青葉区版【12月4日(木)号】
左から大西代表、三輪さん、河原さん

映画研究会「シネ・あおば」 上映100回目達成へ 地域と人つなぐ場に

 青葉台周辺で活動する映画研究会「シネ・あおば」(大西紘一代表・80)の上映会が12月13日(土)をもって100回目の開催を迎える。立ち上げから約10年、代表の大西さん、発起人の三輪千加映さん(65)=人物風土記で紹介=、メンバーの河原靜さん(80)に思いを聞いた。

 古今東西の名作映画を上映するシネ・あおば。現在は主に青葉台コミュニティハウス「本の家」(青葉台2の25の4)で月に一度、概ね土曜に開催され、参加は無料。社会福祉協議会の「あおばふれあい助成金」を活用して活動する。99回の開催までで、延べ1717人が来場した。

 これまでに上映したのは、『エデンの東』、『慕情』など。上映作品は7人の運営メンバーが思い思いの作品を持ち寄り、協議の上決定するが、一般のリクエストも受け付けているという。

 今回の100回記念に際して、三輪さんが生成AIを駆使してマスコットキャラクターを作成。早速今回の告知チラシから登場している。「何か記念になればと思って。名前はまだ考え中」と三輪さん。

映画で広がる輪

 はじまりは2016年。さつきが丘地域ケアプラザで生活支援コーディネーターを務めていた三輪さんが、高齢者と地域をつなぐツールとして考え出したのが映画上映会だった。三輪さんは「映画は色々な世代の人とつながれる。参加者も当時を思い出すことで脳の活性化にもつながるはず」と思いを込める。

 代表の大西さんが初めて参加したのは3回目の上映会。「数回参加したら、三輪さんに『手伝って』と声をかけられて、今に至るわけです」と大西さん。初期には大西さんが上映作品の時代背景などを解説し、好評だったという。

 河原さんは14回目の『シェルブールの雨傘』上映で初参加。「今はネットで手軽に観られる時代だけれど、一人で観るのとみんなで観るのはやはり違う。ぜひ若い方にも来てほしい」と話す。今では区内50カ所ある掲示板に告知を出すのも河原さんの役目だ。

 三輪さんは同ケアプラザの職員を辞めた後も精力的に運営に携わってきた。「運営メンバーや参加者の支えでここまでやってこられた。大型映画館のない青葉区だけれど、作品を楽しみながら交流できる場を提供し続けられたら」と語った。

 100回目の記念となる作品は『麗しのサブリナ』。12月13日午後2時から。誰でも参加可。申し込みはLINE公式アカウントまたはシネ・あおば【電話】090・7018・0601へ。
市医療安全相談窓口に寄せられた相談内容分類

横浜市 医師・患者の隔たり解消へ 多世代へ情報発信

 横浜市は、市民が医療を身近に感じ、安心して医療従事者と話し合える社会の実現を目指し、このほど現役医師団体「やさしい医療のカタチ」と連携協定を締結した。トークイベントやブックフェアなどで情報を発信し、多角的な啓発活動を共同で展開していく。

 市医療局によると、市医療安全相談窓口に今年4月から9月末までに寄せられた相談件数1899件のうち、「医療従事者とのコミュニケーション」が663件と最多を占める(=グラフ)。相談内容は「医師にどう聞けばいいのかわからない」「自分の辛さが伝わっているのか不安」など患者が医師とのコミュニケーションにギャップを感じる声が多い。

 一方、同団体は「医師と患者の垣根をなくす」をテーマに医師4人を中心に2018年頃から「SNS医療のカタチ」として主にSNSで情報発信をしてきた。副会長の山本健人医師は、コミュニケーションギャップが原因で患者が医師との信頼関係を損なったり、治療がうまくいかないことが現場ではよくあると指摘。例えば、「セカンドオピニオン」は主治医とは別の医師に診断や治療方針について意見を求めることをいうが、そうした医療システムの知識がないために「診察も検査もしてもらえなかった」と不満に思う患者がいるなど、医療に対する「期待度」との間にギャップがあるという。

 同団体はSNSのユーザー層にはアプローチしやすいものの、高齢層への発信が難しいという課題があった。一方、市は広報紙などの広報手段があるが、若年層へのアプローチが課題だったため両者で連携することで、より幅広い年齢層に情報を発信し、「上手な医療のかかり方」についての啓発を進めていく。山本医師は「医学的に信頼できる情報を楽しくわかりやすく届けることで、よりよい治療を受けられるようにしたい」と語る。

 取り組みの一環として、市中央図書館でブックフェアを開催中。1月には市庁舎でトークイベントを開催する。市の担当者は「医療を身近に感じ、興味を持ってほしい」としている。
雑談を交わしながら霧が丘公園でラジオ体操をする参加者ら

老人クラブ 互助の輪に加わって 重要性増す「友愛活動」

 緑区にある霧が丘公園で、毎日ラジオ体操の会が開かれている。50代〜80代を中心に、多いときは50人ほど参加者が集まるという交流の場だ。(公財)市老人クラブ連合会の孤独・孤立防止の「友愛活動」の一環で始まったもので、現在は高齢者らの社会参加の場となっている。早朝の地域のたまり場を訪れ、活動の経緯や参加者の声を取材した。

 ラジオ体操が始まるのは午前6時30分。早朝の静かな公園に徐々に人が集まり、参加者の1人がラジオをかけると、全員が一斉に体操を始める。「誰かが仕切っているわけではない。誰でも参加していいので、自然と集まってくるんです」と、20年ほど前から通う80代の女性は話す。約5分の体操が終わると参加者らは散り散りに。雨が降っても元日でも、この光景が毎日繰り返されているという。

