茅ヶ崎・寒川版【5月30日(金)号】
惣菜や食材を購入する買い物客

茅ヶ崎市 中海岸4丁目 移動販売がスタート 民間事業者が週1巡回

 茅ヶ崎市中海岸4丁目地区でこのほど、民間事業者による食品の移動販売がスタートした。茅ヶ崎南地区まちぢから協議会福祉部会(西澤(さいざわ)充部会長)の呼びかけで実現した取り組み。同地区で増えている「買い物難民」の支援が目的だ。

 鉄砲道の南側、サザン通りの西側に位置する同地区には、スーパーマーケットやコンビニエンスストアが少なく、以前から高齢者を中心に「買い物が不便」という声が住民から上がっていた。

 そこで同部会では、約1年前から対策を模索。隣接する3丁目エリアを移動販売で巡回していた「杜のとうふ工房三河屋」(本社平塚市)に依頼し、中海岸自治会などの協力で販売車の駐車スペースを確保するなどして、実現にこぎつけた。

 初回となった5月22日は【1】防災倉庫敷地(午前10時30分頃)【2】旧鯉のサザン前(11時頃)【3】中海岸しおのね公園前駐車場(11時30分頃)【4】サザン通り中央バス停前(正午頃)の4カ所を販売車が巡回。事前に近隣エリアにチラシをポスティングするなどして告知したこともあり、約50人が購入に訪れた。買い物客からは「近くの八百屋も数カ月前に閉店してしまったため助かる」などの声が聞かれた。今後も毎週木曜日に前述の時間、場所を移動販売車が回る予定。西澤部会長は「実際に困っている人のことを考え、課題を検討していきたい」と話した。

給食を食べる生徒たち

茅ヶ崎市 中学校給食全校で開始 目指すは喫食率75%

 茅ヶ崎市立西浜中学校で5月26日、給食がスタートした。これにより、市立中学校全13校での中学校給食が開始となった。昨年10月に先行した6校の昨年度の中学校給食喫食率は61・9%だったが、市は75%を目指す。今後は夏休み前に再びアンケートを行い、献立などに生かす形で満足度の高い給食を目指していく方針だ。

 同市立中学校では昨年10月に学校設備の整った6校で先行して給食の提供がスタート。残り7校では今年5月から順次開始され、このほど全校で完全給食となった。5月以降の給食対象者数は6641人(4月時点での給食予約システム登録者数)となる。

 当日同校の1年1組では、31人中20人が給食を注文。おかわりを希望しじゃんけんをする生徒の姿も見られた。同組で生徒と給食を共にした竹内清教育長は「給食も弁当も、みんなの健やかな成長を願い作ってくれているから大切にしてほしい」と生徒に呼び掛けた。また、「コロナ禍もあり待ち望んだ給食がやっと全校開始となり感慨深い」と話した。

 市中学校給食は、国の基準に基づく適切な栄養の摂取、地産地消食材の献立づくりなどを主な柱としている。民間施設で調理し容器に盛り付けて各中学校に配送するデリバリー方式を採用した。

 昨年度中の中学校給食の実施日数は100日、生徒喫食率は61・9%、生徒注文数は13万3302食だった。市では喫食率75%を目指しており、「人気献立のとんかつ・唐揚げ・ハンバーグならば喫食率は8割近くになるが、食育の観点からも魚などの魅力を発信していきたい」と担当者は話す。

満足度高い献立を

 喫食率アップを目指し、市はさまざまな取り組みを行っている。毎月19日は「食育の日」として、世界各国の料理をアレンジした献立を実施。5月はスペイン料理で、カバリャ・コン・トマテ(さばのトマトソース)などを提供し、魅力的な献立で満足度向上を図っている。2月には「茅産茅消給食デー」として、赤羽根の無農薬農園で育てられた大根と長ねぎを使用した沢煮椀を提供。毎日校内で配布している「ランチタイムニュース」で、農家のメッセージやSDGsなどについて合わせて伝えている。

