中区・西区・南区版【12月11日(木)号】
「石垣マニア」だという市毛さん。城巡りに欠かせない岡城のお守りと城のスタンプ帳を手に

本牧中3年市毛さん 城コンで2年連続受賞 祖先が築城した岡城を研究

 日本城郭協会などが主催する「第24回城の自由研究コンテスト」で、本牧中学校3年の市毛愛理さんが3位となる「ワン・パブリッシング賞」を受賞した。自身の祖先である緒方惟栄(これよし)が築城した岡城を題材にした研究発表で、2年連続の入賞。

 同コンテストには全国の小中学生から201作品の応募があり、20点が入賞した。市毛さんは昨年初めて応募し、優秀賞を受賞。今年は順位を上げ、2年連続の快挙を成し遂げた。

 受賞作のタイトルは「岡城と豊前五城はなぜ築かれた?〜緒方三郎惟栄の真の意図〜」。昨年からテーマを継続して、平安末期から鎌倉初頭の武将・緒方惟栄が築城した大分県の岡城について研究。岡城は源頼朝に追われた義経を助けるため、豊前五城は義経の命により築いたとされる。今年は両城を現地踏査し、惟栄の事績や鎌倉期の歴史も織り交ぜながら30ページの論文にまとめた力作になっている。「2年連続で受賞できてうれしい」と市毛さん。

 入賞作品は12月20・21日にパシフィコ横浜ノース等で行われる「お城EXPO」で展示される。

大河ドラマの主役に

 市毛さんが歴史に興味を持ったのは、小学4年生の時。コロナ禍による休校中、姉の部屋で読んだ歴史マンガがきっかけで、江戸時代の町民文化に魅了されたという。その後、母方の祖母から祖先が岡城の築城者である緒方三郎惟栄であることを聞かされると、一気に城へと興味が移った。

 小4で初めて訪れた広島城から城巡りが本格化し、約6年間で60城以上を訪問。「毎年誕生日プレゼントは『城に連れて行ってほしい』とお願いしている」というほどの熱狂ぶりだ。城の魅力は人物や歴史など「城にまつわるストーリー」だと語る。自宅の部屋には城の絵図や城グッズが飾られ、研究はまさに「推し活」のようだ。

 市毛さんは「今後も研究を続け、惟栄のことをもっと多くの人に知ってもらいたい。夢は惟栄を大河ドラマにすること」と力強く語った。
赤とピンクの看板が印象的な外観(12月5日撮影)

セルテ 58年の歴史に幕 最終営業は12月30日(火)

 開業以来、半世紀を超え関内のランドマークとして親しまれてきた商業施設「セルテ」が12月30日(火)、グランドフィナーレを迎える。今後、建物は解体され、跡地は三菱地所(株)を代表企業とするグループが再開発を進める。2029年度にオフィス・商業施設・住宅を兼ね備えた複合施設が竣工予定。

 セルテは、1967年11月に「横浜センタービル」として開業。伝説のディスコ「カウベル」が入居するなど、ファッションや音楽の発信地として、関内のカルチャーを引っ張ってきた。

 89年に行われた大規模改修工事とともに、名称をセルテに変更。飲食や物販のテナントが多数入る駅前ビルとして58年間営業してきた。現在入居するテナントは閉店を決めたり、移転先を探したりとさまざまだ。

 スポーツカフェ「ヤンキイス」の石野妙子店長は「市役所があって、球場があって、多くのお客様に利用いただいたおかげで47年間続けられた」と感慨深げに話す。ライブバー「ハート&ソウル」の原正行代表は「できた当時は周囲で一軒だけの高い建物で、憧れの場所だった。昭和、平成、現在に至るまでの良い時代を一緒に駆け抜けてきた」と振り返る。

特別企画も

 現在、正面入り口にはメッセージコーナーが。「私の青春を支えてくれました」「長い間お疲れさん!」などのコメントが飾られている。また、歴史を振り返る年表や各時代のチラシなどが展示されたメモリアルコーナーも設けられている。

