多摩区・麻生区版【8月1日(金)号】
㊤開放された芝生エリア ㊦公園全体図=市発表資料より

登戸2号街区公園 芝生開放、より憩う場に カフェは9月に着工

 川崎市による登戸土地区画整理事業の一環で「登戸2号街区公園」として整備され、3月に園路や遊具など一部の供用が始まっていた「登戸つくりと公園」(多摩区登戸)の芝生エリアが7月28日に開放された。街区公園として市で初となる公募設置管理(Park-PFI)制度が採用される同公園では、9月にカフェなどの整備が始まる予定だ。

 1988年から始まった登戸土地区画整理事業は、2025年度の基盤整備完了に向けて最終盤を迎えている。

 同事業では、住民の憩いの場の創出を目的に3つの街区公園の新設が進められてきた。基本計画に沿って22年12月に着工し、23年6月に3号街区公園、24年6月に1号街区公園がオープンした。

 3つの中で最後に整備された登戸つくりと公園は、市と地域が協働してレイアウトの検討や管理運営協議会設立に向けた取り組みを進めてきた。3月に園路など一部の供用が開始されたものの、公園全体約2500平方メートルの中央に位置する約750平方メートルの芝生エリアは芝の生育状況を考慮し、立ち入りが制限されていた。

 このほど、芝部分が一般開放され、管理運営協議会(余川辰哉会長)による「芝生びらきイベント」が開催された。地域の家族連れなどが集い、キッチンカーで販売されたかき氷を食べたり、芝生エリアに設けられた高さ約2・5mの「登戸山(やま)」に上ったりして、楽しんだ。3歳の息子と訪れた近隣に住む30代の夫婦は「芝生の公園は近くにないのでうれしい」と話していた。

カフェなど9月着工

 同公園の整備では、都市公園で飲食店や売店などの公園施設の設置・管理を行う民間事業者を公募選定する公募設置管理(Park-PFI)制度を、街区公園としては市で初めて採用。事業者には登戸で商業ビルの開発などを手がける「(株)井出コーポレーション」(井出喜文社長)が選定されている。今後、公園内約230平方メートルの事業区域に国産木材を活用したカフェや、個室トイレを設置。加えて地域住民の要望を受け、コミュニティ菜園なども整備されるという。9月に工事に着手し、完成は来年4月頃になる見込みだ。

まちのつながり創出へ

 芝生や下草の保全、公園の利用調整などの維持管理に関しては同協議会が行う。毎月第1・第3土曜日朝8時〜10時(夏は毎週土曜7時〜9時)に、芝生の手入れなどを実施している。協議会の余川会長は「多くの地域の方々に手入れなどに参加してもらいたい。皆で一緒に関わることでまちにつながりが生まれる。新たなつながりを作ることにこの公園が役立てば」と期待を込めた。
ゆずなさんの演奏に耳を傾ける聴衆

川崎駅東口駅前広場 路上演奏、登録制に 8月1日から試行実施

 川崎市は、川崎駅東口駅前広場での路上演奏を登録制にする制度を8月1日(金)から試行実施する。演奏者は今後、登録証である「川崎駅東口ストリートミュージックパス」を発行し、ルールを守った演奏を求められる。

にぎわう一方苦情も

 連日多くの演奏者でにぎわう川崎駅東口駅前広場。市が「音楽のまち・かわさき」をうたっていることもあってか、駅前の演奏は一つの名物にもなりつつある。

 ただ近年、演奏者の増加に伴い、大音量で演奏する人や大勢の観客を集める人などが増え、苦情や通報につながるケースも多くなったという。昨年9月に上京したゆずなさん(21)は、当初新宿などで演奏していたが、規制が厳しくなったために、現在は週1〜2回ほど川崎で演奏している。同じように川崎に流れてくる仲間も少なくないという。「特に休日は演奏者が多くて、土曜日に演奏する場所がなかったこともある」と語る。

 市は昨年11月終わりから12月頭までの1週間で、約70組の演奏者を確認している。安心して演奏活動を行える環境づくりと、今後も路上演奏を川崎の音楽資源として守っていくために、ルールの策定を行った。

