高津区版【5月30日(金)号】
解体祭のチラシ=(株)都市テクノ提供

味の素食品高津工場 「解体祭」で感謝と未来紡ぐ 6月14日、最後の見学も

 2022年に閉鎖となった「味の素食品 高津工場」(高津区下野毛2の12の1)で6月14日(土)、「解体祭」が開かれる。午前11時から午後4時。解体前の工場を最後に見学できる上、さまざまなプログラムなど用意されており、関係者は広く来場を呼び掛けている。

 イベントを主催するのは、「まちづくり」をテーマに解体業を軸に事業を展開する「(株)都市テクノ(東京都港区)」。同社は建物の解体を「都市再生」の始まりと捉えており、ただ壊すのではなく、工事前から地域の歴史や想いを紐解く機会として「解体祭」を企画。これまで各地で同様の催しを手掛けてきた。

 今回の「高津工場解体祭」は、日鉄興和不動産(株)の共催、高津区役所後援、味の素食品株式会社が協賛する。約40年間にわたって街を見守ってきた工場に感謝を伝えるとともに、街のこれからの未来を多くの人にイメージしてもらうことなどが主な目的。解体される建物を過去と未来が交差する「学びと遊びとアートの舞台」とし、地域の記憶と思い出をアートで可視化し、これからの建物の役割について楽しみながら学び、地域がつながる取り組みにすることを目指すという。

多彩な企画を用意

 当日は2022年の閉鎖後、立ち入る機会がほぼなかった同工場を最後に見学できる。かつては「クノール納涼盆踊り大会」などと銘打ち、地域向けのお楽しみイベントを行ってきただけに、当時を知る人にとっては感慨深い催しとなる予定。また来場者には味の素クノールの商品が進呈されるほか、会場内のプログラムに参加してスタンプを集めた人には特典も用意される。さらに、解体後の「地域の未来」をイメージしてもらおうと、各種ワークショップなども行われる。

 入場無料。雨天決行、荒天の場合は翌15日(日)に順延。会場に駐車場は用意されていないため関係者は「来場時は公共交通機関の利用を」と呼び掛けている。

 問合せは(株)都市テクノ担当者【電話】03・5446・1388。

この日釣り上げられた良型のアユ

多摩川のアユ 生育「まずまず」釣果に期待 解禁前に試し釣り

 アユ釣り解禁(6月1日)を前に、川崎河川漁業協同組合高津地区(竹仲密昭 地区長)が5月23日、毎年恒例の「試し釣り」を多摩川で行った。

4地点で実施

 この試し釣りは、多摩川におけるアユの遡上数や成長具合の調査を目的としたもの。当日は高津地区の組合員5人が、東名高速道路下から新二子橋までの計4地点で約3時間にわたって竿をふるった。今回の釣果は5人での合計35匹。サイズは平均14センチ程度で、最大は18センチ、52グラムだった。

遡上数の推移、順調

 同組合では増殖事業の一環として、毎年春にアユの稚魚を放流。一旦、海に出た稚魚が成長し、この時期に再び多摩川に遡上する。特に今年はこの遡上数が順調に推移しているといわれており、竹仲組合長は「試し釣りの結果も、数、サイズともにまずまず。生育状況はかなり良く今年はよい釣果が期待できるのでは」と話している。

 多摩川でのアユ釣りは基本的に「コロガシ」という手法が主流。近年では若者に人気の「ルアー釣り」も認められている。アユ釣りを楽しむには釣具店などで販売されている「遊漁券」が必要。ウェブサイトでの事前購入、現地購入もできる。詳細問合せは【電話】044・811・5127。

クラウドファンディングを活用して市内の子ども食堂に米を寄贈した 斎藤 愛桜(あいら)さん 川崎市内在住 18歳

社会福祉充実へ勉強励む

 ○...高校3年生だった昨年、子ども食堂に米を寄贈するため、被災地の復興支援を視野に入れたクラウドファンディング(CF)を立ち上げた。NPO法人かわさきこども食堂ネットワークの助力から川崎フロンターレ、岩手県陸前高田市と支援の輪が広がり、集まった資金で200kgの米を購入。区内8カ所と陸前高田市の子ども食堂に寄贈した。「こんなに大きなプロジェクトになると思っていなかった。少しでも子ども食堂の助けになれて良かった」と笑顔で振り返る。

