逗子・葉山版【5月16日(金)号】
チラシを手にPRする磯野さん

平和作るフェアトレード 戦後80年に思い込め

 世界フェアトレード月間の5月に合わせ、逗子フェアトレードタウンの会と逗子市は17日(土)、逗子文化プラザ市民交流センターでフォーラムを開催する。フェアトレードには世界平和を希求する理念も盛り込まれており、戦後80年の今年のテーマに「平和」を掲げた。主催者はワークショップや講演を通し、「フェアトレードが平和につながる活動であることを実感してほしい」と力を込める。

 フェアトレードとは適正な価格で取引することで、開発途上国の農家、小規模生産者・女性など、立場の弱い人たちの自立を支援する活動を指す。逗子市は2016年、日本で3番目にフェアトレードタウンに認定されており、「フェアトレードタウン宣言」の中で、世界平和につながる同活動の意義をうたっている。

 逗子フェアトレードタウンの会共同代表の磯野昌子(よしこ)さんは「戦争の原因になっている貧困や人権問題を解決することの一つにフェアトレードがある。戦争は遠い国の話ではなく、買い物をすることで平和に貢献することができるということが伝われば」と語る。

イベントは3部構成

 会場は交流センター2階、第2・3・4会議室。イベントの第一部は午前10時30分から午後0時30分まで、子どもと大人を対象にした「絵本のワークショップ」を開催。ずし絵本・アートプロジェクトが100冊ほどの絵本を用意し、平和や世界についての絵本の読み聞かせや、語り合いを行う。

 第2部は午後1時から3時まで「フェアトレード・ユースフォーラム」と題し、中高生・大学生によるフェアトレードや平和に関する活動紹介や交流会を実施する。

 第3部は午後3時30分から前逗子市長の平井竜一氏が講師として登壇し、「逗子フェアトレードタウン宣言を読み解く」と題した講演会を開催。参加費500円(高校生以下無料)。定員60人、先着順。

 会場の一画で市内外からフェアトレードの店が集まり、マルシェも開かれる。

浅尾さん(右から2番目)と商工会関係者ら

カフェちょこっと 子育て世代の味方に 商工会運営でリニューアル

 逗子市が運営する体験学習施設スマイル(逗子市池子)に併設の「カフェちょこっと」が4月28日、リニューアルオープンした。運営が逗子市社会福祉協議会から逗子市商工会に変わり、これまでキッチンカーでの市内イベントなどで出店実績がある「ヒトデ食堂」が営業を担当する。市は安定した経営と、子育て世代が気軽に立ち寄れる店作りに期待を寄せる。

 同カフェは2014年の施設開設と同時にオープンした。当初は逗子市社会福祉協議会が運営し、カレー、ピラフ、ホットドッグのような軽食、子ども向けにアイスクリームなどを提供。週末には100人ほど来店することもあったが、平日には1桁の日もあるなど、経営的には苦しい状況が続いた。そこで、店舗経営のノウハウを持つ商工会に運営を任せることで刷新を図ることになった。

 ヒトデ食堂はガーリックシュリンプ、ロコモコ、タコライスなどのハワイアンランチを市内のイベントやマルシェで提供してきた。カフェでのラインナップはこれらに加えて、キッズカレー、キッズハンバーグ、キッズシェアバスケットなど子ども向けメニューも充実。会計を子どもに任せる駄菓子コーナーも設けた。

 初日に視察に訪れた桐ケ谷覚市長は、「公園界隈は食事ができる場所がほとんどないので、子育て世代の皆さんが気軽に立ち寄れる店になってほしい。経営的には来場者の変動が大きい場所で難しいと思うが、ここで成功すれば、どこにいってもうまくいくと思うので、頑張って欲しい」と期待とともにエールを送った。

独自集客が必要

 オープンして約2週間後、店長の浅尾大輔さんによると、土曜・日曜は手待ち時間の集客に課題はあるものの、客席は埋まるという。一方で平日に関しては商売としては成り立たない状態が続く。「もともと公園を訪れる母数が少ないのでSNSを活用するなどして自分で集客する必要がある」と強調する。

 「既にリピーターになってくれたお客様もおり、メニューは好評だと思う。デリバリーや、『お母さんたちの要望』を受け、夕方以降の総菜の販売も始めた。地道に顧客づくりをしながら、しっかり認知を広げていきたい」と力を込めた。

