中区・西区・南区版【8月21日(木)号】

横浜市内保育所 保育士不足で定員割れ 慢性的に厳しい採用

 横浜市の保育所に関する調査によると、今年4月時点で定員割れした市内保育所は1220園中525園。うち1割以上にあたる66園が保育士不足を理由とした。市は採用と定着の両面から支援策を講じるが、経年の数字は横ばいで、改善に至ってないのが現状だ。

 同調査は毎年行われており、今年は人数で181人足りなかった。例年、同程度の園数が保育士不足で園児を受け入れられず定員割れしており、慢性的に不足している状況が伺える。

 全国的にも不足は深刻だ。こども家庭庁が今年3月にまとめた全国調査によると、直近3年程度で人材の不足を感じている施設は全国で8割以上にのぼる。また今年1月の有効求人倍率では、全職種1・34倍に対して保育士は3・78倍(神奈川県3・51倍)と、引き続き高い水準で推移する。

 市内保育所はここ10年間で400以上増加。一方、市内保育士数も毎年増加しているが、需要に追い付いていないのが現状だ。24年度に配置基準が見直され保育士1人が担当できる園児数が減ったほか、来年度から「誰でも通園制度」が全国的に開始されるなど、さらに需要増が見込まれる。

 市内で複数の保育所を運営する法人は、実習生を積極的に受け入れるなど日頃から学校との関係を密にし、採用を安定させてきた。「それでも卒業生の数自体が減少し、新卒採用が厳しくなっていると感じる」と危機感を示す。年度途中での採用はさらに深刻で、「小さな民間保育所はかなり難しいと聞く」と話す。

処遇改善を支援

 市は、保育士不足の一因とされる給料などの処遇を改善しようと、支援を拡大してきた。

 保育士を目指す学生に対する修学資金の貸し付けは5年間、保育士業務に従事するなど条件を満たすと全額返還免除に。また、採用から10年間は月上限8万2000円の家賃補助を行うなど、様々な施策を講じる。さらに、希望施設に保育士確保コンサルタントを派遣するなど施設への支援も力を入れる。市担当者は「複数年にわたり課題を解決する必要があり、一気に保育士を増やすことは難しい。雇用と定着の両面で取組を続けていく」とする。

旧市庁舎の建物を保全活用した「OMO7横浜 by 星野リゾート」の外観イメージ(完成予想パース)

【横浜市中区】旧横浜市庁舎 歴史的建造物に認定 戦後建物で初 ホテルに再生

 横浜市は8月5日、旧横浜市庁舎行政棟を戦後の建造物として初めて「横浜市認定歴史的建造物」に認定した。現在、この建物を保全活用したホテルの工事が進められており、新たなランドマークとしての価値が期待されている。

 認定された建造物は、今回で106件目。旧市庁舎は開港100周年記念事業の一環として1959年に竣工された。日本近代屈指の建築家・村野藤吾氏が設計した鉄筋コンクリート造8階建で、シンプルながら凹凸のある独特なデザインの外観や内装の壁面タイルなど創意工夫のある優れた意匠性が特徴だ。そのモダニズム建築の庁舎を代表する建築的価値や戦後横浜の都市史を物語る歴史的価値、今後ホテルとして保全活用される景観的価値が評価された。

歴史つなぐ7代目

 旧市庁舎の敷地は、かつて港町魚市場や歴代の市庁舎が置かれ、常ににぎわいの中心地だった歴史を持つ。レンガ造の2代目や木造2階建の4代目市庁舎は、震災や空襲で焼失。今回認定された市庁舎は他所での仮庁舎時代を経て建設された7代目で、2022年5月の閉庁まで61年の間、関内駅前地区のランドマークになっていた。ホテル建設は、市庁舎街区の活用事業を進める中で、観光集客や「旧市庁舎を残してほしい」という市民の声に応えたかたちだ。