 今年の夏から通い始めたという50代の女性は「健康のために始めたけれど顔見知りが増えて、買い物やイベントなど身近な情報を交換する場にもなっている」と話す。高齢者同士の交流などを促すこのような「居場所・たまり場」は各地区にあり、市老人クラブ連合会HPの「友愛活動」のページにまとめられている。

一歩先の見守りへ 

 老人クラブとは地域を基盤とする主に高齢者による自主組織で、横浜市には1315クラブ、7万8020人の会員がいる。このうち6259人が市老人クラブ連合会理事長から委嘱を受けて「友愛活動員」として活動している(2025年4月1日時点)。

 友愛活動とは、霧が丘公園で行われているラジオ体操のような「居場所・たまり場」づくりのほかに、自宅訪問や日常生活の支援などさまざま。高齢者同士で同世代の仲間を支え合うことを目的としている。ところが、超高齢社会を迎え、高齢者の人口が今後約20年は増加を続けることが見込まれている一方で、友愛活動員の数は減少している。同連合会事業課の担当者によると、コロナ禍で外出を控えていた高齢者が自粛ムードが収まった後も自宅にこもっている傾向があり、今まさに友愛活動の重要性が高まっていることを実感しているという。

 同連合会として特に力を入れていきたいのが、自宅にこもりがちな高齢者へのアプローチだ。「元気な高齢者同士が仲良く活動するだけでなく、友愛活動員には一歩先の見守り活動として、『対象者』(一人暮らしの高齢者など)への電話や訪問などに取り組んでいただきたい」と担当者。顔の見える関係性ができれば必要に応じて地域ケアプラザや民生委員などと連携してサポートもできる。

 担当者によると友愛活動への理解度や熱心さは地区によってさまざま。緑区の老人クラブを取りまとめる緑区老人クラブ連合会の平井充子会長は、各クラブの活動の様子を把握するため区内全65クラブの視察を順番に行っているという。「会長として活動の実態を知らないと」と視察を始め、「率直な意見があり学びがある」と現状の把握に努めている。

 「高齢者をどうやって社会につなげていくか。孤立・孤独防止のために力を入れていきたい。日常から支え合う関係性ができていれば災害時にも生きる」と担当者は呼び掛けている。老人クラブへの入会や居場所・たまり場に関する詳細など問い合わせは各地区の老人クラブ連合会へ。

横浜市 空家増加に備え窓口強化 高齢者のみ世帯が3割に

 横浜市は「空家予備軍」の世帯数の割合が関東の政令指定都市で最も高い(第3期市空家等対策計画)。市はこれらの背景から「腐朽・破損のある住宅」等の数が今後増加していくことを見越して、8月から12月26日(金)までモデル実施として「近隣の空家等に関する相談受付コールセンター」を設置している。

 「空家予備軍」とは、一戸建住宅に住む高齢者のみ世帯のこと。この数が2013年から18年に約2万6千世帯、18年から23年に約1万1千世帯増加し、23年時点で世帯全体の約3割を占めている(第23回横浜市空家等対策協議会)。これは将来的に空家になる可能性が高い世帯が増えていることを意味する。

 コールセンター(【電話】03・4476・8043)の設置は、これまで市職員が対応していた相談業務を民間事業者に委託する取り組み。市の担当者によると空家等に関する相談件数は増加傾向で、特に樹木の繁茂に関する問い合わせが多い。

 市ではこのほか空家の流通促進に向け、空家所有者と空家活用を希望する人のマッチングなどに取り組んでいる。

上映会開催100回目を迎える映画研究会「シネ・あおば」を立ち上げた 三輪 千加映さん 桜台在住 65歳

地域と人の”ハブ”になる

 ○…12月13日(土)に、記念すべき100回目の上映会を開催する映画研究会「シネ・あおば」。その発起人として、運営メンバーに名を連ねる。「開催は月に1回。誰でも参加可。ゆるくやってきたからこそ、10年間続けてこられたのだと思う」と感慨深げだ。

 ○…岡山県出身。小学生の頃、市川雷蔵主演の「眠狂四郎シリーズ」に熱中。『嵐が丘』『ベン・ハー』などの名作に触れ、「思えばあれが映画を観るという体験の原風景だったかも」と振り返る。大学では食品の粘弾性について研究。卒業後は化粧品会社、ファッション業界、マーケティングに関するシンクタンク、果ては独立開業なども経験し、さまざまな業界を渡り歩いてきた。

 ○…転機は40代半ば。知人の紹介で大学教授の助手を務めることに。そこで社会福祉士に関心を持ち、働きながら資格を取った。「もともと人のためになる仕事が好きだったみたい」。桜台へ移り住んだのもこの頃。介護サービス事業所に勤めたのち、さつきが丘地域ケアプラザの生活支援コーディネーターに。地域と人をつなげるにはどうしたらよいか試行錯誤し、2016年に映画研究会「シネ・あおば」を立ち上げた。「市内で150あるケアプラザでも、事業を立ち上げたのは当時、自分くらいだったのでは」とにこり。

 ○…山下達郎や竹内まりやのライブ鑑賞がライフワーク。夫がベースを務めるバンドでは動画撮影やグッズ販売もサポートする。「毎年『ファイナルライブ』と言うけれどホントの最後はいつになるやら」と苦笑い。今年はシネ・あおばの節目の年。本業の社会福祉士としても独立し、忙しさは増すばかりだが、「地域と人をつなげる”ハブ”のような場所を作れたら」と笑みを見せた。
フリーバッティングに挑戦する児童

桐蔭大でスポーツ教室 親子420人が参加

 桐蔭横浜大学で11月22日、「第3回桐蔭スポーツチャレンジ教室」が開催され、近隣の小学生と保護者約420人が参加し、未経験のスポーツに挑戦した。

 同教室では野球、サッカー、陸上競技、柔道、剣道、バスケットボール、チアダンス、ハンドボールの8種目のスポーツに大学生と一緒に挑戦した。野球のフリーバッティング体験でも、大学生の部員が優しくコツを指導。「ボールをピーマンだと思って」と児童の苦手なものになぞらえて励ますと、児童は集中してバットを振っていた。