 ○...幼い頃から子どもが好きで、保育士や幼稚園の先生に憧れていた。小学生の時に子ども食堂のことを知り、関心を持った。高校の探求学習の授業で子ども食堂を調べ、食材や人材が不足していることを知った。「まずはやってみよう」。その思いでCFに挑戦。途中で資金が思うように集まらず、不安に思うこともあった。それでも周りの支援が大きな力に。「思いに賛同してくれた方々のおかげで実現できた。自分の気持ち、やりたいことをうまく伝えられたことが成功につながった」と、今回学んだことを挙げる。

 ○...現在は大学で社会福祉士、精神保健福祉士の資格取得を目指し、勉強に励む。福祉が進み、国民の幸福度が高い東欧への留学も視野に入れる。行政で子育て支援に携わることが目標だ。そして、起業し子ども食堂を運営していくことを夢見る。「子育てがしやすい国にしていきたい。その一端を担えれば」

 ○...趣味はアイドルの推し活。アルバイトで資金を貯め、勉強の合間に地方遠征に行くことも。「力をもらえるんです」と照れ笑い。今後は、子ども食堂のボランティア活動に参加する予定だ。持ち前の行動力で夢の実現に向け、歩み続ける。

参加者の質問に答える川畑代表

葬儀セミナー お寺で開催 みのり葬祭 川畑代表が語る

 川崎や相模原で30年以上葬儀に携わってきた「みのり葬祭(川畑義憲代表/【電話】0120・600・709)」はさきごろ、葬儀の疑問や不安に応える「第1回 後悔をしないお葬式を行うためのセミナー」を大蓮寺(久本)で実施した。

 川畑代表によると、最近、葬儀内容や費用に関するトラブルの相談が同社に多く寄せられるとして「地域の方が葬儀の事でトラブルに合わないよう、知識を身につけてほしい」との思いから、長年関わりのある大蓮寺と協力し、セミナーを実施することになったという。

 同寺院の大橋雄人住職は「落ち着いた雰囲気のあるお寺で開けば、参加者もリラックスして話に集中できるのではないかと考えました」と話す。

良い葬儀の秘訣とは

 セミナー当日、川畑代表は各葬儀会社の特徴や、火葬場の利用状況、エンバーミング(遺体を衛生的に保全し、生前の姿に近づけるための処置)などについて解説。また、参加者が葬儀の疑問点を質問する場面もあった。

 川畑代表は「どのような葬儀にしたいかを自分の中で明確にすることが、良い葬儀をするための秘訣」と解説。また、「格安料金を提示してくる業者もいるが、実際は追加が前提となるオプションも多い。葬儀で失敗をしないためには、複数の業者と直接面会して話を聞き、その中から信頼できる業者を見つけることです」と呼びかけていた。

 当日地域から参加した人は「普段は聞けないことも気軽に質問できた」と話していた。

6月に第2回セミナー

 また、6月21日(土)には、第2回セミナーの開催を予定している。午後2時から。

 川畑代表は「当日は、火葬場の予約方法やお葬式の今後の動向や傾向、ご遺体の保全に関することなどを中心に、話を進めていきます」と話す。また、葬儀に関する参加者の質問にも応えていくという。

 セミナーの予約は応募フォームへ。

「葬儀知識学んで」

 なお、第1回セミナーの様子はユーチューブでも配信している。

 川畑代表は「セミナーに参加できなかった人や、改めて内容を確認したい人に動画を視聴してもらい、セミナーの内容や雰囲気を知ってもらえたら」と話している。

高津区役所 認知症サポーター養成講座 6月16日まで参加受付

 高津区役所で6月17日(火)、「令和7年度 第1回認知症サポーター養成講座」が開かれる。午前10時から11時30分まで(30分前受付開始)。

 この企画は、認知症について正しく理解し、当事者や家族を支える人たちを養成しようというもの。講座では、症状についての知識を身につけられるほか、動画を通して当事者の話から学ぶ時間も用意されている。

 講座は川崎市内在住、在勤、または在学で、認知症に関心のある人が対象。受講料無料。定員は50人で、申し込み締め切りは6月16日(月)。応募者多数の場合は抽選を実施し、落選者には連絡がある。

