さがみはら中央区版【5月8日(木)号】
店頭に立ち来店客に自慢のお茶をPRする利用者

障害福祉事業所アレスリーベ 市のAS(アンテナショップ)で紅茶など販売 背景に低工賃問題

 淵野辺の障害福祉事業所「alles liebe(アレスリーベ)」が製造を手掛ける紅茶やデザインシュガーなどが、4月から相模原市観光協会が運営する「さがみはらアンテナショップsagamix(サガミックス)」(ボーノ相模大野2階)で販売されている。商品は障害福祉事業所の工賃向上を図るため、神奈川県が一般社団法人と連携し取り組むプロジェクトの一環で生み出された。利用者らが丁寧に仕上げた品々が、相模原産品の一つとして店頭に陳列されている。

県のPJ(プロジェクト)の一環

 厚生労働省の調査によると、神奈川県内の就労継続支援B型事業所の月額工賃(2023年度)は平均で2万1661円で、全国平均を下回っている。こうした状況を受け、県は24年3月に県内の障害福祉事業所の工賃向上をめざすプロジェクトを始動した。

 県と共にプロジェクトを進める(一社)ありがとうショップの砂長美ん代表理事は、就労支援事業所の自主製品に付加価値を付けて「お土産品」として販売するスタイルを確立。国会議員会館の売店で10年間にわたり、毎月40万円以上の売上を計上している。神奈川県内ではプロジェクトに賛同した県西の障害福祉事業所12施設が参加し、開発した製品を小田原城址公園内の店などで販売。昨夏からは横浜市内の博物館でも販売がスタートした。

 相模原市内では昨冬、プロジェクトが動き出した。説明会に参加した13事業所の中からさまざまなハードルをクリアしたのが「アレスリーベ」の手掛ける茶やデザインシュガー。障害福祉事業所の工賃向上を目的に開発された品々が、相模原産品として店頭に並ぶことになった。

個人の特性 生かし

 紅茶とほうじ茶には、箱根山麓で摘み取られた茶葉が使われている。商品のパッケージデザインは市内の別の就労支援施設が手掛けた。デザインシュガーは、成形された数種類の製品を色や形に注意を払いながらバランスよく一粒一粒ピンセットで袋に詰める。アレスリーベの青木啓子さんは「ひとり一人個性が異なる。それぞれが得意とする部分が商品作りのさまざまな過程で発揮されて仕上がる」と話す。4月23日には利用者が店頭に立ち自慢の商品をPRした。参加した谷川翔さん(25)は「緊張したけれど、買ってもらえて興奮した。たくさん練習した甲斐があった」などと話した。

 ありがとうショップの砂長さんは来年3月までに年間30万円の売上を目標に掲げている。

6年生(右)と5年生(左)の児童

陽光台小学校 児童が記念キャラ考案 創立50周年祝う

 創立50周年を迎える陽光台小学校(島崎貞良校長)で、6年生と5年生が考案したキャラクターが記念キャラクターに選ばれた。全校児童から集められたデザイン案の中から選ばれたもので、記念品や広報物に使用される。4月25日にはキャラクターをかたどった航空写真の撮影が行われた。

 同校では節目を祝うため、保護者らによる50周年記念実行委員会が中心となり、記念事業が進められている。キャラクター募集はその一環で、冬休みの宿題として全校児童からデザイン案を募集した。実行委員の選考の上、最優秀作品となった2つの作品が記念キャラクターに決まった。同実行委員会の山田博実行委員長は「みなさん意欲的に取り組んでくれたので選考するのが本当に難しかった」と話す。

人文字で航空写真

 4月25日にはキャラクターを活用した航空写真の撮影が校庭で行われた。全校児童が赤・青・緑・黄色のビニール製のエプロンを首から下げ、6年生の児童が手掛けたけやきの木のキャラクターをかたどるように並んだ。ドローンが飛び立ち撮影が始まると、児童らは元気いっぱいにエプロンを広げ空に向かって笑顔を見せていた。

