さがみはら中央区版【7月17日(木)号】

精神科病院での虐待 市が通報状況を初公表 年間20件、うち1件を認定

 相模原市がこのほど、市精神科病院虐待対応窓口への通報状況を発表し、2024年度1年間に被害者や発見者から計20件の通報があったことが明らかになった。そのうち虐待と認定された事案は1件だった。市は「各医療機関に対し、ガイドラインに沿った対応ができているかどうかや研修の実施状況などを継続的にモニタリングしていく」としている。

 通報状況は、昨年4月に改正された精神保健福祉法に基づいて市が初公表したもの。対応窓口の対象は市内全6カ所の精神科病院。市が公表した集計によると、24年度の1年間で発見者による通報は9件、虐待を受けたとする人からの届け出は11件だった。

 このうち、虐待と認定されたのは1件で、被虐待者は1人。虐待を行った人の職種は准看護師で、虐待の種別は「性的虐待」だった。市は虐待の具体的な内容について「公表が義務付けられておらず、件数が限られていることから個人情報に配慮し非公表」としている。

昨年に法改正通報が義務化

 精神科病院をめぐっては、全国的に院内の障害者への虐待事案が後を絶たない。過去には入院中の障害者が看護師らからの執拗な暴力の末に死に至った事案もあり、虐待の未然防止や早期発見への取り組みの推進が課題となっていた。昨年の法改正により、精神科病院の業務従事者による虐待を受けたと思われる障害者を発見した人は、速やかに都道府県や政令市に通報することが義務付けられた。

 自治体は通報を受けると、虐待にあたるかどうかを調査・確認した上で、虐待の事実があった場合は医療機関に対して指導を行う。今回認められた事案については、診療簿や帳簿書類の確認、市職員による聞き取りを踏まえ、改善計画の提出を求めた。その後は提出された計画通り適切に進んでいるか、およそ3カ月ごとにモニタリングしているという。

 市精神保健福祉課の担当者は「各医療機関に対しては日本精神科看護協会によるガイドラインや、障害者虐待防止法に準じた虐待の種別を確認するよう伝えている。人権擁護に関する研修の実施状況の確認や、年に一度の実地指導監査などを継続して行い、今後も指導を行っていく」としている。

減塩を呼び掛ける村山さん(左)と小林香里さん

市減塩プロジェクト 街ぐるみの啓発目指す 「まずはマイナス1グラム」

 脳梗塞などの疾患リスクを軽減するため、相模原市は市民一人当たりの食塩摂取量を現在の7割程度に抑えることを目指す取り組みを進めている。「さがみはら街ぐるみ減塩プロジェクト」と銘打ち、減塩レシピの紹介などの啓発活動を行う。

 プロジェクト始動の背景には、相模原市民の循環器疾患による死亡率の高さがある。2019年に神奈川県が行った主な死因を比較する調査で、がんによる死亡は県平均とほぼ同値だったのに対し、高血圧などが原因となる循環器疾患は県平均を上回った。

 食塩の摂りすぎが高血圧や動脈硬化につながり疾患の原因となるため、問題視されている。実際に市内成人の5人に1人が高血圧に関する治療を受けているという調査結果もある。厚生労働省による「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」によると、推奨される1日の食塩摂取量は男性が7・5グラム未満、女性6・5グラム未満とされている。しかし国民は目標量に対し約3グラム多く摂取しているという。市ではこれまで、「減塩」に特化した取り組みはなく、健康診断の結果に基づく、保健指導に留まっていた。

 こうした状況を受け、市は24年に策定した「相模原市保健医療計画(第3次)」の中で、「適正な血圧の維持に取り組む人を増やす」と明記。減塩について効果的な対策を検討し、街ぐるみで減塩を展開するプロジェクトを立ち上げた。

自然に続ける

 「減塩意識」を多くの市民に浸透させるためには、「減塩に取り組む環境づくりが大切」と市健康増進課の村山千穂さんは話す。「国としては一日3グラムの減塩を推奨しているが、いきなりは難しい。減塩メニューでおいしさを感じながら少しずつ」と呼びかける。そこで掲げたスローガンが「まずはマイナス1グラム」。ラーメンのスープを飲み干さず半分残すだけでも約3グラムのマイナスは見込める。