 最終営業は12月30日の午後4時まで。午後3時30分からは、1階屋外テラスで音楽ライブが行われる。

中区を拠点に活動する「紙芝居文化推進協議会」の会長を務める 長野 ヒデ子さん 鎌倉市在住 84歳

紙芝居に魅せられて

 ○…世代を超えて愛される絵本『おかあさんがおかあさんになった日』や『せとうちたいこさん』シリーズの作者として知られる一方、紙芝居作家として作品を世に出しながら紙芝居文化の地位向上に奮闘してきた。「紙芝居は日本発祥の文化。なのに長年図書館でも絵本は備品、紙芝居は消耗品だと、ずっと下に見られていたんです」。近年は共に大事な文化として広がり、海外からの視察も。「ようやく紙芝居が見直されてきました」と感慨深げに話す。

 ○…書店も図書館もない愛媛県の瀬戸内海を臨む小さな村で生まれ、街頭紙芝居に出会った。子ども心に「同じ紙芝居でも演じる人で違う」と感じたという。結婚後は夫の転勤で全国を転々とする中「家庭文庫」を開設。わが子のために作った絵本が編集者の目に留まり、作家デビュー。紙芝居も作るようになった。子育てが落ちついた40代の頃、横浜に住んでいたことも。当時都筑区の分区記念として立ち上げた市民ミュージカルのメンバーになり、「地域の人とも仲良くなれて楽しかった」と振り返る。

 ○…紙芝居コンクールの審査員として携わる中、自分で物語を作って絵を描き、演じる紙芝居は子どもの創造性や豊かな心を育むと実感。「紙の引き方や声色など演者によって絵が動き出し、作品が観客の方に飛び出していく。生身の声で演じる紙芝居は、人の心にものすごく届くんです」とその魅力を語る。

 ○…長年の夢は、誰もが楽しめる”紙芝居館”を神奈川県内に作ること。「公共の紙芝居館は全国どこにもない。多くの作品を収蔵する資料館や、いつでも演者による紙芝居が見られるような場所をつくりたい」。日本の文化を世界に発信するため、「横浜にできたら」と切に願っている。
商品を紹介する三谷さん(右)と佐藤さん

三本珈琲 横浜の歴史伝える商品を 40周年に向けリニューアル

 西区みなとみらいに本社を構える三本珈琲株式会社(山本聡代表取締役社長)はこのほど、ロングセラー商品「横濱珈琲物語シリーズ」をリニューアルした。12月から同社のオンラインショップなどで、販売を開始した。

 同シリーズは、発売からまもなく40周年を迎える。発売以来、大幅なリニューアルは、初めてだ。

 同シリーズは、開港から続く横浜の歴史をコーヒーの味わいとパッケージで表現した。味わいは「横濱開港ビター」「始まりの喫茶モカ」「開化クラシック」の3種類。同社の三谷真弓子さんによると「横濱開港ビター」は、1859年の横濱開港時代の物語が描かれており、「当時の日本人が感じたであろう味をイメージしました」と深い苦みが広がるブレンドにした。あとの2種類も歴史を想起させる味わいとなっている。

ブック型に

 パッケージは、歴史を物語のように伝えるため、ブック型の個箱に。3冊に分かれており、表紙は、それぞれの物語に合わせて横浜を描いた錦絵をモチーフにデザインされている。箱の前面を開き、内側の点線に沿ってページをめくるように開けると中からドリップコーヒー(1箱4パック入り)が取り出せる。

 デザインを担当した同社の佐藤陽子さんは「より歴史に興味をもってほしくて、ブック型にしました。横浜市歌の一節も入れているんですよ」と紹介する。

 同商品は、3箱セット(本体価格2000円)と各種2箱ずつ入り、木目調の本棚をイメージした6箱セットのギフトボックス(同4000円)の2種類で販売している。

 商品の詳細は同社ウェブサイト(https://www.mmc-coffee.co.jp/)へ。
「EnnPath」紹介サイトの画面

横浜市医師会の医療求人ポータルサイト「EnnPath(エンパス)」 来年1月の本格稼働に向け、紹介ページを公開

 横浜市医師会(戸塚武和会長)は、市内の医療人材不足の軽減と医療提供体制の安定化を目的とした医療人材確保・育成支援事業の一環として、求人求職ポータルサイト「EnnPath(エンパス)」を開発している。その本格稼働に先駆け、11月27日に紹介ページを公開した 。

