八王子版【12月18日(木)号】
完成した作品を手にする中島さん(左)と三好さん=保護者提供

小4コンビが優秀賞 片倉町の寺の自然 絵地図に

 身近にある自然の魅力を絵地図などに表現する「わたしの自然観察路コンクール」で、第三小学校に通う中島小晴さんと三好糸さん(共に4年生)の作品が、団体の部で環境大臣賞に次ぐ優秀賞を受賞した。2人がよく訪れる斟珠寺(しんしゅうじ)(片倉町)で見ることができる自然について、10カ月以上をかけて調査しまとめたものだ。

 同コンクールは、(公社)日本環境教育フォーラムが主催、環境省などが後援。自然を観察できる道(自然観察路)をつくり、表現・発信することで、身近な自然への理解や愛着を深めてもらうことが目的。全国の小・中・高校生などが対象で今年で42回目を迎えた。

 同じ小学校、学年で、家族ぐるみで仲が良い中島さんと三好さん。幼少期から2人の自宅の近くにある斟珠寺に遊びに行き、境内にある木々や草花、池などを見て楽しんでいた。三好さんの母親・美奈子さんいわく、「公園に出かける感覚に近く」、現在も月に1回のペースで2人で訪れていた。

 そんな中、中島さんの母親・真由美さんが「自然が好きな2人にピッタリでは」と斟珠寺を題材に同コンクールへの出展を提案。同寺の今治堂浩住職に許可を取り、2人は昨年10月頃からメモ帳やカメラ、バケツなどを持って通った。

夏休み「ほとんど費やし」

 出展に必要なのは、地図に10カ所以上の「自然観察ポイント」の絵を盛り込むことと、各ポイントを説明する作文をつくること。審査基準には、「観察路の地図としてデザインできているか」「観察したものをしっかり絵地図に描けているか」などがある。2人は今年の夏休みを「ほとんど費やし」、それぞれの家に集まり、模造紙に境内にあるわき水やアオサギ(鳥)、カラスノエンドウ(植物)など、16ポイントを描き込んだ。

 今治住職は「2人がコンクールの題材に選んでくれてうれしく思う。受賞したと聞き、作品をプリントしたものを池のそばに掲示した」と話す。

 中島さんは「大変だったけど、やってみてよかった。頑張って描いたので受賞はとてもうれしい」と笑顔で話し、三好さんは「上手に描くために何冊も本を見たので、絵も上達した気がする」と思い思いの感想を口にした。
安倍会長から表彰状を受け取る北田さん(中央右)=同財団提供

八王子国際友好クラブ 社会貢献者表彰を受賞 多文化共生 市内で礎築く

 長年にわたり地域の外国人とふれあい、多文化共生に尽力してきた市民団体「八王子国際友好クラブ(HIFC)」が、第64回「社会貢献者表彰」を受賞。12月1日に帝国ホテル東京で表彰式典が行われ、38年前に同クラブを発足させた北田玲子さん=人物風土記で紹介=らが出席。主催する(公財)社会貢献支援財団の安倍昭恵会長から表彰状を受け取った。

 同表彰は社会や人々のために尽力し、顕著な功績を挙げながらも報われる機会の少なかった個人・団体を称えることを目的に1971年から行われている。モーターボートレース公益資金を主な財源とする日本財団の助成を受け実施されており、自薦・他薦を問わず広く公募している。今回は217件の応募があり60団体が受賞。表彰は夏と冬の年2回に分けて行われ賞状のほか、副賞が贈られた。

 同クラブは、加盟するNPO法人八王子国際協会からの推薦を受け、書類審査や面談を経て受賞が決定。北田さんは「私たちの活動は今となっては珍しいことではない。しいて言うなら約40年前に活動を始めたことに価値があるのではと思っている」と謙虚に語った。

地道な活動38年間続け

 同クラブは1987年、北田さんが単身留学した英国生活で現地のコミュニティに助けられた経験を原点に、「同じ地域に暮らす外国人と相互理解を深めたい」と、八王子市内で発足させた。