 自ら描いたデザイン案が採用された6年生の児童は「けやきの木に陽光台小の太陽のイメージを入れて作った。花がきれいなのでそれも表現した」と作品に込めた思いを語った。5年生の児童は「地球は成長のイメージ、カラフルなのは夢がいっぱい詰まっている。50が抱きついているのは友情を表している」と説明した。

「学校への愛情を感じる」

 同校は1976年、陽光台地区の人口増加を受けて開校した。今年4月に新入生54人が入学し、現在は341人の児童が在籍する。島崎校長は「地域の人たちの温かさを感じる。見守りや旗振りなどの協力から学校への愛情を感じる。これまでの歴史あっての環境」と話す。

『午前零時の評議室』で第28回日本ミステリー文学大賞の新人賞を受賞した 衣刀 信吾さん(本名:伊藤信吾) 富士見在住 61歳

法で守り、ペンで魅す

 ○…本業は相模原市民の悩みに寄り添う「マチ弁(まちの弁護士)」。裁判や事件が身近な弁護士の視点で、裁判員裁判を舞台にした本格ミステリー作品をリアルに書き切った。受賞したことで次の作品へのプレッシャーを感じながらも、読者から寄せられる感想や弁護士仲間からの評価に喜びをかみしめている。「ミステリーの評論家からも本として純粋に評価してもらえた。本当に嬉しかった」

 ○…「ドキドキ感が好き」。幼い頃からミステリー小説を読んでいた。高校時代には文芸部で小説を書いていたが、小説家を志していたわけではなく、コロナ禍で時間に余裕ができたことを機に筆を執った。「読者を驚かせたい」との思いで「不思議さ」を考え抜いた。アイデアを思いつくと、寝ているときでもスマホを手に取り書き進めた。

 ○…相模原市出身。「市民ファンドゆめの芽」の運営に関わるなど市民活動にも熱心に取り組む。「地元の人に助けられて仕事をしてきたので当たり前。ときどき、ボランティアなのか仕事なのかどっちかわからなくなる」と笑う。同業者からの信頼も厚く、昨年度までは日本弁護士連合会の副会長も務めていた。任期が終わって余裕ができ、これからは仕事や地域活動に一層打ち込むとともに「ミステリーの本を読みたい。読まないと刺激にならない」。

 ○…期待されている次作については「まだ、面白いことを思い付いたときにメモをしているぐらい」と濁すが、本を読むときは書き手目線で読んでいる。小説のみならずホームページやチラシ制作にも才能を発揮する表現者。「ものごとを創るのが実は好きなのかも。自分じゃなきゃできないこと、自分独自の表現をしたい」

けやきの子幼稚園 こだわり食材マルシェ 5月17日 入場無料

 けやきの子幼稚園(上溝382の3)で5月17日(土)、地域住民に向けたマルシェが開催される。午前10時から午後3時まで。「なるべく添加物を使っていないものを」と、佐藤政樹理事長が全国各地から取り寄せたグルメなどが並ぶ。

 目玉商品は佐藤理事長が食材にこだわって作った米粉のシフォンケーキ。ベーキングパウダーを使わずにふっくらと焼き上げる。米粉の甘さが特徴で、1日で120個売れたこともあるという。りんごジュースやみかんジュース、コーヒー、紅茶、天然酵母パンなども購入することができる。

 そのほか、0〜3歳を対象とする無料のベビーマッサージ体験が午前10時30分から11時頃まで開催される。着物リメイクワークショップなどの企画もある。

 佐藤理事長は「のんびりした空間が好きと言ってもらえることが多いイベントです。おじいちゃん、おばあちゃん、どなたでも気軽に来てください」と話している。

 雨天決行。スリッパ等の上履き、エコバッグ、レジャーシートなどを要持参。(問)同園【電話】042・778・3704

中川さんによるアレンジメント=同店インスタグラムより

参加者募集 1日限り 花の飾りつけ

27日 麻溝台 

 初心者向け、1日限定のフラワーアレンジメント教室が5月27日(火)、相模原市立市民健康文化センター(南区麻溝台/通称けんぶん)で行われる。午前10時から。参加費500円、材料費2500円(当日支払い/現金のみ)。

