金沢区・磯子区版【12月12日(木)号】
初日の移動販売で商品を選ぶ地域住民ら

汐見台地区 移動販売で買い物支援 マルエツが磯子区で初

 磯子区の汐見台地区でこのほど、スーパーマーケット「マルエツ」による移動販売が区内で初めて始まった。買い物難民の解消を目的に、屏風ヶ浦地域ケアプラザと磯子区社会福祉協議会、地元の自治会や社会福祉協議会などが協力して実現。今後も毎週火曜日に移動販売車が同地区を訪れ、地域住民の買い物を支援していく。

 11月26日の午後2時30分ごろ、汐見台第二愛育園駐車場に停まった移動販売車の前に多くの買い物客が集まっていた。車はマルエツ井土ヶ谷店=南区=から配車され、野菜や果物、肉といった生鮮食品から、パンや菓子、惣菜など約400品目が並ぶ。移動販売手数料として買い物点数に応じて上限55円の手数料が加算されるが、全ての商品を店舗と同じ価格で購入することができる。

 磯子区社協によると、初日は34人が利用したという。汐見台自治会連合会の岡道子会長は「高齢者が多いエリアなので、買い物で困るという声を聞いていた。皆さんの協力で実現できたので、不便さが多少でも解消できれば」と期待する。

閉店で「不便」の声

 同地区では今年9月16日、汐見台中央商店街内で20年以上にわたって営業していた「Aコープ汐見台店」が閉店。地区の中央部に立地し、配達にも対応していたスーパーがなくなったことで、地域住民から買い物に困るという声があがっていたという。

 そこで、同連合会や同地区社会福祉協議会が、ケアプラザへ相談。磯子区社協や横浜市内各地で移動販売を展開するマルエツの協力を得て、移動販売の実現にこぎつけた。実施は毎週火曜日の午後2時30分から3時の間となる。

 マルエツは健康支援や買い物支援、地域住民の見守り、地域コミュニティの形成などを目的に、市内各地で移動販売を展開している。金沢区では並木3丁目エリアですでに行っているが、磯子区では今回の汐見台地区が初めてとなる。

 (株)マルエツで移動スーパー導入担当課長を務める阿曽伸也さんは「買い物によってコミュニケーションが生まれたり、高齢者の見守りにもつながる。要望に応じて他地域でも検討していく」と話した。

横浜市ごみ処理 燃やすプラ3割削減 10月開始の新分別ルールで

 10月から横浜市内9区でプラスチックごみの新たな分別が始まった。開始月10月4週間の燃やすごみに含まれるプラスチックの資源量は1295tで、2022年の基準年度の約3割にあたる591tを削減(速報値)。市はさらにプラごみ削減を進め、地球温暖化の原因となる温室効果ガス削減につなげたい考えだ。

 市のごみの総量は分別やリサイクルが生活に定着し、順調に減少してきた。ごみ処理の基本計画「ヨコハマ3R夢(スリム)プラン」で目標に掲げていた「ごみと資源の総量10%削減」は、2023年度に2年前倒しで達成。一方で、温室効果ガスの削減は、思うように進んでいないのが現状だ。

 温室効果ガスはごみ処理の過程でも排出される。うち9割はプラスチックなどの石油由来のごみ焼却によるもの。市は、温室効果ガスの削減には、プラごみの削減が必要不可欠と考え、新たな計画「ヨコハマプラ5(ご)・3(み)計画」を今年1月、策定した。

目標1人5・3kg減

 計画では燃やすごみの中に含まれるプラごみを30年度までに年間2万t削減することを目標としている。市民1人あたりに換算すると削減量は年間5・3kg。

 目標達成のため、10月からプラごみの新たな分別を9区で開始。燃やすごみとして回収していた「プラスチックのみでできているもの」も資源として活用される。

 10月4週間の燃やすごみに含まれるプラスチック資源の量は1295t(速報値)で、1886t(基準年度)から約3割の591t削減した。これは、市民1人あたりの年間削減量に換算すると4・7kgにあたる。