 問合せ・申し込みは高津区役所地域支援課【電話】044・861・3259(平日午前8時30分から午後5時まで受付)、または講座の申し込みフォームへ。

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浄照寺で演芸会
入場無料
浄照寺で演芸会
6月15日 「気楽亭」スタート
鷺沼二丁目交差点そばの浄照寺(浄土真宗・お西)の本堂で6月15日(日)、演芸会が行われる。落語の起源は説法だと言われている。そこで同寺では「寺の本堂を話芸の... (続きを読む)
優勝を果たした久地東町会(上)と二子第5町会のメンバーら=高津区役所写真提供

高津地区ソフトボール大会 久地東町会が頂点に 女子大会は二子第5町会がV

 「第59回高津地区健康まつりソフトボール大会」が5月11日と18日に宇奈根多目的広場で開かれ、「久地東町会」が優勝した。

 高津地区スポーツ活動振興会と高津地区スポーツ推進委員会が主催する同大会。参加者の親睦や地域間交流を図ること、またスポーツを通じた健康づくりを目的に開かれ、今回は地域から16チームが参加。優勝を目指し日頃の練習成果を発揮していた。

 そんな中、久地東町会は初戦「下作延第2町会」、次戦で「パークシティ溝の口自治会」と対戦。投打がかみ合った試合運びで勝ち上がり、18日の「二子第5町会」との準決勝、さらに「溝口第6町内会」との決勝でも大会を通じて好調だった打線を武器に熱戦を制し、栄冠を手に入れた。

 今回の大会を経て、上位入賞を果たした4チームは、9月に開かれる区大会で橘地区の上位チームと対戦することになった。

 男子の部の結果は以下の通り。▽優勝/久地東町会▽準優勝/溝口第6町内会▽第3位/二子第5町会

女子2チームが熱闘

 また、11日には「第40回高津区ソフトボール大会《女子の部》(高津区全町内会連合会、高津区スポーツ推進委員会主催)」が同広場で開かれ、「二子第5町会」と「下作延中央町内会」が対戦。2試合の結果で勝敗が決まる中、両チームは熱闘を繰り広げ、2勝を挙げた二子第5町会が優勝を飾った。

幻想的なイベント(写真は主催者提供)

たちばなふれあいの森 「ホタル観賞会」きょうから 6月1日まで3日間 「公共機関等での来場を」

 区民の憩いの場などとして広く親しまれている「高津区市民健康の森」(たちばなふれあいの森)で「ホタル観賞会」が行われる。初夏を彩る地元の風物詩として人気のイベントを前に関係者は「ぜひ多くの観賞を」と呼び掛けている。

区内屈指の風物詩

 このイベントを主催するのは、区民有志などで構成される「高津区市民健康の森を育てる会」(宮寺貞文会長)。同会は、保全などを手掛けているこの森を「ホタルの里」とすべく19年前から活動。会員が中心となって源氏ホタルの卵の採取・孵化、育成などを手掛け、近隣にある橘小学校の児童たちと一緒に幼虫の放流イベントを行うなど、地域を代表する風物詩に成長させてきた。

マナー違反、見回りも

 今年は既にホタルの飛翔が確認されていることから5月30日(金)から6月1日(日)までの3日間。午後7時半から9時ごろまで、幻想的な光の舞を楽しめる観賞会を行う。宮寺会長は「期間中は現地で会員が待機するので、初夏の風物詩を楽しんでもらえれば」と話している。

 会場はJR南武線「武蔵新城駅」から徒歩約23分。また溝口駅南口バスターミナル5番乗り場から、東急バス溝22系統「蟹ヶ谷」行き「橘小学校」バス停下車、徒歩10分の所にある。宮寺会長は「会場は静かな住宅地に隣接しており、近隣に駐車場もない。迷惑になるので絶対に路上駐車はしないで」と話し、公共交通機関等の利用を呼び掛けている。

 同会では期間中、こうしたマナー違反の見回りや自転車の整理に人員を割くほか、すでに最寄りのバス停からの案内表示を掲出するなど準備を整えている。

昨年の様子=市役所提供写真

かわさきマイスターまつり 卓越の技術、一堂に 7日 JR武蔵溝ノ口駅

 川崎市が市内最高峰の匠として認定している「かわさきマイスター」。そのマイスターらが、卓越した技や製品を紹介する「かわさきマイスターまつり」が6月7日(土)、JR武蔵溝ノ口駅の南北自由通路で開かれる。午前11時から午後4時まで。雨天決行。

