さがみはら緑区版【8月7日(木)号】

精神科病院での虐待 市が通報状況を初公表 年間20件、うち1件を認定

 相模原市がこのほど、市精神科病院虐待対応窓口への通報状況を発表し、2024年度1年間に被害者や発見者から計20件の通報があったことが明らかになった。そのうち虐待と認定された事案は1件だった。市は「各医療機関に対し、ガイドラインに沿った対応ができているかどうかや研修の実施状況などを継続的にモニタリングしていく」としている。

 通報状況は、昨年4月に改正された精神保健福祉法に基づいて市が初公表したもの。対応窓口の対象は市内全6カ所の精神科病院。市が公表した集計によると、24年度の1年間で発見者による通報は9件、虐待を受けたとする人からの届け出は11件だった。

 このうち、虐待と認定されたのは1件で、被虐待者は1人。虐待を行った人の職種は准看護師で、虐待の種別は「性的虐待」だった。市は虐待の具体的な内容について「公表が義務付けられておらず、件数が限られていることから個人情報に配慮し非公表」としている。

昨年に法改正通報が義務化

 精神科病院をめぐっては、全国的に院内の障害者への虐待事案が後を絶たない。過去には入院中の障害者が看護師らからの執拗な暴力の末に死に至った事案もあり、虐待の未然防止や早期発見への取り組みの推進が課題となっていた。昨年の法改正により、精神科病院の業務従事者による虐待を受けたと思われる障害者を発見した人は、速やかに都道府県や政令市に通報することが義務付けられた。

 自治体は通報を受けると、虐待にあたるかどうかを調査・確認した上で、虐待の事実があった場合は医療機関に対して指導を行う。今回認められた事案については、診療簿や帳簿書類の確認、市職員による聞き取りを踏まえ、改善計画の提出を求めた。その後は提出された計画の通り適切に進んでいるか、およそ3カ月ごとにモニタリングしているという。

 市精神保健福祉課の担当者は「各医療機関に対しては日本精神科看護協会によるガイドラインや、障害者虐待防止法に準じた虐待の種別を確認するよう伝えている。人権擁護に関する研修の実施状況の確認や、年に一度の実地指導監査などを継続して行い、今後も指導を行っていく」としている。

配布中のジェンダーギャップすごろく

ソレイユさがみ GG(ジェンダーギャップ)すごろくで機運醸成へ 男女共同参画きっかけに

 相模原市立男女共同参画推進センター(ソレイユさがみ/橋本)が会館25周年を迎え、記念事業として「ジェンダーギャップすごろく」をこのほど制作し、配布している。同センターでは、「男女共同参画を身近に感じるきっかけになれば」と話す。

 ソレイユさがみは2000年の開館以来、男女共同参画の推進を進めてきた。しかし、同センターの加藤由美子館長は「男女共同参画と聞くと、取っつきにくいせいか市民に浸透していない。なかなか身近になっていない」と長年の課題を口にする。そこで、市民に男女共同参画を身近に感じてもらえる事を模索する中で、「楽しみながら考えるきっかけになる」とすごろくの構想が持ち上がった。昨秋からソレイユさがみの情報委員会で検討し、制作へ向け始動した。

 今回テーマにしたのは、「ジェンダーギャップ(男女間の格差)」。世界経済フォーラムが経済、教育、健康、政治の分野ごとに算出するジェンダーギャップ指数の世界ランキングでは148カ国中、日本は118位。中でも政治分野でのギャップが目立つ。特に政治に関しては、閣僚の女性比率が低く、これまでに女性の首相がいないなどの格差がある。そこで、さまざまなジェンダーギャップを取り上げ、考えるきっかけになるようにと工夫して制作が進められた。

