戻る

小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.10.11

一般社団法人湯河原みかん倶楽部の代表理事を務める
橋本 世士(せいじ)さん
湯河原町在住 58歳

地元愛を一杯に込めて

 ○…湯河原町産のかんきつの魅力を広めようと、2023年に地元経営者らとともに設立した「湯河原みかん倶楽部」の代表理事を務める。今年8月からクラフトビール「湘南ゴールドエール」を発売。その出来栄えに自信をのぞかせ、「新たな湯河原名物として親しんでいただければ」と笑顔で語る。

 ○…湯河原で生まれ育つ。高校卒業後は一時横浜で生活するも、21歳で家業の金属リサイクル会社を手伝うために故郷に戻った。父親の「同級生を大切にしろ」という教えを守り、地元消防団や商工会青年部に入り、地域活動に積極的に参加。「幼いころから知った顔同士なのですぐ溶け込めた」と当時を振り返る。商工会では観光客誘致のため、万葉公園でのイルミネーション企画などに尽力してきた。「お客さんが来るとやっぱりうれしいね。町も潤うし」

 ○…長年温めてきた「かんきつを使用したビールを作りたい」という思いから、昨年夏に倶楽部のメンバーと商品開発を開始。醸造所探しには自ら足を運び1軒ずつ交渉した。「1年くらいかかったかな。断られることが多かったけど」と苦労を語る。試行錯誤の末に完成したビールは程よい酸味と甘さで軽やかな飲み口に仕上がった。「素人ながらおいしいのができたんじゃないかな」。照れながらも自信ありげに話す。

 ○…実は「お酒はあまり飲まないんだよね」と苦笑い。ビール開発の目的は地元かんきつの普及だけではない。かんきつ農家の高齢化や担い手不足といった課題に「消費を増やして需要を作り、湯河原に還元できるように」と、地域経済の好循環を期待する。息抜きは30年以上続けている友人とのゴルフ。腕前は「ぼちぼちかな」と謙遜の笑顔で語った。

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記の新着記事

    小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS