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公開日:2025.12.18
八王子国際友好クラブ
社会貢献者表彰を受賞
多文化共生 市内で礎築く
長年にわたり地域の外国人とふれあい、多文化共生に尽力してきた市民団体「八王子国際友好クラブ(HIFC)」が、第64回「社会貢献者表彰」を受賞。12月1日に帝国ホテル東京で表彰式典が行われ、38年前に同クラブを発足させた北田玲子さん=人物風土記で紹介=らが出席。主催する(公財)社会貢献支援財団の安倍昭恵会長から表彰状を受け取った。
同表彰は社会や人々のために尽力し、顕著な功績を挙げながらも報われる機会の少なかった個人・団体を称えることを目的に1971年から行われている。モーターボートレース公益資金を主な財源とする日本財団の助成を受け実施されており、自薦・他薦を問わず広く公募している。今回は217件の応募があり60団体が受賞。表彰は夏と冬の年2回に分けて行われ賞状のほか、副賞が贈られた。
同クラブは、加盟するNPO法人八王子国際協会からの推薦を受け、書類審査や面談を経て受賞が決定。北田さんは「私たちの活動は今となっては珍しいことではない。しいて言うなら約40年前に活動を始めたことに価値があるのではと思っている」と謙虚に語った。
地道な活動38年間続け
同クラブは1987年、北田さんが単身留学した英国生活で現地のコミュニティに助けられた経験を原点に、「同じ地域に暮らす外国人と相互理解を深めたい」と、八王子市内で発足させた。
当初から、市報を英訳するなどした情報誌「RAPPORT(ラポール)」を23年間発行(後に7言語対応)し続け、現在の市が発行する外国人向け情報誌「Ginkgo」の礎を築いたほか、92年には市内不動産業者の外国人入居差別に関する実態調査を行うなど、地域の課題解決に先駆的に取り組んできた。2008年の八王子国際協会設立を促す存在にもなったほか、「八王子にほんごの会」「アジア青年会」「八王子国際交流センター」などのボランティア団体が同クラブの活動から独立・派生しており、八王子市における国際交流活動の裾野を広げる「母体」としての役割も高く評価された。
現在、同クラブには約170人が在籍。日本人と外国人の比率はほぼ同数で、日本語学習や各国の文化と日本文化を紹介しあう交流をするなど5つのグループ活動を中心に行っている。発足時からメンバーの花輪豊子さんによると、最近はイベントを企画すると運営側に回りスタッフとして参加する外国人も増えており、国籍や民族を超えた「ご近所付き合い」が実践されている。
北田さんは「素晴らしい仲間とともに、やりたいことを主体的に楽しく行ってきた。この先10年、20年先も活動が無理なく続いていくことを願う」と話した。
日本語教師で今年同クラブの会長を務める竹内明美さんは「思いやりの心がベースにあることが、団体が長く続いてきた秘訣だと感じている」と話した。
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