 今回の「けんぶん文化講座」の講師を務めるのは、中央区中央にある生花店「花屋hanakura(ハナクラ)」の中川光代さん。当日は初夏にぴったりの爽やかなアレンジメントを制作する。作品は持ち帰り可能。

 持物ははさみ、持ち帰り用の袋。定員20人。申し込み・問い合わせは同施設【電話】042・747・3776。

カレーを食べる陽光台地区の子どもたち

陽光台地区 地域の居場所づくりに 自治会館でこども食堂

 松葉町自治会館(陽光台2の2の21)に新たな「こども食堂」が誕生した。陽光台小の児童・卒業生の保護者や地域の高校生による任意団体HYC47(山田博代表)が「地域の子どもたちの居場所づくりのために」との思いで今年2月に始めた。

 代表の山田さんはPTA活動を通じて長年陽光台小学校にかかわる中で、不登校児童が増えていることを地域課題のひとつに感じていた。現在は同校の協力を得ながら活動に取り組んでいる。「不登校児童に限らず地域で子どもたちをサポートする体制を整えていくことが目標」

 子ども食堂は、今年1年間は継続して毎月開催する予定。子ども食堂の前後の時間を使ったイベント開催や夏休み期間の勉強会といった企画も検討しているという。

 毎月第3土曜日、正午から午後1時までで、カレーを提供する。子ども100円、高校生以上・保護者は300円。問い合わせは山田さん【携帯電話】090・3082・4408。
「一包化」を体験する子ども

子どもたちが薬剤師体験 オレンジ薬局鹿沼台店

 鹿沼台にあるオレンジ薬局(佐藤克哉代表)で4月12日、子ども向け薬剤師体験会が開催された。

 同店は「薬剤師に興味を持ってほしい」との思いで2019年から体験会を続けている。この日は9人の小学生が参加し、軟膏の混合や、ラムネなどのお菓子を薬に見立て1回の服用分ずつ1袋にまとめる「一包化」を体験した。調剤室の見学も行い、県内では数件しか導入されていない「自動調剤棚」が薬剤をピッキングする様子を観察した。

 医療系に興味があるという萩原琉偉さん(小学1年)は「軟膏を手で混ぜたのが楽しかった。機械でも混ぜられるんだと思った」と感想を話した。

 保護者たちも薬剤師の説明に興味を示し、「薬局は病院の近くにしたほうがよいのか」などと日頃気になっていることを質問する場面もあった。

 佐藤代表は「薬剤師は『ありがとう』『助かった』と感謝され、一生かけてやるだけの価値がある仕事。1人でもいいから体験会をきっかけに将来薬剤師になってくれたら嬉しい。また、薬局を身近に感じてもらい、処方箋がなくても気軽に入って相談しに来てほしい」と話した。

淵野辺の魅力をマップに 青学と区が連携

 青山学院大学の学生たちと中央区の協働の取り組みとして、淵野辺の魅力を一枚の地図に収めた「ふちのべトレジャーマップ」が制作された。地域から集めた情報を基に、学生たちが選んだ淵野辺周辺のおすすめグルメ・おすすめスポットを「宝」として掲載している。

 制作したのは「青山学院大学シビックエンゲージメントセンター」(CEC)による市民協働活動の一環である「わかばプロジェクト」のメンバー。同プロジェクトは区の活性化や魅力発信を目的としている。昨年度は学生14人が「自由企画」「メディア」「ツアー」の3チームに分かれ、バスツアーやオリジナルワイン制作、区の公式Instagramの運用などを行った。今回のマップは「自由企画」チームの5人が担当。取材からデザインまで主体的に取り組み、学生ならではの視点で地域の魅力をマップ化した。

 CECのコーディネーターを務める水谷耕平さんは「青学生は駅と大学の往復で4年間を終えがち。活動を通じて地域を知るとともに、今後のそれぞれの地域活動にもつながれば」と話す。