逗子文化プラザ市民交流センターの副館長に就任した 本藤 太郎さん 逗子市久木在住 33歳

多才な公共施設マン

 ○…生涯学習、市民活動、NPOなどさまざまな人たちが集まる、逗子文化プラザ市民交流センターにあって、長髪、独特なファッションで異彩を放つ。同センターの広報マン、時にはセミナーの講師を務めてきてこのほど、副館長に就任。施設を「いろいろな人が交じり合って、刺激を与え合い、何かが生まれる場所に」と意気込む。

 ○…日大芸術学部在学中、大学の先輩のイベントの手伝いで、市民ながら初めて来館。その後も他の企画に携わる中で、職員の目に留まりスカウトされた。学芸員を目指していたことや、海外の図書館が市民活動の一翼を担っていることを目の当たりにしたことなどから、公共施設での仕事に興味もあり、アルバイトとしてスタート。自らを「戦う公共施設マン」と称し、「やりたいことをやった」結果、「施設の雰囲気は随分変わった」と自負する。

 ○…高校時代にバンド活動に熱中するあまり、大学受験の機会を逃した。浪人生活に入るが、本屋で見た『赤本』で「一番薄かった」ことから日大芸術学部を受験。写真学科に在籍しながら他学科の講義も聴講し、見聞を広げたことが、今も仕事に生きている。中学時代からの長髪は「猫のひげと一緒で感覚が研ぎ澄まされ」、パンクやゴスを基調としたファッションは自身のプレゼンテーションで、「語り出したら何時間でも話せますよ」と笑う。

 ○…趣味はバイクで愛車はハーレーダビッドソン・スポーツスター。「金はかかるし、無駄な時間だけど、その無駄が大事だと思っている」。最近、力を入れてるのはラップ。自分ではやらないがイベントの後押しなどに注力。やりたいことが止まらない。とにかくまずやってみる。興味は尽きない。

ディンギーヨット(カタマラン)のイメージ=県提供

逗子でセーリング体験 県が参加者募集

 神奈川県は多くの人がスポーツに親しめるように、さまざまな種目の体験会を実施している。

 2025年度は昨年のパリ五輪で日本代表が20年ぶりに銀メダルを獲得したセーリングにスポットを当て、セーリング観戦クルーズとセーリング体験会を実施。

 逗子海岸では6月14日(土)に参加無料のセーリング体験会が行われる。対象は県内在住の小学生とその保護者。体験は2種から選べる。

 3人乗りのディンギーヨット(船室のない小型ヨット)は2つの船体をもつカタマランで安定感があり、初めての人でも楽しめる。ウインドサーフィンはボードに取り付けられたマストとセイルを使い、風をつかむ感覚を味わえる。それぞれインストラクターが指導する。

 時間は午前9時30分、10時30分、11時40分、午後0時50分、1時50分スタートで各2時間。定員は各回、ディンギーヨットは9人、ウインドサーフィンは6人。

 申し込みは「神奈川県セーリング体験2025」で検索し、申し込みフォームから。応募締め切りは5月30日(金)午前9時。

 問い合わせはセーリング体験会事務局(株式会社横浜アーチスト内)【電話】045・232・4922(平日午前10時〜午後5時)、【メール】kaijotaiken2025@y-artist.co.jp。

昨年の花火

夏の訪れ告げる花火 22日 逗子海岸で打ち上げ

 夏の到来を告げる風物詩、逗子海岸花火大会が5月22日(木)に開催される。主催は逗子市観光協会と逗子市で68回目。

 打ち上げは午後7時30分から8時15分。例年同様、7000発の花火が打ち上げられる。荒天中止。開催の可否判断は当日午前8時30分に行われる。中止の場合はウェブサイトで告知される。

 逗子銀座通り、シンボルロード、屋敷通りなど、会場付近の主要道路では安全確保のため、午後6時から10時まで交通規制が行われる。

 市は交通規制の協力、砂浜でのカメラマン協賛席以外での三脚使用の撮影禁止、ごみの持ち帰りを呼び掛けている。

力走するランナーたち=協会提供

葉山マラソン 50回記念、158人が疾走

 三浦郡葉山町陸上競技協会が主催する第50回葉山町民健康マラソン大会が5月11日、南郷上ノ山公園で開催された。快晴に恵まれ、前日の雨により埃も立ちにくい絶好のコンディションの中、新緑に囲まれた公園を158人が疾走した。

