戸塚区・泉区版【2月13日(木)号】
チラシを手にするララマルシェ実行委員会のメンバー(中央が畠山代表)

泉区 マルシェ企画で地域活性 「大人も楽しめる泉区に」

 「若い世代が動くことで、泉区を元気にしたい」――。30代が中心となり、区内各地でイベントを開催しているララマルシェ実行委員会。3月にもイベントを控え、「多世代が楽しめる場に」と意気込む。

 同団体の代表を務める畠山奈緒美さん(37・和泉中央北在住)はこれまで、区外でのフリマやマルシェに出店してきたが、「泉区にもそういうイベントがあったら」との思いがあったという。

 同じ職場に勤める同僚に相談し、一昨年12月に区内飲食店のスペースを借りてイベントの初開催に至った。これが好評を得て、昨年春には3カ月連続で企画。アート作品や雑貨販売のほか体験型ワークショップなど出店はさまざまで、じわじわと認知度を上げてきた。

地元企業も後押し

 イベントはこれまで、地元飲食店のほか企業やスーパーなどの敷地で開催。「泉区の地域活性」を目的にしているため、企業も快諾してくれるケースが多いという。またイベントを盛り上げる工夫として、チラシには毎回クジ引き券をつけており、賞品の協賛でも企業が後押ししている。

 イベントの周知や出店の呼びかけには主にインスタグラムを活用。また幼稚園や保育園にチラシを配布して子育て世代に周知を図っている。

 畠山さんは自身の経験もあり「出店者を大事にすることが来場者の満足にもつながり、イベントも盛り上がる。主催者としてもやりがいにつながる」と話す。また「多世代はもちろん、広く大人も楽しめるようなイベントを企画していきたい」と思いを語る。

 3月2日(日)にはカフェローレル(いずみ中央駅徒歩2分)で開催(10時〜16時)。今回は「大人の癒し」をテーマに各種リラクゼーションの出店ラインナップとなっている。また同ビル1階の学習塾スペースでは子どもが楽しめるワークショップも予定している。

功労者表彰を受けた加藤さん

戸塚防犯指導員加藤さん 長年の活動に功労者表彰 「声かけで安心なまちに」

 名瀬町在住の加藤泰子さん(72)がこのほど、「神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり功労者表彰」の受賞者に選ばれた。戸塚防犯指導員連絡協議会での長年の活動がたたえられ、加藤さんは「受賞は驚いた。少しでも地域のためになればと、活動してきた」と話した。

 同表彰は長年にわたり、犯罪のない安全・安心なまちづくり活動に尽力し、その功績が特に顕著な個人または団体に贈られる。

 加藤さんは1993年から防犯指導員としての活動を始め、7年前から同協議会の副会長も務めている。「娘に何かあった時に、守れるようにと思ったのが始めたきっかけ」で、これまで車両パトロールや防犯啓発キャンペーンのほか、担当エリアの名瀬町向けに、犯罪事例紹介の報告書を作成するなど、現在まで30年以上継続してきた。

 防犯指導員として、区内で多発する特殊詐欺被害を懸念しており、「留守番電話は有効なので活用してほしい」と呼びかける。今後の活動について「ちょっとおせっかいでも、気軽に声かけしやすいまちにしたい。そのために若い人も参加してほしい」と意気込んだ。

2年連続で栄誉

 同協議会の大渡久雄会長(81)は昨年、「奨励賞」を受賞している。同協議会としては、加藤さんの功労者表彰とあわせて2年連続で栄誉を手にした。

 奨励賞は、手本となるような実践的な活動で、地域社会への貢献度が高いと認められた県内で活動している個人または団体に贈られる。大渡会長は「特別なことをするのではなく、自分たちにできることをできる時に行っている。地域住民が安心して過ごせるよう、皆さん一生懸命に活動しています」と語った。

設立20周年を迎えた戸塚区ターゲット・バードゴルフ協会の会長を務める 川端勝さん 戸塚区矢部町在住 83歳

勝敗競わない空間で遊ぶ

 ○…ゴルフボールにバドミントンの羽根を取り付け、傘をさかさまに立てた形のホールに向かって少ない打数で入れることを競うターゲット・バードゴルフ。70代から90代の約50人が在籍する区協会の舵取りを”ゆるく”担う。「堅っ苦しい会じゃない。週6日間、体を動かし、会話を楽しむことが目標。自由参加だけど、毎日来る方も多いよ」と目を細める。