 同大学生支援部の関大輔主任は「どの教室も子どもたちが楽しそうに体を動かしていた。今後も小学生に向けたイベントを開催していきたい」と話した。
スネイス教授(左から2人目)、宮坂氏(中央)、朴教授(右から2人目)=桐蔭横浜大学提供

桐蔭横浜大学特任教授 宮坂氏ら先駆者に国際賞 次世代太陽電池の功績で

 国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)が主催する科学技術の国際賞「NIMSアワード」の授賞式が11月につくば国際会議場(茨城県)で開催され、桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授らペロブスカイト太陽電池の先駆者3人にメダルと賞状が授与された。

 物質・材料研究において顕著な成果を上げた研究者を顕彰する同賞。今年は宮坂氏、オックスフォード大学のヘンリー・スネイス教授、成均館大学校の朴南圭教授の3人が選ばれた。

 ペロブスカイト太陽電池は軽量で曲げることができるのが最大の特徴。次世代の太陽電池として期待されるほか、ノーベル賞の受賞対象としても有力視されている。

 授賞式に引き続き行われた受賞者による記念講演で、宮坂氏はこれまでの研究開発の道のりや、自身が立ち上げたベンチャーでの開発秘話、商業生産の動向を説明。スネイス教授は宮坂氏らが発表した論文に刺激を受けたというエピソードを紹介したほか、朴教授は太陽光発電技術の重要性を強調した。

 宮坂氏は「ペロブスカイト太陽電池の学術研究が大学院学生の努力によって日本で始まり、一緒に受賞した海外2名の研究者がこの太陽電池の高効率化を達成したことが現在の産業実装につながっている。国際交流と共同研究の重みを感じます」と話した。
5日のイベントチラシ

教会でクリスマスを 12月はイベント目白押し

 田園江田教会(荏田町474の1)で12月、続々とクリスマスイベントが開かれる。

 12月5日(金)午前10時からは礼拝堂でクリスマスをテーマに讃美歌や軽食を楽しむ会(入場無料)。そのほか1カ月を通してキャンドル礼拝やジャズ・ライブなど盛りだくさん。(問)同教会【電話】045・912・0930
被表彰者と来賓ら

美しい街づくりに貢献 1人と4団体を表彰

 「青葉まちの美化推進功労者表彰」が11月20日、青葉区役所で行われ、個人1人と4団体が表彰を受けた。

 同表彰は区内の各種美化活動で、清潔な美しい街づくりの推進に功績のあった個人と団体に行うもの。当日は青葉区連合自治会長会の久保田実会長らが来賓として出席する中、中島隆雄青葉区長が感謝状を手渡した。

 表彰者は以下の通り。カッコ内は推薦団体。敬称略。▽齋藤勲(中里連合自治会)▽柿の木台グリーンクラブ(上谷本連合町内会)▽Joy of Roses(横浜市立荏子田小学校)▽中恩田亀楽会(恩田連合自治会)▽横浜あおばライオンズクラブ(谷本連合自治会)
中島区長(左)と田村副会長

納税奨励表彰 区長賞に田村副会長 青色申告会での活動評価

 2025年度横浜市納税奨励表彰の「青葉区長賞」の表彰式が11月17日、区役所で行われた。

 市税の知識の普及啓発や納税意識の高揚に努め、税務行政の円滑な推進に貢献したとして贈られる同賞。今年度は(一社)みどり青色申告会の田村昭副会長に贈られた。

 田村副会長は21年に現職に就任。啓発イベントやキャンペーン、確定申告の相談等で精力的に活動してきた。表彰式後の懇談会では、自身の活動以外にも、市内の中小企業における研究開発環境の支援の必要性、企業連携などに話が及んだ。

 田村副会長は「中小企業の活気が市全体の活性化につながる」と力を込め、中島隆雄区長は「引き続き、申告会の皆さまに力を借りつつ、住みやすい街づくりに努めたい」と話した。

こどもの国でフラフープ 7日 体験教室

 「フープマン・ユーヤのフラフープ教室」が12月7日(日)、こどもの国中央広場(奈良町700)で行われる。午後1時から3時。

 フラフープギネス世界記録保持者のフープマン・ユーヤさんが、さまざまな技を直伝。同園オリジナルのフラフープ検定にも挑戦できる。

 事前申込不要。参加無料だが、別途入園料が必要。雨天の場合は14日(日)に延期。(問)同園【電話】045・961・2111
戦後の農業史を語る横溝さん

戦後農業史、滔々と語る 講演会に60人

 青葉区の郷土史を辿る連続歴史講演会が11月20日、地域史研究家の横溝潔さんを招いて青葉公会堂で開催され、約60人が講義に耳を傾けた。

 「郷土の歴史を未来に生かす」青葉区郷土史の会が主催する毎年恒例の連続講演会。第一回は「【田園編】農業と集落の移り変わり」と銘打って、戦後の地域のあゆみを追っていった。

 本業で農園を経営する横溝さん。自身の畑仕事の体験談も交えながら、江戸期から明治期の税制改革、当時の地域の主要産業、詩人・作家の佐藤春夫と中里村とのゆかりを紹介し、聴衆を頷かせていた。戦後に入ると農地解放をはじめとした農業改革、土地区画整理事業などに触れ、区内の農業の変遷を説いた。

