていたが、大型店が近くにできたことや店主の高齢化により畳む店も増えた」と話す。

 そこで、「一本道を生かした目立つフラッグでSNS映えをねらい、若者や他の地域からも人が来てほしい」と商和会の役員らが中心になり企画。昨年秋ごろ依頼を受けた山田さんは「幼少期から通う商店街を盛り上げたい」と快諾した。

 近くに馬頭観音があることから馬をモチーフにする案や、鉄砲を取り入れた案も出ていた。山田さんと役員が協議を重ね、最終的に商店街がにぎわうようにと招き猫を中心に、周りにはエプロンを付けて店を手伝う猫をデザイン。初のオリジナルキャラクター「テマネちゃん」が完成した。

 「親しまれ、愛される存在になれば」と山田さん。近日中にイラストを印刷したエコバックの配布も企画している。菊地会長は「今後もキャラを使って商店街を活性化していきたい」と話す。
手を振り出港を見送る人々

クルーズ船飛鳥II 最後の世界一周へ 3月31日から103日の船旅

 横浜港を母港とするクルーズ船「飛鳥II」は、3月31日に横浜港を出港し、最後の世界一周クルーズへと旅立った。

 郵船クルーズ株式会社=西区みなとみらい=が運航する「飛鳥クルーズ」として通算24回目、「飛鳥II」としては14回目となる。

 同日、大さん橋国際客船ターミナルで出港記念セレモニーを開催した。バルーンリリースや港中学校吹奏楽部の歓送演奏が行われ、多くの人が出港を見送った。

 今回のクルーズは、3月31日に横浜を、翌日に神戸を出港し、アジア、南アフリカ、ヨーロッパ、北米大陸、カリブ、太平洋を経て、7月11日に横浜に帰港する103日間の船旅。乗客約360人を乗せて世界各地を巡る。

 セレモニーで渡辺恒介船長は「船でなければ、クルーズでなければできない経験をして、再び戻ってくることを楽しみにしている」と話した。世界一周クルーズは今年7月20日に就航する「飛鳥III」に引き継がれ、今後は国内を中心に海外クルーズも運航する。

葉加瀬氏がテーマ曲

 飛鳥IIと飛鳥IIIの二隻運行に向け、ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんが飛鳥クルーズのテーマ曲「ASUKA」を作曲した。「日本のクルーズ文化をつなぎ、日本の芸術文化、人と地域をつなぐ」というコンセプトを音楽で表現したテーマ曲は、船内や出港時に使用される。

盛大に行われたフィナーレ公演=提供

県民ホールで最終公演 建て替えで長期休館に

 老朽化による建て替えで4月から長期休館となった神奈川県民ホール=中区山下町=は3月31日、現ホールでの最終日を迎えた。「ありがとう県民ホール」と題した大ホールでのフィナーレコンサートのほか、パイプオルガンを備えた小ホールやギャラリーで最後のセレモニーなどが行われた。来場者はギャラリーの壁にメッセージを書き残すなど、多くの人が別れを惜しんだ。

 同ホールは1975年1月17日、山下公園や横浜港、中華街に隣接する恵まれた場所に、全国屈指の大型文化施設として誕生。最大2493人収容可能な大ホールやパイプオルガンのある小ホール、ギャラリー、会議室、レストランなどを備えた。2023年に累計入場者数は3千万人を突破。半世紀にわたり文化芸術の拠点として親しまれてきた。

 施設老朽化のため、神奈川県は昨年11月に建て替えによる再整備の方針を表明。市内臨海地域にはない本格的なオペラやバレエの公演ができる施設を念頭に置き、誰もが使いやすいバリアフリーを意識した施設を目指すとしている。

