町田版【8月7日(木)号】
連勝の原動力となっている相馬選手(上写真)、雨天のなか、声援を送るサポーター

町田ゼルビア 首位と6差「優勝狙える」 公式戦7連勝と勢い

 町田を拠点とするFC町田ゼルビアが公式戦7連勝と調子を上げてきた。J1リーグでは7月30日時点で首位と勝ち点6差の6位と上位に食い込んでいる。

 ゼルビアは今シーズン、J1開幕直後の4試合を2勝2敗でスタートすると、連勝しても連敗するなど、勝ったり負けたりの状態が続いてきた。負け数が先行する時期もあったが、6月14日にアウェイで行われた湘南ベルマーレ戦に競り勝つと、次戦では上位を走る鹿島アントラーズを撃破。リーグ途中に行われている天皇杯予選での勝利を含むと7月下旬まで、公式戦7連勝と調子を上げている。

 東京都議会議員でゼルビアの選手だった星大輔さんは「簡単に失点を許す場面が減り、強みのセットプレーでの得点が増えているところが好調の理由と思う」と分析する。

6試合で5得点

 その原動力となっているのが、加入2年目のFW、相馬勇紀選手だ。7連勝中、出場した6試合で5得点とチームの得点源となった。

 リーグが中断期間に入った7月は韓国で行われた国際大会にもチームメイトの望月ヘンリー海輝選手(MF)と共に日本代表として出場。仲間の得点を導くアシストを記録するなど、活躍をみせ、日本の優勝に貢献した。

 星さんは相馬選手に対し、「力強いドリブルからのシュートや精度の高いクロスボールに定評がある選手。今シーズンは良いコンディションで戦えている。優勝を目指し、チームの先頭で戦い抜いてもらいたい」と期待を寄せる。

観客増加

 一方で連勝を重ね、ホームグラウンドである「町田GIONスタジアム」(野津田)への観客動員数も増えてきた。勝率5割を行き来していた前半戦は1万人を切る試合もみられたが、直近の試合は安定的に1万人を超えるサポーターを野津田に呼び込んでいる。

 ゼルビアを絡めた町田のPR活動に取り組む町田市観光コンベンション協会の高梨光之事務局長は「サポーターの荷物を預かり、ゼルビアの試合だけでなく、街なかにも足を運んでもらえるような企画などを進めている。優勝を狙える位置にいる。終盤にかけて何か企画できれば」と話している。

次戦は8月10日

 次戦は8月10日(日)。ホームに現在、首位でJ1・2連覇中のヴィッセル神戸を迎える。

▲夏の西東京大会を制し、歓喜にわく日大三ナイン

寡黙な主将、強打引き出す 日大三野球部 夏制する

 日本大学第三高等学校(図師町)硬式野球部が先月、夏の全国高校野球・西東京大会を制し、2年ぶり20回目の甲子園出場を決めた。立役者の一人となったのは寡黙な主将。昨年、決勝戦で敗れた悔しさを原動力にチームを引っ張った。

 日大三の強打が光った大会だった。4回戦から、3試合連続で二けた得点し、それぞれコールド勝ちすると、接戦となった準決勝では最終回にホームランが飛び出し逆転勝ち。決勝戦ではそれまで失点のなかった相手に対し、強打を集中させて8得点。2年ぶりの優勝をもぎ取った。

 立役者の一人となったのは、主将としてチームを引っ張ってきた3年の本間律輝さん。決勝戦では3番打者として先制から逆転、追加点の一打を放ち、5打数3安打の5打点と活躍。勝負強さをみせた。

 本間さんは「みんなが塁に出てくれたからこその打点。昨年、負けた悔しさを果たせてよかった」と笑顔をみせる。

戸惑いも

 昨年の夏大会では決勝戦で敗れた日大三。新チームの主将に本間さんが選ばれると周辺には戸惑いもあった。1年の頃から試合に出場するなど、その実力は周囲に認められていたものの、黙々と練習に打ち込むタイプ。強いリーダーシップを発揮する選手がいるなか、寡黙な本間さんが選ばれ、同学年でマネージャーの末永友海映さんは「当初は大丈夫かなと思った」と振り返る。

 ただ、豊富な練習量を誇る本間さんが主将に就くと、その背中を見て周囲もより多くバットを振るように。全体練習後に各自練習に励む時間も増え、本間さんは「うちの練習の7割はバッティング。豊富な練習量が自信を生んでくれたからこそ、勝負強さも身についたのだと思う」と粘り強い強打のチームが生まれた背景を話す。

