逗子・葉山版【11月21日(金)号】
馬場さんによるロープワーク指導

葉山中学 「いざの時」共助の主力に 防災デーを初開催

 葉山町立葉山中学校(森岡孝校長)は11月6日、全校生徒を対象に、講演会や体験活動を通じて、災害時に役立つ知識と技術を身に付けることを目的に「防災デー」を初めて開催した。森岡校長は平日の昼間に災害が起きた時、町の中で救助や避難活動などで力になれるのは中学生だと強調し、いざという時の活躍に期待を寄せた。

 当日は体育館での講演会と地域の協力団体による体験活動を実施。

 講演会は「災害時・避難生活時に中学生ができること 災害時の中学生の働きの事例」と題し、一般社団法人日本災害救援活動士協会の馬場賢親さんが登壇。災害時は【1】避難支援【2】救助救出活動【3】初期消火活動【4】応急救護手当【5】避難所開設準備・運営といった「共助」が多くの人命を守ることになると強調した。

 過去の災害時に中学生が活躍した事例として、「近所のおじいさんを負ぶって避難所へ連れて行った」「大けがした人を吹雪の中、ビニールシートで担架を作り、救急車まで運んだ」「避難所で女子のチームが障害のある人の名簿を作成し、トイレのサポートを行った」などを挙げた。

 馬場さんは、生徒たちに「人助けはリスクもあるので、まず自分自身の安全を第一にしたうえで、できることを考えてほしい」と訴えるとともに、大人に対しても「アイデアを出してあげて」と呼びかけた。

多様な体験活動

 講演会の後は各教室で体験活動が行われた。

 馬場さんは「ロープワーク」を指導。垂直ロープに物を結ぶ「テコ結び」や水平ロープを強く張る「巻き結び・蝶結び・滑車掛け巻き付け結び」を伝授。テコ結びは床に物が直接置けない時に役立ち、実際の現場では携帯電話の充電などで利用したと実例を挙げると、生徒たちは納得の表情でうなずいていた。

 葉山ロータリークラブ(富田淳会長)は心肺蘇生法訓練講座と「災害時の食と水について」の講座を実施。携帯浄水器を使って生徒たちが汲んできた泥水をろ過した水を富田会長が飲んでみせ、非常食の紹介も行った。生徒たちは実際にアルファ米の試食をし、初めてアルファ米を食べたという1年生女子は「思ったよりもおいしかった」と感想を語った。

 他にも、病院、消防署、社会福祉協議会、町防災課、消防団、赤十字、学生ボランティアなどの団体が協力。

 生徒たちは、担架なしでの人運び、消火器体験、土のう作り、車椅子体験、避難所開設、救急車見学、ペット防災の話、備長炭電池作り、東日本大震災被災体験者による話などを通じて知見を広めた。
表彰状を手に笑顔を見せる田代さん

葉山消防田代さん 県安全運転競技で3位 葉山町から10年ぶり入賞

 第52回神奈川県自動車安全運転競技大会が10月18日、横浜市の運転免許センターで行われ、葉山町消防本部勤務の田代洋平さん(25)が公的機関の部で第3位となり、葉山町勢として10年ぶりの入賞を果たした。11月10日には功績をたたえる表彰式が葉山町消防署であり、桐田吉彦葉山安全運転管理者会会長と河野朗葉山警察署長連名の賞状が贈られた。

 同大会は安全運転管理者選任事業所に勤務する自動車運転者を対象に、競技を通じて安全運転の啓発と交通事故の防止を図ることを目的に行われている。

 田代さんは初参加。9月3日、横須賀南警察署で学科テストで行われた三浦半島エリアの地区予選で上位5人が県大会に進める中、田代さんは1位通過。県大会では運転技能と日常点検整備のテストが実施された。