 今年度は基本構想を策定するため委員会を立ち上げ、新たなホールが目指す方向性や求められる機能、施設の規模などについて検討していく。

「千載一遇の機会」

 総支配人の眞野純さん(76)は建て替えを「千載一遇のチャンス」と捉え、「県内各地で様々な事業を展開していく計画を進めている」と話す。

 4月は19日・20日に県立青少年センター紅葉坂ホールでリーディングドラマ「ふしぎ駄菓子屋銭天堂」が行われる。眞野さんは「神奈川県はそれぞれの地域に独自文化があり多様な活動団体がある。休館が空白期間にならないように、33市町村でもれなく公演をやりたいんです」とにっこり。それぞれの市町村が求めることを協力して作りあげることで、心を通わせ繋がりを強めていきたいと考える。「休館は7〜8年、もしかしたら10年はかかるかもしれない。だけど、その間に水平的に各施設が繋がっていけば、その年数は無駄ではないはず」。今以上の役割が期待されるであろう新施設開館に備え、可能性の幅を広げる。

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横浜市民広間演奏会所属のアーティストが出演

プレゼント コンサート5組10人招待 5月9日、関内ホールで

 あいすくりーむの日を記念し、日本発祥の地である馬車道で「陽だまりコンサート〜新緑と音の輝きの中で〜」が、5月9日(金)に開催される。会場は関内ホール(JR関内駅北口6分)。この観覧券を抽選でタウンニュース読者5組10人にプレゼント。

 ソプラノやフルート、ピアノ、サックスと多彩なアーティストが出演。クラシックから歌謡曲、ミュージカル音楽まで、全12曲が演奏される。毎回好評の会場全員で歌うコーナーも。

 午後2時開演(90分予定)。全席指定で1千円、4歳以上入場可。チケット購入は【電話】045・662・8411。

 プレゼントの応募はハガキに〒住所、氏名、年齢、本紙感想を明記の上、〒231―0033中区長者町2の5の14タウンニュース「関内ホールコンサート」係へ。4月22日(火)必着。

各団体によるきょうだい児支援の発表も

「持続可能な支援を」 きょうだい児調査を共有

 病気や障害のある子どもの「きょうだい児支援」に関するニーズ調査報告が3月25日、神奈川県立こども医療センター=南区六ツ川=で開かれた。同センターの職員やボランティア団体のオレンジクラブ、リラのいえの関係者ら25人が出席。またYouTubeの録画視聴も行われた。

 コロナ禍では、同センターの「オレンジクラブきょうだいお預かり」が活動休止となり、様々な課題が顕在化した。課題に対応するため、昨年1月に同センターの入院・外来患者家族を対象にしたニーズ調査を実施。今回の報告会は、結果を共有し「持続可能なきょうだい児支援」に役立てることを目的に開かれた。

 前半はきょうだい児支援を行う3団体が取組事例などを紹介。続いて、調査報告が発表された。同センター職員は持続可能な支援について、「提供する側も個人のホスピタリティーに頼りすぎず、行政や社会を巻き込んだ組織的な運営が加わると、実現しやすいと感じた」と話した。

「痴漢・盗撮根絶を」 横浜駅でキャンペーン

 痴漢・盗撮撲滅キャンペーンが4月2日、横浜駅直結の新都市プラザで行われた。神奈川県警察からは鉄道警察隊と生活安全総務課、戸部警察署が参加。新入学シーズンに合わせ、通行人らに電車内や駅施設の痴漢や盗撮の根絶を呼びかけた。

 神奈川や東京などの駅前で出勤・通学途中の人を勝手に応援する「AJO☆朝チア部」のメンバー5人が痴漢・盗撮撲滅大使の委嘱を受け、パフォーマンスやトークショー、啓発物品の配布を行った。新たに電車で通学を始める学生が多い4月は痴漢や盗撮の被害も増えるという。メンバーは痴漢の被害に遭った際に声を出さずに周囲に助けを求める「ヘルプカード」の活用や被害者を目撃したら勇気を出して声をかけることを通行人らに訴えた。

 2024年の鉄道警察隊の検挙数は493件。その中で痴漢・盗撮は約200件に及ぶ。同隊の隊長・森川大さんは「社会全体でなくしていく機運を高めていくことが必要」と話した。

 今回、キャンペーンのMCを務めたのは横浜市中区在住の芸人・アホマイルド坂本さん。アホマイルド坂本さんは、同日に神奈川県警察広報大使の委嘱を受けた。キャンペーンでは、広報大使としての初の仕事であるポスターが披露された。痴漢・盗撮の犯行を断念させ、被害者や目撃者に勇気ある行動を呼びかけるポスターは、今後、駅などに掲示される。