先輩のために

 一方で本間さんの力となってきたのが、昨年の悔しさ。当時は1番打者として活躍したものの、先輩たちを甲子園に連れていけなかったことが心残りだったといい、その無念を晴らしたいという思いでこの1年を過ごしてきたという。そんな姿を見てきた末永さんは「本間はすごい変わった。先輩たちのために、とみんなを引っ張ってくれた」と頼れる存在となった主将をたたえる。

 三木有造監督は「律輝はキャプテンタイプではないかもしれないが、しっかり練習をする選手。律輝に主将になってもらいたいという思いが強かった」と笑顔。そして、2年ぶりの優勝に対しては「みんなよくがんばってくれた。試合を重ねるごとにチームが1つになり、まとまってくれたことが勝因と思う」と話している。

企画した全日本プロレスのチャリティー大会が8月16日に開かれる 杉下 由輝さん 藤沢市在住 54歳

やるなら、とことんまで

 ○…国内屈指のプロレス団体「全日本プロレス」が旗揚げする前に町田で大会を開いていたことを知ってもらおうと企画して、今回で3回目。過去2回は子どもから高齢者が集まり盛況のうちに興行を終えることができた。チャリティー大会として開く大会を支援してくれる人も増え、「町田で生まれ育った。案内にまわると懐かしい顔に会うことも多いんですよ」と笑顔をみせる。

 ○…普段は市議会議員だった経験をもとにしたコンサルタント業務や障害者を支援するNPOの理事長としての仕事にあたる。拠点とする藤沢市に伝わるコマの存続を守る会の会長なども務め、差し出す名刺の裏には大学の同窓会など、所属する各種団体の名前がびっしり。ジャンルの異なるさまざまな活動に取り組むことは客観的に自分を見つめ直す時間にもなるという認識。成長する機会ととらえている。

 ○…親交を一度もつと長く付き合うようになることが少なくない。30年以上前に通っていた町田駅前にある予備校時代の友だちらとは今もつながり、離れて久しい町田にも友人は多い。リーダーというよりも幹事役。人と人をつなぎ、喜んでもらうことが原動力になる。半面、友は困った時に手を差し伸べてくれる存在とも。「今の自分があるのは多くの友だちがいてこそです」

 ○…「やると決めたらとことんまで」がモットー。今は「全日」の興行を静岡県でも開催しようと準備を進めている。伝えていきたいのは大好きなプロレスの魅力。大男たちがぶつかり合う「振動」を体感してもらい、ファンになってほしいと考える。「とにかく、でかいところが魅力なんです」。お約束となっているレスラーの「町田いじり」。今回も楽しみで仕方がない。

力強い演舞に見入る園児ら

民俗芸能に歓声 野津田町の保育園で公演

 おひさま共同保育園(野津田町)に7月23日、首都圏を中心に太鼓や踊りを通じて民俗芸能を伝える歌舞団「荒馬座」が訪れ、迫力に満ちた公演を披露した。秋の「親子であそぼう会」で年長園児が荒馬踊りを披露するのが恒例となっている同園。その本物の演舞に触れてほしいとの願いから今回の企画が実現した。

 公演が始まると、子どもたちはすぐに力強い太鼓のリズムに引き込まれ、夢中で手拍子を打ったり体を揺らしたりし、「荒馬踊り」では、演者の動きに合わせて「ラッセラー、ラッセーラー」と元気な掛け声が響き渡った。続く、「ぶち合わせ太鼓」の演奏では、その息をのむような迫力に、子どもたちから自然と「がんばれー」という声援が送られた。

 演舞の後には、実際に太鼓を叩く体験や、皆でソーラン節を踊る交流の時間も設けられ、盛りだくさんの内容に参加した園児の一人は「太鼓が楽しかった」と満足げな表情。明滝光子園長は「本物を見せることができ、踊りの背景にある歴史についても知ってもらう良い機会になりました」と目を細めた。