 また昨年末には、生徒と保護者を対象にアンケートを実施。生徒対象の全体的満足度では、ふつう35%、満足・やや満足46%、不満・やや不満19%だった。

 今後は、夏休み前に全校でのアンケートを行い、課題点等を抽出し改善を図っていくという。

第60回神奈川県看護賞を受賞した 山岡 澄代さん 茅ヶ崎市在住 60歳

「働ける限り、看護一筋」

 ○…県内の看護師、助産師、保健師の業務で顕著な業績をあげた人を表彰する「第60回神奈川県看護賞」を受賞した。茅ヶ崎市立病院の看護部長としてICT活用や業務効率化などに尽力したほか、退院前後訪問や産後ケア事業などを積極的に行ったことが評価された。「受賞を知ったときは信じられなかった。自分だけでなく、常に強い責任感を持って働く病院の職員全員が認められた結果」と話す。

 ○…横浜市出身。学生時代は対人関係が苦手だったというが、「あえてとことん人と関わる仕事に就こう」と看護の道に進むことを決めた。横浜市で看護師として就職し、その後茅ヶ崎市立病院へ。外科看護師として、手術を受けた患者の 皮膚トラブルや排泄の問題に直面したことが「もっと看護師として生活を支えたい」という思いにつながり、38歳の時に皮膚・排泄ケアの認定看護師の資格を取得した。「自分だけができても意味がない」と、学んだ知識と技術を次世代に伝え、教育にも力を注いできたという。看護師になって38年。「少なくともあと10年は続けたい」

 ○…現在は県看護協会湘南支部の理事や認定看護管理者教育運営会議の委員も兼任し、看護の未来を見据えた活動にも尽力する。「看護需要が増え続ける中で、人材不足が深刻になっている。いかに現役世代の看護師を支えていけるかが自分の役割」と、課題解決にも強い意欲を見せる。

 ○…多忙な日々を支えるのは、2年前から続けるウォーキングとランニング。休日だけでなく、出勤前にも欠かさない。「仕事でパワーを発揮するための体力づくりであり、ストレス発散」と笑顔を見せる。地域医療を支え続ける源は、日々の地道な努力と、揺るぎない看護への信念にある。

5000m競歩で優勝した藤田さん

鶴嶺高校 関東大会への切符つかむ 陸上部・女子バレー部

 神奈川県立鶴嶺高校の陸上部と女子バレーボール部が県大会で優秀な成績を収め、バレー部は5月30日から埼玉県で開催される関東大会に、陸上部は6月13日から栃木県で開催される南関東大会に出場する。

陸上部

 神奈川県高等学校総合体育大会は5月10日から18日まで、横浜市の三ツ沢競技場で開催された。

 女子走高跳に出場した立石花鈴美(かすみ)さん(3年)は、松浪中時代から走高跳をはじめ、1年秋の関東新人大会に出場するなど、早くから期待されてきた。

 最高学年となってチームを引っ張る存在となったことで精神的にも成長。県大会でも好調を維持して1m59を記録し3位入賞を果たした。立石さんは「緊張したけれど、満足の結果だった。競技人生の集大成。楽しみたい」と南関東大会へ抱負を語った。

 女子5000m競歩に出場した藤田歩波さん(2年)。昨年8月から競歩をはじめ、直後の県高校新人で3位に入賞するなど、才能を開花させた。

 地区予選を1位で通過し、出場した県大会では、レース序盤は集団内でタイミングをうかがい、2キロ地点でペースアップ。後続を引き離し、見事に優勝を飾った。藤田さんは「順位には満足だったけれど、フォームに課題が残る試合だった」と振り返り、「関東では自己ベストを出したい」と意気込む。

女子バレー部

 女子バレーボール部は湘南地区予選を2勝し、関東大会への出場をかけて行われた神奈川県予選に出場した。

 最大のヤマ場となったのは、今年1月の大会で敗れた伊勢原高校との対戦となった2回戦。お互いに1セットずつを取り合い、最終第3セットもデュースにもつれ込む接戦となったが強気の攻撃で勝利をつかんだ。

