中原区版【8月22日(金)号】
予選を突破した2、3年生メンバー=ダンス部提供

橘高校ダンス部 2度目の全国大会へ 予選突破し、8月29日本番

 東京ガーデンシアター(江東区)で8月29日(金)に開催される、高校ダンス部日本一を決定する「第13回全国高等学校ダンス部選手権」(DCC)に市立橘高校(中丸子)ダンス部が出場する。同校は、7月に行われたオンライン予選を突破。185チームが参加した地方大会、オンライン予選を通過した全国36チームの中から日本一をかけて大会に臨む。

 同大会は、エイベックス・エンタテインメント(株)(港区)が主催する高校ダンス部の全国大会の一つ。各地方大会とオンライン予選で勝ち上がったチームが決勝大会に進むことができる。

 今年は全国から185チームがエントリー。全国最多の99チームが参加した関東大会は6月28日、29日に行われ、同校も出場。入賞できなかったものの、7月13日に併願でエントリーしていたオンライン予選の発表が行われ、決勝大会に進む36チームに神奈川県から唯一選ばれた。同校のダンス部が全国大会に出場するのは、10年以上前に一度あるだけだという。

 部長の坂本柚友さん(3年)は「久しく全国大会に行けなかったので、その歴史を塗り替えたかった。この大会に合わせて8カ月練習してきたのでその努力が実ってうれしかった」と笑顔で喜びを語る。ダンスリーダーの一人、柳橋杏菜さん(3年)は「関東予選で思う存分踊れたので満足していた。オンラインの発表で予選を突破したときは夢かと思った」と笑みを浮かべる。

気持ちを表現

 同校は昨年10月に新チームとなってから、振り付けや選曲、衣装製作まで、部長をはじめ、ダンスリーダーを中心に、OGのコーチのアドバイスを受けながら、週5回自主的に練習を行ってきた。柳橋さんは「高校に入って自分たちの代で絶対に全国大会に行きたかった。この大会のために練習してきた」と振り返る。

 今大会はダンス技術だけでなく、漢字二文字のテーマをダンスで表現することが審査基準に。同校が選んだのは「燦花(ララライ)」。アニメ『竜とそばかすの姫』で使われたmillennium parade×Belleの『U』の曲中にも出てくる言葉で、坂本さんは「歌詞があった方が気持ちをのせて踊れる。この曲の世界観を表現したい」と選曲の理由を話す。最初は暗いイメージから、ラストにかけて殻を破って自分を信じて踏み出すことを2分30秒の中で表現。チアダンスのリフトを採用し、ステージを立体的に使うことにも挑戦。そうした取り組みが評価され、審査を通過した。

 8月29日の本番に向け、練習にも熱がこもる。柳橋さんは「全国大会に出るのは強豪校ばかり。見ている人を感動させられる演技をしたい」と意気込む。坂本さんは「先生やコーチ、保護者、友人、サポートしてくれる人たちに恩返しできるように、自信を持って踊りたい」と抱負を語った。

自閉症の紙版画作家として地元で作品を発表している 末吉 光さん 上丸子八幡町在住 60歳

人の心を動かす作品描く

 ○…風景や動物、植物などを細かくデッサンし、紙を切り貼りして版を作り、墨の濃淡で表現する紙版画を続けて30年以上。これまでに描いた作品は1万枚を超える。「墨で描いたリンゴが赤く見えるように、単色で七色を表現できるぐらいになりたい」。木版画と違い、紙版画は3枚刷るのが限界。「心を込めなければ人の心は動かせない」と、作品づくりは一枚一枚が真剣勝負だ。

 ○…3歳のころ、会話がオウム返しで続かないと祖母が気にした。公園でも他の子どもたちと遊ばず、一人の世界に入る息子を心配した母が大学病院に連れて行き自閉症と判明。「例えば算数なら公式のある計算式は得意だけど、文章問題は全然だめでしたね」。高校を卒業し、職業訓練学校へ進学。辻堂にある手作りの製本会社に就職し、活字を拾う根気のいる仕事に20年以上従事した。

 ○…25歳のとき、部屋にあった版画に生活指導の担当者が目を留めた。小学1年の図工の時間に描いたものだったが、力強さを褒められた。それがきっかけで身近なものを描くことから始めた。小さい作品なら1日、大作でも3日ぐらいで仕上げる。「遠くから見た富士山が好きなんです」。2011年から国際交流センターで展示会を開き、5月の開催では130人が来場。今年は12月にもう一度開きたいと作品づくりに励んでいる。

