中原区版【10月31日(金)号】
だるまに目入れをする福田氏(左)

川崎市長選挙 福田氏が4選果たす 市民「市政継続」 投票率は32%

 任期満了に伴う川崎市長選挙が10月26日に投開票され、無所属で現職の福田紀彦氏(53)が25万票を獲得し4選を果たした。福田氏の3期12年にわたる市政評価などが争点となる中、市民は「市政継続」を選んだ格好だ。投票率は32・93%で衆院選との同時選挙となった前回よりも24・73ポイント下回った。

 午後8時、4期目の当選確実の一報が伝えられると、選挙事務所は支持者らの万雷の拍手に包まれた。あいさつに立った福田氏は「謙虚に市民のみなさんとの対話を重視し、これからも川崎の発展のために未来を作っていくこと。その具体的な政策を実行し、川崎が成長することができるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。選挙期間中、市内7区で約130回にわたる「青空集会」と呼ぶ演説集会を行った福田氏。「私の思いや政策をしっかり訴えることができた。最も充実した選挙ができた」と振り返った。公約として掲げた卓越スクール(高専)の設立については、大学関係者からも関心が寄せられるなど期待の高さに驚いたという。喫緊の物価高対策については、「今後、国の政策と連携しながら取り組んでいきたい」と気を引き締めた。政令市を県から独立させる「特別市」制度の実現については浮上する「副首都構想」を意識し、国へしっかり訴えていく考えを示した。

 市長選には福田氏のほか、川崎市議を辞職して無所属で挑戦した山田瑛理氏(42)、出版社CEOで事務事業評価で税金の使い道を正す党から出馬した宮部龍彦氏(46)、社会福祉法人理事で共産党が推薦した野末明美氏(60)、無所属で会社員の國谷涼太氏(25)、無所属で清掃員の関口実氏(67)の5氏が立候補し、街頭演説などでそれぞれの政策を訴えたが及ばなかった。

 中原区の投票率は34・79%で前回比で24・95ポイント下がった。
謝辞と抱負を述べる鹿島団長

中原消防団 100周年式典、盛大に 団長「さらなる充実を」

 中原消防団(鹿島連団長)の100周年記念式典・祝賀会が10月26日、ホテル精養軒で盛大に開催され、出席した166人が節目を祝った。鹿島団長は「これを契機にさらなる消防団活動の充実を」と抱負を語った。

 1925年(大正14年)に、中原町誕生と共に発足した消防組織。その後、中原町が川崎市に編入し、中原消防組は川崎第5消防組に。戦時下に消防組と警防団が一元化され、警防団となり、戦後、中原消防団が誕生した。

 その消防組織ができて100年目を迎えた中原消防団。節目を祝おうと会場には歴代の団長をはじめ、来賓、関係機関、現役の団員らが式典に出席した。冒頭、登壇した現団長で第20代の鹿島団長は「連綿と続いている中原消防団を諸先輩方につないでいただけたことに感謝している」と謝辞を述べた。続けて、年々中原区の都市化が進み、消防団に課された役割が多岐にわたることに言及し、「火災発生時の後方支援をはじめとした大規模災害に備えた知識の向上、家族を守ることにつながる応急救護技術の習得などが必要とされている。100周年を契機にさらなる消防団活動の充実を図っていきたい」と今後に向けた抱負を語った。

 沖本里恵中原区長、望月廣太郎川崎市消防局長ら来賓の祝辞の後には、川崎市から100周年の記念表彰、中原消防団OB会から記念の目録が贈られた。

 式典の後に行われた祝賀会では、第8代中田隆団長の乾杯の発声の後、100周年を記念して製作された記念映像がスクリーンに映し出されると、出席者は映像を見ながら対話に花を咲かせ、交流を深めた。そのほか、100周年を祝して川崎木遣会による歌や、消防団員も所属する下小田中囃子連中による獅子舞も披露され、盛会のうちに幕を閉じた。

「地域と子ども達の未来を育む会」を立ち上げ、代表を務める 横澤 昌(あきら)さん 上小田中在住 46歳

子どもたちと共に成長し

 ○…大戸小学校のPTA会長だった経験を生かし「子どもたちにもっと地域のことを好きになってもらえる活動がしたい」と団体を立ち上げた。数年前なら考えもしなかった今の姿に、自分が一番驚いている。「あきちゃんがやるなら、きっと面白い」と集まってくれる仲間の存在が心強い。10月には、親子で月見団子づくりに挑戦するイベントを初めて企画した。「大人も子どもと一緒に成長できるように取り組んでいきたい」

 ○…「幼少期に経験した楽しい思いを、同じように味わせてあげたい」という気持ちが原動力。子ども時代、キャンプや行楽地などへ出掛けるときに、両親は友人たちも一緒に連れ出してくれた。「子ども同士で自由に遊べてうれしかった。大人はいつも温かい目で見守っていましたね」

 ○…生まれ育った武蔵新城の街が大好き。「昔ながらの商店街が多く、人情味があるところがいいですね」。一時期はユーチューバーとして、お気に入りの店を紹介する食べ歩きの動画を投稿していたことも。仕事はプラスチック加工の技術職。国内はもちろん、海外に出張する機会も多い。「ときには出張先のホテルをキャンセルして、ソロキャンプしています」。一人になり、あれこれと思いを巡らす時間も大切にしている。

 ○…今後のビジョンは、子どもたちの「やってみたい」を形にできる環境づくりや、地域・世代を超えてつながる交流を広げること。「難しいことは考えず、ともに過ごす空間をみんなが楽しんでくれたら」。日本の文化や伝統を伝えながら、地元に慣れ親しめるものをと、来年2月には恵方巻を一緒に食べる催しを考え中だ。やりたいことは盛りだくさん。それでも「何よりも自分が一番楽しんでいます」。
中原ファイブスターズJr.のメンバー=チーム提供

中原区選抜Jr.が優勝 市学童軟式野球

 「第36回川崎市学童軟式野球大会」の決勝が10月18日、等々力球場で行われ、ジュニア(小学5年生以下)の部で中原区の選抜チーム「中原ファイブスターズJr.」が優勝した。

 今大会のジュニアの部には、市内7区の選抜8チーム(前年度優勝の高津区は2チーム)が参加。中原区ファイブスターズJr.は、同大会に単独チームの部で出場していない5・4年生19人で大会に臨んだ。高津インフィニティ、多摩ホーミーレインボーズJr.に勝ち、決勝では麻生ジュニアリバースと対戦。9対3で勝利を収め、5年ぶりに優勝した。稲本彰秀監督は「バッテリーを中心に守備力とチームワークで優勝することができた。短期間の中での練習で、選手たちの成長に驚いた」と大会を振り返った。主将を務めた藤原遥人さん(木月子ども会野球部)は「このチームの強みはチームワーク。どの試合もみんなが活躍し、優勝できて最高にうれしかった」と喜んだ。
川崎市全町内会連合会の幹部と市長

全町内会連合会 市へ要望書を提出 新規10件含む46件

 川崎市全町内会連合会(持田和夫会長)は9月30日、来年度の予算編成に対する要望書を福田紀彦市長に提出した。各区の代表者と共に市役所を訪れた持田会長は「大変厳しい財政状況が続いていると聞いているが、当連合会の活動もご理解の上、ご配慮いただきたい」と要望した。

 同連合会は、毎年9月に各区の町内会・自治会の要望をまとめて市長に提出している。今回はそれぞれの区から、新規10件を含む46件の要望を提出した。

 各区の代表者の要望に耳を傾けた福田市長は、「生活者視点の要望はとてもありがたい。市立学校体育館への空調設備の設置については、スピード感を持って取り組んでいく。その他の要望も関係各所と協議しながら進めていきたい」と応じた。