 その後、優勝した横浜隼人に敗れたものの、ベスト8に入り関東大会への切符を手にした。

 キャプテンの渡邊文乃さんは「エースとしてしっかり点を決めたい」とチームをけん引する決意を示し、茅野蒼未(あおい)さんは「自分たちらしさを出したい」と語った。

あいさつに立つ小菅会長

会員結集し成長の1年に 茅ヶ崎YEG定時総会

 茅ヶ崎商工会議所青年部(=茅ヶ崎YEG・会員数76人・小菅麻里菜会長)の2025年度定時総会が4月、同会議所大会議室で開かれた。

 総会には青年部の会員に加え、来賓として佐藤光市長や亀井信幸茅ヶ崎商工会議所会頭らが招かれた。議事では2024年度の事業報告や収支決算報告、25年度の役員や事業計画などが審議され、すべての議案が承認された。あいさつに立った小菅会長は「茅ヶ崎YEGのメンバーの力を合わせ、茅ヶ崎が活発でより魅力であふれるまちになるよう共に成長し高め合いましょう」と呼びかけた。

 25年度の主な役員は次の通り(敬称略)。【会長】小菅麻里菜(エバーサイクル)【副会長】渡辺久夫(CTKホールディングス)、瀬川政仁(瀬川建築工房)、吉田健太(亀井工業ホールディングス)【直前会長およびイベント特別委員長】金子皓大(ラフショット)、【専務理事】藤原隼(社会保険労務士法人シーエスパートナーズ)【監事】関谷達朗(らーめん達)、宮坂義明(YM CREATE)【総務発信委員長】松風奈実(BAR BREEZE)【拡大交流委員長】青木豊(アオキ住設)【ビジネス研修委員長】門馬大介(モンマ塗装)【県連出向理事】成田有輝(タス・エヌティー)【イベント特別理事】石井政輝(おイシイ農園)【イベント特別理事およびビジネス研修委員会担当理事】小林丈二(小林鋼材)【総務発信委員会担当理事】大川明嗣(Home Project匠)【拡大交流委員会担当理事】伊東亨(トータルクリエイト)

昨年大盛況だった豆つかみゲーム=提供

食や栄養を学ぶ 6月8日、午前10時から

 食や栄養について学ぶ「食育ひろば〜朝ごはんを食べて元気!〜」が6月8日(日)、シンコースポーツ寒川アリーナ(寒川総合体育館)で開催される。午前10時から午後2時まで。参加無料。

 栄養や食に関する展示や豆つかみゲーム、朝ごはんをテーマにした人形劇、折り紙などの子どもと一緒に楽しめるものから、体組成測定、野菜摂取量の測定、栄養相談などさまざまなブースが用意される。「見たり触ったりしながら、食や栄養について知っていきましょう」と担当者。

 問い合わせは寒川町健康づくり課【電話】0467・74・1111へ。

協定書を手にする佐藤市長(左)と森本支店長

旭化成ホームズと協定 感震ブレーカー普及促進

 茅ヶ崎市は5月22日、旭化成ホームズ(株)住宅事業神奈川本部と「感震ブレーカー普及に関する災害協定」を締結した。

 感震ブレーカーは、震度5以上の揺れを感知すると自動で電気を遮断する装置。大地震が発生した際の通電火災(停電が復旧した後に配線などから発生する火災)を防止できると期待される。

 同市内ではJR東海道線の南側などに「県内最大級」と言われる延焼クラスター(一度出火すると遮断されることなく火災が広がる範囲)があるため、市は2016年から設置に対する補助金を交付するなどして、普及を進めている。

 今回の協定を受けて、同社湘南支店では今後、住宅を新築する際に分電盤内蔵型の感震ブレーカーを標準装備とするなどして、普及を進めていく。

 この日、市役所市長応接室で協定書が取り交わされ、佐藤光市長は「協定を締結できてうれしい。常に大地震への備えを忘れないことが大切」とし、森本沢人支店長は「市と力を合わせて地域の防災力向上に貢献したい」と話した。

補助金受付を開始

 茅ヶ崎市では4月23日から、「感震ブレーカー等設置補助金」の申請受付を開始した。

 対象は市内在住の人で、補助額は感震ブレーカーの税込本体価格の3分の2(100円未満切り捨て、上限金額は3000円)。申請は自治会を通じて。

 詳細は市都市政策課都市政策担当【電話】0467・81・7181へ。

植栽を終えたメンバーら

きれいな街 自らの手で 茅ヶ崎RC 駅南口で植栽

 茅ヶ崎ロータリークラブ(=RC/杉田祐一会長)が5月22日、茅ケ崎駅南口花壇の植栽活動を行った。

 会員と湘南信用金庫茅ヶ崎営業部合わせて約30人が、慣れた手つきで花壇にペンタス200株を植えた。例年、春と秋の2回行われている定例行事で、道行く人らから、「ありがとう」「きれいね」など、声を掛けられる場面も見られた。杉田会長は「きれいにしておくことで、ごみのポイ捨ても少なくなる。きれいな茅ヶ崎の玄関口(=茅ケ崎駅)で、来てくれる人を迎えられれば」と話した。