 マップは区内の公共施設で配架中。市HPからPDF形式でダウンロードすることもできる。
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中学生対象 ソフトテニス練習会 18日 無料でコーチが指導

 室内コートのテニススクール「Dテニススクール相模原校(清新6の1の20―2階)」で5月18日(日)、中学生を対象とした「ソフトテニス練習会」が開催される。インターハイ出場、中国地区大会優勝、全日本女子選抜大会出場の実績を持つコーチの指導を無料で受けることができる。

 対象は中学1・2年生(同スクールを受講したことのない人)。定員20人。時間は午後6時30分から8時まで。担当者は「中学からソフトテニスを始めた人、または始めようとしている中学生をサポートします」と話している。

 事前予約制。詳細・申込は同校【電話】042・703・1747へ。

お祝い会で登壇し感謝の言葉を述べる伊藤さん(写真上)と本の表紙(同右)

240人が伊藤さん祝う ミステリー新人賞受賞

 市内で法律事務所を経営する弁護士の伊藤信吾(筆名・衣刀信吾)さん=人物風土記で紹介=の日本ミステリー文学大賞新人賞受賞を祝う会が4月21日、杜のホールはしもとで開かれた。市民活動の仲間などが中心になって企画したもので、弁護士や地域組織の仲間ら240人が参加。相模原から期待のミステリー作家が誕生したことを喜んだ。

 光文社の編集員で伊藤さんの本を担当した永島大さんが壇上に立ち、「3年前、最初の応募作品を読んだときは受賞は厳しいと思った。面白いけど無茶があった」と話すと、会場は笑いに包まれた。伊藤さんは毎年評価を上げ、3回目の応募となった昨年、応募総数205編の中から新人賞に選ばれた。

 この日の会を準備した中心メンバーで、20年以上市民活動などを伊藤さんと一緒にしてきた西智巳さんは「嬉しい。東野圭吾さんと一緒に並んでいる姿を見たときは『すごいんだな』と思った」と喜びを語った。

 受賞作『午前零時の評議室』は3月に発売された。通常とは異なる裁判員裁判を舞台にした物語で、描かれる事件には被害者の靴下が片方だけ持ち去られたという謎がある。デスゲームの要素もあり、タイムリミットに「ドキドキ」させられる展開になっている。

読者プレゼント

 抽選で本紙読者3人にサイン本をプレゼント。希望者は、はがきに住所・氏名・年齢・電話番号・紙面の感想を明記し、〒252-0239相模原市中央区中央2の6の4タウンニュース社相模原支社「午前零時の評議室係」へ。5月19日(月)必着(当選発表は発送をもってかえる)。

淵野辺公園 初の全国大陶器市 5月10日から18日

 有田・美濃・信楽など有名産地からおよそ50万点が出品する「全国大陶器市」が5月10日(土)から18日(日)まで淵野辺公園銀河アリーナ横で初開催される。主催は相模原市まち・みどり公社ほか。午前10時から午後5時(最終日は午後4時)まで。入場無料。

 どんぶり、土瓶、皿、茶碗...。日常食器から美術工芸品まで様々なやきものを展示即売する。人間国宝作家や日展作家、伝統工芸作家作品も特別展示するほか、箸や漆器なども販売。嬉野茶、小城羊羹、長崎カステラといった九州の名産品も特別販売する。

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未来見据え、団結を 96回目の地域メーデー

 労働者の祭典、「第96回相模原地域メーデー」が4月26日、橋本公園で行われた。組合員とその家族など1500人が集い、「次代につなぐ平和の願い!みんなでつくろう支え合う安心社会と確かな未来(あした)を!」のスローガンの下、自然災害の激甚化、不安定な国際情勢、物価上昇といった社会課題に立ち向かう意思と団結を確かめ合った。