外観そのままに

 ホテルは、建物の所有者((株)竹中工務店、東急(株)、京浜急行電鉄(株))と運営者の星野リゾートが「OMO7横浜 by 星野リゾート」として、26年春に開業する予定。市民に親しまれてきた外観を保存するほか、タイルアートや村野氏の手すりが特徴の大階段などの意匠も新しいホテルに採用。老朽化などで取り壊さざるを得ない部分も、再解釈して一部デザインに取り入れるという。

 市担当者は、旧市庁舎や関内地区の歴史の継承と街の新たな魅力創出への期待感を示し「ホテルとしてどう生まれ変わるのか楽しみ」と話した。

神奈川県家具協同組合の理事長に就任した 細貝 昭一さん 横浜市内在住 71歳

匠の技を次世代へつなぐ

 ○…洋家具発祥の地・横浜市中区に拠点を置き、60年以上の歴史を持つ「神奈川県家具協同組合」。椅子の張替えや家具の修復など各社の強みを生かしながら「組合内で互いに仕事を融通し合ってビジネスチャンスを広げていきたい」と意気込む。目標は、組合で官公庁の仕事を受注すること。他県の家具組合が次々と閉鎖していく中「全国の組合ともオンライン会議などを通じて情報交換ができたら」と話し、匠の技を次世代につなぐため、内外共に横の連携強化に取り組む。

 ○…西区藤棚出身。横浜立野高校を卒業後、大学で建築について学び、住宅メーカーに就職。45歳で「アレックス」=都筑区=を創業した。当初は住宅修繕が中心だったが、顧客の要望に応えるうちに家具の補修から陶磁器、美術品、重要文化財の修復まで手がけられるように。「どんなに劣化や壊れがひどくても、うちの職人の手にかかれば大丈夫。何でも修復できる」と、自社職人の技術に全幅の信頼を置いている。創業25周年の今年、息子に社長のバトンを託した。

 ○…趣味はゴルフ。息子とラウンドを回ることも。ボーイスカウトや社会奉仕団体のライオンズクラブにも所属。様々な関係が築ける社外の人たちとの交流を楽しんでいる。「組合も同じ。参加するだけでも、人脈が広がったり、次の行動力につながる」。自身も「若い経営者から学ぶことが多い」と目を細める。

 ○…組合内で若手経営者の勉強・交流会「かなもく塾」を立ち上げ、横浜のブランド家具の製品開発や2年前から匠の実演イベントを行うなど様々な企画を打ち出してきた。「組合員の物づくりで神奈川・横浜を元気にしたい」と話し、職人育成や雇用増加などの社会貢献も目指している。

締結式の様子=提供

神奈川県警×横浜高速鉄道株式会社 地域の安全・安心へ協定

 神奈川県警察と横浜高速鉄道(株)=中区元町=は8月6日、「地域の安全・安心」に関する包括連携協定の締結式を県警察みなとみらい分庁舎で行った。

 みなとみらい線を運営する同社と沿線を管轄する横浜市警察部、戸部署、加賀町署、山手警察署、横浜水上署がそれぞれ協定書に署名した。

 協定は8月22日(金)まで開催されているアフリカ開発会議を見据えたもの。同社は、会議開催中のみなとみらい地区への車両の乗り入れ規制やテロ防止などに協力していく。その後も、秋の交通事故防止運動や年末年始の警戒活動を行う予定だ。

 市内警察署を支援する部署である市警察部が民間企業と協定を結ぶのは今回が初めて。これにより、県警全体に関わる交通事故防止や犯罪抑止のポスター掲示、デジタルサイネージ掲出などの協力依頼の窓口が一本化され、より円滑に行われることが期待される。

 森田仁志横浜市警察部長は「今後はより一層、協力関係を深化させ、地域の安全・安心に万全を期すことができる」と謝辞を述べた。 

 同社の関高取締役運輸部長は「弊社はこれまでも安全・安心な鉄道サービスの提供に努めてきた。今後とも、公共交通機関としての社会的責任を果たし、地域社会の発展に貢献していく」と話した。

