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公開日:2025.08.01
区内在住天野春翔さん
国際化学五輪で「銀」
日本代表として出場
中原区内在住の高校3年生・天野春翔さん=人物風土記で紹介=が7月5日から14日までUAEで行われた「国際化学オリンピック」に日本代表として出場し、銀メダルに輝いた。世界90カ国・地域から354人が参加した同大会。天野さんは化学の実験問題と筆記問題で好成績を収めた。「成果を持って帰れることができてうれしい」と笑顔で話す。
同大会は、1968年に東欧の高校生の学力試験から発展し、現在は1年に1度開催される「化学」の国際大会だ。世界中の高校生が集まり、5時間にわたる実験問題と筆記問題に挑戦する。
麻布高校(東京都港区)に通う天野さんは、今年3月、国内で行われた国際的に通用する科学者を育てることを目的に開催している「化学グランプリ」に出場し、銅賞を獲得。日本代表候補に選ばれた。その後、国内合宿などを重ね、4人の日本代表に選ばれた。
「代表に選ばれた実感がなく、そのままUAE で本番を迎えた」と天野さん。最初に臨んだのは実験問題。実験の手順を示され、出た結果を基に問題を解いていく。実験結果が正確か、問題を通して考察できているかを競い合う。天野さんは「実験を終わらせるのに手いっぱいになって考察に回す時間が取れず、手応えがなくて不安だった」と振り返る。
続く筆記問題は、有機化学、無機化学などの分野から最新の論文の内容など日本の高校で習うよりも高度な問題が出題された。40ページという膨大な量を5時間で記述式で解いていくのに苦戦するも、事前に対策していた問題やテーマが出て解けたという。その結果、銀メダルを獲得。「高校とは違った勉強をする必要があったし、高校で学んでいることを合理的に説明できるような勉強ができた。学問の面白さを身を持って体感できた」と話す。
また今回日本代表メンバーだけでなく、他の国や地域から出場した選手たちとも交流を深めることができたという。「オーストラリアや英国の選手と連絡先を交換できた。いろいろな国の人の文化や歴史、考え方などに触れることができていい経験ができた」と充実感をにじませる。
文科大臣表彰も
今回、天野さんだけでなく、ほかの代表メンバーも金や銀メダルを獲得。国際的なコンテスト等で優秀な成績を収めたとして文部科学大臣表彰を受賞。7月15日に同省を訪れ、表彰を受けた。
天野さんは「1人の代表として銀メダルという成果を持って帰ることができた」と振り返る。今後については「化学は創造性に富んだもの。ワクワク感があり面白い。生物学にも興味があるし、サイエンス科学も織り交ぜながら、研究できたら。これからも面白いものを見つけて、挑戦していきたい」と目標を語った。
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