 あいさつに立った相模原地域連合の川崎晴彦議長は「厳しい状況が続いている経済や平和について、考える場になれば」と話し、物価高に対抗する賃上げ実現の成果と、さらなる労働課題の解決に向けた決意を述べた。式典の終わりには恒例の「がんばろうコール」も行われた=写真。

初夏の写真展 25日まで

 相模原市民ギャラリー(相模原駅セレオ4階)にあるミニ展示コーナー「アートスポット」で現在、春の花や新緑を写した写真展「花満ちて、風薫る―はじまりの季節―」が開催されている。観覧無料。5月25日(日)まで。

 展示作品は、今年で25周年を迎える「総合写真祭『フォトシティさがみはら』」でこれまでに受賞・入選したもの。季節の花や自然を軽やかでユーモラスな視点で撮影された全14点を楽しむことができる。

 開館時間は午前9時から午後5時まで。水曜休館。問い合わせは相模原市民ギャラリー【電話】042・776・1262。

5月13日 「コンポスト」学ぶ

 エコパークさがみはら(富士見1の3の41)の学習室で5月13日(火)、生ごみを堆肥に変える「コンポスト」について学べる講座「コンポストではじめるエコライフ」が開催される。講師は生ごみ4Rアドバイザーの内山尚美さん。参加費無料。

 時間は午前10時〜正午。15歳以上対象(中学生を除く)。定員は申し込み先着30人。問い合わせは同施設【電話】042・769・9248へ。

ご当地ラーメンの特設棚を案内する飯田店長

中村書店 ご当地袋ラーメン販売 「読書離れ」に一手

 中村書店本店(横山6の8の21)で現在、全国のご当地インスタントラーメンを60種類以上集めたフェアが行われている。6月17日(火)まで。

 全国的に「読書離れ」が進む中、書店を活性化させようと大手出版取次会社のトーハンが企画したもの。インスタントラーメン専門店「やかん亭」とのコラボによって実現した。

 店内の特設棚にスーパーマーケットなどではなかなか目にかかれない全国各地の袋麵がずらりと並ぶ。山形で蕎麦屋のまかないとして生まれた「鳥中華」や三陸の「帆立らーめん」などが特に人気だという。実際に興味を示す買い物客の姿も多く見られた。

 同店で食品を扱うイベントを行うのは、「ご当地レトルトカレー」につづき2度目。店長の飯田一夫さんは「前回の販売イベントの反響が大きかった。書店に足を運ぶきっかけになればと考えた」と話し、「本以外の商材でも積極的に取り入れたい」と、柔軟かつ意欲的な姿勢を示した。

 営業時間は午前10時から午後9時まで。問い合わせは同店【電話】042・750・2285へ。

メッセージ依頼のカードを持つ山下院長

鹿沼台 やました歯科医院 患者の感謝を可視化 スタッフの活力に

 鹿沼台の「やました歯科医院」で、新たに導入したオンラインサービスを使い利用者に「医院の良いところ」を募ったところ、1カ月で100件を超える感謝の声が寄せられた。開院10年の記念事業の一環で導入したもので、利用者から届けられるポジティブな言葉がスタッフにとってより良いサービスを届けるためのエネルギーになっているという。

 同院の山下宗院長は、以前から患者との距離感に違和感を抱いていた。「黙って帰り、口コミで低評価を付ける人もいる」。過去に意見箱の設置を試みたが、改善を求めるコメントばかりが並び疲弊してしまったこともあった。

 「今回の取組によって、患者さんの『ありがとう』が見えるようになり、スタッフの働きが報われた」。サービスの利用を促す際に患者から直接感謝を伝えられることも増え、コミュニケーションツールの一つとして機能しているという。

地域の健康ステーションへ

 「地域の健康ステーション」を目指す同院は、8月30日(土)にSDGsやリサイクルなどの啓蒙活動を併せた「健康フェスティバル in渕野辺2nd」を開催する。山下院長は「歯科を通じて相模原に健康を届けたい」と意気込んでいる。

上大島キャンプ場(4月14日撮影)