 市担当者は、燃やすごみに含まれたプラ資源の半数近くがラップやチャック付きポリ袋だったといい、「啓発に引き続き力を入れ周知が進めば、目標値の5・3kgも視野に入る」とする。プラごみの分別は来年4月から、全18区で実施される予定。「温室効果ガス削減といっても、具体的に何をしたらいいか思い浮かびにくいが、ごみの分別も立派な行動。身近なアクションが繋がることを知って、きっかけにしてほしい」と話した。

今年で法人化10周年を迎えた事業協同組合金沢八景共栄会の理事長を務める 小野寺 猛夫さん 金沢区在勤 73歳

感謝胸に活気ある町へ

 ○…1949年に発足、10年前に事業協同組合として法人化された金沢八景共栄会の理事長に8年前に就任。「先代の理事長、理事の皆様の尽力で今がある。八景まつりや瀬戸秋月祭などの行事を開催できているのは地域の皆様の協力のおかげ」と常に周りへの感謝の気持ちを忘れない。

 ○…金沢八景駅前で美容室「デラメア」他6店のサロンを経営している。横須賀市出身。逗子開成高校時代は陸上部で活躍。その頃、大ファンだったビートルズに影響されて、ギターを趣味とし、バンドも組んでいた。卒業後、仲間の誘いで理容師や美容師を養成する横浜商業高校(Y校)別科に入学。卒業後は横須賀など複数の美容室で経験を積んだあと26歳で独立し、金沢八景駅前のビルに店を構えた。

 ○…独立当時、カミソリを使う「レザーカット」が一般的だったが、まだ日本では斬新だったハサミによるカット技術の習得にのめり込んだ。店を経営しながら年2回ほど、ロンドンで修業する生活を7年間続け、インストラクターの資格を取得。カットの技術を普及するため日本全国の美容室に出向き、講義を重ねた。「仕事が好きだったので前向きな気持ちだった」と話す。

 ○…「今でも毎日ギターを弾いている」と高校生の頃の熱い思いは変わらない。逗子で暮らし、2人の息子はいずれも美容師に。次男は新杉田に店を構える。駅前は再開発により様相が一変し、現在も新しいビルが建設され続けている。近年では横浜市大や関東学院大との連携にも力を入れてきた。「若い人に地域に参加してもらうことで、金沢八景の伝統を大事にしながら、生まれ変わり続け、活気のある町でありたい」と意気込み、変わりゆく金沢八景を前へ進めていく。

プレゼント 横浜で「城」の祭典 12月21日・22日開催

 「城」をテーマにした日本最大級のイベント「お城EXPO2024」が、12月21日(土)と22日(日)、パシフィコ横浜ノース他で開催される。

 今年も国宝五城(姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城)をはじめ、日本全国の城が集結。城めぐりに役立つ観光情報ゾーンや城グッズの販売など、過去最大の114団体が出展。そのほか城にまつわる模型や展示、ご当地キャラクターや武将隊のステージ、忍者体験など「お城ファン」必見の内容だ。

 入城料は高校生以上2200円、小中学生1千円。前売有。厳選プログラムは1講演につき別途1300円。イベント詳細はHPで確認を。

 招待券を5組10人に。件名に「入城券希望」、本文に〒住所、氏名、年齢、電話番号、好きな城と理由を記入の上【メール】yoko-d@townnews.co.jpへ。12月15日必着。
大会の詳細はこちらから

ロードレース参加者募集 海の公園周辺で2月22日

 金沢区の第52回ロードレース大会と第31回小学生駅伝大会が2025年2月22日(土)、海の公園と八景島で開催される。雨天決行、荒天中止。両大会の参加者を1月9日(木)まで募集している。主催は金沢区ロードレース及び小学生駅伝大会実行委員会。小学生駅伝の当日受付時間は女子が午前9時20分から9時50分、男子が10時から10時30分。小学生駅伝以外の種目は受付を行わない。

 参加対象者は、健康で出場距離を完走できる小学3年生以上(金沢区以外の人もエントリー可)、10Kmの部は70分以内に完走できる人。参加者全員に参加賞が贈呈される。

 参加料は小学生(3年生以上)1500円、中学生2000円、一般(高校生以上)3500円、小学生駅伝(3年生以上)1チーム6000円。別途申し込み手数料が必要。要申し込み。大会の詳細、申し込みは上記二次元コードで確認を。

