逗子・葉山版【5月30日(金)号】
朱色の欄干が映える「みそぎ橋」

みそぎ橋 今年度から3年かけ補修 総工費約1億6000万円

 森戸海岸と森戸大明神(葉山町堀内)をつなぎ、森戸川河口にかかる「みそぎ橋」が2025年度から27年度にかけ、補修される運びとなった。橋脚の補強や、さびを落としての塗り替え、ひびの修復などを行う。葉山町は総工費を1億6230万円と見込む。

 現在のみそぎ橋は1962年に完成した鉄筋コンクリート製で、橋長22メートル、幅員3・4メートル。鮮やかな朱色の欄干と青銅の擬宝珠(ぎぼし)が取り付けられ、90年に「かながわの橋100選」に選定されている。

 補修は老朽化の激しい橋脚に巻き付けてある鋼板の取り換えからスタート。25年度と26年度に一カ所ずつ行い、27年度は橋げたのコンクリート部分の表面保護などを実施する。工事は渇水期の11月から5月までの間しか神奈川県から許可が下りず、まとめて実施した場合、工期に間に合わないことが予想されるため、3期に分けて行う。

 前回補修工事が行われたのは95年度。この間、2015年と23年に点検を行い、老朽化が認められたことから今回の補修が決まった。

 鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』によると、森戸の海浜は霊所と定められ、事あるごとに、祓いやみそぎが行われていた。こうした故事からこの海辺では「みそぎ」が盛んに行われ、神社から海辺に通じるこの橋を「みそぎ橋」と呼ぶようになったと伝えらている。森戸大明神の禰宜・守屋隆広さんによれば、現在の橋より以前には木造の橋が架かっていたが、いつかけられたものかは記録に残っていないという。

臨御橋はまだ未定

 町内の橋では葉山御用邸前にある「臨御橋」の改修も待たれる。町産業振興課によれば既に設計に入っているが、県との協議がまだ終わっていないという。町が呼びかける臨御橋架け替えプロジェクトに対し、24年12月末までに約2億4000万円の寄付金が集まっている。

キッチンに立つ大木さん

逗子市商工会 支援開業件数が堅調 24年度、過去最多41件

 逗子市商工会(山上良会長)の創業支援による開業件数が2024年度は41件だった。前年度の28件から大幅に増え、過去最高件数を更新した。今年度はさらなる支援策として交流地点の開設、創業融資の利子補給制度、広報・販路開拓支援を新たに増やし、創業を目指す人たちを後押しし、開業件数50件を目指す。

 同商工会の創業支援事業の開始は2016年。創業スクールは年1回のリアル開催と、いつでも受講できる動画配信方式のオンデマンド開催が選べる。3年前からはテストマーケティングに有効なキッチンカー「ドリームキッチン」もスタートした。

 創業についての相談は24年度は140件。相談員1人あたりの相談件数は35件にのぼる。23年度の相談員1人当たりの創業相談件数の全国平均が8・5件であることと比較すると、いかに逗子市内の活動が活発であるかが分かる。同商工会の栗原大輔さんは件数の増加について、「逗子市民の方は意欲的でスキルを持っている人が多いことと、23・24年度はコロナ明けでリアルの創業スクールが行われたことも要因だと思う」と分析する。

 業種は飲食業が多く、約半数を占め、美容系や医療系がそれに続く。

 今年度、新たに展開する支援策のひとつ「交流地点」は8月オープン予定。利子補給制度については「資金が足りないとスタートでつまずいてしまうので、伴走支援ができたらと思っています」と話す。

手厚い支援

 昨年10月、逗子6丁目に開業したラザニア専門店「Yokohama Lasagna(ラザーニャ) SORA」も創業支援を受けた店のひとつ。オーナーの大木蔵人さん(50)はもともとフレンチの料理人で、ソムリエとして葉山や鎌倉のレストランで勤務した経験も持つ。一方で「世界一ラザニアが好きな男」を自認。50歳までに自分の店を持つということが夢だったところ、現在8歳の双子の娘の「ラザニアのお店やったら」の一言で開業を決意した。「候補地として逗子と横浜を考えていたが、商工会の手厚い支援が決め手」となり、逗子での開業に決めた。

