小田原・箱根・湯河原・真鶴版【12月6日(土)号】
文字化されたラジオ音声を見る参加者

FMおだわらとヤマハなど ラジオ音声 文字で伝達 難聴者交え災害実証実験

 災害時の情報を多くの手段で伝達することを目的に、ラジオ放送の音声などを文字化して伝える実証実験が11月28日、小田原市役所で行われた。インターネットが利用できない状況下でどういった伝達が効果的か、健常者と聴覚障害者が活用策などを検証した。

 今回の実証実験は小田原市役所に放送局を構えるFMおだわらと、音声放送のテキスト化や多言語化に取り組むヤマハ(株)の新規事業開発部、総務省などが実施。この日は同局が聴覚障害者と防災に関する特別番組を放送しながら、市役所2階ロビーにモニターなどを設置して避難誘導の実証実験を行った。

 実証実験には難聴者と市職員ら約20人が参加。市役所で火災が発生した想定で、「テストA」は通常のラジオ放送のみ、「テストB」は放送音声をモニターでテキスト化させ、さらに「テストC」ではモニターに表示する文字に色を付けてそれぞれ避難を呼び掛けた。

 聴覚障害者はAでは動くことなく、Bの段階から状況を把握。アンケートや意見交換の場で「たまたま画面を見ていたから動けたが、文字のサイズなどを考えてほしい」「テキスト化される時などランプを光らせたらどうか」といった意見が挙がった。

 また今回の実証では、人が聞き取れない音域の信号音をモニターが認知すると画面に文字が表示される、ネットを経由しない情報伝達の仕組みの実験も行われた。

実用に向け 検討を

 実証実験を行ったヤマハの瀬戸優樹さんは「概ね良い反応が得られた。音声の誤変換や読みやすい文章にできるかなどチャレンジしていきたい」と振り返った。

 地域特性に応じた細やかな情報を伝えることができるコミュニティーFMの役割を拡げようという今回の取り組み。FMおだわらの鈴木伸幸社長は「難聴者への情報伝達手段が脆弱なことを痛感した。避難所のモニターに文字を流したり、信号音で直接、多言語化も可能な文字情報を送るといった技術は将来の高齢化も考えるとニーズは高い。数年後の実用化が想定されるが、活用策はいろいろあるのでは」と期待を寄せた。
木彫「めざし」と木版「ポンコツの山」(小田原市提供)

小田原市 彫刻家横田七郎の回顧展 生誕120年、2会場で約140点

 小田原を拠点に活動した彫刻家・版画家の横田七郎(1906―2000)の生誕120年を記念した回顧展(小田原市主催)が、12月18日(木)から24日(水)まで小田原三の丸ホール展示室で開かれる。市内に数多くの屋外彫刻が残るなど、小田原に根を下ろして創作に励んだ横田の歩みを作品を通して振り返る。

 市内には「二宮尊徳回村の像」(尊徳記念館)など、横田が手掛けた多くの野外彫刻が残されている。回顧展は、主に2018年に寄贈された530点ほどの作品と資料の中から約140点を厳選。作品のテーマ別に、三の丸ホール(約40点・観覧無料)と松永記念館(約100点・2026年1月10日(土)〜、観覧料500円)の2カ所で展示する。

多彩なモチーフに挑む

 1906年に台湾で生まれた横田は、油絵画家を目指して18歳で来日。彫刻家の佐藤朝山に師事した。

 20代前半のころ、身近な食べ物や生き物をモチーフとした木彫作品が日本美術院展覧会で初入選。戦後は小田原市内の中学・高校で教鞭をとりながら創作に励み、木彫だけでなく木版画の分野にも進出した。

 60代から70代にかけては、中国の古代文字「金文」をもとにした作品をはじめ、インドを訪れて遺跡や人々の暮らしに着想を得た作品を生み出した。その後も南米やアフリカを旅しながら創作を続け、晩年はラグビーや相撲、バレエなどスポーツ・芸術分野を題材にした作品など多様なモチーフに挑戦し続けた。

 回顧展には、修業時代に昼食当番で焼いた「めざし」の木彫(30年)や、廃車がうず高く積み上げられた様子を木版で表現した「ポンコツの山」(72年)など、横田の独特な感性が光る作品が並ぶ。

 市郷土文化館の学芸員は「横田七郎は、小田原市内に今もなお野外彫刻が多く残される身近な作家。93歳で亡くなるまで、生涯にわたり多様なモチーフに果敢に取り組んだことを改めて知っていただく機会になれば」と話している。

