中原区版【8月1日(金)号】
賞状とメダルを手にする天野さん

区内在住天野春翔さん 国際化学五輪で「銀」 日本代表として出場

 中原区内在住の高校3年生・天野春翔さん=人物風土記で紹介=が7月5日から14日までUAEで行われた「国際化学オリンピック」に日本代表として出場し、銀メダルに輝いた。世界90カ国・地域から354人が参加した同大会。天野さんは化学の実験問題と筆記問題で好成績を収めた。「成果を持って帰れることができてうれしい」と笑顔で話す。

 同大会は、1968年に東欧の高校生の学力試験から発展し、現在は1年に1度開催される「化学」の国際大会だ。世界中の高校生が集まり、5時間にわたる実験問題と筆記問題に挑戦する。

 麻布高校(東京都港区)に通う天野さんは、今年3月、国内で行われた国際的に通用する科学者を育てることを目的に開催している「化学グランプリ」に出場し、銅賞を獲得。日本代表候補に選ばれた。その後、国内合宿などを重ね、4人の日本代表に選ばれた。

 「代表に選ばれた実感がなく、そのままUAE で本番を迎えた」と天野さん。最初に臨んだのは実験問題。実験の手順を示され、出た結果を基に問題を解いていく。実験結果が正確か、問題を通して考察できているかを競い合う。天野さんは「実験を終わらせるのに手いっぱいになって考察に回す時間が取れず、手応えがなくて不安だった」と振り返る。

 続く筆記問題は、有機化学、無機化学などの分野から最新の論文の内容など日本の高校で習うよりも高度な問題が出題された。40ページという膨大な量を5時間で記述式で解いていくのに苦戦するも、事前に対策していた問題やテーマが出て解けたという。その結果、銀メダルを獲得。「高校とは違った勉強をする必要があったし、高校で学んでいることを合理的に説明できるような勉強ができた。学問の面白さを身を持って体感できた」と話す。

 また今回日本代表メンバーだけでなく、他の国や地域から出場した選手たちとも交流を深めることができたという。「オーストラリアや英国の選手と連絡先を交換できた。いろいろな国の人の文化や歴史、考え方などに触れることができていい経験ができた」と充実感をにじませる。

文科大臣表彰も 

 今回、天野さんだけでなく、ほかの代表メンバーも金や銀メダルを獲得。国際的なコンテスト等で優秀な成績を収めたとして文部科学大臣表彰を受賞。7月15日に同省を訪れ、表彰を受けた。

 天野さんは「1人の代表として銀メダルという成果を持って帰ることができた」と振り返る。今後については「化学は創造性に富んだもの。ワクワク感があり面白い。生物学にも興味があるし、サイエンス科学も織り交ぜながら、研究できたら。これからも面白いものを見つけて、挑戦していきたい」と目標を語った。

2024年度分「市長への手紙」 「公園」関連が最多 等々力緑地に高い関心

 川崎市政に関する市民の声を市長に直接届ける「市長への手紙」制度の2024年度分の概要がこのほどまとまった。内容別件数では等々力緑地再編整備に関する意見や要望を中心に「公園」関連が最多で、等々力緑地に対する市民の関心の高さが浮き彫りになった。

 「市長への手紙」は、市民の声を把握して市政に反映するため、1972年に始まった。市長がすべてに目を通し対応方針を示したうえで、担当部局が対応している。

 2024年度に受け付けた手紙は2160通で、寄せられた要望や意見を内容別に振り分けた件数では3783件だった。このうち手紙やファクスで届いたものは750件、メールは1410件。投稿者の年代では40代が最も多く、50代、30代の順だった。

 内容に応じた振り分け先では建設緑政局が572件で最も多く、次いで教育委員会事務局が401件、健康福祉局が359件と続く。内容別でみると「公園」に関するものが最も多く、「等々力緑地再編整備に関する意見」が突出していたという。市の担当者によると、再編の方向性や新設を希望する設備のほか、再編整備に伴う樹木の伐採に対する危惧などが寄せられた。