 田代さんは「車両点検は毎日のことだが、大会に出て再確認できたことはよかった」と振り返り、気を引き締め直した。業務で運転する際の心構えとして、「緊急車両で赤色灯が回っていると基本的に一般車は止まってくれるが、『止まってくれるだろう』、ではなく、きちんと安全確認をする意識を持つようにしている」と語った。今後、消防車も運転できるように中型免許取得のために教習所に通っており、今年中に取得できる見込みだという。

 田代さんは高校卒業後に入庁し、現在6年目。11歳の時に東日本大震災が起きて、子どもながらに「災害が起きた時に葉山のために何かしたい」と思い、消防士を志したという。

 「これから火災が増えるシーズンなので、身の回りの火の元の確認をしっかり行い、家族、ご近所も含め、火災予防を意識してほしい」と町民に呼びかけた。

運転者の鏡

 表彰式に出席した山梨崇仁町長は、一度免許を取ると交通法規などを振り返ることが少ない中で、改めて交通安全について勉強し、賞を取ったことは「運転者の鏡となる」と功績を称えた。また、町役場は他の町村と比較して交通事故が多いことから、「しっかりと事故予防に取り組んでいく」と決意を示した。

 河野署長によれば葉山町は11月10日時点で交通事故による死亡者ゼロが1490日継続中だが、神奈川県内では今年110人が死亡しており、全国ワースト2位だという。「町内でも毎日のように交通事故は起きている。今回の受賞を糧に交通事故ゼロを達成できるよう頑張っていきたい」と意気込んだ。

若者向け「学習スペース」の運営を始めた「Hayama-de」の代表を務める 須釜 杏菜さん 葉山町一色在住 22歳

身も心も葉山漬け

 ○…葉山町の子どもや若者を中心とした地域の居場所作りに取り組む「HAYAMA居場所プロジェクト」でのボランティアや、町外でも教育支援の活動に携わってきた。今年5月、友人らと任意団体「Hayama-de」を立ち上げ、目標としている葉山に関わりのあるユース世代に向けたコミュニティー運営に邁進している。

 ○…一色小を卒業後、横浜の中高一貫の私学に進学した。自分同様に進学を機に町外に出る子どもは多い。結果的に同世代と葉山で会う機会は少なく、集まれる場所もない。学校では「葉山ってどこ?」と言われることもしばしば。自然と意識は地元に向かった。また、学校の友だちとはシビアな話をしづらいこともある。さらに学生時代は異世代との交流も少ない。そこで「地元でいろいろな交流ができる場を自分で作ってみよう」と団体を立ち上げた。

 ○…小学生低学年では水泳、合気道などの習い事。高学年になると「勉強の視野を広げたい」と中学受験のために塾通い。中学・高校時代はバドミントン部で汗を流した。大学生になるとボランティア活動に積極的に参加。組織は上下関係ではなく、人とのつながりが土台になるということを学んだ。一方で、社会を知るために、コンビニ、飲食店をはじめ塾講師、警備、フィットネスクラブの受付、空港関係など多くのアルバイトに精を出した。何事にも全力投球の頑張り屋だ。

 ○…「葉山が好き。空気感や時間の流れ方がいい。場所で言えば芝公園からの富士山」と目を輝かせる。人のつながりのネットワークの強さも魅力で「防犯や安心感にもつながる」と強調する。最近、地元の伝統を受け継ぐ意味で「木遣り」も始めた。とことん葉山にこだわっていく。
川から水を汲み上げ

逗子市 災害用トイレに川水活用 市内各所で防災訓練

 逗子市は11月から12月にかけ、市内小学校地区ごとに防災訓練を実施。11月8日の沼間小学校地区で行われた訓練を取材した。

 今回、災害時に上水道が断水し、水洗トイレが使用できなくなった場合に活用する「マンホールトイレ」に初めて川の水を利用する訓練が行われた。かつてはプールの水を使用していたが、プールがなくなってからは貯水タンクの水の使用が前提となっていた。同小に設置されている貯水タンクの容量は6t。生活用水として約3日分とされているが、市防災安全課の担当者によれば、マンホールトイレを流すのに1日約2t、他に清掃などでの使用を加味すると3日間で10t近い水量が必要となる。そこでプールの水の代替案として川の水の活用が取り入れられた。