 横溝さんは「『住んでいるのに地域の事を知らない』と聞きに来てくれたご近所さんもいた。ぜひ地元の歴史に関心を持ってもらえれば」と話した。

 来年2月の第二回では、地域史研究家の相澤雅雄さんが「地域開発と鉄道」について講演する(申し込み終了)。
授与式に出席した受章者ら

長年の功労に感謝 交通安全功労者表彰

 多年にわたり地域や職場で交通安全と交通事故防止に尽力した個人や団体を顕彰する「神奈川県交通安全功労者表彰式」が11月13日に県立音楽堂で行われた。また、20日には青葉警察署(鎌田純署長)で表彰状の授与式が行われた。

 同表彰の区内からの受彰者は以下の通り。敬称略。【県知事表彰(個人・団体)】工藤幸弘/宮田勝男/工藤保男/東急バス(株)虹が丘営業所【県公安委員会表彰(個人・団体)】鎌田安一/東急バス(株)青葉台営業所【県警察本部長表彰(個人)】鈴木茂/吉村昭夫【警察本部長表彰(団体)】青葉交通安全協会 中里支部【警察本部長顕彰(自家用)】宮野哲郎(旭興業(株)青葉自動車学校)【県警察本部長・県交通安全協会会長連名表彰】中山勝利/久保田実/谷口徹【県交通安全協会会長表彰】疋田良広/中山朋彦/加藤茂/嶮山開発(株)/(株)三橋緑化興業/医療法人社団恵有会緑協和病院/正行建設(株)/(有)丸和商会/(株)東名企業/(有)緑生園【県警察本部長・県安全運転管理者会連合会会長連名表彰】鴻秋尊(旭興業(株)青葉自動車学校)/横浜庭苑(株)【県安全運転管理者会連合会会長表彰】野坂佑一(社会福祉法人こどもの国協会)/塚越勇太(旭興業(株)青葉自動車学校)/学校法人愛和学院
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高所作業車を見上げる児童ら

美しが丘小1年 大興奮の作業車調査 近隣の企業が協力

 美しが丘小学校の1年生は11月18日、近隣の企業の協力を得て、実際の作業車を観察する授業を行った。児童らは、国語教材『じどう車くらべ』の内容にならい、さまざまな自動車の役割と仕組みの調査とまとめに取り組んだ。

 協力したのは、ナトリ電設(株)(緑区東本郷)と坂口建想(同)。油圧シャベルと高所作業車が登場し、それぞれの役割と仕組みの解説後、社員が実際に動かして見せた。砂場の砂をかき出し、大穴をあける油圧シャベルに児童らは大興奮。「もう一回やって!」とリクエストがやまなかった。高々と伸びる高所作業車のアームに感嘆の声をあげ、見上げすぎて後ろに転びそうになる児童も。見学後は、運転席やバスケットに乗り込み、キラキラとした表情でハンドルやレバーに触れていた。男子児童の一人は、「普通は近くで見られない車が見られて、レバーやボタンに触れて楽しかった。かっこよかったし、興味が湧いたかも」と話していた。

 ナトリ電設(株)の名取勲代表取締役は、「子どもたちの素直な反応がうれしかった。若い担い手が減っている業界でもあるので、これを機に、少しでも興味を持ってもらえれば」と期待を語った。
『おとこの潮路』を披露する演者

日頃の成果を舞台に 区老連芸能大会が盛況

 青葉区老人クラブ連合会と青葉区役所主催の「シニアいきいき芸能大会」が11月22日に青葉公会堂で開催された。

 当日は区内の各老人クラブ会員と一般参加を含め、42の個人・団体が出演。カラオケや踊り、詩吟、民謡など、日ごろの練習の成果を披露した。

 演者が登場すると観客の「待ってました」の声が飛び交い、会場は大盛り上がり。同連合会の佐々木勝幸会長は「この日のため、歌の練習や衣装の準備など打ち込んでくれている方がいる。楽しく暮らしていく張り合いになれば」と思いを語った。

市民が選ぶ「10大ニュース」 横浜高校センバツVなど

 横浜市は市内の出来事から市民に今年の大きなニュースを選んでもらう「横浜10大ニュース」の投票を12月12日まで受け付けている。

 「10大ニュース」は毎年行っており、出来事や市政ニュースの中から市民投票で決めるもの。

 今回は横浜高校が春のセンバツ高校野球で優勝したことや公園の全面禁煙化、現職が再選した市長選挙など、36のニュースから5項目以内を選ぶか、項目にないものを記入して投票する。

 投票できるのは市内在住者。市のサイトで投票できるほか、区役所広報相談係、地区センター、図書館などで配布するチラシに付いている専用はがきでの投票も可能。

 投票者の中から抽選で670人にありあけの「横濱ハーバー」やセンターグリルのナポリタン無料券など、企業や施設が提供するプレゼントが当たる。問い合わせは市民局広聴相談課【電話】045・671・2335。

納付書再発行を電子化 区課税分3税目が対象

 税金の納付書の再発行において、青葉区では11月から電子申請システムによる再発行手続きの受付を開始した。

 対象は青葉区課税分の市県民税(普通徴収)、固定資産税・都市計画税、軽自動車税の3税目。これまで納付書紛失の際は原則電話での対応だったが、利便性向上のため同システムが導入された。利用は「横浜市電子申請システム」から。

こどもの国でフラフープ 7日 体験教室

 「フープマン・ユーヤのフラフープ教室」が12月7日(日)、こどもの国中央広場(青葉区奈良町700)で行われる。午後1時から3時。

 フラフープギネス世界記録保持者のフープマン・ユーヤさんが、さまざまな技を直伝。同園オリジナルのフラフープ検定にも挑戦できる。

 事前申込不要。参加無料だが、別途入園料が必要。雨天の場合は14日(日)に延期。(問)同園【電話】045・961・2111
21年のブランク後、復職した遠藤さん

経験で磨かれた輝き 50代以上の「プラチナナース」

 医療需要が増加する中、熟練した技術と豊富な経験を持つ「プラチナナース」や復職看護師に注目が集まる。本紙ではそんな「プラチナナース」に現場で働く苦労ややりがいについて話を聞いた。取材協力/山本記念病院=都筑区=

