さがみはら緑区版【8月28日(木)号】
ラボスペースのある西橋本のSIC-2(写真提供/さがみはら産業創造センター)

神奈川県 橋本に宇宙交流拠点 関連企業の連携の場に

 神奈川県は宇宙関連企業が交流することのできる新しい拠点を橋本駅周辺に整備する。事業の委託を受けたのは、株式会社さがみはら産業創造センター(SIC/西橋本)と日崎工業株式会社(川崎市)。拠点のオープンは今年の12月を目指す。

 神奈川県は、今後の成長が見込まれる宇宙関連産業への参入促進、県内に集積している宇宙関連企業との共創を図るため、関連企業が交流することのできる新しい拠点を整備する。拠点では、企業間の連携や情報共有を促進し、宇宙関連産業クラスターの形成強化を目指す。

 今回、この「宇宙関連企業交流拠点事業」を受託したSICは、主に拠点運営、イベント開催、広報活動、連携コーディネートを行う。一方の日崎工業は、拠点整備に関わる設計、製作、施工を担当する。

 拠点の開設は橋本駅周辺。具体的な場所については現在調整中。12月のオープンを目指す。コワーキングスペースのほか、イベント、交流スペースを設ける予定で、広さは約200平方メートル、約30席程度(コワーキングスペース)を予定しているという。SICのラボスペースも拠点の一つとして活用していく。

 SICの担当者は、「宇宙関連企業やベンチャー、スタートアップなどの会社にぜひ使ってもらいたい拠点になる。これから宇宙関連産業に参入したい県内・県外企業にも広く集まってもらい、ネットワークを構築し、連携を生み出せるような拠点にできたら」と意欲を見せる。

展示・物販なども

 拠点は企業向けのスペース以外にも、宇宙に関心を持ってもらえるような一般向けスペースを設ける予定。「展示や物販の場所をつくり、訪れた人に宇宙を身近に感じてもらえるような場所にしたい」と話す。ここでは、一般向けのイベントやワークショップなどの開催も視野に入れる。

 拠点整備へ向けSICの担当者は「いろいろな取り組みにつなげられると良い」と期待を寄せるとともに、「これから宇宙ビジネスは成長していく分野で国も力を入れている。産・学・官・金が連携するとともに、県内の企業が宇宙産業を目指せる取り組みを展開していきたい」と話す。なお、拠点の詳細は決まり次第発表の予定。

相模原市 救急出場が過去最多 上半期 前年比1455件増

 相模原市消防局は8月13日、2025年上半期の市内における火災と救急の速報値を発表した。救急出場件数が前年同時期と比べて1455件増加し、2万2276件で過去最多を更新。火災は前年同時期比で14件増加して106件発生した。

半数は軽症者

 出場件数に加え、救急搬送人員も前年同時期比1380人増加し、1万8898人で過去最多だった前年を大幅に更新した。そのうち約半数の9548人(50・5%)は軽症者が占めた。

 救急出場を種別に見ると、「急病」(1万5180件/68・1%)が最も多く、次いで「一般負傷」(3201件/14・4%)、「転院搬送」(1593件/7・2%)、「交通事故」(1124件/5%)だった。全ての種別で前年同時期よりも出場件数が増加した。

 65歳以上の高齢者の搬送人員数は前年同時期比765人増で1万1160人。全体に占める割合は前年同時期と比べ0・2ポイント減ったものの、59・1%を占めた。

 同局では「救急車や救急医療は限りある資源」として救急の適正利用を求めている。夜間や休日にどこの医療機関を受診して良いか分からない場合は相模原救急医療情報センター(【電話】042・756・9000)などの利用を呼び掛けている。

出火原因最多は「たばこ」

 火災は全体で106件。種別に見ると、建物火災は4件増の56件、車両火災は3件増で12件、その他の火災は8件増で38件、林野火災は0件だった。

 出火原因別に見ると、「たばこ」が12件(11・3%)で最も多く、次いで「電気機器」10件(9・4%)、「火あそび」が9件(8・5%)、「放火(疑い含む)」が8件(7・5%)、「配線器具」が7件(6・6%)だった。

 火災による死者は4人で、前年同時期と比べて2人増加した。火災による負傷者は25人で、前年同時期と比べると3人増加した。

FIBA3x3ワールドカップ2025に出場した 井後 健矢さん 南区在住 30歳

「挑戦」する度、大きく開花

 ○…今大会12位で終えた自身初のワールド杯出場。身長198cmの自身より、さらに高い海外選手の素早く力強いプレーに「一筋縄ではいかなかった」と世界との壁を痛感。だが日本の「スピードとチームの連携に手応えも感じた」とも語る。ベスト8入りは逃すも上位の国に競り勝つなど、逆境の中で成長したことを実感。「ロス五輪で金メダル。その思いを一層強くした」と語る。

 ○…大阪府出身。バスケを始めたのは小学6年生だが、実は遅咲き。中学時代は補欠でもない「応援団長」だった。それでも恩師に頼み込み、高校は高知県の有名なバスケ強豪校へ。練習量とレベルの高さに「超後悔した」が、厳しい環境が自身を成長させた。入部以来、先輩のプレーを見て、真似ることを徹底。その技術を言語化しノートに書くほど研究した。「ある日、急に同じプレーができるようになった」とその感覚は忘れない。3年生で初レギュラーを獲得。チームを県大会準優勝に導いた。

 ○…「唯一みんなとゆっくり話せる時間」と食事を大切にしている。スペイン留学中やアジア杯大会期間中も、自ら選手やスタッフに声をかけ食卓を囲んだ。「仲間として戦うのか、仕事として戦うのか。ビッグゲームを勝ち切るにはチームワークが絶対必要」が持論。アジア杯では男女代表選手が互いに応援し合う光景があったという。

 ○…世界に挑戦するため相模原プロセスに所属して1年。年間数十カ国の海外遠征をこなす。「日本人の礼儀の良さ、文化の素晴らしさに気がつき、誇りが芽生えた」と語る。クラブの目標は世界最高峰の大会である「マスターズの優勝」。「チームからさらに新たな代表選手が生まれるように、経験を伝えていきたい」と力強く語った。

表敬訪問の様子。左から3人目が本村市長、右から3人目が久野実行委員長

相模原納涼花火大会 本村市長「私も楽しみ」 主催者が市役所で報告

 9月6日(土)に相模川高田橋上流(中央区水郷田名)で開催される第52回相模原納涼花⽕⼤会=関連記事あり=の実行委員会が8月20日、相模原市役所を訪れ本村賢太郎市長らに大会開催の報告をした。

 例年8月末の開催だったが今年は「9月上旬」となることについて本村市長は「これまで(子どもたちにとって)夏休みの思い出だったが、今年は夏休みが終わってもまだ楽しみがあるといった感じ。私も楽しみにしています」と話した。また、LIL LEAGUEの出演が決定したことについて「私の周辺でも話題になった」と反響ぶりに驚いていた。

 花火大会を巡っては8月、横浜市内での開催で事故があった。観客の安全対策が求められる中、久野新一実行委員長は「皆さんが安心して鑑賞できるよう準備しています」と説明した。

店頭チケットあり

 チケットは南区相模大野のサガミックス(ボーノ相模大野内)、中央区横山の中村書店で一般来場者協賛チケットに限り、枚数限定で店頭販売されている。公式HPからも購入可能。なお荒天時、相模川増水時は翌日7日(日)に順延。翌日も開催できない場合は中止。

24日に行われた大阪戦の平田ひかり選手(左)=WEリーグ提供

ノジマステラ 8月31日、ホーム初戦 対広島 午後5時開始

 女子サッカープロリーグ、2025/26 SOMPOWEリーグ第4節が今週末に開催される。

 ノジマステラ神奈川相模原は8月31日(日)、相模原ギオンスタジアム(南区)でサンフレッチェ広島レジーナを迎え撃つ。午後5時キックオフ。

 10日のホーム開幕戦が天候により延期となり、今季初のホーム戦。川島はるなキャプテンは「勝利を届けられるよう、気持ちを込めて戦います。スタジアムで共に戦っていただけると嬉しい」と来場を呼び掛けた。

 当日は3時からキッチンカーやグッズ売店が並ぶ「ステラパーク」が開園する。選手1人が参加するサイン会は3時45分から4時5分まで。

 チームは24日時点で勝点0、最下位となる。チケットの詳細はチーム公式ウェブサイトを確認。

ブルーベリー狩りを楽しむ子どもたち

大沢地区 夏の食を満喫 子どもNTがイベント

 大沢地区子どもの居場所ネットワーク情報交換会主催によるイベントが8月20日、相模原ミヤコブルーベリー狩り園で行われ、36人が参加した。

 同会は大沢地区で子どもの居場所活動を行う大島学習教室、くすのき広場、みんなの場てとてと、こども食堂さくらんぼの4団体で組織。「地域の子どもたちに楽しい夏休みを過ごしてもらう」ことを目的に企画され、それに賛同した同園が無料で園を開放した。参加者からは「楽しい」「甘い」といった声が聞かれた。てとてと代表の杉山春さんは「地域の皆さまに助けられて今日実現できて良かった。園のご協力に心から感謝します」と話した。

