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保土ケ谷区 トップニュース文化

公開日:2024.03.28

仏向町の山本将大さん
「ダウン症は個性の一つ」
バンド活動で地域活性化

  • ライブは盛り上がりを見せた

  • ドラマーとしてバンドを支える山本さん

 仏向町在住の山本将大さん(18)らによる4人組バンド「Beat Factory」が3月14日、西区の障害者支援施設「生活創造空間にし」でライブを行った。山本さんはダウン症のドラマーとして活動。母の圭子さんは「ダウン症は息子の個性でもある。音楽で皆さんに元気を届けたい」と話す。

 同バンドは山本さん、圭子さん、清水高弘さん=坂本町在住=、岡添正子さん=神奈川区在住=で編成。小学6年生からドラムを習い、「バンドを作りたい」という山本さんの要望に応えようと、圭子さんが音楽仲間の清水さんと岡添さんを勧誘して昨年結成した。これまでに同施設のほか、山本さんの母校・市立仏向小学校などでライブを開催し、地域活性化を促してきた。

 14日のライブでは、「勇気100%」「すきすきソング」「おどるポンポコリン」などのアニメソングを中心に披露。音楽大学出身の圭子さんのきれいな歌声をはじめ、山本さんたちによる楽器の力強い音色が会場に響き渡った。観客からは「歌と楽器のハーモニーが絶妙で良かった」などの感想が聞かれた。

反復練習あるのみ

 圭子さんによると、山本さんの知的レベルは5歳児と同等だといい、楽譜が読めない。そのため、習得したい曲を繰り返し聴いて体で覚えるという。圭子さんは「息子はダウン症をハンディキャップだと思っていないはず。純粋に音楽を楽しみ、努力を努力だと思わない姿勢が成長につながる」と語る。

 この春、瀬谷区の県立三ツ境支援学校を卒業し、4月から軽作業の仕事に就く。山本さんは「社会人になってもドラムの練習を続けて、いつでもライブを開催できるように準備したい」と意気込み、障害のある人に元気を届けたいと話す。

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