 2番目が保育料の減額などを求める「子育て支援」関連、3位は「学校教育」で「教育費や給食費の無償化」に関する要望が多かった。

緑化フェアの影響で

 内容別件数3783件のうち、寄せられた意見や要望を市の施策や事業の「参考」としたものは約6割の2209件。意見や要望を受け具体的に「対応」したり、事業や施策に「反映」したものは、全体の約3割の1187件だった。

 具体的には、「熱中症アラート発令時はテニスコートを無料でキャンセルできるようにして」という要望を受け、猛暑が続く一定期間、熱中症警戒アラート発令時などに無料でキャンセルできる運用に変更。「がん治療時のウィッグ購入費を助成してほしい」との要望に対し、ウィッグや胸部補整具などを対象に費用の助成を開始した。

 市の担当者は「緑化フェアの影響で、等々力緑地など公園に対する意見が多かった。市民の指摘で気づかされるものも多く、今後も大切にしていく」としている。

国際化学オリンピックで銀メダルを獲得した 天野 春翔さん 中原区内在住 17歳

面白いものに挑戦を

 ○…7月5日からUAEで行われた「国際化学オリンピック」に日本代表として出場し、銀メダルを獲得。文部科学大臣表彰も受賞した。今年3月に国内で行われた化学グランプリで銅賞を獲得し、20人の日本代表候補に選抜され、国内合宿での試験などを経て4人の日本代表に選ばれた。「代表に選ばれた実感がなく、オリンピック本番を迎えた。銀メダルという成果を持って帰ってくることができてうれしい」と笑顔で振り返る。

 ○…幼少期に親に連れて行ってもらった科学館で、物が光ったりするのを見て好奇心をくすぐられたのがきっかけで理科が好きになった。中高一貫校に入学し、化学部に入った。部活の先輩に勧められて、中1で初めて化学グランプリに出場。「代表になれば海外に行けると思って」。勉強を重ね、毎年点数を伸ばし、高1のときに代表候補に選ばれるも選考で落選。今回晴れて日本代表になることができた。

 ○…創造性に富み、新しい物質をつくることができるという化学。先に実験があり、後から理論づけていく。目に見えて新しいことがわかるようになるこの学問に魅力を感じている。生物学にも興味を持ち、生物学オリンピックに出場したことも。昨年ガーナにホームステイし、海外の文化に触れた。「いろいろなことに挑戦して面白いものを見つけていきたい」と将来を見据える。

 ○…高1から千葉大学の研究室に通い、大学生と化学の研究に取り組む。自分が先輩たちにしてもらったように、後輩に自分の経験を伝えていくことが今後の目標だ。「後輩たちにも将来化学オリンピックに出てもらいたい。少しでも恩返しができれば」。化学や科学、生物学と興味のあるものに挑戦し、ワクワク感を追い求めていく。

作品を手にする石渡さん(左)と原議長

押し花アーティスト石渡美彌子さん 議長室に特別作品飾る 原議長へ「激励」

 押し花アーティストの石渡美彌子(みやこ)さん(川崎区大師駅前在住)の作品が市議会議長室に飾られることになった。石渡さんは7月17日、原典之議長を訪ね、押し花アートを届けた。

 飾られる作品は「牧野標本と現代の作家たち展」(日本ヴォーグ社主催)に特別出品した「爛漫」で縦82cm×横64cmのサイズ。バラやサボテン、ガーベラ、ウラシマソウ、エリンジウムなどを使用し、作り上げた。