 参加者はブルーベリー狩りを堪能した後、上九沢団地のくすのきの会場に集まり、餃子の王将淵野辺店から提供された弁当や民生委員が差し入れたスイカなどを楽しみ、夏の一日を満喫した。

お披露目会で公開されたものの髪の毛で顔を隠す金太郎(左)、人形師が「良い表情」と絶賛した金太郎の顔

相原当麻田地区 帰ってきた金太郎、お披露目 明治の山車人形 修復から戻る

 相原当麻田地区に明治時代から伝わる金太郎の山車人形の修復が完了し、8月16日に相原八幡宮でお披露目会が行われた。

 この金太郎は台座を含めて高さ2・2〜2・4mほど。1894(明治27)年に新調され、以来、地域の祭礼文化を伝える象徴として大切にされてきた。100年以上が経過していたこともあり、胴、足、腕、指などに剥落している部分が目立ち、頭髪はかつらが貼り付けられていた。岩座(台座)にも劣化があったため、祭りのできなかったコロナ禍に修復を決断。2023年の文化庁の地域文化財総合活用推進事業で修復が行われていた。

 お披露目会は、相原当麻田自治会と當麻田囃子連が合同で開催。集まった地域住民や関係者らの前で修復から帰ってきた金太郎が披露された。入魂の儀などが終わると、同囃子連の中田忠会長は「先代たちが残してくれた人形の修復が完了して涙が出る思い。子どもたちをはじめ地域の方に愛してもらえれば」と話した。

文化財的な価値「非常に高い」

 今回、金太郎人形の修復を行ったのは、埼玉県熊谷市で江戸時代から続く「長野屋」の人形師である六代綱季(つなすえ)さん。

 初めてこの金太郎を見た時、綱季さんは「あまりの素晴らしさにため息がもれた」と振り返る。さらに、「人形は裸であればあるほど、服で隠すことができない。つまり裸であるほど金額が高くなる。人形の中でも金太郎は価値が高い。この人形も当時新調された方がかなりのお金と時間を掛けて作ったのでは」と推測する。「非常に素晴らしい人形で当麻田、相原の宝であり、相模原の宝になるもの。文化財として価値が認められる日が来るはず」と力強く話す。

 今回は主に欠けてしまった部分や剥落、人形内部などの修復を1年かけて行った。綱季さんは「文化財的な価値が非常に高いので、修復は最小限に済ませた。これ以上の修復をするならレプリカを作った方がいい」とも話した。

 なお、金太郎人形が地域に披露されるのは、今のところ相原八幡宮で夏に行われる例大祭のみ。また、山車に乗せて地域を巡行するには電線に引っ掛かるため現状では難しいという。中田会長は「橋本駅の再開発や周辺道路の電線地中化の際には改めてお披露目し、本来の地域の祭りに戻していければ」と思いを口にした。

台風通過後の城山ダムの放流(東日本台風災害記録誌より)

発災の前に対策を 市HPでは各種情報を発信

 2019年の10月12日から13日にかけて関東地方を通過した令和元年東日本台風。市内では特に中山間地域を中心に多数の土砂災害が発生した。

 相模原市が22年にまとめた災害記録誌によると、長時間の記録的な豪雨により、城山ダムで運用開始以来初となる緊急放流(異常洪水時防災操作)が行われた。これにより洪水の危険性が高まり、過去最多となる6000人以上が風水害時避難場所に避難した。市内は200カ所以上の土砂崩れが起き、300件以上の家屋の倒壊、浸水が発生。停電・断水は約4000件で起き、400カ所以上で道路などが損壊した。

 東日本台風の被害を受けて、市では風水害時避難場所を拡充。さらに、「さがみはら防災ガイドブック」の全戸配布を実施した。小学校などでマイ・タイムラインの作成促進を行うなど、一層の防災知識の普及啓発に努めている。

台風シーズンへ

 これからは秋の台風シーズンに突入する。「大雨が一番強く降ってから1時間以内、あるいは3〜4時間を中心としてがけ崩れが起きやすい」ということが統計的に知られており、この時間帯は特に注意が必要となる。

 市では前述の防災ガイドブックやホームページなどで洪水や土砂災害から身を守る方法などを紹介している。風水害の大きな特徴は発災前に避難することができること。突然起こる地震に対して、台風や大雨などは気象庁などからさまざまな防災情報が発表され、情報をキャッチすることで対策することができる。