 当初から、市報を英訳するなどした情報誌「RAPPORT(ラポール)」を23年間発行(後に7言語対応)し続け、現在の市が発行する外国人向け情報誌「Ginkgo」の礎を築いたほか、92年には市内不動産業者の外国人入居差別に関する実態調査を行うなど、地域の課題解決に先駆的に取り組んできた。2008年の八王子国際協会設立を促す存在にもなったほか、「八王子にほんごの会」「アジア青年会」「八王子国際交流センター」などのボランティア団体が同クラブの活動から独立・派生しており、八王子市における国際交流活動の裾野を広げる「母体」としての役割も高く評価された。

 現在、同クラブには約170人が在籍。日本人と外国人の比率はほぼ同数で、日本語学習や各国の文化と日本文化を紹介しあう交流をするなど5つのグループ活動を中心に行っている。発足時からメンバーの花輪豊子さんによると、最近はイベントを企画すると運営側に回りスタッフとして参加する外国人も増えており、国籍や民族を超えた「ご近所付き合い」が実践されている。

 北田さんは「素晴らしい仲間とともに、やりたいことを主体的に楽しく行ってきた。この先10年、20年先も活動が無理なく続いていくことを願う」と話した。

 日本語教師で今年同クラブの会長を務める竹内明美さんは「思いやりの心がベースにあることが、団体が長く続いてきた秘訣だと感じている」と話した。

第64回社会貢献者表彰を受賞した八王子国際友好クラブを38年前に発足させた 北田 玲子さん さいたま市在住 73歳

国際的な近所付き合いを

 ○…「思いもかけないことでびっくりしました」。全国217件の推薦の中から選ばれた今回の受賞。1987年の発足以来、八王子で草の根の国際交流を続けてきた38年間の実績が評価された。「賞状は、共に活動してきた延べ数千人の会員と地域の人々と一緒に頂いたもの。うれしい」

 ○…石川県出身。父の転勤で愛知や静岡などを転々とする学生時代を過ごした。22歳でトヨタ自動車に就職するも、湧き上がってきたのは「誰も自分を知らない場所で、どこまでできるか試してみたい」という冒険心。25歳で退職し、英国オックスフォードへ単身留学した。住み込みで子どもの世話をしたり、女学校の食堂で働いたりと資金を稼ぎながらの異国暮らし。懸命な日々の助けになったのは、近所の人々の何気ない誘いや地域情報の提供だった。「特別な支援というより、ごく普通のご近所付き合いに助けられた」。その温かな記憶が活動の原点だ。

 ○…27歳で帰国し結婚、二人の娘に恵まれた。転勤族の夫と八王子に居を構え、子育てが落ち着いた35歳の時、「今度は自分が地域に暮らす外国人と温かい関係を築きたい」と市広報で仲間を募った。集まった27人の同志は、翌年には50人に。手探りで広報紙を翻訳し、自転車で配って回った日々が懐かしい。あれから38年。常に市民目線で「多文化共生」の道を切り拓いてきた。

 ○…大切にしてきたのは「支援する・される関係ではなく、共に育つ仲間」という対等な姿勢。長く続く秘訣を問うと「自発的に関わり、楽しんでくれる仲間が多いからかも」。そしてもう一つ。「夫の長年の応援と協力には、本当に感謝しています」。八王子に蒔いた友好の種は、多くの人々に支えられ太く逞しい大樹へと育っている。
過去のワールドカップの様子=主催者提供

こま使い世界一は 27・28日にワールドカップ

 こま使いの世界一を決める「こまワールドカップ」が12月27日(土)・28日(日)、東京たま未来メッセ(明神町)で行われる。主催はこまやヨーヨーなどの「スキルトイ」の販売・普及を目指すスピンギア(株式会社そろはむ/並木町)。

