さがみはら中央区版【5月7日(木)号】

相模原市 歯科健診18歳からに 検査内容年齢に応じ変更

 口腔内の健康維持と市民のかかりつけの歯科医を持つきっかけとして市が行う「成人歯科健康診査」の対象年齢が今年4月から変更になった。18歳から39歳が新たに加えられ、年齢に応じた検査項目も見直された。妊婦も新たに対象となり無料で利用ができる。

 健康増進法に基づき、各市区町村で歯周疾患検診として行われており、市では「お口の健康診査」と呼ばれている。市内在住であれば500円で受診することができ、虫歯や歯周病の状況、かみ合わせや歯並び、歯石の有無などを診てもらえる。クリーニングや歯石除去などの治療は含まれない。

若年層の歯周病疾患増を受け

 市は昨年度まで受診の対象年齢を国の制度に基づき、40歳から80歳として実施してきた。そのような中、若年層の歯周疾患が増加傾向にあることを受け、2024年度に国が20代と30代にも対象を拡大。市も追従する形で、今年4月から対象年齢の幅を18歳からに拡げた。

オーラルフレイル予防に

 対象者の拡大に伴い検査内容の見直しも行われた。50歳から60歳の人は通常の歯周病健診に加え、オーラルフレイル健診が行われ、口腔機能の些細な衰えの早期発見を目指す。

 61歳から80歳の人はむし歯や歯周病の検査は行わず、口腔機能チェックのみを行う。かむ力や舌口唇運動機能の検査、嚥下機能の確認など、自身では見落としてしまう変化の早期発見とその後の治療への移行を目的としている。市健康増進課副主幹で歯科医師でもある上重寛幸さんは「1年以上歯科医院にかかっていない人にこの機会を利用してもらい、かかりつけ医を見つけ定期受診、メンテナンスを行うきっかけにしてもらいたい」と話す。

妊娠中のリスクに備え

 市が実施する歯科健診としてこの度初めて、妊婦も対象となった。妊娠中はホルモンバランスの変化により歯周病になるリスクが高く、妊娠中の歯科健診の必要性は高いという。

 市内で妊婦の歯科健診を受け入れ、助産師も常駐している「やました歯科医院」(鹿沼台)の岩城綾香マネージャーは「生まれてくる赤ちゃんのためにもこの機会を使って一度受診してもらえれば」と呼び掛けている。妊婦は母子手帳と併せて交付される受診券で無料で受診することができる。

 医療機関で受診するためには電話、はがきもしくはウェブから受診券の送付申請が必要。問い合わせは市コールセンター【電話】042・770・7777へ。

塗装作業のイメージ(写真は相模原塗装協同組合が過去に公園の遊具の塗装を無償で行ったときのもの)

石油不足 塗装業などに打撃 シンナー類仕入れ困難

 中東情勢による石油の供給不足は相模原市内の事業者にも影響を与えている。先行きが見通せない中、相模原商工会議所には資金繰りに関する相談も寄せられているという。既に大きな打撃を受けている塗装業やその他の業種に話を聞いた。(4月24日起稿)

 2月28日にアメリカとイスラエルがイランを先制攻撃して以降、石油の供給不足が続いている。日本は原油の9割以上を中東に依存しており、国は備蓄石油の放出などで対応を進めている。

 石油はガソリンなどの燃料としてだけでなく、石油製品の一つ「ナフサ」から作られるあらゆる化学製品の形で日常生活に深く関わっている。プラスチックや合成繊維、塗料、合成洗剤など、石油から生み出される製品は多岐にわたる。

 相模原商工会議所には既に市内事業者から相談が寄せられており、4月に入ってからは相談の1〜2割ほどが中東情勢に関連した資金繰りについてのものという。石油不足が長期化するかどうか不透明な状況下で、市内事業者の中にはさまざまな支援制度の情報を集める動きがあるようだ。