中原区「駅利用者、通学路の環境整備を」

 中原区町内会連絡協議会(松川正二郎会長)は、昨年からの継続7件を要望した。松川会長は「駅の熱中症対策は利用者の安全にかかること。道路拡張については進捗を説明してほしい。要望以外にも、豪雨に関する浸水の備えをと市長に伝えた」と話した。

 中原区町会連絡協議会が要望した7件は次の通り。

 ▽「JR武蔵小杉駅における利用者に配慮した環境整備」「JR南武線の向河原駅・平間駅の橋上化及び周辺地域の安全確保」「区内道路(国道409号線)の整備」「区内道路(苅宿小田中線)の整備」「区内通学路の環境整備」「放置自転車及び路上へのはみ出し販売対策」「資源物やごみの分別ルールと排出マナーの周知徹底、地域の実情に応じた柔軟なごみ収集の検討及び建築事業者への指導」
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にぎわう境内(上)とまつられる二基のみこし

日枝神社 丸子山王祭にぎわう 今年から秋開催に

 丸子山王日枝神社(山本喜道宮司)の「山王祭」が、25日・26日に開催された。例年8月13日から15日に行われていたが、今年から10月の第4土・日曜になった。

 境内にはゲームや飲食などの模擬店が立ち並び、家族連れでにぎわった。両日、奉納演芸が披露され、地域の人々が熱くなるメインイベントの大神輿渡御は、26日に周辺の丸子連合9町会を大神輿が巡行した。

 山本宮司は「夏の酷暑を避けて、今年から秋開催にした。あいにくの雨模様だったが、地域の人たちに楽しんでもらえてよかった」と話した。
活動を紹介する情報誌も発行

「散歩」でつながりづくり シニア世代が参加

 近所をおしゃべりしながらゆっくり散歩を―。シニアの人たちが参加し、中原区で定期的に実施されているのが「ご近所さんぽ」だ。

 「ゆるいつながりの場」、外出する機会の創出を目的に2022年から始まった「ご近所さんぽ」。現在は、小杉・丸子、玉川、大戸、住吉の4エリアで実施されている。申込み不要で誰でも気軽に参加でき、風景を楽しみながら地域を歩いたり、参加者がガイド役になってエリアの魅力を紹介したり、地元のイベントに参加したりと、各回内容が異なる。

 参加特典として、手ぬぐい(先着)や、カードの贈呈も。区地域ケア推進課の担当者は「『地元の知らない場所を知ることができた』とおっしゃる方もいて好評です」と話す。参加メンバーが写真や次回予定などを紹介するオープンチャットも公開中。今後の予定等は中原区のウェブサイト。
賞状を手渡す藤嶋理事長(右)

東京応化 「理科好きな子、増やしたい」 103団体へ2千万円超助成

 (公財)東京応化科学技術振興財団(藤嶋昭理事長/中原区中丸子)は10月27日、ホテルARU KSPで2025年贈呈・表彰式および活動成果発表会を開催した。

 科学教育に取り組む団体の活動成果を発表するポスターを展示し、昨年同財団が普及・啓発を助成した団体の活動成果を披露。贈呈・表彰式では第20回「科学教育の普及・啓発助成」団体103件(総額2480万円)を紹介した。

 優秀活動賞は「たのしい子どもの科学教室」の出張教室事業を行う特定非営利活動法人かながわ子ども教室(小島啓三郎理事長)が受賞。ほかに活動奨励賞として3つの団体が選ばれた。かながわ子ども教室の小島理事長は「教室を立ち上げて今年で28年になる。機材費がかさむ中、こうした助成金のおかげで子どもたちのために活動することができる」と感謝を述べた。

 藤嶋理事長は「選考に苦労したが、各団体にはこれからも将来の日本を背負って立つ『理科好きの子どもを増やすため』の活動を継続してほしい」と思いを込めた。
研究発表を披露する児童たち