 EnnPathでは横浜市内の医療求人情報に加え、看護師の復職支援などブランクのある人に向けた研修情報も掲載される予定だ。年明け1月下旬頃の本格稼働を予定しており、現在公開されている紹介ページから、名前と希望職種、メールアドレスを入力して事前登録を行うと、最新情報をいち早く受け取ることができる。

 同会では「自分の理想の働き方や生き方を叶える”縁”を見つけるサイトとして、エンパスを開発しています。ぜひ事前登録をしていただければ」と呼びかけている。

 EnnPathの紹介ページはhttps://ennpath.jp
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商品発表会でビールを手に関係者ら

崎陽軒「シウマイ弁当に入れなかったごはん」がビールに 横浜ビールと共同開発 12月11日から数量限定販売

 ”日本一売れている駅弁”といわれる「シウマイ弁当」の食品ロスを活用したクラフトビールが誕生-。

 崎陽軒=西区=は横浜ビール醸造所=中区=と共同開発し、同社初のオリジナルビールとなる「YOKOHAMA RICE LAGER (横濱ライスラガー)」を12月11日(木)から数量限定で販売する 。

 同ビールは、シウマイ弁当の製造過程で量が少ない、形が崩れたなどの理由で規格外となって製品に使用されなかったごはんを、麦芽(モルト)とともに使用して醸造 。さらに、シウマイに合うお茶として同社で販売されている「崎陽軒のお茶」の茶葉で香りづけをした。すっきり軽やかな飲み心地のライスラガーで、シウマイとの相性も抜群だ。

 9日に行われた商品のお披露目会で、崎陽軒の取締役マーケティング本部長の加藤由紀子さんは「横浜を盛り上げていきたいと考えている企業同士のコラボレーション。新しい横浜の名物になれば」と期待。また、横浜ビール醸造所常務執行役員の田口久司さんは「横浜の食とビールをつなぎ合わせる良い機会になった。新しい価値を創り上げることができて、うれしく思う」と語った。同社でライスビールや茶葉を使用したビールを醸造するのは初めてだという。

 瓶ビールでの販売で、価格は1本770円(330ミリリットル)。限定約2000本。販売は、酒類販売業免許を持つ崎陽軒のロードサイド店やオンラインストアなどのほか、崎陽軒のレストラン「亜利巴″巴″」や「嘉宮」などイートインのある店舗ではメニューとして提供される(小売販売なし)。なお、横浜ビール本店レストラン「UMAYA」では、樽生の提供も行う。
受賞した児童たち=提供

税の標語 平沼小高橋さんが署長賞 中・西区内で1009点応募

 平沼小学校=西区平沼=6年生の高橋一粋さんの作品「税金は 社会を回す 鍵となる」が、横浜中間税会(六川勝仁会長)による「税の標語」で最優秀となる横浜中税務署長賞に選ばれた。中区・西区の小中学校20校が参加し、全1009点の応募があった。

 同会は、消費税などの間接税の正しいあり方を考える団体。小中学生に税について考えてもらおうと出前授業を実施している。標語は、主に出前授業を受けた児童・生徒から募集した。

 受賞作は、全4作品。間税会優秀賞は、熊安凜さん、森遼仁さん、柴田篤希さんで全員が平沼小6年だった。

 11月26日には、同小学校で表彰贈呈式が行われた。六川会長や高盛洋明横浜中税務署長が出席し、受賞者一人ひとりに表彰状を贈った。寺岡徹校長は「このような機会はなかなかない。大変うれしく思う」と感想を話した。
過去の展示会の様子(提供)

手作り紙芝居コンクール 約300作品が一堂に 12月13・14日に展示会

 手作り紙芝居コンクールの作品展示会が12月13日(土)・14日(日)、神奈川県立青少年センター=西区紅葉ケ丘=で行われる。入場無料。10時〜16時(14日は15時)。

 今回国内外から集まった応募作品は293点。審査を通過した15点の中から、14日に行われる公開実演審査会(満席のため観覧は不可)で大賞などが決まる。会場では全作品を手に取って見ることや、作者に向けてメッセージを書くことができる。13日は、入賞者以外の実演会(10時30分〜)や審査員が公開アドバイスを行う「紙芝居クリニック」(13時〜)も。