 「プラチナナース」はこれまでの経験を生かし、輝いて働く定年退職前後の現役看護職員のこと。厚労省の報告によると、55歳以上の就業者は2022年末で約38万人になる。

 遠藤ふみ恵さん(58)は看護師3年目に結婚退職。出産後、「自信がなかった」と看護師として復職せず、飲食店などで働いた。介護職に携わっていた45歳の時、友人に「せっかくの国家資格がもったいない」と背中を押され復職した。21年のブランクに不安はあったが、「働き方は一緒。変則勤務など時間の融通も聞いてもらえる」とフォロー体制に心強さを感じている。復職に不安を抱える人に対しては「県の看護協会などがアドバイスしてくれるし、直接現場で技術指導してもらえるなど環境は整っている」と信頼を寄せる。あと1年半で定年退職を迎える遠藤さん。「一区切りと考えているが、『看護師』ではいたい」と再々復職も視野に入れる。

 宮崎県出身の鵜狩美智子さん(56)は看護学校を経て就職後、産休・育休期間を除き、34年以上、現場で働いてきた。横浜への転居を機に、同院に就職。「看護の現場は一人でできる仕事ではない。互いに助け合い、補完しあいながら、『患者さんの退院』という共通の目標に向かうチーム」と語る。「プラチナナース」の存在は、「患者さんにとってベテランがいる安心感」や「経験を伝えることによる現場のレベルアップ」などのプラス効果を挙げ、若い人への指導で「自分たちの成長にもつながる」と相乗効果も語る。今後も「必要とされる現場がある限り、貢献したい」と力強く語った。

  ※  ※  ※

 横浜市はプラチナナースや復職後のフォローアップなど支援研修などを実施、就業継続のサポートを行っている。
利用方法を解説するスタッフ

乗合交通の本格運行へ 「地域の足」問題に一手

 アプリや電話の事前予約に応じてルートやスケジュールを柔軟に組み合わせて運行する青葉区のオンデマンド乗合交通「あおばGO!」。本格運行へ向けた実証実験が11月から始まっている。

 高齢者の買い物や通院など、日常生活の移動が不便と感じる地域への支援として横浜市が推進する地域公共交通事業の一環。青葉区新石川・美しが丘・あざみ野地区の3エリアでは市内で最も早く、かつ広域で実証実験が進んでいる。平日運行で運賃は1回ごとに大人500円、小学生以下200円。今回から敬老パスによる割引や定期券が導入された。

 10月には利用者に向けた説明会が実施され、利用登録のサポートなどを行った。参加者の男性は「自分が住んでいるエリアは高齢者が多く、通院などで困っている」と話し、ある女性は、「前回はほぼ毎日使っていた。本当に助かっているので確実に実施してほしい」と訴えた。

 市地域交通推進課の担当者は「利便性を実感してもらい、ぜひ継続して利用してもらえれば」と期待を寄せた。

リチウムイオン電池 分別収集で火災予防 12月から「電池類」と一緒に

 横浜市では12月から、「燃やすごみ」に混じって捨てられていたリチウムイオン電池の分別収集を開始した。ごみ収集車やごみ処理施設の火災を防止するのが狙いだ。

 スマートフォンやモバイルバッテリーなどに使われているリチウムイオン電池は、衝撃や熱が加わると発火する危険がある。この電池が「燃やすごみ」に混ざって収集されたことが原因で、市内でも収集車の発火事故が起きており、2022年度から24年度までに28件、今年度も5件発生している(11月19日時点)。

 この事故を防ぐため12月からリチウムイオン電池を「燃やすごみ」と分け、乾電池などと一緒に「電池類」として分別回収することになった。

 モバイルバッテリーは分解せずそのまま、スマートフォンなどその他の機器は本体から取り外した状態で、週2回の「燃やすごみ」の日に他の電池と一緒に「電池類」として出す。

 膨張したり破損したりしているものやポータブル電源は、各区の資源循環局収集事務所に持ち込む。

電気火災も増加

 住宅などで発生しているリチウムイオン電池関連の電気火災も、市内で増加傾向にある。市消防局によると、25年度は11月19日までに57件(速報値)発生しており、21年度以降の年間件数を既に超えている。

 消防局では対策として関連製品を高温の車内に放置しない、本体に強い衝撃を与えないなどを挙げる。膨張や熱を持っている場合の使用中止も呼びかける。
わくわく構想発表会の告知チラシ

居場所づくりの構想を発表 都筑、港北エリア他の有志

 さまざまな人の孤立・孤独の防止を目的とした居場所づくりを支援する県の取り組みの一環で12月6日(土)、地域で居場所づくりを目指す人による「わくわく構想発表会」が行われる。午前10時〜午後1時。会場は神奈川大学みなとみらいキャンパス・5階中ホール(定員20人)。オンライン配信も同時実施。参加無料。申し込みは、県の委託を受け発表会などを企画する認定NPO法人こまちぷらすのHPから。

 当日の発表者は24人。それぞれが、高齢者や子育て世帯、若者などさまざまな人を対象とした「ゆるやかなつながりが広がる居場所づくり」の構想を発表する。

 堀絵里奈さんは都筑区に、生きづらさを抱える人に寄り添える居場所づくりを目指す。「他の人が当たり前にできることが難しくて生きづらさを感じている人に特に届けたい」と堀さん。自身が得意とするものづくり、特に手芸をする場所として開放することで、他人とのゆるやかなつながりが生まれるきっかけにするという。「お年寄りの方に関わっていただければ、手芸の技術や知識が生きるのでは」と話す。手芸の材料は不要になったものを寄付などで募って資源を循環させていくという。