内藤アカデミー 「ふるさと」を研究発表 児童が6班に分かれ

 下小田中で学習塾・学童保育を展開する「内藤アカデミー」は10月16日、併設の体育館で恒例の研究発表会「オータムサミット」を開催した。

 オータムサミットは、児童たちが複数の班に分かれてテーマごとに研究し発表する。今年は「豆博士が『神奈川+エチオピア』を学ぶ」をテーマに、エチオピア、横須賀、三浦、横浜、足柄、川崎の「ふるさと」について、6チームに分かれて劇やダンスなどを交えながら保護者の前で発表を行った。

 内藤幸彦教室長は「ここを卒業した大学生たちがボランティアで手伝ってくれて、たくましい姿を見せてくれた。子どもたちの発表も良くできていた」と話した。

市民団体の取り組み紹介 11月15日「ごえん楽市」 

 かわさきボランティア・市民活動フェア「ごえん楽市2025」が11月15日(土)、かわさき市民活動センターと、ららテラス武蔵小杉外周の公開空地で開催される。午前10時30分から午後3時30分。入場無料。

 市内67のボランティア、NPOなど市民活動団体が出展。それぞれがワークショップや販売、パフォーマンスなどで取り組みや社会貢献活動を紹介する。詳細は「ごえん楽市2025」公式ウェブサイト。
外務省の仕事などを紹介する小日向さん

橘高校 外務省職員が講演 生徒120人が聞き入る

 市立橘高校で10月23日、外務省職員が訪れ、同校国際科の1年生から3年生約120人に向けて外交や国際理解についての講座を行った。

 同講座は、高校生の外交政策や国際情勢等に対する関心や理解、意義の向上を図ると共に、外務省の業務を知ってもらい、進路選択の参考にしてもらうことを目的に毎年外務省が実施している。今年度は全国の高校89校で実施する予定で、神奈川県内では同校で2校目。

 今回同校を訪れたのは、総合外交政策局国際平和協力室の小日向みなみさん。小日向さんは、外務省の仕事や日本外交の取り組み、海外における安全対策、自身が大学時代を過ごしたインドでの経験について、時折クイズを交えながら説明。高校生に向けて「皆さんは日本の将来を担う人材。国際社会で活躍してほしい」とメッセージを送った。

 その後、小日向さんと生徒有志40人で座談会を実施。講座を聞いて考えたことなどを発表し、生徒から「外務省で働いて心が震えた経験は」と質問があがると、小日向さんは「今日の高校講座。皆さんがこんなに関心を持って活発に意見を言う姿に心が震えた」と笑顔で答えた。

 本紙の取材に対し、小日向さんは「今回こうして講座で話をするのが初めてで緊張した。外務省だけでなく、いろいろな形で国際社会への協力に興味を持ってもらえたら」と感想を語った。同校の加藤若菜さん(3年)は「外国へ留学したい人もいるので、今回話を聞けて進路の幅も広がった。貴重な経験ができた」と話した。
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小杉のタワマンを背景に打ち上げられた花火

「丸子の渡し」へ思い込め 「祭り」「花火」大盛況

 かつて多摩川を挟んだ東京と神奈川を結ぶ交通や物流の手段として利用された渡し舟「丸子の渡し」が体験できる「丸子の渡し祭り」が10月13日、丸子第一広場と、大田区の多摩川丸子橋緑地の両岸で行われた。

 丸子の渡し復活協議会が主催した同イベントには5000人以上が来場。投網体験やおはやし、阿波踊りなどさまざまな企画で盛り上がる中、渡し舟を体験しようと多くの人が乗船チケットを求めた。小杉陣屋町に住む小学3年生の女児は「思ったよりも舟のスピードが速かった。楽しかった」と初めて乗った渡し舟の感想を語った。同協議会の尾木孫三郎会長は「多くの人が来てくれた。新しく来た人たちが地域の歴史を知ってもらえる機会になれば」と期待を込めた。

 丸子地区連合町内会で組織する丸子多摩川観光協会内の実行委員会が主催した「丸子の渡し花火」が10月18日、多摩川河川敷の上丸子天神町野球場付近で開催された。

 川崎市制の新たな100年に向けての希望、子どもたちの思い出づくり、多摩川の安全祈願をこめて企画された同花火。約30分にわたり、色とりどりの花火が打ち上げられると両岸に詰め掛けた来場者から大きな歓声が上がった。