 三の丸ホールの展示は午前10時から午後5時。問い合わせは市生涯学習課郷土文化館係【電話】0465・23・1377。
(左から)あじさいちゃん、山神町長、柴田総支配人、ボザッピィ

箱根小涌園開成町 公式キャラ「おともだち」に 共に70周年記念し協定

 箱根小涌園ユネッサンと開成町は11月25日、両者の友好関係を深めようと公式キャラクター同士の「おともだち協定」を結んだ。

 ユネッサンを運営する藤田観光(株)の設立と開成町の町制施行から、今年で共に70周年を迎えたことがきっかけ。ユネッサンではこれまで、開成町のつるし雛の展示やあじさいをテーマにした風呂といった企画で町と連携してきた縁がある。

 箱根ホテル小涌園で開かれた協定式には、ユネッサンの「ハコネコ ボザッピィ」、開成町の「あじさいちゃん」の両キャラクターと、箱根小涌園の柴田訓総支配人、山神裕開成町長らが出席。協定書にサインし、それぞれのぬいぐるみを交換した。

 柴田総支配人は「観光業を例にとっても、今はAIやDX化が進み、ほぼ人と接することなく完了する時代。一方で、地域の人とのふれあいが旅の醍醐味、目的となる時代でもある。人と人をつなぐキャラクターの協定はその象徴にもなる」とコメント。山神町長も「一層関係を深めたい」と話した。

 ボザッピィは箱根に住む温泉好きのネコ、あじさいちゃんは開成町の花がモチーフ。今後はイベントでの交流やSNSの相互発信などに取り組むという。

子どもと親の居場所「ゆりゆりルーム」の代表を務める 香川 千代美さん 小田原市在住 50歳

「ありのままでいい」

 ○…子どもはやりたいことをして、親は専門家に悩みを共有する。学校に行きづらい子どもや親子の居場所「ゆりゆりルーム」。ここで大切にしているのは「ありのままでいること。誰にも孤立してほしくないから」と、強い思いを語る。

 ○…厚木市出身。学生時代はピアノに打ち込み、大学では教育学部で音楽を専攻。転機は大学4年生のときに参加した、障害のある人向けの音楽療法のボランティア。楽器とダンスでセッションをすると、「互いに通じ合えたような不思議な感覚。もっと関わりたい」。卒業後は小学校の音楽教師として勤め、「障害のある人と深く向き合いたい」と特別支援学校の教員免許を取得。伊勢原市や小田原市の学校で教鞭をとった。

 ○…開所のきっかけは療育が必要な息子が小学校へ通えなくなったこと。「家にいては親も子どもも気持ちが沈んでしまう」。そのとき他の親子はどこにいるのだろうと考えた。やがて「第3の居場所が必要」と昨年9月から塾を間借りし週1回、安心できる場所として開かれている。そのほか地元農園で収穫体験や遠足などを企画。「やりたいことをぜんぶかなえてあげたい」。運営資金のためハンドメイド品を作るボランティアの協力も。地域の縁に「支えられて活動ができている」と感謝を口にする。

 ○…「不登校児について地域の理解も必要」と、講演会の企画など活動は幅広い。快活な喋り方と明るい笑顔が印象的だが、もとは内気な性格だったとか。「活動を始めてから変わった気がする。6年前乳がんに罹患したことも大きいかも」。息子と双子の娘がのびのびと遊ぶ姿に「生きていてくれればそれでいい」。ありのままを受け入れる温かい母のまなざしがそこにある。

藍坊主が凱旋公演  小田原出身 12月7日三の丸ホール

 小田原出身のロックバンド「藍坊主(あおぼうず)」が12月7日(日)、小田原三の丸ホール・大ホールで凱旋公演を行う=写真。

 結成25周年の集大成となる全国ツアー「AOBOZU 25TH ANNIVERSARY TOUR〜藍坊主の今までとこれから〜」。ツアーファイナルは地元・小田原で開催される。

 午後4時30分開場、5時開演。チケットは全席指定で前売り券6300円、当日券6800円。3歳以下は膝上鑑賞無料(座席が必要な場合は要チケット)。プレイガイドのほか、小田原三の丸ホールとハルネ小田原街かど案内所で販売(窓口のみ)。

 詳細はホームページ(https://aobozu.com/25th/)で確認を。
もみじのライトアップ(過去)