 なお、地域ボランティアが週3回ほどの水やりを担っている。

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境内で笑顔を見せる武者行列の参加者たち

円蔵で恒例の景能祭 演劇・行列・歴史講義で盛況

 恒例の景能祭が11日、円蔵神明大神宮(茅ヶ崎市円蔵2334の4)境内で開催された。

 平安時代末期から鎌倉時代にかけて円蔵一帯を統治した大庭景能(かげよし)(景義)公をしのぶ祭りとして2002年から始まった同祭。

 今回も武者行列では「エイエイオー」の掛け声のもと、茅ヶ崎市無形文化財の円蔵祭囃子を先頭に参加者約50人が円蔵地区内を約1時間かけて練り歩いた。

 境内で行われた奉納演劇では住民もエキストラとして参加。今年の景能公役は消防第6分団長の関口フミ子さんが演じ、会場を沸かせていた。加えて、円蔵地区の歴史に詳しい小室正明さんが大庭家の後世をテーマに講義を行った。

 同実行委員会事務局長の古知屋智彦さんは「行列も演劇も3年を迎え、より充実してきた。来年はもっと大勢の観衆が集まってほしい」と来年への抱負を口にした。

生徒と苗を植える佐藤市長

ALOHA横にど根性ひまわり 支援校生徒らが植栽

 茅ヶ崎市役所前広場「ALOHA」モニュメント横に5月18日、茅ケ崎支援学校生徒やその保護者などが「ど根性ひまわり」の苗を植えた。

 同校では3年前から「共生防災」の一環として、東日本大震災の際に宮城県石巻市のがれきの中から咲いた「ど根性ひまわり」の種を入手し、同じく海のまちである茅ヶ崎でも2011年の教訓を風化させないためにと育てている。ひまわりは14代目となる。

 この活動に佐藤光市長が共感したことから植栽が実施された。市とタイアップすることで、防災目的に加えて市内フォトスポットの創出の願いも込められている。同日、生徒や市職員、関係者50人以上が参加。佐藤市長は「日に日に大きくなるひまわりを目に、身近な防災意識について気に留めてくれたら」と話した。

 ほかにも、高砂コミュニティーセンターと、県立茅ヶ崎里山公園に隣接するシオジイ農園にも植えられた。

訂正

 5月23日号茅ヶ崎市議会正副議長選挙の記事中で、副議長選挙について「議長の岸氏を除く25人による投票」とありますが、実際には岸氏も投票していました。ここに訂正いたします。

茅ヶ崎・寒川編集室

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記念渡御で神社を出発する神輿=提供

装い新たに神輿お披露目 中町八雲神社

 中町八雲神社(茅ヶ崎市南湖4の4の29)の神輿がこのほど、22年ぶりとなる修復を終えた。

 同神社の神輿は正確な制作年は不明ながら、本体や鳳凰に記された墨書の内容などから、1888(明治21)年に製作されたと考えられている。

 「寒川町郷土研究会、寒川その昔を語る」など、いくつかの文献には1909(明治42)年に大曲村(現在の寒川町大曲)にあった神社が存続の危機に陥り、神輿を売却した、という記述があることから、その時に譲り受けたものと考えられている。大正から昭和、平成へと、数回にわたる修復が行われてきた。

 浜降祭で海に入ることもあり、保存会の会員らが丁寧に手入れを行ってきたが「内部の傷みは分からない部分もある」として、2003(平成15)年以来となる修復が行われることになった。

半年で費用にめど

 最初のハードルとなったのは費用。神社総代や自治会、神輿保存会の代表者による「神輿修復委員会」が発足し、業者に見積もりをとったところ、1000万円を超える費用がかかることが判明した。