 ○…会には9年前に加入。偶然横を通った公園でプレーしているところを見た。「ボールが遠くに飛ばないから、近所の狭い空間でできる。シニア向き。おカネがかからないのもいい」。パソコンスキルの高さ、統率力が周囲から評価され会長職に。掲げるのは「勝敗を競わない」こと。仕事や家族……。重い社会的責任を背負ってきた現役を退き、ようやく手にしたのびのびできる時間。「みんなで『ナイスショット!』とたたえ合うのが良い」

 ○…京都府出身。大学進学を機に上京。卒業から定年まで鉄工業の企業でエンジニア、管理職として勤め上げた。敗戦から高度経済成長期へ。「右肩上がりの景気。作れば作るだけ売れた」。休日返上、寝る間を惜しんで働き続け、残業はゆうに100時間超えに。「家内や子ども3人には、寂しい思いをさせたこともあった」としつつも、「仕事、家族に恵まれた幸運な人生だった」と穏やか。

 ○…不安や悩み、体調の良し悪しがスイングに顕著に現れるという。「おもしろい競技だよ。自分のいまの気持ちを知り、軌道修正ができるんだ」。会の目下の課題は会員増強。後継者にバトンもわたしたい。リタイアした人・間近な人に「これまでと異なる世界が足元にあることを知ってほしいね」。最後に呼びかけた。

展示の過去の様子

泉区 天王森泉で「つるし雛」展 2月22日から

 泉区の天王森泉公園(和泉町300)で2月22日(土)から、恒例の「つるし雛展」が開催される。3月14日(金)まで。

 期間中は地元の人たちが手作りしたかわいらしいつるし雛が天王森泉館にずらり。同公園事務局ではつるし雛の募集もしており、「作ったものの展示場所がないという人、団体がありましたら、ぜひお声がけください」と呼びかける。

 見学時間は午前9時から午後4時30分まで。入場無料(2月25日(火)、3月11日(火)は休館日)。※駐車場はないため、来場は公共交通機関で。

 (問)同館【電話】045・804・5133

戸塚区舞岡町 「シドモア桜」を植樹 園芸博777日前を機に

 戸塚区の舞岡熊之堂交差点付近で1月31日、「GREEN×EXPO2027

」(園芸博)の開催777日前イベントとして、シドモア桜の植樹式が開かれた=写真。

 シドモア桜は1880年代に来日したアメリカ人ジャーナリストのエリザ・R・シドモアさんの名を冠した桜。横浜山手外国人墓地に眠るシドモアさんは、1912年に日本からワシントンに3千本の桜の苗木が贈られた際に尽力した人物。その桜の苗木の一部が91年にワシントンから里帰りし、シドモア家の墓前に植えられた。

 里帰りの桜から接ぎ木によって苗が育てられ、「シドモア桜の会横浜」(梅本千晶代表)が各地に寄付をして植樹を続けている。戸塚区での植樹は今回が初という。

 植樹式で戸塚区の近藤武区長は「桜は戸塚区の花でもあり、きっとみなさんにも親しまれると思う」と感謝を述べた。

 地元の舞岡地区連合会の櫻井亜子事務局長は「昨年できた舞岡第三町内会の会館2階からもよく見える。舞岡のひとつのスポットになったら」と期待を込めた。

 梅本代表は「とても陽当たりも良いので、来年には開花するのでは」と笑顔で話していた。

2月22日は 「猫の日」を踊場で楽しむ ケアプラなどで企画

 2月22日(土)は語呂合わせで「猫の日」――。毎晩、猫が集って踊っていたという伝説が残る踊場地域ではこの日、「おどりばねこまつり2025」と題して、多数のイベントが開催される。