 各部門の優勝者とタイムは次の通り(敬称略)。【小学生男子3・4年生】鈴木大智/5分48秒【小学生女子3・4年生】詫磨まつり/6分33秒【小学生男子5・6年生】角田晟(じょう)/5分26秒【小学生女子5・6年生】内田しあん/6分32秒【中学生男子】櫻田想太郎/9分57秒【中学生女子】角田エミリ/14分3秒【一般男子】坂本侑弥/9分41秒【一般女子】櫻田陽子/12分1秒【男子45歳以上】成瀬拓也/9分36秒

 50回大会を記念して、小学生部門と中学・一般の部でそれぞれ最高タイムを出した角田晟さんと成瀬拓也さんには特別に、50回記念会長杯が贈られた。

 中川六郎実行委員長によると、今年は大人の参加が増え、子どもと大人の割合が半分ずつくらいだったという。また、町民推薦による隣接地域からの参加も徐々に増え、今年は2割ほどだった。

過去の譲渡会=提供

寺が結ぶ犬猫との縁 5月31日 仙光院で譲渡会

 葉山町長柄の仙光院で5月31日(土)、「お寺でわんにゃん縁結び」と題した、保護犬・猫の譲渡会が行われる。お寺でわんにゃん縁結び実行委員会(白田祐子委員長)の主催。

 動物保護団体のPAK(かながわ保健所の犬・猫を救う会)、NPO法人Anismaなどで保護されている犬、猫が対象。保護犬は健康チェックが行われているほか、最低限のしつけもされている。気に入った犬猫がいれば申し込みをし、後日面談などを行う。

 当日は譲渡会だけでなく、保護犬との散歩体験(午後2時〜、午後4時〜/各約60分、定員5人程度、先着順)、犬のしつけ相談も実施。

 チャリティマルシェも同時開催され、犬の爪切り(500円)、犬の整体体験(10分1000円・20分2000円)、ドッグフード、首輪・ハーネス、犬のおやつなどの販売のほか、キッチンカーも出店する。無料体験コーナーでは小学生以下が対象のヨーヨー釣り、本堂にセットしたレコードプレーヤーと真空管アンプで聞く音楽会を実施する(好きなレコードを持参)。

 同企画はドッグカウンセラーの白田委員長とペット供養も行う同寺院の成井秀仁副住職が意気投合したことから実現し、今回で6回目。

 時間は午後1時から5時30分。雨天決行、荒天中止。

 問い合わせは同寺院【電話】046・875・2007。

昨年の葉山ビーチキャンドル

逗子葉山JC キャンドルで地域盛り上げ 5月24日 森戸海岸で

 逗子葉山青年会議所(JC/沼田亮理事長)は5月24日(土)、葉山森戸海岸で市民参加型イベント「HAYAMA BEACH CANDLE 2025」を開催する。

 開催にあたり同JCはキャンドルアート作成の参加者を募集。事前登録は不要で、当日午後2時から5000個のキャンドルをデザインに合わせて並べ、4時30分から点灯を開始する。点火用にライターの持参を呼び掛けている。昨年のイベントではアート作成に約100人、点火に約500人が参加した。

 特設ステージではライブパフォーマンスや、地元飲食店をメインとした飲食ブースの出店もある。

 小学生を対象に、楽しみながら防災についての意識を高めてもらおうと防災ゲームも実施。カードをめくって懐中電灯やカセットコンロなど防災に必要なものを探す「防災グッズ探し」や、森戸海岸内に防災にまつわるクイズを記したパネル設置を行う。

フォトコンテスト開催

 イベント当日の写真をビーチキャンドルのインスタグラム(@beach_candle)に投稿するフォトコンテストも開催。応募期間は24日から5月31日(土)。結果発表は6月21日(土)。

 同JCでは当日の運営を一緒に行うスタッフも募集中。興味のある人は【電話】046・873・2774か、【メール】zushihayamajci@gmail.comまで連絡を。

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体験講座の様子=提供

「和楽器に触れてみよう」 応募締め切り5月21日

 逗子市は市内在住の小・中・高生(経験者も可)を対象にした「和楽器体験講座」を6月8日・15日・29日・7月6日・13日・20日の日曜日に、逗子池子の体験学習施設スマイルで開催する。企画・運営は逗子市文化協会。