 関係者は「材料の高騰もあり、前回の倍以上。氏子や地域住民の寄付に頼るしかなく、正直言えば必要な額が集まるまで2〜3年はかかると思っていた」という。

 しかし寄付の呼びかけが始まると、約半年で必要な金額が集まった。責任総代代表を務める尾高邦男さん(83)は「こんなに早く集まると思っていなかったので本当に驚いた。地域で普段から顔が見え、支え合える関係があったからこそ、協力をいただけたと思う」と話す。

 前回の修復に携わった人も多く、作業工程や費用の目安など、ノウハウが継承されていたことも大きかったという。

 神輿は、昨年の浜降祭が終了したその日のうちに、千葉県の専門業者の元へと運ばれた。

 そして約10カ月に及ぶ作業を経て、4月に同神社へと帰還。「彫刻の見事さは地域で随一」と呼ばれる美しさが蘇り、5月11日には地域へのお披露目となる、記念渡御が行われた。

 尾高さんは「無事に修復と渡御が終わり、まずはほっとしている。地域のシンボルとして、これからも大切にしていきたい」と話していた。

国登録有形文化財の「藤間家住宅主屋」前で

藤間家屋敷跡の植物守れ ボランティアが草地整備

 「藤間家屋敷跡」(茅ヶ崎市柳島2の6の30)では、ボランティアによる草地の整備が定期的に行われている。外来植物が増えるなか、従来の植生を守ることが目的。関係者は「地域で親しまれきた自然や景観を守りたい」と話す。

 藤間家は江戸時代、柳島の名主を代々務めたほか、廻船問屋として江戸をはじめ各地の港を往来し、繁栄を極めた。特に13代・藤間柳庵(りゅうあん)は多くの文化人と交流し、幕末の社会情勢を記録したことでも知られている。

 敷地は2013年に市指定史跡に、関東大震災直後の1932年に建てられた和洋折衷の住宅主屋は15年に国登録有形文化財となっている。敷地と建物は17年に市へ寄贈され、現在は民俗資料館として毎週金、土曜日の午前9時から午後4時まで公開されている。

4年前にスタート

 草地の整備が始まったのは、21年4月。中心となっているのは、茅ヶ崎市が実施する「ちがさき丸ごとふるさと発見博物館」事業の基礎講座を修了した人らによって、16年に結成された「丸博友の会」の会員だ。

 きっかけは敷地内に繁殖力の強い外来植物が増えてきたこと。茅ヶ崎の自然に詳しい岸一弘さんは「在来の植物が減ればそこに依存してきた昆虫などが減り、昆虫を食べていた小動物も減る。地域の生態系そのものが変わってしまう可能性がある」と話す。

 そこで外来種の発生を抑制しつつ、民俗資料館としての魅力を高めることなどを目的に、取り組みが始まった。

 現在は月1〜2回のペースで活動。5月23日は10人ほどが集まり、北側の敷地でイヌムギやオッタチカタバミを重点的に除去していった。

 最近ではシソ科の多年草・キランソウやカントウタンポポをはじめとした在来種が増えるなど、徐々に効果が現れはじめているという。

 市職員として長く文化財保護に携わってきた富永富士雄さんは「開発が進んで昔ながらの庭がどんどん少なくなり、植生も変わってきている。かつての柳島の景観をできる限り維持していきたい」と話していた。

 丸博友の会についての問い合わせは事務局の原さん【携帯電話】090・2218・7730、または【メール】h.shunichi@gmail.comへ。

ミニ電車のイメージ

一之宮公園で電車まつり 6月7日 午前10時から

 一之宮公園(寒川町一之宮3の2172の1)で6月7日(土)、「初夏の鉄道まつり」が開催される。時間は午前10時30分から午後2時まで。寒川町鉄道保存会主催、寒川町観光協会、日産工機(株)後援。

 当日は、来場者が持参したプラレールを実際に走らせることができるイベント「プラレールひろば」や、人が乗れるミニ電車の乗車(雨天中止、100円のカンパが必要)を予定している。