 (問)同実行委員会(金沢区役所地域振興課内)【電話】045・788・7805(平日午前8時45分から午後5時)
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講師を務めた山口副署長

磯子警察署 「闇バイト」防止へ注意喚起 中原苑で防犯講話

 磯子警察署(中村高久署長)は12月3日と4日、磯子区の特別養護老人ホーム中原苑で防犯講話を行った。

 同所を運営する社会福祉法人磯子コスモス福祉会の鈴木秀雄理事長からの依頼で職員向けに企画され、両日合わせて約50人が参加。同署の山口勉副署長らが「闇バイト」と「特殊詐欺」をテーマに区内の実情や被害状況などを伝えた。

 闇バイトは、SNS上で「簡単」「高額収入」といった言葉で募集をかける事例が多数確認されている。応募時に身分証明書の提示を求められて個人情報を犯行グループへ渡してしまう場合も多く、応募者は特殊詐欺の受け子や強盗などの実行役として犯罪に加担させられてしまう上、個人情報をもとに脅されて抜け出せなくなってしまうことも多いという。同署の担当者らはこうした事例を示しながら、「犯罪の入り口になっているのが闇バイト。1件やってすぐ抜けられるだろうと思わないで」と注意を呼び掛けた。鈴木理事長は「実際の現場で見ている警察の人たちから話を聞くことが重要。聞いた内容を職員たちが周囲の方々にも伝えてくれれば」と話した。

プロ野球選手が地元へ プララ杉田で14日

 磯子区のプララ杉田1階パティオ広場で12月14日(土)、地元出身のプロ野球選手が参加する「トーク&握手会」が開かれる。午後1時開始。

 参加するのは杉田小学校、浜中学校出身で、北海道日本ハムファイターズへの移籍が決まった吉田賢吾選手。観覧無料。サイン色紙が当たる抽選券を0時30分から配布する。当日直接会場へ。

12月13日に公開される映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』

インタビュー 『銭天堂』が実写映画化 磯子区出身の原作者・廣嶋さん

 願いを叶えてくれる不思議な駄菓子。でも、食べ方や使い方を間違えると―。人気児童書『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(偕成社)が実写映画化され、12月13日(金)に公開する。原作者で磯子区出身の廣嶋玲子さん(43)に話を聞いた。

     ◇

―映画の話がきた時は?

 「びっくりするやら嬉しいやらで、とびあがってしまいました。しかも、監督は『リング』の中田秀夫監督!これは迫力があるものができるに違いないと」

―主人公・紅子さん役は天海祐希さんですね

 「最初に天海さんと聞いた時には、あんなにきれいでスマートな人が!と驚きました。そして、実際に撮影現場で拝見した時は、さらに驚きました。そこにいたのは、まさに紅子だったんです。ビジュアルだけでなく、放つオーラが紅子そのもので、感動しました」

―実際に映画をご覧になっていかがでしたか

 「一人の観客として、自分が銭天堂に誘いこまれていく感覚がたまりませんでした。役者の皆さんが素晴らしいですし、美術造形、音楽の魅力も最高でした」

―原作者としての見所ポイントは?

 「ぜひ銭天堂の店内に目を凝らしてほしいです。原作に登場する菓子や映画オリジナルの菓子など沢山登場します。『あ、これ知ってる』とか『これはどんな力を秘めているんだろう?』と、わくわくしてもらいたいものです」

舞台で練習成果を披露 14日、磯子公会堂

 磯子公会堂は12月14日(土)、「第3回磯子公会堂フェスティバル」を開催する。午前9時30分開場で10時開始、午後3時40分終了予定。

 磯子区内で活動している団体やサークルなどが日頃の練習成果を発表する場として、同館が企画する自主事業。祭囃子や日本舞踊をはじめ、フラダンス、ゴスペル、フルートアンサンブル、落語、民族楽器、童謡、けん玉など、ジャンルを問わず24団体が出演してステージでパフォーマンスを披露する。

