海老名・座間・綾瀬版【12月6日(金)号】
11月28日に開かれた議会運営委員会

綾瀬市議会 定数削減の検討開始へ 議員報酬・政活費は増も

 綾瀬市議会の議員定数削減・議員報酬の増額を求める陳情と、現行定数20の維持を求める陳情が、開会中の綾瀬市議会(古市正議長)定例会に提出された。11月28日の議会運営委員会(齊藤慶吾委員長)で付託審査が行われ、議員定数削減などを求める陳情を賛成多数で趣旨了承とした。同議会では今後、定数削減と報酬増に向けた検討が始まる。

 趣旨了承とされた陳情は、早川在住の男性が提出した。陳情文では、今年7月の市長選挙に現職の市議2人が辞職して立候補したことをあげ、「(18人でも)9月議会は滞りなく運営された」とした。議員一人当たりの人口は近隣市議会よりも少なく、2人削減しても「民意が反映しづらくなるといったことは起こらない」とした。

 議員のなり手不足の要因に「議員報酬の低さ」をあげ、「現在の月額報酬は01年に改訂されたもの。当時と比較して神奈川県の最低賃金は706円から400円以上も上昇している」と指摘。「少数となる議員にこれまで以上に議会活動を積極的に行ってもらうために議員報酬や政務活動費の増額も必要」とした。

 議運の意見陳述では、「議員一人当たりの人口比は合理的な判断基準ではない。藤沢市の人口比でいけば綾瀬市は定数6、横浜市では2でいいということになる」、「全国的な傾向として地方議員のなり手不足が問題視されており、その要因の一つとして議員報酬の低さがある。綾瀬市においては看過できない」、「議員報酬と定数削減は分けて考えるべき」などと主張が交わされた。

 委員長を除く7人の採決では趣旨採択に賛成が5人、反対2人で趣旨了承となった。

 他方、定数維持を求める陳情は同市上土棚中を拠点とする市民団体が提出。「社会的弱者の要求を市政に反映させる必要から、それを代弁できるだけの数が求められる」などとしたが、採決では賛成2、反対5で趣旨不了承となった。

議論の背景

 綾瀬市議会の議員定数は78年の市制施行から99年まで26人で推移。その後、段階的に4度削減した。直近では15年に1人削減している。

 今夏には現職2人が辞職して市長選に出馬。いずれも補選の実施基準日を過ぎた辞職だったため補欠選挙はなく、現在は2人欠員の18人で運営している。今後も欠員が4人以上にならない限り補選は実施されない。

 綾瀬市の議員報酬は月額39万8千円で年収約680万円。これとは別に政務活動費として月額1万2500円(年額15万円)交付される。綾瀬市は県内19市で4番目に人口が少ないが議員報酬は2番目に少なく、政務活動費は3番目に少ない。

 綾瀬市に次ぐ人口約10万人の伊勢原市(定数20)は議員報酬が月額43万5千円で政務活動費は月額2万円。綾瀬市の次に少ない人口5万8千人の逗子市(定数17)は議員報酬が同43万9千円で政務活動費は同2万円。

 全国市議会議長会の23年の調査によると、人口5〜10万人未満の全国235市の平均議員定数は20・4。平均月額報酬は40万3千円。政務活動費は、交付している同規模の全国215市のうち47%が月額1万円台、32・6%が2万円台。

 本紙の取材に応じた議会運営員会の齊藤慶吾委員長は、「(趣旨了承した)陳情の趣旨は削減の検討であり、削減が決まったものではない。来年1月をめどに議会内に協議会を立ち上げて検討を開始することになる」との見通しを示した。

海老名市が作成した業務白書

海老名市 対策の歴史を記録 「コロナ業務白書」にまとめ

 海老名市は11月27日に開かれた定例会見で、新型コロナウイルス感染症対策で実施した取り組みをまとめた「業務白書」の作成を発表した。中国で初めて感染が確認された2019年12月から4年4カ月に及んだ経験を記録として後世に伝え、今後の参考や対策に役立ててもらうのが狙い。同市ホームページで公開されている。

