保土ケ谷区版【3月28日(木)号】
市の職員に義援金を手渡す園児ら(同園提供)

園児が義援金集めに一役 霞台保育園 能登半島地震受け、市に寄付

 霞台保育園(千葉洋介園長)の園児が3月19日に横浜市庁舎を訪れ、本園と分園で集めた能登半島地震の義援金を市に寄付した。園児は保育園のスタッフや保護者に向けた募金活動を実施。3万2262円が集まった。千葉園長は「(園児が)今後は能登半島地震のみならず、災害に少しでも関心を持ってくれると良い」と話した。

災害時トイレ 避難所備蓄に不安も 携帯型、1日で尽きる恐れ

 能登半島地震では広範囲で断水が続き、水洗トイレが使えない避難所が多く出る深刻な事態となった。災害時のトイレ使用が関心事となる中、横浜市は避難所である地域防災拠点に携帯タイプなど、数種類のトイレを備蓄しているが、その数は想定避難者数との比較で多くなく、不安視する声も聞かれる。

 市の防災計画によると、最大震度7の「元禄型関東地震」が起きた場合、2012年時点の想定で、家の倒壊などで自宅に住めない人が生活する地域防災拠点(459カ所)に57万7千人が避難するとしている。

 この想定に基づき、拠点には洋式便器に取り付けて使うトイレパック5千個のほか、下水道管に直結して使うマンホールトイレが5基、くみ取り式仮設トイレ2基、簡易式トイレ便座6基を備蓄。災害トイレを管轄する市資源循環局によると、「不足に備え、倉庫などに予備を備蓄している」という。さらに、仮設トイレのレンタル業者やトイレパックメーカーと協定を結んでおり、備蓄品だけではない対応も考えている。

国指針 目標は3日分

 市が示す拠点マニュアルにはトイレの使用順位が示されている。建物内のトイレが使えない場合、仮設トイレが設置されるまではトイレパックを使用するとしている。

 内閣府が定める避難所のトイレに関するガイドラインでは、1人が1日5回使用すると仮定し、トイレパックのような携帯型トイレは3日分の備蓄を目標にしている。

 12年時の想定に基づく単純計算では、1拠点に1200人以上が避難することになる。この場合、一律配備の5千個のトイレパックだけでは1日分にも満たず、追加分やマンホールトイレ、仮設トイレ頼みとなる。

 ある区役所の防災担当者は「首都圏が被害を受ける地震だと、東日本大震災や能登半島地震で見られたような全国の自治体からの給水車やトイレの協力はすぐに期待できない」と話し、「地域防災拠点の訓練でもトイレに関する内容は少ない」と、実際の拠点運営では相当な混乱が生じるのではとの見方を示した。

ライブは盛り上がりを見せた

仏向町の山本将大さん 「ダウン症は個性の一つ」 バンド活動で地域活性化

 仏向町在住の山本将大さん(18)らによる4人組バンド「Beat Factory」が3月14日、西区の障害者支援施設「生活創造空間にし」でライブを行った。山本さんはダウン症のドラマーとして活動。母の圭子さんは「ダウン症は息子の個性でもある。音楽で皆さんに元気を届けたい」と話す。

 同バンドは山本さん、圭子さん、清水高弘さん=坂本町在住=、岡添正子さん=神奈川区在住=で編成。小学6年生からドラムを習い、「バンドを作りたい」という山本さんの要望に応えようと、圭子さんが音楽仲間の清水さんと岡添さんを勧誘して昨年結成した。これまでに同施設のほか、山本さんの母校・市立仏向小学校などでライブを開催し、地域活性化を促してきた。

 14日のライブでは、「勇気100%」「すきすきソング」「おどるポンポコリン」などのアニメソングを中心に披露。音楽大学出身の圭子さんのきれいな歌声をはじめ、山本さんたちによる楽器の力強い音色が会場に響き渡った。観客からは「歌と楽器のハーモニーが絶妙で良かった」などの感想が聞かれた。

反復練習あるのみ

 圭子さんによると、山本さんの知的レベルは5歳児と同等だといい、楽譜が読めない。そのため、習得したい曲を繰り返し聴いて体で覚えるという。圭子さんは「息子はダウン症をハンディキャップだと思っていないはず。純粋に音楽を楽しみ、努力を努力だと思わない姿勢が成長につながる」と語る。

 この春、瀬谷区の県立三ツ境支援学校を卒業し、4月から軽作業の仕事に就く。山本さんは「社会人になってもドラムの練習を続けて、いつでもライブを開催できるように準備したい」と意気込み、障害のある人に元気を届けたいと話す。