意識変えるツールに

 完成したすごろくはA3サイズの2つ折り。全25マス。各マスにトークテーマが記され、止まったマスの話題について参加者が互いに考えたり意見を述べ合う。マスには「女性は管理職に就きたいという意識が低い?その背景にはどんなことが考えられる?」「『家族サービス』って夫が妻に言う言葉?家族と共にすることがサービス?」などの問題提起がされる。制作した委員会のメンバーは「ジェンダーギャップを感じながら育ってきた世代が、バイアスをいかに当たり前として認識しているのか、意識を変えるためのツールになれば良い」と期待する。

 完成したすごろくは、早速ソレイユさがみのイベントのワークショップで使用された。多世代が参加する中で、委員会のメンバーは、「若い世代とすごろくをしたことで、ズレがあるのではないかと言う気持ちになった。若い人も古い人も互いを知ることが大事。なぜなら共存する社会だから。年代や地域環境の違いでギャップが生まれることを知り、共有することで今が見えてくる」と話す。

 すごろくはソレイユさがみのほか、各公民館などで入手可能。問い合わせはソレイユさがみ【電話】042・775・1775。

相模原市建設業協会の会長を務める 入江 功さん 中央区在住 51歳

意思受け継ぎ役目果たす

 ○…「相模原市の仕事をできるだけ地元の会員に発注していただけるよう、継続して訴えていく」。相模原市は他の政令指定都市と比べて予算に占める建設事業費の割合が少ない。同協会はこれまでも、建設事業費の増額を市に訴え続けてきた。「地元の建設業者は災害時の復旧作業で大きな力になる。ゲリラ豪雨や地震がいつあるかわからない中、我々が人材や体力を蓄えられるよう、仕事を増やすのが会長としての役目」

 ○…会長として意気込む背景には、19年間同協会をリードしてきた篠崎栄治前会長への並々ならない感謝の思いがある。「自分の仕事もある中、会のために動いてくれた。他のベテラン会員も含め、会を支えるために理事に残ってくれる。頭が下がる思い。意思を受け継ぎ、貢献していきたい」

 ○…父が裸一貫で立ち上げた建設会社を30歳で継いだ。幼い頃から見てきた姿に強く影響を受けている。夏休みの思い出は父の仕事場で一日遊び、サウナに行き、焼き肉を食べたこと。「なぜかそのときのことを鮮明に覚えているんです」。父から受け継ぎ大切にしている言葉がある。「建設業は人がいないとできない商売だから『人を大事に』とずっと言われてきた。そのためにも仕事量を確保しないと」

 ○…ずっと父の背中を追ってきたが、あるとき「自分は自分」とも思うようになった。今、一番大切にしたいことは社員を守ること。苦しい局面を共に乗り越えてきた社員たちに「感謝しかない」。生まれ育ち、これまで営業を続けてこれた地元・相模原への思いも年々強くなっている。「綺麗ごとでなく、会社として地域に貢献したいし、それが社員の喜びやモチベーションになると思う」

戦時中の様子を振り返った原さん

戦争はやるべきではない 橋本在住 原照司さん(88)

 「1日も早く世界の戦争を終わらせ、平和に暮らせる世の中になってほしいね」。

 そう話すのは橋本在住の原照司さん(88)。原さんは1937年生まれ。4歳の時に太平洋戦争が始まった。「八王子の大空襲の事は覚えている。B29が富士山を目標に飛んできて、東京方面に向きを変えた。この日は晴れていてB29が頭上を群れで飛んで行った」と話す。続けて「橋本に爆撃は無かったけど、夜に八王子の方を見ると真っ赤に染まっているのが見えた」と子どもの時の記憶を呼び起こす。

 当時、橋本には鉄製の火の見やぐらがあったそうで、空襲警報が出されるとそこで半鐘を叩いて人々に知らせた。橋本には山が無かったので人々は庭などを掘り、自分たちで作った防空壕に身を潜めた。