 40年間、特定疾患のエリテマトーデスに悩まされる石渡さんは友人、知人らから力を得て、植物と向き合い作品作りに没頭。そんな感謝の気持ちを込めた作品だという。

 石渡さんはこれまでにも川崎区役所に歌川広重『東海道五拾三次之内川崎 六郷渡舟』を題材にした押し花アートや川崎信用金庫の創立100周年時にオリジナル作品を寄贈している。石渡さんの亡き父親・出竹東吉さんが原議長の祖父で市議会議員を務めた原泰造氏と親友で、石渡さんは幼いころによくかわいがってもらったという。原氏が6月に市議会議長に就任したことから、激励の思いを込めて届けた。

 作品を受け取った原議長は「花に癒される。執務がはかどり、励みになる」と喜んだ。この日の懇談では石渡さんの長男でサッカーJリーグ・川崎フロンターレの黎明期の応援団をまとめた故石渡俊行さん(享年45)と原議長が飲み仲間だったことも判明。互いの親密度が増した様子だった。

話をする内藤代表(上)と生き物を見る児童ら

新丸子こ文 多摩川の生き物を学習 児童ら21人が参加

 自然や川に生息する生き物や植物を鑑賞し、生態について学ぶイベント「丸子で学ぼう!多摩川水族館」が7月26日、児童ら21人が参加して新丸子こども文化センターで行われた。

 多摩川を拠点に活動している多摩川クラブ中原が協力し、川から捕獲してきたウキゴリ、ヌマチチブ、モクズガニなどの魚やカニといった生物を水槽で展示。今回はカブトムシも用意し、メンバーがこの日のために自宅で飼育してきた。参加者は、自分たちが暮らす地域に生息している生態が数多くあることを知り、実物を目の前にしながらの説明に興味深く聞き入った。西丸子小2年の戸田知花さん(8)は「動物では犬が好き。多摩川には家族とよく遊びに行くので、こんなにたくさんの生き物がいることを知れてよかった」と笑顔を見せた。

 同センターの和田みゆき館長は「こうした機会を通じて、子どもたちに地域にはいろいろな生物がいることを学び、興味をもってもらいたい」と思いを込めた。多摩川クラブ中原の内藤隆代表は「身近な生き物たちと触れ合いながら、環境を守ることの大切さを考えてほしい」と呼び掛けた。

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「川国で遊ぼう」
川崎国際生田緑地ゴルフ場
「川国で遊ぼう」
8月16日・17日 市民開放日
川崎国際生田緑地ゴルフ場で8月16日(土)・17日(日)、市民開放日「川国で遊ぼう」が開催される。午前9時から午後4時。入場・イベント料無料。ゴルフ場の一部... (続きを読む)

渋川遊歩道灯ろう流し

 木月伊勢町青少年部と同青年会主催の「灯ろう流し」が8月3日(日)、渋川遊歩道で開催される。午後7時から8時。6時45分までに伊勢橋へ集合。灯ろうは各自が持参(ろうそくがない場合は主催者へ)。「灯りで癒しのひとときを過ごしませんか」と主催者。参加者には記念品も用意する。

野末明美氏

市長選 野末氏が出馬表明 無所属、共産党推薦で

 任期満了に伴い10月26日に投開票される川崎市長選挙に、野末(のずえ)明美(あけみ)氏(60)=高津区在住=が無所属で共産党の推薦を受けて立候補する考えを、7月25日の記者会見で発表した。

 野末氏は茨城県境町生まれ。専門学校を卒業後、作業療法士の資格を取得し、結婚を機に2001年に高津区へ転居した。現在は、社会福祉法人理事と政治団体「川崎民主市政をつくる会」の代表委員を務める。

 会見で野末氏は「今の川崎を変えたい。市民生活を最優先できる市政を実現したい」と出馬理由を説明。3人の子どもを育てた経験から、安心して子育てできる環境と、ライフワークである子どもの医療費無料化を促進する考えを示した。「自治体の役割は住民福祉の増進。市民の声を聞き、市民生活に寄り添う市制に変えるために努力したい」と述べた。

 市長選への出馬意向の正式な表明は新人の國谷涼太氏、現職の福田紀彦氏に次いで3人目。(7月25日起稿)

