小田原・箱根・湯河原・真鶴版【10月11日(土)号】
加藤市長(右)に答申書を手渡す林会長

小田原市 公文書管理条例策定へ 審査会答申「市民共有の資源」

 公文書管理条例の制定を進める小田原市の加藤憲一市長は10月7日、条例の在り方について諮問していた市情報公開審査会(林良英会長)から答申書を受け取った。市は条例の素案策定を進め来年度からの施行を目指す。

 市は、前市長時代の複数の事務事業について市民や市議会から適切性に疑念が示されたことを受け、外部有識者らによる検証作業を実施。検証結果を受けて公文書管理の取り扱い改善に向けた条例制定に着手し、今年3月、加藤市長が条例の在り方について市情報公開審査会に諮問していた。

 審査会の答申では、公文書が住民自治を支える「市民共有の知的資源」と定義。行政の透明性や説明責任を果たし、市民の「知る権利」を尊重するための記録として適切な管理を求めた。

 また、軽微な事案に関する公文書作成の要否については各機関の間で認識に差が生じないよう、判断基準を明示すべきとした。重要な公文書を廃棄する際には、第三者委員会などの意見を聞くほか、将来的には廃棄について市民の同意を得られるような仕組み作りも極めて重要とした。

 林会長は「公文書管理に関する問題が国や多くの自治体で指摘される中、本市もその例外ではなく、公文書の管理について透明性や信頼性を損なう課題が見られる。信頼される公文書管理体制を構築することを強く期待したい」と述べた。加藤市長は「過去において、本来行うべき事務決裁が残されていなかったといった事務手続き上の不適切さがあったことなどを踏まえ、公文書管理の適正化推進に努めたい」と話した。

 前市長時代の複数の事務事業に対する検証では、裁量権の逸脱などの問題点はなかったと判断された。一方で事業の経緯などに関する公文書が作成されていないなど、一部不適切な行政手続きがあったと指摘を受けた。

 市は条例素案に関するパブリックコメントを11月に実施し、来年の市議会3月定例会に条例案を提出。可決されれば2026年度から施行する。
新たに認定を受けた「小田原フォレストベース」のHP

小田原市久野などの山林 一体で「自然共生サイト」に 環境省認定、小田原含め5区域

 小田原市久野と荻窪にまたがる辻村農園・山林と、エリア周辺施設からなる小田原フォレストベースが9月16日、国の「自然共生サイト」に認定された。今回は既に認定を受けていた辻村農園・山林に周辺エリアを加えたかたちで市が新たに申請したものだ。

 自然共生サイトは、企業や個人など民間の取り組みによって生物の多様性が守られている区域。2023年度から環境省が認定を行っている。

 辻村農園・山林(約77万平方メートル)は市の自然環境調査などを活用し、初年度に市内初の認定を受けている。その後、自然共生サイトが「地域生物多様性増進法」として法制化。行政が複数の事業体などを取りまとめた申請が可能となり、小田原市は同エリアの一体的な魅力発信を目指し、今年5月に区域を拡大して申請を行っていた。

 今回は法制化して初の認定として、同省は全国201カ所を自然共生サイトに指定。行政が代表者となって連携計画を作成し、認定に至ったのは小田原市のほか、千葉県野田市と香川県三豊市、佐賀県唐津市と鹿島市の5区域だった。

市内外から支援も

 小田原フォレストベースは、エリア内にある「こどもの森わんぱくらんど」「リキャンプ小田原」「市いこいの森」「辻村植物公園」「フォレストアドベンチャー」「フォレストバイク」の総称。約37万平方メートルのエリアを外遊びのベースキャンプと位置づけ、多世代に向けたアウトドア施設群として公民の枠組みを超えて連携を図っている。

 認定を受けた自然共生サイトは今後、国際データベースに登録される見通し。国は活動実施者と企業などによる支援者をマッチングさせる施策に取り組んでいく。

 市でも人や物、技術といった支援の獲得に向けた魅力発信を行っていく。担当者は「自然環境を維持している関係者の取り組みが認められたことはうれしい。環境価値が見える化されたことで、市内外へのPRにつながれば」と期待を寄せている。