 近年、音楽に合わせて高度な技を披露する大会が開催されるなど、競技化が進むこま界隈。同社の長谷川貴彦さんによると、昨年は約80人だった参加者が今年は100人を超えたという。「YouTubeやInstagramなどの伝播力をうまく活用して、かっこいい、最新の遊びとして静かな盛り上がりを見せていると感じる。『昔遊び』の認識を超える子どもたちの技のすごさ、可能性、こまに対する熱量をぜひ会場で感じてほしい」と呼びかける。

 27日は誰でも参加できるこま遊びや世界チャンピオンたちの演技披露などを行い、28日にワールドカップ「ツバメカップ」が開催される。

 両日とも当日参加可能のミニゲームやこまの物販も行われる。詳細はイベント名で検索。
心を込めて千手千眼観音菩薩像を清掃した

東京八王子中央LC 献眼に感謝を込めて 高尾山 千手千眼観音を清掃

 奉仕団体の東京八王子中央ライオンズクラブ(林伸彦会長)が12月6日、高尾山の仏舎利塔近くにある千手千眼観音菩薩像の清掃を行った。

 千手千眼観音は千の腕と目で衆生の苦しみを見抜き、漏らさず救済しようとする慈悲深い菩薩。この像は、自分の死後、目の不自由な人に角膜を提供した人たちへの感謝を込めて、アイバンク(献眼登録)運動に取り組む同クラブが2002年に建立。献眼した人の名前を刻んだ石碑もある。以来、同クラブでは23年にわたり毎年、年末に清掃している。

 この日は13人が参加して、菩薩像や台座の汚れを布やブラシで落としたり、箒やブロワーを使って周辺の落ち葉やごみを回収した。像の建立時を知る会員の岩崎盛司さんは「年を経るごとに陰影がついて、より顔つきが良くなってきている」と感慨深げに語った。

 清掃後には菩薩像に一人ひとり手を合わせ、高尾山薬王院を訪れて祈祷も受けた。林会長は「角膜の提供を受けた人は、その後の人生が変わるぐらい感謝をしている。まだまだ移植を希望する人は多く、今後もクラブとして、その周知活動を続けていきたい」と決意を述べた。
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みなみ野イルミ

 八王子みなみ野シティ連絡協議会は12月20日(土)、JR八王子みなみ野駅前のアクロスモール下広場で「みなみ野 光のハーモニー」のイベントを開催する。正午から人気キッチンカーが出店し、午後1時からは由井雷太鼓や帝京大中南米音楽部など6団体が登場し、寒さを吹き飛ばす熱いステージを披露する。イルミネーションは来年1月23日(金)まで点灯し、冬の駅前を彩る。雨天中止。
「八福神(はちふくジン)」を手にする中澤代表

八王子八福神めぐり コラボ「ジン」登場 市内で限定販売

 正月に市内8寺院で催される「八王子八福神めぐり」とコラボしたクラフトジン「八福神(はちふくジン)」の販売が、12月1日から始まった。JR八王子駅直結のセレオ八王子北館2階にある「はちまるステーション」など市内限定で販売される。税込3300円。300本限定。

 毎年、元日から1月10日まで開催されている「八王子七福神めぐり」が、2026(令和8)年から「八王子八福神めぐり」に改称することを記念して、同イベントを主催する八王子八福神会と、椚田町でクラフトジンを製造する東京八王子蒸溜所が連携して開発。リコリス(甘草)や甘夏ピールなど12種類のハーブで香りづけした既存のジンを手に取りやすい350ミリリットルの瓶に収め、「開運」の文字や宝船のイラストが描かれたオリジナルラベルを貼り付けた。

 八王子八福神会は「名称変更に合わせて各種印刷物のデザインを一新するとともに、八王子の新たな土産物として記念ボトルのジンを作った。八王子観光の魅力向上につなげたい」と話し、東京八王子蒸留所の中澤眞太郎代表は「八福神めぐりと一緒にジンを楽しんでいただき、八王子が盛り上がるきっかけになれば」と話している。

日常生活用具にスマホ追加 障害者に上限5万円給付

 市は在宅の重度心身障害者(児)の利便性向上のため必要な用具を給付する「日常生活用具給付等事業」の対象品目をこのほど見直し、情報・意思疎通支援用具として新たにスマートフォンを追加した。給付の上限額は5万円。