 同プロジェクトは29年度までの6年間。相模原市民に即した効果的な対策を講じるため、初年度は実態調査を中心に行った。今年度から啓発活動が本格化している。

設立10周年を迎えた「相模原市ラジオ体操連盟」の会長を務める 長野 信一さん 南区東林間在住 78歳

ラジオ体操の伝道師

 ○…「腕を前から上にあげる背伸びの運動から」--。毎朝6時30分、ラジオから流れる若々しい声は多くの人の耳に残るフレーズだろう。1981年から29年間、ほぼ毎日テレビやラジオで「ラジオ体操」を指導してきたレジェンド。2015年に設立され10周年の節目を迎えた「相模原市ラジオ体操連盟」の会長として、体操の普及、指導者の育成などに精を出す。

 ○…3分10秒の中に13の運動が配されている「ラジオ体操」は3年後に100年を迎える。日系移民が暮らすブラジルやチリなどでも愛好者が多い。世界を股にかけた普及活動も続けてきた伝道師。「世界中から愛好者が日本に集まり体操できたら、最高の100周年」。夢のひとつだ。

 ○…明治神宮に隣接する代々木で幼少期を過ごした。神宮を「遊び場」に走り回る活発な少年は父の転勤で14歳の頃、相模原へ移り住んだ。三角ベースを皮切りに中学高校時代は野球部に所属。体育教師を志し日本体育大学に進学した。器具を使わずに、自分の体だけを使って行う「徒手体操部」に入部した。振り返ればここが人生のターニングポイント。大学卒業から10年が経った頃、徒手体操部の顧問から紹介されラジオ体操オーディションを受け合格した。

 ○…第一体操の5種目目「体を横に曲げる運動」が一番好きな動き。「手を上に伸ばして、フッと息をしてから曲げるんです。背骨の柔軟性を保ち、消化器官を刺激して働きを良くする」。流石だ。「仲間が増え、孤独を防ぎ、見守りにもつながる」。健康だけに留まらず社会課題解決の糸口としての可能性も示唆する。「世界中で朝6時30分にラジオ体操が始まったら」--。心に置くそんな思いをまっすぐ前を見据え明かした。

2個目のヨーヨーを釣る子ども(写真上)と手作り雑貨を販売する篠崎さん(写真下の右)

上溝で七夕まつり 子育て支援施設オハナ

 上溝にある子育て支援施設「OHANA(オハナ)」で7月5日、恒例の「七夕まつり」が開催された。「子どもたちが安心して楽しめるお祭りにしたい」との思いで実施されているもので、今年も施設利用者や地域住民で賑わった。

 会場はヨーヨー釣りやくじ引きなどが楽しめるエリアの机が子どもに合わせた高さになっていたり、入口が一カ所で常に職員が見守っていたりと、子どもたちが自由に遊びやすい環境になっていた。保護者からは食べ物の出店の質の高さが好評だった。

 ブースの一角では小学生が手作りの雑貨を販売し、お店の経営を体験する試みも行われていた。同施設に通っている篠崎汐さん(田名小6年)が、村田加奈恵代表と相談しながら価格の設定をしたという。篠崎さんは「準備が楽しかった。お金の管理が勉強になった」と感想を話した。

 村田代表は「七夕に合わせて年に1回みんなと会う行事。スタッフも含めゆったり楽しめた」と笑顔を見せた。

相模原市 学校の空調整備を加速 28年夏までに完了へ

 相模原市は7月2日、学校施設への空調整備について、2028年夏までの整備完了を目指し取組を加速化することを発表した。児童・生徒の適切な学習環境を確保するため、屋内運動場や特別教室、老朽化した設備の更新も含めたすべての施設について、早期の整備を目指す。

 対象となるのは、今年度末時点で空調設備が未設置の屋内運動場79校、特別教室70校、設備の改修が必要な普通教室18校。市は現在、今年9月の市議会定例会議に補正予算案として提案することを念頭に整備費の精査を進めているという。