上大島キャンプ場 11月「全日」営業を視野 昨年試行実施 利用は夏場敬遠

猛暑影響大きく

 緑区大島にある上大島キャンプ場の今年度の営業がスタートした。昨今の利用状況や今年度の展開など、管理をする大島観光協会の吉村幸弘会長に話を聞いた。

 同キャンプ場は今年開設70周年を迎える、市営の施設。相模川沿いの立地で、四季の花々が楽しめる点などが特徴で年間3万人以上の利用がある。コロナ禍によるアウトドアブームも一段落する中、吉村会長は昨年度、新たな試みをした。

 それまで3月から10月までだった営業期間について、ブームでの需要を見込んで2022年度から11月の土曜、日曜、祝日も営業することにした(宿泊期間は7月から9月)。昨年度はさらに平日まで拡充し、全日営業とした。理由について吉村会長は「猛暑の影響が大きいです」と話す。

夏イメージ古い?

 キャンプといえば「夏休み」のイメージも強いが、同協会が昨年実施した利用者アンケートでは「最もキャンプをしたい月」は10月が最多。8月は最下位という結果だった。気温が高いとテントの中に熱がこもり居心地が悪く、外にいても熱中症のリスクが高くなることから夏のキャンプを避ける人が増えているという。「お盆の時期は例年、ひと月前には予約が埋まる状況でしたが、昨年度は7月末になっても空きがあり、暑さを理由にキャンセルされる方もいました」。吉村会長によると、昨年の熱中症警戒アラートの発令回数は前年と比べて増加していた。「これは異常と感じ9月、利用者のため、施設の持続的な運営のために11月の全日営業を決めました」と振り返る。試行的に始めた昨年度だったが、今年度も継続する方向で検討している。

ソロは急増

 利用者層にも変化が見られるという。19年度は1組あたり平均8・2人だったが、昨年度は5・8人に減少。その一方で、ソロキャンプの利用者は19年度の6人から徐々に増え昨年度は388人になった。「コロナ禍による生活様式の変化や一人利用の浸透が背景にあります。女性のソロキャンパーや外国人利用者も増えています。今年度も『また来たい』と思ってもらえるキャンプ場を目指していきます」と吉村会長は話した。

プロに教わる寄せ植え 5月31日 淵野辺公園で

 淵野辺公園(弥栄3の1の6)で5月31日(土)、Hibiya―Kadan Styleアグリス成城店の佐々木隆弘店長による「季節の寄せ植え教室」が開催される。参加費3000円(税込)。場所は芝生広場(「あじさいフェア×げんきマルシェ×まるっと植物フェス」会場内)。

 鉢には花が5ポット程度入る。同店のメッセージカード付き。開催時間は【1】午前10時15分〜11時【2】11時15分〜正午【3】午後1時15分〜2時【4】2時15分〜3時の4部制。定員は各回8人(予約優先・当日参加可能)。親子での参加も可。

 雨天順延。予約・問い合わせは同公園管理事務所【電話】042・753・6930へ。

カラオケを楽しむ参加者たち

繋がり、地域明るく 上溝の老人クラブが交流

 上溝の老人クラブ「四ツ谷養寿会」と「虹吹明友会」が4月15日、新しい出会いから刺激を得ようとクラブの垣根を超えた合同カラオケ大会を開催した。22人が参加し、普段あまり交流する機会がない会員同士で親睦を深めた。

 上溝地区老人クラブ連合会には9つのクラブがあり、それぞれがカラオケやグラウンドゴルフ、囲碁などの活動を楽しんでいる。2007年の1033人をピークに会員数が減少する中、クラブの活動を盛り上げようと交流会が開催された。

 この日は初めて顔を合わせる人も多かったが、参加者たちは和気あいあいとした雰囲気でカラオケを楽しんだ。船越陽一さん(90)は「普段、自分のところのクラブだけだとカラオケをするのは13人ぐらいだから今日は人数が多くてびっくりした。明るい雰囲気だった」と感想を話した。