高橋さん(左)と榛葉さん

町田イタリア歌劇団16周年記念ガラコン 生歌で「声力」の実感を

 今月で16周年を迎える町田イタリア歌劇団の記念ガラコンサートが8月16日(土)、町田市民フォーラム3階ホールで行われる。藤原歌劇団、二期会ほか、実力派の歌手20人が大集結するコンサート。テノールは毎週テレビに出演して大人気の二期会所属・榛葉樹人さん、9月に藤原歌劇団本公演デビューを控える堀越俊成さん、日伊コンコルソ第2位の実力派・松岡幸汰さん、二期会の芹澤佳通さん他。バリトンは二期会を代表する井上雅人さん、日本最高峰の木村聡さん。ソプラノは町田イタリア歌劇団のプリマ刈田享子さん、藤原歌劇団の実力派・宮川典子さん、藤原歌劇団の新星・長田真澄さん、『はるなと歌おう』で人気の平岩はるなさん、若手の逸材・浅谷里美さん、二期会の森澤かおりさん他。メゾソプラノは藤原歌劇団が誇る高橋未来子さん、東京藝術大学卒業後シリリアで研鑽を積んだ伊藤名佳子さん他。馴染みある名曲の数々をソロ、重唱で披露する。「猛暑を吹き飛ばすスカッとした歌声に浸り、日頃のストレス解消に。総勢20人の大迫力の歌声は、年末の紅白歌合戦に次ぐ壮大なコンサートになる事間違い無し。ご予約お待ちしています」と主宰の柴田素光さん。

 午後1時開演(12時30分開場)。チケットは3千円。問い合わせは柴田さん【携帯電話】090・1734・8116へ。

「声発しない会話」熱帯び中 ろう者など集まる手話の集い

 「手話を公用語に」――。町田市内にある喫茶店の一角で7月のとある日、「声を発しない会話」が熱を帯びていた。健常者やろう者、盲ろう者など、様々な人が集い、手話でコミュニケーションを取る「手話べり場S」のひとコマだ=写真。発起人の一人、ろう者の高橋節子さんは、そんな集まりの必要性を自身の経験から痛感するという。「キャッシュカードが機械に吸い込まれても、ろう者は電話で助けを呼べない。だから手話を広めたいと思ったんです」

 一方、もう一人の発起人、内堀章子さんもその思いを共有する。「手話は地域や世代で違う方言のようなもの。だからこそ顔を合わせて、コミュニケーションを取ることが大切なんです」。そして、参加する健常者らも「日本語の一つだから」「みんなと話したいから」と笑顔で輪に加わっていた。

 手話べり場Sは第1・3・5土曜と第4木曜に定期開催中。問い合わせは内堀さんメールsho224uchi@yahoo.co.jp。

来場者と一体となるネオナツマツリ(上)、新しい衣装をまとうキャラクター

夏を満喫「ネオナツマツリII」 サンリオピューロランド 9月2日まで

 多摩市の屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」では現在、夏のシーズンイベント「ピューロランドネオナツマツリII」を開催している。

 9月2日(火)までの期間限定で、昨年の「マツリ」に続き、今年は「レトロ」をかけあわせた「マツリ×レトロ」がテーマ。サンリオピューロランドが誕生した1990年の平成レトロから生まれた新しさとレトロをかけ合わせた世界観が堪能できる。五感で楽しめる体験型コンテンツを強化し、よりパワーアップした「夏祭り」になっている。

縁日で楽しむ

 涼しい室内にレトロゲームが並ぶ「ネオエンニチ」会場にはワナゲやシューティングゲーム、ピンボールの3種類のゲームが楽しめる「カワイイエンニチ」と、ハナビ玉を投げて夜空をネオンカラーに染め上げるゲームがある「デジタルエンニチ」が登場。ここでしか手に入らないマイメロディ・クロミいずれかのBIGぬいぐるみがゲットできる抽選会もある。

 さらに、今年は体験型フォトスポット「WA☆SHOWI!打ち上げハナビ」が初登場。特定の場所に立つと花火が打ち上がり、キャラクターたちと一緒に花火大会を楽しんでいるような体験ができる。

楽しい踊りも

 そして、ネオエンニチ会場内で盛り上がるのが、ステージに上がったキャラクターたちと一緒に踊って盛り上がる「WA☆SHOWI BEAT!撮影会」だ。新たな衣装や浴衣をまとったハローキティなどのキャラクターと踊り、終了後には撮影タイムもある。夏イベント限定のコスチュームをまとったキャラクターたちとは、記念撮影ができる「ピューロランドネオナツマツリII スペシャルグリーティング」(事前予約制・有料)で楽しみ、オープン時間にゲストを迎える「ウェルカムグリーティング」でも会うことができる。