 午前11時から正午までは、大猫人形=写真=などが踊場地域ケアプラザ(泉区中田東1の4の6)から出発し、周辺エリアを練り歩く特別イベントが開催予定。

 また、同所では2つのイベントが同時開催される。3階ボランティアルームでは、上新粉を使った「しんこ細工」で猫を作る体験を実施。

 しんこ細工・しのぶ会の笠原しのぶさんが講師を務める。午後1時30分から、30分ずつの全3回。各回先着5人で、参加無料。

 同じく3階多目的ホールでは、劇団ぴよぴよによる人形劇「猫の踊場」が披露される。午後2時開演(30分前開場)。先着50人。

 イベントの問い合わせは同所【電話】045・801・2920。

あいさつする三枝木会長

戸塚区商店街連合会 賀詞交換で交流深める 「積極的なイベント開催を」

 戸塚区商店街連合会(三枝木鉄朗会長)が1月24日、戸塚法人会館で賀詞交換会を開催した。

 区内の商店会会長らをはじめとして、地元選出議員など約50人が参加。飲食を楽しみながら、和やかな雰囲気で新年のあいさつを交わすなど、親睦を深めた。

 三枝木会長は「積極的なイベント開催などで戸塚を盛り上げ、区民から愛される商店街となりましょう」と呼びかけた。

米粉蒸しパンを販売した子どもたち

戸塚区・倉田小学校  「米粉」蒸しパンで魅力発信  こまちカフェが協力

 戸塚区の倉田小学校5年3組がこのほど、こまちカフェ前で米粉蒸しパンを販売、整理券が完売するなど盛況となった。

 同クラスでは社会科の時間を使い、稲作を体験するなど米について学習。国内では米の消費量が減っていることを知り、米粉蒸しパンを通じて米の魅力を発信したいという機運が高まったという。

 こまちカフェでは、以前から米粉を使ったクッキーなどを販売。同校からの依頼を受けて児童と試作品をつくるなど販売に向けて試行錯誤を重ねてきた。

 同所の守家文子さんは「子どもたちの企画力と発信力に驚きました。これからもいろいろなことに楽しんで取り組んでもらえたら」と話した。

自社の沿革や事業について説明する巾代表

戸塚区内の2社 中学生へ職業講話 キャリア教育の一環で

 戸塚区に本社を構える(株)ワイドアルミ(舞岡町)と(株)北海ボーリング(汲沢町)の2社が1月24日、栄区の上郷中学校1年生に向けて、職業講話を行った。

 窓と庭の専門社である(株)ワイドアルミの巾竜介代表は、窓のリフォームによって断熱効果が高まることで「電気代の節約や温度差による健康被害を防ぐなど生活に直結している」と解説した。

 また、生徒からの「仕事に必要なことは何か」という質問に対して「日本を良くしたいという意識。窓が変わると脱炭素や温暖化対策にもつながる」と話した。

 一方、住宅・土木工事の地質調査を専門とする(株)北海ボーリング。地質調査技士の小倉章さんは、地質を調べることで「特有の資源や植物、文化などがわかる。防災にもつながるなど宝探しのような仕事」と話した。

 小倉さんがマントルから採れた石を回覧すると、生徒たちは興味深く観察していた。

丁寧にアンを包んでいく児童

舞岡小5年1組 ギョーザ作りに挑む 専門店で18日から販売

 戸塚区の舞岡小学校5年1組(児童数28人)が作ったナポリタン風のギョーザが、舞岡町の「横濱黄河」で2月18日(火)〜23日(日)まで販売される(売切れ次第終了)。

 同店協力の下、昨年6月から児童らは製造工場を見学、「水餃子」づくりなどに授業で取り組んできた。さらに「オリジナルの商品を考え、販売したい!」との熱い思いに、鈴木京子専務が応えた。

 昨年末、児童からの要望を聞きながら同店が開発テストをした結果、三元豚肉、キャベツ、ピーマン、玉ねぎ、炒り卵、マカロニ、チーズ、トマトケチャップ、ソーセージなどが入ったナポリタン風に決定した。

 1月28日には児童が同店工場でナポリタン風のギョーザを600個作った。児童の一人は「ウインナーが大きく、うまくアンと一緒に皮に包むのは難しかった。おいしい黄河さんのギョーザを食べてほしい」と声を弾ませた。鈴木さんは「子どもたちが当店の『水餃子』を試食したとき、皮が特においしいと言ってくれ、本当にうれしく感動した」と振り返った。問合せは同店【電話】045・826・3280。

横浜市予算案 防災・子育て支援に重点 2年連続プラス編成

 横浜市は1月27日、2025年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は前年度比3・6%増の1兆9844億円で、2年連続の増加となった。24年に4年ぶりの人口増、さらに20代から40代の社会増減が過去20年で最大のプラスになったことをうけ、引き続き子育て支援を強化するとともに、防災・減災対策にも注力し、「人にやさしいまち」を目指すとした。

 横浜市中期計画の最終年度にあたる25年度。山中竹春市長は記者会見で「もっと『人を惹きつけるまち』へ」をキャッチフレーズに、市民要請の高かった地震対策、子育て支援、地域交通の拡充を核とした予算編成であると説明した。

