恩方老人憩(いこい)の家 最後の文化祭 今日から 来年3月に閉館
下恩方町にある恩方老人憩の家で、10月23日(木)から最後の文化祭が開催される。同施設は社会環境の変化などを理由に2026年3月31日で閉館が決定。1974年の開設以来、50年にわたり地域の高齢者の交流やレクリエーションの場として機能してきた。同施設を20年以上利用してきた絵手紙サークルの一人は、「閉館は寂しいけれど、丹精込めてつくった作品を最後に多くの人に見てもらいたい」と話している。
同施設は、進む高齢化に伴う高齢者サービスの一環として開設。市内在住の60歳以上を対象に無料で会議室や娯楽室を貸し出すなどし、日常的にさまざまな団体が活用している。2階のフロアが「憩の家」で、1階部分には市役所恩方事務所などが使用している。八王子市社会福祉協議会が市から委託を受け運営しており、市内では他に長房ふれあい館(長房町)内に同様の施設が併設されている。
開設から半世紀が経過することを受け、今後の施設の在り方について24年度から検討に入った。市から諮問を受けた八王子市社会福祉審議会は資料調査や利用者などへのアンケート調査を実施。アンケートでは「高齢者の居場所・交流の場の確保や、孤独・閉じこもり防止のため、施設を継続すべき」などの意見が挙がったが、民間サービスの台頭などによる憩いの家の役割の変化や、運営費の持続可能性、利用者の少数化・固定化などをまとめた答申を提出。今年3月に施設運営終了の方針を決定した。市では、7月に利用者を対象に説明会などを実施。閉館後の利用者の活動を支援するため、類似の公共・民間サービスに関する情報周知などを行い、今後も「随時情報提供をしていく」とコメントしている。
日頃の成果を披露
同館では閉館前に、館内イベントとしてひなまつりも行うが、きょう10月23日とあす24日に文化祭を開催する。カラオケ・大道芸・ウクレレなど11の演芸発表と、編み物・手芸・絵手紙など11団体(個人含む)の作品展示が行われる。社協の担当者によると、1998年に市から運営を受託して以降、2001年から本格的に文化祭を実施しており、利用者たちが日頃の活動の成果を発表する場となっている。
カラオケ部門で出演予定の木下加代子さんは、「(最後の文化祭は)『わくわく』と『さみしい』が半分ずつ。自分にとって憩の家は、人と会えて輪が広がる、元気の源だった」と肩を落とす。20年以上同施設で集まり、作品をしたためてきた絵手紙創作サークル「里の会」の野崎昭子代表は、「閉館は寂しいが、丹精込めてつくった作品を多くの人に見てもらいたい」と話している。憩の家の閉館後は、近隣にある恩方農村環境改善センター(下恩方町)の1室を利用する予定だという。
閉館後の同フロアの活用について、市は「未定」としている。建物は築50年以上で老朽化が進むが、建物を取り壊す予定はないという。
文化祭への問い合わせは、同施設【電話】042・651・3961。
同施設は、進む高齢化に伴う高齢者サービスの一環として開設。市内在住の60歳以上を対象に無料で会議室や娯楽室を貸し出すなどし、日常的にさまざまな団体が活用している。2階のフロアが「憩の家」で、1階部分には市役所恩方事務所などが使用している。八王子市社会福祉協議会が市から委託を受け運営しており、市内では他に長房ふれあい館(長房町)内に同様の施設が併設されている。
開設から半世紀が経過することを受け、今後の施設の在り方について24年度から検討に入った。市から諮問を受けた八王子市社会福祉審議会は資料調査や利用者などへのアンケート調査を実施。アンケートでは「高齢者の居場所・交流の場の確保や、孤独・閉じこもり防止のため、施設を継続すべき」などの意見が挙がったが、民間サービスの台頭などによる憩いの家の役割の変化や、運営費の持続可能性、利用者の少数化・固定化などをまとめた答申を提出。今年3月に施設運営終了の方針を決定した。市では、7月に利用者を対象に説明会などを実施。閉館後の利用者の活動を支援するため、類似の公共・民間サービスに関する情報周知などを行い、今後も「随時情報提供をしていく」とコメントしている。
日頃の成果を披露
同館では閉館前に、館内イベントとしてひなまつりも行うが、きょう10月23日とあす24日に文化祭を開催する。カラオケ・大道芸・ウクレレなど11の演芸発表と、編み物・手芸・絵手紙など11団体(個人含む)の作品展示が行われる。社協の担当者によると、1998年に市から運営を受託して以降、2001年から本格的に文化祭を実施しており、利用者たちが日頃の活動の成果を発表する場となっている。
カラオケ部門で出演予定の木下加代子さんは、「(最後の文化祭は)『わくわく』と『さみしい』が半分ずつ。自分にとって憩の家は、人と会えて輪が広がる、元気の源だった」と肩を落とす。20年以上同施設で集まり、作品をしたためてきた絵手紙創作サークル「里の会」の野崎昭子代表は、「閉館は寂しいが、丹精込めてつくった作品を多くの人に見てもらいたい」と話している。憩の家の閉館後は、近隣にある恩方農村環境改善センター(下恩方町)の1室を利用する予定だという。
閉館後の同フロアの活用について、市は「未定」としている。建物は築50年以上で老朽化が進むが、建物を取り壊す予定はないという。
文化祭への問い合わせは、同施設【電話】042・651・3961。