一般社団法人湯河原みかん倶楽部の代表理事を務める 橋本 世士(せいじ)さん 湯河原町在住 58歳

地元愛を一杯に込めて

 ○…湯河原町産のかんきつの魅力を広めようと、2023年に地元経営者らとともに設立した「湯河原みかん倶楽部」の代表理事を務める。今年8月からクラフトビール「湘南ゴールドエール」を発売。その出来栄えに自信をのぞかせ、「新たな湯河原名物として親しんでいただければ」と笑顔で語る。

 ○…湯河原で生まれ育つ。高校卒業後は一時横浜で生活するも、21歳で家業の金属リサイクル会社を手伝うために故郷に戻った。父親の「同級生を大切にしろ」という教えを守り、地元消防団や商工会青年部に入り、地域活動に積極的に参加。「幼いころから知った顔同士なのですぐ溶け込めた」と当時を振り返る。商工会では観光客誘致のため、万葉公園でのイルミネーション企画などに尽力してきた。「お客さんが来るとやっぱりうれしいね。町も潤うし」

 ○…長年温めてきた「かんきつを使用したビールを作りたい」という思いから、昨年夏に倶楽部のメンバーと商品開発を開始。醸造所探しには自ら足を運び1軒ずつ交渉した。「1年くらいかかったかな。断られることが多かったけど」と苦労を語る。試行錯誤の末に完成したビールは程よい酸味と甘さで軽やかな飲み口に仕上がった。「素人ながらおいしいのができたんじゃないかな」。照れながらも自信ありげに話す。

 ○…実は「お酒はあまり飲まないんだよね」と苦笑い。ビール開発の目的は地元かんきつの普及だけではない。かんきつ農家の高齢化や担い手不足といった課題に「消費を増やして需要を作り、湯河原に還元できるように」と、地域経済の好循環を期待する。息抜きは30年以上続けている友人とのゴルフ。腕前は「ぼちぼちかな」と謙遜の笑顔で語った。

駅利用者らに募金を呼び掛けた=1日

赤い羽根共同募金 小田原駅などで呼び掛け

 全国一斉の赤い羽根共同募金運動が、今年も10月1日から始まった。小田原市内でも小田原駅アークロードやスーパーなどで街頭募金が行われている。

 1日にアークロードとハルネ小田原で実施されたキャンペーンには約30人のボランティアが集まり、募金を呼び掛けた。

 運動開始に伴い、神奈川県共同募金会小田原市支会の木村秀昭支会長は「皆さんのお力をお借りして、浄財を少しでもお送りすることができれば」とあいさつした。

 また今後の街頭募金は、以下の日時で実施される予定。▽小田原駅アークロード/11日(土)・25日(土)午前10時30分〜11時30分と午後1時〜2時、12日(日)午前10時30分〜11時30分▽イトーヨーカドー/11日午前10時30分〜11時30分

コンサートのチラシ

読者プレゼント 音楽の秋にコンサート 10月26日 三の丸ホール

 「音と舞うオータムコンサート」が10月26日(日)、小田原三の丸ホール大ホールで開催される。

 4人の音楽家による演奏会。「美しく青きドナウ」や「アルルの女」などを演奏予定。またバレエも披露される。

 全席自由で3千円、中学生以下2千円(当日券一般3500円、中学生以下2千円)。3歳未満は入場不可。チケットは同ホールWEB、窓口ほかハルネ小田原街かど案内所などで販売中。

 (問)碓井さん【電話】090・6565・4124

 チケットを5組10人にプレゼント。住所、氏名、年齢、電話番号、本紙の感想を明記しはがきまたはメールで応募。宛先〒250―0042小田原市荻窪306(株)タウンニュース社「オータム」係、【メール】odawara@townnews.co.jp。10月17日(金)締切(必着)。応募多数は抽選。当選発表はチケットの発送をもって代える。

尾仲氏(町提供)

湯河原町 副町長に尾仲氏 1年3カ月ぶりの選任

 湯河原町は10月3日付で、尾仲富士夫氏(65)を副町長に選任した。

 同日に開かれた町議会9月定例会で、内藤喜文町長が提出した議案が全員の同意を得て、正式に任命された。

 任期は4年で、2029年10月2日までとなる。

 尾仲氏は藤沢市在住。早稲田大学理工学部を卒業後は1982年に横浜市に入庁し、泉土木事務所長、環境創造局企画部長、栄区長、政策局政策調整理事などを歴任した。2023年12月までは、株式会社グーン(横浜市金沢区)のシニアバイザーを務めていた。

 副町長のポストは、24年6月23日付で高橋正氏が退職して以来、空席が続いていた。

左から近藤理事、宮本所長、大場工場長

印刷局がNPOに寄付 災害用の備蓄食品

 独立行政法人国立印刷局(小田原市酒匂)が9月19日、災害用備蓄食品をNPO法人報徳食品支援センター(同市西大友)に寄付した。

 国立印刷局は食品ロス削減や生活困窮者への支援の一環として、災害備蓄品として貯蔵していた食品をフードバンク団体へ提供している。今回は小田原工場から非常用サバイバルセット8箱(300個)、研究所からわかめご飯2箱(100個)を寄付。同センターの近藤克明理事に手渡された。

 大場裕明小田原工場長は「これからも共助の精神で地域社会の一員として行いたい」、宮本義政研究所長は「支援を通して地域共生社会の実現に努めたい」とそれぞれコメントした。

箱根・真鶴町議会 正副議長決まる

 箱根町議会は10月2日、真鶴町議会は7日に臨時会を開き、議長、副議長が選出された。

 それぞれ任期は慣例により2年。

箱根初の女性議長

 箱根町議会の議長には村野由紀子氏(59・公明)が就任した。同町では初の女性議長となる。

 村野氏は2005年に初当選し、現在6期目。総務企画観光常任委員会副委員長、議会運営委員会副委員長、教育福祉環境常任委員長などを歴任した。

 副議長は稲葉親太郎氏(64・無所属)が再任した。

真鶴は天野氏就任

 真鶴町議会の議長には天野雅樹氏(58・無所属)が選ばれた。天野氏は17年に初当選し、現在3期目。副議長、議会運営委員会委員長、総務経済常任委員会委員長などを歴任した。

 副議長には加藤龍氏(36・無所属)が選ばれた。

 2町の臨時会では常任委員会などの所属構成も決まった。各委員会の委員長は以下の通り。敬称略。

【箱根町】▽総務企画観光常任委員会/勝俣泰彦(69・無所属)▽教育福祉環境常任委員会/川口延明(78・無所属)▽議会運営委員会/折橋尚道(66・無所属)▽監査委員/山田成宣(53・無所属)

【真鶴町】▽総務経済常任委員会/加藤龍(36・無所属)▽広域行政特別委員会/海野弘幸(66・無所属)▽議会広報・広聴特別委員会/山崎佳奈(56・無所属)▽議会運営委員会/田中俊一(74・公明党)

神奈川県が庁内に特別チーム DV・ストーカー対応で

 神奈川県は川崎市でストーカー被害を訴えていた女性の尊い命が失われた事件を受け、支援施策充実強化に向け、10月1日付で庁内に「DV・ストーカー対応強化特別チーム」を立ち上げた。

 同チームは担当課長、警察本部からの併任職員、福祉子どもみらい局職員で構成される。主な取り組み内容は、ポータルサイトの作成、SNS相談の活用などによる支援の仕組みの周知広報、警察・行政・関係機関の情報共有のほか、相談支援体制や一時保護・自立支援機能、加害者対応の強化などに向けて検討を行うこととなっている。