 体験できる楽器は箏(12人)と尺八(5人)。稽古曲は『さくらさくら』など。

 講師は逗子三曲会の大泉一美さんと他会員。参加費無料。持ち物は特になし。

 申し込みは市ウェブサイト(スマイル文化芸術体験講座で検索)の申込フォームから。締め切りは5月21日(水)。応募多数の場合は抽選。

 問い合わせは市子育て支援課青少年育成係(体験学習施設スマイル)【電話】046・873・8581、【メール】seisyonen@city.zushi.lg.jp。

プログラムのひとつ、ビーチテニス=うぇるま提供

うぇるま 「より開かれたクラブに」 住民参加を促進

 一般社団法人葉山町スポーツ協会(林俊司会長)が運営する葉山町総合型地域スポーツクラブ「うぇるま」が、本格稼働から2年目を迎え、より地域に開かれたクラブを目指し、新たな試みを始めた。

 第一に取り組んだのが「Pay it Forward(ペイフォワード)」。これは通常のおとな年会費1万1000円を1万2500円にし、差額の1500円を3等分して、こどもの年会費を一人あたり500円安くするという取り組み。今年度はこども会員45人分、全員にいきわたった。ペイフォワードとは日本語で「恩送り」の意味で、これまで周りから受けた恩を、次の世代の子どもたちに送るという思いから考えられた。同クラブは「こうした取り組みに共感してもらえる人が一人でも増えれば、ウェルビーイング(幸福度)が上がる。うぇるまから町民の皆さんへ提案する社会実験です」としている。

 また、クラブ運営を行政や民間に依存するのではなく、住民の手で行っていくという意図から、新プログラムと指導者の常時募集も行う。空いている時間に自分の特技を生かして指導者として活動をしてもうらう試み。厳しく審査をしたうえでの採用だが、前田裕司理事は「会員、指導者、うぇるまの全てがwin―winの関係になれる仕組み。住民へのサービスが目的だが、運営も住民が行うことで、開かれたクラブになる」と、その意義を強調した。

三浦半島4市1町 太陽光発電など導入補助 5月から開始

 逗子市、葉山町を含む三浦半島の4市1町(横須賀市・三浦市・鎌倉市)は、地球温暖化という地球規模での課題に対応するため、2025年度から市民や事業者が太陽光パネルや蓄電池などを導入する際に活用できる補助制度を5月1日に同時に開始した。

 対象は住宅や事業所などに対象設備を設置しようとする個人・事業者等(中小企業等)。

 補助対象設備と補助額は表のとおり。申請期間は2026年1月15日(木)まで。先着順で予算が無くなり次第、受付終了。

 申込・問い合わせは、三浦半島重点補助金事務局コールセンター【電話】0120・201・603。

葉山は独自補助との併用可

 逗子市、葉山町ともに独自の補助金制度を持つ。逗子は22年度から「カーボンニュートラル推進補助金」を実施。太陽光発電及び定置式蓄電池に対する補助額は1件15万円。24年度までの3年間で17件255万円の実績がある。この度の補助制度との併用は不可。

 葉山町は15年度から再生可能エネルギーシステム等設置補助金を採用。住宅用太陽光発電システム、定置用リチウムイオン蓄電システムにそれぞれ上限5万円。過去3年間で延べ66件330万円の補助を行っている。4市1町での補助制度との併用も可能。

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イベント告知のチラシ

大人の休日、亀神で 5月17日、18日

 逗子市役所隣の亀岡八幡宮で5月17日(土)・18日(日)、「第36回 逗子コミュニティパーク〜大人の休日〜」が開催される。時間は17日が午前10時から午後8時、18日が午前10時から午後5時まで。小雨決行。

 地域に根ざしたライフスタイル、人との出会いの空間を目指すイベントで年2回行われている。

 フードやドリンク、雑貨、古着など多彩なジャンルの店が出店。両日とも特設ステージでのライブパフォーマンスが会場を盛り上げる。

 初夏の心地よい風を感じながら楽しむ大人の休日。詳細は逗子コミュニティパークのウェブサイトで確認。

NHK受信契約漏れ 逗子市、葉山町でも

 全国の自治体で公用車に設置したカーナビや携帯電話に関するNHK受信料の未払いが報じられたことを受け、逗子市、葉山町でも調査をした結果、両市町とも一部未契約があったことが判明。葉山町は4月30日、逗子市は5月1日にそれぞれ発表した。

