藤沢版【11月29日(金)号】

32年度財源不足186億円 市中期財政見通し改定

 藤沢市が26日、2025〜34年度の「藤沢市中期財政見通し」を発表した。21年の新型コロナ禍中に改定した前回見通しよりも歳入が増加すると推計する一方、公共施設整備費や社会保障関連費の増加によって32年度には約186億円の財源不足を見込んでいる。

 計画的な財政運営を行うため市では、中期的な推計を行っている。社会情勢の変化や制度改正を反映して改定を行い、21年8月に22年度から26年度の推計を行っていた。

 この推計がコロナ禍中だったことから、市税の見通しと実績で大きな乖離が生じたことや、次期市政運営の総合指針にあわせて、当初予定を1年前倒して今年11月に改定した。さらに、これまでの5年間の推計では大規模な事業の全体像が捉えにくいことから、期間を10年間に広げた。

 市資料によると、新たな推計では歳入から歳出を引いた財源不足について25年度は約96億円、26年度は約50億円を見込む。前回推計は26年度に約142億円の不足を見込んでいたことから、歳入は増加傾向となっている。市財政課では「景気の持ち直しによる市税の増加が推計を上回っている」と分析する。

 一方で歳出では、市民会館整備等の公共施設再整備事業や、藤沢駅周辺地区再整備、村岡地区都市拠点総合整備等の建設事業が予定されている。少子高齢化による社会保障関連費の増加もあり、主な事業が集中する27年度以降は歳入と歳出の差が増大すると推計。期間中の財源不足のピークは32年度の約186億円。同課では「建設事業費では物価上昇の影響も大きい」と話す。

 財源不足の解消に向けて、同課ではこれまで以上の歳入確保と歳出縮減の必要性を訴える。歳入では、ふるさと納税の拡充や公共施設等の市有財産を有効活用することで積極的な歳入の確保などの対策をあげる。

 歳出では、優先的に行う事業の見極めや既存事業の抜本的な見直しなど選択と集中を掲げる。同課では「新たに改定した中期財政見直しをもとに、健全財政を維持した予算編成に取り組んでいきたい」と話す。

協定書を手にする(左から)鈴木恒夫市長、湯浅会長、工藤慎一社長

「手ぶら観光」官民連携支援 来月、荷物預かり実証実験

 観光客の利便性向上を図ろうと、藤沢市と(公社)藤沢市観光協会、ecbo(株)(東京都渋谷区)は来月中旬から、同社が運営する荷物預かりサービス「ecbo cloak」の実証実験を市内で開始する。25日、3者は連携協定を締結。登録店舗の空きスペースを活用し、1日1個500円から荷物を預かることで、「手ぶら観光」の促進につなげる狙い。

 市では2023年度の観光客数が約1960万人となり、過去最高の記録を更新した。一方、同社の調査によると、市内では1日1千個分の荷物預かり場所が不足しており、特に藤沢駅や江ノ島駅、辻堂駅周辺が顕著だという。また、これまで藤沢駅構内のインバウンドへの案内所機能を兼ねた「湘南藤沢コンシェルジュ」でスーツケースなど大型の荷物を預かっていたが、JR・小田急同駅改良工事に伴い、昨年6月から工事が終了する27年度まで一時閉鎖となり、コインロッカー増設や大型荷物預かり所などの整備も喫緊の課題だ。

 それらを踏まえ、3者は多種多様な店舗の空きスペースを利用した同社の提供する荷物預かりサービスを導入。店舗側の売上や認知度の向上にもつながり、市内経済の活性化が期待できる。

 すでに国内47都道府県、1千店舗以上で導入されているサービスで、現在市内の登録店舗はカフェやレストランなど5店舗。来月には片瀬海岸の市観光センターで、需要調査を目的とした実証実験をスタートさせる。

 使用方法はアプリで店舗を選択し、事前予約。クレジットカードで決済後、荷物を預ける。店舗にはスマートフォンなど端末画面を見せるだけなので、言葉の通じない外国人客でも手間なく利用可。今後さらに登録店の拡大を図っていくほか、サーフボードの預かりなど市内ならではのプランも検討していくという。

 協定締結に際し、同協会の湯浅裕一会長は「大きなスーツケースを引きながら観光するお客さまを毎日目にする。藤沢の観光振興に寄与し、”おもてなし”として有意義なサービス」とした。

リズムも楽しい絵本「パンパンジェントルパン」の作者 増田 和子さん 下土棚在住 48歳

笑いを届ける存在に

 ○…「頭が真っ白、晴天の霹靂でした」と出版が決まった時を思い返す。出版社に持ち込んだ絵本ラフが10年の時を経て10日、出版された。今年2月から3カ月の突貫作業では勤務先のオーナーに休みを増やしてもらうなど協力してもらった。「10年、温めてくれた担当者、オーナー夫妻、皆さんのおかげ」と感謝を口にする。リズミカルな文章と色を塗ったカラフルな切り絵が魅力。「好きなようにリズムに乗って、楽しんでほしい」と呼び掛ける。

 ○…幼少期のディズニー絵本が原点の一つ。「マットな感じと色使いが好きだった」と振り返る。作り手にまわるきっかけは大学卒業後、「就職やだな」と思った時に出会った絵本講座。講師は1990年代を代表する作家、荒井良二氏。作り方よりは頭の体操のような絵本の可能性を広げる内容に共感。10年通った。だが「なるんだというより、なんとなくでした」と肩の力を抜いているタイプだった。とはいえ念願のプロデビュー。今年他界した父を含め「少しは親孝行できたかな」と思いを述べた。