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた 竹内 一郎さん 横浜市立大学附属病院勤務 51歳

ぶれずに災害医療を支える

 ○…能登半島地震があった石川県の医療災害対策本部DMAT(災害派遣医療チーム)本部長を1月19日から25日まで務めた。全国から集まってくるDMATの統括役として、戦略を決定したり地元行政と連携するなどの任務を担った。「急性期医療を支援するDMATは短期で現地を撤退し、地元の人に引き継ぐのが役割」の中、今回の被災地は「高齢化や過疎化、介護者がいないという日本が抱える課題が噴出した」と振り返る。

 ○…和歌山県御坊市出身。人口3万人ほどのまちでのびのびと育った。中高はバスケ部に所属。理系の中で人と接し、やりがいがある仕事をしたいと医師を志すように。「和歌山を離れ違う世界を見てみたい」と群馬大学医学部に進学。野球部に所属し主将も務めた。

 ○…北里大学病院に勤務していた35歳の頃、循環器内科から救命救急に出向になったことをきっかけに救命救急の道に。「行政などと連携して地域の医療体制をつくっていく」仕事に「非常にやりがいと魅力を感じた」と話す。17年に横浜市立大学救急医学教室の二代目主任教授として就任。高度救命救急センターのセンター長も務め、同大学附属病院と同市民総合医療センターを行ったり来たりする日々を送る。

 ○…強く印象に残っていることに、現場責任者として対応した津久井やまゆり園の殺傷事件や、市の急性期医療の責任者として対応したコロナ初期のダイヤモンドプリンセス号での感染症対策などをあげる。「覚悟を持って今何をしなければいけないか、優先順位を決めていくのは生易しいものではない。批判も伴うし、正解はないが、方針を決めていくのが仕事」。「ぶれずに進める」をモットーに人材育成を含めた救命救急医療に力を尽くす。

神奈川フィルハーモニー管弦楽団

かながわアートホール プロ楽団のリハ公開 4月2日、3日

 県立保土ケ谷公園内にある「かながわアートホール」で4月2日(火)、3日(水)の2日間、「神奈川フィルハーモニー管弦楽団」のリハーサルが公開される。

 4月7日(日)によこすか芸術劇場で開かれる團伊玖磨生誕100年記念公演を控えたリハーサルで、Dramatic Series歌劇「夕鶴」の演奏部分を2階の見学ギャラリーから、ガラス越しに見ることができる。

 リハーサルは午後1時〜、2時15分〜、3時45分〜、5時〜の4回でそれぞれ1時間の予定。観覧無料。問い合わせは同ホール【電話】045・341・7657へ。

電子申請システムからの申し込みも可能▽

地域の担い手育成 「はぐくみ塾」5月開始

 「地域で何かを始めたい人の学びの場」として区が主催している「はぐくみ塾」の塾生募集が始まっている。講座は5月9日からスタート。6月20日まで木曜日(5月23日除く)に地域活動のノウハウを学ぶ。定員は15人(抽選)。問い合わせは生涯学習支援係【電話】045・334・6308。

「伴走支援で課題解決のお手伝いをしたい」と話す菅井理事長

IDEC横浜 「働きやすさ」の事例紹介 傾聴、提案で企業支える

 公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC横浜、菅井忠彦理事長)は、横浜経済の活性化と地域社会の健全な発展に寄与することがモットー。市内の中小企業者や個人事業者に人材不足への対応や生産性向上に関することなど、労働環境の改善策を提案する。

 「働き方改革」により、人々のライフワークバランスの推進が求められる昨今。IDEC横浜には小売業、サービス業、運送業などの企業から、業務効率化に関する相談が寄せられている。

デジタル化をサポート

 IDEC横浜はさまざまなモノやサービスをデジタル化し、業務効率化を目指すという時流に沿う。2022年度、横浜市の「小規模事業者等省エネ・デジタル化支援補助金」の事務を受託。補助金を活用し、店舗の会計情報を即時に記録・管理できる「POSレジ」を導入した洋菓子製造販売会社では、毎日30分間かかっていたレジ締め作業が15分間に短縮されたという。

 また、中小製造業向けの「DX・デジタル化推進フェア」を今年3月13日に初めて開催。製造業者に業務効率化を促進するデジタルツールなどを販売するIT事業者を迎え入れ、参加企業とつなぐ場を提供した。菅井理事長は「IDEC横浜には企業と企業をつなぐ役割もある。各社が業務効率化に向けて取り組んでいることを共有する機会にもなれば」と話し、同フェアの開催に手応えを感じている。

認証制度で機運醸成

 横浜で地域貢献に取り組んでいる企業を認定する制度「横浜型地域貢献企業」を運営。認定基準には、地元での雇用や業務管理における継続的なマネジメントができているかなど、会社経営に関することも含まれる。