 業務白書はA4判、139ページ。国や県の動向と市の対応を時系列にまとめ、市内の新規感染者数の推移を示したグラフや感染症対策として実施した写真を添えて記録している。

 白書では、20年4月の「新型コロナウイルス感染症対策本部」の立ち上げから、感染拡大防止に向けて迅速な対応ががうかがえる。

 急激な需要拡大で品薄状態が続いていたマスクは、国が同年4月に1世帯あたりに2枚を配布すると表明したことを受け、同市はその翌月に市内企業から寄付された30万枚の不織布マスクを全戸へ配布した。

 ワクチンの集団接種が開始された21年には、救急救命士や臨床検査技師を打ち手として認める国の方針を受け、(一社)海老名市医師会の協力を得て救急救命士を対象に実技と座学の研修を実施。救命士によるワクチン接種は全国初だった。

 新型コロナの緊急経済対策で、国が地方自治体向けの自由度が高い財源として創設した「地方創生臨時交付金」では3年間で19億7千万円が交付された。業務白書では、17の事業名と充当額を記載し、使途の検証も可能とした。

 編集を担当した市危機管理課では、「類似するような事象が起きた際に市民の安全対策に役立ててもらえたら」と話していた。

 同市は、市内図書館やコミュニティーセンターへ業務白書の配布するという。

一石署長から賞状を受け取る高橋さん

相模中3年高橋さん 国税庁長官賞を受賞 税の作文コンクールで

 国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が主催する2024年度の中学生「税についての作文」コンクールで、座間市立相模中学校3年の高橋遼馬さんの作品が国税庁長官賞に選ばれた。レンブラントホテル海老名でこのほど開かれた表彰式に臨み、「学校で知らされた時は驚いた。本当に自分で良いのかなという感じ」と感想を話した。

 このコンクールは、税についての関心や理解を深めてもらおうと毎年行われている。今年度は全国6489校から43万5572編の作品が寄せられ、同賞に46人が選出された。

 大和市、海老名市、座間市、綾瀬市では4市を管轄する大和税務署(一石欽哉署長)が各市の教育委員会に協力を求め、生徒らは夏休みの課題として作文を提出した。

 高橋さんの作文タイトルは「『悪いインフレ』の突破口」。相次ぐ物価高騰に対し、企業側の賃上げが進まない状況下を「悪いインフレ」と位置づけ、政府が打ち出した定額減税のメリットとデメリットを調べて作文にまとめた。

 中学生の視点で給付金との比較や国民一人ひとりの役割にも触れ、「少しが集まれば経済回復の大きな原動力になる」と悪いインフレの突破口を結論づけた。

 高橋さんがインフレをテーマに選んだのは、大好物の商品を販売する菓子メーカーの値上げ。食卓を囲みながら普段から見ているニュース番組の報道がきっかけだった。社会情勢で気になるニュースは両親に質問するのが日常で、母親の京さん(39)によると「息子は探求心が強く、興味を持つと突き詰める性格」だという。

堂々とはっきり

 表彰式には、佐藤弥斗座間市長や大和間税会の竹村和子会長、大和法人会の長嶺博之会長ら多くの来賓が出席。高橋さんは代読した一石署長から賞状を受け取り、作文をはっきりとした口調で朗読して多くの聴衆をひきつけた。税金について高橋さんは「皆で納めたものだから、平等に利益を還元する使い方を」と考えを話した。

 その他の主な受賞者は以下の通り。敬称略。

▽東京国税局管内納税貯蓄組合連合会優秀賞/若林紗功(綾瀬中3年)▽神奈川県納税貯蓄組合連合会長賞/皆川裕規(座間中3年)▽大和税務署長賞/河合美空(大和中3年)・石原美咲(座間市・西中3年)▽厚木県税事務所長賞/村田八雲(座間市・西中3年)▽大和市長賞/大島さと(下福田中3年)▽海老名市長賞/瀬戸美羽(海西中3年)▽座間市長賞/今井優花(座間市・西中3年)▽綾瀬市長賞/森田夏暉(綾瀬中3年)