 担当者は「物価が上がり、物流が止まれば消費者のマインドも冷え込む。石油は影響の範囲が広いので、長期化すれば景気への悪影響も大きくなるのでは」と話す。

「全く分からない」

 塗装業者は塗料を希釈する「シンナー」などの値上がり、仕入れ困難により大きな打撃を受けている。相模原塗装協同組合の市村努理事長は「シンナー類に関しては値上げどころか入荷してこない」と話す。溶剤の塗料は20〜30%値上げなどの情報が届いているという。

 取材した4月21日時点で組合員の受注ストップの話は聞いていないというが、「材料が入ってこないので現場がストップする懸念はある。この状況が続いていく、もしくは悪化していくのであれば、塗装業のみを続けていくのは厳しいという(組合員の)声もある」と話す。コロナ禍に実施されていたような助成金の設立を希望する組合員もいるという。

 今後の市民への影響については「全く分からないというのが本音。現場の停止が一番怖い。材料の高騰が続けば価格に反映させていかなければならないので、需要の低下も懸念される。工期が延びたり見積もりの見直しが必要になったりする可能性もある」と言う。

 相模原市内には製造業者も多い。ある事業者では機械を動かすための油を月4千リットル消費しており、「6月以降の油の確保は不透明」と話す(4月20日時点)。

 医療用品も衛生面から使い捨てする物が多く、心配の声が上がっている。市内のある病院の職員は「医療用グローブが値上がりしており、入荷の制限がかかりそう」と話す(4月21日時点)。

市など相談受け付け

 市や関係機関は中東情勢などに影響を受けている市内中小企業を対象に、資金繰りや経営課題などに関する相談を受け付けている。融資制度に関する相談は産業支援・雇用対策課【電話】042・769・9255へ。経営全般に関する相談は(公財)相模原市産業振興財団や商工会議所、各商工会、(公財)神奈川産業振興センター経営総合相談課へ。

女子3人制プロバスケチーム、相模原WIND WINGSで今季からプレーする 東方(とうぼう) 彩里(あり)さん 南区在住 21歳


挑戦で育む情熱、原動力に

 ○…156センチメートルの小柄な体格を生かしたスピードが武器。「ドライブで切り込み、チームを波に乗せていきたい」と抱負を語る。加入して3月末に麻溝台へ移住したばかり。新天地の印象を「温かくて住みやすい街」と喜ぶ。合流したチームについて「一人一人が本当にバスケが好きなのが伝わってくる。明るく、それでいて練習への姿勢は真面目」と、期待が高まる。

 ○…長野県出身。姉の影響で小学2年生でバスケを始めた。身長の低さを強みにするため、食事や筋トレで当たり負けをしない体を作り上げた。県のバスケ強豪高校に進みレギュラーで活躍。しかし進学した短大時代は控えに回り挫折を味わった。バスケから気持ちが離れ就職に焦りを感じていたときふと、以前後輩から誘われた3人制バスケを思い出した。地元でプロチームを探し、すぐにトライアウトを受けた。3人制は未経験。だが「攻守の切り替えが楽しい。すごく合っている」と、見事はまった。

 ○…春からスポンサー企業である文房具店で働きながら、練習に励む。販売員やSNS発信の業務担当で「SNSは好き」と笑顔で語る。大学生活を送った埼玉や相模原と新天地での生活は慣れているかと思えば「人見知り」な一面もある。「とりあえずやってみる」と、挑戦して道を開いてきた。

 ○…今回、移籍を後押ししたのは前所属のチームメイトだった。「バスケに対する熱意、仲間や応援してくれる人への愛情が深い。前のチームだったからバスケを続けてこれた」と語る。だからこそ受けた応援を力に、今度は勇気づける側になりたい。「試合を見に来た人が『明日もがんばろう』と活力になるようなプレーをしていきたい」と力強く語った。

観測に用いられた機器

セミは都市では夜も鳴く? 都立大や玉川大らグループが調査

 東京都立大学大学院の大澤剛士准教授や学生、麻布大学の新田梢助教、玉川大学・関川清広教授らの研究グループが先ごろ、セミが都市域では鳴く時間を変化させていることを確認。研究成果を英文誌上で発表した。

