伊勢原版【8月22日(金)号】
こどもみらいプラザで母子手帳をもらう場面を再現したシーン(伊勢原市)

伊勢原市 子育てムービー制作 こどもみらいプラザ100日を記念

 伊勢原市は、子育て支援の拠点「こどもみらいプラザ」の運用開始100日を記念し、子育てプロモーションムービー「あなたが生まれて100日」を制作した(約4分)。若い夫婦の視点から、初めての育児に奮闘する日々と未来への思いを描き、市の支援施策や市内の風景をさりげなく盛り込んだ内容となっている。

 この動画に出演したのは、市内に住む星さん一家。母親の佳苗さんは伊勢原生まれの伊勢原育ちで、生粋の伊勢原っ子だ。子育て支援センターの事業に参加していた際、今回の企画にぴったりの存在として市が依頼し、協力を得た。動画の公開日である8月7日が、赤ちゃんの瑠美奈ちゃんの生後ちょうど100日であったことから、市は素敵な縁を感じ、父親の俊輔さんと共に、一家を記者会見にも招いた。

 主な撮影場所はこどもみらいプラザと星さん宅で、大山などの伊勢原の風景も登場する。動画は、おむつ替えのシーンで市が支給したおむつをさりげなく映し出すなど、プロモーションを前面に出しすぎない工夫が凝らされている。また、市の職員も出演し、市の姿勢や魅力を伝えている。

 企画の中心を担った市こどもみらい課の清野歩さんは、ムービーが「行政らしくない、等身大の姿」を表現していると話し、見た人が「こどもみらいプラザに行ってみたい」「子育てで悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じ、救いの一助となることを願って制作したと語った。

「もう100日、まだ100日」

 動画は「もう100日」「まだ100日」という言葉を通じて、子育てに奮闘する夫婦の思いと、支援拠点を整えてまだ始まりの段階である市の姿勢を重ね合わせ、未来へ向かうメッセージを込めたものだ

 動画の公開後、星さん一家によると、友人からの反響が多く、「内容が泣ける」「共感できる」といった声が寄せられたという。また、おばあちゃんが孫を抱っこするシーンが特に喜ばれ、家族にとっても良い記念になったと語った。

 この動画は伊勢原市の公式YouTubeチャンネルで公開されているほか、広報いせはらや公式SNSを通じて広くPRされる。

大山詣りを伝える浮世絵

大山詣り 日本遺産に認定継続 新たな財源など課題も

 文化庁の「日本遺産」に認定されている伊勢原市の事業「江戸庶民の信仰と行楽の地〜巨大な木太刀を担いで『大山詣り』」が、7月31日付けで、2022年度に続き、2度目の継続認定を受けた。2016年度、2019年度に認定された日本遺産35件などの中から、総括評価・継続審査を経て21件などが認定継続となった。

 文化庁は地域の歴史的魅力や特色を通じて、文化・伝統を語るストーリーを日本遺産として認定。ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形無形の様々な文化財群を総合的に活用し、その魅力を国内外に発信することで地域活性化を図ることを目的としている。

 2015年度に創設された同制度。伊勢原市が認定されたストーリーは、鳶などの職人が巨大な木太刀を江戸から担いで運び、大山の滝で身を清めてから奉納と大山山頂を目指す庶民参拝である「大山詣り」を表したもの。江戸の人口が100万人のころ年間20万人もの参拝者が訪れ、今も先導師たちによって脈々と引き継がれている。

人材育成などの取組が評価

 今回認定継続が認められたのは「観光客入れ込み数」「外国人観光客数」や「体験コンテンツの体験者数」について目標を達成している点など日本遺産を活用した集客・活性化、大山地域通訳案内士やいせはら歴史解説アドバイザーの育成などの人材育成への取り組みなどが評価された。

 また課題として、日本遺産のストーリーなど全体像がわかるような体系的な展示の整備、伊勢原市日本遺産協議会の自走化を見据え、新たな財源の確保の必要性などがあげられている。

 こうした課題の解決などを図るため同協議会では、認定10年の節目に当たる2026年に記念事業の開催を予定している。市商工観光課の桑原豊課長は「これまでの取り組みが評価されてうれしい。日本遺産は市の観光振興の柱、引き続き文化財の継承などに取り組んでいきたい」と話す。

 賛同企業に感謝状

 市の文化財を後世に継承することを目的に、日本遺産事業の一環として創設されたのが「販売収入文化財還元制度」。特産品の販売収入の一部を文化財の保護や周知に係る経費に還元するもの。企業は年間収入の1%を協議会に寄付し、同協議会が文化財の保護や周知費用を補助する。