 「今回はプラレールひろばを拡大して開催します。ぜひお越しください」と担当者。

 (問)同会(塚本さん・二村さん)【携帯電話】080・3203・8576

香川諏訪神社で例大祭 お笑いステージも

 茅ヶ崎市香川地区の鎮守として知られる香川諏訪神社(香川2の24の54)=写真=で今週末、例大祭が開催される。

 5月31日(土)の宵宮祭では、午後6時から地域住民によるカラオケ大会を開催。

 翌6月1日(日)の本宮祭では、午前8時から午後3時頃まで、神輿が地域を巡行する。

 また6時30分からは、吉本興業所属のお笑い芸人3組によるステージが行われる。出演は松下遼太郎さんと狩野大さんによる人気漫才コンビ「バリカタ友情飯(元まんぷくユナイテッド)」、子どもも楽しめるネタのあかざきまさゆきさん、ロボットダンスなどを披露する永江節カツオさん。

(左上)ステージの前に詰めかけた大勢の観衆(右上)湘南祭のアーチの前にできたたくさんの人だかり(左下)ステージのトップバッターを務めたおにちゃん(右下)大トリを務め、会場を魅了したいとしのエリーズ=25日、サザンビーチちがさき

12万人 熱気帯びた湘南祭

 茅ヶ崎の4大イベントの一つである「湘南祭2025」が5月24日・25日、サザンビーチちがさきで開催され、延べ12万人が来場するなど盛況を見せた。

 当初は天候が懸念されたものの、開催初日から出足が良く、ステージでのダンスパフォーマンスの披露はもとより、飲食店や物販、キッチンカーが立ち並ぶマルシェ会場には昼ともなると多くの人でにぎわった。

 さらに2日目は開催を前に雨が上がると、気温の上昇とともに大勢が詰め掛け、茅ヶ崎と川崎の2拠点で音楽活動を続けるおにちゃんのステージを皮切りに会場内は熱気を帯び始め、大トリを務めたサザンオールスターズのトリビュートバンド・いとしのエリーズの登場で観衆のボルテージは最高潮に。1曲、1曲に大きな歓声が上がり、出演者が入り乱れた「勝手にシンドバッド」で幕を閉じた。

 実行委員長の林正基さんは「来場者から『楽しい、気持ち良い』という声を聞き、やはり湘南祭は最高だなと感じる。この楽しい祭りが、いつまでもずっと続いて欲しいと願っている」と感慨深げに話した。

長谷川書店 英語絵本のおはなし会 6月4日、ネスパ店で

 第5回バイリンガル絵本クラブが6月4日(水)、長谷川書店ネスパ茅ヶ崎店6階ギャラリーで開催される。午前10時から10時30分までの予定。

 同店が開催中の読書お楽しみ企画の一つ。インストラクターの加藤晶子さんが数冊の英語絵本を読み聞かせするほか、手遊び、歌などを楽しむ。自宅で英語絵本を楽しむコツについてのレクチャーも。

 対象は0から3歳程度(4歳以上、妊娠中の人も参加可)。入場無料。詳細は同店【電話】0467・88・0008へ。

県警マスコットのピーガルくんもキャンペーンに参加

どら焼きで詐欺撲滅 冨士美と警察がコラボ

 茅ケ崎警察署(鈴木健二署長)が茅ヶ崎市萩園の有限会社冨士美(伊與田弘一代表取締役)と連携して5月20日、ラスカ茅ヶ崎で特殊詐欺撲滅キャンペーンを開催した。

 「詐欺撲滅」と焼き印を押した同社のどら焼きとあんぱん饅頭を110円で販売しながら、啓発物品を配布し啓発活動を行った。当日店頭に立った伊與田祐一専務は「年配のお客様も多く、地域の力になれるなら」と思いを語った。

 同署管内では最近、遠方の県警を騙る手口が多いといい、署員は注意を呼びかけている。

渡邊理事長(右から2人目)に切手を手渡す原田会長

障害者施設に切手1万枚 茅ヶ崎グリーンLCが寄付

 奉仕団体「茅ヶ崎グリーンライオンズクラブ」(LC/原田裕介会長)の会員が5月13日、地域活動支援センターなかまの家(茅ヶ崎市南湖6の16の20)を訪問し、使用済み切手1万1316枚を寄贈した。

 同施設は障害がある人が通所し、アクセサリーや雑貨、小物類を製作。茅ヶ崎市役所や「ボランティアまつり」などで販売している。

 なかでも人気なのが、使用済み切手をデザインに取り入れた箱で、こうした事情を聞いた同クラブでは1981年から、メンバーとその家族が職場や家庭で集めた切手を同施設に寄付している。今回の分も合わせ累計で約130万枚に上る。