 葉山町は公用車車載のカーナビ9台、消防本部の携帯電話1台で未契約だった。公用車は2017年(1台)、21年(1台)、22年(1台)、23年(4台)、24年(2台)が契約漏れだった。消防の携帯は17年から。

 逗子市は公用車のカーナビが2台。消防本部のカーナビが3台だった。公用車は24年に導入したもの。消防は17年の導入が2台、19年が1台だった。公用車では他に3台にカーナビが付いているが、これについては支払いがされている。

 両市町とも、テレビ放送が受信できるカーナビが受信契約の対象であることの認識不足が原因としている。支払金額等については今後NHKと協議の上決定するという。

 また、再発防止策としては公用車にカーナビを設置する際には、業務上特に必要がある場合を除き、テレビ放送が受信できない機種の選定をするとしている。葉山町は受信機能をもつ機器を調達した際には、必要な手続きを徹底するとした。

小泉淳作《雲龍図》(建長寺天井画) 小下図 1997年 紙本墨画淡彩 神奈川県立近代美術館蔵

再発見、珠玉の日本画 近代美術館 葉山で

 神奈川県立近代美術館・葉山(葉山町一色)で、6月29日(日)まで「日本画コレクション再発見と片岡球子『蔦屋重三郎の浮世絵師たち』」展が開催されている。

 同館所蔵の日本画コレクションから、これまで同館では未公開の作品や、20年以上ぶりに公開される作品を中心に展示。狩野探雪(たんせつ)の屏風『草花図』、牛田雞村(けいそん)の修復された屏風『青蘆(せいろ)』、小泉淳作の建長寺の天上画『雲龍図』の下図などが展示される。

 特集展示では、片岡球子の『面構(つらがまえ) 東洲斎写楽』」『面構 喜多川歌麿と鳥居清長』など、蔦屋重三郎に関わりのある浮世絵師たちを描いた作品が並ぶ。会期中、一部展示替えあり。

 月曜休館。一般1200円、20歳未満・学生1050円、65歳以上600円、高校生100円。中学生以下、障害者手帳等、ミライロID提示で無料。

 問い合わせは同館・葉山【電話】046・875・2800。

砂浜がアートの舞台に こどもの日、逗子海岸で

 海岸の砂や貝殻を使って立体アートを作る「砂の芸術」がこどもの日の5月5日、逗子海岸(東浜)で行われた。逗子市が主催するこどもの日の恒例行事で今回の開催で43回目。

 当日は好天に恵まれ、親子連れなど23組178人が参加した。参加者は5m四方のスペースに、スコップなどで造形し、バケツで海水を運んで砂を固めるなどして思い思いの作品を制作した。

 優秀作品にはファミリー賞、頑張ったで賞、アートで賞、青少年指導員賞、教育長賞などが贈られた。最優秀の市長賞に輝いた作品はチーム「6Little(リトル・) Stars(スターズ)」の『タコの手も借りたい 逗子の海守り隊』=写真。小林然さん(9)は「タコの足の吸盤に白砂と貝殻を使ったところがポイント」と笑顔で語った。

12人が立候補を表明 今夏参院選 本紙調べ

 任期満了(7月28日)に伴う夏の参議院選挙で、神奈川県選挙区(改選定数4)には本紙の調べでこれまでに現職3人、新人9人の12人が立候補の意向を示している。(5月9日起稿)

 自民党は2019年の前回改選時にトップ当選した島村大氏が23年に死去したことを受け、公募を実施。元神奈川県局長の脇雅昭氏(43)を選んだ。「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と話す。

 立憲民主党の牧山弘惠氏(60)は07年に初当選し、4期目を目指す。「物価高から生活を守るための具体的な提案を行う。食料品に掛かる消費税をゼロに引き下げ、暫定税率の早期廃止でガソリン価格を25円引き下げる」と述べる。

 22年の合併選挙で欠員枠の5位で初当選し、任期が約3年だった立憲民主党の水野素子氏(55)は「物価高対策はもちろん、大学までの所得制限のない授業料無償化の推進など、未来を担う人材の育成や産業発展にも力を注ぎたい」と語る。