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4月13日関内でフードフェス

 「関内フード&ハイカラフェスタ」が4月13日(日)、関内の弁天通り1〜3丁目、桜通りの一部で開催。11時〜16時30分。

 人気飲食店約30店が出店し、花見をテーマにした各店オリジナルの料理やドリンクを提供。遅咲きの八重桜で関内のお花見が楽しめる。横浜中華街の獅子舞が登場するほか、関内で40年以上の歴史を持つライブレストラン&バー「BarBarBar」プレゼンツによるジャズライブも。

横浜市 防犯カメラなど配布 459カ所の地域防災拠点に

 横浜市の今年度予算が3月25日の市会で可決成立。全ての地域防災拠点への簡易防犯カメラと防犯ブザーの配布に2100万円が計上された。市が定める459カ所に簡易防犯カメラ2台と防犯ブザー10個を配布する予定だ。

 市が進める「誰もが安心して避難生活を送れる環境改善」の取組の1つ。災害発生時の避難所生活での防犯対策強化を目的としている。

 市の担当者は「各拠点で行う訓練で配布物品の設置場所や活用方法を考えてもらい、日頃から防犯意識を高めてもらいたい」と話す。

大会を支えるボランティア(提供=横浜マラソン組織委員会)

横浜マラソン 大会支えるボランティア募集 家族での参加も

 10月26日に行われる「横浜マラソン2025」のボランティア募集が4月9日に始まる。

 ボランティアは大会前日、当日にランナーや応援者への案内、誘導を行う。今回は大会当日の集合場所の選択肢を増やし、アクセスしやすいように工夫。小学生・中学生とその保護者が一緒に参加できる「ファミリーボランティア」を新設し、幅広い層に参加してもらうようにした。活動に不安がある人向けに、研修やリーダーを目指す人向けの茶話会(ミーティング)を充実させる予定。募集人数はリーダー600人、メンバー2600人。

 募集期間は6月30日(団体、ファミリーは9月頃)までで、ボランティアウェアやキャップなどが支給される。申し込みは大会公式サイトから。参加ランナー募集も9日から始まる。問い合わせは事務局【電話】045・651・0666。



佐伯社長(左)と作者の増田さん

アイネット ともいきアートを展示 本社エントランスに

 システム開発サービスなどを手がけるアイネット(本社/西区みなとみらい)は3月27日、「ともいきアート展示式」を同社エントランスエリア「MOVEの森」で行った。展示されたのは、昨年11月に横浜赤レンガ倉庫で行われた障害者の作品展「かながわともいきアート展」の出展作品。制作者の増田一虎さん(18・相模原市在住)も出席し、社員らを前にセレモニーが催された。

 増田さんが描いた『ジンベエザメの棲家』は、カラフルな色調で沖縄旅行の思い出を表現したもの。3〜4カ月間かけて、描き上げたという。増田さんは「海の中にいるような気持ちで描いた。自分でもびっくりするような絵が描けた」と作品への思いを話した。

 「ともいきアート展」の投票では238票を獲得し、全123作品中3位だった同作品。数ある中から、この作品を選んだ佐伯友道社長は、「この絵を見て、昔行った沖縄の海をふっと思い出した。横浜は海のイメージがあるし、いろんな想像がふくらんだ」と選考理由を話した。

 同社は同作品を含め2作品をレンタル。同作品は9月末まで、もう1作品は10月から来年3月まで、各半年間ずつ展示される(一般非公開)。佐伯社長は「MOVEの森の新しい1ページになれば」と話した。

クラレ ランドセルをアフガニスタンの子どもに スキージャンプ・高梨選手も参加

 ランドセルの主要素材の人工皮革を製造販売する(株)クラレ=東京都=は、使い終わったランドセルをアフガニスタンの子どもに贈る活動を継続的に行っている。4月5日は、同社グループ社員約200人がダイトーコーポレーション本牧物流センター=中区南本牧=で、全国から届いた7千個近いランドセルを検品・箱詰めする作業を行った。千葉からランドセルを持参した土黒真司さん(中1)は、「紛争とかがあって生活も大変だと思う。ランドセルで少しでも楽しい気持ちになれば」と話した。 