 切手を受け取った渡邊陽子理事長は「たくさんの切手がないと箱が作れないので、長年にわたる寄付は本当にありがたい。有効に使わせてもらいます」とし、原田会長は「みなさんの活動に協力出来てうれしい。これからも支援を続けていきたい」と話した。

 切手等の寄贈や作品購入についての問い合わせはなかまの家【電話】0467・82・8819へ。

人気の「バリ達」(900円)

替え玉or大盛り無料 らーめん達 午後5時から営業

 茅ケ崎駅南口の「らーめん達」では、「本紙見た」で替え玉、または大盛り無料サービス(6月30日(月)まで)を実施している。

 お勧めは「バリ達」。旨味が抽出されたとんこつと、こだわりの具材で仕上げられた渾身の一杯だ。この機会にぜひ。

■らーめん達/茅ヶ崎市共恵1の5の28/(営)午後5時〜翌午前2時(金・土曜4時)/水休

バク・アップ・ネット 様「生地の適正や仕上がりについて等、要所要所でのアドバイスがあり助かりました」

デザインから印刷まで のぼり旗・横断幕つくれます タウンニュースが一括で

 商店会や自治会、学校でのイベントなど、さまざまなシーンで人気の「のぼり旗」や「横断幕」。タウンニュースでは、デザイン作成から印刷までワンストップで手掛けています。のぼり旗は最大、印刷込みで1枚2200円。デザイン料は1種類1万6500円。諸経費5500円。5枚印刷の場合、1枚あたり6600円(全て税込)。相談・見積無料。店舗や団体のオリジナルロゴのデザイン製作も行っています(別途費用)。そのほか、スポーツクラブなどに人気のミニのぼり、タペストリー、横断幕、懸垂幕、チーム応援幕、企業の「お年賀タオル」、ポップアップバナーなどのグッズ作成もしています。

(問)タウンニュース茅ヶ崎・寒川編集室【電話】0463・25・0700

優勝を喜ぶ萩園中ソフトボール部=提供

萩園中が春季大会制す 湘南地区ソフトボール大会

 春季湘南地区ソフトボール大会が4月26日から29日まで、藤沢市立湘洋中学校などを会場に開催され、萩園中学校が優勝した。

 初戦(2回戦)で六会中を9対3、準決勝で松林中を13対3で下した同部。決勝戦は茅ヶ崎市大会でも優勝を争った浜須賀中との対戦となった。

 試合は序盤から得点を重ねて試合を有利に運んだ萩園中が、7対5で勝利した。

 顧問の松尾海斗教諭は「茅ヶ崎市大会の初戦で最終回まで3点差で負けていた試合を逆転できたことで勢いがついた。夏季大会では関東大会出場を目指していきたい」と話していた。

サッカー一筋の菊池さん。本職はキーパーだが、フットサルでは会員メンバーと共に連携プレーなどでも汗を流す=25日、ロコスポーツ湘南

フットサルで日々健康に 菊池さん 筋トレも欠かさず 

 茅ヶ崎市香川在住の菊池國雄さんは75歳で現役のサッカープレーヤー。日々の健康管理に留意しながら練習や試合を楽しんでいる。「皆とプレーできることが何よりうれしい」と喜びを口にする。

 菊池さんはロコスポーツ湘南(茅ヶ崎市元町)に自転車で15分かけて毎日通い、フットサルのコースで会員のメンバーと一緒に汗を流す。ただ常に全力ではなく、その日の体調に合わせて動きを軽めにしたり、調子が良いときは力を入れたりしている。「フットサルを楽しんで風呂に入って帰るのが日課」というが、マシンで腹筋、背筋の強化のほか、体幹トレーニングにも力を注ぐなど筋力トレーニングは欠かせないという。

 常に体を動かすことを心掛けているといい、フットサルの試合の合間の休憩時間でも軽くジョギングするほど。「休むと体が固まって動けなくなるから」。以前、脊髄が圧迫されて腰の痛みや脚のしびれなどの症状を起こすとされる脊柱管狭窄症を患い、2年間悩まされた辛い経験から、体を動かすことの大切さを身に染みて感じている。「小学生の孫と遊べなくなるから頑張らないと。妻も『自分の好きなように運動してください』って言ってくれてる」と屈託なく笑う。