(株)タウンニュース 終節に向け、応援の一助に 川崎Fの特別号を配布

 タウンニュース川崎支社では「川崎フロンターレ」特別号を発行。10月18日(土)の清水エスパルス戦の当日、武蔵中原駅、武蔵小杉駅周辺で会場に向かう同チームのサポーターらに配布しました。

 紙面には、ジュニーニョ選手のインタビューや、弊社が1998年から2006年まで取材してきた同チームの歴史を知ることができる懐かしい記事を掲載。また「組織マネジメント」をテーマにしたキャプテンの脇坂泰斗選手らの新たにインタビュー記事も載せています。

 次回は11月8日(土)のホームゲームの当日、近隣の駅などで配布予定。

 また富士通スタジアム川崎やフロンタウンさぎぬま、Anker フロンタウン生田、川崎市民プラザなど試合当日以外も入手できます。無くなり次第終了。お早めに。

俳優・森次晃嗣さんに聞く 「ウルトラセブンは分身」 シニアに熱いメッセージ

 ウルトラマンシリーズは来年、放送開始から60周年の節目を迎える。数ある名作の中でも誉れ高いのが「ウルトラセブン」だ。主役のモロボシ・ダンを演じた俳優、森次晃嗣さん(82)=藤沢市在住=に、当時の思い出や年齢を重ねても元気に過ごす秘訣を聞いた。

 --「セブン」撮影当時の思い出は。

 「高校卒業と同時に、文字通りかばん一つで北海道から上京し、ジャズ喫茶などで住み込みで働いた。オーディションを勝ち抜いてモロボシ・ダン役を射止めたのは24歳の時。撮影には毎日始発で藤沢の自宅を出て、成城学園前のスタジオまで通った。40度の熱があっても撮影したことも。過酷なスケジュールで、よく1年やれたと思う。特に心に残っているのは、海底人が人間の海底開発に抗議して攻撃してくる『ノンマルトの使者』。実はもともと地球に住んでいたのは海底人の方で、ダンも地球人がしたことに苦悩する。ウルトラセブンは戦争もテーマに置く、社会派ドラマだった。怪獣もエレキングやキングジョーなど魅力があったから、人気があるんじゃないかな」

 --ウルトラセブン=モロボシ・ダンは、森次さんにとってどのような存在ですか。

 「もはや分身と言える存在だと思う。色んな役を演じてきたけれど、やっぱりモロボシ・ダンなんだ」

 --他のウルトラマン役を演じた俳優とも交流があるとか。

 「昨年、同じ藤沢に住む、つるの剛士さん(ウルトラマンダイナ役)から『今日暇ですか』と電話があってね。彼の自宅に行ったら高野八誠さん(『ウルトラマンガイア』ウルトラマンアグル=藤宮博也役)とか若いウルトラマンも何人かいて。お酒を飲んで、話をして、元気をもらったよ」

 --「セブン」の後も、時代劇から現代劇までさまざまな役を演じてきました。長く活躍できた秘訣は。

 「60代に入ってからは、若くはないけれどおじいちゃんでもない、難しい役どころが多くなった。でも挑戦することを大事にしていたので、もらった役は全力で取り組んできた。70代に入り、流石に体力の衰えを感じるようになって、海までの散歩を日課にしていた。振り返ると好きなことをやってこられたと思う。でも、まだまだファンのみんなに元気な所を見せていかないとね」

 --現在は藤沢で飲食店「ジョリー・シャポー」を経営されています。

 「以前は店でシャンソンを歌ったりもしていた。今はほとんど娘に任せているけれど、今も年に数回はファンミーティングを開いている。ファンの皆さんが、こんなに長くセブンを大切に思ってくれてありがたい」