 内容は予告なく変更になる可能性あり。

シバヒロで夜マルシェ 24日に開催

 食・雑貨・ワークショップ・キッチンカーなど、様々な販売コーナーが設けられるナイトマルシェが8月24日(日)、町田シバヒロ(中町)で開催される。時間は午後4時から8時まで。2時から、メタバース上で行われるバーチャルイベントも同時開催される。主催は町田市観光コンベンション協会、詳細は町田シバヒロのホームページへ。

コンサートチラシ

成瀬で尺八コンサート 敬老の日に名曲の調べ

 「尺八で聴く懐かしの昭和歌謡・JAZZ」が敬老の日の9月15日(月・祝)、成瀬駅近くのライブ喫茶イマジンで開催される。

 出演は尺八・飯吉規邦さんとピアノ・飯吉陽子さん。「愛燦燦」や「津軽海峡冬景色」などを演奏する。午後2時開演、入場料は2千円(ワンドリンク別途注文)で、事前予約が必要。

 問い合わせは飯吉さん【携帯電話】090・3804・3298またはcello645@gmail.com。

子どもたちにも大人気のブルーマンさん

ゼルビアのここが好き! わたしがサポーターになった理由(わけ)vol.1

 FC町田ゼルビアのホーム、町田GIONスタジアムでひときわ目を引く青い顔のサポーター「ブルーマン」さん。サポーター歴17年、普段は町田市内で普通に働く会社員だ。

 初めてブルーマンになったのは2011年。当時、ゼルビアはJリーグ参入をめざしてJFLで戦っていた。「この試合に勝てばJリーグに上がれるという一戦で、何かお祭りのようなことをして盛り上げたいと思って。ゼルビアはJリーグに上がりたいという苦労の歴史が長かった。古いサポーターほどその思いが強く、勢いで始めたのがブルーマンの始まりですね」と笑う。

 その奇抜な姿はすぐにサポーターの間でも評判に。「多くの人に『応援したい気持ち』が伝わればと。どうしたら子どもたちにも喜んでもらい、笑ってもらえるかすごく考えました」。常に笑顔を振りまき、写真撮影や子どもからハイタッチを求められることも多い。

「町田だから応援を始めた」

 もともとサッカー経験のないブルーマンさんを突き動かしたのは純粋な「町田愛」だった。

 「サッカーが好きだからではなく、『町田だから応援を始めた』のかもしれません。町田をキーワードに皆が盛り上がっているのを見て、すごく身近に感じたんです」

 初めて観戦した頃はわずか1000人ほどだった観客が現在は1万人を超え、スタジアムには立派なバックスタンドもできた。「過去にはスタジアム整備を求めて有志で署名活動もしました。そのクラブが今やJ1の舞台で鹿島アントラーズのような強豪と肩を並べて戦っているのは本当に感慨深い。コロナ禍もあってスタジアムに足が遠のいてしまった人、新しいサポさんもぜひ野津田に集まって、今後もみんなでゼルビアと町田を盛り上げていきましょう」

 このコーナーでは、FC町田ゼルビアを応援するファン・サポーターにきっかけや町田への思いを語ってもらいます。

猛暑対策、どうすれば? 少年スポーツ団体サポート企業に聞く

 猛暑日が続くなか、屋外スポーツとどう付き合っていくべきか。町田を拠点に少年スポーツ団体の運営サポートにあたる株式会社ロフの小岩幸生代表=写真=に聞いた。

 ――どんな業務を

 「現在は町田市内の少年サッカーチームの運営サポートにあたっている。会計や広報、イベントの企画などを支援し、指導者や運営に関わる保護者らの負担を減らしたいと考えている」

 ――少年サッカーチームの場合、夏の練習はどう行っている

 「水分補給を徹底し、テントを設置して日陰をつくるなど工夫しながら練習を行っている。汗と共に失いがちな塩分を補うための補助食品を用意し、日差しの強い日中を避け、朝夕に練習するなどのことも選択肢として考えていく必要があるのではないかと思う。サッカー協会は暑さを考慮して7・8月の公式戦を実施しなくなった」

 ――大人も同様?