 ○…横須賀生まれの横須賀育ち。藤沢市には14年前から住んでいる。子ども時代は「人見知りで内気」だが、高校時代は友人と一緒にできると剣道部に入り、初段を取った。思い出は判定取り消し。試合で男子相手に小手を2本決めた瞬間、嬉しくはしゃいでしまった。「残心を忘れてしまった」。

 ○…「笑ってもらえることが嬉しい」。ここ10年取り組むフェルトの人形の作品でも「笑える」物語を添える。目標は作家活動で生計を立てることで、「身近にいて笑いを提供する存在になりたい」と思いを語る。次回作は「降ってくるのを待ってる、いや迎えにいかなきゃ」と笑った。

健康経営のメリットを話す(株)テクノステートの長谷川さん

「人材は宝だ」 健康経営認定企業が熱弁

 「FUJISAWA 健康経営フォーラム2024」が26日、藤沢商工会館で開かれた。市内事業者の人材不足を解消する取り組みの一環として従業員の健康増進と企業の生産性、業績向上を図ることを目的に、藤沢市と藤沢商工会議所、アクサ生命保険(株)の共催で初開催。市内に本社を置く一般企業や「健康経営優良法人2024」の認定を取得した企業を合わせて43社、66人が参加し、健康経営の理解を深めた。

 第一部は同社の瀬戸美紀氏による健康経営セミナーと同認定取得企業に鈴木恒夫市長から感謝状が贈られた。第二部では同商議所産業振興委員会の進行の下、パネルディスカッションを通じた企業間交流が行われた。

 パネリストは、自動車プレス部品製造会社(株)テクノステート(葛原)総務本部本部長の長谷川聡さん、介護教育事業を展開する(株)アメイジュ(藤沢)代表取締役の新井信さん、今年で111期目を迎える総合建設業の(株)門倉組(辻堂神台)で取締役を務める星野裕之さん、定着採用(株)(藤沢)代表取締役の岡本健太さんの4人。健康経営のメリットや取組事例、人材確保・定着にどうつなげるかなどをテーマに、それぞれ熱弁をふるった。

 モデレーターを務めた長谷川さんは「藤沢は人口が増えているが、市の伸びしろを高めていくためにも働く人をいかに増やしていくかが鍵。健康経営を一つの切り口に、最終的には人が幸せであることが企業や団体、市の発展につながる。人材は宝」と説明。また毎朝のラジオ体操や体温測定、パルスオキシメーターで血中酸素濃度を測定するなど、健康経営の取り組みを紹介した上で、「簡単なことで良い。皆と一緒に毎日できることを愚直にやり続けることが大切。最終的に従業員たちは健康への関心が深まる」とした。

江の島で「湘南の宝石」 光の祭典今年も

 江の島島内と片瀬海岸周辺で23日から、イルミネーションイベント「湘南の宝石」が始まった。島内のサムエル・コッキング苑とシーキャンドルでは、きらびやかな光の世界を演出。湘南の自然、夜景、光の融合による美観が楽しめる。期間は来年2月28日(金)まで。同苑入場料やシーキャンドル昇塔料などは有料。詳しくは公式ホームページまたは江ノ島電鉄(株)【電話】0466-25-3525・市観光センター【電話】0466-22-4141。

<PR>
藤沢市打戻の寺院「妙福寺」の魅力に迫る
藤沢市打戻の寺院「妙福寺」の魅力に迫る
藤沢市打戻で400年以上の歴史を持つ「日蓮宗 陽向山 妙福寺」。住職の小林海武さん(37)は二十五代目を数える。これまで数多くの地域住民の信仰の対象として親しま... (続きを読む)
<PR>
創業130年超、鎌倉の老舗「斉藤建設」を取材してきました
創業130年超、鎌倉の老舗「斉藤建設」を取材してきました
古都・鎌倉をこれまで守ってきた。そしてこれからも、大好きな街の基盤をつくり、生活を支えていく━。1891(明治35)年創始、斉藤建設の信念である。今から13... (続きを読む)
互いに協力し、避難所運営を疑似体験する参加者

ゲームで学ぶ避難所運営 市職員が「HUG」体験

 災害時に市民の受け入れ先となる避難所の運営シミュレーションや課題を語り合う研修が21日、市消防局南消防署で行われた。「自助」「共助」「公助」を改めて確認し、けが・障害のある人や妊婦、高齢者など配慮すべき避難者への対応を学ぶことなどを目的に、藤沢市が企画した。当日は、市内13地区拠点で働く避難所従業員ら61人が参加。カードゲームによる災害図上訓練では、避難者の受け入れなどで難しい判断を迫られることが多く、さまざまな課題が浮き彫りになった。

 市職員は5〜6人のグループに分かれ、図上訓練「避難所運営ゲーム(HUG)」を行った。「避難所」「運営」「ゲーム」の頭文字を取ったカードによるシミュレーション。参加者は避難所を運営する立場となり、1人がカードに記載された性別や年齢、特徴などを読み上げ、残りの人は図面に受け入れた避難者の配置と記録を行う。

 ゲーム上での災害状況は冬の日曜、午前11時に震度6強の地震が発生し、小学校が避難所となり、電気・ガス・水道が止まっている設定。市職員らは図面に通路や教室の使い方を記入しながら、車いす利用者や足の不自由な人は1階に避難させ、赤ちゃんがいる場合は授乳室を設け、ペット同伴の家族は別部屋へ移動させるなど、焦りの表情を見せながらゲームを進行していった。