 ○…友人と3人で二ヶ領用水沿いや商店街のごみ拾いをするようになって5年。毎週1回、雨や雪の日、猛暑の夏も休むことなく5時間を費やす。協調性を持てるようにと思って始めたが、顔見知りになった人たちから「きれいにしてくれてありがとう」と声を掛けられることがうれしい。「少しでも人のためになることをして、自分の心を育てていきたい」

二ヶ領用水を流れる灯ろう=写真は過去

平和願い灯ろう流し 9月11日 平和館で

 「第13回平和をねがう灯ろう流し」が9月11日(木)、川崎市平和館と二ヶ領用水で開催される。主催は、同実行委員会。参加無料。申し込み不要。灯ろうは各自持参。

 午後5時から平和館屋内展示場で行われるオープニングでは、保育園児と小学生による歌を披露。その後、平和館横の二ヶ領用水から灯ろうを流し、7時ごろに藤棚の下で回収して終了。

 プレ企画として、午後1時30分から3時まで平和館屋内広場で、東住吉小6年生による学習発表とワークショップを行い、二ヶ領用水の歴史や平和について考える。

 雨天の場合は屋内企画のみ。同イベントに関する問い合わせは清水代表【電話】090・1844・8233。

音楽とファッションショーで盛り上がったステージ

「あぷ祭」でSDGs訴え リサイクル服ショーなど

 エンターテイメントとSDGsを融合したイベント「アップサイクルフェス(あぷ祭)2025」が8月16日、17日の2日間、川崎市コンベンションホールで開催された。主催は川満アート・テイメント(株)。

 地元アーティストによる歌のステージや、リサイクルされた服を着た100人以上のモデルらによるファッションショーを実施。主催者は「このイベントをきっかけに、少しでもSDGsに関心を持ってもらいたい」と思いを込めた。アクセサリーや飲食ブース、ワークショップなどに参加する親子連れの姿も多く、洗足学園音楽大学声優アニメソングコースとして舞台に立った学生の一人は「出演する方も、来場された皆さんと一緒になって楽しめるイベントだった」と笑顔で話した。
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8千匹「鈴虫」を配布
8千匹「鈴虫」を配布
8月24日 宮内の常楽寺で
中原区の夏の風物詩「かわさき鈴虫祭り」が8月24日(日)、常楽寺(通称・まんが寺/宮内4の12の14)で開催される。午前10時から正午。新城鈴虫愛好会(小林政男... (続きを読む)

不登校の公開相談会 市民活動センターで

 不登校を考える親の会川崎の会(竹内春雄代表)は8月23日(土)、かわさき市民活動センター(新丸子東)で相談会を行う。午前10時から正午。参加費300円。

 不登校の児童生徒の保護者を支援している同団体。神戸大学名誉教授で、全国で不登校の子どもを抱える親の相談に20年以上応じてきた、広木克行氏を招き、語り合う。竹内代表は「一人で悩まず相談に来てほしい」と参加を呼び掛ける。参加申し込みは不要。カウンセリング希望者は事前に竹内代表【電話】070・8527・2761に問い合わせを。

左から奥木巡査部長とジゲン号、菅署長、井上警部補とカーラ号

中原警察署 お手柄の警察犬を表彰 行方不明の80代女性発見

 中原警察署(菅健司署長)は8月18日、管内で行方不明になった高齢者を発見した県警の警察犬2匹と担当者に表彰状を贈った。

 表彰されたのはジャーマンシェパードの雄・ジゲン号(6)と鑑識課警察犬係の奥木常允巡査部長、同雌・カーラ号(4)と井上太科也警部補。2匹は7月31日の夜に家族から行方不明と連絡があった下小田中の80代女性の捜索に従事。8月1日午前2時ごろ、自宅近くに倒れていた女性をジゲン号が発見した。現場に着いてから女性の靴下のにおいをかがせると、約5分で発見するというスピード解決。