 入場無料で、入退場も自由。問い合わせは同館【電話】045・750・2520。

武道場で遊ぶ子どもたち=たきがしら会館提供

たきがしら会館 武道場を遊び場に開放 未就学児の親子が対象

 磯子区滝頭にある公共施設「たきがしら会館」は、12月から館内の武道場の無料開放を始めた。対象は未就学児の親子で、無料で利用可能。平日の予約がない時間帯に開放される。

 同館は体育室をメインに、ホールや会議室なども備えた施設。プロバスケットボールチームを運営する株式会社横浜ビー・コルセアーズが管理・運営し、プロチームの練習拠点としても利用されている。

 武道場は畳敷きで、各種武道やヨガ・ピラティスなどでの利用が可能だが、一般の利用が少ない状況だった。そこで、空きスペースを有効活用して地域社会へ貢献しようと、利用がない時間帯での開放を企画。子ども向けの遊具やおもちゃなどを用意し、未就学児と保護者(監督者)が過ごせる場とした。

 開放は平日で事前予約が入らなかった時間帯で実施。日時は同館ホームページやSNS、館内掲示で公開する。定員は30人程度。小学生以上は入場できず、必ず保護者や監督者の同伴が必要となる。事前予約は不可で、利用時は同館受付で申し出を。

 同館の西田学館長は「開始以降、多くの方にご利用いただいています。さらに充実したスペースにできればと考えていますので、ぜひ皆様ご利用ください」と話している。

ポスターに使用された「ハイエナの女王」と作家の奥津大希さん

神奈川県 障がい者作品展に約6千人 横浜・赤レンガ倉庫

 神奈川県が主催して11月15日から24日まで、横浜赤レンガ倉庫で「第1回かながわともいきアート展〜生きること、表現すること〜」が行われ県内外より約6000人が来場した。

 障がい者アートを「ともいきアート」と称し、県内各地で展示を行ってきた県がその魅力をもっと多くの人に伝えたいと開催した今回の大型展示には県内在住、在勤、在学、通所する障がい者より募集した作品123点と県内の障害福祉サービス事業所6団体の招待作品77点、合わせて200点を展示。作家らがワークショップを開くなど、来場者は作者の個性と魅力が表現された作品ひとつひとつに足を止め、感嘆の声を上げていた。

 受賞作品、受賞者は以下の通り。敬称略。■大賞「不滅の国」萌木さく■準大賞「TUKI」川戸由紀■神奈川県知事賞 「冬の空」ベイ■審査委員特別賞□中津川浩章委員=「乱暴にやさしく。」助六□加藤弘子委員=「無題」MAKI□小林涼子委員=「顏」RUKA□セインカミュ委員=「LOVE COLLEAGUES(あいするなかまたち)」ミモ・ザ・シータ■オーディエンス賞「猫のパズル コアラ」ねもとおさむ■かながわ地方創生SDGs賞「ちから」渡邉真理■ともいき賞「元気」佐野仁美、「まきしまきしまきし」川又悠生、「縫う」田中努・「大好き」川村遼亮・「歯医者さん」小山翔平

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「リンゴ病」の11月25日から12月1日の区別の定点当たり患者報告数

横浜市内に「リンゴ病」警報発令 2018年以来の流行

 横浜市内でウイルス性感染症の伝染性紅斑(通称「リンゴ病」)が流行している。横浜市衛生研究所は12月5日、「感染症臨時情報」を出し、警報発令基準を超えたことを発表した。

 市内94カ所の定点医療機関から報告された2024年第48週(11月25日〜12月1日)の定点あたりの患者報告数は、市全体で2.45となり、警報発令基準の2.00を上回った。

 定点あたりの患者報告数は、5月中旬から増加傾向で、特に8月下旬以降は例年より多い状態が続いていた。同研究所は「2018年から19年にかけての流行以来の規模。特にここ数週間で急激に患者報告数が増えている」と話す。