 事業計画書を作る際に、商工会から段階的に送られてくるYouTube動画にそって進めることで、金融機関の審査も問題なく通過。開業するにあたっての心構えなどもレクチャーを受けたので、不安なくスタートを切れたという。「開業後もごみの業者についてや、補助金についてなど、親身に相談に乗ってもらっています」と感謝する。これから創業を目指す人に向けては、「不安なことが多いと思いますが、くじけそうなときはしっかり支えてくれます。ぜひチャレンジしてみてください」とエールを送る。

第18代逗子市消防本部消防長に就任した 熊坂 篤範さん 逗子市池子在住 54歳

あふれ出る地元愛

 ○…「市民の安全安心を第一に考え、市民のために一汗かこう」と就任に際し、100人の署員に市民ファーストを訓示した。一人一人の力は小さくても全員が結束すれば大きな力になる。「できることを全力で取り組み、チームワークで市民の皆さんの期待と負託に応えていきたい」と力を込める。

 ○…高校卒業後、4年の社会人経験を経て消防へ。車の免許を取り立ての頃、ドライブ中に事故現場に遭遇。救助活動するオレンジの制服を着たレスキュー隊にほれ込んだ。生まれ育った逗子への愛着から、地元に役立つ仕事をしたいという思いもあった。会社勤めをしながらも消防への思いが断ち切れずにいたところ、妻の「消防、受けてみたら」の一言で転職を決意。「はじめもそうですが、この仕事に就いてからも家のことは任せきりで、感謝しきれません」と頭を下げる。

 ○…海と山が遊び場で体を動かすことが好きな子どもだった。逗子中時代は陸上部に所属し、長らく110mハードルの逗葉地区記録を保持。高校時代はウインドサーフィンやバイクでのツーリングに明け暮れた。今は趣味とは言わないが、日々忙しい中での癒しは高校2年の娘とのカラオケ。「頑張って若い人の歌を覚えています」と父親の顔を見せる。

 ○…消防生活約30年の中、初めの10年は救助畑で活動。日々、厳しい訓練を受け、1997年と99年には全国消防救助技術大会のロープブリッジ渡過で全国優勝を果たした。その後20年は事務畑で現場の後方支援や若手育成に尽力。そして今、署長として「火の元に注意して火災のない明るいまちづくりに協力を」と市民に住宅用火災警報器の設置を呼び掛ける。柔和な瞳の奥に責任感に満ちた強い光がのぞく。

協定を結んだ各首長と澁谷社長(右から3番目)

三浦半島4市1町 災害に強い地域づくりへ NTT東日本と協定

 三浦半島4市1町(逗子市・葉山町・横須賀市・三浦市・鎌倉市)は5月21日、半島地域特有の災害リスクに対応し、半島全体で災害に強い地域づくりを推進することを目的とした防災連携協定をNTT東日本(澁谷(しぶたに)直樹社長)と締結した。NTT東日本本社が広域の自治体と防災協定を結ぶのは初めてのこと。

 三浦半島は地形特性から災害発生時に交通網の遮断、土砂災害による孤立などの災害リスクを抱える。こうした点を踏まえ、今回の協定でNTT東日本は「地域通信事業で培った災害対応の知見、映像やドローンなどのデジタル技術、地域密着の現場力を生かし」、【1】広域での情報連携を踏まえた通信の応急対応力の強化【2】広域での災害対応を念頭に置いた防災力の強化支援【3】AIやドローンなど最先端技術を活用した次世代の防災DXの共同研究に取り組む。

 逗子市の桐ケ谷覚市長は「発災後72時間の対応が重要だと考えている。そうした中、通信が途絶えることが最大の不安要素。そこをカバーしていただけるのは心強い」と期待を寄せた。

 葉山町の山梨崇仁町長は「4市1町で情報交換などしているが、どこに不備があるかなどの客観的判断指標がなかった。今回、行政に対し、アセスメントしてもらえるということで大変ありがたいと思っている」と感謝を述べた。