 「より配慮が必要と思う。特に高齢者は暑さに対する抵抗力が落ちている。水分補給などの暑さ対策の基本を徹底しながらスポーツと向き合う必要がある。私は市内のシニアサッカーチームに所属し、同世代と今でもボールを追っているが、暑さに気をつけながらみんなプレーしている」

 ――この猛暑が当たり前となった。どうしていけば

 「意識を変える必要がある。少年スポーツ団体であれば、保護者向けに暑さ対策に関する講習を開くなどの取り組みが必要になってくると思う」

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町田天満宮 宮司 池田泉 宮司の徒然 其の156

均衡と祈り

 八百万の神、日本は神様が大勢いらっしゃる多神教で、地球上の全ての物、全ての事象に神様が宿り、全ての動植物がバランスを保っていることが、神様が静かで落ち着いた状態であるとされる。この穏やかな状態を保持していただくために社(やしろ)に祀り手を合わせ、「どうか穏やかに鎮まっていてください」と祈ることが基本であって、個人的な欲望は控えめにお願いするべきだ。

 人間はその根本である地球環境をいじめ過ぎてしまい、自分たちの利便性ばかり追求して、動植物が生きやすい環境をないがしろにしてきた。神道にはキリスト教や仏教には「教え」と呼ばれる教義・経典の類がないが、日本の道徳生活そのものが「神道」だとしている。

 当社の御祭神菅原道真公が遺された言葉「心だに 真の道にかないなば 祈らずとても神や守らん」は、日々道徳的に真面目に生活していれば、祈らなくても神様は守ってくださる、という意味。しかし、自分の私利私欲を捨てて道徳的に日々を送りつつ、「どうかお鎮まっていてください」と祈ることだけは忘れてはならない。

 当社境内には十種類余りの梅があり、年明けから順次開花してきた。そして3月も半ばになれば、最も遅咲きの「楊貴妃」が少し波打つ八重の花弁を開いて、梅花の終わりを告げる。そしていよいよソメイヨシノが日本中を盛り上げる。梅は種類によって開花期がずれるから、花見は桜ほど派手ではないが、梅に縁が深い当社御祭神が和やかに過ごされるように植えられているのだから、長く楽しめるのも効果ありかと。つまり人が境内の梅を楽しむのは神様へのお供え物のお下がりをいただいているようなもの。新芽の息吹に、花の美しさに、楽しみ、和み、励まされ、しかも植物は光合成で酸素を作り、野菜果物は命もつないでくれる。守らなければ世界中の神様が荒ぶる。

子どもたちにも大人気のブルーマンさん

ゼルビアのここが好き! わたしがサポーターになった理由(わけ)vol.1

 FC町田ゼルビアのホーム、町田GIONスタジアムでひときわ目を引く青い顔のサポーター「ブルーマン」さん。サポーター歴17年、普段は町田市内で普通に働く会社員だ。

 初めてブルーマンになったのは2011年。当時、ゼルビアはJリーグ参入をめざしてJFLで戦っていた。「この試合に勝てばJリーグに上がれるという一戦で、何かお祭りのようなことをして盛り上げたいと思って。ゼルビアはJリーグに上がりたいという苦労の歴史が長かった。古いサポーターほどその思いが強く、勢いで始めたのがブルーマンの始まりですね」と笑う。

 その奇抜な姿はすぐにサポーターの間でも評判に。「多くの人に『応援したい気持ち』が伝わればと。どうしたら子どもたちにも喜んでもらい、笑ってもらえるかすごく考えました」。常に笑顔を振りまき、写真撮影や子どもからハイタッチを求められることも多い。

「町田だから応援を始めた」

 もともとサッカー経験のないブルーマンさんを突き動かしたのは純粋な「町田愛」だった。

 「サッカーが好きだからではなく、『町田だから応援を始めた』のかもしれません。町田をキーワードに皆が盛り上がっているのを見て、すごく身近に感じたんです」

 初めて観戦した頃はわずか1000人ほどだった観客が現在は1万人を超え、スタジアムには立派なバックスタンドもできた。「過去にはスタジアム整備を求めて有志で署名活動もしました。そのクラブが今やJ1の舞台で鹿島アントラーズのような強豪と肩を並べて戦っているのは本当に感慨深い。コロナ禍もあってスタジアムに足が遠のいてしまった人、新しいサポさんもぜひ野津田に集まって、今後もみんなでゼルビアと町田を盛り上げていきましょう」

 このコーナーでは、FC町田ゼルビアを応援するファン・サポーターにきっかけや町田への思いを語ってもらいます。