 今年で12回目となる催しには、認定マイスター129人のうち、約20人がブースを出展する。

 当日は、昨年の市制100周年事業としてマイスター同士がコラボレーションして制作した記念品を展示。また、昨年度マイスターに認定され、今回初参加となる橋本大輔さん(麻生区)の「土壁塗り体験・土壁手形」なども開かれる。

 催しへの問合せは、市の経済労働局労働雇用部担当者【電話】044・200・2278。

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愛用の帽子をかぶりダンスを見守る麻生氏(中央)

麻生氏「聖地」溝口に ブレイキン若者らを激励

 自由民主党の最高顧問・麻生太郎氏が5月20日にJR武蔵溝ノ口駅を訪れ、改札前で練習を重ねている「ブレイクダンス」(ブレイキン)の様子を視察した。

 関係者によると、麻生氏の地元である福岡などでもブレイキンが盛んとなっている中、その「聖地」とされるエリアが溝口である事を知った同氏のリクエストで今回の視察が実現したという。

 当日、夕方過ぎに地元選出議員らと共に姿をみせた麻生氏は、次々と披露される若者たちの美技に見入り、時折「すごいね」「とんでもないね」などと感嘆の声をあげる場面も。また、川崎市のブレイキン文化を築き、昨年、川崎市文化賞を受賞した石川勝之さんからの「(当地で)ダンス文化が広まった経緯」などについての説明に、耳を傾けていた。

 その後、武蔵新城駅そばのスタジオに移動し、「川崎から世界へ」を合言葉にプロダンスのDリーグに参戦している「KADOKAWA DREAMS」のスタジオを訪問。プロならではのハイレベルなダンスを目の当たりにした麻生氏は、大きな拍手を贈り選手達を激励。川崎市におけるダンス文化の広がりを感じ取っていた。

風船を飛ばす手順を示す小川さん

戦後80年 戦禍の記憶【4】 宮前区在住 小川辰夫さん(97) 「風船爆弾で勝てるわけねえ」 「唯一の兵器」に祝杯も

 志願して旧日本陸軍の秘密戦研究施設「登戸研究所」で働いた。当時まだ16歳。働き始めの仕事は旋盤工だったが、ある時から同世代の少年たちと特別なミッションを任された。「風船爆弾」の試験飛行だった。

 「体が丈夫なやつ6人が千葉の一宮海岸に集められてね。でっかい風船を砂浜まで運んで、膨らませて。そいつをアメリカまで飛ばすんだって言われてね」

 化学兵器や偽札などと同様、風船爆弾は、登戸研究所で研究開発された日本陸軍の秘密兵器だった。「兵器」と言っても、和紙にコンニャクを塗り付けて仕立てた直径約10mの風船に、爆弾を仕込んだものだ。1944年11月から45年4月まで、計9300発をアメリカに向けて飛ばしたと言われている。

 小川さんたちは、その巨大風船が太平洋を渡りアメリカに到達するのかどうかを調べる「試験チーム」だった。車で運ばれてくる風船を数人がかりで砂浜まで運び、ボンベを使って膨らませ、はしごに乗って穴がないかどうかを点検。「穴一つ見つけるとサツマイモ1本もらえたよ。あれは愉快だったな」。1日に飛ばした風船は4個から5個程度。風船はぐんぐん高度を上げ、太平洋へと向かっていった。

 風船がアメリカに到着したことが確認されると、軍の幹部が海岸の街にやってきた。旅館の一室で幹部は言った。「風船爆弾は、わが国がアメリカを攻撃できる唯一の兵器だ」。大人たちは祝杯を挙げたが、「こんなもんで勝てるわけがねえ」と思ったという。「それから終戦まで、あっという間だったな」

 終戦の1週間ほど前、研究所では「証拠隠滅命令」を受けて大忙しだった。作業に追われながら「日本は負けたんだな」と確信したという。

 敗戦の年の12月、フィリピンなど熾烈(しれつ)な戦地を転戦した小川家の長男が復員した。やせ細り、ひどい身なりで自宅に現れた時、家族も「どこの乞食だ」と気付かないほどの形相だった。当時の兄の姿を思うたび、「涙が出るんだよ」と言葉を詰まらせる。「兄貴は戦争のことをほとんど話さなかった。戦争なんて、二度とやっちゃいけねえよ」

