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小田原・箱根・湯河原・真鶴 社会

公開日:2025.12.06

神奈川県
全国初「ペットリエゾン」
小田原市などで先行実施

  • ペットリエゾンのチラシ

 神奈川県は11月19日、ペットの多頭飼育崩壊の未然防止を目的とする訪問型の動物相談支援員「ペットリエゾン」の運用を開始した。全国初となる取り組みで、先行して小田原市と南足柄市で実施する。

 ペットリエゾンは、生活困窮など福祉的な支援を必要とする人のうち、ペットに関する困りごとを抱えるケースを支援する専任の獣医師。県の運用にあたり、昨年多頭飼育崩壊が発生している両市が先行実施自治体に選ばれた。

 両市では、県から一般公募で選ばれた2人の獣医師が週1回活動。地域包括支援センターや社会福祉協議会など福祉関係機関を訪問。ケースワーカーらの相談に対して飼い主への助言を行う。

 この取り組みは、昨年12月の「黒岩知事と当事者が語るオンライン対話」がきっかけ。意見交換で、参加者から「多頭飼育崩壊を防ぐには、福祉と動物の両方に理解のある窓口が必要」との声が上がっていた。

 多頭飼育崩壊とは、犬や猫などのペットが増えすぎ、飼い主の世話が行き届かなくなり、劣悪な飼育環境に陥った状態のこと。環境省のデータによると、生活困窮の人などが陥りやすいと示されている。県内での多頭飼育崩壊の報告数は9月末時点で10件(95頭)と、昨年度を上回っている。

 県によると、来年度以降は対象地域を順次広げていく方針。担当者は「ペットリエゾンが積極的に福祉機関を訪問して困りごとを解消することで、県内の多頭飼育崩壊ゼロを目指していきたい」と話している。

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