海老名市柏ヶ谷にある「県央東部消防指令センター」

消防通信指令業務 「市境ロス」解消に期待 4市一元化まで2年

 119番通報による消防通信指令システムが、2026年10月から大和・海老名・座間・綾瀬の4市で一元化される。これまで通信指令業務を単独で行ってきた大和市消防本部にそのメリットなどを聞いた。

 119番通報による通信指令業務を巡っては、海老名・座間・綾瀬の3市が2015年4月から共同運用してきた一方、大和市は長らく単独で運用してきた。

 転機は2023年7月。同年4月に初当選した大和市の古谷田力市長が旗振り役となり、4市長による「首長懇談会」がスタート。各市で共通する課題を連携により解決しようというのが狙いで、法律上の婚姻が難しいカップルを行政が認定する「パートナーシップ制度」の連携協定が結ばれるなど、これまで一定の成果がみられた。

 消防通信指令システムの共同運用もその一環だ。昨年12月、長期的な経費削減や高齢化を見据えた応援体制の充実などを目的に4市長が一元化に合意した。

 これを受け、海老名市柏ヶ谷にある「海老名市・座間市・綾瀬市消防指令センター」が今年7月「県央東部消防指令センター」に改称した。

 大和市消防本部によると、26年10月までに大和市の119番回線が東部消防指令センターに移されるほか、大和市から職員の異動もあわせて行われる。

20〜30秒短縮

 通信指令業務の一元化により、市境からの119番通報で生じてきた課題が解消されそうだ。

 大和市消防本部の関口正美指令課長(51)によると、「他市における通報であっても携帯電話の場合、市境だと大和市に入電されることがある」。この場合、他市に確認を取る間に「20〜30秒のロス」が生じるが、119番通報に4市が相互に対応するため、こうした事態は避けられるという。

 同本部によると、119番通報の6割強が携帯電話から。関口課長は「一刻を争う119番通報に対し、これまで同様にしっかりと対応していきたい」と話している。

市役所で展示会を開いた「入谷歌舞伎会」の会長を務める 島村 利明さん 座間市入谷西在住 84歳

支えに応えて、次の舞台へ

 ○…座間市民が役者となって演じる「入谷歌舞伎」。迫力の化粧を施した公演時の写真と、取材中の笑顔が別人すぎる。ズボンには大きなポケットがあり、台本が入る。外出先でも台詞を覚え、自宅トイレにもコピーを貼って覚える。おもむろに段ボール箱を開くと中には使い込んだ台本が、28年間の歩みが詰まっていた。「最初はお手伝いだったのに、光秀や義経、黒子もやりました」

 ○…福島市出身。5歳で終戦を迎えた。少年時代は数少ない遊び道具だった自転車にのめりこんだ。手放し運転で学校に通い、ハンドルを背に後ろ向きでこぐのも得意だった。工業高校卒業後に上京し、一級建築士と土地家屋調査士の資格を取得。長く歩んだ調査の仕事は登記の一部となって残り、やりがいがあった。入谷に開業して根をおろし、いつの間にか肩書は相談役に。名刺を見せながら「相談こない」と笑わせる。

 ○…コロナ禍は稽古も公演もできなくなり、歌舞伎のDVDを見て学ぶ研さんの時間にあてた。毎年公演の場だったハーモニーホールが大規模改修で2年使えない。令和8年のこけら落としを目指すなか後進育成の課題も。39人の仲間には若手もいるが、80歳代が15人。体調がすぐれず舞台を降りた仲間もいる。指導者も他界し、模索しながら稽古を重ねてきた。