 奥木巡査部長は「日頃の訓練の成果を発揮することができた。ご褒美にジゲン号が大好きなボール遊びをたくさんしてあげた」と話した。感想を聞かれたジゲン号も「ワン(うれしい)」と声を発した。井上警部補は「カーラ号もよい経験が積めた。副賞のビーフジャーキーは好物なので喜んでいる」と代弁。県内には現在15匹の警察犬が24時間体制で待機。今年に入ってからの出動は100件を超える。ジゲン号は21回目、カーラ号は13回目の表彰。

 菅署長は「においで探すという『鼻を利かせる』捜索は警察官にはできないこと。これからも頼りになる仲間として、区民の安全安心を守るために一緒に頑張っていこう」と称賛した。

リサイクル素材で物作り 8月24日 武蔵中原駅そば

 ペットボトルをリサイクル素材として使う中原区SDC「アップサイクルアート」のワークショップが8月24日(日)、ビーンズ武蔵中原1階エスカレーター入り口前で行われる。時間は午前10時30分から午後3時30分。高校生企画アップサイクルアートと中原区SDCが提供。

 ごみとして捨てられるペットボトルを使い、キーホルダーやアクセサリーなどを作る。作品づくりを通して、環境問題などについて考えてもらうことが狙い。参加費無料。予約不要で、子どもでも参加できる。

 当日は改札側エントランス前で夏休みわくわく縁日も開催。スーパーボールすくいなど、縁日への参加はJREポイント会員などの条件あり。

川崎市ふるさと納税 受入額は過去最高26億円 流出額も拡大、138億円に

 川崎市は8月1日、2024年度のふるさと納税寄付受入額が過去最高の約26億円に達し、全国の自治体中91位となり、初めて「トップ100入り」したと発表した。一方で継続的な課題だったふるさと納税制度経由の市税減収額も歯止めがかからず、約138億円と過去最大だった。

 市によると、24年度のふるさと納税寄付受入額は23年度より約10億円多い26億円となり、全国の自治体1741市町村の納税寄付受入額の順位でも91位と、前年度の153位から大きく順位を伸ばした。

市長「奪還」を表明

 ふるさと納税の返礼品競争の激化に伴い、川崎市は「市税流出額」にあたる市税控除額が全国トップクラスとなる一方で、寄付受入額が伸び悩んでいた。そのため福田紀彦市長は昨年4月の記者会見で「本格的に取り組み、流出分を取り返したい」と述べ、「税収奪還」に向けた決意を表明した。

 24年度から市ではふるさと納税関連の担当者を増やして全庁的な取り組みを続け、ふるさと納税ポータルサイトを3サイトから14サイトに増やし、いわゆる「4大サイト」も網羅した。返礼品も約400品から倍以上の約850品に増やし、「藤子・F・不二雄ミュージアム」(多摩区)の来館者を登戸駅から運ぶ直行バスだった「バス小型車」を返礼品とするなど、話題づくりにも力を入れた。

 市によると、物価高の影響でトイレットペーパーや洗剤などの日用品を返礼品として選ぶ納税者が急増したことに加え、新規に返礼品に加えた電化製品が、増収額を支えたという。中国の家電メーカー「ハイセンス」の日本法人「ハイセンスジャパン」(幸区)の家電製品を返礼品に加える際には、製造拠点が海外でも企画や設計が市内であれば「地場産品」として返礼品にできる仕組みを利用した。

「さらに体制を強化」

 一方で、ふるさと納税制度で市外に流出した市税減収額は、前年度から約15億円増の約138億円。寄付受入額との差額は5億円増の約112億円となり、こちらも過去最高額だった。

 市は「受入額の増収は体制を強化し、返礼品の充実に取り組んだ結果。今年度はさらに組織体制を強化し、市場分析や中長期的な戦略検討を進めていく」としている。

対談する西氏(左)と宮下氏

哲学と音楽のサロン 8月15日に死を考える 医師らによる対談も

 音楽とともに社会課題に向き合う哲学と音楽のサロン「メメント・モリ〜死と魂の目覚め」が8月15日、川崎市総合自治会館ホールで開催された。主催はTETSU-ON SALON。

 終戦記念日に行われた同企画には60人が参加。武蔵新城で「暮らしの保健室」などの地域活動に取り組む医師・西智弘さんが安楽死や緩和ケアについて語った。西さんは「賛成派、反対派と考えを対立するのではなく、患者目線を大切に広い視点で議論が必要」と熱弁。パリを拠点に取材活動に取り組むジャーナリストの宮下洋一さんが特別ゲストで登場し、二人による対談も行われた。