 能登半島地震を契機とした新たな防災・減災対策には、今後5カ年で960億円を投じる計画。発災前からの備えとして、木造密集対策地域において感震ブレーカーと家具転倒防止器具の設置の全額補助等に2億8000万円、また1億2000万円をかけ、旧耐震建築物の除去や新耐震グレーゾーン住宅に対して新たな耐震補助を行う。

 避難所環境の向上には、小中学校のトイレや全ての公園トイレの洋式化に24億200万円、小中学校の体育館への空調整備に14億7400万円を計上した。

 子育て支援対策として、自治体では全国初となる短時間預かりの新設に取り組む。商業施設等などに常設し、預けやすさと安心の両立を図るため認証制度と補助制度の検討を進め、25年度のモデル実施、26年度の創設を目指す。また子育て応援アプリのパマトコの拡充には4億7000万円を計上し、利用者を妊娠・未就学期(約18万人)から学齢期(約45万人)まで大幅に拡大する。

 地域の総合的な移動サービスの実現には合計7億円を計上。公共交通圏域外への地域交通導入や、敬老パスの地域交通への適用等で誰もが暮らしやすいまちづくりを目指す。

データ駆使し財源創出

 市は、中期計画に掲げた全ての施策と事業を対象に、データに基づいて施策の質の向上と、事業の創造・転換を検討するデータドリブンプロジェクトを進める。それにより介護関連事業の会計整理等を実施するなど17件7億円の財源を創出。事業の見直しによる歳出削減や広告料収入などの歳入確保と合わせて172億円の財源を創出する。

 市税収入は前年度比7・1%増の過去最高額9459億円。好調な雇用情勢などにより、納税者数や給与所得、企業収益の増、定額減税の終了等による増収も見込む。

 予算案は第1回市会定例会で審議される。

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真剣勝負を披露する警察官

泉警察署で武道始式 日頃の鍛錬成果を披露

 泉警察署(小山内章署長)の道場で1月29日、武道始式が行われた。

 武道始とは、署員らの士気向上や、地域住民に日頃の訓練の成果を披露することを目的に毎年1月に行われる恒例行事。当日は署員たちによる柔道や剣道の試合のほか、それぞれの競技で五人掛けも披露されるなど、迫力のある演武が繰り広げられた。

 小山内署長は「武道始という署の一大行事で、署員たちの元気な姿を見せることができたと思います。今年も区民の皆様に安心をお届けできるように頑張ってまいります」と話した。

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、横浜市は管理する下水道管の緊急点検を2月3日から5日に実施し、その結果を10日に発表した。

 点検は水再生センターへ流入する内径2m以上の汚水幹線と合流幹線の24本。水再生センター直近のマンホールから下水道管内部を目視で点検するとともに、管が布設されている道路表面も点検した。加えて、対象の下水道管が布設されている道路の下に空洞がないか、電磁波地中レーダー方式で調査した。

 その結果、下水道管の点検では緊急対応を要する異常は見つからなかった。空洞調査では、港北区新吉田町と神奈川区入江2丁目の2カ所で緊急対応が必要な空洞を発見。原因は点検した下水道管に起因するものではなかったが、2月10日までに埋戻し作業を終えた。

 市は定期的に行う目視点検やテレビカメラを使った下水道管内部の調査を続けていくという。

旧ウイトリッヒ邸

第113話 ~横浜市認定歴史的建造物~ とつか歴史探訪

 令和7年1月早々に西区の日本初洋式競馬場「根岸競馬場一等馬見所跡」が、横浜市認定歴史的建造物に登録され、今更と話題となりました。それでは、この地域ではどうなのでしょうか、登録年順に紹介します。

●平成7(1995)年「旧金子家住宅主屋」:元は品濃町の谷戸にあった明治後期の建物とされますが、復元移築され今は古民家として舞岡公園の顔となっています。

●平成9(1997)年「旧清水製糸場本館」:泉区の天王森泉公園にあります。明治期の製糸事業の歴史を伝え、自然豊かな公園として親しまれています。

●平成13(2001)年「中丸家長屋門」:同じく、新橋町にある製糸事業の歴史を伝える建造物です。

●平成15(2003)年「伊東医院」:戸塚駅近くの旧東海道沿いに建ち、大正の雰囲気を感じる建物です。建屋入り口の案内には、大正14(1925)年建造とあります。

●平成15(2003)年「旧ウイトリッヒ邸」:俣野のウイトリッヒの森から移築され、今は上矢部町にある雲林寺の裏山辺りに保存されているスイス風の建物です。

●平成28(2016)年「俣野別邸」:旧住友邸として当初昭和14(1939)年建造された和洋折衷の住宅ですが、焼失のため再建され今は俣野別邸庭園の象徴となっています。