 「信号や点字ブロックの状況を音声で伝える」「音声を文字に変換してコミュニケーションを支援する」といったスマホアプリが登場するなど視覚・聴覚障害者の日常生活を支えるデジタル技術が進展している状況を踏まえたもので、都内自治体では先駆的な取り組み。これまでは視覚障害者支援用具・携帯用会話補助装置の給付対象に「アプリケーションとタブレット端末」があったが、今後はアプリケーションと併せて給付する場合、スマートフォンも選択可能となる。ただしタブレットとスマートフォンの同時給付はできない。耐用年数4年。

 対象は就学年齢以上で視覚障害、音声言語機能障害、肢体不自由(音声言語の著しい障害があり要医師意見書)の手帳所持者、聴覚障害4級以上の手帳所持者。問い合わせは障害者福祉課【電話】042・620・7366。

東京八王子ビートレインズ きょう、宿敵立川ダイスと対戦 八王子市民デー 当日券あり

プロバスケB3・東京八王子ビートレインズはきょう12月18日(木)・19日(金)、エスフォルタアリーナ八王子(狭間町)で立川ダイスと対戦。「多摩ダービー」と銘打たれた宿敵との一戦が「八王子市民デー」として行われる。

 両日とも、八王子出身のヒップホップアーティスト・LITTLEさん(KICK THE CAN CREW)によるユニット「八王子少年」が登場。今季からチームの「PR特使」に就任したLITTLEさんは「今季はビートレインズは破竹の勢いで、相手の勢いは立川”大豆”くらいと思っていたが、すぐ後ろに迫ってきていると聞いた。18・19日でまた引き離しましょう」と闘志を燃やし、「八王子少年としてラップで応援し、勝利に貢献して、盛り上げていくんで」とファンに来場を呼びかけた。

 18日のオープニングは、結成40年を超えるパンク・ロックバンド「ニューロティカ」が出演。ボーカルのアツシさんは「全力で全開で応援いたします! みなさんご一緒にでっかい声で! せーの!『絶対勝つぞ我らがビートレインズ』!」と熱いコメントを寄せた。19日のハーフタイムは、八王子観光PR特使を務める4人組バンド「フラチナリズム」が出演。メンバーは「必ず勝利をつかみ取れるように全力で『KAN&PAI』させていただきます」と期待の声を寄せる。

 当日は1階席が半額となるキャンペーンのほか、2階自由席の無料招待企画も実施。専属チアリーダー「Raily's」のパフォーマンスも見逃せない。試合はいずれも午後7時20分試合開始。詳細はクラブHPまたはSNSへ。

墨絵(付立画)解説と実演

 墨絵(付立画)と日本画の基本を学べる講座が、2026年1月22日(木)に市生涯学習センター南大沢分館で開かれる。午後1時から4時まで。

 講師は日本美術院院友で日本画講師の金沢彩雲さん。古来からの墨絵の技法である付立画の解説と実演、日本画の基本や技術も紹介する。

 定員23人で応募者多数の場合は抽選。受講料200円。希望者は講座名「墨絵」、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、年齢を記入し、【メール】kouza-minami@city.hachioji.tokyo.jpへ。26年1月5日(月)必着。問い合わせは同館【電話】042・679・2208。

知って楽しい世界遺産

 生涯学習センター川口分館(川口町3838)主催の講座「世界遺産を楽しく旅する」が、2026年1月19日(月)に同館視聴覚室で開かれる。午後2時から4時まで。

 講師は元日本ユネスコ協会連盟事務局長の吉岡淳さん。世界遺産について知りたい人も、旅をしたい人も楽しめる内容。

 参加費200円。申込み先着順で定員70人。申込みは同館に電話(【電話】042・654・8450)か、メール(kouza-kawaguchi@city.hachioji.tokyo.jp)。窓口でも受け付ける。申込み時に講座名「世界遺産」、住所、氏名(ふりがな)、電話番号を伝える。
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