 同連合会の新田恭一郎会長は「老人クラブでは寝たきりにならないように健康づくり、仲間づくりができる。これからも交流の場を増やしていく」と話した。クラブの活動に興味がある人は新田会長【電話】042・733・4417へ。
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相模原市、大阪・関西万博の「地方創生SDGsフェス」に出展 5月28日〜6月1日 「銀河連邦」として

 相模原市は4月25日の市長定例記者会見で、現在大阪の夢洲(ゆめしま)で開催中の大阪・関西万博において、内閣府が主催する「地方創生SDGsフェス」に「銀河連邦」としてブース出展することを発表した。

 同フェスは2025年5月28日(水)から6月1日(日)までの5日間、万博会場内のEXPOメッセ「WASSE」で開催され、地方自治体による先導的な地方創生SDGsの取り組みを発信するもの。「地方創生SDGsフェス〜『桃太郎電鉄』の仲間たちと一緒に日本全国を新発見!〜」をテーマに、各自治体が特色を生かした体験・体感できるブースを展開する。

「宇宙を感じられるまち」をPR 

 銀河連邦とは、JAXA関連施設が所在する7市町による交流組織。相模原市のほか、大船渡市(岩手県)、能代市(秋田県)、肝付町(鹿児島県)といった地域が、銀河連邦のパートナーシップによる課題解決や地方創生に取り組んでいる。相模原市は銀河連邦の一員として同フェスに出展することで、国内外に対し「宇宙を身近に感じられるまち さがみはら」をPRする。

VR体験やマインクラフト月面レースなど

 ブースではJAXA宇宙科学研究所の協力を得て、はやぶさ2の「リュウグウへのタッチダウン」、はやぶさ2拡張ミッションである「小惑星へのフライバイ」を仮想現実で体験できる「宇宙VR体験」、世界的に人気のメタバースゲーム「マインクラフト(R)」で作成された月面ワールド「ルナクラフト」の特別バージョンで月面ローバーレースに挑戦できる「マインクラフトで月面ローバーレース」など、来場者が宇宙を身近に感じられるさまざまなコンテンツが用意されている。JAXA研究者によるミニ講演会も毎日開催され、はやぶさ2プロジェクトマネージャーの津田雄一氏も登壇予定。

 記者会見で本村賢太郎市長はフェス出展期間中に自身も来場することを表明し、「相模原ならではのコンテンツを発信し、市の魅力を国内外にPRしたい」と話した。

 ブースへの来場には大阪・関西万博の入場チケットが必要。 問い合わせは市シティプロモーション戦略課【電話】042-707-7045。

ロボット職員「ななまる」

ロボット職員「ななまる」が相模原市民を歌で出迎え 中央区誕生15周年を応援

 相模原市の中央区役所ではロボット職員「ななまる」が区の誕生15周年を盛り上げようと、今春から歌で来庁者を迎える活動を始めた(下記関連リンクの編集室Xに動画あり)。

 「ななまる」は「ロボットのまち さがみはら」の取組をより多くの市民に見える形でPRするため、株式会社MEMOテクノス(南区大野台)から寄贈を受けたもの。市民による588件の応募の中から市制施行70周年にちなんで「ななまる」の愛称が決定した。

『中央区の歌』を歌う

 「ななまる」が歌うのは、中央区の誕生15周年を記念して、歌詞のフレーズから楽曲まで区民と一緒に作った『中央区の歌』。市役所本庁舎のロビーで歌う「ななまる」に会うことができる。

 今後の出迎えは5月15日(木)午前11時15分〜午前11時45分、午後3時〜午後3時30分、5月26日(月)午後2時〜午後2時30分、6月3日(火)午前11時15分〜午前11時45分(日時は変更になる可能性あり)。以降も今年度末まで不定期で実施される予定。

 『中央区の歌』にはアレンジバージョンが作られていて、市の公式ホームページでmp3データが公開中(下記にリンクあり)。ジャズバージョン、ジングルバージョン、オルゴールバージョンと、異なる雰囲気の楽曲を聴くことができる。

 問い合わせは中央区役所区政策課【電話】042-769-9802。