 このように、この地域には多くの歴史的建造物が登録されており、改めて歴史の重みを感じます。余り目立つ案内板などもありませんが、ぶらり散歩がてら訪ねてみるのも良いのではないでしょうか。

アマビエ挟み紙と1月限定御朱印

御朱印探訪【3】 毎月変わる限定御朱印も魅力の横浜御嶽神社 記者の参拝レポート

 御朱印(ごしゅいん)とは、神社や寺を参拝した証として押印される印章印影のこと。参拝の記録として集める人も少なくない中、タウンニュース記者が横浜市内の寺社で入手できる御朱印を紹介する「御朱印探訪」。3回目は栄区上郷町にある横浜御嶽(おんたけ)神社を訪れた。

 JR港南台駅、大船駅からバスに揺られること約20分。中島バス停で下車し、すぐ横にある急坂を上がれば目的地、横浜御嶽神社だ。

横浜市内で唯一、木曽御嶽山の神々を祀る

 石段を数段上がると石造りの鳥居があり、その先右手に手水舎が備えられている。手水のすぐ先には、不動明王と稲荷社が。少し変わっているのは、手前に小さな池があり、その奥に二つの社がある点だ。

 「この神社がお祀りしている木曽御嶽山では、滝の下に不動様が祀られているので、それを模しているんです」。そう教えてくれたのは、禰宜(ねぎ)の森沙緒莉さんだ。

 横浜御嶽神社は創建1903(明治36)年と言われている。森さんによると、初代先達の森巳之助(みのすけ)氏はこの地の農家に生まれ、幼少期から信心が篤く、木曽御嶽山で修行。天台寺門教会で法名を授かったのち、生家のある横浜へ戻って自宅で護摩行を続けていたという。

 詳しく書かれた文書が残っているわけではないので、と前置きしたうえで森さんは「明治36年より前に木曽御嶽神社から御分霊されて、巳之助さんの自宅内に創建したと言われています」と話す。 

木曽の山に帰った信者は霊神に

 森さんに案内されて本殿へ。一般の参拝では内部まで入れないが、病気平癒や厄除けなどの各種祈祷は本殿内で行われる。御嶽神社の御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)、国常立尊(くにとこたちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の三柱で、総称して「御嶽大神」として祀っている。

 「他の神社ではあまりないのですが」と森さんが教えてくれたのが、内殿左側に設けられた霊神碑(れいじんひ)だ。木曽御嶽神社の信仰において、御嶽山に信仰を尽くした行者や信者は亡くなると木曽の山に帰るとされていて、その後、その魂を霊神として内殿に祀るのだという。

 「この場所で信仰された方々、約40人の霊神がいま、霊神碑に祀られていると記録が残っています」と森さん。

病気平癒を願う人々が訪れる神社

 そんな横浜御嶽神社では定番の3種(御嶽神社、不動明王、稲荷神社)のほかに月替わりの御朱印を授与していて、動植物や雪だるま、花火など、季節感が伝わるデザインになっている。使用する判も御嶽神社のオリジナルだ。

 「よく参拝にいらっしゃる方の励みになれば」と、森さんが月替わり御朱印を始めたのは7〜8年前。その後、コロナ禍があり、御朱印帳に挟む「挟み紙」に疫病退散の伝承がある妖怪、アマビエを描くようになった。コロナ禍が落ち着いた今でも、「健康祈願、病気平癒を願って当社へいらっしゃる方が多いので」アマビエの挟み紙を続けている。ひな祭りや端午などの節句や祭事に合わせた限定御朱印を用意することもあるそう。

 「毎月変わる御朱印を楽しみにしてくださる方も少なくないので、以前と同じような絵柄にならないよう、気を配っています」と森さん。

 御朱印は書き置きが基本だが、公式SNS(Facebook、Instagram、X)で書き入れ対応ができる日を公開しているので、直書きをしてほしい場合はSNSをチェックしてほしい。

■栄区上郷町1314

【電話】045-891-4457

▽参拝は午前8時ごろから日没まで。御朱印授与は午前10時から午後4時

▽御朱印授与1枚500円。初詣限定の切り絵御朱印1500円(なくなり次第終了)