 しかし、戦争が進むにつれ、その火の見やぐらも金属供出で無くなってしまったという。それ以降は柿の木に半鐘をつるし、警報が出るとそこで鐘を鳴らした。「あのまま終戦を迎えなければ、自分も兵隊になるんだろうなという雰囲気はあったと思う。兵隊になっていく皆さんを見ていたから。どこかに勤めにいくのと同じような感じかな」と思い返す。

 原さんが子どもの頃の橋本については、「この辺は養蚕が盛んだった。水田がないから酒まんじゅうやサツマイモ、うどんなんかを食べていたね」と振り返る。戦時中は家が農家だったこともあり、食料は何とか維持できたという。終戦を迎えたのは8歳の時だった。旭小に通っていた原さんは旭中、相原高校を卒業。その後、教師を経て建設会社に勤めた。

 戦争について振り返ると「直接被害を受けた事は無かったし、食べるものもなんとか維持できた。そばに交番もあったから治安も悪くなかった。ただ、戦時中は子どもだったけど遊びには行けなかった。とにかく勤労奉仕。農業を一生懸命にやったね」と振り返る。

 「戦争はやるべきではない。生活が大変だったというのは感じてきている。近頃の空爆のニュースを見てもすぐに復興できるものではなく、生活もできなくなる。我々がどうこう言うことでは無いかもしれないけれども、1日も早く終わらせて平和に暮らせるような世の中になってほしい」

本村市長(中央)に報告する馬場社長(右)ら

「Aクラス入り目指す」 ノジマステラ 市長に決意表明

 女子サッカー、ノジマステラ神奈川相模原が7月23日、相模原市役所を訪れ、本村賢太郎市長に8月に開幕する「SOMPO WEリーグ」への決意表明を行った。

 出席したのはクラブを運営する(株)ノジマステラスポーツクラブの馬場正臣社長、同クラブの小笠原唯志監督、キャプテンの川島はるな選手ら7人。

 馬場社長が10位だった昨シーズンを振り返り、「後半戦は上位チームに引けを取らなかった」と強調。「今季はAクラス入り(6位以内)は確実に」と決意を語った。小笠原監督は「チームの状況は非常にいい。見る人に喜んでもらえる、攻撃的な面白いサッカーを見せたい」と抱負を語った。

 今季のチームテーマは『ギアチェンジ』。昨季に続きキャプテンの川島選手は「昨シーズン後半の成長に選手たちが手応えを感じている。一つギアを上げて、より結果を出していく」と開幕戦の勝利を誓った。

 チーム初戦は8月10日(日)。ジェフ千葉レディースと相模原ギオンスタジアムで対戦する。午後6時30分、キックオフ。

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7バンドが競演 あじさい会館「おやじバンドフェス」

 あじさい会館(中央区富士見)1階ホールで8月17日(日)、「おやじBANDフェス」が開催される。午前10時開場、10時30分開演。先着300人、入場無料。

 ジャズやポップス、ロック、ブルースなど、さまざまなジャンルを演奏する7つのバンドが集結。「おやじ」たちが真夏に熱いステージを披露する。

 出演バンド・おおよその出演時間は次のとおり。▽G-Sounds/午前10時30分〜11時▽ザ・バンブーセット/11時〜11時50分▽相模原バラッド倶楽部/11時50分〜午後0時40分▽ベストヒットU&愛/1時40分〜2時30分▽PURE OLD MEN/2時30分〜3時20分▽にゃんず。/3時20分〜4時10分▽Vintage Blue Birds/4時10分〜5時 ※各バンドの実際の演奏時間は約30分。