湯河原美術館 もみじライトアップと上映会

 町立湯河原美術館(湯河原町宮上)では12月6日(土)と7日(日)、もみじのライトアップを実施する。午後4時30分〜8時(最終入館7時30分)。荒天中止。

 美術館庭園で色付くもみじが闇夜に浮かび上がり、昼間とは違う幻想的な光景が楽しめる。

 入園無料、美術館展示室は観覧券(大人600円、小中学生300円)が必要。2日間はミュージアムカフェとミュージアムショップの営業時間も延長する。

『目の見えない白鳥さん-』上映会

 美術館1階ロビーで12月12日(金)、13日(土)、映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』(日本語字幕版)の上映会を開催。午後5時〜6時45分。参加費1人500円(後日利用できる美術館観覧券付)、定員各回30人程度(要申込、先着順)。申し込み、問い合わせは同館【電話】0465・63・7788。

認知症の情報交換 箱根リラック森で

 認知症の人や家族、専門職などが情報交換を行うキャロットカフェ(認知症カフェ)が、12月19日(金)に箱根リラック森(箱根町二ノ平1297の370)で開かれる。

 午後2時から3時30分。参加費500円(コーヒー、菓子代)。問い合わせは地域包括支援センター【電話】0460・85・3002。
表彰者を前にあいさつする鈴木会頭

商議所が会員表彰 優良従業員、功労者ら

 小田原箱根商工会議所(鈴木悌介会頭)は11月27日、湯本富士屋ホテルで2025年度の会員表彰式を開催した。

 表彰式は地域の商工業振興等に寄与した事業主・従業員の功績をたたえることを目的に毎年実施している。

 今年度は優良従業員として58事業所の260人をはじめ、優良産業人、優良小売店舗、会員増強功労者の表彰、功労役員・議員の特別表彰を行った。また日本商工会議所会頭感謝状、日本商工会議所会頭表彰、関東経済産業局長表彰の伝達が行われた。

 鈴木会頭はあいさつで「この度表彰は総勢330名でいらっしゃいます。日ごろの精進の積み重ねによる功績のたまものと、心から敬意とお祝いを申し上げます」と言葉を贈った。また商工会議所の大きな役割について、「3200社の会員企業の商売繁盛」「会員企業が活躍しやすい環境整備という意味でのまちづくり」を挙げ、行政や団体等と連携して取り組む考えを示した。

環境保全活動や若手顕彰も

 企業・団体による気候変動の緩和や環境保全の取り組みに対する「第4回気候変動アワード」の表彰も行われ、27事業所の応募の中からパナック工業(株)足柄工場(南足柄市)が大賞に選ばれた。

 同社はプラスチックフィルムを粉砕しリサイクルする工程で、洗浄の一部にリサイクル水を使用。これにより通常洗浄で用いる湧水の使用量を削減し、CO2削減や地下土壌の含水率維持の効果があるという。

 また新設の「地域で頑張る若手顕彰」も行われ、21事業所の33人が表彰された。会員事業所に勤務する入社9年目以内の社員が対象で、会場では表彰者全員の勤務先での役割や実績、社内での評判などが写真とともに紹介された。
小田原ライオンズクラブ

寄付

■小田原ライオンズクラブ

 11月3日に小田原駅東西自由通路・アークロードで盲導犬育成の街頭募金を実施。同クラブメンバーが駅利用者らに向けて募金の協力を呼び掛けた。集まった浄財は公益財団法人日本盲導犬協会へ寄付する。田中裕介会長は「外国人の方も含め、多くの方に募金いただいた。今後も活動を続け、盲導犬育成の一助になれば」と話した。

■有限会社エコール学院

 田中保行代表取締役社長ら関係者6人が11月18日に小田原市役所を訪れ、奨学基金積立金として5万円を寄付した。

 今年8月にハルネ小田原で開催した「夏祭り」の収益金で、同基金への寄付は昨年に続き行われたもの。小田原市内と開成町で学習塾を展開する同学院。田中社長は「教育に関わるものとして、少しでもお役に立てれば。これからも続けていきたい」と話している。

■中央労働金庫小田原支店推進幹事会

 11月25日に小田原市社会福祉協議会を訪れ、木村秀昭会長に米136kgと6万2000円を手渡した。

 同幹事会は2001年から地域貢献としてチャリティーゴルフコンペ開催時に募金を呼び掛けててきた。コロナ下は会員に米の寄付を募り、現在も継続している。山口博幸代表推進幹事は「地元から地域の社会貢献の一つとして継続することが大切。みんなでチャリティーとして意識を持ってもらいながら少しでも貢献できれば」と話している。
ペットリエゾンのチラシ