 主催の紙芝居文化推進協議会で会長を務める長野ヒデ子さん(84)=今号人物風土記=は、「今年は戦後80年で戦争や平和を題材にした作品も多く見られた。手作りの紙芝居の魅力を再発見してほしい」と話している。



 同コンクールは神奈川県立図書館が全国に先駆け、1980年にスタート。次世代に紙芝居を繋ぐため2000年に市民や行政、企業らで紙芝居文化推進協議会を発足し、活動を引き継いだ。以降年に一度コンクールを開催するほか、保育園や高齢者施設へ出張紙芝居を行っている。

 同会では応募作品を全て「宝」として保管していたが、膨大な数となり現在は会員の自宅も使いながら保管。拠点にしていた関内セルテの閉館に伴う移転で1月から家賃も増加し、収蔵場所の確保が喫緊の課題になっているという。会の詳細・問合せはHPか【携帯電話】080・5504・6168
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自治会町内会活動の参考になる話題を紹介した「横浜デジタル版」12月号
タウンニュース社からお知らせ
自治会町内会活動の参考になる話題を紹介した「横浜デジタル版」12月号
横浜市が今年度から運用を始めた地域活動団体のためのポータルサイト「よこむすび」や70年前の地域の様子をジオラマで再現した鶴見区の町内会や地域防災拠点の訓練にドロ... (続きを読む)

観覧無料 エコ半紙で書道展 13日〜15日、ぴおシティ内で

 桜木町駅前ぴおシティ3階のゴールデンギャラリーで12月13日(土)から15日(月)まで、「第43回書道コンクール」作品発表展覧会が開催される。

 今年の応募数は、子どもから大人まで2210点。会場には横浜市教育委員会賞などの入選作品約60点をはじめ、全作品が一堂に展示される。

 同コンクールは、SDGsが提唱される以前の2010年から環境に配慮し、使用済みの半紙を再生したエコ半紙「未来箋(せん)」を指定用紙にしているという。

 観覧無料、午前10時から午後6時(最終日3時)まで。

 主催の桜木町ぴおシティ商店会(平出揚治会長)は、「12月25日まで館内では、抽選会やワゴンセールが楽しめるクリスマスセールを開催しています。書道展とあわせてぜひお越しください」と話している。

 書道展に関する問合せは、ゴールデン文具【電話】045・201・7118まで。
(左から)山下社長、高橋会長、松澤会長、永井中区長

江戸清 地域福祉に寄付 26回目、「今後も継続を」

 横浜中華街の「ブタまん」で知られる(株)江戸清の高橋伸昌会長や山下裕大社長らが12月2日に中区役所を訪れ、善意銀行に20万円を寄付した。善意銀行はボランティア活動や障害者支援活動に配分する基金で各区の社会福祉協議会が管理し、地域福祉に生かされている。同社の寄付は今年で26回目。

 善意銀行の窓口となる中区社協の松澤秀夫会長は、助成を希望する企業・団体は増加傾向にあるといい、「寄付の継続は大変ありがたい」と感謝を述べた。高橋会長は「地域に生かされている企業として地域貢献は使命。継続は力なので続けていきたい」と応じた。
献花する参列者たち(提供写真)

根岸外国人墓地で墓前祭 ドイツ武官ら100人参列

 根岸外国人墓地=中区仲尾台=で11月22日、ドイツ大使館武官室主催による墓前祭が行われ、近隣の立野小と仲尾台中、望洋自治会、横浜山手LC(ライオンズクラブ)などの有志約100人が参加した。

 この墓地には1942年に横浜港で発生したドイツ軍艦爆発事故で亡くなった水兵ら61人をはじめ、関東大震災や戦争で亡くなった外国人が1200人以上埋葬されているといわれる。

 当日はドイツ大使館武官らも参列し、仲尾台中吹奏楽部による追悼演奏の中、献花が行われた。日本側の参加者を代表して横浜日独協会の大堀聰さんは「今年の開催もひとえに地元の皆様のおかげ」と謝辞を述べた。
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優勝したメンバー=同校提供

女子ソフトボール 南が丘中が県大会で初V 夏の大会経て急成長

 南が丘中学校=南区別所=の女子ソフトボール部は11月22日、神奈川県中学校新人ソフトボール大会で浜須賀中学校=茅ヶ崎市=を下し、初優勝を果たした。3月に行われる関東大会の切符を手にした。