 13年に初当選し、現在、党女性局長を務め、3期目を目指す公明党の佐々木さやか氏(44)は「物価高克服のための減税や給付、中小企業支援などで給料アップ、全世代を守る社会保障の充実を求めていく」とコメントする。

 日本維新の会からは参議院議員秘書の千葉修平氏(52)が挑む。1999年から八王子市議を1期務め、03年から松沢成文氏の秘書を務める。「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

 共産党は党県委員会副委員長の浅賀由香氏(45)を擁立する。参院選に過去3回挑戦しており、「賃金の引き上げによる8時間働けば普通に暮らせる社会の実現や、大学をはじめとする高等教育の学費無償化を進めていきたい」と語る。

 国民民主党は元農林水産省官僚の籠島彰宏氏(36)を立てる。13年に農水省に入省し、20年から23年に経済協力開発機構へ出向していた。「日本を守るため、給料が上がる経済が必要。手取りを増やし、再び日本を強くしたい」と語る。

 れいわ新選組は元外務官僚の三好諒氏(39)を擁立する。21年に外務省を退職後、山本太郎参議院議員の秘書を務め、24年の衆院選では神奈川2区から立候補していた。「消費税廃止や社会保険料の減免などを訴えたい」と話す。

 社民党は元相模原市議の金子豊貴男氏(75)を立てる。1991年から2023年まで市議を8期務め、基地問題などに取り組んできた。「今の日本は平和を維持できるか、戦争国家に進むかの岐路に立たされている」と訴える。

 参政党は警備会社顧問の初鹿野裕樹氏(47)を立てる。警視庁に約23年間勤務し、24年衆院選で神奈川11区から出馬していた。「消費税や社会保険料を下げ、可処分所得を増やしたい。また、警察官など公安職の待遇改善を求めたい」という。

 日本改革党からはダンスインストラクターの畠山貴弘氏(45)が出馬意向。23年の南足柄市議選に立候補していた。「国民生活が苦しい中、消費税は5%にし、最終的には廃止。ガソリン暫定税率と再エネ賦課金の即刻廃止」と訴える。

 このほか1人が立候補の意向を示している。

星座にまつわるエトセトラ 「かみのけ座」

 春に見頃の「かみのけ座」。この季節、21時頃の南の天高い所、星座絵で見ると、ウェーブのかかった髪の毛が束ねられた星座があります。古代エジプトを統治したプトレマイオス3世の后、ベレニケ2世は、琥珀色に輝く髪を持ち、その美しさは国内外に知れ渡っていました。ある時、戦いが長期化し、王自らも戦地に赴きました。ベレニケは厳しい戦いに無事に王が帰ってくることを祈るため、アフロディテの神殿で「無事に王が帰ってきたらこの髪を捧げます」と誓います。やがて王が勝利したとの知らせを受け、ベレニケはすぐに髪を切り、アフロディテに捧げたのです。帰ってきた王は后の髪を見て驚きましたが、彼女の愛を感じたのです。北斗七星から春の大曲線でアルクトゥールスを見つけたら、西に目を向けてください。小さな星がたくさん見えたら、その辺りがかみのけ座です。

「民間の介護保険」 vol.34 人生100年時代今から始める終活のススメ

 民間の介護保険は、公的な介護保険だけでは足りない費用を補うために作られた保険です。介護には月8万円以上の費用がかかり、平均して5年ほど続くと言われています。そのため、民間保険のニーズが高まって、約10年前からいろいろな保険会社が販売を始めました。この保険は、介護が必要になったときにお金(保険金)が支払われますが、亡くなった場合にはお金は出ない「掛け捨て型」が一般的です。ただし、一時払いで保険料を支払うと、万が一亡くなった場合にも払い込んだ金額が戻る商品もあります。

 一例として、65歳女性が月1万452円を払うと、介護状態になったときに300万円の保険金が出ます。70歳女性なら月4749円で100万円。男性も同様のプランが用意されています。保険会社によっては、男女で同じ保険料にしているところもあります。

 保険金が支払われるのは介護が必要と判断されたとき、すなわち「要介護2以上」と認定されたときや保険会社が決めた条件(例えば「ひとりで着替えやお風呂に入れない」状態が6カ月続く)に当てはまるときです。

 また、認知症を保障する保険も登場しており、軽い認知障害まで対応している商品もあります。民間の介護保険は医療費控除の対象にもなりますので、将来に備えて検討してみるのもよいでしょう。