小田原青色申告会 「青色十色」10-11月号を発行

 公益社団法人 小田原青色申告会が、会員や県西地域の住民に向けて発行している広報紙「青色十色」の10―11月号をこのほど発行した。

 同紙は確定申告や税制度などを分かりやすく伝える媒体。今号では確定申告スケジュールや必要となる証明書、医療費控除を受ける人向けの解説なども掲載されている。

 また「よりみちこみち」では、小田原市中町の洋食店「親方ハンバーグ」のほか、緑町駅周辺の散策スポットを紹介。「おしごと図鑑」は開成町の美容整体サロン「FourLeafClover」をピックアップしている。

敬老行事に吹奏楽部好演 鴨宮中生徒が地域交流

 小田原市豊川地区の飯泉公民館で9月14日、飯泉2区自治会による敬老会が行われ、市立鴨宮中学校の吹奏楽部が演奏を披露した=写真。

 同自治会の敬老会に吹奏楽部が参加するのは昨年に続いて2回目。生徒は『上を向いて歩こう』『津軽海峡・冬景色』など懐かしの歌謡曲などを披露し、参加者から大きな拍手を浴びていた。

 同自治会の門松幸世会長は「朝のあいさつ運動などの交流で昨年から出演していただいているが、今後も披露をお願いしたい」と話していた。

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力作の数々を審査した

力作約8千点を審査 青色申告会「税の書道展」

 公益社団法人小田原青色申告会(志村宗男会長)が主催する「第44回青色申告・小学生の税の書道展」の審査会が9月19日、市内本町の青色会館で行われた。

 小学生に向け、書道を通じて「税」に親しんでもらおうと例年実施している同企画。書道の授業が始まる前の低学年も対象としており、今回は県西地区2市8町から7961作品が集まった。

 当日は小田原税務署や県税事務所の関係者らも見守る中、3445点の入賞作品を選出。志村会長は、回を重ねて親子3世代が関わる書道展になっている実績を踏まえ「先生や家庭のおかげで理解が進んでいるのはありがたい。今後も書道がきっかけで税への関心が高まっていけば」と抱負を語った。

完成した紙芝居を披露する境さん

母の戦争体験を後世に 境信子さんが紙芝居制作

 小田原市在住の境信子さん(71)が、亡くなった母・石川道子さんの戦争体験を紙芝居にした。動画サイトのユーチューブで、読み聞かせ動画を配信している。

 石川さんは3千人以上が犠牲になった山の手空襲(1945年)を生き延びた一人。その証言は、体験記やタウンニュース社が終戦70年の時に行った企画「語り継ぐ戦争の記憶」でも残されている。

 戦後80年を迎えた今年、境さんは「母が当時感じたことを後の世代に伝えなければならないとずっと考えていた。今やらなければ」と、高齢者施設勤務時に読み聞かせをしていた経験を生かし、紙芝居を制作することにした。

 作画は高校生の孫に頼み、8月に完成。同月22日に自身のユーチューブ「のーちゃん」(@のーちゃん─h7u)で動画を公開した。境さんは「世界中の人に知ってほしい」と話す。

町民の文化活動発表 湯河原町文化祭 11月27日まで

 「湯河原町文化祭」が11月27日(木)まで、湯河原町の各施設で開催されている。同文化祭実行委員会と町教育委員会主催。

 町民の文化芸術活動を発表する場として毎年開催。参加団体、開催期間、会場は以下の通り。

 ▽湯河原美術協会/〜10月12日(日)、町立図書館。▽湯河原写真連盟/10月15日(水)〜19日(日)、町立図書館。▽湯河原書道連盟/10月23日(木)〜26日(日)、町立図書館。▽湯河原俳句協会/10月23日(木)〜26日(日)、町立図書館。▽湯河原囲碁同好会/10月26日(日)、城堀会館。▽湯河原華道協会/11月2日(日)〜3日(月)、商工会館。▽湯河原町音楽会/11月3日(月)、町民体育館。▽スケッチサークル湯河原/11月7日(金)〜12日(水)(10日(月)休館)、町立図書館。▽劇団『地球あそび』/11月8日(土)、文化福祉会館。▽オカリーナ同好会/11月9日(日)、防災コミュニティセンター。▽スケッチ散策の会/11月14日(金)〜19日(水)(17日(月)休館)、町立図書館。▽アートサロン/11月21日(金)〜27日(木)(25日(火)休館)、町立図書館。