 研修終了後、市危機管理課は「実践を想定した時間制限のある中で皆決断した。正解はないが、経験を積むことでより市民に寄り添った対応ができるので、今後も取り入れていきたい」とした。

販売日には多くの市民が訪れた

湘南台商店会連合会 プレミアム商品券3千冊販売

 湘南台商店会連合会(最上重夫会長)は26日、独自のプレミアム商品券を横浜信用金庫湘南台支店に置いた特設ブースで販売した。

 販売時間前にはすでに長蛇の列。3000冊が完売となった。

 地元商店の活性化と、市民への貢献を目的とする同連合会のプレミアム商品券は、プレミアム率30%で、6500円の額面が5000円で購入できる。使える店舗は連合会加盟の飲食店や美容院など67店舗。発行は6回目で、これまでは1600冊だったが、販売開始から1時ほどで完売してしまうことから、今回はおよそ2倍の3000冊を用意した。

 親子で訪れ、プレミアム商品券を手に入れた女性は「今まで行ったことのないお店にも行ってみたい」と笑顔を見せた。

 最上会長は「楽しみにされていた方も多かった。今後も可能な限り続けて、地域を元気にしていきたい」と話した。

スクールの生徒が作った電車の模型を手にする運転士の鷲田さん(左)と別所さん

不登校の子らを支援 鉄道学ぶスクールが人気 小田急運転士が発案

 不登校の子どもたちへの学びの場として、小田急電鉄(株)(本社・東京都新宿区)のオルタナティブスクール「Aoiスクール」が10月に本開校し、2カ月が経過した。現在は善行駅西口にある教室やオンラインのコースでおよそ50人が利用。鉄道を通した学びや交流を楽しんでいる。

 同スクールは、不登校を経験した同社の現役運転士、別所尭俊(たかとし)さんと鷲田(わしだ)侑紀さんの2人が発案。昨年9月からのプレ開校期間は小学4年から中学生まで定員の延べ80人が通学。電車の仕組みや鉄道事業者の仕事、自分の好きなことなどをテーマに週1回程度、現役運転士や同電鉄の関係者から学んだ。

 保護者からは外出機会や子ども同士のコミュニケーションができたことなど、子どもたちの変化や成長の報告を受けているという。

 本開校では対象を小学1年生から高校生までに拡充。カリキュラムや時間割はなく、何を学ぶかは自由だ。コースも善行のリアル教室に加えて同教室とオンラインでつながる「バーチャルキャンパスコース」や、オンラインセミナー形式の「ライブセミナーコース」も新設。外出困難や遠方の子どもたちの利用に対応している。

 中学での不登校時、趣味の鉄道に救われたという別所さんはスクールのスタッフも務める。「子どもたちと『鉄道が好き』で対等な関係を築き、仕事や人生で培った経験や知識を伝えていけたらうれしい」と話す。「鉄道会社としても住みやすい沿線を目指して子育て応援にも取り組んでいきたい」と鷲田さん。

 詳細は同スクールのホームページにて。
<PR>
鎌倉市常盤にオープンした歯科院長が監修する「大人のためのエステサロン・シャルムカマクラ」
鎌倉市常盤にオープンした歯科院長が監修する「大人のためのエステサロン・シャルムカマクラ」
「いくつになってもきれいでいたい!」。そう思っていても、目の下のたるみや目元のしわ、肌のくすみ、薄毛といったトラブルは、セルフケアだけでは十分に改善できないのも... (続きを読む)
<PR>
しぜんと、人に向く――。湘南・藤沢の住宅ブランド「TAYUTAU」の魅力を探る~鎌倉・山ノ内に新築誕生~
しぜんと、人に向く――。湘南・藤沢の住宅ブランド「TAYUTAU」の魅力を探る~鎌倉・山ノ内に新築誕生~
湘南エリアで不動産業を手掛ける(株)セット(本社・藤沢市)が新たな分譲地ブランド「TAYUTAU(たゆたう)」を立ち上げた。コンセプトは"しぜんと、人に向く"―... (続きを読む)
今回表彰を受けた技能者ら

功績称え28人を表彰 伝統技能の発展に寄与

 伝統を引き継ぎ長年にわたり技能の錬磨や後進育成などに寄与した市民を称える「第51回藤沢市技能者表彰式」が23日、Fプレイスで開かれた。

 市の技能振興事業の一環で、1974年から行われている表彰。今回は技能功労者(60歳以上、従事歴30年以上)が14人、優秀技能者(40歳以上、従事歴20年以上)が10人、優秀青年技能者(40歳未満、従事歴5年以上)が4人の総勢28人が表彰を受けた。

 あいさつに立った市技能職団体連絡協議会の青木敦会長は、「いぶし銀の努力の賜物」と受賞者を称え、「今後も職人文化の礎を支えてもらえれば」と期待した。

 受賞者は次の通り(敬称略)。【技能功労者】▽石工/青木敦▽パン製造技能士/熊井俊和▽調理師/飯田昌明、川辺源一▽電気工事士/柳澤広幸▽豆腐製造職/高橋すみ子▽塗装工/渡邉真一▽とび職/河合良則、諏訪間昇一▽配管工/小玉徹▽美容師/清田和子、中西護、丸山準▽硝子装着工/甲斐芳一【優秀技能者】▽石工/菅原武志▽調理師/長沼美砂▽電気工事士/桑原康則、村井晴子▽塗装工/熊澤健太朗▽配管工/大井一、太田一生▽表具内装師/山本博幸▽美容師/横沢直人▽鉄骨工/加藤良江【優秀青年技能者】▽左官/福川恭平▽配管工/柴原豊▽表具内装師/須賀雄介▽美容師/芹澤隆信

川の生物を探す児童ら

川の生物多様性学ぶ 引地川で児童ら体験

 大庭の引地川親水公園で23日、リバークリーニング活動と川の生物多様性について学べるイベントが行われ、地元の小学生らが参加した。藤沢市内の河川などでマイクロプラスチック問題を扱う清掃ボランティア団体「エシカリングCLUB★」が主催、湘南工科大学地域連携センター共催。藤沢市などの後援で行われた。

 参加した児童らは、川のごみを拾うグループと生物を捕まえるグループに分かれた。ごみ拾いでは、不法投棄された加湿器などの粗大ごみが拾われていた。

 生物を探す「調査捕獲隊」は網を持ち、指導員に導かれながら川に入っていった。真剣な表情で透き通った川面を見つめ、「岩をどけるといる」「エビは後ろ向きに逃げる」などコツを掴んでいった。

 捕まえたのはニホンウナギ、モクズガニ、オイカワ、ヨシノボリと多彩。水槽に入れ、専門家から特別授業を受けた後、川にリリースした。

 参加した小学4年生の男の子は、「冷たかったけど面白かった。カニにたくさん毛が生えていた」と興奮交じりに感想を述べていた。

 12月21日(土)には、イベントの第2部としてビーチクリーン体験(受付・かながわ海岸美化財団=茅ヶ崎市汐見台=午前9時半)、午後1時15分から湘工大同センターで「自由研究の進め方講座」を開催。参加予約はエシカリングCLUB★公式ホームページから。
マインドマップを作る生徒たち

中高生が考える平和 湘南学園でIA年次大会

 国際ロータリー第2780地区のインターアクト年次大会が、23日に開かれた。今年度ホスト校を務めたのは、鵠沼松が岡の湘南学園。集まった生徒約180人が、平和について理解を深めた。

 インターアクトクラブ(IAC)とは、ロータリークラブが提唱する12歳から18歳の青少年を対象とした奉仕クラブ(部活動)。横浜・川崎を除く同地区には12校のクラブが置かれており、ポリオ撲滅を目指す募金活動や海岸清掃など、社会奉仕と国際理解を推進する活動を行っている。

 生徒たちは学校の垣根を超えて9グループに分かれ、イギリスの思想家、故トニー・ブザンが提唱した表現方法「マインドマップ」作りに挑戦。今大会テーマ「みんなで世界を平和に」に合わせ、大きな紙の中央に「平和」と書き、そこから連想するキーワードを放射状につなげ、発想を膨らませていった。

 その後の発表では「教育」「文化」「争い」「他人への尊重」「笑顔」「助け合い」など、あらゆるイメージが出てきた。生徒の一人は「平和はたくさんの内容を含んでいることが分かった」と言葉の意味を再確認した。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
真剣な表情で問題を解く参加者

そろばんの技競う 児童生徒90人が参加

 そろばんの普及、振興を進める藤沢珠算教育振興会(岡田寛和会長)と藤沢商工会議所が主催する「第67回全藤沢珠算競技大会」が24日、藤沢商工会館で行われた。当日は市内を中心に児童生徒ら90人が参加。日頃の練習の成果を競った。

 同振興会に加盟する市内と近隣自治体の珠算教室会員らを対象に実施されている大会。小学1年生以下の部で優勝した佐相芽苺さんは「読上算はお兄ちゃんと一緒に練習しました。来年も優勝できるように頑張りたい」と笑顔で語った。

 各部門の優勝者は次の通り。敬称略。

 【個人総合】小学1年生以下▽佐相芽苺/2年▽服部海斗/3年▽小森谷明輝/4年▽佐々木愛奈/5年▽森奨真/6年▽山添舞弥/中学1年▽望月海琴

 【読上暗算】小学2年以下▽服部海斗/3・4年▽杉原梨紗/5・6年▽森奨真/学生・一般▽望月海琴

 【読上算】小学2年以下▽佐相芽苺/3・4年▽藤井琳太郎/5・6年▽井上咲希/学生・一般▽望月海琴

作者の増田さん(中央)。両隣は出版記念式典を開くなど作家活動を応援する勤務先のカメイノショクドウのオーナー夫妻

下土棚の増田さん リズムが楽しい絵本出版

 下土棚在住の増田和子(48)さん=人物風土記で紹介=のデビュー絵本『パンパンジェントルパン』(福音館書店・税込1320円)が10日に刊行された。増田さんは「小さいお子さまでも、シンプルに楽しめるよう作った。ぜひ読んでほしい」と話す。

 リズミカルな名前のフランスパン紳士、ジェントルパンが主人公。物語はジェントルパンがドン・チョココローネとぶつかって頭が入れ替わったことから始まる。

 最大の特徴は主人公の名前に代表されるリズミカルな文章だ。幼児にもわかり、リズムにも乗れる言葉を選び、子どもはもちろん、読み聞かせで親子そろって楽しめる。同社のサイトでは「リズムにのって読んでみよう」と物語導入部の読み聞かせ動画も公開。ナレーションは増田さん。恥ずかしかったこともあり「心を無にして挑戦した」と笑う。