 訓練は学校近くを流れる田越川から水を汲み上げ、120m先の校内のマンホールまでホースをつなぐ方法で、地域住民が見守る中、地元消防団が行った。

 ポンプは1分間に100リットルの勢いで水を汲み上げる力があり、水がホースを伝い、歩道橋などの坂道も通って無事マンホールまで届くと拍手が沸き起こった。

 避難所運営訓練では障害のある要支援者用の部屋が設けられたり、避難所内での連絡手段としてトランシーバーを使ったりなど初めての試みもみられた。
(上)入賞者(左下)町長賞の作品(右下)議長賞の作品

葉山防火ポスターコン 火事の怖さ絵で伝える 入賞者10人を表彰

 葉山町消防本部(伊藤義紀消防長)は11月14日、葉山町教育総合センターで町内の小学4年生を対象にした防火ポスターコンクールの表彰式を行った。

 毎年秋季火災予防運動期間に行っているもので、今年で19回目。112点の応募があり、町長賞、議長賞、消防長賞(3点)、危険物安全協会長賞(5点)が選ばれ、表彰された。

 山梨崇仁町長は「伝える力が素晴らしい作品」と受賞を称えた上で、「火災は人が原因で起こることが多いから、逆に人の手で防ぐこともできる。皆さんのポスターは消防の皆さんが火災予防を訴えるときの大きな力になる」と語った。

 町長賞を受賞した降旗颯真(そうま)さんは、悪者が「ヒヒヒ」と笑うのと「火」をかけて「『炎』になる姿」を表現した。

 議長賞の田口桜太郎さんは7月30日の津波警報を念頭に、「逃げるときは火を消してから」と強く訴えた。

 応募全作品は11月28日(金)まで教育総合センター学びの広場に展示中。
昨年建碑された慰霊碑

戦後80年の慰霊祭 砲台に消えた子どもたち

 終戦直後の1945年10月20日に小坪地区で起きた洞窟砲台内の爆発事故から80年。

 犠牲者遺族会主催の慰霊祭が11月29日(土)、慰霊碑前(逗子市小坪5)で午後1時から行われる。今年は犠牲になった子どもたちの名前が刻まれた碑が新たに建てられた。

 また、同日、小坪コミュニティーセンター講堂で、午後2時から、逗子の歴史を学ぶ会が主催する歴史講演会「逗子に砲台があったころ」も開催される。定員80人(申し込み順)。参加費500円(小中学生無料)。

 (問)【電話】046・871・9674(山田さん)

視覚障害者支える催し 11月30日 文化プラザで

 視覚に障害や悩みを持つ人を支えるイベント「ブラインドワールド!2025」が、11月30日(日)、逗子文化プラザ市民交流センター(逗子市逗子)で開催される。時間は午前10時から午後2時まで。

 同企画は、視覚障害者に必要な情報を届けるとともに「あなたは一人ではない、仲間がいるんだ」と伝え、小さな一歩を踏み出すきっかけの場になることを目的としている。2019年に始まり今年で7回目。視覚障害のある当事者と支援者で実行委員会を作り運営している。また、一般市民にとっても視覚障害への理解を深める場となることも目指す。

 当日は、相談会や体験会、機器展示会など、多彩な催しが並ぶ。協力団体であるKDDIの社員が講師を務める「初心者向けiPhone実践講座&相談会」は、同機種を触ったことがない、または使っていない視覚障害者やその家族らが対象。午前と午後の2回開催され、「声でメールやラインを送る方法」や「もしもの時に身近な人の目を借りる方法」などを学ぶ。参加は無料で、各回定員15人(申込多数の場合は抽選)。11月21日(金)までの事前予約が必要で、メール(bw.madoguchi@gmail.com)で申し込む。

