さがみはら緑区 文化
公開日:2025.08.28
相原当麻田地区
帰ってきた金太郎、お披露目
明治の山車人形 修復から戻る
相原当麻田地区に明治時代から伝わる金太郎の山車人形の修復が完了し、8月16日に相原八幡宮でお披露目会が行われた。
この金太郎は台座を含めて高さ2・2〜2・4mほど。1894(明治27)年に新調され、以来、地域の祭礼文化を伝える象徴として大切にされてきた。100年以上が経過していたこともあり、胴、足、腕、指などに剥落している部分が目立ち、頭髪はかつらが貼り付けられていた。岩座(台座)にも劣化があったため、祭りのできなかったコロナ禍に修復を決断。2023年の文化庁の地域文化財総合活用推進事業で修復が行われていた。
お披露目会は、相原当麻田自治会と當麻田囃子連が合同で開催。集まった地域住民や関係者らの前で修復から帰ってきた金太郎が披露された。入魂の儀などが終わると、同囃子連の中田忠会長は「先代たちが残してくれた人形の修復が完了して涙が出る思い。子どもたちをはじめ地域の方に愛してもらえれば」と話した。
文化財的な価値「非常に高い」
今回、金太郎人形の修復を行ったのは、埼玉県熊谷市で江戸時代から続く「長野屋」の人形師である六代綱季(つなすえ)さん。
初めてこの金太郎を見た時、綱季さんは「あまりの素晴らしさにため息がもれた」と振り返る。さらに、「人形は裸であればあるほど、服で隠すことができない。つまり裸であるほど金額が高くなる。人形の中でも金太郎は価値が高い。この人形も当時新調された方がかなりのお金と時間を掛けて作ったのでは」と推測する。「非常に素晴らしい人形で当麻田、相原の宝であり、相模原の宝になるもの。文化財として価値が認められる日が来るはず」と力強く話す。
今回は主に欠けてしまった部分や剥落、人形内部などの修復を1年かけて行った。綱季さんは「文化財的な価値が非常に高いので、修復は最小限に済ませた。これ以上の修復をするならレプリカを作った方がいい」とも話した。
なお、金太郎人形が地域に披露されるのは、今のところ相原八幡宮で夏に行われる例大祭のみ。また、山車に乗せて地域を巡行するには電線に引っ掛かるため現状では難しいという。中田会長は「橋本駅の再開発や周辺道路の電線地中化の際には改めてお披露目し、本来の地域の祭りに戻していければ」と思いを口にした。
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