 2024年6月下旬から8月末にかけて、町田、八王子両市や相模原市の計6地点(都市域3地点、緑地域3地点)で自動録音装置を用いて調査したもので、6種のセミ(ニイニイゼミ・アブラゼミ・ミンミンゼミ・ヒグラシ・クマゼミ・ツクツクボウシ)を確認。種によって初鳴きの時期や鳴く時間帯に違いがあることが判明する一方で、アブラゼミとニイニイゼミは夜間光(夜間照明)のない緑地域では昼間のみ鳴き、光がある都市域では夜間にも鳴き声が記録されたという。

 研究グループは「それ以外のセミは調査地にかかわらず夜間の鳴き声はほとんど確認されなかった。セミ類の都市化に対する感受性が種ごとに異なることを示唆する結果。都市化はセミの分布だけでなく、いつ鳴くかという行動の時間帯にも影響を及ぼしている可能性がある」と分析する。都市の夜間照明や高温化が昆虫の活動リズムに影響を与える可能性が示されたことに対しては、「セミの鳴き声は単なる『夏の風物詩』ではなく、都市化に伴う生態系の変化を映し出す指標の1つになり得ることが分かった」としている。

江戸時代を再現する大名行列(写真は過去開催時・相模原市提供)

相模原市  小原宿本陣祭を後世に CF型ふるさと納税を実施

 江戸時代に参勤交代の拠点として栄え、現在も当時の面影を色濃く残す県指定重要文化財「小原宿本陣」(緑区小原)の歴史を未来へつなごうと、相模原市が現在、クラウドファンディング(CF)型ふるさと納税を実施している。毎年11月3日に行われている「甲州街道小原宿本陣祭」の継続開催を支援するもので、目標金額は100万円。受付期間は7月12日(日)まで。

30回目の節目

 地域の誇りとして親しまれる小原宿本陣祭は、今年30回目の節目を迎える。当日は松田町とコラボした大名行列や本陣太鼓の演舞、鉄砲隊演武などが披露されるほか、記念花火の打ち上げも予定されている。寄付金は本陣祭の運営費などに充てられる。

使い道で寄付

 CF型ふるさと納税は、自治体や返礼品から寄付先を選ぶ従来のふるさと納税と異なり、寄付の使い道から寄付先を選ぶ仕組み。市民でも申し込みが可能(個人のみ)で、通常のふるさと納税と同様に住民税控除などの対象になるため、市民が自治体の課題解決に意思を反映させることができる。相模原市では2024年から実施されている。

 市ふるさと納税推進室の担当者は「30回目の節目に向けて、市内外問わずプロジェクトに共感していただける方に協力していただけたら」と呼び掛けている。

 寄付金控除を受けるためには確定申告やワンストップ特例申請が必要。返礼品の贈呈はない。詳しい内容や申し込み方法は市のHPまたは「ふるさとチョイス(https://www.furusato-tax.jp/gcf/)」内のプロジェクトページへ。

過去開催時の様子(市提供)

民生委員ら活動紹介 12日パネル展 欠員改善へ

 民生委員や児童委員の活動を紹介するパネル展が、5月12日(火)の「民生委員・児童委員の日」に合わせて市内各所で開催されている。

 民生委員・児童委員の担い手不足は相模原市でも課題となっている。市生活福祉課によると、4月1日時点の市内の充足率は92・1%で、定数936人に対し現員数は862人、欠員は74人。昨年12月の一斉改選時には欠員が109人、充足率は9割を下回っており、欠員は改善傾向にあるものの、依然として不足傾向にある。中央区内では清新地区(84・8%)、横山地区(85・0%)、光が丘地区(87・5%)で欠員が目立つ一方、星が丘地区は充足率100%となっている。

 同課の担当者は「民生委員・児童委員のことをもっとたくさんの市民の皆さまに知っていただきたいので、ぜひパネル展へお越しください」と話す。

 中央区内のパネル展会場と開催期間は以下の通り。▽あじさい会館1階ロビーギャラリースペース等:(開催中)5月11日(月)まで▽市役所本庁舎1階ロビー:5月11日〜18日(月)。