葉山花火は防波堤から

 葉山町は休止が決まった葉山海岸花火大会に変わって、7月下旬に「葉山海岸HANABI2025」を2日間・2会場で実施することを広報葉山6月号で発表した。

 一色海岸防波堤で10分間480発、森戸海岸防波堤と砂浜で10分間610発を打ち上げる予定。日時は今後、広報葉山7月号や町ウェブサイト、回覧板などで周知する。

 問い合わせは葉山海岸花火大会実行委員会事務局(町産業振興課)【電話】046・876・1111(内線374)。

水中カメラの映像を見る参加者

海でブルーカーボン実感 アマモ協らがツアー実施

 葉山の藻場の保全、再生活動に取り組む「葉山アマモ協議会」と、自然電力株式会社(福岡県)、株式会社ラ キャルプ(渋谷区)は5月14日、ブルーカーボン(※)体験ツアーを開催した。葉山のブルーカーボンクレジットを購入した企業などから約20人が参加した。

 参加者は湘南漁業協同組合葉山支所(角田正美支所運営委員長)で、アマモ協議会の山木克則さんから、ブルーカーボンの重要性、葉山の海の磯焼けの現状、藻場再生のための取り組みなどのレクチャーを受けた後、船に乗り込み出航。船上からワカメが生えている現場を見たり、水中カメラの映像で海中を確認したり、ヒジキの漁場を見学するなどした。下船後は漁師の高山清志さんにヒジキの収穫から、窯でのゆで上げ、干してから出荷するまでの流れの説明を受けた。

 同ツアーは今回が3回目。2023年に自然電力が葉山のブルーカーボンクレジットを購入したことをきっかけに、アマモ協議会の活動に共感。その取り組みを多くの企業に知ってもらおうと企画された。

※光合成により二酸化炭素を吸収した海草、海藻などが枯れたり深海底に流されたりして蓄積された炭素

宮崎県立芸術劇場アイザックスターンホール(宮崎県宮崎市/1993年)撮影:須藤宏

横須賀美術館 音と形 オルガン製作の魅力 須藤宏さんの特集展示

 横須賀市西浦賀にパイプオルガン専門工房を構える須藤宏さんの製作過程が分かる写真や模型などから、オルガンの新たな魅力に迫る所蔵品展「須藤オルガン工房の半世紀 その音と形」が横須賀美術館(横須賀市鴨居4の1)で開かれている。

 須藤さんは1977年、渡独先で日本人初の「オルガン製作マイスター」に認定。同年帰国したのちに工房を開き、全国各地の公共施設や劇場、大聖堂などからの依頼を受け、これまで約20台を生み出してきた。

 オルガンの構造やパーツ、どのようにつくられるのか-。これまで手掛けた約10台の模型や製作途中の写真、図面などを展示し、オルガンの知られざる内側や製作の裏側に迫る。須藤さんが使用している道具なども展覧する。6月21日(土)にはポジティフ(移動式小型オルガン)を中心としたコンサートもある(午後6時30分開演)。抽選60人。参加無料だが、同展示の観覧券が必須。締切は公演日の2週間前まで。申し込みは横須賀美術館ウェブサイトから。

 会期は7月6日(日)まで(6月2日(月)は休館)。一般380円、高校生・大学生・65歳以上280円、市内在住、在学高校生・中学生以下無料。

 問い合わせは横須賀市コールセンター【電話】046・822・4000。

学生主体のフォーラムも実施

楽しみながら環境学ぶ 6月7・8日 ずしグリフェス

 「持続可能な未来を創るために選択するやさしい暮らし」をテーマにした「ずしグリーンライフフェス」が6月7日(土)・8日(日)、逗子文化プラザホール、市民交流センター(逗子市逗子)で開催される。環境問題、福祉、防災に関わる展示などが行われる。

 7日は環境や防災分野などで活動する学生が逗子の課題に向き合い、行政へ提案を行う「学生未来アクションフォーラム」を実施。文化プラザさざなみホールで午後1時30分から5時まで。参加費無料。

 フェスティバルパークでは「逗子中庭カフェ」も同時開催。フード、ドリンク、雑貨販売やワークショップが開かれる。

 「逗子市環境展」では、市の環境についての取り組みの発表・展示のほか、東京ガス(株)はCO2排出量削減について学べるゲーム・パネル展示、鈑金工業(株)は生ごみ処理機・雨水タンクの展示、メルテック(株)は資源循環社会構築への取り組みの紹介とパネル、製品サンプルの展示を行う。