 ○…普段は田んぼや畑の手入れが日課。座右の銘は「健康第一」で血圧を毎日チェックし酒は飲まない。すべては2年後を見据えた自己管理だ。会長としての動きを見守るのが妻の登志子さん。小道具づくりなどの面で手伝ってくれる上、料理が上手。無邪気な笑顔で「おかげで好き嫌いはない。なんであんなに美味いんだ」と腕を組んで考え始めた。支えてもらう幸せが、笑顔に滲む。

「神奈川がんばる企業2024エース」に認定された(有)共栄車輌サービスの代表を務める 田村 俊一さん 海老名市門沢橋在住 55歳

小さくとも輝く星に

 ○…営業所には緑色のトラックが整然と並ぶ。自社内に燃料タンクを設置するなどしてコストを削り従業員の労働環境改善につなげた事が評価された。名刺には「がんばる企業エース」のロゴを入れ、仕事を通じてモデル事例を発信してゆく。「自分たちには過ぎた賞かもしれませんが、認定企業として恥じない企業にしたい」と意気込む。

 ○…大学卒業後に父の会社に就職。外車などの中古車を大型輸送車で運ぶ仕事で、初めてハンドルを握った時は視線の高さに驚いたという。10年間各地を走った後、営業畑へ。3年前に創業者の父が急逝し社長に就任した。悲しむ余裕はなかった。経営状況を調べると会社は債務超過で、それからのことは「助けられ助けられ、助けられた」と目を細める。金融機関の助力や、ともに働く弟がここぞとばかりに営業力を発揮し会社は「Ⅴ字以上の」回復を遂げた。

 ○…県央地域は東名や圏央道もあり遠方への中継地点としても申し分ない。今後は車両修繕といった関連事業のほか、商業施設を創る夢がある。災害時は自家発電でき、かまどベンチやマンホールトイレも立ち上げ、地域住民が安心して過ごせる――事業を育てる理由は使命感から。「社員には死ぬまで付き合って、と言ってきた。みんないつかは運転を卒業する齢になる。その後の仕事も作らないと」

 ○…中学生の頃から趣味はヘラブナ釣り。相模川などに通い、35歳の時にはスポーツ紙の大会で優勝したことも。相手は魚。何を考えているか分からず、釣り糸をたらすスピードや餌の柔らかさひとつでそっぽを向かれる。「駆け引きが繊細で、その分あの引き味がたまりません」と笑う。仮説とともに戦略を立てて竿を握る。オフでも挑む姿勢は変わらない。

佐藤市長(左)に商品をPRする大塚部長(中央)

座間市商工会女性部 「ざまみず」で肌に潤い スキンケア用品を開発

 座間市商工会女性部(大塚とよ子部長)がこのほど、同市の地下水「ざまみず」を使用したスキンケア用品「心雫(こしず)オールインワンジェル」を商品化し、12月2日に佐藤弥斗市長に商品の特長を説明した。

 化粧水や美容液、乳液など5つのスキンケア効果を1本に凝縮。乾燥から肌を守る効果が見込まれるヒマワリ種子油も含まれている。

 同会女性部の商品化は原料だけでなく、製造までも座間市で完結するのがこだわり。3年前にはヒマワリから抽出した油を原料に、同市内の製造業者と連携してリップクリームを商品化した。

 この日は、商品の特長を聞いた佐藤市長が手に取って使用し「潤いが出た感じがします。私も使用を続けて効果をPRしたい」と感想を話した。

 「心雫オールインワンジェル」は50g入り、1本3千円。座間市商工会で販売されており、販路の拡大も検討している。

 大塚部長は「老若男女問わず誰でも使用できるので、座間市の天然水の良さをたくさんの人に実感してほしい」と期待を込めた。

海老名の花をPR 市役所で

 海老名市園芸協会温室部会は、海老名市で生産された花きの魅力を発信しようと、12月9日(月)から12日(木)に海老名市役所エントランスホールで展示会を行う。

 会場には、バラやカーネーション、ポインセチア、スイートピーなどの海老名で育てられた冬の花が集結。切り花50筒、鉢植え20鉢程度が並ぶ。胡蝶蘭の展示もある。

 (問)同市農政課【電話】046・235・4844

あすなろ大学 公開講座を開催 12月6日から全3回で

 座間市の「あすなろ大学」(進藤正昭会長)が、12月6日(金)、13日(金)、20日(金)の全3回で公開講座を開催する。

 第1回講座(6日実施)は「あなたのDNAは2%がネアンデルタール人」。第2回講座(13日実施)は「この命の限り・戦後74年目の引揚げ記録」。第3回講座(20日実施)は「仮想計画 座間市に酒蔵を造る!」。