 飛躍の理由は、夏の大会にあった。市大会でベスト4に入り、続く県大会で準優勝。初体験となった関東大会では、初戦で全国大会の常連校・東海大菅生中=東京都=と対戦した。日本代表のピッチャーを擁し圧倒的な力の差がある相手に0対10でコールド負け。原昌輝監督は新チームが始動した時、「あの負け試合にも意味があるのでは。経験を生かしてレベルアップしていこう」と心に誓った。

市大会全試合コールド勝ち

 9月から始まった横浜地区予選大会。内野手は夏の大会を経験した選手が多く、安定した守備でチームを支えた。原監督も「守備のレベルは高い」と信頼を寄せる。それまで、公式戦でほとんど投げたことがなかったピッチャーの成宮桃花さん(2年)も試合を重ねるごとに成長。全試合で1点も失うことなくコールド勝ちで優勝した。

 続く県大会でも順調に勝ち進んだが、特に苦戦したのが萩園中=茅ヶ崎市=との準決勝だった。「5回まで打てなくて、不安だった」と遊撃手の須藤凜奈さん(同)。2対1で迎えた最終回、満塁の場面でタイムリーが出て3点を追加し逃げ切った。

 横浜高校野球部出身の原監督は「当たり前の基本をしっかりやる」ことを徹底してきた。ソフトボールを「確率のスポーツ」といい、カバーや声がけなど100%できることを積み重ねることで、勝率を上げる。主将の向原葉菜さん(同)は、「夏の関東大会は初戦敗退で悔いが残った。3月の関東では、成長させてくれた先輩や先生の期待に応えられるように頑張りたい」と話した。
来場を呼びかける藤本さん、佐藤さん、鯉沼さん(右から)

横浜緑ケ丘高校OBOG吹奏楽団 世代超えて奏でる 28日に定期演奏会

 中区本牧緑ケ丘にある横浜緑ケ丘高校のOBOGによる吹奏楽団の「第3回定期演奏会」が12月28日(日)の午後1時30分から、磯子公会堂=磯子区=で開催される。

 同楽団は、昨年6月に団長の佐藤颯さん(22)を中心に発足した。高校2年時の演奏会がコロナ禍で中止になってしまった佐藤さん。2023年12月に、当時の3学年が集まり演奏会をやり直したところ「このまま終わるのは名残惜しい」との声が上がった。

 いっそ、幅広い世代のOBOGにも参加してもらおうと少しずつ呼びかけ、今では60代から高校卒業したばかりの年代まで、約45人のメンバーで活動する。

 半年に1回開催している定期演奏会のほかに、中区民まつりなどのイベントにも出演。隔週日曜日に集まり、練習を行っている。

 藤本聖子さん(63)は、SNSで活動を知り参加するように。「若い子から元気をもらっている」と目尻を下げる。鯉沼美南さん(21)は「年が離れていても同じ学校だったんだと感じることがある」と話す。

 時代はそれぞれだが、同じ学校の、同じ部活で学生時代を過ごしたメンバーだからこその結束力が、演奏にも生かされている。

 今回の演奏会のテーマは「世界旅行」。『ニュー・ロンドン・ピクチャ―ズ』をはじめ、さまざまな地域の音楽が演奏される。入場無料で自由席。問い合わせは【メール】ryokkoobogwind@gmail.comへ。
現在の大通り公園(12月5日撮影)

大通り公園 再整備プラン策定 市民意見を受け

 横浜市はこのほど、6月12日から7月18日にかけて行われた市民意見募集を踏まえた「大通り公園リニューアルプラン」の策定を発表した。

 プランでは「一駅分、二駅分歩いて楽しい、多彩な魅力あふれる公園」を目指す姿とする。都心臨海部の回遊性向上や、公園を洗練されたデザインに再構築し、さらなる魅力向上を図る。

 意見募集では、148件の意見が集まった。当初の案に対して、市民からは、夏の暑さ対策や防災拠点としての利用、夜間でも安全・安心に利用できるようにしてほしいという声があり、プランに追記された。