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

交通ルールを学ぶ参加者ら=提供写真

橘小学校 交通安全教室に60人 自転車「新ルール」周知も

 橘小学校(千年)で5月24日、交通ルールや防犯について学ぶ「高津区ぼうはん/あんぜん教室」が開かれた。

 千年町会と千年新町町内会の共催。高津警察署や高津区子ども会連合会橘地区など、地域の各種団体が協力、後援した催し。地域の防犯意識を高めようと例年企画されているもので、今回で4度目の開催となる。

 地域から60人が参加した自転車教室では、来年4月1日から始まる自転車の交通違反に対する反則金制度導入を見据え、参加者1人ひとりが交通ルールへの理解を深めた。

 また、地域の各団体もさまざまなブースを設置。パトカーや白バイの展示と乗車体験、110番通報体験や、自転車安全点検会など実施されたほか、橘中学校演劇部による「闇バイト」をテーマにした劇の披露など、防犯意識を深める試みも実施された。

 担当者は「防犯に関わるイベントをしっかり開催することで、犯罪に対する抑止力になると思う」とコメント。また、同取り組みが来年5周年を迎えることについても「今からしっかり準備していきたい」と意気込みを語った。

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『シン・ゴジラ』内にも登場する丸子橋

かわさきロケアワード 1位は『シン・ゴジラ』 応募数1200通超える

 「映像のまち・かわさき」推進フォーラムは先頃、川崎市内で撮影された映像作品に投票する「かわさきロケアワード」の結果を発表した。1位には2016年に公開された『シン・ゴジラ』(東宝)が選ばれた。

 例年、同フォーラムは、市内の映画館でその年に観た中で、一番印象に残っている作品を選ぶ「かわさきシネマアワード」を開催している。

 昨年の市制100周年を記念し、今回は市内で撮影された一番好きな映像作品に投票する「かわさきロケアワード」を実施。昨年12月から今年2月末まで投票を募り、昭和から現在までに市内でさまざまな作品のロケ地となっていることを周知することで、シビックプライドの向上を図った。

 応募総数は1269通。1位の『シン・ゴジラ』は、川崎区の川崎市役所旧本庁舎、第3庁舎や、中原区の武蔵小杉エリア周辺などで撮影が行われており、313票を集めた。投票者からは「自宅が無事か映画を見ながら探してしまった」「多摩川河川敷を舞台にしていて衝撃だった」といった声が寄せられた。

 2位はMV『Gifted.―Orchestra ver.』(BE:FIRST/2024年)で139票、3位はドラマ『男女7人秋物語』(TBS/1987年)で106票。4位から10位の作品や詳細なコメントは同フォーラムウェブサイトを参照。

市長に要請書を手渡す高橋会長(左)

福田市長に4選出馬要請 政治団体「先を読んだ市政評価」

 今年10月26日に投開票される川崎市長選挙に向け、市内各団体の代表者らによる政治団体「川崎の発展を考える会」が5月21日、現職の福田紀彦市長に4選への出馬要請を申し入れた。

 市長室を訪れ出馬要請書を手渡した同会の高橋章会長は「3期12年の実績、川崎の発展を考え先を読んだ市政を評価している」とし、市政運営の続投を求めた。福田市長は「市内を代表する各界の方からのご評価は素直に嬉しく、思いは受け止める」としつつ、「課題は山積しており重責」と話し、今後の議会で意思を示す考えを伝えた。

要請は「満場一致」

 同会は2017年に設立し、福田市長に出馬要請するのは同年と21年に続き3回目。現在は約200人が加盟し、4月の総会では、経済や教育改革など市政全般で評価する声が上がり、出馬要請は「満場一致だった」という。同会事務局顧問で元副市長の砂田慎治氏は「軌道修正する必要はないとの判断。市民市長を掲げているため、政党色のない団体が動くことが必要」と説明。多選批判については「弊害がないとはいえないが、議論はなかった」とした。