 会場は座間市立東地区文化センター。各回共通で午後1時30分から3時30分。参加無料(申込不要)。(問)同センター【電話】046・253・0781

献血、若年層離れ深刻 輸血不足、高齢化で拍車

 2022年7月に厚木から海老名に移転した「海老名献血ルーム」(海老名市めぐみ町)の献血者数が、移転前の水準より3割増加したことが本紙の調べで分かった。一方で、輸血用の血液を確保する献血者数は全国的に伸び悩み、特に若年層の献血離れが深刻化している。

 海老名献血ルームは、JR相模線「海老名駅」に隣接する地上10階建ての複合施設の8階にある。22年7月に小田急線「本厚木駅」前から同地へ移転した。

 アクセスの良さや献血ベッドの増床(全14ベッド)などが功を奏し、23年度の献血者数は21年度比3割増の年間2万9004人。元日を除き毎日稼働する同献血ルームでは、1日平均で約80人が献血に協力している。

 世代別では50代が35%で40代は21%、60代17%で中高年が全体の7割超を占める。献血ができるのは原則69歳までで、400ミリリットル献血は男性が17歳、女性は18歳からでき、200ミリリットルの献血であれば男女とも16歳からできる。一方で、10代の献血者は全体の3%、20代と30代はいずれも10%ほどにとどまっている。

15年間で43%減

 日本赤十字社神奈川県赤十字血液センター(横浜市港北区)によると、献血による輸血用血液製剤を使用する患者の約85%は50歳以上とのデータもある。高齢化に伴い輸血を要する患者が増加する一方、10〜30代の献血者数は09年の約285万人から23年には約162万人に減り、15年間の減少率は約43%に及ぶ。

 医療機関で輸血を必要とする患者が増加する一方で、このまま少子高齢化が進めば、献血が可能な人の数は全国で毎年約66万人ずつ減少するとの予測もあり、関係者は危機感を強めている。

 同センターの担当者は、「血液は人工的につくることができず、長期保存もできないため1人でも多くの協力が不可欠」と述べ、継続的な献血を呼び掛けている。

 冬場は特に献血者が減少するともいう。献血はウェブ会員サービス「ラブラッド」で事前予約もでき、所要時間は60分程度。海老名献血ルームでは、献血後に手元に届く検査結果をもとに、県央地域の協力薬局115店舗で健康相談が受けられる啓発イベントを11月にスタート。来年2月末まで実施している。

 この取り組みで調整役を担う海老名市薬剤師会の小林弘忠会長(県薬剤師会常務理事)は、「献血後の血液検査の結果を用いた薬局での健康相談が複数回の献血に繋がれば」と話している。

園内でバラの花を観賞する来園者

9割が「また来たい」 あやせローズガーデン

 綾瀬市はこのほど、11月2日から7日まで実施した光綾公園の「あやせローズガーデン」の期間限定開放で、延べ5595人が来園したと明らかにした。来園者を対象に実施したアンケート調査では、「大変満足」「満足」と答えた人が回答者の86%に及んだという。

 「あやせローズガーデン」は約7700平方メートルの敷地に約150種、680本のバラが栽培されている。ほかにも約30種類の樹木のほか、宿根草など85種類がある。

 このローズガーデンは当初、有料化を念頭に置いた民間事業者による指定管理者制度で開園する計画だったが、今年9月の市議会定例会で関連議案が否決されたため、直営で運営されることになった。市は25年5月の開園に向けて運営方法を検討している。

 来園者へのアンケートには193件の回答があり、「また来たい」が約89%だった。交通手段は自動車が62%、徒歩が17%で、市内と市外からの来園者はほぼ半数ずつだった。

 来園した40代の男性は、「以前のバラ園と同じような感覚で行ったら規模も大きく見ごたえがあった」、50代の女性は「新しいバラが多くて驚いた。下草もおしゃれだった」などとアンケートに記述したという。

 市の担当者は、「アンケート結果から、ローズガーデンに満足していただけていると手ごたえを感じた。期待に応えられるよう開園に向けた準備に取り組んでいきたい」としていた。

かごに座る役者

知ってる?入谷歌舞伎 舞台の道具ずらり

 座間市で活動する入谷歌舞伎会(島村利明会長=人物風土記で紹介=)の舞台用品がこのほど座間市役所に展示された。

 同歌舞伎は江戸時代末期に発祥したとされ、例年ハーモニーホール座間で上演してきた。同館の大規模改修で今年は上演できないが座間で受け継がれる文化を発信しようと企画した。会場には役者が着用するかつらや台本などを展示。来場者からは「座間に歌舞伎があるのは知らなかった」といった感想もあった。現在は2年後の上演を目指して練習を続けている。

食べ物を子どもにふるまう会員

土棚小で子ども食堂 綾瀬LCが実施

 綾瀬市を拠点に活動する奉仕団体・綾瀬ライオンズクラブ(芳賀隆浩会長)は、11月23日に綾瀬市立土棚小学校の体育館で、子ども食堂の「きずなしょくどう」を開いた。

 同クラブによる子ども食堂は今回で4回目で、綾瀬市内で子育て支援に取り組むNPO法人「がじゅまるの木」と共同で実施している。

 今までは同法人の拠点に近い綾瀬市北部の小園自治会館で子ども食堂を開催してきた。アンケートにより、綾瀬市南部で食料支援のニーズが高いことが判明。綾瀬市の南端に位置する土棚小学校での実施が決まった。

 当日はシチューライスとから揚げが300食。菓子パンやお菓子が150食用意され、子どもを中心に地域住民に提供された。昼食後には、ゲームやズンバ体験も行われ、子どもたちは元気に身体を動かしていた。

 NPO法人「がじゅまるの木」の小林真希代表理事は「この規模の子ども食堂を実施できるのは様々な方の協力のおかげ。少しでも多くの方を支援できたらうれしい」と話した。

 柴崎雅司実行委員長は「子どもも大人もみんな楽しそうだったので、やってよかった。課題も見えたので、次はもっと良いものにしたい」と次回を見据えた。

手際よくかき混ぜるキャンプ座間関係者

米軍配偶者と抹茶の交流 国際ソロプチミスト座間

 国際ソロプチミスト座間(渡部由紀子会長)とキャンプ座間の軍人軍属の配偶者団体「ZaCSA」が、11月21日に座間神社神社会館すいめいで抹茶を通じて交流した。

 20年ほど続く交流で、ソロプチミスト座間が同キャンプのサンクスギビング(感謝祭)の行事に招かれる事も。抹茶体験は交流の中でも基地内の女性に人気だという。

 講座では17人が茶筅(ちゃせん)の動かし方などを教わり、「けっこうなお点前でした」と頭を下げていた。ヴェロニカ・ゴアさんは「楽しく苦みもなくおいしい」と笑顔を見せていた。

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オンリーワンの作品展示 座間市役所 12月7日まで

 第3回ざまユニバーサルアート展が12月7日(土)まで、座間市役所7階展望回廊で開かれている。午前9時から午後5時(最終日は午後1時まで)。入場自由。

 会場では心身にハンデがある人や、登校に悩みを抱えている人などが描いた作品を展示。来場者による市民投票も行い、市民賞も選出する。

 先着100人を対象に、缶バッジ創作体験(無料)もある。主催者は「作品に込めた思いやユニークな視点を見てくれたら」と話している。

(問)座間市教育委員会【電話】046・252・8472

 