 (問)町社会教育課【電話】0465・62・1125

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絵本を出版した山田さん

「奇跡のリレー」で愛犬救う 山田クリニック院長が絵本刊行

 小田原市板橋の「山田クリニック」院長の山田洋介さん(81)がこのほど、愛犬の救命体験を基にした絵本『奇跡のリレー』を刊行した。

 絵本は山田さんの愛犬ホームズ君が、昨年9月に突然体調を崩した際の実話に基づいて描かれている。医師としての経験や、かかりつけの動物病院など周囲の迅速な連携を生かして、ホームズ君の一命を取り留めることに成功。「この感動を形にして伝えたい」との強い思いから、初めての絵本制作に踏み切った。

 文章と絵は山田さん自身が手掛け、JULA出版局(東京都)が編集協力。昨年冬から制作を開始し、診察や勉強会の合間を縫って執筆を進めた。「早く書き上げたくてとにかく夢中だった」と当時を振り返る。

 ホームズ君の体調はその後順調に回復し、もうすぐ2歳を迎えるという。「とても元気でやんちゃ盛りだが、とにかく生きてくれて良かった。いてくれるだけでホッとする」と山田さん。「戦争で当たり前のように命が奪われている中、1匹の犬の命を助けることができたのはまさしく奇跡のリレーのおかげ。絵本を通して命の重みを感じてほしい」と込めたメッセージを語った。

 絵本はA5変型サイズで32ページ、価格は1650円(税込)。平井書店と山田クリニックで購入できる。

町役場唯一の松田姓の松田大樹さん

松田町 「松田さん集まれ」 10月26日に交流イベント

 全国の松田姓の人たちに呼びかける交流イベント「全国松田サミットin松田町」が10月26日(日)、同町生涯学習センター(松田惣領2078)で8年ぶりに開催される。午後1時から5時30分まで。入場無料。

 2017年、当時の「松田山ハーブガーデン」のスタッフが、町おこしのために全国の”松田さん”を募集したことがきっかけで初めて開催された同サミット。今回は松田町・寄村の合併70周年記念事業として実施されることになった。

 当日は、基礎講座「松田氏入門」や学芸員による特別講座、松田氏子孫の紹介、寺子屋まつだスーパーキッズクラブによる地元に残る松田氏の遺跡発表などが予定されている。

 松田町役場で唯一の松田姓の職員として、前回の同イベントでは実行委員も務めている松田大樹さんは「久々の開催なので、たくさんの松田さんに集まってもらい、交流を深められたら」と話している。問い合わせは同町生涯学習推進課【電話】0465・83・7021。

講演後は2人との歓談もあり

狂言を学び 演じる 11月3日、皆春荘で「伝統芸能を体験する会」

 小田原市板橋の歴史的建造物「皆春荘」で11月3日(月祝)午後5時から「日本の伝統芸能を体験する会」として狂言講座が行われる。

 10月19日(日)の相模人形芝居 下中座公演に続く11月は、600年以上の歴史を持つ狂言がテーマ。当日は実演講座、セリフや所作の体験が織り交ぜられた参加型イベント。

 講師はともに野村家に師事し、普及に努める福冨英里子さんと福田成生さん。庶民の日常を喜劇で描く狂言の魅力に触れてみては。対象は高校生以上20人で参加費3千円(1組2名まで)。申込は皆春荘HP(https://kaishunsou.com)で受け付け中。詳細なども同HPで確認を。

渋谷さんが撮影したレモン彗星(10月5日未明・山北町)