 参加した70代の男性は「8月15日という日に死について考えることに意味があると思って来た。安楽死について医師や海外での捉え方を知ることができて、とても勉強になった」と話した。

メダルと賞状を手にする柳澤さん

東高津中3年柳澤さん ボクシング全日本Jr.王者に 男子68kg級で

 武蔵新城のYSボクシング(孫創基代表)に通う柳澤孝英さん(東高津中3年)が8月4日、兵庫県立武道館で行われた「第12回全日本アンダージュニアボクシング王座決定戦」の中学生男子68kg級で優勝した。

 東日本と西日本を勝ち上がった代表選手が戦い、王座を決める同大会。1ラウンド開始直後から攻めの姿勢を貫き、わずか1分21秒で、相手をレフェリーストップに追い込み、試合を決めた。決勝の大舞台でも緊張はなく、ワクワクしながら自信を持って試合に臨めたと振り返る柳澤さん。優勝という結果について「率直にうれしい」と語った一方で、「戦い方が雑だったので、もっときれいでうまいボクシングがしたい」と今後への思いを口にする。

悔しさバネに

 5歳から習う極真空手の技術向上のため、小6の時にボクシングを始めた。空手で培った身のこなしのおかげで、利き手とは反対のサウスポーを選択した際も、苦労なく始められたと明かす。「比較的短い競技歴でも活躍できるのは、間違いなく黒帯(少年部)の実力を持つ空手のおかげ」と孫代表は太鼓判を押す。現在は、孫代表の勧めで二つのボクシングジムを掛け持ちするほか、元日本チャンピオンの黒田雅之さんにも、個別指導を受け技術を磨いている。

 今年3月に行われた全日本大会では、前回大会の王者と1回戦で対戦し敗れる結果に。「負けたのが悔しかった」と当時を振り返る。周囲のトレーナーらが勝つための課題として口をそろえたのは「体力づくり」だった。助言を受け、大会終了後から毎朝3Kmのランニングを欠かさず実施。今大会の東日本予選決勝では、最長の3ラウンドにわたる試合となったが、最後まで粘り強く戦い勝ち抜いた。「前の自分だったら、ここまで戦えていなかった。これまでの練習の成果を実感できた」と笑顔で語る。

 今後の目標は、ボクシング部のある高校に進学し、インターハイで優勝すること。そして、将来の夢は世界チャンピオンだと明かす。「日本人に重い階級は難しいという風潮があるが、自分がその壁を越えたい」と目を輝かせた。

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菅署長へ手渡すメンバー

更生保護女性会 造花の花かごで癒しを 中原警察署へ寄贈

 地域社会の犯罪・非行の未然防止のための啓発活動などを行う「中原区更生保護女性会」(原双葉会長)は8月7日、中原警察署を訪れ、ペーパーフラワーの花かごを寄贈した。

 女性保護司や、保護司の妻らで構成される同会。自立会への訪問や、薬物依存からの回復を支援する施設「ダルク」での料理教室、区民祭での物品の販売といった社会貢献活動を行っている。

 今回の花かごの寄贈もその活動の一環。2008年に同署が移転して以来、「署内を彩り、署員や来署者に癒しを」と毎年フラワーペーパーを寄贈している。

 今回寄贈したのは、赤色のバラ、紫やピンクのバラを中心とした花かご2つ。色紙を裁断し、針金などを通すなど、パーツごとに会員の担当を分けて一つひとつのバラを作成。1カ月かけて花かごに仕上げた。

 寄贈を受けた菅健司署長は「個人的に花が好きなのでうれしい。長持ちもするし、受付に置くと署が華やかになるのでありがたい」と感謝の意を述べた。

 原会長は「公助の精神の中に『人の心を和ませ、優しさを思い出す』がある。その一環がこの活動。今年も署長をはじめ、署員の皆さんに喜んでもらえてうれしい。少しでも署員や署を訪れた人たちにに和んでもらえたら」と話した。