市教委のパンフレット

対話による校則の見直し カギ握る「子どもの権利」

 生徒と教員が対話しながら校則を見直す動きが、全国の教育現場に広がっている。国の働きかけを受けた流れであり、川崎市でも取り組みが進む一方で、一筋縄ではいかない「現場のリアル」もあるようだ。

 今年春、川崎市立川中島中学校(川崎区)の保護者に「校則の見直しに関するアンケート結果」と題した文書が、市の教育アプリを通して共有された。こんな内容だ。

 ▽校則の見直しに賛成ですか?(賛成98・3%)▽靴の色を白以外もOKにする(賛成88・8%)▽夏服着用時に体操着での登下校をOKにする(賛成94・2%)

 2024年度の同校PTA役員の発案で、同校の保護者にアンケートを実施し、415人から回答を得たものだ。

 発端は髪型の「ツーブロック問題」だった。同校では禁止されていたが、近年「過度な刈り上げ禁止」へと変更された。PTA役員の一人、高買舞さんは「『過度』の判断が難しいという保護者が多かったので、校則に関する親の声を学校に伝えたら、『校則を変えるには生徒の主体性が必要』という回答だった」。アンケートで声を可視化し、学校に共有した。

 あとは「生徒の主体性」次第だが、高買さんは子どもの「リアル」への懸念を打ち明ける。「一部の生徒が頑張って主張しても、消極的な子も多い。そもそも中1や中2が学校に問題提起することは難しいと思う」

 同校の新山英樹校長は「アンケートは承知している。子どもたちの学校生活をよくするためにルール変更が必要なら、子どもの声を聴き、教員たちと相談しながら対応していく」と語る。

子どもの意見表明権

 校則の見直しを巡り、文部科学省は22年12月に改訂した生徒指導の手引き「生徒指導提要」で「本当に必要なものか、絶えず見直しを行う」よう学校に求め、見直し過程での生徒参加を推奨している。これを受けて対話型の見直しの動きが全国に波及。川崎市教育委員会では23年3月に冊子「子どもたちとともにつくる学校生活のルールや約束」を作成し、学校に配布のうえ校長会などで周知を図っている。市教委の担当者は「何かしらの見直しを全校で実施している」とし、「市としては子どもの権利の観点からも『子どもたちと一緒に』という点を重視している」と強調する。

 確かに市の「子どもの権利条例」では子どもに自分の意見を表明する権利(意見表明権)を保障しているが、高買さんが指摘するように、自分の権利を行使できる子どもばかりではない。

 市の子ども会議の委員で、子どもによる「子どもの権利の学び舎」活動を続ける高木萌伽さん(17歳)はこう語る。「自分の声が反映される経験が少ない子どもは『意見を言おう』と思えない。子どもが意見する力を養うには、日ごろから『自分の声や意見を聴かれる経験』が重要。周囲の大人も子どもの思いに共感し、共に行動してほしい」

「教育」の重要性を訴える吉田さん

戦後80年 戦禍の記憶【8】 高津区北見方在住 吉田 豊さん(92) 教師の変節にあきれ、教師に 「日本は負ける」が言えず

 「アメリカは技術も文化も進んだすごい国。そんな国に戦争を仕掛けても、日本が勝つわけなかった」--。終戦後、12歳の時に見た教師の変節ぶりに、開いた口がふさがらなかった。「あれほどアメリカを敵視するよう言い聞かせていた教師の言葉とは思えなかった。言葉巧みに教え子を戦地に送り出したというのに、戦争が終わった途端にこれか」と、理解できなかった。