 実はこの絵本、10年温められてきた。担当した絵本編集部の谷口高浩さんは「リズムで読む本はあまりない。作品は3、4歳くらいからきっと楽しんでくれる」と粘り強く取り組んだ待望の一冊でもある。

 増田さんは亀井野の「カメイノショクドウ」で働きながら作家活動中。取材時には絵本を持った親子が訪れ、サインする場面もあった。次回作は未定だが「人を笑わせたい」と意欲に満ちている。

緊張感伝わる発掘作業現場

縄文時代の「皿」も公開 学芸員が解説・後編

 善行1丁目でこのほど見つかった約4千年前の集落の跡。市郷土歴史課の学芸員・宇都洋平さんの案内で、発掘調査の現場を進んでいく。「これは初公開ですよ」と見せてもらったのは、平たい石器だった。縄文時代に皿として使われたもので、当時の生活を偲ぶことができるという。

 農耕による集団生活が行われた弥生時代以降と比べて、集落を形成することが少ないとされる縄文時代だが、迫りくる野獣から協力して身を守るための集団形成は必須だった。「人間はずっと集団生活で協力してきた。むしろ現代の核家族化の方が珍しいのではないか」と宇都さん。

 発掘作業は(株)玉川文化財研究所が行う。「現代の土が重なった分までは重機が掘り、あとは手作業」。地面に円を描き、その半円をスコップで掘っていくと、断面が現れる。断面を見ながら掘ることによって、いつ、どのように埋まっていったかがわかるという。

 現在も調査は進み、同じ敷地内の別のエリアでは、縄文時代前期にあたる1万6千年前の人の痕跡も発掘中だ。

 12月1日(日)には同課主催の「発掘調査現場説明会」が現地で開催され、善行遺跡の全容が解説される。午前10時半から正午と午後1時から3時。参加無料で予約不要。

 宇都さんは「縄文遺跡の見学会は市内初。多くの人に見に来ていただければ」としている。

あいさつする増田会頭

藤沢商工会議所 優良事業主店舗を表彰

 藤沢商工会議所(増田隆之会頭)は21日、地域経済の発展に寄与した優良事業主や従業員、商工会議所役員や優良店舗などの表彰を行った。

 冒頭、あいさつに立った増田会頭は「まち中を活気づけ、経済の発展に尽力いただきありがとうございます」と感謝を口にした。

 優良事業主、店舗表彰は以下。(敬称略)

《優良事業主表彰》佐々木健/(株)茶来未▽村井淳/(株)エムプランニング▽坂本正明/ガレージグッピー▽宮島豊彦/(有)鼈甲屋商店▽石川陽/割烹清風▽木下一真/(株)バイオクロマト▽出川正人/(有)出川工作所▽榊原弘之/アルシアコンサルティング(株)▽二見将幸/(有)丸代商店▽関野真一郎/(株)フィールズ▽門田渉/ひなた司法書士事務所▽伊澤清美/いざわ珠算教室▽林雅巳/(有)リンクコンサルティング▽金子隆宏/(株)新和塗装工業▽冨田瑞穂/(株)湘南グリーンサービス▽高野泰明/(株)タカノ住装▽増田隆一郎/(株)角若松▽日比野泉美/(株)ホームエイド▽辻将一/ラクダハウス▽南はるみ/numART

《優良店舗表彰》

【藤沢市長表彰】二代目笑楽(佐藤大磨/鵠沼橘)▽TrattoriaCucina G.G.(安部俊宏/鵠沼橘)

【藤沢商工会議所会頭表彰】レストランふじ(足立美佐峰/藤沢)▽丼拓(吉塚英樹/藤沢)▽MotoALEX(刀根優介/遠藤)

【一般社団法人藤沢市商店会連合会理事長表彰】居酒屋一喜(林洋一/湘南台)▽立花藤沢店(鈴木健介/藤沢)▽旬菜工房かうちん(宮崎善史/善行)▽アーク時計修理(舩越榮治/藤沢)▽ツルヤ(内山靖子/江の島)

会場の様子(提供)

事例紹介などシンポ 地域福祉の未来考える

 藤沢市と市社会福祉協議会が17日、市役所分庁舎地域福祉プラザで「第56回藤沢市社会福祉大会」を開催した。

 長年にわたって社会福祉の推進に貢献した人や支援をした人を表彰し、市民や福祉関係者、行政が一体となって地域福祉を推進する目的で行われた同大会。この日はオンラインも含めて約120人が参加した。

 シンポジウムでは、市福祉部地域共生社会推進室長の古郡亘幸氏による基調講演で地域の事例などを紹介した。その後の座談会では、地域の居場所を運営する団体や、医療的ケア児などの遊び場を提供する団体、介護イベントに取り組む商業施設など多彩なパネリストが参加。高校生や大学生など若いメンバーが地域活動に取り組む「長後フロンティアプロジェクト」の河岡佑奈さんは「若い時から地域に関わる場を作っていきたい」と話すなど、地域福祉の将来について意見を交わした。

受賞作品を手にする山下曜さん

市薬剤師会禁煙ポスター 最優秀賞は善行小・山下さん 喫煙者の心情描き2年連続

 (一社)藤沢市薬剤師会(村上和宣会長)が小学生を対象に募集した「禁煙ポスター」の最優秀賞に、善行小学校5年の山下曜さん(11)の作品が選ばれた。山下さんは昨年に続き、2年連続の受賞となった。