 なお、花かごは同署の受付、署長室に置く予定だという。

サンバパレードに観衆沸く 平間銀座 サマーフェスタ

 平間銀座商店街振興組合が主催し、平間商栄会と平間駅前商栄会が共催する「サマーフェスタ」が、8月2日から4週連続で土曜日に行われている。3週目となる16日には、名物のサンバパレードが実施され、会場は熱気に包まれた。

 色とりどりの華やかな衣装を身にまとったダンサーが、音楽隊のリズムに合わせ、平間駅前を出発。南武沿線道路を進んだ先で折り返し、途中、川崎フロンターレ公式マスコットの「ふろん太」も登場し、最後はさわやか信用金庫の前でパレードが締めくくられた。ほぼ毎年見物に来ているという家族連れは「今年もきれいで素敵なパレードだった。見ていて楽しくて興奮した」と笑顔を見せた。平間銀座商店街の石井雄介理事長は「列の最初から最後まで観客で埋まるパレードになってよかった。中原警察署の協力もあり、今年も安全で円滑に進行することができた」と語った。

 最終日の23日には、ベリーダンスのパレードを行うほか、関豆腐店前で川崎工科高校によるスライムづくりなどさまざまな企画を予定している。
名札を首にかける「ラッキー」

新城いこいの家 看板犬は「ラッキー」に 応募の中から愛称決定 

 高齢者のための福祉活動施設「新城いこいの家」(新城1の2の4)で、来所者を出迎えている陶器の犬の置物の名前がこのほど、「ラッキー」に決まった。

 今年6月に同施設にやってきた「ラッキー」は、運営委員の一人がある家庭から引き取った置物で、看板犬にと寄贈された。以降、利用者から頭をなでられたり、思い思いに名前を呼ばれてかわいがられてきた。

 そこで同施設では、名前を決めようと愛称を募集。20件ほどの応募の中から「ラッキー」に決まった。担当者によると「施設と利用者に幸運と幸せをもたらしてくれるように」との思いを込めて決定したという。同担当者は「今後も利用者のマスコットとして、皆さんにかわいがってもらえたら」と話している。

36組の親子が議場見学 正副議長へ質問も

 川崎市議会は8月6日、小学4年〜6年生を対象にした「夏休みこども議場見学会」を実施し、市内外の小学生と保護者36組が参加した。

 議会のことをより広く知ってもらおうと実施し、今回で12回目となった同見学会。当日は、市議会局の職員が、一昨年に議場が第2庁舎から新庁舎に移転したこと、壁や天井の造りなどを説明。その後、2グループに分かれて、子どもたちが議員席から原典之議長、堀添健副議長に質問を投げ掛けた。「どうして議員になったのか」「どんな活動をしているのか」などの質問に議長、副議長が丁寧に答えていった。

 また議会図書室や委員会室に設けられたチェックポイントでクイズに答えていくスタンプラリーも行われ、「議長はどうやって決まるのか」などのクイズに子どもたちは保護者と一緒に挑戦していった。

 横浜市在住の北條あずささん(小4)は「議長への質問は緊張したけど、スタンプラリーが面白かった」と話し、中原区在住の濱田雄守さん(小5)は「議長に会ってみたかったので参加した。質問の答えで難しい話も多かったので、しっかり勉強したい」と感想を語った。

 原議長は「『川崎市は高齢化が進んでいるのか』『等々力緑地の環境問題』など想定外の質問があり、将来が頼もしく感じた。今回は応募された方全員に参加してもらった。一人でも多くの人に議会をより身近に感じてもらえて有意義な時間になった」と語った。

知られざる史実に焦点を当てた一冊

川崎大空襲のB29爆撃機 墜落した一機から捕虜に BC級戦犯を書いた一冊

 「アジア・太平洋戦争」末期、激化していた米軍による無差別空襲。その一つである川崎大空襲に参加したB29爆撃機一機が房総半島に墜落し、乗組員10人が捕獲された。このうちの9人の処遇に関わった日本人は戦後、BC級戦犯として裁かれることになった――。

 知られざる史実に焦点を当て、「無差別空襲」と「捕虜殺害」が生み出した”終わらない戦争”に迫る一冊。『無差別空襲とB29捕虜殺害のBC級裁判』(江澤誠・著)が7月30日に刊行された。戦後までおよぶ「報復の連鎖」は、どのように生まれたのか。戦争末期、甚大な被害を受けた川崎大空襲をはじめ日本各地への空襲が激しかった時期とその前後6年間の記録が書かれている。四六版・368ページ。花伝社。2750円。書店、ネットで注文可。