場所・時間をルール化

 演奏可能なエリアは同駅前広場の指定場所のみで、時間は正午から午後9時まで。1組の持ち時間は最長1時間で、毎時00分に交代となる。また演奏者はA4以上のサイズで印刷した同パスの掲示や、大音量での演奏の禁止、アンプを使用する場合は1組1台(出力10W以内目安)など、多岐にわたるルールの順守が求められる。市の担当者は「市が警察に道路使用許可を申請し、ルール化に至った。こちらから押しつけるのではなく、みんなで守っていくようなものにしたい」と話す。

 同パスの登録は既に開始しており、試行期間は8月1日〜2026年3月31日(火)まで。それ以降の実施については、2月末に公表予定。パスへの登録やルールの詳しい内容は「音楽のまち・かわさき」ウェブサイトに記載されている。

「堂々と演奏できる」

 ゆずなさんは、登録制になったことはSNSで知ったと話し、申請も既に済ませたという。「私たちのためを考えて制度を作ってくれているのがうれしい。これから堂々と演奏できるのは良いことだと思う」と笑顔を見せた。ただ演奏する場所がなかった経験を踏まえ、「事前に場所を予約できるような仕組みがあると、もっと良いかもしれない」とさらなる制度の改善に期待を込めた。

多摩区医師会の会長に就任した 櫛笥(くしげ) 永晴さん 多摩区在勤 49歳

地域で歩む医の道

 ○...「かっこいいことは何も言えないが、楽しくやっている」。役員としても10年を超え、前会長から直々に声をかけられ、推薦を受けて会員154人を束ねる立場に。電子カルテを始めとするDX化や感染症、災害対策を柱に会員同士の連携を図る。開業医の平均年齢は60歳を超えるなか、若い医師の加入も増加。「顔の見える関係性を深め、医師会を通じて仲間意識を高められたら」

 ○...工学系の大学に通う3年のある日、突然「降りてきた」という医学の道。再受験を決意し横浜市立大学に入学後、勉強会で知った「家庭医」の趣旨に共感し、志すようになった。「地域で体の心配事を最初に相談できる専門医。家庭医療に携わりたかった」。川崎市立多摩病院で研鑽を積み、診療所で働きたいとの思いから30代で開業。学生時代に知り合い、志を共にする妻と、多摩区長尾で「かえでファミリークリニック」を営み、日々患者を支えている。

 ○...「かえで」の名には、若葉から紅葉するさまを子どもからお年寄りになぞらえ、家庭医として地域住民に寄り添う思いを込めた。クリニックでは初めての予防接種から年配者の往診まで幅広く手がける。100歳を超えた女性を自宅で看取った日のことは忘れない。「名前に『晴』の字が入ったおばあちゃん。娘さんが見守るなか、すごく晴れた日の大往生だった」。いい旅立ちだったと語り合える温かい時間。生にも死にも深く向き合うのが使命だ。

 ○...3人きょうだいの塾や習い事のスケジュール管理を一手に担う妻に「本当に感謝」としみじみ。目下の懸念は、会長職就任に伴う妻の家事負担の増加と高校生になった娘の進路。「向き合わないとね」と父親の表情をみせた。

発達障害を知る 8月29日 保護者向け講座

 はくさん児童家庭支援センター(麻生区)は、発達が気になる子どもの保護者に向けた講座「シリーズ・親オヤ?!」を8月29日(金)に開催する。

 テーマは「発達特性のある子どもの対応に困ったら〜発達障がいの基礎知識と支援機関の使い方」。川崎市発達相談センター所長の阿佐野智昭さんが、支援内容や相談先、診断や検査の必要性などを説明する。午前10時〜正午。会場は麻生市民館第1会議室。参加無料、要事前申込みで定員20人。(問)同センター【電話】044・712・4073

川崎授産学園 手話で広げる対話の輪 無料の入門講座 10月から

 障害者支援施設「川崎授産学園」(麻生区細山)主催の手話入門講座が10月3日〜11月14日の毎週金曜日、全7回の日程で行われる。無料。9月17日(水)まで受講者を募集。