 昨年、身近な人の喫煙をきっかけに応募した山下さん。受賞後、自身の描いた絵がポスターとして各所に掲示されたが、「喫煙する人が減っていない」と感じ、再び絵筆を執った。

 今年は、より多くの人に禁煙を呼び掛けられるよう、喫煙者の心情を想像しながら描いたという。「それ、タバコじゃなきゃダメ?」とのキャッチの下に「ストレス解消」「タバコミュニケーション」「気分が落ち着く」などの文言が並ぶ。デザインにもこだわり、たばこのイラストは使用後の吸い殻に見えるよう工夫を凝らした。「こわれたら元に戻らないゾー」と呼び掛けているのは、喫煙の脅威をイメージした怪物で、喫煙によって黒くしぼんでしまった脳を抱えている。

 身近な喫煙者は最近電子たばこを吸うようになったそう。山下さんは「それでも体が心配。いつまでも健康でいてほしい」と願いを込めた。

ペロブスカイト開発者が講演 13日 参加募集

 市と藤沢商工会議所は12月13日(金)、開発者の宮坂力さんが講師を務める講演会「ペロブスカイト太陽電池が拓くエネルギーの未来」を開く。場所はミナパーク(藤沢607の1)6階、午後3時から5時。

 定員は先着150人。12月6日(金)の午後5時までに、電子申請システムから申し込む。問い合わせは市環境総務課【電話】0466・50・3529。

作品を制作する桒山さん(提供)

手で「見る」彫刻展  市民会館で1日まで

 視覚障害者も作品に触れることで鑑賞することのできる「手で触れて見る彫刻展」が現在、藤沢市民会館で開催されている。12月1日(日)まで。

 会場の第1展示集会ホール(2階)には、2022年度に日本芸術院賞を受賞した白旗在住の彫刻家・桒山賀行(くわやまがこう)さんと、桒山さんの指導を受けるアマチュアグループ土曜会のメンバーが手掛けた仏像や家族像、動物像といった作品約60点が並ぶ。両者は1993年から同様の展示会を実施しており、「毎年熱心にご覧くださる方々の笑顔に励まされ、今年で33回目を迎えることができた。多くの皆さまにご覧いたたければ」と来場を呼び掛けている。

 会期中は「指で読む絵本展示」と題し、布や紙といった材料を使い、手触りを重視して物の形を理解できるように制作された絵本の展示もある。そのほか、同時に開かれている催しは要予約。

 時間は午前10時から午後5時。入場無料。藤沢市の主催。問い合わせは藤沢市点字図書館【電話】0466・44・2662。

写真と美術力作ぞろい

 藤沢市公民館サークル連合展が藤沢市民ギャラリー(ODAKYU湘南GATE6階)で開かれている。各日午前10時から午後7時。入場無料。

 13クラブが撮影した風景や人物などが並ぶ写真展は12月1日(日)まで。美術展は同3日(火)から8日(日)までで、17クラブが制作した絵画や立体、手工芸などを展示する。主催者は「創作の楽しさや喜びが伝わる」と話す。

 問い合わせは同ギャラリー【電話】0466・26・5133。

竹のようにしなる前蹴りを見せる須山さん

夢の世界王者へまっしぐら 鵠洋小5年 須山翔太さん キックボクシングで日本一

 アマチュアキックボクシング選手権2024全日本大会が10日、三重県で開かれ、鵠洋小学校5年で湘南格闘クラブに所属する須山翔太さんがU―10(31kg以下)の部で優勝を果たした。人生初のチャンピオンに輝いた須山さんは「みんなが応援してくれたからうれしかった」と少し照れ臭そうに試合を回想する。

 (一社)アマチュアキックボクシング協議会が主催する別名「オールジャパン・アマチュアキックボクシング・チャンピオンシップ」(AKC)と呼ばれる大会。

 須山さんは今年6月に行われた関東大会で、6人中トップの成績で全国への切符を手にした。その勢いはとどまらず、迎えた本大会でも各地区の予選を勝ち抜いた3人で激闘。得意の前蹴りがクリーンヒットしたほか、パンチを含む打撃の手数も多く、判定勝利。勝利への執念が実った。

 バンババン――。ミットを叩く小気味良い音が響く湘南格闘クラブ(鵠沼東)。筋骨隆々な大人たちに交じり、身長138cmの少年が汗を流す。

 父親の勧めで、小学3年の3学期から競技を始めた須山さん。現在の戦績は20戦14勝5敗1分と好結果だ。強さの理由はひとえに、努力のたまものにほかならない。

 練習は週4日。中学2年の男子など格上の相手とスパーリングすることも。「怖いけれど、強くなりたいから」。指導にあたる元WKBAライト級チャンピオンの高橋大樹さんは「練習熱心だし、のみ込みが早い。同じ失敗もしない」と優し気なまなざしで見守る。

 12月22日(日)に大井町で行われる大会「THE TEMPEST」に向け、調子を整える須山さん。「将来は世界王者」。小さな胸に大きな夢を抱き、今後も突き進む。

ロープの勢いを利用したキレのある蹴りを炸裂させる選手

ド迫力のリングにくぎ付け 新日ファンら1403人が熱狂

 「新日本プロレスリング WORLD TAG LEAGUE2024」が23日、鵠沼東にある秩父宮記念体育館で開かれ、会場には1403人のファンらが詰めかけた。

 藤沢市愛の輪福祉基金チャリティーとして催された同大会。新日本プロレスリング(株)(棚橋弘至社長)の地域貢献活動の一環で、売り上げの一部が寄付された。リング上では冒頭、プロモーターの(株)創から市への寄付金の贈呈式と、市内の福祉施設に観戦チケットを寄贈した(株)メディケアー(後藤康太社長)に鈴木恒夫市長から感謝状が贈られた。