 策定にあたり、大通り公園水の広場愛護会や近隣の連合町内会、商店街などからも意見を募った。市担当者は「全長約1・2Kmにおよび、隣接する地域もいろいろな顔を持つ。それを踏まえ、多彩な魅力あふれる公園にしていく」と話す。

 今後、プランをもとに設計・工事を進めていく。JR関内駅側の区域は、三井不動産(株)を代表企業とする4社が飲食店やイベント広場、子どもが遊べるプレイグラウンドなどの整備を進めており、2027年に開園予定。市が整備する残りの区域を含めた全体のリニューアル完了は、28年を予定している。
空家法・空家条例に基づく市の対応フロー

横浜市 空き家の相談窓口強化 早期対応・改善目指す

 「空き家予備軍」となる団塊の世代が全員後期高齢者となり、顕著になる空き家問題。横浜市は空き家の近隣住民から相談を受け付けるコールセンターを12月26日まで試験的に開設するなど相談窓口の強化を進めている。

 総務省の住宅・土地統計調査(2023年)によると、横浜市内の利用目的のない一戸建ての空き家は約1万9千戸。13年〜23年の10年間で件数自体は減少傾向にある一方、「空き家予備軍」と言われる戸建てに住む高齢者のみの世帯は増加傾向で、23年時点で19万2800世帯と、居住中の戸建て全体の約3割を占める。横浜市では国の「空家法」にあわせて昨年3月に改定した「第3期横浜市空家等対策計画」に基づき、空き家対策に取り組んでいる。

 また空き家の近隣住民からの相談件数も増加。これまで各区役所の担当課で受けてきたが、職員の業務効率化や正確な空き家情報を把握するため、今年8月から「近隣の空家等に関する受付コールセンター」(【電話】03・4476・8043)を民間企業に委託し、モデル実施。12月26日までの期間限定で開設している。壁や屋根の破損、樹木の繁茂、ごみや害虫の被害など、11月までの4カ月で約190件の相談が寄せられた。

倒壊の危険も

 相談受付後は、現場調査や所有者調査を行い、倒壊や保全上の危険が生じる「特定空家」に関しては所有者に助言・指導を行う。市では近年40〜50件/年のペースで、24年度末まで累計447件の特定空家を認定。行政指導により半数以上が改善されたが、登記がない等所有者不明の空き家への対応は課題だという。「空き家は早期対応が重要。放置する期間が長いほど売りづらくなり深刻化する」と市の担当者は話す。

 市では空き家所有者からの相談体制として、総合窓口や専門家団体による相談のほか、相談から売却までワンストップで伴走支援する窓口を民間企業に委託し、年度内に開設する予定だという。

横浜市 出生手続きをスマホで アプリで来庁不要に

 横浜市は、出生届などの出生手続きをオンラインで完結させる「出生手続トータルパッケージ」を12月から開始した。スマートフォンで横浜市子育て応援アプリ「パマトコ」に登録することで利用できる。

 子どもの出生時、必要な手続きを掲載したページを同アプリ内に作成。出生届だけでなく、小児医療証の申請や児童手当の認定請求・額改定請求、出生連絡票の提出などが全て来庁せずに手続きができる。また、国民健康保険の加入届の提出なども可能になった。

 同アプリには、出産予定日などの情報を登録すると、必要となる手続きをメールで知らせたり、リスト化できるなど申請をサポートする機能も実装した。

 市の担当者は「市民の出生手続きの負担を軽くしたく、来庁不要で完結できるようにした。ゆとりを持ってお手続きいただければ」と話す。
表彰状とトロフィーを手にするメンバー=提供

鷺竹クラブ少年野球部 中区卒業記念大会で優勝 特別延長の激闘制す

 中区の軟式野球チーム・鷺竹クラブ少年野球部が、11月16日に海釣りグラウンドで行われた「2025横浜環境保全杯 第18回中区少年野球連盟主催卒業記念大会」で4年ぶりに優勝した。

 9チームが出場した同大会。鷺竹クラブは決勝で山手メイツと対戦した。初回に2点を先制したものの、相手の粘り強い攻撃で追いつかれた。その後は両チーム一歩も引かず、試合は特別延長に。相手の鋭いレフトライナーをダイビングキャッチで掴みピンチを凌いだその裏、追い込まれながらもサヨナラヒットを放ち、3対2で激闘を制した。