 問い合わせは、同館【電話】042・759・3963。

相原二本松商店街キャラクター・マツボー

マツボーミニミニまつり 相原二本松商店街で夏祭り

 相原二本松商店街で8月19日(火)「マツボーミニミニまつり」が開催される。午後5時〜8時(雨天時は内容変更あり)。

 田嶋商店(二本松4の25の10)前には、こどもくじや輪投げなどのゲームコーナー、かき氷や駄菓子などのブースが登場。手作り風鈴も飾られ納涼気分が味わえる。

 秋本博寿会長は「ぜひ、家族で遊びに来てください」と呼び掛ける。

 (問)美容室NEXT【電話】042・771・8693。

自然との関係再考 アゴラ 中村書店などで販売

 相模原の総合雑誌「季刊アゴラ」の夏号=写真=がこのほど発売された。

 巻頭記事は市内外で里山活動を展開している白鳥淳子さんによる「里山再生でみんなが幸せになる共同体社会を」。市内のPFAS汚染問題などをきっかけに「人間は自然との関係性を見直さなければならない」と思った白鳥さんの活動や考えを紹介。白鳥さんは記事の中で「(日本は)『機械化・効率化・お金を稼ぐこと』が人を幸せにするという虚構を追い求めるようになり、本来、自然の中にいた人間が自然から離れ、自然を物として扱い、破壊してきた」と警鐘を鳴らす。

 このほか、夜間中学、相模原市立大野南中学校分校夜間学級(南区・県立神奈川総合産業高等学校内)の成果や課題、日米地位協定に関する記事などが収録されている。

 税込500円。中村書店(中央区)などで取り扱い。問い合わせは山田さん【携帯電話】090・7908・6978へ。

みんなで歌おう会 8月の開催は見送り 次回は10月4日

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベントとして定期的に開催されている「みんなで歌おうイン相模原」。8月16日(土)に開催が予定されていたが、主催する童謡唱歌を歌うレモンの会の都合により休会することになった。

 玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒の大沢洋子さんが指導に当たり、武蔵野音楽大学ピアノ科卒の大貫眞里さんがピアノ伴奏する企画で毎回、多くの人が来場し懐かしの歌を楽しんでいる。

 次回の開催は10月4日(土)、JR橋本駅北口の「杜のホールはしもと」8階多目的室で開催される。午後2時開始。

塚原会長

相模原橋本RC

相模原橋本ロータリークラブ ▼会長/塚原祐太(司法書士塚原事務所)▼副会長/鈴木智((株)協立設備)、内田雅仁((株)橋本自動車学校)、近藤雄太(山本・近藤司法書士事務所)▼幹事/大塚孝太((株)ケー・ディー・エス)■発足/2014年■会員数/70人■今年度の主な事業/エンドポリオ募金等■会長テーマ「ロータリーが癖になっちゃった大作戦」●塚原会長「ロータリアンが一つにまとまり我がまち橋本のために顔晴(がんば)ります」

具会長

津久井中央RC

津久井中央ロータリークラブ ▼会長/具尚禮((同)田園)▼副会長/水野茂((有)神津土地)▼幹事/高橋幸一((株)高橋石材店)■発足/1993年■会員数/22人■今年度の主な事業/障害者支援センター竹の子作業所への支援、地域青少年事業■会長テーマ「活発に行動する津久井中央ロータリークラブ」●具会長「特に青少年支援、障害者センター支援、地域清掃活動など、会員一人ひとりが主役となる奉仕活動を推進します」

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重要性浸透も担い手課題 (株)旭商会がアンケート調査

 SDGsの考えが広がりリサイクルの重要性が認識される一方、その担い手確保には大きな課題が--。市内業者による調査でそのような実態が浮かび上がった。

 調査をしたのは、中央区宮下本町に本社を構える産業廃棄物処理業者「株式会社旭商会」。6月上旬、リサイクルに対する意識や業界の現状を把握することを目的に、県内在住の20代から40代の男女600人を対象にインターネットでアンケートをとった。

 業界のイメージについて尋ねたところ、「環境を守る重要な仕事」との回答が最も多く、次いで「あまり知らない」が続いた。また、「業務がきつそう」など、いわゆる「4K」といったネガティブな印象も多く見られた。これについて浦部大輔社長=写真=は「依然としてマイナスな印象が根強いが、社会的意義についての理解は徐々に広がっている」と分析する。