気軽に上質な音楽を 12月14日(土) ビナレッジで

 県央地区で活動するアマチュアビッグバンドの「イジュマー・ビッグバンド」は、12月14日(土)にえびな市民活動センタービナレッジホール(海老名市さつき町51の2)でコンサートを開催する。午後1時30分から。入場料は500円。定員は200人で全席自由。

 今回の公演のテーマは「ラテンジャス特集」。当日は、ラテンパーカッション奏者の大舘信さんをスペシャルサポートに迎え、「マンボNo・5」や「雨にぬれても」、「プレネシー」などの名曲が演奏される。

 (問)清水さん【電話】046・254・1328

低い音を立てて飛び回るマルハナバチ

いちご栽培のハウス内 海老名市 受粉用のハチ大忙し

 海老名市本郷の武井いちご園で、このほど受粉用のハチが飛び始めた。

 ハウス内で栽培しているのは約6千株の「とちおとめ」。深みのある甘さが特長で、いずれ実となる白い花が点々と開花している。蜜を集めるミツバチが使われることもあるが、武井哲也代表が放っているのは黒い個体のマルハナバチ。低温に強いハチで花粉を食べて花々をまわっている。天気が良いと活発に飛び、1匹で800ほどの花を受粉させるためハウス一棟分なら数匹でまかなえるという。巣箱には数個の穴が開いており、開花状況に合わせてハチの数を調整する。

 海老名の栽培農家でのハチによる受粉はおおむね10月下旬〜11月上旬から始まり約半年間飛ばす。いちごの収穫シーズンは12月下旬ごろから。酷暑の影響で、例年よりやや遅めになるという。

認定の盾を持つ田村社長同社は各地に中古車を運搬している

海老名の共栄車輌サービス がんばる企業エースに

 「神奈川がんばる企業エース」に、このほど海老名市大谷南の(有)共栄車輌サービス(田村俊一社長=「人物風土記」で紹介)が選ばれた。

 独自の工夫で経常利益などを一定分増やした企業を県が「がんばる企業」とし、このうちビジネスモデルの独創性などに優れる企業を「エース」として認定。今年は8社が選ばれた。

 同社は中古車を各地に輸送する事業を手掛けている。2年ほど前に田村社長が県内初となる「地上設置式燃料タンク」を導入。燃料コストを大幅に削り、給油時間の短縮をドライバーの労働環境改善につなげ輸送量を増やした点が評価された。

 同社はコスト削減分で社員の待遇を改善したほか、新車両も導入したという。田村社長は「運送業界にタンク導入によるコスト削減を広めたい。エースとして恥じない企業であり続け、社員は注目されていることを自覚してほしい」と語った。

昨年の模擬運転台の様子

鉄道の体験ぎっしり 12月7日・8日 海老名で

 おだきゅうファミリーファンフェスタが、12月7日(土)と8日(日)に海老名中央公園で開催される。時間は両日ともに、午前10時から午後4時。入場無料。

 小田急電鉄社員による仕事紹介や体験ブースでは、赤い旗で列車に出発指示を出す駅長なりきりや模擬運転台操作体験などが実施される。

 記念撮影コーナーでは、路線保守係員のヘルメットや作業着、駅係員の制服などを用意。信号機や踏切遮断器も展示。同社の子育て応援マスコット「もころん」など20のキャラクターが登場するショーもある。

 (問)同社お客さまセンター【電話】044・299・8200(受付/午前9時〜午後5時)

当時の少年工たち

県央4市歴史巡り 「台湾少年工」とのつながり

 今から81年前、太平洋戦争後期の1943年に旧日本海軍の軍需工場「高座海軍工廠」が建設された。首都防衛拠点の一つだった厚木飛行場(大和市・綾瀬市)の北側、現在の座間市東原付近に建設され、そこにはまだあどけなさが残る「台湾少年工」たちが働いていた。そんな県央4市ゆかりの歴史をひも解く。