神奈川県 全国初「ペットリエゾン」 小田原市などで先行実施

 神奈川県は11月19日、ペットの多頭飼育崩壊の未然防止を目的とする訪問型の動物相談支援員「ペットリエゾン」の運用を開始した。全国初となる取り組みで、先行して小田原市と南足柄市で実施する。

 ペットリエゾンは、生活困窮など福祉的な支援を必要とする人のうち、ペットに関する困りごとを抱えるケースを支援する専任の獣医師。県の運用にあたり、昨年多頭飼育崩壊が発生している両市が先行実施自治体に選ばれた。

 両市では、県から一般公募で選ばれた2人の獣医師が週1回活動。地域包括支援センターや社会福祉協議会など福祉関係機関を訪問。ケースワーカーらの相談に対して飼い主への助言を行う。

 この取り組みは、昨年12月の「黒岩知事と当事者が語るオンライン対話」がきっかけ。意見交換で、参加者から「多頭飼育崩壊を防ぐには、福祉と動物の両方に理解のある窓口が必要」との声が上がっていた。

 多頭飼育崩壊とは、犬や猫などのペットが増えすぎ、飼い主の世話が行き届かなくなり、劣悪な飼育環境に陥った状態のこと。環境省のデータによると、生活困窮の人などが陥りやすいと示されている。県内での多頭飼育崩壊の報告数は9月末時点で10件(95頭)と、昨年度を上回っている。

 県によると、来年度以降は対象地域を順次広げていく方針。担当者は「ペットリエゾンが積極的に福祉機関を訪問して困りごとを解消することで、県内の多頭飼育崩壊ゼロを目指していきたい」と話している。
小田原城北RC須藤会長(中央右)と釜石東RC平松篤会長(中央左)

小田原城北RC 50周年の節目祝う 釜石東RCと友好締結

 小田原城北ロータリークラブ(須藤公司会長)の創立50周年記念式典が11月8日、湯本富士屋ホテルで行われた。

 同クラブは1976年に発足。地域貢献活動や国際交流事業など、多岐にわたる奉仕活動を展開してきた。現在の会員数は38人。

 当日は会員のほか、加藤憲一小田原市長や松下孝国際ロータリー第2780地区ガバナー、松下弘樹小田原北ロータリークラブ会長など多数の来賓が参加した。

 冒頭で須藤会長は「設立以降、日本社会は多くの問題に直面してきたが、時代に合った奉仕活動をしてきた。50年は節目であると同時に出発点。地域に真に必要とされるクラブとして活動を続けていきたい」と決意を述べた。

 また記念事業として、同クラブと2年前から交流を続けている釜石東ロータリークラブとの間で、友好クラブ締結・調印式が執り行われた。両クラブは今後、さらなる連携と交流促進を誓い合った。
作品展の様子

小田原支援センター 個性光る力作ずらり ダイナシティで作品展

 社会福祉法人小田原支援センターが先ごろ、市内中里のダイナシティウエストキャニオンで作品展を開催した。

 作品展は同センターの利用者が余暇活動の中で制作した成果を発表する場として、年に2回開催されている。

 今回は陶芸や手芸品、絵画や絵手紙、紙すきなど多様な作品約200点を展示。同時に作品の即売会も実施され、来場者は利用者のオリジナリティーあふれる力作に見入っていた。

 市内在住の80代の女性は、「前日から楽しみにしていた。どれも手の込んだ作品で丁寧に作られていることに関心している」と、熱心に作品を眺めていた。
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『能登デモクラシー』映画上映会 湯河原町で12月7日

 ゆがわら町民オンブズマンが結成5周年記念として、映画『能登デモクラシー』上映会と監督講演会を12月7日(日)に開催する。午後0時30分から3時20分。会場は湯河原町防災コミュニティセンター205号室。

 同オンブズマンは2020年から、行政の不正や税金の無駄遣いを是正するための市民活動を続けている。

 今回の映画上映会は活動の原点を見つめ直す節目として企画された。『能登デモクラシー』は、能登半島の過疎の町で発生した大地震と翻弄される人々の営み、変化する政治・メディアの姿を記録したドキュメンタリー。五百旗頭(いおきべ)幸男監督が来場し、作品の裏側などを語る講演会も行われる。