 その一方で、業界への就業意欲となると回答は大きく変わり、「興味がある」と答えたのは全体の1割強にとどまった。浦部社長は「現場を支える次世代の担い手確保が課題。行政とも連携しながら、具体的な解決策を模索していきたい」と語った。

 このアンケートは同社HPで公開されている。

エリア面積は約5000平方メートル

プールでスプラッシュ さがみ湖MORI MORI

 アドベンチャーリゾート・さがみ湖MORI MORI(若柳)では、関東最大級の屋外水遊び広場「スプラッッッシュカーニバル」がオープンしている。

 土日・祝日とお盆期間中は、スプラッシュマンが高さ約10mのはしごから水を掛ける特別イベントを実施。水鉄砲シューティングゲーム、ウォーターカーテンやスプリンクラーが行く手を阻む水の迷路など、体験型コンテンツが充実。シンボルキャラクター「MORI MORI兄弟」をモチーフにした高さ6mの巨大バルーンプール、長さ15mの3連ロングスライダー、大きなミストシャワーが降り注ぐジャングルプールなど、6種類のプールも楽しめる。

 8月31日(日)まで。料金は大人・小人・シニア共通で1人1400円(別途入園・駐車料が必要/0歳から2歳までは無料)。未就学児は保護者の同伴が必要となる。詳細はホームページで確認を。問い合わせは【電話】0570・037・353。

青野原で納涼祭 8月10日 長野会館前

 青野原の長野会館前(青野原2966の1)で8月10日(日)、「納涼青友祭」が開催される。午後3時から9時まで。少雨決行。青友会主催。

 会場ではカラオケ大会(3時〜)、関東小鉄太鼓(6時30分〜)、盆踊り(7時〜)などを実施。焼き鳥、たこ焼き、おにぎりなどのキッチンカーも登場する。問い合わせは青野原マルシェのInstagram(https://www.instagram.com/aonoharamarche/)で。
実行委員会のメンバーら

浴衣で盆踊りへ 8月11日 みんなの津久井湖夏祭り

 県立津久井湖城山公園水の苑地で8月11日(月・祝)、「2025みんなの津久井湖夏祭り」が開催される。午後3時から8時まで。雨天決行、荒天中止。

 恒例のステージパフォーマンス、BINGO、スカイランタン打ち上げ、花火に加え、今年は盆踊りや、三菱重工相模原ダイナボアーズとコラボしたスタンプラリーなどの新しいコンテンツが登場。実行委員会の広報担当者は「芝生広場にオリジナルの提灯を飾ったやぐらを建て、立ち上げ当初から実行委員会で目標としていた『みんなで盆踊り』を開催します。多くの来場者と円を描ければと期待しています」と話す。当日、浴衣や甚平で盆踊りに参加するとプレゼントがもらえる特典も。最新情報は「みんなの津久井湖夏祭り」のInstagramで。

河水統制事業地域鳥瞰図=提供画像

昭和の水利用を知る 公文書館で企画展

 相模原市発展の基礎を築いた軍都計画と区画整理事業。それを可能にした「水」の供給について相模川総合開発事業(城山ダム建設)に光をあて、歴史的公文書などから市発展の足跡をたどる企画展「水利用で振り返る昭和の相模原市」が10月31日(金)まで、市立公文書館(久保沢)で開催されている。午前8時45分から午後5時まで。土日祝は休館(展示解説開催日は開館)。入場無料。

 水利事業は県により実施され、昭和初期からの相模川河水統制事業と開田計画を継承した畑地かんがい事業、さらなる河川利用として展開した城山ダム(津久井湖)建設に引き継がれる。

 企画担当者は「昭和の歴史とともに歩んできた水利用の歴史は時代とともに変化してきたが、その役割は変わることはありません。水利用は今後も『潤水都市さがみはら』の発展に大きく寄与していくことになるでしょう」と話す。