携帯トイレ実験の様子

南消防署と野毛印刷社 能登半島地震を教訓に防災ワークショップ 夏休みに小学生ら14人が参加

 防災てらこや「大きな地震がおきたときの避難生活をまなぼう」が8月4日、南図書館で開催された。南消防署と(株)野毛印刷社が主催。小学生ら14人が参加した。

 防災てらこやは、2022年から南消防署と地域や民間企業と共創する事業。定例活動として、横浜橋通商店街の空き店舗を活用して、同社が製作する防災絵本『みんな森』シリーズの読み聞かせなどを近隣の保育園児に行っている。

 当日は、能登半島地震での緊急消防援助隊の活動についての防災講話のほか、断水時のトイレや食事の対応など生活への影響を学んだ。その後、凝固剤を使った携帯トイレの実験などを実施した。

 グループに分かれ、災害時を想定した献立を作るワークショップでは、南署署員と野毛印刷社が協力して作成したワークシートを使用。ライフラインが止まった状態での熱源の確保や栄養バランス、アレルギー対応、年齢に応じた食事など、他者への配慮をしながら行った。

 最後に南図書館の司書から地震や防災に関する本の紹介もあった。

講演する田代さん

「一品香」元社長・田代さんが横浜市南図書館で講演 学童疎開の体験語る

 横浜市南図書館で8月5日、戦争経験者である田代信太郎さん(90)=中区野毛町在住=による講演会が行われた。

 戦後80年にあわせて同館で行われているシリーズ企画「語り継ぐ戦争の記憶」の一環。田代さんは元祖横濱たんめんの店『横濱一品香』の元社長・会長で、現在は横浜歴史研究会に所属。横浜の歴史を後世に伝える活動を行っている。



 当時小学校(横浜国民学校)4年生で、集団疎開した田代さん。母と妹、弟2人は祖母の実家である足柄下郡に縁故疎開、中区真砂町で八百屋を営んでいた父は警防団員として残り、家族がバラバラになった。

 田代さんの疎開先は箱根の温泉旅館。「風呂に入れたのは幸運で楽しみの一つ」だったが、「朝はふりかけご飯に、夜は雑炊。細いサツマイモが3本だけだったことも。我慢の毎日でした」。慣れない集団生活の中、ノミやシラミの痒みや空腹に耐えた。自由時間にはカルタに興じたり、海軍兵学校の話や忠臣蔵の講談を夢中になって聞いたりしながら、家族と離れた寂しさや不安な気持ちを紛らわした。

 その後、田代さんはリヤカーで迎えに来た父と家族が疎開している足柄へ。道中、敵のP51の機銃掃射を避けるため、大木の陰に隠れながら向かった。敵が相模湾に上陸したら竹槍で戦うと言っていた祖母が「どうせ死ぬなら家族と一緒に」と呼び寄せたことを後から知った。ラジオの前で正座して玉音放送を聞いた時は「頭がぼーっとして、緊張が解けた。命は助かった」と安堵。一方「戦争に敗れた日本はどうなるのか」と不安が襲ったという。



 講演後には、参加者同士で感想や思いを語り合う場が設けられ、平和の尊さ、未来へ戦争の記憶をどう伝えていくべきかについて、多くの議論が交わされた。

 南図書館では8月31日(日)まで「横浜市と米軍基地」を開催中。接収の歴史から返還跡地のまちづくりまで、パネルや関連資料で紹介されている。



横浜市庁舎跡地の行方vol.5(最終回) 旧市庁舎の面影残す テーマは「レガシーホテル」

 JR関内駅前の横浜市庁舎跡地に来春グランドオープン予定の「BASEGATE横浜関内」。その概要やプロジェクトのキーマンを紹介する。

 昭和を代表する建築家・村野藤吾氏が設計した「横浜市旧市庁舎」。市の歴史的建造物に認定された建物をそのまま生かしたホテルが「OMO7横浜 by 星野リゾート」(OMO7)だ。