 鈴木優希さんと松岡涼子さんは「地域で子育てを頼り合える食と暮らしのシェアリング」をテーマに、港北区内の団地の一角で主に子育て世帯を対象とした居場所づくりの構想を発表する。カフェと子どもの見守り機能を備えることで、子育て世帯や地域住民が集い、「ちょうどよい距離感」で暮らしをシェアできる空間をイメージしているという。鈴木さんは「小学生の居場所が少ないと聞いているので、小学生が安心して楽しく過ごせて、地域の大人と子どものゆるやかなつながりが生まれる場になれば」と話している。

 発表内容は構想段階のため変更の可能性あり。同法人は「取り組みを知りたい方、応援したい方、一緒に活動してみたい方など、どなたでも参加大歓迎です」と呼び掛けている。(問)同法人【電話】045・443・6700
はまふくコールのチラシ

介護・福祉の困りごと 抱えず、悩まず 「相談を」 はまふくコール・福祉調整委員会

 介護が必要になっても、さまざまなサービスを利用することで、元気で自分らしい生活ができる現代。一方で、介護サービスを受ける人・機会が増えた分、事業所や施設とのトラブルや困りごとなども多様化、複雑化しているという。

 横浜市は市民が安心して福祉サービスを利用できるよう支える仕組みとして今年5月にコールセンター「はまふくコール」を開設した。

 「はまふくコール」は、市内の介護事業所や高齢者施設について、苦情や相談、質問などを一括で受け付ける介護分野に特化した電話相談窓口。介護サービスや施設利用で困っている人、職場で問題を抱える職員などからの相談に対し、問題を整理し、利用者と事業所の間で円滑なコミュニケーションを図るためのアドバイスなどを行う。普段利用している事業所や施設に直接聞けないことなども相談しやすい窓口となっている。

 「はまふくコール」は【電話】045・263・8084(平日午前9時から午後5時)。

 このほか、市所管の全ての福祉保健サービス(高齢福祉、介護保険、障害福祉、児童福祉など)に対する市民からの苦情について、中立・公正な第三者機関として「横浜市福祉調整委員会」を設置している。委員会は大学教授、弁護士、医師、市民などの委員で構成され、専門的知見と市民感覚に基づき、客観的立場で対応してくれる。

 相談先は事務局【電話】045・671・4045(平日午前8時45分から午後5時15分)、ファクス045・681・5457のほか郵送、メールでも受け付けている。
緑区内の緑ほのぼの荘で将棋を楽しむ来場者

横浜市 趣味楽しみ 生きがい創出 各区に老人福祉センター

 横浜市内には、高齢者が健康で明るい生活を楽しむための施設「老人福祉センター」が設置されている。市内18区の各区に1カ所あり、大広間で仲間とくつろいだり、健康に関する相談をしたり、教養を深めるための「趣味の教室」を受講したりすることができる。

 利用対象者は市内在住の60歳以上の人と付添者。また、市内在住者の60歳以上の父母、祖父母または子ども。利用資格があり、希望する人に発行される全館共通の老人福祉センター利用証などを受付で提示することで施設を利用できる。利用時間は午前9時から午後5時まで。

開館30周年の施設も

 今年、開館30周年を迎えた緑区内の老人福祉センター「緑ほのぼの荘」では11月22日、長年の感謝を込めた大感謝祭が開催され、多くの高齢者たちが来場した。

 日頃から愛用されている娯楽コーナーには、この日も囲碁将棋コーナーが設置され、多くの人が対局を楽しんでいた。
地域への思いを語る篠崎さん

港北区 地域社会での活動 多岐に 篠崎 元彦さん

 地域社会の多様な分野で長年にわたり活動している篠崎元彦さん(85)。毎朝7時に大豆戸小学校の校門前に立ち、児童らの登校を見守る活動を20年間続けている。「一学年100人程度で、もう20回も卒業生を見送っているからすごい数だよ。街で声を掛けられることもあって、うれしいね」と顔をほころばせる。

 しんよこはま地域活動ホームや(福)かれんの理事、パレット保育園の第三者委員、港北国際交流ラウンジの監事、大豆戸公園を始め4つの公園愛護会会長、チャリティバザー・らくらく市の実行委員長なども務める。活動や肩書の多さが地域への思いの強さを物語る。

 新横浜に住み始めて35年。地域活動に深く関わるきっかけは、”反対運動”だった。北線(首都高)が地上を通る計画に対し、環境に良くないと反対運動を主導。この運動は広範囲に及び、その結果、道路は地下に建設されることになった。「子どもがまだ小さかったから必死だったよ」

 大学卒業後、広告会社で約7年間勤務。その後、新設されたレコード会社の宣伝部門に移り、創業時から携わった。50歳で独立し、自身の会社を設立。事業内容は広告業と、特にラジオ番組の制作がメインだった。70歳ごろまで事業を継続し、地域の仕事と自分の仕事を一時的に両立。大豆戸町内会会長を16年、最後の3年は菊名地区連合町内会会長も務めた。

 「会合などで区内の各地に行くのは基本徒歩」と、ウォーキングを毎日実践。いつでも、どこでも、誰でもできる手軽さがあり、特別な道具が不要で取り組みやすい点が魅力だという。歩数計を身に付けて歩くが、特に歩数はこだわらない。好きなことを前向きに」行うことが健康の秘訣。「何歳までやれるか分からないけれど、児童たちの見守りはできる限り続けていきたいね」
趣味で卓球にも挑戦する渡辺さん

緑区 溢れる好奇心、みなぎる体力 渡辺 徹男さん

 緑区上山町在住。「うるわしのオールディーズ」というサークルを12年前に立ち上げた渡辺徹男さん(76)。月に1回程度、中山地区センター(緑区中山2の1の1)に集まり、仲間たちと一緒に懐かしの洋楽を英語で歌っている。「高齢者がオールディーズを歌い、英語を思い出し、おしゃべりを楽しむサークル」。現在のメンバーは10人ほどで、和気あいあいと活動している。