 ずしし環境会議は「まちなみと緑の創造部会」「二酸化炭素削減部会」「ごみ問題部会」がそれぞれ市民交流センターでパネル展示を行う。

 (問)ずしグリフェス実行委員会【携帯電話】090・4121・1422(千賀(せんが)さん)

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イベント告知のチラシ

逗子で運動楽しむ一日 子ども・シニア・パラも

 逗子市スポーツの祭典2025が、6月1日(日)午前10時から午後3時、逗子アリーナ・第一運動公園・体験学習施設スマイルスポーツルームで開催される。コンセプトは「みんなで楽しめる」運動で、市民のスポーツデーとして多彩なプログラムが用意されている。

 幼児向けには「赤ちゃんハイハイレース」や「幼児パカポコレース」が行われ、要申込で定員各20人。小学生まで楽しめる「子どもの遊び広場」では、跳び箱やマット運動などで自由に遊べる。また、小学生対象の8の字とび「じゃんぷ・じゃんぷ・じゃんぷ」は当日参加も可能だ。

 誰でも参加できる種目では、eスポーツ「太鼓の達人」や、近年人気の「ピックルボール」、的に矢を放つ「スポーツ吹矢」などが体験できる。さらに、プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」による野球ふれあいイベントも開催され、参加者全員に記念ボールが贈られる。雨天時は一部イベントが中止または場所変更となる。

 各種目に参加してスタンプを3つ集め、アンケートに答えると景品が当たるスタンプラリーも実施。

 同時開催で逗子海岸では「逗子セーリングフェスティバル」も行われ、パリ五輪銀メダリスト吉岡美帆さんらによるトークショー(午前11時〜正午)も予定されている。

 逗子アリーナは室内履きが必要。主催は逗子市スポーツの祭典実行委員会。詳細は市ウェブサイト等で確認できる。

大迫力花火に歓声 逗子海岸に10万人以上

 第68回逗子海岸花火大会が5月22日に開催され、10万人以上(主催者発表)が夜空に咲く花火を楽しんだ=写真。

 午後7時30分、桐ケ谷覚逗子市長のカウントダウンで打ち上げがスタート。プロポーズのメッセージ花火が上がった際には大きな拍手で応援する心温まる一幕もあった。

 終盤、コロワイド協賛のドリーム花火が始まると、会場の盛り上がりは最高潮に達し、大きな歓声に包まれた。

 今大会開催にあたり、事業者協賛、メッセージ花火、返礼シート席やイス席などで昨年の約2700万円を上回る、約2788万円の協賛金が集まった。

講師を務める奥間氏

沖縄の声を逗子で聞く 基地・ハンセン病差別問題

 NPO法人逗子まちなかアカデミー(田中尚武理事長)は6月13日(金)、逗子文化プラザ市民交流センター(逗子市逗子)で「今、沖縄の最前線から訴えたいこと 〜ハンセン病差別・琉球弧の軍事化拡大〜」と題した講演会を開催する。講師は沖縄の基地問題とハンセン病差別の問題に深く向き合う奥間政則氏。

 奥間氏の両親はハンセン病回復者で、自身が奄美大島で生まれた背景には、患者を強制隔離した国の政策があった。50歳で父の苦悩が社会の差別と偏見によるものだったと知り、その怒りは国策へと向かった。奥間氏は、過去のハンセン病政策と現在の沖縄基地問題や琉球弧の軍事化は、国策によって犠牲を強いる点で同じ構造だと訴える。

 第一部では奥間氏のドキュメンタリー映像を通して、彼の気づきと活動を辿る。第二部では奥間氏本人が登壇し、琉球弧の軍事化の実態と抵抗運動を報告。質疑応答も行う。「元ハンセン病患者のとーちゃんが残した手記で苦しみを知り、二つの国策と闘っている」と奥間氏は語る。

 主催者は「沖縄の最前線からの訴えに耳を傾け、私たちに何ができるかを共に考える機会としたい」と参加を呼び掛ける。

 同センター2階第2・3会議室で。時間は午後5時から8時(開場4時30分)。参加費500円(18歳以下無料)。申し込みはフォーム(https://forms.gle/u4Fp47aVVuamFrgg9)から。