リース手法を活用

 整備手法としては、これまで取り組んできた直営での工事発注に加え、リース手法を活用する。これにより、直営での発注のみで整備する場合に比べ、早期に整備を完了できる見込み。

 近年の猛暑を踏まえ、学校の空調整備は喫緊の課題となっている。相模原市内では、普通教室と一部の特別教室(音楽室、図書室、相談室)については全公立小中学校で整備が完了しているものの、体育館などの屋内運動場や特別教室への設置、老朽化などにより改修が必要な設備の更新が急務となっていた。

 市学校施設課の担当者は「近年のひどい暑さで外での活動が制限される中、空調設備がないと屋内での活動もできなくなってしまう。子どもたちの活動に支障が出ないよう、安全な教育環境整備をスピード感を持って進めていく」と話している。

夏音響く 亀ヶ池八幡宮

 上溝の亀ヶ池八幡宮(根岸浩行宮司)に設置された「夏詣お願い風鈴」。参拝者の願い事が書かれた短冊が揺れ、風鈴が涼しい音を響かせていた。風鈴は9月15日に行われる例大祭ごろまで楽しめるという。

当時を振り返るさん弘美さん(左)とカヨ子さん

幼い記憶 戦争の影 中村弘美さん・カヨ子さん

 「話せることなんてないですよ。あまり悲惨な経験もしていないし」。中央区向陽町在住の中村弘美さん(87)は控えめに呟くが、幼い頃の記憶には、今も忘れられない母の面影がある。

 「みんな死んで帰ってくればいい」。出征した父の名前が載った「戦死広報」を読み、母が泣き崩れながら漏らした言葉。普段は「チャキチャキして頼もしい存在だった」だけに、弘美さんは「ただごとではない」と感じた。

 弘美さんは東京都港区の出身。小学校に入学して間もなく新潟県へ縁故疎開したが、その間に「焼夷弾が7発落ちて故郷が焼け野原になった」。約1年後、満州から引き揚げてきた母の妹を頼って相模原へ。住まいは旧日本陸軍が1940年に建設した相模陸軍造兵廠(現在の米軍相模総合補給廠)内の共同住宅だった。兵舎や学校を擁する広大な敷地には、多くの引き揚げ者が身を寄せていた。「母に連れられて上溝まで芋を買いに行ったが、帰り道は荷の重さに足が進まなかった」

 後に造兵廠が米軍に接収され、追い出されるような形で公営住宅へと転居。集まっていた人たちは市内各地に散らばり、弘美さんは現在も暮らす向陽町へと落ち着いた。

忘れ得ぬ空襲の夜

 同じく東京都出身の妻・カヨ子さん(83)もまた、戦中戦後の記憶を胸に刻む一人だ。幼い頃のことはあまり覚えていないが、空襲警報の鳴る夜、照明弾に照らされて一面が明るくなり、バチバチという音の中を両親に抱えられて必死に逃げた記憶は、今も鮮明に脳裏に焼き付いている。

 戦後は一家で北海道へ渡り、開拓地で農業に勤しんだ。「役場から話をもらい、両親が苦労して開墾していた。田んぼを作ってお米を穫って食べるまで何もなくて大変だった」。しかし、兄が病に伏し、両親は看病に専念。農業を続けられなくなった一家は、つてを頼って相模原に移り住んだ。

 2人は銃弾が飛び交う戦場に立ったわけではない。しかし、幼い目に映った親たちの姿や、戦後を生き抜いた日々の記憶には、戦争の影が確かに刻まれている。引き揚げや疎開を経て相模原に根を下ろした歩みは、この街の戦後史の一端を静かに語りかけてくる。造兵廠での暮らし、支え合って生きた日々――その積み重ねが、今の暮らしにつながっている。

木炭蓄電装置を作る様子

木炭蓄電装置を作ろう エコパークさがみはら

 エコパークさがみはら(富士見)で7月25日(金)と8月3日(日)に小学4〜6年生を対象とした講座「木炭蓄電装置をつくってみよう!」が開催される。参加無料。25日は午後1時から、3日は午前10時30分からの各2時間。要事前申し込み(各回定員20人)。世界中の子どもたちに学びの場を作ろうと活動しているNPO法人「Class for Everyone」が講師を務め、木炭を加工してLEDライトを光らせるワークショップを行う。

 申し込みは【1】参加者全員の名前【2】年齢(学年)【3】電話番号【4】希望日を開催日の5日前までにメール(ecopark-sagamihara@mdlife.co.jp)。(問)同施設【電話】042・769・9248

7月5日に行われた開会式

学童野球の夏開幕 優勝は東林ファルコンズ

 相模原中ロータリークラブが協賛する「第25回相模原市学童野球ジュニア大会」が7月5日から13日にかけて、市内の16チーム(連合チーム含む)が参加し行われた。市内各地で熱戦が繰り広げられ、13日の決勝戦では、東林ファルコンズ(東林支部)がひのきビートルズ(大野中支部)を9―2で下し、優勝した。

 今大会は関東学童軟式野球秋季神奈川県大会の予選も兼ねており、優勝したファルコンズに加え、2位のビートルズと3位のサンダースJBC(光が丘支部)が出場権を獲得した。

 同RCは2000年に同大会の協賛を開始し、トロフィーや優勝旗を寄贈し小学生野球の夏の大会として盛り上げてきた。24年12月には市内の少年野球チームに所属する選手100人を対象に、野球教室を主催。今大会にも野球教室に参加した選手が多数出場し、その成果を試合で大いに発揮した。

「ブルコン」参加者募集 相模原予選は10月13日

 子どもから大人までピアノに親しむ全ての学習者の目標となることを目指すピアノコンクール、「ブルグミュラーコンクール」の神奈川後期大会・相模原地区予選が10月13日(月・祝)、杜のホールはしもと(多目的室)で開催される。予選を通過すると、12月13日(土)・14日(日)に横浜市港北区民文化センターで実施されるファイナルに出場することができる。

 同コンクールは、課題曲のほとんどが、レッスンで学ぶことの多いブルグミュラーの作品。何歳からでもエントリーが可能で、普段から練習している曲で挑戦できるのも大きな特徴と言える。

 地区ごとにファイナルが行われ、昨年は全国で1万7528人、相模原地区からは100人が参加した。

締め切り 9月12日

 申し込み期間は9月12日(金)まで。コンクールの詳細はHP(https://www.burgmuller.org/)で確認できる。問い合わせ・参加要項は相模原事務局(牛久保ピアノ)【電話】042・700・3637。

中学生対象 夏の絵画コンクール FM HOT番組企画

 地元FM放送局・FMHOT839(エフエムさがみ/83・9MHz)で放送中の番組「小島芙蓉の薔薇色美術あかでみー」が中学生を対象とした絵画コンクールを開催する。現在、作品を募集している。

 対象は相模原市周辺に在住・在学の中学生。テーマは自由。参加無料。制作方法(デジタル、アナログ)、サイズ、使用ソフトは問わない。審査員は番組パーソナリティーの小島芙蓉さん=写真=と、横山にある「光と緑の美術館」の学芸員。

 小島さんは「自分にしか描けないものを自由に描いてほしい。美術をきっかけに将来の進路を幅広く考えるきっかけになれば」と話す。

 受賞作品は番組内で紹介されるほか、最優秀賞の受賞者は同番組へ出演(任意)できる。同美術館でも展示予定。他各賞あり。

 応募はスキャンまたは写真を撮影し、PDFデータを【メール】barairo@fmhot.jpまたはX(旧Twitter/@barairo_artへDM)で送付する。締め切りは8月31日(日)必着。

ラジオは金曜21時

 「小島芙蓉の薔薇色美術あかでみー」は、現役美大生兼デザイナーの小島さんが相模原から日帰りで楽しめるアートスポットや美術展などを紹介する番組。毎週金曜日午後9時から放送中。