 戦時中通っていた高津国民学校(現・高津小学校)では、敵兵に見立てたわら人形に竹やりを突き立てたり、爆弾を持ち敵軍の戦車へ特攻する想定の訓練もしていた。「当時は恐ろしいことをしているということも分からず、これが当たり前のことだと考え、日本の勝利を聞くたびに大喜びしていました」。祖父の代から続く瓦屋も、焼く時に出る煙が「敵機の標的になる」と許されず、家業は開店休業状態に。それでも「日本が勝つ」と信じ、自宅の敷地で野菜を育て、飢えをしのいだ。

 国民学校を卒業し、県立川崎工業学校(現・川崎工科高校)に入学する日の前日に空襲があり、最寄りの駅から電車が使えなくなったため、入学式に歩いて向かった。この時「本土が攻撃されるほどに追い詰められているなら、日本が勝っているはずがない」と感じたが、戦争についてネガティブな発言をすれば憲兵に捕まる可能性があり、口にすることはできなかった。「言葉にできなかっただけで、みんなも同じことを思っていたのだと思う」 

 考えを発することを禁じられ、情報で目を欺かれてきた戦時中の教育への疑問。それが、人生の選択に強く影響した。家業を継がずに、小学校教師の道を選んだ。教え子たちには一貫して「教師の言葉もうのみにするのではなく、目の前のことに疑問を持ち、自分の頭で考えることが大切だ」と伝え続けた。

 あれから80年経った今も、その言葉とともに「教育」と「言論の自由」の大切さを胸に刻む。「自由に考え、発言できるのは幸せなこと」と今の日本の社会を一定評価しつつ、言論が統制され、体制を批判した途端に拘束される他国の話を聞くと、やるせない思いを抱く。「かつて経験した戦時下を思い出してしまう」

今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

水を掛け合って楽しむきょうだい

水遊びではじける笑顔 中原平和公園で

 梅雨明け以降、本格的な夏の暑さが続いている。区内でも連日の猛暑日に多くの人があえぐ中、涼しげな水辺で家族連れや子どもたちの楽しい歓声が聞こえてくる場所を発見――。

 最高気温が35度となった7月26日、憩いの広場として知られる中原平和公園(木月住吉町)にある「はだしの広場」では、水着姿で水遊びを楽しむ子どもたちや保護者らでにぎわいを見せていた。水鉄砲やバケツを持参し、互いに水をかけあったり、その場でおもちゃを貸しあいながら子どもたち同士で一緒に遊んだりするほのぼのとした光景が見られた。

 毎年、きょうだいで水遊びに来ているという、区内在住の塙しずくさん(6)とつばきちゃん(4)は「広い場所で水遊びができて楽しい。毎日暑くて大変だけど、涼しくなれてよかった」と笑顔を見せた。

鉄道模型を指す事務局長の二上さん

鉄道模型で欧州旅気分を 国際交流C(センター)で12日まで

 市内を拠点に活動するヨーロッパ型鉄道模型クラブ「モデルアイゼンバーンクラブ」による鉄道模型の展示が8月12日(火)まで、川崎市国際交流センター(木月祗園町)で開催されている。8月2日(土)・3日(日)には、Nゲージの展示運転が行われる。時間は午前11時から午後4時。

 今回、展示されているのは、実物大の87分の1スケールのHOゲージで、ヨーロッパ8カ国の鉄道模型17種類。特徴的なのが、自動車などの旅客輸送に勝ち、かつ旅客の中心だったビジネスマンのために、ヨーロッパ主要都市間を短時間で結ぶ国際列車網として誕生したTEE(トランス ユーロープ エクスプレス)の模型が並んでいること。1等車のみの編成や、定員、車両カラーなど複数の基準下にあるTEEの中にあって、車両カラーが異なるというフランス国鉄の模型が資料と共に展示されている。また、旧西ドイツ、オランダの航空会社とタイアップした珍しいカラーの模型も並ぶ。