 問い合わせは【携帯電話】090・4730・6903(長坂さん)。

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核廃絶訴え、まち中行進 葉山町、逗子市で

 全国各地で核廃絶を訴え、8月に原水爆禁止世界大会が行われる広島に向けリレーで歩く「国民平和大行進」が5月15日、葉山町・逗子市でも行われた。

 当日午前9時30分に葉山町役場を出発した一行は、「被爆80年、被爆者とともに核兵器も戦争もない平和な世界を」と書かれた横断幕を広げながら、逗子市役所を目指し行進。市役所前で逗子チームと合流し、約40人で引き続き米軍基地池子ゲートまで歩いた。

 葉山町役場での出発式で山梨崇仁町長は「葉山町は1992年に葉山町非核平和都市宣言を行った。町として未来を担う子どもたちへの啓発活動を積極的に行っている」と述べ、昨年の町主催の平和標語コンクールの金賞作品「差し延べた その手も誰かに 救われて」を披露した。

 逗子市役所前では桐ケ谷覚市長は「逗子市は2004年に逗子市非核平和都市宣言を行っている。今年、戦後80年の節目を迎え、平和な社会の実現について考える機会を設け、市民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいく」と決意を新たにした。

記念写真に納まる関係者ら

わな猟の会 2年連続100頭超え イノシシ捕獲数

 葉山町で鳥獣被害防止のため、カメラによる監視活動、罠による駆除活動、防護柵の設置などを行う「葉山わな猟の会」(臼井康之代表)が5月24日、湘南国際村のロフォス湘南で総会と懇親会を開催した。

 臼井代表は懇親会のあいさつで、同会が設立して10年の間に二子山山系で623頭、その内葉山で約6割、391頭のイノシシを捕獲してきたこと、今年4月の1カ月の捕獲数が過去最高の12頭だったことを報告した。同会によると、24年度1年間の捕獲数は101頭、23年度は109頭で2年連続で100頭を超えたという。

 また同会が健康診断で利用する、加藤メディカルアーツクリニックの加藤秀継医師による「イノシシ肉と食中毒」についての講演が行われた。寄生虫やウイルスによる食中毒の危険性があるため、中心温度が75℃で1分以上加熱することが大切だと紹介された。

一縷の望み

 同会の三井修さんによると、昨年度の出産可能メスの捕獲は29頭で、前年の18頭より大幅増。これにより「今年の出産数は例年より抑えられるだろう」と期待をする。イノシシは一回の出産で4〜5頭産むとされ、単純計算で約50頭の抑制につながる。

逗子市 地域医療方針案の説明会 市長も出席

 総合的病院の誘致から方針転換した逗子市は、現状の課題や、今後、市が目指す地域医療の方向性を示す説明会を実施する。

 日程は6月13日(金)午後6時〜8時と14日(土)午前10時〜正午。いずれも同一内容。会場は市役所5階会議室。申し込み不要、直接会場へ。13日はZoomによるオンライン参加も可(申し込み9日(月)まで。先着90人)。手話通訳、要約筆記が必要な人は6月4日(水)正午までに申し込み。14日は託児あり。各申し込みについては市ウェブサイトを参照。

 (問)市福祉部国保健康課【電話】046・873・1111(内線207・231)

デジタル相談会 「スマホの悩み答えます」 6月14日 沼間コミュセン

 逗子市は6月14日(土)、無料の「デジタル相談会」を沼間コミュニティセンター(逗子市沼間3の16の32)で開催する。午後1時30分〜2時30分と2時30分〜3時30分までの2回。定員は各回10人(先着順)。参加費は無料。

 スマホの基本的な操作方法、タブレット・パソコンの操作、オンライン会議の参加方法など、デジタルに関する悩みを、逗子葉山デジタルサポーターズのメンバーが分かりやすく指導する。