4〜5歳が33.5% 妊娠初期の感染には注意を

 患者の年齢は4〜5歳が中心で、全体の33.5%を占めるが、小学校低学年の報告も増えている。赤い発疹が出ている時期には感染力がなく、発疹のみで他の症状がない場合は登園・登校が可能とされている。

 妊娠初期に感染すると、流産や胎児に異常を起こすことがあるため、同研究所は「妊娠中の人、その可能性がある人は、風邪のような症状がある子どもに近寄らない、接触しないなどを心掛けてほしい」としている。

両頬に出る紅斑から「リンゴ病」とも

 伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症で、両頬がリンゴのように赤くなることから「リンゴ病」とも呼ばれる。発熱(微熱)、倦怠感、頭痛、筋肉痛、咳、鼻水などの風邪のような症状が出てから7〜10日後、頬に紅斑が出て、手足に網目状(レース状)の紅斑が現れる。風邪様症状が出ている期間の感染力が強く、頬に紅斑が出る頃にはほとんど感染力はない。感染していても症状が出ない人が約25%いるため、自覚なく感染を広げてしまうリスクがあるとされる。

手洗いや人混みでのマスク着用を推奨

 感染経路は咳やくしゃみなどの飛沫感染、感染者の飛沫などに触れた手で口や目などを触ることによる接触感染。症状がない時期に自覚なくウイルスを拡散してしまうことがあるため、同研究所は「日頃からこまめな手洗いをしたり、人が多い場所ではマスクを着用するなどの対策をしてほしい」と話す。伝染性紅斑のウイルスにはアルコール消毒が効きづらく、罹患者が触れたものを消毒する際は、次亜塩素酸ナトリウムを使うことも推奨している。同研究所は「インフルエンザの報告数も急激に増えている」とし、改めて感染対策を呼び掛けている。

昨年の紅葉の様子=金沢区役所提供

横浜市指定名勝「旧川合玉堂別邸(二松庵)庭園」 紅葉にあわせ特別開園

 横浜市指定名勝「旧川合玉堂別邸(二松庵)庭園」=金沢区富岡東=が12月21日(土)、紅葉に合わせて特別開園される。午前10時から午後3時(入園は2時30分まで)。荒天中止。入場無料。

 旧川合玉堂別邸は、著名な日本画家・川合玉堂が実際に創作、居住した場として貴重な歴史的文化的資源として横浜市が所有している。今年度は1月11日(土)、2月1日(土)、3月1日(土)にも一般公開予定。

 問い合わせは金沢区役所区政推進課【電話】045・788・7726、当日の連絡先はNPO法人旧川合玉堂別邸及び園庭緑地運営委員会【電話】080・1241・0910。

黒岩知事(右)に要望書を手渡す山中市長

学費補助金の対象拡大などを県に要望 山中市長が黒岩知事に

 横浜市の山中竹春市長が12月10日に県庁を訪れ、黒岩祐治知事に2025年度の県予算に対する要望書を提出した。

 要望書の提出は予算査定が始まる時期に合わせて毎年行っているもの。

 重点要望として、国による「こども未来戦略」に基づく子育て支援策の実施に向けた県と市の連携・協力の強化や県の制度である学費補助金について、対象を県外の私立高校に通う生徒にも拡大することなどを挙げた。

 提出後、山中市長は「(黒岩知事に)真摯に受け止めていただいたという印象を持っている」と語り、要望が予算に反映されることを期待した。

 また、県が2025年3月で休館する県民ホール=中区山下町=を建て替える方針を示したことに関しては「山下公園を含め、広い視点でまちづくりを行えると良いと思う」と述べた。

横浜市職員に冬のボーナス支給 平均101万6900円 山中市長には450万円

 横浜市の職員に12月10日、冬の期末・勤勉手当(ボーナス)が支給された。

 対象は4万2902人、平均年齢は41・7歳。支給総額は約439億3千万円。平均支給額は101万6900円。支給月数は2・35月。

 市長や市会議員などの特別職にも支給された。支給額は次の通り。▽市長450万9180円▽副市長362万3700円▽教育長265万800円▽市会議長332万4780円▽副議長299万2020円▽議員268万7460円