 このほか、専門家による相談や便利用具の紹介・体験ができる『かなエール』、当事者同士が悩みを語り合う『交流相談スペース』、音訳や点訳などの市民ボランティア団体の紹介コーナーも設けられる。

 主催のブラインドワールド実行委員会は「見えるかたも、見えない見えにくいかたも、一緒にご来場ください」と呼びかけている。

 (問)同実行委員会【メール】bw.madoguchi@gmail.com
利用を呼び掛けるチラシ

葉山に新たな学習空間 大学生が企画

 葉山に関わりのある若者世代に向けたコミュニティー運営に取り組む大学生による任意団体「Hayama─de」(須釜杏菜代表=人物風土記で紹介)が、勉強や作業の場所を探す10代・20代の学生、若者に向け「学習スペース」の一般開放を11月から始めた。

 現状はあくまでスペースの開放だが、その場に集まった人同士で教え合ったり、交流することなどもある。今後は、教育支援や進路サポート、体験機会支援なども視野に入れる。

 須釜さんは「葉山は図書館も午後6時までだったり、若者が気軽に集える施設がない。高校進学や就職を機に町外に出る人が多いので、『地元の仲間』作りにつなげたい」と意気込む。

 対象は中学生から25歳以下で、居住地域は問わない。場所は一色小学校新館(一色)か株式会社ヌマタ3階スペース(下山口)のいずれか。時間は平日午後5時から9時、土日祝は昼間か夕方以降。詳細は同団体のInstagram(@Hayama_de88)で確認。利用は登録制。

 12月20日(土)には説明会と語る会「たきとも」を開催。

 (問)同団体【メール】hayamade88@gmail.com(須釜さん)

沼間小 車椅子体験で優しさ知る 逗子市社協が企画

 逗子市立沼間小学校(沼間/雨宮彰子校長)で11月14日、4年生児童が「総合的な学習の時間」の一環でまち中での車椅子体験を行った。

 逗子市社会福祉協議会職員から車椅子の扱い方を習った児童らは、車椅子1台に4、5人の班に分かれ、ボランティアの「車イスの会」の人たちに付き添われ、校外へ出発。東逗子駅と逗子市商工会に向かった。

 道中、段差があるところで引っかかったり、前輪を持ち上げたり、坂道を後向きに下るなど、苦労しながら進んでいった。

 東逗子駅では長澤宗和逗子駅長から、券売機は車椅子でも使用しやすいように奥行を設けたり、エレベーターのボタンを低い位置に設置するなどの工夫がされていることを聞いた。

 児童らの体験に同行した車椅子利用者の畠中一郎さんは「いいまちづくりは人との関係からだと思うが、障害者との関係づくりは難しい。この体験で車椅子の人の気持ちを分かってくれたらうれしい」と語った。児童たちには「困っている人がいたら『お手伝いしましょうか』と声をかけてほしい」と呼びかけた。

 当日は車椅子体験と合わせて、図や記号だけで情報を伝えるピクトグラムについても学んだ。逗子木育の会の大塚広美さんが、その意味合いや歴史を説明し、児童らは「段差に注意」を意味するピクトグラムを実際に描いてみた。

 体験を終えた男子児童は「段差や坂道は大変だった。まちで困っている人がいたら助けてあげようと思う」と語った。
若江漢字《時の光の下にII(死の島)》1989-2024年 ミクストメディア作家蔵 photo:Koda Mori

県立近代美術館 葉山 若江漢字とボイス 2月23日まで

 神奈川県立近代美術館 葉山(一色)で、展覧会「若江漢字とヨーゼフ・ボイス 撮影されたボイスの記録、そして共振」が開催中。会期は2026年2月23日(月)まで。

 同展は、横須賀市在住の美術家・若江漢字氏と、20世紀ドイツを代表する芸術家ヨーゼフ・ボイス(1921―86年) の二人に焦点を当てる。

 若江氏は44年横須賀生まれ。60年代前半から作家活動を開始し、70年代以降の西ドイツ滞在を機にボイスの仕事に共鳴。以後、交流を重ねながら、94年に横須賀市にカスヤの森現代美術館を創設。ボイスをはじめとする現代美術の紹介と自らの創作活動を並行して行ってきた。