 当日は神奈川県宅建政治連盟の川崎3地区連盟も、「功績は顕著」とし出馬要請書を手渡した。

山田館長(右)とめいじろう=平和教育登戸研究所資料館提供

登戸研究所資料館 明治大学 来館者10万人達成 山田館長らが祝福

 今年で開館15周年を迎えた明治大学平和教育登戸研究所資料館(多摩区)の来館者が、10万人を突破した。10万人目は都内の私立高校に通う男子高校生だった。

 明治大学平和教育登戸研究所資料館は、戦時中に旧日本陸軍が偽札や化学兵器などの秘密兵器を研究・製造していた「登戸研究所」の史実を伝える施設として、2010年に開館した。

 来館者が10万人に達したのは5月16日。前日の15日に9万9995人となったため、スタッフらは「明日で達成する」と確信。16日は開館前から山田朗館長や大学の公式キャラクター「めいじろう」もスタンバイし、来館者を迎えた。

 午前10時の開館と同時に来場したのは、校外平和学習のために訪れた都内の私立高校の生徒たちだった。スタッフは間違えないよう、来館者一人一人にパンフレットを手渡し、16日の「5人目」の分にあらかじめ付箋を貼っていた。

 「おめでとうございます。10万人目です」

 スタッフが祝福すると、男子生徒は驚いた様子だったが、山田館長と「めいじろう」が「祝来館者10万人達成」と書いたパネルを手に登場すると、状況を理解し、笑顔を見せたという。

 登戸研究所が手掛けた兵器の一つに「風船爆弾」があるが、昨年11月から続く企画展「風船爆弾作戦と本土決戦準備-女の子たちの戦争-」が好評という。昨年5月、風船爆弾をモチーフにした小説が発売されヒットした影響もあり、来館者が明らかに増加したという。2023年11月の9万人達成から1年半で10万人達成となった。

 山田館長は「これからも戦争と平和について多角的に、わかりやすく伝えていきたい」とコメントした。

会期が延長された企画展のチラシ

企画展「女の子たちの戦争」 登戸研究所 好評につき会期延長 「風船爆弾」注目集まる

 明治大学生田キャンパスにある平和教育登戸研究所資料館で開催中の企画展「風船爆弾作戦と本土決戦準備-女の子たちの戦争-」が好評につき、会期が3カ月延長されることが決まった。5月31日(土)で終了の予定だったが、8月30日(土)までとなった。

 今回の企画展は旧日本陸軍が「決戦兵器」と位置付け、1944年から45年にかけて登戸研究所で全力を挙げて研究開発していた「風船爆弾」について、風船づくりのために各地で動員された女学生たちの証言を交え、作戦計画の経緯からその顛末までを詳しく解説している。

 昨年11月20日に始まり、会期は半年間の予定だったが、市内外から来館者が絶えず外国人も増えるなど、予想外の反響が続いているという。昨年5月に発売された小林エリカさんの小説「女の子たち風船爆弾をつくる」(文藝春秋)が毎日出版文化賞を受賞するなど広く注目を集めたことで、作品で描かれた「風船爆弾」への関心も高まったようだ。

 山田朗館長による展示解説も追加で4回、開催される(要予約)。日曜〜火曜休館。問い合わせは資料館【電話】044・934・7993。

総務委員会の災害時対応訓練(議会事務局提供)

委員会のオンライン開催 川崎市議会 育児や介護等に拡大

 川崎市議会は、新型コロナのまん延と大規模災害が発生した場合に限って認めていた委員会のオンライン開催要件を、妊娠や育児、介護等にも拡大し、4月1日から運用を開始した。

 今年3月19日の本会議で「川崎市議会委員会条例」の改正案を議決。妊娠や育児、介護やけがなどのやむを得ない理由がある場合、常任委員会に市議がオンラインで出席できる。

 これまでは新型コロナウイルスなど重大な感染症のまん延防止のためか、大規模災害の発生時に限り、常任委員会へのオンラインでの出席が認められていた。しかし2023年2月7日付の総務省通知で、「育児・介護等の事由をはじめ、具体的にどのような場合にオンラインによる方法で出席を可能とするかは、各団体において判断される」ことが示された。

 さらに市議会では昨春に発足の「女性議員ネットワーク会議」がオンライン開催の拡大を求める政策提言をまとめ、昨夏に正副議長に提出。これを受けて各会派による「検討プロジェクト」を立ち上げ、話し合いを続けていた。