 加藤広昭監督は「6年生最後の区大会で”魂の勝利”を見せてくれた。最後まで諦めず戦う姿は頼もしく、胸が熱くなった」と選手を称えた。

 キャプテンの上田瀬凪さん(小6)は「鷺竹の強みは仲がいいこと。みんなの絆で勝ち取れた優勝」、副キャプテンの南部一太さん(同)は「監督が試合前に必ず言っていた『元気』を忘れずに最後まで試合をし、優勝できて最高だった」と喜びを口にした。

記念のロゴ入り収集車

 優勝を記念して、協賛する横浜環境保全(株)=中区山下町=は、鷺竹クラブのロゴステッカーを貼付したごみ収集車でのごみの回収を1年間行う。
公園に並んだキャンドル(7日)

蒔田公園に広がる2千個の光 アート企画「光のぷろむなぁど」

 光のアートイベント「光のぷろむなぁど」が12月6、7日に南区の蒔田公園で行われた。

 市民団体「大岡川アートプロジェクト実行委員会」が主催し、2日間で約2500人(主催者発表)が来場した。

 ろうそくやLED電球を入れたペットボトル約2千個が並び、公園中央に「光の遊歩道」が広がった。

 親水広場に設けられたステージでは、蒔田中や共進中の吹奏楽部などの演奏があり、多くの人が音楽と光を同時に楽しんだ。ほかに、日枝小からは4クラスが参加し、学習の成果を発表した。

 同実行委員会は「子どもに活動の場を提供できて良かった。今後も人と地域のつながりを作りたい」と話した。

横浜市職員に冬のボーナス支給 平均105万1320円

 横浜市の職員に12月10日、冬の期末・勤勉手当(ボーナス)が支給される。

 対象は4万3275人、平均年齢は41・4歳。支給総額は約454億9千万円。平均支給額は105万1320円(前年比3万4420円増)。支給月数は2・35月。

 市長や市会議員などの特別職への支給額は次の通り。▽市長450万9180円▽副市長362万3700円▽教育長265万800円▽市会議長332万4780円▽副議長299万2020円▽議員268万7460円

南公会堂 合唱団「サウスクワイア」を結成 団員を募集中

 南公会堂はこのほど、新たな合唱団「サウスクワイア」を結成した。現在、団員を募集中。

 指揮・指導者は、横浜少年少女合唱団の指揮者を務める飯田聖美さん。活動日は水曜日(午後6時30分〜8時30分)と土曜日(午前9時30分〜11時30分)の月2回。南公会堂のリハーサル室で行う。発表の場を年1回設ける予定。月謝は月2000円で、同合唱団では、女性20人、男性10人を募集する(定員になり次第締切)。未経験者歓迎。同合唱団への参加や問い合わせは、南公会堂【電話】045・341・1261へ。
会場のイメージ(国際園芸博覧会協会提供)

国際園芸博覧会、前売券は4900円 来年3月販売開始へ

 2027年3月に開幕する「GREEN×EXPO 2027」(国際園芸博覧会)の入場券価格が12月5日に決まり、1日入場券の前売券は4900円になることが主催の国際園芸博覧会協会から発表された。

 来年3月から開幕前まで販売予定の前売券は、18歳以上の大人が4900円、12〜17歳が3000円、4〜11歳が1400円とされた。会期中に販売される入場券は前売券より100〜600円高く設定されている。

 午後5時以降に入場可能な「夜間券」は3500円、会期中何度でも入場できる「通期パス」は2万8000円、7〜8月限定で何度でも入場できる「夏パス」は1万2000円(いずれも大人の価格)。紙の入場券の場合は、別途100円が必要になるという。

 同博覧会は27年3月19日から9月26日まで、旧上瀬谷通信施設で開催される。
ランドマークタワーを背景にベルトと大会ポスターを手にする田中選手

プロレス 「ZERO1」が12月20日にラジアントホール大会 「弾丸戦士」田中将斗選手が意気込み

 プロレス団体「ZERO1」が12月20日(土)午後4時から横浜ラジアントホール=中区長者町=で大会を行う。大会に出場する田中将斗選手(52)に意気込みを聞いた。

 ZERO1は田中選手と長くタッグを組んでいた大谷晋二郎さんが中心となってきた団体。大谷さんの思いから、「いじめ撲滅」を訴えてチャリティーイベントを開催するなどしてきた。