 台風や集中豪雨に対する家の備えとしては「瓦など、屋根材の点検(風で飛ばされないか)」「アンテナポール、支線の補強」「雨戸などの補強」「雨どいのつまりの除去」「納屋や物置の危険性などの確認」などを挙げる。さらに、大雨などで道路から雨水が流入することを防ぐ土のうの準備(各土木事務所で状況に応じ支給)、停電に備えて懐中電灯や携帯ラジオの用意もポイントに挙げている。

 市ホームページでは防災ガイドブックを閲覧できるほか、さまざまな災害対策を紹介している。

地震峠に設置された4コマの案内板

「怖さを感じて」 鳥屋・地震峠の4コマ案内板

 鳥屋地域では、関東大震災で山が崩れ16人が生き埋めとなり亡くなった。地域では遺族や住民らで組織する地震峠を守る会が「二度と被害を起こさぬように」と、伝承活動に努めている。

 今年5月には、「地震峠についての説明板はあるけれども、詳しく4コマ漫画みたいなものがあると分かりやすい」と、4コマの案内板が設置された。

 この案内板は、県立津久井高校の漫画研究部の部員とOBが制作した。コマの中には土砂災害を鋭く描写したシーンが描かれており、制作した生徒やOBは「絵を見て当時がどんな様子だったか想像してもらえたら」、「山津波に流されている様子を表現したので、見る人によってはショックを受けるかもしれない。史実に基づいて描いたので怖さを感じてほしい」、「100年前に地形が変わるほどの被害があったということを4コマを通して知ってもらえれば」という。

 なお、現地に見学の際は馬石自治会館(鳥屋93)のスペースを臨時駐車場として使用することができる。

川柳募集

 タウンニュース相模原支社では毎月月末号に掲載される「タケシの万能川柳」の川柳を募集しています。投句いただいた作品は毎日新聞「仲畑流万能川柳」などでおなじみの水野タケシさんが選句します。応募方法は右記枠内に。
スーパーボールすくいを楽しむ参加者

多世代で夏を楽しむ 介護施設で うどん振る舞い

 地域の誰もが自由に参加できるコミュニティカフェ『湖カフェ』が8月7日、与瀬のけいゆう通所介護で行われ、高齢者ら約45人が参加した。

 今回は『ぷち』と称し同所利用者の手作りした手打ちうどんが振る舞われたほか、プチ夏祭りを開催。子どもの姿も多く見られ、にぎやかな一日となった。企画スタッフは「104歳のおばあちゃんが、子どもたちと触れ合うさまが微笑ましかった」と話した。

 次回は9月26日(金)、特別養護老人ホーム相模湖みどりの丘(寸沢嵐)でカーレットを実施予定。(問)相模湖地域包括支援センター【電話】042・684・9065。

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過去の様子

約100人の力作を展示 9月7日 サンエールで書道展

 「みどり・碧 習字教室 合同作品展」が9月7日(日)、サン・エールさがみはら(西橋本)で行われる。11時30分〜17時。

 幼児から大人まで約100人の作品を展示。無料体験コーナーもあり。主催者は「『楽しく学んで好きになる』がモットーのみどり習字教室の作品展です。ぜひ観に来てください」と呼び掛ける。(問)阿部さん【携帯電話】090・7009・7723。

販売される一例。市の木、ケヤキがデザインされた直径600mmのふた=市提供=

数量限定 相模原市が下水道のマンホールふたを販売 9月1日から30日申込受付

 相模原市は規格が変更になり使われなくなった下水道マンホールのふたを市として初めて限定販売する。

 サイズは2規格あり、直径600mm(デザイン6種)が3300円、直径300mm(同2種)が2200円(ともに税込)。それぞれ10枚の数量限定。購入は各規格1枚までで、希望者多数の場合は抽選により購入者を決定する。

 今回の販売は下水道について身近に感じてもらうことを目的とするもの。市下水道保全課の担当者は「下水道や環境について普段はあまり注目していない人にも、これを機に興味を持ってもらいたい。下水道や水を大切にするきっかけになったら嬉しい」と話している。

 担当者によると、愛知県豊橋市・一宮市、埼玉県寄居町、茨城県水戸市など他の自治体でも同様の取り組みが行われており、「茨城県龍ケ崎市で6枚のマンホールふたを販売した際には39人の応募があり、倍率は6.5倍に達した」という。

 申し込み期間は9月1日(月)から9月30日(火)まで(必着)。申し込みは市ホームページ(下記にリンクあり)に掲載されている申込用紙に必要事項を記載し、下水道保全課へ郵送または直接持参する 。申し込み条件、ふたの写真や詳細も同ページから確認できる。

 販売されるふたのうち2枚は、9月1日から30日の期間、市役所本庁舎本館1階のインフォメーションコーナーで展示される予定。問い合わせは同課【電話】042-707-1908。