 問い合わせは同課【電話】042・851・3170。

昨年10月開催時の伐倒の様子

ボランティア募集 未来の森を市民の手で 23日 木もれびの森でイベント

 南区大野台に広がる「木もれびの森」の環境整備に参加できるイベントが5月23日(土)に開催されるにあたり現在、作業ボランティアを募集している。午前9時から11時45分まで。参加無料。主催は相模原造園協同組合(小山重樹理事長)。

 木もれびの森は大野台・大沼・麻溝台地区に広がる面積約73ヘクタールの樹林地。この取り組みは同組合と市が連携し、環境整備や動物の生態系の維持し未来の森づくりを目指し、毎年春と秋の2度行われている。

 当日は森の中に憩いの場を作るために、小さな木を切る作業や草刈りを行うほか、同組合作業員によるチェーンソーを使った迫力のある伐倒を目の前で見ることができる。木工クラフト体験も予定されている。

 定員は30人で対象は小学生以上(定員に達し次第締め切り)。動きやすく汚れても良い靴と服、軍手、飲料を持参。申込は20日(水)までに市水みどり環境課へ電話もしくはホームページから。問い合わせは同課【電話】042・769・8242へ。

令和7年度の絵画コンテスト金賞作品

相模川を一斉清掃 6月7日 クリーン作戦


市内9会場

 相模川沿岸(相模原市内流域)の河川敷で6月7日(日)、一斉清掃活動が行われる。主催は相模川を愛する会(久野新一会長)。

 小倉橋周辺、葉山島青少年広場周辺、相模川自然の村周辺(上大島キャンプ場周辺含む)、神沢河原周辺、高田橋周辺、昭和橋周辺、三段の滝下周辺、磯部頭首工周辺、新戸スポーツ広場周辺の9会場。環境保全を目的とした清掃活動を実施するとともに、河川美化意識の高揚を図る。午前9時〜10時(小雨決行)。

 なお、同会ではこの「相模川クリーン作戦」の他、市内の小中学校から相模川にちなんだ絵画を募集する相模川絵画コンテストなども行っている。

 同会の活動について問い合わせは事務局(市水みどり環境課内)【電話】042・769・8242。

「市内でホーム戦を」 3人制バスケW(ウィンド)W(ウイングス)が活動を報告

 3人制女子プロバスケットチーム「相模原 WIND WINGS」の選手らがこのほど、相模原市役所を訪れ本村賢太郎市長に2025シーズンの活動報告を行った。今季から加入した東方彩里選手=今号人物風土記で紹介=と大西璃凪選手、クラブ運営会社の3x3GlobalGames(株)の槻舘雄太代表ら5人が訪れた。

 同クラブは25年5月に発足し、五輪選手の育成と世界一を目標としている。発足1年目となる昨季は国内リーグや日本バスケットボール協会主催の日本選手権大会、ジャパンツアーなど8大会に出場。ジャパンツアー2025(オープン)inNIPPONMARUで3位の成績を収めた。2026シーズンは国内のRBLリーグに参戦している。

 槻舘代表は「今年はまず国内大会で優勝を目指し、世界一を目標に活動していきます」と抱負を語った。また、都市型で場所を選ばずコートを設置できる点や、ゲーム展開の早い3人制バスケの特徴をアピールし、「アリオ橋本や麻溝公園でホーム戦を開催したいと考えています」と本村市長に協力を求めた。

特設サイトのトップページ

相模原市 スマホ「ポイント還元」 20日から 最大20%

 相模原市はこのほど、スマートフォン決済サービスを活用し、小規模店舗では最大20%、大型店舗では最大10%分のポイントを還元するキャンペーンを5月20日(水)から実施すると発表した。6月19日(金)まで(上限に達し次第終了)。