 --ファンからサインを求められた際、色紙には必ず「正義」「勇気」「希望」と書くとか。

 「正義を貫くには勇気がいる。勇気があれば希望が生まれる。この言葉を生涯大事にしている」

 --最後に読者にメッセージをお願いします。

 「いつ何が起きるか分からないからね。若い人に力をもらって、一緒に楽しくいきいきと生きていきましょう」

「等々力を走ろう」

 Uvanceとどろきスタジアム(等々力陸上競技場)で12月6日(土)に開催される「なかはらランニングフェスタ」の参加者を募集している。同実行委員会主催。

 楽しく走ることを目指し、子どもから大人まで気軽に参加できる。種目は小学4〜6年生(約3Km)、一般(約4・5Km)、小学1〜3年生と家族が対象のファミリーラン、小学生以上の車いすラン(各1Km)など。富士通陸上競技部のOBが講師を務めるランニング教室も行われる。一部種目は区内在住者以外も参加可。申し込みは11月25日(火)まで(先着順)。詳細、申込みは中原区ウェブサイトで。
JR武蔵小杉駅から中原区役所への経路の交差点

視覚障がい者目線で歩く  川崎は「バリアー」だらけ 協会の要望、実現に壁

 川崎市視覚障害者福祉協会では毎年、川崎市長に要望書を提出している。その内容は交通機関の安全確保や高齢者問題など多岐にわたるが、大半が実現に至っていない。だが要望の「現場」を訪ねると、川崎の街は決してバリアフリーではないことが実感される。

 JR武蔵小杉駅から中原区役所に向かうルートを歩くと、頻繁に人と車が行きかう交差点にぶつかる。協会ではこの交差点に「音響式信号」を設置するよう、数年前から要望してきた。だが協会関係者によれば、「行政から『近隣住民に許可を得る必要があり、難しい』と聞いた」という。

 音響式信号の設置の可否を決めるのは神奈川県警だ。要望の扱いを記者が尋ねたところ、「今回の要望を受け、中原警察と共有の上、現場の交通実態を把握して整備に向けた作業を進める方針」と答えた。この県警の回答に、協会副会長の舩橋光俊さんは「予算の都合などで難しいものも多いことは承知している。実現してもらえるならありがたい」と語った。

画一的な線引き

 要望の中でも協会が「通りにくい」との印象を持つのが、鉄道各社への要望だ。今回の要望では、視覚障がい者が頻繁に利用する「川崎市視覚障害者情報文化センター」の最寄り駅であるJR八丁畷駅と、同駅に向かう乗り換え地点であるJR南武線浜川崎支線尻手駅の「3番線」のホームドア設置も求めた。

 この要望は、川崎市から神奈川県の「鉄道輸送力増強促進会議」を経由して鉄道事業者に伝えられる。JR東日本横浜支社に問い合わせたところ、「ホームドア設置に関しては、乗降者数10万人以上の駅等を優先している。2031年度末までの整備目標である330駅の中に、南武線浜川崎支線は含まれていない」とのことだった。

 舩橋さんは「乗降者数など画一的なデータで線引きされては、両駅の設置は絶望的。視覚障がい者が多く乗降している特性も踏まえて欲しい」と悔しそうだ。

踏切は特に「怖い」

 要望の内容以外にも、障がい当事者が「怖い」と声を上げる場所は、市内各所にある。川崎区の京急大師線と国道409号線が斜めに交差する「大師第一踏切」がその典型だ。歩道の幅が広いこともあり、視覚障がい者がカーブに気づかず車道にはみ出たり、直進して線路に落ちたりするトラブルが後を絶たないという。舩橋さんは「踏切から出られずに電車にひかれてしまったら、一発で命を落としてしまう。点字ブロックを整備するなど、対策を講じて欲しい」と訴えている。
ペンキを塗る小学女児

川崎市子ども夢パーク 「ゆめ横丁」準備進む 子どもの権利を体感

 川崎市子ども夢パーク(高津区)の秋恒例のイベント「こどもゆめ横丁」が11月3日(月・祝)に開催される。企画立案から売上金管理までを子ども自身が担う「子どもの権利」体感イベント。参加予定の31組が当日に向け、懸命に店舗設営に取り組んでいる。