『うつし世の静寂に』より 

消えゆく川崎の風土問う 『うつし世の静寂に』上映 9月にアートセンターで

 川崎を拠点に映画づくりを続ける「ささらプロダクション」(宮前区)製作の旧作2本の特別上映会が、9月6日(土)と7日(日)、川崎市アートセンター(麻生区)小劇場で開催される。由井英監督作の『オオカミの護符』と『うつし世の静寂(しじま)に』で、いずれも失われつつある川崎の風土や風習にフォーカスした作品だ。

 『オオカミの護符』(2007年製作)は、川崎北部に残る護符にいざなわれ、関東一円に伝わる信仰の風習を追ったドキュメンタリー映画で、08年度の文化庁・文化記録映画優秀賞を受賞した。一方の『うつし世の静寂に』(10年製作)は、農村社会を支えた共同体の形「講」が川崎北部でも続く様子をとらえ、宅地化で失われた習俗と人との関係性を問う意欲作だ。

 『うつし世』は6日午前と7日午後に上映、『オオカミ』は6日午後と7日午前に上映予定。両日とも上映後にトークイベントがある。チケット発売中。問い合わせは主催の川崎市アートセンター【電話】044・955・0107。

「一人でもくつろげる施設づくり」に注力する小倉園長

夢見ヶ崎動物公園 魅力向上のアイデア募集 地域の「拠点機能」も加わる

 夢見ヶ崎動物公園(幸区)が魅力向上のためのアイデアを募集している。川崎市と民間企業が共同で取り組む「住民参加型クラウドファンディング」の実証実験で、クラファンの対象となる事業候補の公募に加え、ユーザーから幅広い意見を集める目的もある。

 昨年に開園50周年を迎えた夢見ヶ崎動物公園では、今年度中に再整備計画を策定する予定。これと並行して魅力向上の取り組み「ゆめみ50+1アクション」を進行中で、新たな動物の導入や、市民が救護した負傷動物の治療といったバックヤードの仕事を紹介するワークショップなどを開催している。

 実証実験も「アクション」の一環。川崎市が事業開発コンサルティング会社「Blue Lab」(本社・東京都)と共同で、市民から募ったアイデアやリクエストの事業化を目指すという。アンケートで選ばれたアイデアの実現に向けたクラファンを来年度に実施予定だが、まずは施設面や公園の機能に関するアイデアや希望を9月30日まで募集している。

散策がてら読書も

 また小倉充子園長は、クラファンに限らず「今の夢見ヶ崎動物公園に足りないものや、あればもっと楽しくなると思うものなど、利用者の目線から意見を寄せて欲しい」と呼びかける。

 同園では昨秋、休憩スペースや多目的室、乳児室などを備えた公共施設「パークセンター」を開設した。すると子育て世代の集まりや知的障がい者の絵画教室など、多様な市民が「センター」を利用し始め、さらに共用スペースに「書棚コーナー」を開設したところ、高齢者を中心に散策を兼ねて読書に訪れる来場者も増えたという。

 小倉園長は「もともと入園無料なので誰にでも開かれている施設だが、パークセンターの新設によりコミュニティーの『拠点機能』も加わった。その観点からも、利用者目線の要望や意見を寄せて欲しい」と呼びかけている。問い合わせは動物公園【電話】044・588・4030。

国際化学五輪「銀」の高校生 高津のKISTEC 「挑戦の大切さ痛感」と報告 藤嶋館長「立派な科学者に」

 アラブ首長国連邦のドバイで7月に開催された「国際化学オリンピック」に日本代表として出場し、銀メダルに輝いた高校3年生・早田茂さんが、このほど神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC、高津区)内の光触媒ミュージアムを凱旋訪問し、藤嶋昭館長らに結果を報告した。

 「国際化学オリンピック」は90カ国・地域等から354人の高校生らが参加し、日本からは早田さんのほか中原区在住の高校3年生・天野春翔さんら計4人が出場。一人が金メダルを、3人が銀メダルを獲得し、帰国後に文部科学大臣表彰を受賞した。