山中市長と発表会の登壇者

横浜市、グリーン社会実現へ新プロジェクト 「地球1個分で暮らそう STYLE100」、環境の取り組み発信

 横浜市は環境や地球にやさしい取り組みを進めていく新たなグリーン社会に向けたプロジェクト「地球1個分で暮らそう STYLE100」を12月5日に立ち上げた。

 プロジェクトは、地球にやさしい暮らしをつくる横浜の人や活動を可視化して賛同者を増やし、未来に向けた活動を創出することが目的。

 5日に市役所で発表会があり、横浜スタジアム、アルファロッカーシステム、青葉区の鴨志田第一小学校5年生、JICA(国際協力機構)の4団体が参加。食品ロス削減や生き物調査などの取り組みを報告した。発表会に出席した山中竹春市長は「皆さまとともにサステナブルな未来を作っていくプロジェクトにしたい」と述べた。

 市は専用サイトやインスタグラムを開設し、市民や企業の持続可能な取り組みや環境への挑戦を発信していく。

磯子署に掲示されているポスター

拉致問題早期解決へ 12月10日〜16日は啓発週間

 毎年12月10日から16日は、政府によって「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」と定められている。

 期間中は拉致被害者の早期帰国や拉致問題の早期解決を目指し、毎年全国各地でさまざまな事業が展開されている。政府主催で拉致問題に関するシンポジウムが企画されているほか、神奈川県内の各警察署では拉致容疑事案のほか北朝鮮に拉致された可能性を排除できない事案に関する情報提供を呼び掛けている。

 情報提供や問い合わせは磯子警察署【電話】045・761・0110、または金沢警察署【電話】045・782・0110。

オスのフジ=金沢動物園提供

シカの中で世界最小、飼育展示は横浜市内初 金沢動物園に3頭のプーズーが来園

 金沢動物園=金沢区釜利谷東=にこのほど、シカ科の動物・プーズーが来園した。横浜市内初の飼育展示となり、年内の展示へ向けて準備を進めている。

 プーズーはシカの中で世界最小の種類。南米のチリやアルゼンチンの一部に分布し、凖絶滅危惧種に指定されている。オスは8cmほどの枝分かれしない角が1年ごとに生え変わるという。

 今回は日本で唯一プーズーの繁殖を成功させている埼玉県こども動物自然公園からの受け入れ要請に対し、希少草食動物の飼育展示と保全を開園以来のコンセプトとする金沢動物園が協力。メスのサクラとリラ、オスのフジの3頭が同園へ移り、国内での継続的な繁殖などを目指して連携していく。

 3頭は11月22日に来園し、同園飼育担当者によると「翌日には慣れてきたようで何種類か枝葉を食べたり、座って休憩する様子も見られるようになった」という。展示の開始時期は決まっていないが、年内の開始を目指して展示場に慣れる練習を行っている。

ステッカーを手にする池沢さん

事業協同組合金沢八景共栄会が法人化10周年を記念し会員ステッカーを作成 商店会への興味のきっかけに 

 事業協同組合金沢八景共栄会(小野寺猛夫理事長)はこのほど、法人化10周年を記念し、会員のシンボルとなるロゴステッカーを作成した。

 11月から同会会員の店の入り口などに貼り出されている。

 デザインは同会の会員で飲食店を営む池沢将吾さんが、以前手掛けた同駅前街路灯のバナーのデザインをもとに作成した。「駅前なのでカジュアルさや明るさを意識した。共栄会への興味のきっかけになれば」と池沢さん。ステッカーのデザインは、海をイメージした水色ベースの案と、瀬戸の秋月をイメージした茶色ベースの案があがり、理事会での議論を通して後者に決定した。

 同会は1949年に京浜急行線金沢八景駅を中心に発足した商店会。2014年10月20日に横浜市から認可を受けて法人化した。19年の駅前の大規模な再開発により、街並みが大きく変貌を遂げた。また、まちづくりにも力を入れ、学生団体などとともに複数のイベントを開催している。小野寺理事長は10周年を受け「これからも地域を盛り上げ、新たな会員を集められれば」と話した。