 耳の聞こえない講師から手話を学び対話の輪を広げる。誰でも参加可。午前10時〜正午。定員15人。申込み多数の場合抽選。希望者は件名「手話入門講座申込」、氏名、ふりがな、住所、電話番号を記し、【FAX】044・954・6463、【メール】entry@seiwa-gakuen.jpへ。(問)同施設【電話】044・954・5011

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「川国で遊ぼう」
川崎国際生田緑地ゴルフ場
「川国で遊ぼう」
8月16日・17日 市民開放日
川崎国際生田緑地ゴルフ場で8月16日(土)・17日(日)、市民開放日「川国で遊ぼう」が開催される。午前9時から午後4時。入場・イベント料無料。ゴルフ場の一部... (続きを読む)
©KAWASAKI FRONTALE

麻生アシストクラブ 川崎Fを応援 本拠地で観戦企画

 サッカーJ1・川崎フロンターレを地域で応援しようと、麻生区在住・在勤の人を対象にした観戦企画が9月20日(土)、本拠地のUvanceとどろきスタジアムby Fujitsu(中原区)で実施される。主催は川崎フロンターレ麻生アシストクラブ。同クラブは麻生区に川崎Fの練習グラウンドや若手選手の寮があることから、地域でチームを盛り上げようと麻生区役所や区内企業、個人有志で結成された応援組織。

 この企画は毎年実施されており、今回はJ1・第30節FC東京戦を観戦する。現地集合・解散(現地までの交通費は各自負担)。午後7時キックオフ。募集は50人程度で、応募多数の場合は抽選。申込みは1家族2人まで。小中学生は保護者同伴。参加費は大人・子ども同一料金で4200円(チケット代・メインSS席ビジター側)。麻生アシストクラブからの助成による特別料金となっている。

 申込みは麻生区のウェブサイト(https://www.city.kawasaki.jp/asao/page/0000167285.html)から。受け付けは8月20日(水)午後5時まで。抽選結果は当選者にのみ8月25日(月)までにメールで通知される。参加費は9月8日(月)までに指定口座へ入金を。

 問い合わせは麻生区役所地域振興課【電話】044・965・5223。

熱気あふれるステージ=提供

地域の絆、音楽で深める 中野島の恒例行事活況

 多摩区中野島地区恒例の「中野島音楽祭」が7月19日、新多摩川ハイム広場で開かれた。

 地元有志による実行委員会が主催し、16回目を迎えた音楽祭は、和太鼓演奏、ロックソーラン演舞、一輪車演技、フラダンスと、地元ゆかりの演者がステージを披露した。フィナーレでは、昭和初期に北原白秋が作詞したとして知られ、多摩川の四季や風景が歌詞の中に織り込まれている『多摩川音頭』を、会場内の全員で踊った。

 実行委員会の田村弘志実行委員長は、「熱中症による搬送者もなく無事に終わってよかった。この場で知り合って生まれた絆が、危機対策としていざという時に生かされれば」と話していた。

啓発物を配るメンバー

犯罪防ぎ明るい社会へ 麻生区 推進委員らが啓発

 犯罪や非行を防止し、更生への理解を深めて明るい地域社会の実現を目指す「社会を明るくする運動」の啓発キャンペーンが、7月5日に新百合ヶ丘駅で行われた。

 保護司会や社会福祉協議会、町会連合会、民生委員児童委員協議会などで構成されている同運動の麻生区推進委員会推進委員ら45人が参加した。麻生警察署など関係団体に加え、田園調布学園大学の学生6人も参加し、同駅南口デッキで通行人にチラシやうちわ、汗拭きシートなどの啓発物を配布。犯罪や非行の防止や、再犯防止のために立ち直りを支える意義などを伝えた。

 麻生区保護司会会長を務める壁宣昭委員長は「以前と比べ、区民の皆さんに運動の趣旨が広まってきている実感がある。今後も各種イベントを通じて、地域に向けた啓発活動を継続していきたい」と今回の運動を振り返った。