 対象となるサービスは「auPAY」(コード支払い)、「d払い」、「PayPay」、「楽天ペイ」(コード/QR/セルフ払い)の4社。中東情勢の緊迫化に伴う物価高騰緊急対策「みんなワクワク さがみはら緊急対応予算」の一環として実施される。

 市はこれまでに4回のスマートフォン決済ポイント還元事業を実施。今回は過去最大となる約13億円の予算額で、148億円強の経済効果を見込んでいる。

 ポイント還元の上限は、1回の支払いで1000ポイント。対象期間中、決済サービス社ごとに2500ポイントまで。4社全てを利用すると最大1万ポイントとなる。なお、物価高騰対策という点から、これまでの同様のキャンペーンでは対象とならなかった市内の大手スーパーやチェーン店などにも適用される。

 市は初めてスマートフォン決済を利用する人や利用に不安を抱える人に向け、市内10カ所で個別説明会の実施を予定している。

 詳しくは特設サイト(https://sagamihara-cashless.jp/)から。

式典を締めくくった、恒例の「がんばろうコール」

連帯の力で安心な社会を 地域メーデーに1500人

 労働者の祭典、「第97回相模原地域メーデー」が4月25日、相模大野中央公園(南区)で行われ、組合員とその家族など約1500人が集まった。「対話と連帯で築く、平和で笑顔あふれる未来 真の働き方改革で、安心してくらせる社会を!」のスローガンの下、平和と人権が尊重され、多様性を認め合い、すべての働く仲間が安心して働き暮らせる社会の実現に向けて、団結を確かめ合った。

 あいさつに立った相模原地域連合の田中康介議長は、国内外の情勢や物価高といった課題を踏まえ、「いかにして平和と人権、そして日常生活を維持していくのか。将来に向けて持続可能な社会の実現のために、自分自身の問題として考え、みんなで知恵を出していかなくてはならない」と強調。賃上げ実現の成果を示した上で、「対話と連帯の力を発揮し、現場の声を力強く、そして根気強く届けていく」と決意を述べた。

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取材に応じる山田さん元ケアラーで夫の豊徳さんと一緒に自宅を開放したケアラーズカフェモンステラを2018年に開所した。近隣のみならず全国から延べ8000人以上が訪れ、交流や情報交換を行っている。

市ケアラー条例、実効性求める 支援カフェ運営、山田さんに聞く

 家族の介護や世話を無償で担う「ケアラー」を社会全体で支える「相模原市ケアラー支援条例」が4月1日に施行された。ケアの責務を一人で背負い、ケアラー自身が人生を損なうことがないよう、地域や行政が担う役割を明文化している。

 2018年から家族介護者の交流の場を提供するケアラーズカフェ「モンステラ」(南区相模台)の山田由美子さんは、条例を「支援のきっかけ」と評価しつつも「作って終わりではない」と実効性を求めている。

居場所作り後押しを

 議員提案による今回のケアラー支援条例は、発案から制定まで9カ月という短期間で実現した。山田さんは「すぐに具体的な支援策が講じられるわけではないが条例の制定により予算化へのきっかけになる」と語る。

 山田さんが期待を寄せるのは常設のケアラーズカフェが増えること。「カフェを開所して8年から9年ほど。一番感じているのはケアラーの方が気持ちを吐き出せる場が本当に必要だということ」と話す。

 県のウェブサイトによると、市内のケアラーズカフェは山田さんの所を含めて3カ所。「拠点の立ち上げは費用面でも大変。補助が出れば団体の後押しになる」と願う。

 また条例策定に向けて昨年行った市議との意見交換の場では、具体的な支援策を作るときは、当事者や元当事者の声を反映することを要望した。「本当に必要な支援が当事者に届くように。行政も縦割りではなく、関係機関が情報や課題を共有する仕組みを作ってもらいたい」と力を込める。

相談体制整備が急務

 今回、条例案作成に携わった市議は「ケアラーが孤立せず、声を上げやすい社会を作ることが急務だった」と語る。

 市内にはケアラーの相談に専門的に応じる公的な窓口はなく、実態は把握できていない。そのような中、条例には「ケアラーに対する相談支援体制の整備とその周知」や「ケアラーの休息の確保、負担軽減」などを実施する施策として掲げている。