 今までの相談はLINE、地図アプリ、メールやSMS、写真アプリの使い方、二次元コードの読み取り方、SNSの利用、安全なパスワードについてなど。

 「スマホを使うのが楽しみになった」「1対1で相談できるのがうれしい」など好評で、月1回のペースで開催中。

 要申込。受付は6月2日(月)〜11日(水)。市ウェブサイトの申込フォームか電話で、氏名、電話番号、希望時間、相談内容を事前に伝える。

 申し込みは市デジタル推進課【電話】046・873・1111(内線351・352)。

コンサート告知のチラシ

文化プラザ 音楽で楽しむ20周年 6月21日 なぎさホール

 逗子文化プラザホール開館20周年を記念し、「ハッピーコンサート」が6月21日(土)に開催される。出演はシンガーソング絵本ライターの中川ひろたかさんと音楽ユニットgaagaaS(ガーガーズ)。

 中川さんは同ホールオープニングイヤーにも出演。代表曲に『世界中のこどもたちが』『にじ』などがあり、絵本『ないた』で日本絵本賞大賞を受賞している。

 ガーガーズは、まつむらしんごさんと別府のどかさんによるユニット。NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の『たまごパカッ!』の作詞作曲や、YouTubeで300万回再生を突破したダンス動画『フルーツポンチ!』を手掛けている。

 コンサートでは歌、体操、絵本など楽しい企画が満載で、中川さんとガーガーズの楽曲が披露される予定。

 会場は逗子文化プラザなぎさホールで、午後0時30分開場、1時開演。全席指定で、おとな(中学生以上)前売1800円、当日2000円。こども(3歳〜小学生)前売500円、当日800円。3歳未満は保護者1人につき1人までひざ上無料(席が必要な場合は有料)。

 チケットは逗子文化プラザホール窓口、ウェブサイトで販売中。

 (問)同ホール【電話】046・870・6622

葉山町 「終活」を考える 6月20日 福祉文化会館で

 葉山町は6月20日(金)午後1時30分から、葉山町福祉文化会館大会議室で終活セミナーを開催する。参加費は無料。

 講師は、本紙コラム「人生100年時代 今から始める終活のススメ」を連載中の終活カウンセラー協会認定終活講師の稲恵美子氏。稲氏は逗子市や鎌倉市を中心に各地で多数の講演実績を持つ。当日は「終活でやっておきたいこと」や「終活のはじめどき」など、終活の基本を分かりやすく解説する。

 参加者全員にエンディングノートが配布されるほか、セミナー終了後には希望者を対象とした個別相談の時間も設けられる。

 定員は先着40人(要申込)。受付は6月2日(月)から13日(金)までの平日午前8時30分から午後5時まで。

 申し込みは葉山町ウェブサイトの申込フォーム、または町福祉課【電話】046・876・1111(237・286)。

無料ジュニアレッスン会 名門程ヶ谷CCが会場

 公益社団法人程ヶ谷基金が7月24日(木)と25日(金)、ゴルフ初心者・未経験の小学生を対象としたレッスン会を程ヶ谷カントリー倶楽部で開く。青少年育成のための公益事業で、参加費は無料。

 当日はプロコーチとして著名な井上透プロ、ツアープレーヤー田島創志プロ、同倶楽部所属プロらによる実技レッスン、3ホール程度のラウンドを体験する。雨天中止。定員各日30人(抽選)で、応募は程ヶ谷基金HPから応募用紙をダウンロードし郵送する。6月29日(日)必着。

 問い合わせは程ヶ谷カントリー倶楽部【電話】045・921・0115。

星座にまつわるエトセトラ 「ボイジャーの旅」

 NASA(アメリカ航空宇宙局)の惑星探査機ボイジャー1号・2号が打上げられたのは、1977年のこと。その後、79年にはそれぞれ木星に近づき、写真や観測データを地球に送ってくれました。そして、ボイジャー1号は80年に、2号は81年に土星の姿も捉えてくれました。その写真を見たときの驚きは今でも覚えています。これほど鮮やかな天体が宇宙には数え切れないほどあるのか、と。その後も2機は旅を続け、1号は2012年に太陽から吹き出す高温のプラズマ「太陽風」(オーロラの素)が届く範囲の「太陽圏」を脱出しました。更に太陽系を取り囲む微惑星の集まり「オールトの雲」も越えようとしています。そこに到達するまでに300年、抜けるのに3万年かかかり、2号は29万6000年後に夜空で最も明るい恒星、シリウスに接近するはずだとされています。