27種類の科学・ものづくりが楽しめる総合イベント=写真は過去の会場風景

科学・ものづくりに挑戦 高津区「KSP」で体験企画

 「かながわサイエンスパーク」(KSP/高津区坂戸)で8月2日(土)、子どもたちに科学やものづくりへの好奇心を持ってもらうことを目的に、身近な材料や珍しい機械、道具を使った科学やものづくりの体験イベント「かわさきサイエンスチャレンジ」が行われる。午前10時から午後4時までで入場無料。主に小学生を対象に開催されており、今回で20回目となる。

 当日は22の企業や大学、団体、自治体などが27種類の科学・ものづくりのプログラムを提供。今回は新たに高津区役所と高津消防署が参加し、災害時のトイレ対策や、起震車による大地震の揺れ、火災時の煙を体感して身を守る方法を学ぶ体験など、科学の視点から「地域」「防災」を考える新しいプログラムも登場する。

 事前予約は不要で、当日会場で配布されるパンフレットに記載されている二次元コードをスマートフォンで読み取り、専用サイトから整理券を取得する。整理券は午前の部は9時から、午後の部は正午から取得可能。

 一部、整理券を取得せずに参加できるプログラムもある。詳細はイベント公式サイト(「かわさきサイエンスチャレンジ」で検索)を参照。詳細や問い合わせなどもサイト内から確認できる。

「教育」の重要性を訴える吉田さん

戦後80年 戦禍の記憶【8】 高津区北見方在住 吉田 豊さん(92) 教師の変節に呆れ、教師に 「日本は負ける」が言えず

 「アメリカは技術も文化も進んだすごい国。そんな国に戦争を仕掛けても、日本が勝つわけなかった」--。終戦後、12歳の時に見た教師の変節ぶりに、開いた口が塞がらなかった。「あれほどアメリカを敵視するよう言い聞かせていた教師の言葉とは思えなかった。言葉巧みに教え子を戦地に送り出したというのに、戦争が終わった途端にこれか」と、理解できなかった。

 戦時中通っていた高津国民学校(現・高津小学校)では、敵兵に見立てたわら人形に竹槍を突き立てたり、爆弾を持ち敵軍の戦車へ特攻する想定の訓練もしていた。「当時は恐ろしいことをしているということも分からず、これが当たり前のことだと考え、日本の勝利を聞くたびに大喜びしていました」。祖父の代から続く瓦屋も、焼く時に出る煙が「敵機の標的になる」と許されず、家業は開店休業状態に。それでも「日本が勝つ」と信じ、自宅の敷地で野菜を育て、飢えをしのいだ。

 小学校を卒業し、県立川崎工業学校(現・川崎工科高校)に入学する日の前日に空襲があり、最寄りの駅から電車が使えなくなったため、入学式に歩いて向かった。この時「本土が攻撃されるほどに追い詰められているなら、日本が勝っているはずがない」と感じたが、戦争についてネガティブな発言をすれば憲兵に捕まる可能性があり、口にすることはできなかった。「言葉にできなかっただけで、みんなも同じことを思っていたのだと思う」 

 考えを発することを禁じられ、情報で目を欺かれてきた戦時中の教育への疑問。それが、人生の選択に強く影響した。家業を継がずに、小学校教師の道を選んだ。教え子たちには一貫して「教師の言葉も鵜呑みにするのではなく、目の前のことに疑問を持ち、自分の頭で考えることが大切だ」と伝え続けた。

 あれから80年経った今も、その言葉とともに「教育」と「言論の自由」の大切さを胸に刻む。「自由に考え、発言できるのは幸せなこと」と今の日本の社会を一定評価しつつ、言論が統制され、体制を批判した途端に拘束される他国の話を聞くと、やるせない思いを抱く。「かつて経験した戦時下を思い出してしまう」

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

参院選 川崎市の投票率は62.19% 前回比6.61ポイント増

 7月20日に投開票された参院選の選挙区での川崎市の投票率は62・19%で、2022年の前回を6・61ポイント上回った。多摩区は62・65%で前回比で6・74ポイント上昇した。麻生区は65・65%で、前回を5・55ポイント上回り、市内トップ。同区は県内の市区町村の中でも最も投票率が高かった。