 試合は4人から6人のタッグマッチで全8試合が行われた。本間朋晃選手がお馴染みの「こけし殺法」を次々に成功させたり、タイガーマスクが「チキンウィングアームロック」でギブアップを奪ったり、相手のパワフルな攻撃に対し棚橋選手がベテランの意地を見せたりするなど、場外を含めアクロバティックな技を繰り出す度に、観客から大きな声援が上がった。

男子・混合と10歳以下で優勝した藤沢クラブ(上)と女子優勝の湘南台ジュニア

市内16チームが熱戦 小学生バレー 本部長杯

 藤沢市内の小学生バレーボールチームが参加する「市スポーツ少年団本部長杯」が17日、秋葉台文化体育館で行われた。選手たちは日頃の練習の成果を発揮し、熱い試合を展開。会場を沸かせた。

 今大会には男子・混合の部7チーム、女子3チーム、10歳以下6チームの計16チームが参加。10歳以下の部が前回以上の参加があり、市バレーボール協会の荒井勝男会長は「選手の裾野が広がっている。未来のバレーボーラーが生まれてくれたら」と期待感を示した。

 結果は以下の通り。

 男子・混合▽優勝・藤沢クラブA▽準優勝・藤沢スカイA

 女子▽優勝・湘南台ジュニア

 10歳以下▽優勝・藤沢クラブ▽準優勝・羽鳥

国道134号一部通行止め 1日に湘南国際マラソン

 12月1日(日)に開催される「第19回湘南国際マラソン」のランナー通過に伴い、コースとその周辺で交通規制が行われる。

 通行止めになるのは、西湘バイパス西湘二宮IC〜国道134号江の島入口間の上下線で、時間は午前8時頃から午後3時45分頃まで。新湘南バイパス茅ヶ崎西IC〜茅ヶ崎海岸ICの下り線で午前8時頃から午後2時頃まで。

 交通渋滞に関する情報は日本道路交通情報センター【電話】050・3369・6614。

湘南アイパーク 健康フェス、盛況

 村岡東の湘南アイパークで健康について知るイベント「新湘南ウェルビーイングフェスタ2024」が23日に開催された。会場では、学術界の第一人者が集うワークショップの他、地元団体による特別ステージのパフォーマンス、屋外でのヨガ体験が開催された。

 会場では最新テクノロジーの実証実験を体験できるエリアも設置された。災害時や離島などで利用できる医療コンテナでは、藤沢市内で小児科医を営む道海秀則さんが来場者に、コンテナ内の病室と遠隔地の医療者をつなぐ仕組みについて説明した。

 また、電動のバイクやキックボード、車椅子などの試乗体験も実施された。体験客からは「安定していて移動がとても楽だった」など、より広い普及を求める声があがった。さらに建物内ではⅤRマスクを着用し歩行の速度などを計るARウォーキング体験も実施された。

「野球肘」予防を学ぶ 7日に市民公開講座

 投球動作を繰り返すことで起きる「野球肘」などの障害予防を考える市民公開講座「藤沢市野球障害セミナー」が12月7日(土)、藤沢市医師会館(片瀬339の1)で開かれる。午後2時20分から4時30分。参加無料。

 同医師会の整形外科医会と健康スポーツ医部会の共催で、来年2月16日(日)に秩父宮記念体育館で開催予定の「第1回藤沢野球肘検診」に向け、野球関係者や児童生徒の保護者らに啓発する狙い。

 中高生に多いとされる野球肘。近年は身体が未成熟な小学生でも肩や肘を痛めるケースが多く、選手生命を脅かす事例は少なくないという。

 講座当日は、藤沢ぶん整形外科院長の高山文治医師が座長を務める中、潤生会岩間整形外科(横浜市)理事長の岩間徹医師が「成長期投球障害への予防策」を、埼玉西武ライオンズメディカル・コーディネーター兼ヘッドPTの米田進氏が「成長期野球選手への投球フォーム指導の実際」をテーマに講演。実例を挙げ、理解を深める。

 問い合わせは藤沢市野球協会学童部【電話】0466・84・2233。

”チン”と高く掲げたグラスを重ね合わせる来場者

秋空の下で「乾杯」

 「藤沢ワイン祭り2024」が23日、藤沢駅北口サンパール広場で開かれた。秋の陽光が燦々と降り注ぐ中、約1万8千人がワインとそれに合うつまみに舌鼓を打った。

 2015年から9回目を迎えた人気の催し。実行委員長の岩村敏英さんによると、市内にはメルシャンの工場があり、ワインの生産量が日本一であることを発信しようと今年も企画したという。

 地震に見舞われた能登のワインも並んだほか、メルシャンは売上を全て市環境基金に寄付した。

 片瀬に住む30代の夫婦は「年末に飲む用に買いに来た。珍しいワインが多いけれど、今年は白かな」とほろ酔いだった。

本公演を間近に控えて練習に励む出演者たち

市民オペラ 稽古に熱 上演間近 練習を公開

 50年以上の歴史を有する藤沢市民オペラの公演が、藤沢市民会館大ホールで12月7日(土)・8日(日)・14日(土)・15日(日)に行われる。24日、報道関係者向けの公開練習が同ホールであり、園田隆一郎芸術監督と出演者が仕上がり具合を披露した。