 入場料は1800円。チケットは電話、メール、または町内のGOOD DAY CAFE(土肥2の15の4)で取り扱っている。

 詳細など問い合わせは濱田さん【電話】0465・43・6861【メール】t_hmd0809@icloud.com

招待券進呈 「城」の祭典が10周年 12月20・21日、横浜で開催

 「城」をテーマにした日本最大級のイベント「お城EXPO2025」が、12月20日(土)と21日(日)、パシフィコ横浜ノース他で開催される。

 2016年から毎年12月に城郭文化の振興や発展、城好き同士の交流を目的に開催されている。今年10周年を迎え、小学生が無料で入城できる。国宝五城(姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城)をはじめ、日本全国の城が集結。城を有する自治体の観光情報ゾーン、城にまつわる様々な展示やグッズの販売、スペシャリストによるトークショーなど、「お城ファン」必見の内容だ。

 入城料は高校生以上2300円、中学生1千円。有料講演あり。詳細はHPで確認を。

 招待券を5組10人に進呈。件名に「入城券希望」、本文に〒住所、氏名、年齢、電話番号、好きな城と理由を記入の上【メール】naka-nishi@townnews.co.jpへ。12月12日(金)必着。
小田原城天守閣

天守閣の入館無料に 小田原市民優待デー

 小田原市観光協会では12月19日(金)〜30日(火)、小田原城天守閣の入館を無料とする「市民優待デー」を実施する。小田原市制記念日(12月20日)に合わせた企画で、対象は小田原市民。

 入館希望者は、天守閣入館券販売所で住所が確認できる身分証明書などを提示。詳細は小田原城公式サイトを参照。
当日の様子(提供)

法律家が街頭相談会 ハルネで行政書士フェスタ

 神奈川県行政書士会小田原支部による街頭無料相談会「行政書士フェスタ小田原2025」が11月2日、地下街ハルネ小田原のうめまる広場で開催された。

 同会所属の行政書士が相続や遺言、不動産関係などの相談に応じるイベント。

 当日について同支部は「3連休の中日の上、米大リーグのワールドシリーズ決勝も重なったためか相談者様は例年より少なめでしたが、皆さま熱心に耳を傾けておられました」と話していた。

 また同支部は毎月小田原、湯河原、開成で、隔月で南足柄で無料相談会を実施している。詳細は「相談 小田原支部」で検索。
白バイのデモ走行を披露(提供)

湘南鴨宮自動車学校 秋晴れで感謝祭 白バイ走行や演奏など

 湘南鴨宮自動車学校(小田原市南鴨宮)でこのほど、「かもじ感謝祭」が開催された。

 地域への感謝と交通安全への願いを込め、同校が教習コースを開放し年に1度行っているイベント。

 当日は約3千人(主催者発表)が同校を訪れ、県警音楽隊の演奏やカラーガード隊の演技などを楽しんだほか、交通安全啓発を目的としたシートベルト衝撃体験や運転シミュレーターのブース、動物ふれあい体験などに列を作った。

 また、県警の白バイデモ走行が行われ、多くの来場者が見学した。

 同校は「今年は天候も良く昨年以上に大勢の方に来場いただき、始めから最後まで大いににぎわった」とイベントを振り返った。
昭和100年にちなんだ公演

活弁と浪曲の共演 12月13日 三の丸ホール

 昭和初期の娯楽であった「活弁」と「浪曲」が楽しめる特別公演が12月13日(土)、小田原三の丸ホールで開催される。開場午後1時15分、開演2時。おだわら浪曲会実行委員会が主催。

 昭和初期の小田原には劇場や映画館が立ち並び、無声映画とともに浪曲が楽しまれていた。今回は昭和100年の節目にちなんだ記念公演。出演は活動弁士・坂本頼光さんと浪曲師・国本はる乃さん。「活動弁士の語りの巧みさや浪曲師の口演のカッコよさをぜひ見て、聞いて、知ってほしい」と主催者。

 チケットは前売一般2800円、ペア5千円、20歳以下1200円。三の丸ホール、平井書店などで販売中。

 (問)同会池田さん【電話】080・3419・1509
講演会のチラシ

「らしく」 生きるには 12月14日 けやきで講演会

 不登校の子どもと親子の支援を行うゆりゆりルーム(香川千代美代表=人物風土記で紹介)が12月14日(日)、小田原市生涯学習センターけやきで特別講演会を開催する。トーキョーコーヒー鴨宮flowers共催。午後1時30分受付、2時開始。