 早田さんは大和市在住で三田国際科学学園高等学校(東京都)に通う高校3年生。2023年12月に光触媒ミュージアムを訪れた際、対応にあたったKISTEC研究員の濱田健吾さんから「オリンピック」の選考を兼ねる「化学グランプリ」の要綱を手渡され、背中を押された。選抜試験の準備中もKISTECのスタッフが支援を続けた経緯があり、早田さんが報告に訪れた。

 KISTEC職員らは手作りのくす玉などで早田さんを迎え、藤嶋館長と早田さんがくす玉を割ると一斉に「おめでとう!」と祝福した。早田さんはパソコンを使ってドバイで経験したことを藤嶋館長らに説明。他国チームと交流を深めたことや、「理論」の問題が「ヤバかった」と振り返る難問だったことなどを報告。観光も楽しめたといい、「ハンバーガーがおいしかった」などと、無邪気に笑った。

 報告の最後には「自分は物理の方が得意と思ったが、挑戦することは大事だと痛感した。ここを訪ねて本当によかった」と感謝を伝えた。藤嶋館長は「早田さんの力と活躍に感心している。挑戦を後押しできたこともうれしい。ぜひ立派な科学者になってほしい」とエールを送った。

10代の参加者に向け資料館の展示を説明する山田館長(中央)

明大登戸研究所資料館 戦後80年 「戦争の本当の姿」伝える 10代向け特別イベントで

 終戦から80年を迎えた8月15日、明治大学生田キャンパス内の平和教育登戸研究所資料館で、10代のための特別イベント「ひみつの研究所をさぐれ! 〜登戸研究所と戦争の裏側〜」が開催された。小学5年から高校3年までの18人が日本の加害の歴史について学び、考察を深めた。

 同イベントは、戦争中に「秘密戦」の兵器を製造していた旧日本陸軍登戸研究所の史実を、戦争を知らない世代に伝える試みとして昨夏に初めて実施された。2回目の今年は申し込みが殺到し、定員より3人多い18人が市内外から参加。イベントの進行には同大の学生ボランティアの意見を取り入れ、山田朗館長の解説のもと館内を回った後、3グループに分かれて自由な雰囲気のもとで意見を交わした。

 戦時中、登戸研究所で働く人は所内のことを口外することを禁じられていたことについて、参加者が「終戦後に『ヤバいことやってた』と暴露する人がいなかったのはなぜか」と質問すると、進行役の学生は「研究所内の立場がそれぞれなので、沈黙した理由も一人ひとり違うと思う」と回答。逆に学生から「もし国から給料を出すから研究所で働けと言われたらどうする?」と質問され、「闇バイトと違って国の命令なら、危険だとは思わずに働くと思う」と即答する参加者もいた。

 イベントの最後には全員からの質問に山田館長が答えた。愛知県から参加した高校3年生の野牧叡人(えいと)さんは「日本にとって都合が悪い秘密の歴史を研究し、資料館で伝える意味は」と鋭く質問。山田館長は「人間は戦争でどんなひどいことでもやってしまうもの。戦争を知る世代が消えゆく時代に、戦争の本当の姿を伝え続ける必要がある」と回答した。

上半期の市内の火災件数 川崎市消防局 過去10年で最多の211件 リチウムイオン電池「注意を」

 川崎市内における2025年度の上半期(1月〜6月)に発生した火災件数は、昨年同時期より30件多い211件で、過去10年間で最多だったことが分かった。火災原因ではたばこや電気機器が多いほか、川崎市消防局では猛暑で発火事案が多発しているリチウムイオン電池の取り扱いに注意を呼び掛けている。

 7月29日に市消防局が公表した火災概況の速報によると、火災件数種別は建物火災が133件、車両火災が16件、その他の火災が62件だった。建物火災のうち住宅火災は79件で、このうち共同住宅が52件、専用住宅が19件、複合用途の住戸部分が8件だった。また火災による死者9人のうち8人が65歳以上の高齢者だった。

 火災原因のトップはたばこの31件。「ポイ捨て」による火災が後を絶たず、市消防局では「喫煙マナーを守って欲しい」と呼びかける。次いで電気機器と配線器具がそれぞれ23件だった。

 電気機器や配線器具などによる電気火災のうち、昨今の猛暑でスマートフォンやモバイルバッテリー、充電式扇風機などのリチウムイオン電池に起因する火災が増えており、市内でも昨年1年で30件、今年上半期では13件だった。市消防局ではリチウムイオン電池を内蔵する機器に関し、「正しく取り扱い、スマホなどに異常を感じたらすぐに使用を中止し、金属の容器に入れたうえで購入店やメーカーに相談を」と訴えている。

井田病院 糖尿病の最新治療 9月18日 市民公開講座

 身近な病気の最新情報や健康維持に役立つ医療情報などを専門医師が解説する市民公開講座「井田病院で一緒に学ぼう!」が9月18日(木)、川崎市立井田病院(井田2の27の1)2階1・2会議室で開催される。時間は午後2時から3時(開場は1時30分)。主催は同病院。

 今回のテーマは「糖尿病の最新治療と予防〜今日から健康のためにできること〜」。同病院の糖尿病内科副医長・雑賀優鳥さんが講師を務め、糖尿病の予防から最新の治療までをわかりやすく解説する。担当者は「糖尿病に少しでも関心のある人はもちろん、すでに糖尿病の人や、その家族の参加もお待ちしております」と呼び掛ける。

 参加費無料。申し込み不要で、当日先着80人。問い合わせは同病院地域医療部【電話】044・766・2188。

「本好き小学生集まれ」 中原図書館でお仕事体験

 本が好きな小学生を対象にした「お仕事体験IN図書館2025」が10月5日(日)、中原図書館6階多目的室で開催される。時間は午後1時から4時まで。主催は中原区役所学校・地域連携担当、中原図書館。

 普段は入れない場所を見学する「図書館ツアー」や、図書館の仕事が体験できる「お仕事体験」、お薦めの本の魅力を短いフレーズで紹介する「ポップ作成」など盛りだくさんの内容。作成したポップは中原図書館に展示される。参加者は当日までに紹介したい本を一冊選び、筆記用具や作成したポップを飾るために使いたいシールやマスキングテープを持参すること。

 対象は本が好きな区内在住・在学の小学3・4年生で、定員10人。申込みは区ウェブサイトにある専用の申込フォームから。締め切りは9月18日(木)。応募多数の場合は抽選。10月19日(日)には小学5・6年と中学生を対象にしたお仕事体験も実施。問い合わせは学校・地域連携担当【電話】044・744・3101、【メール】88nakkyo@city.kawasaki.jp。

親子で花植え体験 11月15日 区役所花壇で

 親子で花を植える「キッズ花植え体験」が11月15日(土)に中原区役所正面花壇で行われる。午前10時から11時。荒天中止。主催は花クラブ実行委員会と中原区。

 緑に親しみ、関心を持ってもらうことを目的に、花壇ボランティアと一緒に花植えを体験する。対象は小学生以下の子どもと保護者30組程度(1組3人まで)。応募者多数の場合、区内在住者を優先。参加費無料で、未経験者歓迎。当日は汚れてもよい服装で参加を。申込みは8月22日(金)から区ウェブサイトで。(問)区地域振興課【電話】044・744・3324

芝生の上で夜ヨガ(C)川崎フロンターレ

GO!GO!!フロンターレ

芝生の上で夜ヨガを楽しもう!

 フロンタウンさぎぬまで9月6日(土)、夜のヨガイベント「芝生de星月夜ガ」が開催される。

 まちづくり活動や地域活性化の推進のために、同所と宮前区が結んだ「まちづくり連携協定」のもと、企画されたもの。夜の涼しい芝生の上で、一日の疲れを癒やすリラックスヨガを体験できる。今回は同区のcafe83が提供する、野菜たっぷりの「冷たいスープ」の特典付き。講師は同区在住の石塚睦己さんで、まさに"宮前区づくし"のイベントとなりそうだ。

 時間は午後8時10分から8時50分まで。参加費は中学生以上が500円、小学生以下は無料。先着40人。中学生以上にはヨガマットが一人一枚無料で貸し出される(小学生以下は貸し出しなし)。宮前区民以外も参加可能。

 申し込みは同所公式ウェブサイト内のオンライン予約システム「hacomono」で受け付けるほか、電話や直接カウンターでも可能。9月5日(金)午後3時締め切り。雨天中止で、開催可否は前日の午後5時頃にメールで連絡、及びフロンタウンさぎぬまの公式Ⅹで告知する。詳細・問い合わせは同所【電話】044・854・0210。