今年度、市指定文化財となった東漸寺の「木造釈迦如来坐像[中尊]」(左)と「木造迦葉立像[右脇侍]」

横浜市指定文化財展と仏像入門展 市歴史博物館で同時開催 2025年2月8日〜3月16日

 今年度、新たに指定された文化財などが展示される「令和6年度 横浜市指定・登録文化財展」と仏像について分かりやすく解説・展示される「仏像入門展」が横浜市歴史博物館=都筑区=で2025年2月8日(土)から3月16日(日)まで行われる。

 文化財展では、新たに指定された文化財や今年度、文化庁に認定された「横浜市文化財保存活用地域計画」の取り組み、文化財保護のための修理実例が紹介される。また、磯子区の東漸寺に安置されている木造釈迦如来坐像など、日頃見られない仏像が拝観できる。

 仏像入門展では、横浜市に伝わる仏像の作例を通し、どんな種類の仏が仏像になっているか、仏像の種類、特徴、材質、造り方などが解説・展示される。

 担当学芸員による展示解説(2月22日(土)、3月2日(日))や文化財に関する講演会(3月1日(土)、8日(土)。要事前申込)、ワークショップ(2月16日(日)、24日(月)、3月9日(日)。要事前申込)など、関連イベントも開催。

 開館は午前9時から午後5時まで(券売は午後4時30分まで)。月曜日休館(2月24日(月)は開館、2月25日(火)が休館)。観覧料一般500円。問い合わせは同館【電話】045-912-7777。

ドリカム35周年記念イメージビジュアル

DREAMS COME TRUEの楽曲がみなとみらい駅のBGMに 12月13日から22日、期間限定企画

 みなとみらい駅の構内で12月13日(金)から22日(日)まで、「DREAMS COME TRUE」の楽曲などが流れるコラボレーション企画が行われる。

 みなとみらい線が2024年2月に開業20周年、DREAMS COME TRUEは2024年3月にデビュー35周年を迎えたことを記念したメモリアルコラボレーションとなる。

 DREAMS COME TRUEは、1989年3月21日にデビュー。中村正人さん、吉田美和さんの2人で活動しており、「ドリカム」の愛称で親しまれている。

 今回のコラボ企画では、みなとみらい駅構内コンコース(地下3階・改札内)にドリカムからのメッセージボードを設置。駅構内で楽曲と中村正人さんから寄せられた音声メッセージを放送する。BGMに使用される楽曲は、「WINTER SONG」、「LAT.43°N」、「雪のクリスマス 」など6曲で、冬の代表的な楽曲が選ばれている。

 楽曲と音声メッセージは、期間中の午前9時から午後9時まで。初日の13日のみ午後1時開始。

顎下の黒い模様が特徴のヒゲペンギン

東日本で唯一「ヒゲペンギン」が見られる横浜・八景島シーパラダイス 

 黒いひげ模様が特徴の「ヒゲペンギン」がこのほど、横浜・八景島シーパラダイスに仲間入りした。ヒゲペンギンの展示は東日本で唯一、日本国内で4館目。オスとメス2羽ずつが和歌山県のテーマパーク「アドベンチャーワールド」からやってきた。

 ヒゲペンギンは南極海域に生息し、体長約70cm、体重4〜6kg。顎下のひげのような黒い模様が特徴で、帽子の顎紐に似ていることから「アゴヒモペンギン」とも呼ばれる。

 ヒゲペンギンは同施設の「アクアミュージアムLABO4『氷の海にくらす動物たち』」に展示されている。同所では北極圏に暮らすホッキョクグマやセイウチ、南極やその周辺の冷たい海に暮らすペンギンたちを展示している。同所の担当者は「かわいくて勤務中でもつい見に行ってしまう」と笑顔で話した。

(問)同施設【電話】045・788・8888

山中市長(中央)と実行委員会委員長の野本さん(左)、佐藤さん

横浜市の成人式 テーマは「はじまり」 公募の20歳市民実行委が考案

 2025年1月13日(祝)に横浜アリーナで開催される横浜市の成人式「二十歳の市⺠を祝うつどい」の式典テーマが「はじまり」に決定したことが12月4日、横浜市から発表された。