「レモン彗星」接近中 双眼鏡でも観測可能

 今年1月に米国アリゾナ州のマウント・レモン天文台による観測で発見された「レモン彗星」が接近している。

 小田原市内で写真教室を主宰する渋谷義一さん(秦野市在住・73)が10月5日未明、山北町内で撮影に成功した。

 渋谷さんによるとレモン彗星は、10月18日(土)までの未明から日の出までは撮影に適しているという。13日(月)は午前2時30分から、17日(金)は午前3時30分からそれぞれ夜明けまで北東の空に出現する。

 4〜5等という明るさであることから双眼鏡でも観測可能という。

ジェラートを囲んで交流を育んだ

崎村調理師学校 特製ジェラートでお祝い 学生が施設に敬老訪問

 小田原市城山の崎村調理師専門学校の学生が9月の敬老訪問として、市内特別養護老人ホームに手作りのミルクジェラート270食を届けた。

 18日にジョイヴィレッジ(酒匂)、22日にたちばなの里(小船)を訪れた今回の取り組み。ジョイヴィレッジには学生11人が参加し、施設職員と協力して入居者にジェラートを振る舞った。

 交流に加え、手作りの料理を食してもらう機会として続く恒例行事。佐藤太輝さん(2年)は入居者からのお礼に笑顔で応対。「面と向かっておいしいと言われてうれしい気持ち。将来に向けてとても励みになった」と話した。

不登校の相談会 10月18日 小田原合同庁舎

 児童・生徒・高校中退者・保護者らを対象にした不登校相談会(主催/神奈川県学校・フリースクール等連携協議会、神奈川県教育委員会)が10月18日(土)、県小田原合同庁舎(小田原市荻窪350の1)で開かれる。午後1時から4時30分まで。

 個別相談や進路の情報提供、フリースクール等の活動紹介ほか。申し込み不要。希望者は当日直接会場へ。

上野理事長(左)と沼尻音楽監督

神奈川フィル 「地元神奈川で音楽を通じて地域に貢献したい」 来シーズンのプログラムを発表

 神奈川フィルハーモニー管弦楽団は9月16日、来シーズンのプログラムを発表する記者会見を横浜みなとみらいホールで開いた。会見には同楽団理事長の上野孝氏、音楽監督の沼尻竜典氏らが出席した。

 会見で上野氏は、定期公演を行っていた神奈川県民ホール休館にあたり、今年度立ち上げた「ミューザ川崎」での定期公演に触れ「大変好評で、次年度は公演を増やす予定」と明言。沼尻氏は、「ミューザ川崎では次年度も2027年に没後200年を迎えるベートーヴェンを取り上げ、12月の『第九』のほか、交響曲『2番』『8番』『英雄』などをお届けしたい」とした。なおオペラに造詣が深い沼尻氏による「日本人による制作オペラ」は次年度はプッチーニの歌劇「トスカ」が予定されている。上野氏は「神奈川県全域での巡回公演もあり、これからも地域の方々へ音楽を通じて社会貢献していきたい」と意気込んだ。

不登校・ひきこもりを考える 11月9日(日)UMECOで

 不登校・ひきこもりへの対応を一緒に考えるセミナーが11月9日(日)、おだわら市民交流センターUMECOで開催される。午後2時〜4時半。参加費990円。主催は「親なきあと」相談室。県立青少年センター、小田原市ほか後援。

 文部科学省は2024年、小中学校の不登校児童生徒数が34万6482人と発表。内閣府は22年度の「こども・若者の意識と生活に関する調査」で、ひきこもり状態にある人を約146万人と推計している。

 当日は心理カウンセラーで孤立した家族を応援するソーシャルワーカーの明石紀久男さんが講演。ZOOM参加可。会場ではグループ話し合いもあり。(問)【電話】0465・46・6800(平日午前10時〜午後4時)

グループディスカッションの様子

ベルマーレフットサル 120人集結 地域の未来語る 関係者ら「合流」イベント

 湘南ベルマーレフットサルクラブの関係者が集結し、さまざまな立場から意見などを出し合う「みんなで合流〜この地域の未来を語り合おう〜」が9月20日、報徳二宮神社で開かれた。