 「女性議員ネットワーク会議」の会長を務める山田瑛理市議(川崎区)は、子育て中の議員が子どもの発熱などで委員会を欠席する場合など、「オンラインなら出席できるはず」と考えていたという。運用拡大について、「提案を議会全体で後押しして頂けた。子育て世代や介護中の議員にとって選択肢が増え、家庭と政治活動を両立する環境がさらに整ったと思う」と喜びを語った。

TOPIX No.43 溝ノ口劇場 総力を挙げてお届けする朗読劇6月3日から5日間開演します!

 音楽コンサートや演劇など、各種エンターテイメントの情報発信基地として多くのご利用を頂いている当劇場。今回は、オーナー・支配人の重岡俊行をはじめスタッフが総力をあげてお届けする朗読劇「炎上する大奥〜百鬼夜行の宴〜 vol.2」について紹介します。

 昨年大きな反響をいただいた本作、今回の再演に際し映像表現や演出面をさらにブラッシュアップ。より深く物語の世界に没入いただける舞台へと進化させました。

 脚本・演出を手がける山本陽将氏の作品の中でも、目の前に情景が浮かぶような圧倒的な臨場感が特長的な本作。朗読劇でありながら、観る人を物語の世界へと引き込んでいくその魅力を、ぜひ会場で体感していただけたらと思います(※上演時間:約75分)。

 今回は全12公演で述べ900名の動員を目指しており、現時点ですでに700名を超えるご予約を頂いております。すでに満席となっている回もございますので、ぜひお早めに特設サイト(二次元コードよりアクセス可能)からご予約下さい。

 出演者はもちろん、照明・音響・映像・制作に至るまで、劇場スタッフや20年来の仲間たちと力を合わせて創り上げております。「好きな仕事を、好きな人たちと」。そんな想いを原動力に、地域に根ざした劇場運営をこれからも続けてまいります。ご来場を、心よりお待ちしております。

不定期連載 市民健康の森だより 第186回 「菜園体験教室」行いました

 5月に入り今年も菜園体験教室開講を迎えました。今年で9回目となる菜園体験教室です。今回も区役所地域振興課との共同開催で参加者募集は区報と区役所ホームページで行って頂きました。区民8名の応募を頂き、5月15日の開講日には6名の参加者をお迎えしました。

 当日は地域振興課担当者を迎えて開講式から始めました。最初に参加者の皆さんに自己紹介して頂いたのですが、殆どの方は家庭菜園をやっているが基礎を知りたい、これから畑を始めたいというのが応募の動機となったようです。

菜園教室は回を重ねて私たち受け入れ側の準備も進化しています。今回は5月から10月までの教室の内容を講師がパンフレットとして作成してくれたお陰で参加者は全体のイメージがわかり易く理解できたと思います。全体説明の後は当日の作業の説明です。まずはサツマイモ畑の畝作りとマルチ張り、次はモロヘイヤの種まき、ジャガイモの花摘み追肥土寄せなどの手入れ、最後はタマネギの収穫です。これで畑の準備から種まき手入れ収穫まで対象の野菜は変わりますが野菜作りの基本作業を2時間で一通り体験して頂けました。

 体験教室で育てる野菜は私たちが別のイベントとして子供たち向けに実施している親子野菜収穫体験と上手く連携させています。今回作業したサツマイモ畑で育てるサツマイモは10月に予定している「親子サツマイモ堀体験」で子供たちに収穫してもらいます。追肥などの手入れをしたジャガイモは6月の「親子ジャガイモ堀体験」で掘ってもらいます。

初心者にも優しい内容が好評、お土産も◎!