 市議は「協議会の設置や具体的な支援策の策定も行政にしっかり働きかけていく」と語る。

社会福祉チャリティー 「新日」が八王子で大会 5月16日、読者20人を招待

 「新日本プロレス 八王子市スポーツ振興社会福祉チャリティー」が5月16日(土)午後6時から、エスフォルタアリーナ八王子で開かれる。主催は(株)創で、7月に引退するタイガーマスク選手の八王子ラストマッチとなる。

 本紙では読者20人に招待券をプレゼント。チケットは1人1枚。希望者はハガキに八王子大会観覧希望・住所・名前・年齢・職業を明記し、〒250-0034神奈川県小田原市板橋881の26(株)創 TN八王子大会読者プレゼント係へ。5月12日(火)必着。

 問い合せは(株)創【電話】0465・23・0905。

SC相模原 因縁の栃木シティにJ初勝利 ルーキー川畑優翔選手が決勝点演出

 サッカーJ3・SC相模原は4月29日、相模原ギオンスタジアム(南区)で「J2・J3百年構想リーグ」地域リーグラウンド第13節を戦い、栃木シティ(J2)に1―0で勝利した。因縁の相手からJ初勝利を挙げ、順位はEAST―Aグループ4位/10チーム(29日時点)に浮上した。入場者数は2246人。

 惜しくもPK戦の末に敗れた25日の湘南ベルマーレ(J2)戦から中3日、スタメンは8人を入れ替えて臨んだ。相模原にとって、栃木シティは昨季ホーム最終戦で大敗を喫し、目の前でJ2昇格のシャーレを掲げられた因縁の相手。今季の対戦でもPK戦で敗れている。これまでの悔しさをぶつけるように、選手たちは開始からアグレッシブに攻め込んだ。

 試合が動いたのは前半17分。ファウルを受けたFW安藤翼選手が素早くリスタートすると、この日プロ初スタメンを飾った大卒ルーキー、MF川畑優翔選手が深い位置からクロスを送った。ボールは相手DFに当たってゴールに吸い込まれ、相模原が先制。後半は栃木シティも攻勢を強めたが、相模原は的確な交代カードと集中した守備で守り切り、価値ある白星を掴み取った。

シュタルフ監督「ジンクス破った」

 試合終了後、シュタルフ悠紀リヒャルト監督は「勝ったことがすべて。簡単なゲームではなかったですが、1点取って、最後は全員で守り切った。栃木シティさんに勝てていないというジンクスをここで一回破れたのは本当によかった」と総括。サガミスタと市民に向けて、「僕たちはみんなで作っていくチーム。この前9000人弱集まって、もちろん湘南のサポーターもいたと思うけれど、今日は2000人ぐらいにまた落ち込んでしまった。いつかずっと9000人入るようなチームに育つといいなと思っているので、一人ずつでもいいから、みんなで育てていけたら。勝利を約束できるスポーツではないけれど、僕らは勝利を目指して一生懸命戦う。ユニフォームを着ている人はみんなチームメイト、このチームの言葉で言うと『ファミリア』だと思っている。残りの5試合僕らと一緒に戦うことを楽しんでほしい。一緒に成長していきましょう」と呼びかけた。

闘志で魅せたゲームキャプテンたち

 連戦の中、この日は主将のMF島川俊郎選手、副主将のMF中山陸選手がベンチスタートに。試合開始時にキャプテンマークを巻いたのは、2017年に相模原でプロデビューし、24年に6年ぶりに復帰したMF徳永裕大選手。終盤には、現所属選手の中では古参といえる23年加入(※1)のMF前田泰良選手にマークが託された。