 また当日は同社社員でスキージャンプ選手の高梨沙羅さんも参加。ランドセルの中に入った文房具や手紙などを分ける作業を行った。「私自身、多くの方にサポートされて競技を続けることができている。選手だからこそ、出来ることをしていきたい」と話した。

 この活動は2004年に開始し、今回で22回目。これまで約16万個のランドセルがアフガニスタンの子どもに届けられた。

米国関税引き上げで横浜市が特別経営相談窓口

 米国の関税引き上げに伴い、横浜市は経営への影響が懸念される市内中小企業を対象にした「特別経営相談窓口」を4月4日に設置した。

 公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)は経営全般、市経済局金融課は融資制度、横浜市信用保証協会は信用保証に関する相談に応じる。

 また、今年度、売上や利益率の減少を受ける中小企業向けの融資メニューも新設している。

 問い合わせはIDEC横浜(平日午前9時〜午後5時)【電話】045・225・3711。

大岡川沿いを歩く参加者

満開の早咲き桜と歴史探訪 南区さくらボランティアの会が大岡川沿い散策企画

 南区内で大岡川の桜の保全活動に取り組む市民団体「南区さくらボランティアの会」と「大岡川FunClub」による散策企画「お花見ウォーキング」が3月30日に開催され、約90人が桜を楽しみながら歩いた。

 参加者は大岡川プロムナードを通って蒔田公園や日枝神社をめぐり、市庁舎までの約6Kmの道のりを歩いた。途中、メンバーが吉田新田や横浜開港の歴史を紹介する場面もあった。

 この日、大岡川沿いのソメイヨシノは五分咲き程度だったものの、ジンダイアケボノは見頃を迎えていた。参加者から「普段は車で通り過ぎるばかりだったが、説明を聞いて初めて知る歴史や魅力が多くあった」などの感想が聞かれた。

 さくらボランティアの会代表の長井進さんは「多くの方に満足していただけて何より。企画を充実させるため、知恵を出していきたい」と語った。

ポーズを決めるなつぽい選手  【プロフィール】1995年7月15日、横浜市都筑区出身。3歳からタレント活動を始め、2015年5月31日に19歳で「万喜なつみ」としてプロレスデビュー。2020年10月からリングネームを「なつぽい」に改め、2021年1月、スターダムに入団。2023年4月にはCDデビューも果たすなどリングの内外で活躍。2025年5月31日には大田区総合体育館でデビュー10周年を記念した興行「なつ&さおりー 来たよ。来たね。10周年。〜うちらの足跡〜」を安納サオリ選手とともにプロデュースする。

横浜「注目の人」インタビュー 都筑区出身 女子プロレス「スターダム」 なつぽい選手 プロレスの「プ」の字も知らない…から「リングの妖精」へ

 女子プロレス団体「スターダム」に所属するなつぽい選手(29)は横浜市都筑区出身。リング上での華麗なファイトはもちろん、SNSで発信するメークやファッションも注目を集め、新たなファン層を広げている。スターダムは4月27日に横浜アリーナでビッグマッチを行う。地元での大一番を前に「リングの妖精」の異名を持つなつぽい選手に話を聞いた。(取材=2025年3月)

◇ ◇ ◇

――プロレスラーになったきっかけを教えてください。

「3歳から芸能事務所に所属して、アイドルとして活動していたこともありました。プロレスラーになるきっかけは、スカウトされたことです。最初はプロレスの『プ』の字も分からなくてお断りしました。レスラーになる前は、プロレスというと、ジャガー横田さんや北斗晶さんのイメージが強かったです。でも、スターダムの試合を見て、入場からコスチュームまでみんなキラキラしていて、かわいくてきれいだと感じました。私は芸能界でみんなに見られるお仕事を目指していましたが、プロレスはリングを囲む360度、何千人もの観客が集中してリング上の1人、2人のことをずっと見ている。それがうらやましいと思うようになり、自分も出たい、そっち側に行きたいという気持ちになりました」