 栃木県真岡市出身。医者知らずの健康体で、高校生のときは「オートバイの免許試験で休まなければ皆勤賞だった」と振り返る。人並外れた体力の持ち主で、正月に行われる大学対抗の駅伝競走では第一区の区間賞をとったことも。大学卒業後は都内に本社を構える大企業に入社。さまざま職種を経験し、64歳まで同じ会社で勤め上げた。

 退職してから始めたのがうるわしのオールディーズ。始めは人数が少なかったが、10年も続けると常連メンバーも増えてきた。「我々のサークルには頭のいい人がいっぱいいる。JICAで働いていた人や海外勤務を経験した人。分からない英語があったら辞書代わりになってくれる」

 「3K(健康、好奇心、感謝)をモットーにしている」という渡辺さん。興味ある対象を見つけては挑戦し、それを楽しんでいる。最近はエクセルを習得、また卓球にも挑戦している。モチベーションの源泉として、「好き」は「楽しい」に敵わないことを意味する論語の一節「好之者不如楽之者」を持ち出して、「楽しむことが一番」と言い切る。

 うるわしのオールディーズの次回開催は12月13日(土)、午後0時45分〜2時45分。参加費300円。「文法や発音だけでなく、曲の歴史的な背景なども一緒に学んでいます」と渡辺さん。(問)渡辺さん【メール】watan@j07.itscom.net
自らの脚での旅を続ける鹿野さん

都筑区 旅の原則は「歩き」 鹿野 眞喜雄さん

 都筑区荏田東在住で自称「自游人」の鹿野眞喜雄さん(76)は国内外を旅し、その地を「脚」で巡っている。鹿野さんは旅を「生きる原動力」と語る。

 幼少期から「大の地図好き」だった鹿野さん。地図を眺めては「実際にはどんな場所なのだろう」とその地へ赴くことも。そして「本格的に旅に目覚めた」と語る大学時代。バイト代で周遊券を購入し、全国を巡った。「周遊券のほかに、ヒッチハイクや自転車を使ったことも。ほぼ全ての都道府県を制覇できた」と懐かしむ。卒業後は、「仕事は趣味と一致しない方が」とメーカーに就いた。「出張は特に金曜日がラッキー、土日に旅ができたから」とにんまり。

 60歳で定年退職後、民俗学者の宮本常一、探検家の松浦武四郎といった偉人に影響を受けた。またフォトジャーナリストの石川文洋さんのトークショーで、「あんたも歩け、必ず何か見つかる」と直接助言をもらい、「旅の原則は歩くこと」だと感化された。そして64歳で、北海道の海岸線1周、距離にして約2800Kmの徒歩旅行を実行。「3年計画だったが4年かかったよ」と朗らかに語る。その後も三陸沿岸、沖縄本島沿岸、四国遍路巡りなど、歩くことを原則として旅を続けている。「ただ巡るのではなく、その地の人や文化との出会いを大切にしている。新たな発見や感動が生まれ、旅に深みが出て自分の財産となる」と醍醐味を明かす。

 旅先での印象的な出来事や出会いなどはエッセイにして書き留める。自費出版した著書『ニッポン、ぶらり』は、旅の思い出をたっぷり詰め込んだ宝物になっている。今後の目標は「フランスからピレネー山脈を越えて、スペインまで続く『巡礼の道』を歩くこと」。「自游人」の歩みは止まらない。
仏像彫刻の魅力を語る岩渕さん

青葉区 一刀から広がる世界 岩渕 俊亨さん

 仏師を志したあの日から、早50年弱。仏師・彫刻家の岩渕俊亨さん(72/千葉県)は、青葉区を中心に仏像彫刻の教室を開講。その魅力を多くの人に伝えている。

 ものづくりが好きで、高校卒業後は布団だけかついで上京。著名な彫刻家のもとで研鑽の日々を送っていた岩渕さん。25歳の時、師が手がけた千手観音像の神々しさを目の当たりにし、「打ちのめされるくらいの衝撃を受けた」。改めて仏師に弟子入りし、修業の日々を経て佛教美術協会に入会。30歳で独立した。

 仏像彫刻の講師を始めたのは、それから5年後のこと。「昔は引っ込み思案だったし、当時は生徒さんのほうが年上でね」と苦労もあったが、「道具も持ったことがなかった生徒が、『楽しい』と喜ぶ姿が何よりうれしい」とほほを緩める。

 教室の一つ、「睦木の会」(青葉台カルチャープラザ)の生徒は、40代から80代を中心に12人。「自分の手で形になっていく。仏像との距離が縮まる感覚は、やってみてこそ」「自分を省みながら一体一体彫っている」「仏教の教えに触れられるのも面白い」――。各々に語る生徒たちに、岩渕さんは優しい笑みを向け、「彫っていると木が手に馴染んで、思う通りになってくれる。幸せですよ」としみじみ。

 老若男女、「気持ちさえあれば誰でも始められますよ。道具を揃えるのは大変だし、体力も使うけど、その価値がある」と岩渕さん。声に熱がこもる。自身も「まだ誰も作っていない、自分なりの新しいものを」と、経験を積んだ今だからできることを模索。他ジャンルにも触れ、学び、世界が広がっていく日々だ。アイデアが降ってくるのはいつも突然。「毎日考え続けて積み上げたものが、ふっと形になる。だから、上手くいってないと思えても諦めちゃダメなんでしょうね」
野村さん(右)と団員ら