 認定を受けたある建設会社はリモートワークの推進のほか、育児や介護で退職した従業員が復職を希望した際に再雇用する「ジョブリターン制度」などを導入。さらに、女性従業員からの強い要望もあり、子どもの学校行事などに参加する際に業務を中断できる「中抜け制度」を取り入れ、労働環境を整備した。こうした取り組みを導入する前と比べて、女性管理職の比率が約11%増加、月間の平均残業時間が約7時間減少するなどの成果が出たという。

女性の起業支援も

 市によると、市内の起業家の男女比率(22年度)は男性が79・3%、女性が20・7%。IDEC横浜は起業を目指す女性を支援しようと、女性起業家から経営のノウハウを聞く勉強会のほか、参加者同士で経営と家庭を両立するなどの悩みを共有する交流会を開くなどしてサポートする。菅井理事長は「性別に関係なく、会社経営ができるようにお手伝いしたい」と話す。

ベビーカーで入場し、音楽を楽しむ親子も多かった

かながわアートホール 赤ちゃんと母・父に「感謝」 心温まるコンサート盛況

 「生まれてきた赤ちゃんと、その赤ちゃんを産んでくれたママに『ありがとう』を伝えよう」―。そんな心温まる思いをテーマにした企画「赤ちゃんありがとうコンサート」が3月23日、「かながわアートホール」(馬場洋一館長)で開催された。

 同施設内にあるホールには可動式の階段状座席がある。この施設特性を活かし、この日は座席を全て収納。ベビーカーを押したまま、客席に入場することができ、ミルクやおむつなど、大きな荷物を抱えながら移動する子育て世帯の目線に立った会場となった。

 この日はクラシック界で活躍する4人の奏者らが出演。オープニング曲を歌い上げたソプラノの小出真琴さんは「赤ちゃんに『生まれてきてくれてありがとう』という気持ちを伝えると同時に、普段、育児が忙しい中で家事やお仕事を頑張っているお母さま、お父さまに、音楽で少しでも癒しの時間になればと企画された。赤ちゃんが大きな声を出しても、泣いても、大丈夫。音楽を楽しんでください」とコンサートのコンセプトを改めて紹介。それまで泣いていた子が音が奏でられると泣き止んだり、ベビーカーの中でスヤスヤ眠ったり、リズムに合わせて親子で体をゆすったり、来場した親子らは本格的なクラシック曲をメインに、子ども向けの楽曲も織り交ぜた45分のステージを思い思いに楽しんだ。

 昨年6月に誕生した男児と来場した母親の一人は「子育ては24時間体制で大変なことが多いけれど、今日は素敵な音楽を楽しむことができて、なんだか心が温かくなった。明日から、いや今晩からまた頑張りたい」とベビーカーに乗った息子に笑顔を向けた。

 馬場館長は「ベビーカーでの入場が昨年の倍になった。改めてニーズを感じている。これからもこうした取り組みを続けたい」と話した。

(C)YOKOHAMA FC

【Web限定記事】 横浜FC、数的不利も耐えて勝ち星

3/20(水) 2024明治安田生命J2リーグ 第5節 vs.ザスパ群馬

前節のアウェイ栃木SC戦では終始押し込む展開だったが1点が奪えず、栃木にワンチャンスを決められ0-1と痛い敗戦を喫した。連敗は許されない中、ホームでザスパ群馬を迎えての一戦。

前日の19日に、開幕からスタメンを担っていた森海渡の、モンテディオ山形戦で受傷した前十字靭帯損傷が発表された。この試合では森を勇気づけるための応援Tシャツを選手たちが着用し、森のためにも戦う気持ちが随所に見られた。スタメンは森に代わって、ベテランの伊藤翔が入る。その伊藤が前線から起点となり11分に、福森晃斗のコーナーキックに頭で合わせ先制点を奪う。勢いを止めず、横浜FCはアグレッシブにボールを奪いに行くが、24分に岩武克弥が退場してしまい10人で戦う形となってしまった。中野嘉大から山根永遠に交代し、4-4-1の形で中盤を厚くするシステムに変更。ハーフタイム四方田修平監督は、「一人少なくて苦しいが、こういう難しい試合を勝ち切ることができるかが、チームの真価を問われている。ハードワークして必ず勝ちに行こう」とチームを鼓舞した。その後も、ンドカ ボニフェイスを中心に献身的な守備で相手にゴールを割らせず、1-0で今シーズン2勝目を飾った。連勝街道に乗るためにも次節の鹿児島ユナイテッドFCとの一戦は必ず勝ち点3を奪いたい。

次回ホームゲーム

3月30日(土)

ベガルタ仙台戦 14:00キックオフ @ニッパツ三ツ沢球技場

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