 ヨーゼフ・ボイスは、人間の創造行為を社会運動へと広げる「拡張された芸術概念」を提唱。ドイツの国際美術展「ドクメンタ」などで作品を発表する傍ら、教育や政治活動も実践した。

 会場では、若江氏がボイスのドクメンタでのアクションや来日の様子などを間近で撮影した貴重な記録写真を展示。多くが初公開となるこれらの写真は、若江氏の作家としての視点も伝える。あわせて二人の造形作品も展示し、両者の共通項と独自性を考察する内容となっている。

 会期中、若江氏によるギャラリートーク(12月6日(土)・13日(土)・1月10日(土))やパフォーマンス(12月6日・1月10日)も予定されている。

 開館時間は午前9時30分〜午後5時。月曜休館(祝日除く)。

 (問)同館【電話】046・875・2800
フェス告知のチラシ

葉山町 楽しみながら環境学ぶ 11月29日 フェス開催

 葉山町環境課と葉山町クリーンセンターは11月29日(土)、「はやま環境フェス」を開催する。時間は午前9時から正午まで。会場は葉山町クリーンセンターと葉山町福祉文化会館の2カ所。「100年後も、自然と人を想う町、葉山」をテーマに、楽しみながら環境について学べる企画を多数用意している。

 クリーンセンターでは、普段見ることのできないごみ処理や資源化のプロセスを間近で見学できる「クリーンセンター施設見学ツアー」(ガイド付き・ガイドなしを選択可)を実施。子どもたちに人気の「重機やパッカー車の乗車体験」「ごみ収集体験」も行われ、働く車を身近に感じられる。また、生ごみから作られた堆肥の無料配布(約1kg、持ち帰り用の袋持参)も行う。

 福祉文化会館1階では脱炭素や緑地保全、鳥獣対策に関するパネル展のほか、フードドライブ、学校備品リユース品販売などを実施する。ロータリーではキエーロ(生ごみ処理機)の実演や野菜の販売も行われる。2階和室では不用となった家庭用品を譲り合うリユース市が開かれる。

 両会場を巡るスタンプラリーも行われる。スタンプを集めると賞品が当たる抽選に参加でき、オリジナル缶バッジも進呈される。

 会場間の移動には無料送迎タクシーが利用できる。駐車場はないため、町では公共交通機関での来場を呼びかけている。

 (問)葉山町環境課(【電話】046・876・1111)またはクリーンセンター(【電話】046・876・1153)
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【1】力走を見せる最高齢参加の長谷川さん【2】子どもの躍動感あふれる走り【3】きつくても笑顔【4】白熱したリレー

にこにこ保育園 笑顔の全力疾走 にこリンダッシュ100人参加

 葉山にこにこ保育園(葉山町長柄/松尾真弓園長)が主催する「第2回にこリンダッシュ 50mタイムトライアル」が11月15日、町立長柄小学校グラウンドで行われた。

 年中から上は89歳まで100人が参加し、50mを笑顔で全力疾走した。希望者による2本目のダッシュでは親子や兄弟、夫婦で対決する場面も見られた。ラストは全員参加によるリレーを実施。途中、大差がついたかと思うと、接戦になったりと白熱した展開で大いに沸いた。

 松尾園長は「子育てや仕事でスポーツをやっていなかった人も沢山いると思うが、これをきっかけに再開してくれたらうれしい。また子どもたちの成長を応援するためにも今後も継続していきたい」と語った。