 詳細・問い合わせは同館【電話】042・783・8053。

緑区ほか こびとを探しにスポットを巡れ デジタルスタンプラリー

 デジタルスタンプラリー「魔法使いミウル〜ミウルの森が霧に覆われた!?」が10月15日(水)まで開催されている。

 区が企画するデジタルスタンプラリーの第4弾。今回は緑区のイメージキャラクター「ミウル」の森が霧に覆われてしまい、霧を取り払うために魔法の石を持ったARこびとを探しに行くというもの。緑区内のスポット15カ所のほかに中央区、南区を含んだ限定スポットが数カ所設定され、巡ったスポットのポイントに応じてプレゼントに応募できる。

 イベントの詳細、参加登録は緑区特設サイト「すもうよ緑区(https://midori.city.sagamihara.kanagawa.jp/)」などから。問い合わせは同課【電話】042・775・8801。

ちから米穀で販売中の備蓄米(奥は玄米)

相模原市の米穀店が語る米流通の現状と政府備蓄米の舞台裏 市場価格の変動、米を取り巻く環境の変化

 小泉進次郎氏が5月21日に農林水産大臣に就任して以来、新農相は高騰する米価格対策として政府備蓄米の放出を行ってきた。地域に根差して長年米を販売する「株式会社ちから米穀」(相模原市中央区矢部)代表取締役の山下力さんに政府備蓄米の放出後の現状について話を聞いた。

政府備蓄米の流通の課題

 備蓄米の流通が遅れた原因について山下さんは「取引が10トンから12トンの大型トラック単位に限定されて、小規模米店は単独での購入が困難だったこと。政府から管理を委託された事業者側が米の品質確認(メッシュチェック)に時間を要したこと」と分析。同店でも5月30日に備蓄米購入の申請を行ったにもかかわらず、実際に米が入荷したのは7月に入ってからだった。

米価変動と米店の苦悩

 7月28日に農林水産省が発表したデータによると、全国のスーパーでの米の平均価格は、前週比で4円安の3,585円(5kg)。これは9週連続の下落で、集計開始以来初めてとなる。

 ただし、銘柄米の平均販売価格は前週比3円高の4,264円(5kg)で、3月上旬以降4,000円を切っていない。

 今回同店に入荷した備蓄米は2021年産の古古古米で、主に業務用に使われる品質の高い「硬質米」。栃木県産の「あさひの夢」で、「状態も非常に良い」と山下さん。同店では5kg1,900円、10kg3,600円、30kg1万円(すべて税込)で販売している。

 山下さんは「備蓄米が放出されてから仕入れ価格は以前の1俵(60kg)あたり5万円から3万5,000円前後に下落した」と話す。「でも安くなったからといって、すぐに販売価格に反映できるわけではない」という。米穀店には年間を通じた安定供給の責任があり、高騰前から在庫を確保しているためだ。また、生産者との長年の信頼関係により買い付けているため、「急な市場価格下落に合わせた販売価格変更は難しい」と説明する。

今年の新米は

 山下さんによると、8月から早生品種の新米が収穫され始めるが、今後米業界はどうなっていくのだろうか。

 「酷暑と水不足で収穫量の増加は見込めないのではないか」と山下さんは厳しい予測をした一方、暑さに強く収量も確保できる「高温耐性品種」の開発が進んでいるとも明かす。

天候や構造の変化がもたらす影響

 全国的な気温上昇の影響で「コシヒカリの主要産地が西日本から東北・北海道へとシフトしている」とも指摘。北海道ではかつて加工用米が主だったが「ゆめぴりか」といった高品質銘柄米が作られるようになり人気を集めている。

 「飼料米から主食用米への転換を進める生産者が増加していて、国産米の作付量は今後増えていく可能性も高い」という予測も。

 JA(農業協同組合)は生産者を支える一方で、資材の高値販売や契約の制約といった課題も指摘されているが、山下さんは「近年、若い世代の生産者がJAに頼らず、自ら販路を開拓し独自の経営システムを構築する動きも出てきている」と話す。