 田中選手は大仁田厚さんが率いた「FMW」でレスラー人生をスタートし、闘志あふれるファイトスタイルで「弾丸戦士」の異名がある。ZERO1について、「気持ちを出すプロレスが特長で、泥臭さではほかの団体に負けない」と胸を張る。団体では4月に復活したハヤブサ選手が注目を集めており、「ハヤブサは見た目が華やか。横浜で見られるのは初めてなので、楽しみにしてほしい」という。

ナンバー1タッグ決定戦

 今大会では10チームによってナンバー1タッグチームを決める「風林火山タッグトーナメント」が行われる。トーナメントは5日に開幕。リーグ戦時代を含め、過去に3度の優勝経験がある田中選手のタッグパートナーは現時点で「X」とされており、明らかにされていないが、「みんなが度肝を抜く人」とヒントを出す。

 現在、同団体の世界ヘビー級王座を保持する田中選手は「常にリング上では100%の力を発揮できるよう、練習を積んでいる」と50代の今も一線で活躍する。横浜はFMW時代に旧横浜文化体育館(現・横浜BUNTAI)で激戦を繰り広げた場所。「きれいな街という印象が強い」と語り、今大会会場のラジアントホールは「お客さんの盛り上がりも大きく、やりやすい場所」という。群雄割拠のプロレス界で「来てもらえれば、楽しんでもらう自信がある」といい、横浜で全力ファイトを見せる。

 ラジアントホール大会に5組10人を招待。希望者はメールに〒住所、氏名、年齢を明記し、件名を「ZERO1」として編集室(yoko-d@townnews.co.jp)へ。12月8日(月)着分有効。
会見に臨む山中市長

山中市長、国の重点支援交付金「全体像待ち」 食料品支援の実施も検討

 政府が経済対策として、自治体に交付する「重点支援地方交付金」について、横浜市の山中竹春市長は12月3日の定例会見で「事業の設計に必要な情報を集めている」とし、国からの情報を待っている段階との認識を示した。

 同交付金は、自治体が自由に使い道を決められるもので、国は2兆円の予算を計上している。このうち、4千億円分は食料品高騰に対応するもので、「おこめ券」の配布などを促している。

 会見で山中市長は「(交付)額がいくらになるか示されておらず、事業の設計に必要な情報を集めている。食料品支援の実施も検討中」とし、「早く全体像が明らかになってほしい」と述べた。「市民、事業者により広く、効果的に届く事業が必要」と語り、国から詳細な情報を得られ次第、検討を進めるとした。
横浜市役所(資料写真)

小児医療費無償化 来年6月から対象を18歳までに拡充 市会で山中市長が表明

 横浜市は小児医療費無償化の対象を2026年6月から18歳までに拡充する方針を示した。12月4日の市会本会議で山中竹春市長が明らかにした。

 本会議では、12月補正予算案に関する質疑があり、自民党の小松範昭市議(神奈川区選出)の質問に山中市長が「一日でも早い実現を目指す」と答えた。予算案では18歳まで拡充するための準備経費として、5千万円が計上されている。

 現在、市の無償化対象は中学3年生までだが、県内の政令市以外はすでに18歳までとなっており、市会や市民から対象年齢の引き上げを求める声が上がっていた。
集会であいさつする菅氏

菅元首相が退任後初の回顧録 中区で出版記念集会

 菅義偉衆議院議員(神奈川2区)が首相退任後初となる回顧録「菅義偉 官邸の決断」(ダイヤモンド社)を出版したことを記念する集会が12月4日、ロイヤルホールヨコハマ=中区=で行われ、支援者など約800人(主催者発表)が集まった。

 著書は「週刊ダイヤモンド」で連載したコラムに書き下ろしも加えられている。菅氏が官房長官、首相として対応した新型コロナウイルスや東京五輪、携帯電話料金の値下げなどの意思決定がプロセスとともに記されている。

 集会で菅氏は、この日講演したイギリス人経営者のデービッド・アトキンソン氏を紹介しつつ、「アトキンソンさんが言っていた通り、日本に外国人観光客が増えた」とインバウンド政策が進んだ成果について述べた。