籠島氏が最多得票

 選挙区候補者の得票数のうち、最も多く獲得したのは国民新人・籠島彰宏氏が14万8045票。2位の立民現職・牧山弘惠氏が11万3587票。自民新人・脇雅昭氏が10万9273票、参政新人・初鹿野裕樹氏が9万6899票と続いた。

比例個人トップは北村氏

 比例で、個人別得票数で最多だったのは、日本保守党新人・北村晴男氏の1万3885票。2位が自民現職・山田太郎氏の8286票だった。初の議席を獲得した政治団体「チームみらい」の新人・安野貴博氏が6183票で3位となった。

 政党別では自民、国民、参政、立民、公明、維新、れいわ、共産の順となった。

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出演するナカムラさん

夏に楽しむ琵琶ライブ 8月23日 「隠れ家たまり」で

 麻生区の飲食店「隠れ家たまり」(高石1の11の1)で8月23日(土)、「百物語 ナカムラユウコ琵琶ライブ」が開催される。

 2014年から毎年夏に同店で行われてきたイベントで、コロナ禍での中断を経てこのほど復活。筑前琵琶アンサンブル「吉祥天」としても活動し、古典や現代曲のほか、創作琵琶語りにも力を入れる琵琶奏者のナカムラユウコさんが生演奏する。佐渡の地酒や旬の料理が楽しめる同店が提供する松花堂弁当付き。「これまでとは趣向を変え、新しい怪異の世界を楽しんでほしい」と同店。

 午後6時開場、7時開演。料金など詳細、問合せは【電話】044・951・1603。

児童に説明する菅原さん

川崎青葉幼稚園 園児が座禅を体験 麻生区 修廣寺が協力

 川崎青葉幼稚園(麻生区)の園児がこのほど、麻生区片平の修廣寺(菅原敦生住職)を訪れ、座禅を体験した。

 園児らは「背筋をぴんと伸ばす」「手のひらを上に向けて反対の手を重ねる」など、座禅の組み方の説明に真剣に耳を傾けた。座禅用の座布を一人一人が受け取ると、静かに集中して座禅に取り組んでいた。指導にあたった泉龍寺(狛江市)の菅原健生さんは「皆すごく上手に座っていた。心を静かにしているといろいろな音が聞こえる。時々心を静かにして、耳を澄ませてみて」と園児らに呼びかけた。

戦争体験者らの声を聞く 8月9日 講演と上映

 戦争時代を生き抜いてきた人々の現在を知り、未来の平和について考えるイベント「1945〜今を知り ともに未来を創造する〜2025 PEACE」が8月9日(土)、川崎市産業振興会館(幸区)1階ホールで開かれる。主催は市民団体「世研話」(須摩修一代表)。午後2時30分受付開始。

 前後半で、講演と上映による構成。午後3時から5時までの前半では、多摩区在住で市民団体「平和を願う会」共同代表の萩坂心一さんの朗読や、市内在住の原爆被爆者団体「川崎市折鶴の会」会長の森政忠雄さん=麻生区在住=らによる講演がある。

 休憩をはさんで午後5時20分からの後半では、広島の被爆者や、中国残留孤児などに関する映像を上映する。7時30分終演予定。

 事前申込み制で、高校生以上は1000円、中学生以下は無料。全席自由。

 申込み・問い合わせは須摩代表【携帯電話】090・2521・1996。

麻生区文化協会主催 デッサン会

 麻生区文化協会が主催するデッサン会「舞台衣装の女優さんを描こう」が9月6日(土)、麻生市民館大会議室で開かれる。午後1時〜4時。

 麻生区黒川に稽古場のある「劇団民藝」の協力で実施するデッサン会。参加費は同協会会員1千円、一般2千円。定員40人。希望者はハガキに「デッサン会申込」と住所、氏名、電話番号を記し、〒215-0007麻生区向原3の21の3渋谷浩志さん宛。8月22日(金)必着。(問)渋谷さん【電話】044・951・6805