 新旧を融合した「レガシーホテル」をテーマに、泰山タイルアートや照明などの特徴的な内装の意匠と建物の外観を継承。1階はロビーで2階にカフェ・レストラン、3〜8階は客室のフルサービスホテルとなる。

 元市民広間にあった大階段は再製作してロビーに設置。市会本会議場で使われていた議員席をラウンジとレストランで再利用するなど、随所に旧市庁舎の面影を残す。

 また、OMOブランドの特徴として、地域を楽しんでもらう仕掛けも。街を知り尽くした「OMOレンジャー」によるガイドや、グルメ・スポットなど街のディープな情報を集めた「ご近所マップ」を用意。館内には旧市庁舎や横浜の歴史を紹介する展示スペースが設けられる。「周辺店舗や商店街、住民らと連携しながら地域と一体となって街を楽しみ尽くす旅を提供していきたい」と星野リゾートの渡邉萌美さん。予約開始は10月〜。「横浜の魅力を再発見する機会として、市民にもぜひ泊まって頂けたら」

8月26日、横浜市開港記念会館で防災セミナー NHK財団のアナウンサーらが講師に

 「明日を守る防災ワークショップ」をテーマにしたセミナーが8月26日(火)、横浜市開港記念会館=中区本町=講堂で開かれる。午後2時30分から4時まで。

 講師はNHK財団アナウンサーの小郷知子さんとNHK横浜放送局経営管理企画センターの森良之さん。「NHKの災害報道」「"命を守る呼びかけ"を考える」「NHKの防災・減災コンテンツ」について解説してくれる。

 参加費無料で先着300人。参加希望者は主催の横浜市防火防災協会【電話】045・714・0920に電話で申し込みを。



会場の様子=提供

横浜市西区掃部山公園 8月23日に虫の音を聞く会 狂言の特別公演も

 「第59回 西区虫の音を聞く会」が8月23日(土)の午後5時から7時30分まで、掃部山(かもんやま)公園=西区紅葉ケ丘=で開催される。小雨決行。

 鈴虫の音色を聞きながら、野点や琴・尺八の演奏などが楽しめる西区の伝統の祭り。当日は、公園内にまんどうや手作りのぼんぼりが灯り、和の伝統芸能に触れながら情緒ある夏の夕べを過ごすことができる。

 今年は、横浜能楽堂のリニューアルオープンを来年に控え、銅像前広場で狂言『盆山』の特別公演を開催する。狂言実演(10分)のほか、解説やトークを行う。事前申し込みは不要で、誰でも無料で鑑賞可能。午後6時45分開演。

 そのほか、鈴虫の販売や模擬店、即興歌席、子どもの絵画展など、家族揃って楽しめる。

 (問)ふるさと西区推進委員会事務局(西区役所地域振興課)【電話】045・320・8389



木魚をたたく参加者

横浜市南区大光院 家族で納涼会楽しむ 吉本芸人も登場

 南区三春台にある大光院(宮林雄彦住職)で8月4日、「ともいき家族会」と題した納涼会が開催された。「お寺で仏様、ご先祖様とのご縁、ご家族様との絆を深める機会にしてほしい」と毎年、開いている夏の恒例行事。当日は子連れの家族ら約30人が集まった。

 同会は、本堂での法要から始まった。一人ひとりに木魚が渡され、読経に合わせてたたき、先祖の供養と家内安全、子どもの学業成就を願った。その後、同院が用意した輪投げや射的、焼きそばなどの屋台を楽しんだほか、余興では吉本興業に所属するイグアナシティときしゃぽっぽが登場し、場を盛り上げた。

 宮林住職は「家族で参加いただくことで、子どもたちもお寺を身近に感じていただけたら嬉しい。無事開催できよかった」と話した。



マルシェへの来場を呼びかける企画メンバー

弘明寺商店街 夏のマルシェは「酔い祭り」 飲食テーマに初挑戦

 弘明寺商店街内に架かる橋の上で開催している月1回のマルシェ「橋の上の、弘明寺市場」。8月24日(日)は「夏の酔い祭り」と題して、飲食をテーマにしたマルシェに初めて挑戦する。夏の暑さをしのぐため、通常の開催時間を変更し、午後3時〜9時。会場はさくら橋となる。