 「自分らしく生きる力を育む」をテーマに、新しい時代を生き抜くヒントについて考える。講師は川崎市子ども夢パークを運営する認定NPO法人「フリースペースたまりば」理事長の西野博之さん。

 講演会後には小田原市内の居場所やスクールの紹介、感想などをグループで考える。香川代表は「子どもたちにより良い地域にするために大人が何をすればよいか一緒に考えましょう」と話す。

 参加費は千円、18歳未満は無料。申し込み・問い合わせはおんもりさん【電話】080・5476・8576。
練習に励む神保さん

マスターズ陸上投てき5種 2年連続で日本新 小田原市の神保さん

 小田原市曽我谷津在住の神保辰男さん(63)が、茨城県でこのほど開催された「第67回茨城マスターズ陸上競技記録会」の投てき五種M60のクラスで日本新記録を樹立し、優勝した。

 投てき五種はハンマー投げ、砲丸投げ、円盤投げ、やり投げ、重量投げの合計点で競う。神保さんは昨年、同大会で日本新記録を達成している。

 小雨の中迎えた大会当日。ハンマー投げ、砲丸投げの記録が振るわず、一時は記録更新を諦めかけたという。しかし「最後までやり切ろう」と切り替え、重量投げでは自己ベストに近い記録を残したほか、やり投げ、円盤投げで挽回。結果発表はシステムトラブルにより翌日に持ち越されたが、ホームページで「NR(日本新記録)」の文字を確認、自身の記録を88点更新した。神保さんは「思わずガッツポーズした」と喜びを語った。

 ミカン農家の仕事に励む傍ら、畑で練習に打ち込む神保さん。今後について「五種目全てで納得のいく記録を目指したい」と抱負を語った。
ウエスト正面に飾られた巨大なモミの木

ダイナシティ 10mの華やかツリー 今年も クリスマス企画も開催

 小田原市中里のダイナシティウエスト1階エントランスにこのほど、華やかなクリスマスツリーが登場した。設置されたのは高さ約10mのモミの木で、きらびやかなオーナメントが施され、来店者のクリスマスムードを高めている。

 本格的なツリーは例年、群馬県嬬恋村から届けられる生木で、今回は同店の25周年を祝う「ありがとうツリー」として設置されている。

 12月6日から21日までの土曜と日曜、23日(火)、24日(水)、25日(木)はクリスマスツリー前で午後5時から「光と音と雪のイルミネーションショー」を開催。ツリーに雪が降り、音や光の幻想的なショーが行われる(観覧無料)。

 また同店ではクリスマスイベントとして、12月25日まで、館内を巡るクイズラリーも実施中。ダイナシティ公式LINEを友だち追加すると参加できる企画で、クイズに答えていくとお菓子のプレゼント(先着)、お買物券が当たる抽選に参加できる。21日(日)にはツリー前でサンタクロースとの撮影会なども行われる。

 クリスマスイベントの詳細などは同店のHPで確認を。
式典の様子

湯河原睦が50周年 記念式典盛大に

 神奈川縣神輿保存會の湯河原睦が50周年を迎え、11月9日にニューウェルシティ湯河原で記念式典を開催した。

 湯河原睦は、五所神社の神輿を担ごうと地元商工観光の若手らが中心となって発足。現在の会員数は約60人で、湯かけまつりややっさまつりなどで渡御を担い、町の祭事には欠かせない存在となっている。また友好団体の神輿渡御に参加するなど、精力的に活動を展開している。

 式典には会員や関係者、議員らが参加し、節目を盛大に祝った。大野和祝会長は関係団体や故冨田幸宏前町長へ感謝を述べ、「若輩者の集まりではあるが、これからも変わらぬお付き合いをお願いしたい」と話した。
作品展のポスター

お堀端画廊 祖母と孫の作品展 革細工と油絵 10日から

 南足柄市在住の真船妙子さん(86)と孫の涼子さん(20)による作品展が12月10日(水)から13日(土)、お堀端画廊(小田原市本町1の1の36)で行われる。午前10時から午後5時まで。入場無料。

 妙子さんによる手彫り、手縫いで作られたレザークラフトやアートステンシルのほか、涼子さんが描いた油絵など100点のオリジナル作品が並ぶ。妙子さんは「孫との作品展は初」と話している。