 8月7日には昨年度事業に協力した龍屋物産(株)、(株)セゾオン、(一社)国産生薬生産普及協会、自然薯家、米谷豆腐店に萩原鉄也伊勢原市長から感謝状が贈呈された。市商工観光課の担当者によれば、同制度へ2020年から約70万円の寄付があり、大山道標マップや大山こまのろくろ修繕費などに充てられている。

神奈川県行政書士会秦野伊勢原支部の支部長を務める 田中 徹さん 石田在住 70歳

親切・丁寧で人の役に

 ○…秦野、伊勢原市役所のほか、道灌まつりでも無料相談会を実施し、相続や遺言など幅広い相談に対応する「頼れるまちの法律家」として地域に根付いた活動を行う。支部長として取り組むのは、トップダウンをやめ、総務や相談、研修など各部に主体性を持たせ、若い世代を登用し、要職に女性を推薦するなど支部の若返りを図る。また空き家対策を重点的に推進し、有事の際の市との災害協定締結などの活動も推し進めていく。

 ○…生まれも育ちも伊勢原。県庁の職員として許認可や土木、広報、介護などさまざまな部署を経験する。特に介護保険がスタートした当初、さまざまな申請の対応に追われ、仕事を終えるのが夜中12時近くになることも。「帰らず飲みに行って、そのまま登庁することもあった。一番飲んでいたんじゃないかな」と楽しそうに振り返る。

 ○…定年を前に退職し、飲食店経営に乗り出す。「何で飲食か?食べたり飲んだりが好きだった。自分で店を出したらどうだろうと思った」。しかし飲食店経営の難しさを痛感し、あえて撤退。これまでの経験を活かそうと60歳の時に行政書士事務所を開業する。「親切・丁寧・わかりやすくがモットー。専門用語は一般の人には分からないことも多い。困っている人に出来るだけわかりやすく伝えないと。喜ばれるとうれしいし、やりがいになっている」

 ○…「なかなか会えなくて寂しい」。遠方に暮らす孫への思いは募るばかり。今年1月には愛妻を病気で亡くす。「傍にいるのが当たり前だと思っていた。今でも声を掛けそうになることがある」。デスクには愛妻と孫娘のほほ笑む写真が飾られている。「妻がいつも見守ってくれている。ちゃんとしないと怒られそうだから」

作品を紹介する涌井さん

大型製作の達人、涌井さん 子どもの笑顔を追い求めて

 子どもの心を掴むユニークな作品を生み出す、ダンボールなどで大型製作を手がける涌井聰さん(伊勢原市高森・73)。定年退職後、会社員時代にはなかったものづくりへの情熱を、作品にぶつけている。そのきっかけは、5年前に地域で子育て支援活動を行う娘さんから、子どもたちの誕生日会の飾りを依頼されたことだった。

 もともと手先が器用で、幼い頃から工作が得意だったという涌井さん。製作した飾りは好評で、徐々にごっこ遊びで使う大型製作の依頼が舞い込むように。その作品は、想像をはるかに超えるクオリティだと評判を呼んでいる。

 これまでに涌井さんが手がけたのは、冷蔵庫やドラム式洗濯機、掃除機などの家電製品から、ピザ窯やポップコーンマシーン、レジといった大型作品まで多岐にわたり、その数は100に達するほどだ。「見えない部分も作りこむ」こだわりで、掃除機の吸い込み口やレジで使用するカードのICチップなども再現。子どもたちはもちろん、そのリアルさに驚く母親たちも多い。

 依頼を受けるとすぐに頭の中で設計を始める。身の回りにあるものを「これも使えるんじゃないか」と観察し、素材として活用できないか考えているそうだ。時には小学生の孫にも意見を募り、改良を重ねている。

 作品は伊勢原市の子育て支援グループ「イセハラコソダテ」のイベントなどで活用され、涌井さんは「子どもたちが真剣に遊んでくれるのがうれしい」と語る。子どもの笑顔を糧に、今日も涌井さんの大型製作は進化し続けている。

7月27日〜8月4日 街頭犯罪の発生状況 伊勢原警察署

▽事務所ねらい/仮設事務所内から工具等が盗まれた(日向)

▽脱衣室ねらい/脱衣室からバッグ等が盗まれた(成瀬)

▽自転車盗/歩道上に無施錠で駐輪中の自転車が盗まれた(白根)

民俗学者が語る 大山信仰と大山講 参加者募集

 伊勢原南公民館で9月9日(火)、30日(火)の2回にわたり、講座「大山信仰と大山講」が開催される。いずれも午後1時30分から3時まで。定員は申し込み順30人。参加費200円(資料代として)。講座は2話完結だが、1回のみの参加も可能。

 講師は市内在住の民俗学者で、成城大学名誉教授、元神奈川県文化財保護審議会委員の田中宣一さん。民俗学者の立場から大山信仰と大山講について楽しく語る。

 申し込み、問合せは同館【電話】0463・92・1210へ。

講師を務めた山崎師範(中央)

親子でおりがみ遊び 市職員の山崎さんが指南

 伊勢原市立図書館の夏休み親子向け事業の一環で「おりがみお兄さんのおりがみ教室」が8月14日、同図書館会議室で開催され、8組21人の親子が参加した。

 講師を務めたのは市職員で、日本折紙協会に所属し、折紙師範の資格を持つ山崎雅翔さん。毎年好評の催しで、この日は折紙作家の満田茂さんが考案した「デジタル数字」や「〇×記号」の折り方を指南した。

 参加した親子らは、協力しながら楽しそうに作品を完成させていた。

 参加者からは「いつもおりがみを家でやっている。今日の作品は難しかったが完成して良かった」「普段やらない作品を折れて面白かった」などの感想が聞かれた。

 講師の山崎さんは「いろいろな所に飾ったりゲームに使ったりもできる。ぜひおうちでもたくさん作ってほしい。暑い夏だからこそ室内遊びとして折り紙を楽しんでもらえれば」と語った。

 おりがみは日本に古くからある誰でも楽しめる遊びで、最近は工芸品として海外からも注目されている。

Feeling Up!ダンス 25周年記念し発表会 みのり幼稚園児が出演

 Feeling Up!ダンススタジオ(青栁優子代表)が25周年記念発表会を7月5日に市民文化会館小ホールで開催した=写真。

 この日は、伊勢原みのり幼稚園のダンス教室に所属する園児たちが、3曲を踊るなど、日頃の練習の成果を披露した。

 同スクールの青栁代表は「明るく楽しく元気よく大きなステージで笑顔いっぱい踊ることができた。小さな体で一生懸命踊る姿はとてもかっこよく、自信に満ち溢れていた。これからもみのり幼稚園ダンス教室の子どもたちの踊る姿を皆に見て頂けたら」と感想を話した。

 同スクールの青栁代表はみのり幼稚園の卒園児。幼稚園教諭資格、保育士資格保有者で、同園の課外教室であるダンス教室を11年前から実施している。

峰岸団地集会所で将棋で交流する様子

伊勢原高校将棋部 一局が紡ぐ地域交流 オレンジカフェに協力

 伊勢原市にある県営峰岸団地集会所で8月14日、伊勢原高校将棋部の生徒が高齢者と将棋を通じて交流するイベントが開催された。これは、伊勢原西部地域包括支援センターが主催する「オレンジカフェ」の一環だ。

 将棋好きの認知症当事者が地域にいることから、より多くの人と将棋を指せる機会を作りたいと考えた同センターが、伊勢原高校に協力を依頼。顧問の新井裕さんは「部員にとって良い経験になる」と参加を快諾。将棋部の生徒5人が、認知症の人や地域の高齢者と真剣な対局や手ほどきを楽しんだ。

 部長の永井琉希さんは、顧問から話を聞いてすぐに参加を決めた。普段は控えめな部員が積極的に参加したことを喜び、地域の人々との交流が自身の成長につながったと語る。

 参加者は、「初めての将棋だったが、生徒に丁寧に教えてもらい、とても楽しかった」と笑顔を見せた。センター職員の岩間房子さんは、今回のイベントが開催できたことへの感謝を述べ、「今後も企画を続けたい」と話した。

暑さ癒す夏の色彩 西富岡交差点近くの県道沿い

 西富岡交差点近くの県道沿いでサルスベリが夏の猛暑の中で鮮やかな色合いを見せ、人々の心を癒している。約600メートルの区間に41本が植樹されている。

 サルスベリは別名「百日紅(ひゃくじつこう)」と呼ばれ、長い期間美しい紅色の花を咲かせることに由来。枝の先に円錐形に集まって咲き、色は、赤、ピンク、白、紫などがあり、一つの花は一日花だが、蕾が次々と開花するため、長く咲いているように見えるという。長く美しい花が咲くことや暑さや日差しに強く、日よけになることなどから街路樹に選ばれることが多い。

 県道を管理している平塚土木事務所の職員は「少しでも長く花が咲き、楽しんでもらえれば」と話している。

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