――都筑区で生まれ育ちましたが、どのような思い出がありますか。

「子どもの頃からバトントワリングに打ち込んでいて、12年間続けていました。毎朝、お父さんとセンター南駅付近を走ったり、悩んだ時も1人で走っていました。この前もセンター南駅あたりに行って、お店や建物が増えていて楽しかったですね。今でも実家には月に2、3回は帰っています。家族はとても仲が良くて、先日もたこ焼きパーティーをしました」

――仲の良さが伝わってきます。

「実は姉が先にスカウトされていて、後に妹がプロレスラーになっていたという(笑)。家族はビッグマッチの時にはいつも応援に来てくれます。ただ、私の親友は1度も見に来てくれなくて、理由を聞いたら、私がやられているところを見るのが怖いというので。デビュー10周年を迎えるので、1回は見に来てほしいと思っています」

――リングネームの由来を教えてください。

「中学生ぐらいの時、当時流行っていた『mixi』の中で『〜ぽん』という人が多くて、ちょっと変えて『ぽい』にしたら、みんながそう呼んでくれるようになりました」

――バトントワリングをやっていたことはどのようにプロレスにつながっていますか。

「いっぱいあって、バトンで培ったアクロバティックな動きはリングですごく役立っています。手をつかない側転を得意としていて、それで相手の技をかわすこともできます。一番の必殺技が『フェアリアル・ギフト』という、トップロープから側宙で踏み切ってダイビングプレスする技です。やっぱりこれもバトンで培ったものだと思います」

――バトントワリングとプロレスで共通する部分はありますか。

「バトンもプロレスも自分との戦いみたいなところがあって、常に戦い続けなければいけないっていうところはすごく似ています。両方を経験して、忍耐力とか根性みたいなところとかは、人よりも強いと思います」

――忍耐力や根性はどのような場面で発揮されますか。

「私は小さくて、やられることも多くて、『もうここでやめようかな』と思う時もあるんですけど、今やめたら終わっちゃうし、お客さんに勇気を与えることができないまま終わっていいのかなって思って立ち上がります。相手と打ち合うこともあり、本当に痛い中でも『お客さんが盛り上がっていて、今やめちゃダメだ』という気持ちで耐えています。そこは本当に気合ですね」

――会場のファンの声援はどのように力になっていますか。

「やられている時に『なつぽい!』と歓声が湧き上がることがあって、すごく嬉しかったです。アニメみたいに力が湧く瞬間があるので、声援はすごくありがたいです」

――プロレスを知らない人のために、どのようなことをされていますか。

「SNSの投稿はプロレスラーというより、美容などの内容が多く、若い子たちに『この子プロレスラーなの?』と思ってもらえるように意識しています。プロレスの動画は、YouTubeに上がっていると思うので、それとのギャップを見せられたらと思っています。SNSの美容の投稿で私を知った人たちが試合を見に来てくれることもあります。動画で試合を見て、実際見に来てくれる子が増えていて、イベントで中学生の女の子が『プロレスラーになりたい』って言いに来てくれたこともあります。夢を与える存在になれているのかなと思うとすごくうれしいですね」

――数多くのプロレス団体がある中で「スターダム」の特長や見どころを教えてください。

「スターダムには、新人を含めて約40人の選手がいます。これだけ多くの選手がいても、一人ひとりは個性が違って、知らずに見に行っても、推しが1人できると思います。上に行きたいという気持ちの子が多いので、プロレスのパフォーマンスはもちろん、SNSでも意識が高いというのを感じますね。人数が多い分、ストーリーがあるので、友情やライバル関係が見られるのも魅力だと思います」

――「リングの妖精」というキャッチフレーズですね。

「デビュー当時からこのキャッチフレーズです。妖精ってちょっといたずらっぽい、小悪魔みたいな感じがあり、小さくても華麗でピョンピョン飛び回るようなイメージです。『リングの妖精といえばなつぽい』と思われるように10年間やってきました」

――4月27日は横浜アリーナで大会です。

「横浜アリーナは憧れの場所です。私の対戦カードは決まっていませんが、あの大舞台で、たくさんの人に見てもらえるっていうのは本当にうれしいです」

――今後の目標を教えてください。

「まずは都筑区の自分の母校を訪れたいです。そこで子どもたちに夢を与えられたらいいですね」