 毎年11月20日は川崎市子どもの権利条例が定める「かわさき子どもの権利の日」。この日に合わせ、子ども夢パークでは企画づくりから模擬店づくり、商品の店頭販売やお釣りや売上金の管理まで、すべてを子どもたちだけで完結する「こどもゆめ横丁」を、2006年から開催している。

 10月4日には「第一回横丁会議」があり、出店者で「子どもが買い物を楽しめる工夫」などを協議。18日からは廃材とくぎ、金づちなどを使った模擬店作りが始まった。

 参加者の保護者らには「大人は手出し、口出しをしないこと」という「ゆめ横丁」のルールを共有の上、事務局のスタッフが会場に常駐し、安全確認をしたり相談に乗ったりする。

 本番を1週間後に控えた27日、高津区内の小学校に通う女児3人は自力で建てた模擬店にペンキを塗っていた。3人は入学前から客として「ゆめ横丁」を訪れてきたといい、「いつか自分も」という希望が叶い、今回初めて「雑貨店」を出店するという。手をペンキだらけにして、「楽しみ!」と声を弾ませた。

 3日は午前11時から午後3時までで、午前11時45分までは高校生年齢以下の子どものみ入場可能。問い合わせは子ども夢パーク【電話】044・811・2001。

家族向け冬コンサート 12月20日 市平和館で

 「中原区役所コンサート〜ウィンター・キッズ・スペシャル〜」が12月20日(土)、川崎市平和館(木月住吉町)で開催される。午前11時、午後1時30分からの2公演。

 出演は国立音楽大学出身の歌とピアノのユニット「mori&momo(もりもも)」。子ども向けの歌やポップスなどを披露する。バルーンアーティスト・まこプーさんも来場し、子どもにバルーンのプレゼントも。観覧無料。事前申込制で各回160人。申し込みは区ウェブサイトで11月25日(火)まで。問い合わせは地域振興課【電話】044・744・3324。

中原区 「ペップトーク」を学ぶ 11月18日 参加者募集

 シンプルでポジティブな言葉を使った「ペップトーク」というコミュニケーションスキルを学ぶ講座が11月18日(火)、中原区役所5階の会議室で行われる。午前10時から11時30分。主催は区高齢・障害課精神保健係。

 風岡奈穂子さんを講師に迎え、発達特性を持つ大人や子どもへの言葉かけとして、やる気を引き出す「ペップトーク」を学ぶ。発達特性を持つ当事者、家族、支援者、関心のある人も受講可能。参加費無料。予約制で先着50人。申し込みは11月17日(月)までにウェブサイトか電話で。(問)【電話】044・744・3297

選手が練習するグラウンドでシュート!

GO!GO!!フロンターレ

選手と触れ合う「青玄まつり」開催!

 川崎フロンターレの練習拠点である麻生グラウンドを舞台に、恒例の地域交流イベント「第13回あさお青玄まつり」が11月9日(日)に開催される。主催は川崎フロンターレ麻生アシストクラブ。午前11時30分から午後3時30分。入場無料。小雨決行。

 麻生区の和太鼓グループ・夏蒐太鼓(なつかりだいこ)の演奏や、麻生高校チアリーディング部によるステージパフォーマンスのほか、キックターゲットなどのアトラクションや、U等々力で人気のキッチンカーが並ぶ飲食コーナーが楽しめる。憧れの選手に会えるサイン会には、大関友翔選手、神橋良汰選手などが登場(変更になる可能性あり)。写真撮影や握手を通して選手と触れ合い、フロンターレをもっと身近に感じる一日になりそうだ。

 ほかにも、こどもサッカー教室や、若手選手が生活する青玄寮とクラブハウスの見学ツアーも開催(既に募集締切)。

 当日は小田急多摩線・栗平駅から無料送迎バスが運行される。(問)同クラブ【電話】0570・000・565

画像はいずれも川崎フロンターレ