 2日・3日にはNゲージの展示運転を予定。同クラブ事務局長の二上孝秋さんは「どの車両を展示運転するかは、当日のお楽しみ」と話す。

国内でも希少クラブ

 同クラブは、1992年にヨーロッパ型鉄道車両が好きなメンバーが集まって発足。現在、全国から16人が所属する。二上さんによると、ヨーロッパを対象にした鉄道模型クラブは国内で5クラブしかなく、同クラブはその数少ないうちの一つになるという。

 これまでに交通博物館や、都内のホテルで解説運転会を実施、国際鉄道模型コンベンションにも毎年出展している。

 展示する際には、ヨーロッパの風景を再現したジオラマで鉄道模型を走らせることをモットーとしている。またオーストリアのザルツブルグ鉄道模型クラブ、ドイツのウーリンゲン鉄道クラブ、スイスのバーゼル鉄道模型クラブと相互に協力しており、表敬訪問も行っている。「ぜひ活動を見に来てほしい」と二上さんは話している。

 問い合わせは同クラブウェブサイト。

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講師を務める津山氏

幼児の身体活動テーマに 8月2日 講演と体力測定

 かわさき市民公益活動助成事業「講演会&体力測定会」が8月2日(土)、川崎市生涯学習プラザ(今井南町)で行われる。主催は民間学童保育の武蔵小杉アフタースクール・エクステンション。参加費は無料。

 1部(午前10時から11時)は、保護者を対象にした講演会。日本体育大学教授で、子どもや高齢者の健康づくりに関する研究をしている津山薫氏が「幼児期から学童期における身体活動の意義と必要性」をテーマに話す。2部(11時10分から正午)は、幼児から小学生までが対象の体力測定会。同大の大学院生が専用の機器を使って、子どもたちのバランス能力と脚筋力を測定する。1部の講演中は、隣室に専門スタッフが見守る中で子どもたちが遊べる活動室を用意する。

 担当者は「夏休みの思い出づくりに、親子で成長期の子どもの体について学びませんか。小学生は自由研究のヒントにもなる内容です」と呼び掛ける。当日参加も可。

 申し込み、問い合わせは田村さん【電話】090・2621・1972。

イベントのポスター

平間銀座商店街 4週連続「サマーフェスタ」 23日までの毎週土曜日

 平間銀座商店街(石井雄介理事長)で8月2日(土)から23日(土)までの毎週土曜、恒例の「サマーフェスタ」が開かれる。

 平間商栄会・平間駅前商栄会と連携し、平間の街がフェスタ一色に。今年はキッチンカーの台数を増やすなど、新店舗やブースが登場し、昨年より多い約50店舗が出店する。

 企画として、2日はわんぱく太鼓、ダブルダッチや自転車競技のBMX、けん玉のパフォーマンスを実施。午後4時からは、NECレッドロケッツ川崎の元選手と、平間小の6年生が清掃活動を行う。9日は、市内で活躍するミュージシャンによるライブのほか、関豆腐店前にはアスレチック型のエア遊具を設置する。16日は平間名物のサンバパレードを実施。川崎フロンターレのマスコット「ふろん太」も登場する。最終日の23日には、ベリーダンスのパレードを行い、関豆腐店前では川崎工科高校によるスライムづくりなどの体験プログラムのほか、バスケのフリースローゲームも楽しめる。

 今年で45年目となる同イベント。石井理事長は「家族三世代での来場もあり、親から子につながる平間の歴史でもある」と目を細める。続けて、「4週間、食べて飲んで見て聞いて参加して楽しめる盛りだくさんなイベント。この暑い夏と同じくらい平間も熱いということを知ってもらえれば」と参加を呼び掛ける。問い合わせは、同商店街【電話】044・511・3805。