 米を取り巻く環境は変化し、大きな転換点を迎えているようだ。

 

記者会見に臨む本村市長

相模原市政を牽引する本村市長の健康管理 「職員の働きやすい環境づくりも目指す」

 相模原市の本村賢太郎市長は7月24日、定例記者会見で自身の健康管理ついて語った。

市長職は経営センスと決断力

 市長は市長の職務を「県議会議員や国会議員とは全く異なる職場」と表現。「経営的なセンスと決断力が必要」と強調した。55歳を迎え、同級生の訃報が耳に入る度、「命は本当に大切」だと痛感し、「思ったことはすぐ行動に移す」覚悟で市政に臨んでいると述べた。

 市長は「ワクワクする相模原」の実現には、約8千人の市職員の力が必要だと語り、「職員一人一人が力を発揮できる環境づくりも市長の大切な仕事だ」とした。

公務とプライベートの両立は

 公務多忙な中、健康管理のために夜の会合後、歩いて帰宅したり、最近は釣りやサッカー観戦、サイクリングやゴルフなどのアウトドア活動を積極的に取り入れてたりしているという。

 市が発表しているデータによると、公務以外を示す「外出」の取得は、市長就任直後の2019年は255日間で8日、約31.88日に1回。コロナ禍の20年は一年間で17日の「外出」で、約21.53日に1回だったが、25年1月から7月は19日で、約11.16日に1回と大きく増加している。

 市長は「当初はほとんど休みを取れなかったが、それではいけないと反省した。休める日がある限りはリフレッシュしていきたい」と語った。

19人の被害者に向け思いを述べる黒岩知事

津久井やまゆり園 追悼式で19人を悼む 「風化させてはならない」

 津久井やまゆり園事件追悼式が7月26日、同園で行われ、施設利用者や関係者ら85人が参列。犠牲になった19人を悼んだ。

 式辞を述べた黒岩祐治知事は「障がいのある人たちの本当の気持ちになって、その思いを大切にし、障がいを理由に差別や虐待されることなく安心して暮らすことができて、誰もがうれしいと感じられる社会を実現するため、今後も全力で取り組むことをお約束します」と誓った。

 さらに、本村賢太郎市長は、「事件を決して風化させてはならないという強い決意を心に刻み、一人一人が障がいのある方々への理解を一層深め、相互に人格や個性を尊重し合う、偏見や差別のない共生社会を築いていくことが私たちの使命です」と思いを述べた。

 当日は、同園正面の交流広場で一般献花も行われた。訪れた根小屋在住の男性は「皆さんには安らかに眠ってくださいとしか言えなかった」とし、「改めて静かになったやまゆり園を訪れ、当時のテレビに映っていた光景がよみがえった。私たちは19人の皆さんの死が無駄にならないように、障がいのある人もそうでない人も互いに支え合う未来をつくっていかないといけない」と話した。

 津久井やまゆり園事件は2016年7月26日、元職員の男が刃物を持って施設に侵入し19人を殺害した事件。今年で事件から9年を迎えた。

榎本社長(右)と本村市長

榎本機工(株)を認定 STEP50 「世界に飛躍を」

 さがみはら産業集積促進方策(STEP50)の認定式が7月25日、相模原市役所で行われ、町屋の榎本機工株式会社(榎本良夫代表取締役)に認定通知書が渡された。

 同社は鍛造用スクリュープレスの製造・販売を行う。内製化率を高める中で現在の工場が手狭になってきたことから増設による申請を行った。同社は認定を受けたことで、固定資産税などの軽減、雇用における奨励金などの優遇を受ける。

 認定式では本村賢太郎市長が「STEP50を活用いただき励みになる。相模原市を拠点に世界へ羽ばたいていってほしい」などと激励。榎本社長は「日本からものづくりが無くなったら日本ではなくなる。相模原もものづくりで成長したまち。ここから世界へ飛躍したい」と話した。