 同マルシェは、2025年1月から始まった。雑貨や小説、食品、似顔絵など多様な出店者が集う個性豊かなマルシェを開催してきた。7回目を迎える今回は飲食ブース中心の全13店舗が出店。商店街にある桜花酒造が提供する全国各地の日本酒をはじめ、横浜ビールなどのクラフトビール、横濱ワイナリーのワインなどが並ぶ。約90年前に通町で創業した鮮魚店による骨のない海鮮串焼きやアジフライ、酒に合う屋台メニューなど多様な食事のラインナップも揃えた。

高校生とコラボ商品も

 マルシェでしか買えない限定ラベルのラムネも登場する。横浜国大附属特別支援学校=南区大岡=の高等部1年生8人とコラボレーション。生徒らは商店街を歩き、感じたことを絵にして、ラベルデザインを考案。「想いを架ける、月に一度の橋渡し」のキャッチコピーとともに、同商店街の魅力を取り入れたラベルに仕上がった。

 同マルシェ実行委員長のダバンテス ジャンウィルさんは「幅広い世代が楽しめるように工夫しました。足を運んでいただければ」と呼びかけた。

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現役オーケストラ部と卒業生が共演

校歌の旋律つなぐ 横浜平沼高校同窓生らがコンサート

 横浜平沼高校の小ホールで7月27日、創立125周年記念事業のプレイベント「校歌史タイムトリップ」が開催され、約160人が来場した。卒業生の音楽家や現役生らが出演し、校歌や音楽を通じて世代を超えた交流を深めた。

 第1部では同校の校歌を作曲した幸田延(のぶ)について対談が行われ、音楽プロデューサーの瀧井敬子さん(62期)と、作曲家の二宮玲子さん(75期)が登壇した。

 延は、明治の文豪・幸田露伴の妹。クラシック分野で日本初の作曲家として数々の曲を生み出したが、歌曲は平沼高校の校歌が唯一の作品だ。滝廉太郎の代表作『荒城の月』と校歌の出だしが同じなのは、滝が延の教え子だったことが縁だといわれる。

『運命』と同じ

 瀧井さんは、延がピアノ・バイオリン奏者として明治政府が派遣する初の「音楽留学生」になったこと、帰国後に音楽学校の教授として多くの音楽家を育成したことなどの偉業を称え、「当時の一流の音楽家が平沼高校の校歌を作った。私たちが歌いつなぐことで日本の音楽文化をつないでいくことになる。大切にしましょう」と呼びかけた。二宮さんは、校歌の音楽的構造について「短調で始まり長調で終わる(ベートーベンの)『運命』などと同じ構造。交響曲の手法を取り入れた画期的なメロディー」と解説した。ピアニストの榎本智史さん(108期)は「延の曲を知ってもらうきっかけになれば」と話した。

思い出の音楽を披露

 第2部では、還暦前後の78〜80期生を中心とした音楽コンサートを開催。元劇団四季の歌手・吉岡小鼓音さん(79期)がプロデュース・司会進行を担当し、高校時代に演奏した曲を思い出のエピソードとともに、合唱や各期生のソロ、アンサンブルなどが披露された。最後は、元応援団の須藤尚紀さん(78期)のエールと、卒業生と現役オーケストラ部の演奏による校歌の合唱で、会場が一体になった。

 オーケストラ部の部長を務める亀ヶ谷葵さん(2年)は「代々受け継がれている校歌を先輩たちと一緒に演奏して、もっと大事にしたいと思った。伝統を受け継いでいきたい」。元東京フィルハーモニー交響楽団クラリネット奏者の万行千秋さん(79期)は、旧友との再会を喜び「本当にタイムトリップした気分。校歌も高校時代は暗くて難しい曲だとばかり思っていたが、素晴らしい歴史があることを初めて知った」と話した。