 教室参加者の皆さんも満足頂けたようです。終了後にメールで感想を伺ったところ次のようなコメントを頂けました。『初心者の私には新しいことの連続で興味深い体験でした。予期せぬおみやげまでありとても楽しい1日でした。』『わかり易い説明と効率よく作業出来るように準備して頂いたお陰で、初心者の私でも無理無く楽しく作業することが出来ました。今日はちょっと筋肉痛ですが、6回終了する頃にはクワを力まず使いこなせるようになりたいと思います。』

 10月まで毎月第3木曜日に開催して行きます。参加者と一緒に私たちも楽しみます。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.28 「車いすフェンシング」 藤田道宜選手について

 第28回目は、東京2020・パリ2024パラリンピック 車いすフェンシング日本代表の藤田道宣選手をご紹介いたします。

 藤田選手は、熊本県出身で、障害の重いクラスのカテゴリーBの選手で、開催国枠で初めてのパラリンピック代表に選ばれました。元々、フェンシングの名門校(龍谷大学付属平安高校)でフェンシングを始め、全国高校総体に出場するなど活躍しました。(日本代表の太田雄貴選手が2つ上の先輩だそうです)しかしながら、大学生の時、海に飛び込んだ際に頸椎を損傷する事故にあい、下半身が麻痺となってしまいました。

 夢や希望を失い、人生絶望に閉ざされてた時、周囲の勧めで車いすフェンシングを始め、パラリンピック選手を目指しました。2018年のジャカルタアジアパラ大会で男子フルーレで銀メダル、男子エペで銅メダルを獲得し、日本代表選手として東京2020・パリ2024パラリンピックに挑みました。残念ながらメダルには届きませんでしたが、上位優秀な成績を収めました。

 藤田選手とは、地域の団体「NETSUGEN」で知り合い、SELFで行うパラスポーツ体験イベントに来てもらおうとラブコールを送り、本物の車いすフェンシング体験をしてもらいました。身近で日本代表選手とふれ合う機会を作ってくれました(その節は、本当にありがとうございました!)。

 これからも藤田選手の一層のご活躍をお祈り申し上げます。SELFは応援します!

パブリックビューイングの案内イメージ

GO!GO!!フロンターレ

一緒に試合観戦だわん!

 サッカーJ1・川崎フロンターレは5月31日(土)、愛犬と一緒に試合観戦ができるパブリックビューイングを、U等々力で開催する。

 試合は明治安田J1リーグ第19節 サンフレッチェ広島戦(アウェイ)。午後5時30分キックオフ。全国でペットショップを展開する、ペットプラスの協力のもと、愛犬と一緒に観戦できる特別エリアを用意。家族や友人と、アットホームな雰囲気で観戦を楽しめる。

 ほかにも特別企画として、愛犬向けのグッズ販売や、思い出の一枚を撮ることができる記念撮影スポットを設置。散歩体験では、広々としたスタジアムのトラックを、リードをつけて一緒に歩くことができる。

 入場無料。午後4時半開場。雨天決行。愛犬同伴の場合の観戦エリアは、バックスタンド北側となる。おむつの着用のほか、初年度ワクチンプログラムと狂犬病予防接種が済んでいることが参加条件。詳細は同スタジアム【電話】044・722・0303。

画像はいずれも川崎フロンターレ

教えて!職人さん vol.64 今年も梅雨、台風に備え万全の雨漏り対策を【3】

 Q...ゲリラ豪雨や台風等への対策について塗装のプロに改めて伺うシリーズの3回目。今回は雨漏対策に効果的とされる「タスペーサー工法」について教えて下さい。

 A...皆さんにとって聞き慣れない「タスペーサー」とは、簡単に言うと屋根を塗装する際に使用する道具のことです。通常、屋根は雨水の浸入を防ぐために隙間があったらいけないと思われがちですが、屋根には適度な隙間が必要です。そのスペースを作り出すのが「タスペーサー」です。

 Q...なぜ隙間が必要?

 A...例えば冬場は家の中が暖かく外が冷たいため「内部結露」が起きたり、自然に水分を吸い上げてしまう「毛細管現象」により、屋根の劣化が早まるからです。

 Q...どんな道具なの?

 A...形状は板状で、主に「縁切り」という塗装の工程で使用します。この道具を用いると、縁切り部分の塗膜が剥がれる心配が皆無となるほか、先ほど説明した「隙間」が十分に確保されるため、結果的に工期短縮にも繋がります。また隙間確保が難しいとされる「2回目の屋根塗装」や「水性塗料による屋根塗装」さらに1回目の屋根塗装の塗料が剝がれてしまっている場合等は、タスペーサーの使用がほぼ必須となります。今回は専門的な話になりましたが、プロの職人はこうした目に見えずらい作業も大切にしている事を知ってもらえれば幸いです。