 問い合わせは真船さん【電話】0465・74・7722。
来賓としてあいさつする遠藤理事長と小田原信和会の鈴木会長(写真右)

新体制で初の定時総会 さがみ信金 小田原信和会

 さがみ信用金庫小田原信和会(鈴木智惠子会長)が11月17日、報徳二宮神社で第38回定時総会を開催し、年間の事業計画や役員選任などの審議を行った。

 同会はさがみ信金の取り引き業者らが会員となり、親睦を図りながら事業の発展を目指す組織。10月に旧板橋支店信和会と統合して初めての総会となった。

 総会ではそれぞれの議案が滞りなく承認。来賓あいさつに立ったさがみ信金の遠藤康弘理事長は同信金の順調な推移に感謝し、「小田原信和会が新体制となり、これまで以上に活性化してもらえたら」と期待を語った。

万年地区青年会連合 力合わせ「しめ縄」奉納 稲から育て地域愛育む

 小田原市の万年地区青年会連合(高橋健太会長)によるしめ縄づくりが、11月30日に松原神社境内で行われた=写真上。

 地域の子どもなど約40人が集まり、早朝に氏神の同神社の掃除を済ませたのち、小田原市栢山の田んぼで稲から育てたはるみ米の藁で奉納するしめ縄を作った。収穫した米約50キログラム分の藁をすき、大人と子どもらが力を合わせてひねり、同神社に奉納する約5メートルのしめ縄に加えて、浜町にある北條稲荷神社と天王社に奉納する3本を完成させた。

 田んぼを提供している志村米穀店(小田原市浜町)の志村成則さんは「藁を一本いっぽんすいて、みんなで力を合わせて藁を撚ったたエネルギーがしめ縄に込められている。こういった米の文化を伝えていけたら」と話した。

 しめ縄は同神社に奉納され、12月28日に取り付けられる予定。人の集まる年末年始の参拝時に、自分たちで作ったしめ縄が飾られているのを見た子どもたちが、喜び誇りに思うことで、地域のことを考え、未来へ気持ちをつなげていってほしいとの思いで同連合が企画したもので、今年で4年目となる。今回は同連合外の氏子町会の親子も参加し、市外の神社の氏子も視察に訪れるなどの広がりを見せた。

 高橋会長は「ほかの氏子にもこういった取り組みが広がり、子どもたちや未来のため、永く続いていくといい」と思いを話した。

ベルマガ通信(Jリーグ湘南ベルマーレ:戦評) クラブが変わる時が来た、のか? 11月30日J1第37節 ホーム湘南1-0清水

 新潟に大勝した前節から3週間、シーズン終盤の熱狂が冷めてしまうインターバルはどうなのだろうか。すでにJ2降格が決まり、山口智監督の退任も発表されていたので、湘南ベルマーレは伸び伸びとしたプレーで、開幕戦以来のホーム完封勝利。連勝を飾った。監督会見もこれまでになく明るく、饒舌だった。いつもこのくらいのしゃべりをして欲しかったのが本音だが。

 そして、この3週間の間にクラブに激震が走った。選手からクラブの営業に転身した島村毅氏の退社・独立の発表を皮切りに、長年クラブを支えて来た眞壁潔会長と、クラブのレジェンド選手でもあった坂本紘司社長の代表取締役退任が発表されたのだ。

 J1に上がって8年、万年J2からのエレベータークラブと揶揄された湘南ベルマーレが長くJ1に留まった功績もさることながら、近年の停滞への責任を追及する声が上がっていたのは事実。

 サポーターの声を聞くと、J2降格、監督交代もあり、経営陣の交代を支持する声もありながら、来季以降の経営体制に不安を覚える声も多い。

 他クラブを見ると、神戸、町田など、カリスマ社長が採算度外視の力を注いだことでの躍進も目に付く。しかし、ベルマーレの規模、親会社の体力、市民クラブの成り立ちなどを踏まえると、不安を覚えるのもやむを得ない話だ。果たして、親会社がクラブ運営に前のめりになって躍進していくのか。それとも規模を縮小して、売却などの道に進むのか。

 J2降格、すでに報道されている実績ある監督の招へい、これらを機に改めて、ベルマーレの反骨心、地域密着なども含めた、着実な一歩を歩むのかを見つめていきたい。

(ベルマガ編集長 有坂玲)