 この日集まったのは選手やスタッフに加え、パートナー企業やサポーターなど約120人。始めに同クラブの佐藤伸也代表が競技性、事業性、社会性というチームが並行して取り組む3本柱などについて解説。その後、参加者がランダムに分かれ、ベルマーレを軸に「地域の未来”こうなったらいいな”」をテーマに話し合った。

 発表の場ではインフラ整備によるエリア外からの誘客策や、地域で人が育つ環境整備といった多角的な視点の意見が出された。佐藤代表は「チームがサポーターや企業などと関係を築いてきて、それぞれの立場を超えて思いをぶつけ合える場を作ろうと企画した。今回のつながりが具体的なアクションの第一歩になれば」と期待を寄せた。

あいさつする近藤理事長

小田原卸商業団地協同組合 創立55周年祝う

 小田原卸商業団地協同組合(近藤保理事長)の創立55周年と団地完成50周年を祝う記念式典が、10月3日に報徳二宮神社の報徳会館で開かれた。

 同組合は1970年に小田原市内の卸業者によって創立し、75年には製造業と小売業を結ぶ卸売業の一大集積地として鬼柳に団地を造成。団地面積は約8万平方メートル、準組合企業を含め約40社で構成されている。

 式典には組合企業をはじめ、加藤憲一小田原市長や市議会議員、小田原箱根商工会議所の鈴木悌介会頭、牧島かれん衆議院議員ら多くの来賓が出席し、組合の節目を祝った。

 近藤理事長は組合設立と団地造成の歴史を振り返り、「湘南地区における中核的な流通拠点としての地位を確立できたと自負している。未来に向けて組合員とともに力を合わせ、持続可能な地域経済の発展に貢献していきたい」とあいさつした。

 55周年を迎え、組合のビジョンも発表された。「つなぐ、広げる、未来を創る」をスローガンに、SNSのインスタグラムを活用した組合企業同士の連携強化や、一般向けの情報発信に力を入れていくという。

過去と未来の「道」考える  12日にイベントと講演会

 街道とまちづくりをテーマにした「城下町小田原の発展と酒匂川徒歩(かち)渡し」が10月12日(日)に行われる=写真。

 主催は城下町小田原の発展と酒匂川徒歩渡し実行委員会。第1部は再現イベント「酒匂川の徒歩渡し」を実施。酒匂川スポーツ広場(ソフトボール場・小田原大橋下付近)で午前10時〜正午ごろまで。荒天・河川増水時は中止、事前申し込み不要。(問)事務局(湘南建設業協会)【電話】0465・34・4288

 第2部は市生涯学習センターけやきで講演会「道がつないだ物語―相模・箱根・伊豆の歴史散歩 黒曜石から北条氏、そして現代へ―」を開催。講師は小田原城天守閣特別館長の諏訪間順氏。東海道の歴史などを振り返るほか、伊豆湘南道路について展望する。午後2時から4時ごろまで、事前申し込み不要(席に限りあり)。(問)市国県事業推進課【電話】0465・33・1527。詳細は市HPへ。

観光ボランティアを体験 湯河原 参加者を募集

 湯河原観光ボランティアが、10月から12月にかけて実施する入会希望者向けの「イベント体験会」の参加者を募集している。申し込みは10月10日(金)まで。

 町の観光や、ボランティアに興味のある人が対象。メンバーとともに活動を通して、町の魅力を再発見する。10月17日(金)から12月5日(金)までに8回実施予定。老舗旅館の見学やアート、奥湯河原の紅葉をテーマにした散歩など同ボランティアが企画したイベントやリハーサルを体験できる。

 定員10人で申し込み多数の場合は抽選。参加無料。申し込み、問い合わせは同ボランティア【電話】090・7047・8289(午前9時〜午後7時)または【メール】yugawara.kanbora2001@gmail.com