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公認指導員の養成にも力を注いできた

ラジオ体操連盟 健康の輪広げ10年 延ばせ「健康寿命」

 約3分間で気軽に楽しめる健康法として愛好者も多い「ラジオ体操」。この普及・啓発をはじめ、市民への情報提供、団体づくりの支援、体操を定期的に開いている会場を紹介するマップの製作・配布を行う市民団体「相模原市ラジオ体操連盟」(長野信一会長=人物風土記で紹介)がこのほど、10周年を迎えた。

 設立当初マップで紹介した「登録会場」は数カ所だったが、最新版では81カ所にまで拡大。中央区内では22会場が紹介されている。マップ製作と合わせて同連盟が注力してきたのが、NPO法人全国ラジオ体操連盟公認の指導員の養成だ。資格取得可能な養成講習会を年に1度開き、昨年度までに約400人が資格を取得。地域住民らの健康維持に尽力している。

 テレビ・ラジオ体操指導者を2010年まで29年間務め、連盟発足時から会長を務める長野さんは「しっかり動けて長生きできるよう、市民の健康寿命を延ばしていきたい」と話している。

優勝の瞬間(写真=チーム提供)

相模ボーイズ 7年ぶりの全国出場 大会6連覇の湘南B(ボーイズ)破る

 市内で活動する中学硬式野球チーム・相模ボーイズ(岩永一志監督)が6月22日に行われた「メルビック杯争奪第56回日本少年野球選手権大会神奈川県央支部予選」決勝で勝利を収め、全国大会への切符を手にした。同チームが全国大会に出場するのは7年ぶり8度目。

 大会には県西部から14チームが参加した。初戦の相模原ボーイズ戦は1―0の接戦となったものの、以降の試合は決勝まで全戦コールド勝ちの快進撃。決勝は大会6連覇中だった湘南ボーイズ相手に8―1で勝利し、全国出場を決めた。キャプテンの内間叶琉さんは「投手陣が頑張ってくれて、それに応える形で打線が奮起し良い試合運びができた」と大会を振り返った。全国大会に向け岩永監督は「試合をできる喜びをもって初戦突破を目標に挑む」と話した。

 全国大会の初戦は8月2日、大阪柴島ボーイズと対戦する。

「今の気持ち」を話し合う入社者と曽根徹哉代表取締役社長(右から2番目)

障害者の法定雇用率 来年2.7%へ引き上げ 在宅を推進する企業も

 誰もが職業を通じて社会参加できる「共生社会」の実現をめざし、厚生労働省は現在、民間企業に2・5%以上の障害者雇用を義務付けている。

 神奈川県内の実雇用率は、増加を続けているものの2024年6月1日時点で2・4%。26年には法定雇用率が2・7%に引き上げられる中、就業環境の整備には障壁が多い。

 7月1日、重度身体障害者の在宅就労を推進している株式会社スタッフサービス・クラウドワーク(鹿沼台)の入社式で、どのような取り組みが行われているか取材した。

「気持ち」共有

 同社は2016年に在宅就労をスタートし、現在は全国600人の重度身体障害者を雇用。職場定着率は97・5%(昨年6月時点)と高水準を記録している。

 重度の障害がある人にとって、働く意欲があっても通勤による負担が就労を阻む要因になっていることから、同社は在宅で事務作業などができる環境を整えている。一人で作業をする在宅就労は孤独感を抱きやすいため、1日3回のWeb会議でコミュニケーションをとることができるようにしているという。

 この日対面形式で行われた東京・神奈川エリアの入社式は、同期5人のつながりを深める時間が大きな比重を占めた。入社者たちは「今の気持ち」や「好きなこと」を発表し、質問を通して会話を膨らませ、互いへの理解を深めた。

 入社者の一人、渡部桂さん(58)は2年半前に脳梗塞を発症し、右の手足に麻痺が残った。同社の体験で在宅就労の孤独なイメージが払しょくされ、入社を決めたという。「これまで精力的に働いてきたからこそ、もうとにかく働きたかった。社会と繋がりたいのでできる限りのことはやりたい」と話した。

舞台に上がったスポンサー3者と選手たち

SC相模原ユースにエール スポンサー3者が登壇

 サッカーJ3・SC相模原のスポンサーを務める事業者3者が7月5日、クラブのアカデミーに所属する小学5年生から高校3年生の選手たちとその保護者のもとを訪れ、エールを送った。

 この日は選手らが栄養や体づくりに関する講習を受ける日で、あじさい会館に177人が集まっていた。会の最後に株式会社秀建、朝日建設株式会社、医療法人社団カワサキの3者の代表者が登壇し、子どもたちの活動を支援している理由や応援の気持ちを伝えた。

 医療法人社団カワサキの川崎正仁理事長は演台に立つと、同法人が日頃から普及・啓発活動を行っている「スポーツマウスガード」について説明。けがや脳震盪の予防、パフォーマンスの安定につながるマウスガードの大切さを訴えた。

 「皆さんに安全にスポーツを楽しんでもらいたい」と思いを語り、自身もマウスガードを装着した状態で話していると明かして会場を沸かせる場面もあった。

きょう市役所で概要展示 相模原駅北口地区土地利用

 相模原市はきょう7月17日(木)、相模原駅北口地区土地利用計画(案)策定に向けた検討を進めるにあたり、事業の概要を展示・説明するオープンハウスを実施する。市役所本館ロビーで午前10時から午後3時まで。

 事業の内容や進め方を市民に伝えるため、取り組みの概要をパネル展示やチラシで発信し、市職員が説明を行う。市民が意見を伝えることもできる。

 市は5月に同計画骨子を発表し、現在市民からの意見募集(パブリックコメント)を実施している。30日(水)まで。

 オープンハウスは27日(日)にも相模大野ステーションスクエア(南区相模大野)A館6階で実施される予定。

 問い合わせは市相模原駅周辺まちづくり課【電話】042・707・7026へ。

生涯学習センター 市民講師を募集 知識や経験を生かして

 相模原市生涯学習センターは現在、仕事や趣味を生かして講座を開くことのできる人材を募集している。締め切りは7月31日(木)。美術や文芸、音楽、演芸、軽運動などの分野の知識や技術を持つ団体または個人が対象。

 応募資格は【1】代表者が18歳以上【2】構成員の過半数が市内在住、在勤、在学【3】講座終了後に継続指導の希望があった場合、引き続き講師ができる【4】自己研鑽を積む意欲がある--の4つ。希望者は申込書類を市のホームページからダウンロードし、必要事項を記入のうえ同センター窓口に直接、または郵送、メールで申し込みを。選考を通過すると今年10月から12月の間に講座を開講できる。

 同センターは講座終了後にサークル化して学びを継続させることをめざしており、担当者は「年齢や社会経験の異なる知人、友人が増えることは新たな視点や価値観を与えてくれる」と話す。

 問い合わせは同センター【電話】042・756・3443へ。

境内には屋台も並ぶ

夏本番 盆踊り始まる 矢部の村富神社 19日

 中央区内でも各地域の盆踊り大会が始まり夏本番を告げている。

 今週末7月19日(土)には矢部地区自治会協議会が主催する「矢部ふれあい盆おどり」が村富神社(矢部2の7の15)の境内で開かれる。毎年、浴衣や甚平を身にまとった子どもたちが数多く訪れ、思い思いに夏の風物詩を楽しんでいる。

 今年も境内には焼きそばや焼き鳥、綿菓子、焼きトウモロコシなどの屋台などが並び祭り気分を盛り上げる。屋台販売や子ども遊びブースは午後4時から。盆踊り大会は6時に始まり、8時30分に閉会する。

 雨天の際は翌20日(日)に順延となる。

実行委員会のメンバーと小磯園長

たけのうち幼稚園 からくり時計復活へ 有志が支援募る

 みんなを見守るからくり時計、地域のシンボルとして復活を――。たけのうち幼稚園(東淵野辺/小磯信一園長)の卒園生保護者ら有志が現在、動かなくなってしまった同園のからくり時計を生まれ変わらせようと募金を呼びかけている。目標金額は742万5千円。期間は10月31日(金)まで。

 同園のからくり時計は、「園児の最初の友達」として成長を見守ってほしいという思いから、30年ほど前に誕生。長年子どもたちを楽しませていたが、老朽化で徐々にからくりが動かなくなり、現在は時計も止まってしまっている。

 そこで卒園生の保護者が中心となり、からくり時計REBORN募金実行委員会を結成。現在チラシを作成して支援を募っている。募金は6月末に開始し、7月3日時点で20万3千円集まっているという。同実行委員会の好田陽子実行委員長は「新たな地域のランドマークになるように、卒園生や地域の人などたけのうち幼稚園を愛するみんなでやり遂げたい」と話している。

 同園以外の募金箱の設置場所は▽古淵あおばこども園▽古淵あおばこども園分園バンビーノ▽たけのうちこども園▽(有)小川ミート▽古淵みはね整骨院▽がじゃいも家族。専用口座への振込も受け付けている。(問)同園【電話】042・756・5978

蚕を知る 7月27日

 「わがカイコ録! お蚕と共に89年!」と題した講演が7月27日(日)、ユニコムプラザさがみはら(ボーノ相模大野3階)で開催される。主催は相武歴史研究会。

 明治維新以来の養蚕について解説。講師は横浜にあるシルク博物館元館長の小泉勝夫さん。

 時間は午後1時30分から。参加費500円。先着50人。申し込みは山田真也さん【携帯電話】090・4709・5585。

参加者と解析スタッフ(写真は過去開催時)

健康長寿へ身体チェック 8月19・20日 ギオンアリーナで測定会 

 自身の健康状態を知ることができる65歳以上対象の「健康長寿のための身体年齢チェック(体力測定)」が8月19日(火)と20日(水)の2日間、相模原ギオンアリーナ(市立総合体育館/南区麻溝台)で開催される。現在参加者を募集中。

 同館と北里大学介護予防研究チームとの協同事業で、2016年から延べ3000人以上が参加している恒例の企画。

 参加者はグループに分かれ、運動指導員のもと、認知機能の診断を兼ねた歩行測定や呼吸機能の測定、骨密度測定などを行う。測定結果は数値化され参加者にフィードバックされる。「人間ドックでは分からない健康長寿に必要な筋力・筋量・歩行をチェックし、科学的な知識を持った専門家のアドバイスを受けることができます」と担当者。

 時間は午前8時30分〜午後5時の間で各日6部制。定員各部18人。参加費1500円。参加希望者は往復ハガキに必要事項を記入し同館へ申込み(8月3日(日)必着/応募多数の場合抽選)を。各部の時間など詳細・問い合わせは同館【電話】080・3519・1472へ。

入場無料 大人気番組『シナぷしゅ』のイベントが相模原市で開催 7月21日、親子で楽しめる参加型ショー

 相模原市の住宅展示場「レジデンスサイト横浜町田」(南区上鶴間本町9-50)で7月21日(月)(祝)、テレビ東京系列で放送中の0〜2歳児向け番組『シナぷしゅ』の参加型イベント「シナぷしゅショー〜ぷしゅぷしゅと遊ぼう!」が開催される。

 人気キャラクターの「ぷしゅぷしゅ」と「にゅう」が登場し、テレビ番組の世界観そのままに、親子で一緒に歌やダンス、手遊びを楽しめる。ショーの終了後には各回先着30組限定で握手撮影会も実施される(撮影会の整理券は当日午前10時30分より会場で配布)。

 『シナぷしゅ』は2020年にテレビ東京が立ち上げた日本初の0〜2歳児向け地上波番組で、赤ちゃんの「はじめてのテレビ体験」をコンセプトに、ゆったりとしたテンポと温かい世界観が支持されている。

 イベントは2回公演で、第1回が午前11時30分から、第2回が午後3時から。雨天の場合内容の一部変更または中止の可能性あり。会場内が混雑した際は入場制限を行う場合あり。

 詳しくは同展示場【電話】042-705-6388(午前10時から午後6時まで)。

歩道として整備される箇所(画像上)、「3工区」部分の共同使用が合意された(画像下)