麻生市民館 市民自主学級 愉しむ隠居スタイル 8月6日から募集開始

 麻生市民館の市民自主学級「愉しもう新しいご隠居スタイル」が9月9日から10月24日まで、連続5回講座で開かれる。午後2時〜4時。市教育委員会主催。実施は麻生市民館。企画運営は希望のご隠居プロジェクト。

 受講生を8月6日(水)午前9時から募集する。対象は概ね65歳以上で人生100年時代に関心のあるシニア。原則5回連続で参加可能な人。無料。定員先着30人。問い合わせ・申込みは同館【電話】044・951・1300。

野末明美氏

市長選 野末氏が出馬表明 無所属、共産党推薦で

 任期満了に伴い10月26日に投開票される川崎市長選挙に、野末(のずえ)明美(あけみ)氏(60)=高津区在住=が無所属で共産党の推薦を受けて立候補する考えを、7月25日の記者会見で発表した。

 野末氏は茨城県境町生まれ。専門学校を卒業後、作業療法士の資格を取得し、結婚を機に2001年に高津区へ転居した。現在は、社会福祉法人理事と政治団体「川崎民主市政をつくる会」の代表委員を務める。

 会見で野末氏は「今の川崎を変えたい。市民生活を最優先できる市政を実現したい」と出馬理由を説明。3人の子どもを育てた経験から、安心して子育てできる環境と、ライフワークである子どもの医療費無料化を促進する考えを示した。「自治体の役割は住民福祉の増進。市民の声を聞き、市民生活に寄り添う市制に変えるために努力したい」と述べた。

 市長選への出馬意向の正式な表明は新人の國谷涼太氏、現職の福田紀彦氏に次いで3人目。(7月25日起稿)

川崎市子ども会議 「子どもの権利」を議論 拡大版「カワサキ☆U18」

 よりよい川崎の姿を子どもたちが考える「川崎市子ども会議」の拡大企画「カワサキ☆U18」が7月19日に開かれ、集まった34人の子どもが「子どもの権利」について意見を交わした。

 川崎市では「川崎市子どもの権利に関する条例」に基づき、子どもたちの考えや意見を市政に反映するしくみ「子ども会議」を2002年に開設。加えて22年からは会議の拡大企画として幅広い子どもが参加できる「カワサキ☆U18」を年に数回、開いている。

 今回の「カワサキ☆U18」には小学4年生から18歳までの34人が参加。今年度の子ども会議の年間テーマである「私たちの『子どもの権利』をもっと大切に!」に基づき議論した。グループに分かれ、条例が定める7つの「子どもの権利」のうち、大切にしたいと思う権利について意見を交わし、その権利が大切にされるにはどうすればよいかについて、アイデアを出し合った。

 「ありのままの自分でいる権利」が大切と考える子どもたちは、「権利を大切にされるためのアイデア」として「自分が安心して好きなことを言える環境を作る」「先生と直接ではなくオンラインで相談できる場所が欲しい」などと発言。「参加する権利」を大切に思う子どもからは、「民主主義をもっと学校でも取り入れる」「子ども会議だけでなく、他の場所でも(意見を)言えるところが欲しい」といった意見が出た。

より子ども主体に

 この日出された意見や要望をもとに、毎月の子ども会議の定例会で議論を続ける。

 今年度の子ども会議や「カワサキ☆U18」では、会議の進め方なども可能な限り子ども自身が決め、進行役なども子どもが担うという。かねて子ども会議の委員などから「もっと子ども主体にして欲しい」との要望があり、今回の「カワサキ☆U18」でも、進行役を高校生が務めた。

 川崎市教育委員会の地域教育推進課の二瓶裕児課長は、「『子どもの権利条例』の制定から時間がたち、残念ながら『子どもの権利』を知らない子もいるので、大事なテーマを選んでもらえたと思う。子どもたちの議論をしっかりサポートしたい」と話している。