わくわくプラザの昼食 川崎市 夏休みに全施設で提供 昨年度9割が「よかった」

 川崎市は、市立小学校内に設置している児童の居場所「わくわくプラザ」での夏休み期間中の配食サービスを、今年度は全校の施設で試験的に実施する。

 市立小学校に通う児童たちの放課後の居場所である「わくわくプラザ」は現在、115カ所あり、運営は市から委託を受けた指定管理者が行っている。「夏休み期間中に昼食を提供してほしい」という保護者からの要望が強かったことから、昨年の夏休み期間中の一定期間、一部の施設で配食サービスを試験的に実施。利用した児童の保護者7121人にアンケートで感想を尋ねたところ、総合的な評価として9割近くが「良かった」と答えたことから、今年はさらに実施施設を拡大することになった。

 実施期間は8月末までで、料金は弁当事業者ごとに異なるが、一食あたり600円前後。サービス利用を希望する保護者が、配食サービス事業者のインターネットシステムから直接、注文する。

 市の担当者によると、今年度の実施状況を踏まえ、来年度以降の本格実施を検討するという。

(上)宮崎さん(中央)と6年生の児童たち(右)5月の交流会の様子

「SHISHAMO」 宮崎さんと校歌を作成中 新小倉小の児童たち

 今年4月に開校した川崎市立新小倉小学校(幸区)の児童らが、川崎市出身の3ピースロックバンド「SHISHAMO」のギターボーカリスト、宮崎朝子さんと一緒に校歌づくりを進めている。完成する校歌は、12月13日(土)の開校記念式典でお披露目される。

 新小倉小学校は川崎市で115番目の小学校として開校した。6年生の児童から「自分たちの学校の校歌を自分たちで作りたい」という要望があり、「総合的な学習の時間」の中で、校歌づくりに向けた学習を開始。2019年に開校した市立小杉小学校(中原区)が川崎ゆかりの音楽家に校歌作成を依頼していたことが分かり、幸区ゆかりの音楽家について調べたところ、幸区出身で、新小倉小の校章を手掛けた市立川崎総合科学高校(幸区)の卒業生でもある宮崎さんが最有力候補になった。

 6年生の児童らは「宮崎さんに校歌づくりをお願いしたい」と校長に相談のうえ、宮崎さん宛ての手紙を自分たちで考えて送付。すると宮崎さんから返答があり、5月27日には宮崎さんを学校に招いて交流会を開催した。児童が手作りのスライドで経緯を説明し、改めて「お願いします」と伝えると、宮崎さんは笑顔で快諾。このとき宮崎さんから「校歌に入れたい言葉をみんなで考えて」という宿題を与えられ、6年生を中心に全校生徒で言葉を考え、「新たな絆」「虹色のピース」などの8つの言葉が決まった。

 7月17日、再び宮崎さんを新小倉小に迎え、選んだ言葉と言葉に込めた思いを、児童が一人ずつ伝えた。宮崎さんは「一つ一つの言葉の意味を考えながら、新小倉小らしい校歌をつくりたい」とコメント。福岡弘行教頭は「児童一人一人の『自分たちが学校を作っていく』という思いを感じた。どんな校歌になるか楽しみ」と語った。

川崎市役所

24年度分「市長への手紙」 「公園」関連が最多 等々力緑地に高い関心

 川崎市政に関する市民の声を市長に直接届ける「市長への手紙」制度の2024年度分の概要がこのほどまとまった。内容別件数では等々力緑地再編整備に関する意見や要望を中心に「公園」関連が最多で、等々力緑地に対する市民の関心の高さが浮き彫りになった。

 「市長への手紙」は、市民の声を把握して市政に反映するため、1972年に始まった。市長がすべてに目を通し対応方針を示したうえで、担当部局が対応している。

 2024年度に受け付けた手紙は2160通で、寄せられた要望や意見を内容別に振り分けた件数では3783件だった。このうち手紙やファクスで届いたものは750件、メールは1410件。投稿者の年代では40代が最も多く、50代、30代の順だった。

 内容に応じた振り分け先では建設緑政局が572件で最も多く、次いで教育委員会事務局が401件、健康福祉局が359件と続く。内容別でみると「公園」に関するものが最も多く、「等々力緑地再編整備に関する意見」が突出していたという。市の担当者によると、再編の方向性や新設を希望する設備のほか、再編整備に伴う樹木の伐採に対する危惧などが寄せられた。