 市民で構成するオーケストラと合唱団がプロのソリストとともに創り上げる3年に一度の本公演。演目は物語性が高く、オペラ初心者も親しみやすいモーツァルトの『魔笛』。アリアの名曲が詰まった傑作としても知られている。

 全編ドイツ語(日本語字幕付き)で歌うソリストや合唱団はおよそ半年前から練習を重ねてきた。この日の公開練習では、ダブルキャストの日曜日公演の出演者たちが初めてオーケストラの演奏と歌声を響き合わせた。

 物語にユーモアを添える鳥刺し男パパゲーノを演じるソリストの大西宇(たか)宙(おき)さんは「市民とプロの相互作用が市民オペラの魅力のひとつ。『魔笛』は演劇的な要素が多いので、見て聴いて楽しんでほしい」と話す。

 市民交響楽団の一員としてバイオリンを演奏する塚本雅一さんは「モーツァルトの曲は難しいが、質の高い音を求めていきたい」と本番への意気込みを語った。

 今回の公演では、オーディションで選ばれた児童合唱団の小中学生6人が童子役を務める。

賞状を片手にバイクにまたがる尾後家選手

浜見小6年尾後家選手 BMXで全国ランク3位 大会直前に負傷も好成績

 BMXの国内年間ランキングを決する全国大会「全日本BMXフリースタイル選手権大会」が今月1日から4日まで岡山県で開かれ、浜見小学校6年の尾後家優斗選手(11)がボーイズ11-12の部でランキング3位に確定した。

 今年4月と9月に行われた全国大会のポイントに、今大会のポイントが加算され、ランキングが決まる。絶対に逃せない大一番だが、岡山行きの前日練習中に、空中で縦回転しながらハンドルから手を放す「バックフリップタックノーハンド」で風にあおられ、着地時に失敗。「前に転がった自転車を取りに行く際、左足に激痛が走った」という。

 左足の中指の骨にひびが入っていたが、病院を受診する時間はなかった。「出ないとどうしようもない」と、欠場という選択肢は自らに設けず、足をひきずりながら会場へ向かった。「不安だったのは、自分のやりたかったパフォーマンスができるかどうか」。痛みは続いたが、大会のことのみに集中した。「ケガをしていてもできることはある。やばいことをやったもん勝ち」。大会では、空中でハンドルを2回転させた後、クロスして戻す「ダブルトラックエックス」や、空中で方向転換しながら逆回転する「フレア」などを決めるプレーを見せた。

 3位という結果を受けて「ほっとした」と一言。負傷については「突き指などは日常茶飯事。骨のケガは初めてだったけれど、これくらいの痛みだと分かった」と冷静に語り、「来年も応援してくれる地元の人や企業さんに恩返しできるよう頑張りたい」と話した。

財団の襟川恵子代表(右)と襟川芽衣評議員

襟川教育財団 母子家庭の子に学資金 返済不要、来年度から

 (公財)襟川教育財団=横浜市港北区=は11月21日、シングルマザー家庭で、経済的な理由から進学や受験を諦めざるを得ない子どもたちのために、返済不要の給付型奨学金「えりかわ学資金」の募集を2025年度から始めると発表した。

 対象は県内在住のシングルマザー家庭の子どもで、中学生(2、3年生)、高校生、大学1年生で5人ずつ。応募には前年度の成績や学校長の推薦などが必要。給付額は中学・高校生が月5万円(年60万円)、大学生が同6万円(同72万円)。学習塾や通信講座、家庭教師などの受講料、参考書などの購入費などに使用可能(大学生は制約なし)。給付は卒業まで継続される。募集は25年3月17日から5月15日。7月に採否が通知される。

 同財団は、大手ゲーム開発会社・(株)コーエーテクモホールディングス会長の襟川恵子代表が23年3月に設立。自身もシングルマザー家庭で育った襟川代表は「同じ一人親世帯でも母子家庭の年収は父子家庭の半分以下。大学進学率は通塾率と比例していることから、その負担解消に役立てば」と学資金の意義を語った。襟川代表の娘で財団の評議員を務める芽衣さんも「シングルマザーの子どもたちが安心して勉学に励んでもらえるよう支援したい」と話した。

 募集要項に関する問合せは同財団公式サイトの「お問い合わせ」(https://foee.or.jp/contact)から。

市長動向 鈴木恒夫藤沢市長

11月15日▽両副市長▽市民ギャラリー▽百歳訪問▽絵のない絵本プロジェクトワークショップ見学▽湘南中国語スピーチコンテスト実行委員会▽片瀬地区市民との意見交換会▽藤沢市民オペラ園田隆一郎芸術監督と出演児童ら表敬訪問▽職員文化展

11月18日▽中国国際友好都市大会公式訪問(中国昆明市他)

11月19日▽中国国際友好都市大会公式訪問(中国昆明市他)

11月20日▽中国国際友好都市大会公式訪問(中国昆明市他)

11月21日▽中国国際友好都市大会公式訪問から帰国のための移動

11月22日▽葬儀通夜▽神奈川地方港湾首長懇談会・命のみなとネットワーク推進協議会▽両副市長▽藤沢市議会議長、同政策検討会議正副座長