わくわくプラザの昼食 川崎市 夏休みに全施設で提供 昨年度9割が「よかった」

 川崎市は、市立小学校内に設置している児童の居場所「わくわくプラザ」での夏休み期間中の配食サービスを、今年度は全校の施設で試験的に実施する。

 市立小学校に通う児童たちの放課後の居場所である「わくわくプラザ」は現在、115カ所あり、運営は市から委託を受けた指定管理者が行っている。「夏休み期間中に昼食を提供してほしい」という保護者からの要望が強かったことから、昨年の夏休み期間中の一定期間、一部の施設で配食サービスを試験的に実施。利用した児童の保護者7121人にアンケートで感想を尋ねたところ、総合的な評価として9割近くが「良かった」と答えたことから、今年はさらに実施施設を拡大することになった。

 実施期間は8月末までで、料金は弁当事業者ごとに異なるが、一食あたり600円前後。サービス利用を希望する保護者が、配食サービス事業者のインターネットシステムから直接、注文する。

 市の担当者によると、今年度の実施状況を踏まえ、来年度以降の本格実施を検討するという。

川崎市役所

24年度分「市長への手紙」 「公園」関連が最多 等々力緑地に高い関心

 川崎市政に関する市民の声を市長に直接届ける「市長への手紙」制度の2024年度分の概要がこのほどまとまった。内容別件数では等々力緑地再編整備に関する意見や要望を中心に「公園」関連が最多で、等々力緑地に対する市民の関心の高さが浮き彫りになった。

 「市長への手紙」は、市民の声を把握して市政に反映するため、1972年に始まった。市長がすべてに目を通し対応方針を示したうえで、担当部局が対応している。

 2024年度に受け付けた手紙は2160通で、寄せられた要望や意見を内容別に振り分けた件数では3783件だった。このうち手紙やファクスで届いたものは750件、メールは1410件。投稿者の年代では40代が最も多く、50代、30代の順だった。

 内容に応じた振り分け先では建設緑政局が572件で最も多く、次いで教育委員会事務局が401件、健康福祉局が359件と続く。内容別でみると「公園」に関するものが最も多く、「等々力緑地再編整備に関する意見」が突出していたという。市の担当者によると、再編の方向性や新設を希望する設備のほか、再編整備に伴う樹木の伐採に対する危惧などが寄せられた。

 2番目が保育料の減額などを求める「子育て支援」関連、3位は「学校教育」で「教育費や給食費の無償化」に関する要望が多かった。

緑化フェアの影響で

 内容別件数3783件のうち、寄せられた意見や要望を市の施策や事業の「参考」としたものは約6割の2209件。意見や要望を受け具体的に「対応」したり、事業や施策に「反映」したものは、全体の約3割の1187件だった。

 具体的には、「熱中症アラート発令時はテニスコートを無料でキャンセルできるようにして」という要望を受け、猛暑が続く一定期間、熱中症警戒アラート発令時などに無料でキャンセルできる運用に変更。「がん治療時のウィッグ購入費を助成してほしい」との要望に対し、ウィッグや胸部補整具などを対象に費用の助成を開始した。

 市の担当者は「緑化フェアの影響で、等々力緑地など公園に対するご意見が多かった。市民の指摘で気づかされるものも多く、今後も大切にしていく」としている。

専門家が聞こえのヒントを届ける

GO!GO!!フロンターレ

シニアの健康を応援!

 川崎フロンターレが運営するAnker フロンタウン生田で9月15日(月・祝)、「健康長寿フェスタ2025 supported by ひまわり調剤薬局株式会社」が開催される。時間は午前10時から午後1時。

 人生100年時代をテーマに、いくつになってもワクワクした毎日を過ごせるよう、シニアの心と体の健康を促進するさまざまなブースが出展する。注目は「聞こえのケアは『ヘルスケア』」と題したミニセミナーと聴力測定。普段見過ごされがちな聴力と健康の深い関わりについて、専門家がヒントを交えながら楽しく解説する。会場には自身の聞こえを手軽に確認できる「簡単聞こえのチェックコーナー」も設置。

 今年も富士通スタジアム川崎(10月13日〈月・祝〉)、フロンタウンさぎぬま(11月3日〈月・祝〉)との合同開催で、パワー満点のプログラムを届ける。担当者は「健康と向き合えるさまざまな企画をご用意しております」と呼び掛けている。詳細は同所公式ウェブサイトで公開予定。

画像はいずれも川崎フロンターレ