 2番目が保育料の減額などを求める「子育て支援」関連、3位は「学校教育」で「教育費や給食費の無償化」に関する要望が多かった。

緑化フェアの影響で

 内容別件数3783件のうち、寄せられた意見や要望を市の施策や事業の「参考」としたものは約6割の2209件。意見や要望を受け具体的に「対応」したり、事業や施策に「反映」したものは、全体の約3割の1187件だった。

 具体的には、「熱中症アラート発令時はテニスコートを無料でキャンセルできるようにして」という要望を受け、猛暑が続く一定期間、熱中症警戒アラート発令時などに無料でキャンセルできる運用に変更。「がん治療時のウィッグ購入費を助成してほしい」との要望に対し、ウィッグや胸部補整具などを対象に費用の助成を開始した。

 市の担当者は「緑化フェアの影響で、等々力緑地など公園に対するご意見が多かった。市民の指摘で気づかされるものも多く、今後も大切にしていく」としている。

渋川遊歩道灯ろう流し

 木月伊勢町青少年部と同青年会主催の「灯ろう流し」が8月3日(日)、渋川遊歩道で開催される。午後7時から8時。6時45分までに伊勢橋へ集合。灯ろうは各自が持参(ろうそくがない場合は主催者へ)。「灯りで癒しのひとときを過ごしませんか」と主催者。参加者には記念品も用意する。

和太鼓 60人が音響かせ

 上平間の山本忠利さんが代表を務める和太鼓祭音と平間わんぱく少年団が8月2日(土)、ひらま商店街サマーフェスタで和太鼓を演奏する。さわやか信用金庫前で、午後5時30分と7時から各1時間。同団体は全国各地に伝わる和太鼓や民舞を中心に、演奏活動を続けている。山本さんは「今回は約60人が出演し、迫力ある演奏で夏祭りを盛り上げたい」と意気込む。

グランツリーで音楽会 8月21日 サックスなど

 身近な場所で気軽に本格的な音楽が楽しめる「区役所コンサート」が8月21日(木)、グランツリー武蔵小杉で行われる。午後0時10分から50分(午前11時30分開場予定)。

 出演は、サックスとピアノを演奏する女性2人。サクソフォン奏者の森颯季さんは、関東を中心に演奏活動を行い講師として後進の指導もしている。ピアニストの蒔野若捺さんは、ピアノ以外に打楽器やハンドベルなどの演奏も行っている。観覧無料。事前申し込み不要で、入退場自由。問い合わせは、まちづくり推進係【電話】【電話】044・744・3324。

専門家が聞こえのヒントを届ける

GO!GO!!フロンターレ

シニアの健康を応援!

 川崎フロンターレが運営するAnker フロンタウン生田で9月15日(月・祝)、「健康長寿フェスタ2025 supported by ひまわり調剤薬局株式会社」が開催される。時間は午前10時から午後1時。

 人生100年時代をテーマに、いくつになってもワクワクした毎日を過ごせるよう、シニアの心と体の健康を促進するさまざまなブースが出展する。注目は「聞こえのケアは『ヘルスケア』」と題したミニセミナーと聴力測定。普段見過ごされがちな聴力と健康の深い関わりについて、専門家がヒントを交えながら楽しく解説する。会場には自身の聞こえを手軽に確認できる「簡単聞こえのチェックコーナー」も設置。

 今年も富士通スタジアム川崎(10月13日〈月・祝〉)、フロンタウンさぎぬま(11月3日〈月・祝〉)との合同開催で、パワー満点のプログラムを届ける。担当者は「健康と向き合えるさまざまな企画をご用意しております」と呼び掛けている。詳細は同所公式ウェブサイトで公開予定。

画像はいずれも川崎フロンターレ