 最高齢参加の長谷川忠信さん(89)は「最後まで転ばず走れて良かった」と笑顔を見せた。

 各部門の1位の選手とタイムは次の通り。敬称略。

 ▽年中の部=野澤颯/11・603秒▽年長の部=小野沢朔/9・945秒▽小学1・2年生の部=高橋宇汰(2年)/9・297秒▽小学3〜6年生の部=山本桔太(5年)/7・664秒▽中学生以上女子の部=新倉千尋/8・449秒▽中学生以上男子の部=濱野望登(もと)/7・033秒

ユニバーサル絵本講座 市民交流センターで

 目の見える子と見えない子が一緒に楽しめる「ユニバーサル絵本」の製作講座が、11月29日(土)に逗子文化プラザ市民交流センター(逗子市逗子)で開催される。主催はユニバーサル絵本ライブラリーUniLeaf(ユニリーフ)(大下利栄子代表)。市民向け講座は5年ぶりの開催。

 ユニバーサルデザイン絵本は英国発の手法で、一度絵本をバラし、透明シートに本文を点字で打ち、見開きごとにはさんで再製本する。初心者や高校生も参加しており、点字の仕組みが学べる。

 完成した絵本は全国の目の不自由な子どもの家庭や教室へ貸し出される。

 時間は午後1時30分〜4時30分。定員15人。参加費は絵本代・材料費込み2000円。小学生は保護者同伴。

 問い合わせ、申込みは同団体のウエブサイトの問い合わせフォームまたは【メール】info@unileaf.orgで大下さんへ。

星座にまつわるエトセトラ 「晩秋の熊たち」

 最近の熊の話題は、心がざわつきます。なぜ、こんな事になっているのか?春の星座と言われる「おおぐま座」、そしてその近くにいる「こぐま座」。この時期はどうしているのでしょうか。11月終わりのこの時期、日没から21時くらいまでの宵空におおぐま座は見つかりません。北の空に沈んでいるからです。ギリシャ神話では、熊にされた母親が狩人に成長した息子を見て思わず駆け寄りますが、突然、熊が襲ってきたと思った息子は弓矢を放とうと狙いを定めます。しかし、親殺しをさせてはならない、と大神ゼウスが息子も熊に変身させ、二人とも星空に上げた、といわれています。こぐまの尻尾の先には、北を指して動かない星、北極星があって、北の空で元気にクルクル回っていますが、おおぐま座は夜中過ぎにようやく見えてきます。本物の熊たちには早く冬眠してもらいたいですね。

「水中ウォーキング」 vol.40 人生100年時代今から始める終活のススメ

 逗子市の温水プールは小学校の水泳授業が終了した11月からは混み具合が緩和。この機会に水中ウォーキングにトライしてみませんか?NHKの健康番組(11月9日)では変形性膝関節症によって膝の痛みがつらい78歳(女性)が手術を選択せずに水中ウォーキングで改善したと紹介していました。膝の軟骨が減って痛みがあるという40歳以上の女性は2人に1人と多く、その軟骨にハリを戻す復活術がひざの若返りといわれています。個人差はあるものの、膝が若返るという水のパワーを試してみませんか。

 水中ウォーキングの効果は【1】浮力【2】水圧【3】抵抗【4】水温の4つ。【1】は体重が軽くなるため膝や腰の弱い人、肥満の人も筋力が向上。【2】は静脈のポンプ作用で心肺機能と血液循環がアップ。【3】は水の抵抗で運動量が自然に増加。【4】は体温よりも低温(約30度)のため寒冷刺激が体温調節機能を鍛える。さらに普段と違う状態での運動が脳への刺激になりフレイル(虚弱)予防には最適、そのうえ転倒の心配がまずありません。したがって普段運動しない人や高齢者にはぴったり。

 逗子の温水プールは午前9時の開始とともに60〜80代の常連でにぎわいます。ジャグジーや採暖室も設置。ビギナーと通常の2種類の水泳教室(50分・600円)も好評で葉山町民も入場者の約1割が健康増進施設利用券を活用しています。