 シュタルフ監督は「副キャプテンが一人引き抜かれてしまって(※2)。J2で活躍してくれていて、そこはうれしく思っているんですけど、なので中山しか残っていなくて。今日は島川も中山もピッチにいなかったので、スタッフで議論して徳永に任せました。徳永は付き合いも長いですし、クラブのことも一番知っている選手。彼本人このゲームにかける思いは強かったと思うし、アニキ肌で若手もみんな慕っているので、活躍してほしい気持ちを込めて渡しました。交代後は、疲れている時にムードを変えてくれるんじゃないかというところで(前田選手に)。前田も相当疲れていたので、キャプテンマークを巻くことによってより一層責任感が上がったり闘争心が芽生えてくれるかなと思って。結果的には最後の十数分、パーフェクトなプレーと姿勢でチームを戦ってくれたので、本当に良かったなと思っています。褒めてやってください」と称えた。

 次のホーム戦は5月16日(土)のヴァンラーレ八戸(J2)戦。午後2時キックオフ。

* * *

 「J2・J3百年構想リーグ」は、Jリーグの秋春制移行に伴い、本シーズン開幕(8月)までの空白期間に実施されている大会。昇降格はなく、J2・J3の全40クラブが4グループに分かれて戦う「地域リーグラウンド」と、各グループの同順位同士が対戦し最終順位を決める「プレーオフラウンド」で構成される。引き分けの場合はPKで完全決着となる。

※1:大学在籍中の22年から特別指定選手としてプレーしている。

※2:副キャプテンを務めていた加藤大育選手が4月9日にジュビロ磐田へ完全移籍した。

報告会に参加した五輪出場選手。右から小谷選手、戸塚選手、岩佐選手

「相模原が育ててくれた」 3選手が誇りを胸に凱旋 ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック出場報告会

 今年2月に開催された「ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック」に出場した相模原ゆかりの3選手を迎えた出場報告会が、4月23日、相模原市産業会館・多目的ホール(中央区)で開催された。

 スノーボード・ハーフパイプで金メダルを獲得した戸塚優斗選手、スケート・ショートトラック5000mリレーで7位入賞の岩佐暖選手、カーリング女子8位の小谷優奈選手の3人が登壇。本村賢太郎市長や集まった市民に感謝を伝えた。

笑顔でつかんだ金メダル

 3回目のオリンピックで悲願の金メダルを手にした戸塚選手は、光明学園相模原高等学校(南区)の出身。高校時代、横浜と相模原を結ぶ通学路での友だちとの何気ないお喋りに癒されていたと語り、「相模原は思い出深い場所。呼んでいただけて嬉しい」と語った。過去2大会の悔しさを糧に、今大会では意識的に笑顔を作ることで平常心を保ったという。

 「この8年間、ジャンプするためにしゃがんでいたんだなと思えた」と振り返った戸塚選手。次なる目標に「連覇に挑めるのは自分しかいない」とミラノの次を見据えるとともに、「スノーボードや雪に少しでも触れてみたいという人が増えたら嬉しい」と競技普及への願いを口にした。

銀河アリーナへの感謝

 きらぼし銀行所属の岩佐暖選手は、5歳から20年間、市内の銀河アリーナ(中央区)を拠点に活動。「ここで育ててもらったことが今につながっている」と語り、麻溝公園(南区)などでの陸上トレーニングも「辛くも楽しかった思い出」と振り返った。

 30歳で初の五輪に立ち「1つも後悔はない」と力強く語った岩佐選手は、次なる目標に国際大会での個人メダル獲得を掲げる。市民へ向けては「好きなことを続けていけば、その先に夢が見えてくる。諦めずに続けることが大切」とエールを送った。

「雪なき街」から世界へ

 南区出身で、桜台小・麻溝台中を卒業した小谷優奈選手も、銀河アリーナで競技の基礎を培った。「長野県や北海道出身の選手が多い中、この雪の降らない相模原から出られたことは自信と誇りになった」と胸を張る。

 直近の目標は、6月に横浜で開催される全日本選手権での優勝。「優勝すれば次の五輪選考会出場が決まる」と、再び夢の舞台へ向かう決意をにじませた。