相模総合補給廠 一部を歩道として整備 共同使用で合意

 相模総合補給廠の北側外周に位置する道路の一部(上矢部1・2丁目の「3工区」)およそ390メートルの共同使用が6月、日米合同委員会で合意された。大野北小学校の通学路になっていることを踏まえ、市は歩道としての整備を今年度中に完了させることをめざしている。

先行して整備

 北側外周道路をめぐっては、宮下本町から上矢部までの間に一本の道路を新設し、道路幅を広げることで、緊急車両の円滑な通行や通学路の安全性向上を実現しようと2013年に返還が合意された。

 ただ、補給廠内の建物からフェンスまでの間に10メートルの距離を確保することが求められているため、十分な道路用地を得るには一部の住居など民有地を買収する必要があることなどから、今日まで返還に至っていない。

 市は、条件を満たすことができた部分を返還までの間の共同使用という形で先行して整備することで、いち早く児童の安全確保などにつなげたい考え。幅およそ3メートルの歩道と、車道との間の防護柵を構築しようとしている。残りの区間について市の担当者は「用地取得を伴うため、道路整備の完了予定時期をお示しすることが困難な状況」と話している。

 上矢部自治会長の岡本誠さんは「もちろん共同使用は好ましい。一方で、通行がしやすくなることで車の交通量が増えたりスピードを出したりすることにならないか心配している」と話す。市の担当者はこうした懸念に対して「今回の整備は通学児童をはじめ歩行者の安全確保を目的として基地側に拡幅して歩道を整備するもの」と考えを示した。

特設ホームページよりキャンペーンロゴ

相模原市、ポイント還元キャンペーンを早期終了 7月18日(金)午後11時59分まで

 相模原市が実施しているスマートフォン決済を活用したポイント還元キャンペーン「“さがみはら”のお店を応援! 最大20%戻ってくるキャンペーン2025」が、当初予定していた7月31日(木)よりも早く、7月18日(金)午後11時59分で終了することが発表された。

好評につき予算上限に

 物価高騰の影響を受ける市内事業者と市民を支援するため実施されてきたが、好評につきポイント還元額が予算上限に達する見込みとなったため早期終了が決定された。

 このキャンペーンでは、期間中に対象の市内店舗でau PAY、d払い、PayPay、楽天ペイのいずれかのキャッシュレス決済を利用すると、決済金額の最大20%がポイントとして還元される。ポイント付与の上限は、1回の決済につき1,000ポイント、キャンペーン期間中を通じて各キャッシュレス決済ごとに2,500ポイントと設定されていた。

 キャンペーンの詳細については、特設ホームページ(下記にリンクあり)で確認できる。問い合わせはキャンペーン事務局【フリーダイヤル】0120-925-234。

SC相模原 市民デーで惜敗 一瞬の隙つかれ被弾

 サッカーJ3・SC相模原は、7月12日に相模原ギオンスタジアム(ギオンス/南区下溝)で行われた福島ユナイテッドFC戦を「相模原市ホームタウンデー」として開催した。ホームタウンデーでは、協賛企業が市民らを招待する。今年は市内に8店舗を展開し、同クラブのパートナー企業の一つでもある神奈川トヨタ自動車(株)(トヨタモビリティ神奈川)が協賛した。

 試合は、招待された市民らの声援を受けた相模原が開始から押し込む展開に。度々福島ゴールに迫り16分過ぎには立て続けにシュートを放ったが、相手守備陣にことごとく跳ね返された。相模原が主導権を握った展開だったが、18分過ぎに一瞬の隙を突いた福島の縦パスが相模原ゴール前に、これに反応した福島のMFに被弾した。

 過去2年のホームタウンデーでは逆転で勝利していたこともあってか、先制を許した後、スタンドの声援は一層高まり相模原イレブンを後押し。相手ゴールに迫る場面を多く作ったが、フィニッシュの精度を欠いたまま試合終了。アリオ橋本も盛り上げた一戦は、惜しくも黒星を喫した。