 中学生からサッカーを始め、高校、社会人とずっと「キーパー専門」でプレーしてきた。サッカーの魅力は「一生懸命チームで頑張ること」。ロコスポーツには20年前に入会。初めは体を動かしながら筋肉を伸ばすブラジル体操に取り組んでいたが、後に仲間に誘われてフットサルを始めるように。それ以外にも現在は、70歳以上の茅ヶ崎市民を中心に結成され、7年前には全国優勝も果たしているサッカーチーム「茅ヶ崎シニア70」に所属。週に一度、神奈川県のリーグ戦にも出場している。「ずっとキーパーを続け、試合でたくさん勝って、皆と喜び合えたらうれしい」

 茨城県出身。結婚して30歳のとき職場は川崎だったが、通勤圏だった茅ヶ崎に新居を構えた。今では茅ヶ崎での自然に囲まれたライフスタイルを楽しんでいる。

 健康の秘訣を問うと、「特にないよ」ととぼけるも、一つは好き嫌いなく3食バランスよく食べることだという。

 朝食はパンで、夕食は野菜を多めに。とりわけ、鶏肉はよく食べるという。お酒は飲めないものの、その分、水分はしっかり摂取するように心掛けている。

 もう一つは「とにかくストレスをためないこと」。トレーニングすることで発散できているとし、「ロコに通うことでいっぱい発散できている」と感謝を口にする。

 今後の夢は「健康で、ずっと体を動かせること」。そのためにも、これまでのライフスタイルを維持しながら健康管理に努める考えだ。「欲張って病気にならないように体と相談しながらフットサルができれば」。これからも休みなくプレーし続ける。

「骨粗しょう症」予防講座 6月17日、松林公民館

 骨粗しょう症予防講座が6月17日(火)、松林公民館で開催される。午後3時から4時。参加無料。

 茅ヶ崎市立病院整形外科医・河野心範さんが講師となり、「骨粗しょう症」の予防や治療について解説する。

 申し込み・問い合わせは同館【電話】0467・52・1314へ。

昨年の様子=提供

茅ヶ崎稲門会 5月31日に地引網 サザンビーチ東側で

 早稲田大学の卒業生で組織されている茅ヶ崎・寒川地区の親睦団体「茅ヶ崎稲門会」(長谷川行彦会長)は5月31日(土)、地引網を開催する。会場は中海岸サザンビーチ東隣の海岸で、稲門会のえんじ色の幟が目印。午前8時30分に受付を開始し、9時頃から網の引き上げを開始する。参加費は3千円、小学生以下は無料。昨年はヒラメやカマス、紋甲イカなど、従来よりも色々な種類の魚を獲ることができたという。

 悪天候中止の場合の照会先は梶野孝一幹事長【携帯電話】080・1342・7202へ。

南部公民館 フォークダンス体験 参加者募集中

 「健康いきいき フォークダンス体験」が6月14日(土)と28日(土)、寒川町南部公民館(一之宮8の5の20)で開催される。午後1時30分から3時まで。参加費無料。

 日本フォークダンス連盟4級公認指導者の渋井早苗さんを講師に招き、 踊ることで認知症や筋力低下の予防を目指す。

 対象は町内在住または在勤で、全2回参加できる先着15人。持ち物はタオルと飲み物で、底の低い室内シューズと運動のしやすい服装で参加を。   

 申し込みや問い合わせは同館へ直接または【電話】0467・75・0281へ。

涼を味わう和菓子作り 鶴嶺公民館

 シニアのためのミニ講座「水無月のお菓子作り 涼を味わう」が6月19日(木)、鶴嶺公民館(茅ヶ崎市萩園2028の55)で開催される。午前10時から午後1時まで。

 千葉光枝さんから和菓子の「水無月」「紫陽花」の作り方を学ぶ。

 参加費は800円。持ち物はエプロンや三角巾、飲み物など。対象はおおよそ60歳以上の人で、定員は申し込み先着12人。参加希望者は6月1日(日)から13日(金)までに同公民館窓口で申し込むか【電話】0467・87・1103へ(午前9時から午後5時、月曜休館)。