シニア楽団 気軽に楽しく演奏 定年後に再挑戦

 都筑区川和町出身で作・編曲家の野村秀樹さんが立ち上げた、シニア向けの吹奏楽団「ジーリッシモエスプラナードウィンズ(GREW)」。毎週火曜日にボッシュホールのリハーサル室で行われている演奏会には、定年を超えて「また始めてみよう」と再挑戦を志す参加者が集っている。

 GREWは「音楽を通して、地域住民とつながりたい」と野村さんが今年4月に立ち上げた。活動のテーマは「笑顔の響きと心のオアシス」。立ち上げ当初、野村さんは「自分のペースで楽しく演奏できる環境をつくりたい」と語っていた。

 それからおよそ半年、団員は10人を超えた。年齢層は、60から70代で構成される。野村さんは「若い頃に演奏していた方や、定年退職後に楽器を始めた方など、入団者の幅が広い」と話す。

 11月18日に行われた演奏会には見学者も含め、7人が参加。参加者は、野村さんのリードでサックスやフルートを演奏。都筑区在住の大家昌五さん(74)は「会社をリタイアして、また始めてみようと。8月頃に初めて参加して、雰囲気が良く無理なく続けられている」と楽し気に語った。野村さんも「皆、楽しく朗らかに演奏してくれ、私も楽しんでいる」と笑顔を見せた。
(左から)渡邉氏、中谷氏、横浜商工会議所の上野孝会頭、山中竹春市長、上野氏、犬飼氏、加藤氏

横浜市産業功労者に神奈川トヨタ・上野相談役ら5人

 横浜市内の経済活性化や地域貢献の功績が顕著な事業主を表彰する「横浜市産業功労者」の表彰式が11月28日に市庁舎で行われた。

 表彰は今回で8回目。受賞者は、50音順に犬飼邦夫氏(エルテックス=保土ケ谷区=取締役会長)、上野健彦氏(神奈川トヨタ自動車=神奈川区=取締役相談役)、加藤光雄氏(黒澤フィルムスタジオ=緑区=代表取締役社長)、中谷忠宏氏(旭広告社=中区=代表取締役社長)、渡邉一郎氏(渡辺組=中区=代表取締役)の5人。

 犬飼氏は1985年にエルテックスを設立。神奈川県情報サービス産業協会理事として情報産業の育成に寄与し、横浜商工会議所では「よこはまITフェア」の開催に尽力した。

 上野氏は神奈川トヨタ自動車で社長、会長を歴任し、横浜商工会議所副会頭として横浜環状北線・北西線の整備などに取り組んだ。

 加藤氏は2001年から黒澤フィルムスタジオの社長として国際園芸博覧会の横浜招致に尽力し、地域物産展の開催にも貢献した。

 中谷氏は87年の歴史を持つ旭広告社を20年以上率い、初夏の風物詩である「ザよこはまパレード」の企画・宣伝で中心的役割を担った。

 渡邉氏は1916年創業の渡辺組を23年以上経営し、建設業の課題をテーマとした講演会の実施や税制改正要望に尽力した。

 表彰式では横浜商工会議所創業百五十年・創業百年会員企業顕彰も実施された。受賞企業は次の通り(創業、50音順)。▽150年...鈴幸商事=港北区=▽100年...テクノステート=保土ケ谷区=、徳永ビル=中区=、二葉横浜支店=鶴見区=、イワサワ=神奈川区=、笠原工務店=港南区=、福屋尾崎商店=保土ケ谷区=、森永製菓鶴見工場=鶴見区=、渡商会=神奈川区=

12月11日 かわしん美味しいもの発見市 川崎信用金庫初の食品展示会

 川崎信用金庫は12月11日(木)、初めての食品展示会を川崎市産業振興会館(川崎市幸区66の20)で開催する。午前10時から午後5時(最終入場4時30分)。

 出展者は主に川崎市、横浜市、大田区、品川区のいずれかに営業実態がある食品事業者。当日は約25社が自社の食品、飲料、酒類等を試食や試飲を通してPRする。青葉区からはラーメン店「大桜」が出展予定となっている。

 一般参加は不可。飲食関係のオーナーやバイヤーが来場可能。

 問い合わせは、同信金お客さまサポート部【電話】044・220・2456へ。

横浜市、小児医療費無償化を18歳まで拡充へ 12月補正に準備費5千万円 2026年度早期に開始

 横浜市は11月27日、市会定例会に提出する12月補正予算案の概要を公表した。この中で、小児医療費の無償化対象を2026年度中に18歳まで拡大するための準備経費として、5千万円を盛り込んだ。

 現在の無償化対象は中学3年生までだが、周辺自治体の多くはすでに18歳まで拡大しており、市会や市民から拡充を求める声が上がっていた。

 補正予算案には、システム改修や事務処理センターの設置、広報準備などを進める事業費として5千万円が計上された。山中竹春市長は21日の定例会見で、開始時期について「26年度の早い時期に開始したい」と述べている。

 補正予算案の総額は、これらを含め8億1500万円となった。

こどもの国 アウトドアを満喫 29、30日 フェス開催

 アウトドアフェス「ソトアソビチャレンジパークinこどもの国」が11月29日(土)と30日(日)、こどもの国(青葉区奈良町700)で開催される。両日、午前10時から午後4時まで。東急電鉄(株)と横浜高速鉄道(株)の共催。

 中央広場を会場に、約40ブランドのアウトドアメーカーが出展。キャンプや登山、ランニングなどの多彩なアウトドアアクティビティや、最新のギア(道具や装備)を体験できる。お得な販売会も実施。各地域の自治体の出展やキッチンカーもあり、家族で楽しめる。さらに、特設ステージでは、ゲストによるトークショーや神奈川県警察本部の山岳教育など、ステージイベントが盛りだくさんだ。

 雨天決行、荒天中止。参加無料だが、別途入園料が必要になる。詳細、問い合わせは、こどもの国公式サイト(下記リンク)へ。