 「つどい」の開催へ向け、公募によって集まった10人の20歳の市民による実行委員会が5月から活動を開始。テーマの検討のほか、会場で配布する記念冊子や放映する動画の作成も進めている。

コロナ禍の困難乗り越え

 テーマが発表された4日の市長定例会見に同委員会の野本優菜さんと佐藤快飛さんが参加。委員長を務める野本さんは「高校入学後の学生生活がほぼコロナ禍になってしまったが、その中でも試行錯誤し、さまざまな困難を乗り越えてきた」とこの数年を振り返り、「20歳という節目の年に新しい『はじまり』に向かって歩みを進めていきたい」とテーマに込めた思いを語った。

 山中竹春市長は「この式典が3万5千人にとって新たな『はじまり』の機会となるように願う」と話し、昨今の少子化問題も踏まえ、「若い人たちが横浜市で新たな挑戦をしたいと思えるような、可能性を感じられるまちづくりを進めたい」とした。

 今回、式典の対象は市内在住の約3万5千人。コロナ禍以降は3回以上に分散して開催してきたが、今回は2020年以来5年ぶりに2回に分けての開催となる。

生ごみたい肥化施設を見学する研修員

アフリカ10カ国の廃棄物管理部門責任者が横浜環境保全(株)金沢事業所を視察 廃棄物リサイクル学ぶ

 アフリカ10カ国の廃棄物管理部門の責任者11人が12月2日、横浜環境保全(株)金沢事業所=金沢区鳥浜町=へ視察に訪れた。環境省、JICA、横浜市とアフリカ諸国が共同して立ち上げた「アフリカのきれいな街プラットフォーム」の研修の一環。アフリカでも日本での廃棄物のリサイクルを進める民間事業者の取り組みに対する関心が高く、2025年に横浜で開催される「第9回アフリカ開発会議」での議論につながる研修として位置付けられている。

 視察現場では「持続可能な廃棄物管理」を学ぶため、生ごみのたい肥化などに取り組む同事業所で、生ごみたい肥化施設の見学や、同社の環境経営方針、地域貢献活動などについて話を聞いた。

 今回初めてコートジボワールから視察に訪れたベダ・アコイチ・サンドリーヌさんは「廃棄物を分別し、リサイクルして有効活用することはアフリカ全体の課題。資源循環について共有してくれたことに感謝している。国でも改善の余地があると感じた」と話した。

イベントのイメージビジュアル

横浜港の夜空にきらめく「ドローンサンタ」出現 12月7日、1千機以上によるショー

 1千機以上のドローンが横浜の夜を彩る「コカ・コーラ クリスマスドローンショー2024」が12月7日(土)、横浜港で開催される。国内でコカ・コーラ製品を製造・販売するコカ・コーラシステムの主催。

 国内トップクラスの規模となる1,225機のドローンが横浜港の夜空を舞う。サンタクロースやクリスマスツリーなどが夜空に浮かび上がるほか、夜空に現れるサンタクロースとコカ・コーラで乾杯できる仕掛けも用意されている。

 開催は午後7時15分からの予定(荒天時は12月9日(月)に開催)。観覧場所は横浜港新港ふ頭付近。

 コカ・コーラ公式Instagram、コカ・コーラ公式YouTubeで、ドローンショーのライブ配信も行われる。

特別カラーライトアップや花火も

 横浜市の人気イルミネーションイベント「夜にあらわれる光の横浜〈ヨルノヨ2024〉」とのコラボレーションも企画されている。街全体が光と音で躍動する5分間のスペクタクルショー「ハイライト・オブ・ヨコハマ」の特別カラーライトアップとして、街がコカ・コーラのイメージカラーである赤一色に染まる。カラーライトアップの演出は、7日と9日の午後5時15分から午後8時45分までの30分ごとで全8回。

 7日午後7時から、横浜港を彩る恒例の花火、「横浜スパークリングトワイライト2024」の打ち上げが5分間、行われる。打ち上げ場所は新港ふ頭。

 詳しくはコカ・コーラお客様相談室【電話】0120-308509。