横浜ランドマークタワーをやぐらに見立てた盆踊りが名物(写真は同実行委員会提供)

関内北仲キャナルパーク盆通り 10周年記念 地ビールで乾杯

 中区海岸通の北仲通北第二公園で8月23日(土)、「関内北仲キャナルパーク盆踊り」が行われる。

 会場では10周年を記念して、地元の3つのビール醸造所(里武士 馬車道、ザ・ブリス ブリュワリー&ダイニング、レボブルーイング)による「北仲クラフトビールまつり」を初開催。同イベントオリジナルビールの飲み比べが楽しめる。

 みなとみらいの夜景を見ながらの盆踊りや、サンバチームのダンス、スイカ割り、三宅太鼓、花火、屋台など盛り沢山の内容だ。

 時間は15時〜21時15分。雨天時は翌日順延。



支援内容を説明する市職員

横浜市が防災支援策を説明 境之谷東部の役員会で

 横浜市は今年6月から、地震火災による延焼危険性が高い密集市街地(重点対策地域内)全174の自治会町内会に職員が訪問している。地震火災のリスクや対策について直接対話し、地域で取り組む防災活動につなげることがねらい。

 8月5日に行われた西区境之谷東部自治会の役員会では、防災上の課題や資源を見つけるまち歩きから、防災マップ作成までの手順を都市整備局の職員が説明した。また、グループ登録をした団体に専門家を派遣する支援にも触れた。

 役員の中には、自分の住む地域が地震火災のリスクが高いことや支援制度を知らない人もおり、「支援を受けて防災マップを作成してみたい」という声が挙がった。

 訪問対象の自治町内会は西区39、南区42、中区34団体。神奈川区と磯子区も対象だ。訪問は今年11月までに完了する予定で、8月14日時点で67団体へ訪問している。

 防災施設整備補助や防災イベントの支援、ジオラマ模型による延焼シミュレーションなど、地域の実情に応じた説明を行う。市の担当者は「自治会町内会で防災活動の熟度が高まっていくことを期待する」と話す。



スルガ銀行と神奈川銀行に感謝状が贈られた

南警察署 特殊詐欺防止に感謝状 横浜市南区内の2つの銀行に

 南警察署は8月7日、特殊詐欺の被害を防止したとして、神奈川銀行井土ヶ谷支店の行員とスルガ銀行横浜六ツ川支店に感謝状を贈呈した。

 高額送金手続きのため男性が井土ヶ谷支店を訪れたのは6月25日。同支店の女性行員が積極的な声がけで送金理由などを確認したところ、不審な点が多かったため警察に通報。警察官を騙った特殊詐欺を未然に防いだ。

 同月27日には、横浜六ツ川支店に男性が高額の預金引き出しに訪れた。こちらも引き出し理由や具体的な確認を行うなどして、孫を騙った特殊詐欺被害を防止した。

県内被害が急増

 神奈川県内で特殊詐欺被害が急増している。警察官を騙る詐欺や投資詐欺など手口が多様化しているのも特徴だ。南区も例外ではなく、2025年7月末の暫定値で認知件数が33件(前年比プラス9件)、被害額が約1億2420万円(同約5200万円)と件数・金額ともに前年を上回る。



防火ポスターを募集 横浜市南区の小学3年生対象 9月12日まで

 南防火防災協会と南消防署は、「みんなに伝えたい火災予防」をテーマにしたポスターコンクールを実施している。対象は、南区の在住・在学の小学3年生。応募は9月12日(金)まで。

 八つ切りサイズ(縦27cm×横38cm)の画用紙に防火標語「急ぐ日も 足止め火を止め 準備よし」をを入れて描く。裏面には、学校名、学年・組、名前、電話番号、メールアドレス、住所を記入。南消防署か区内の消防出張所に提出する。入賞者は個別に通知があり、記念品も。問い合わせは、同協会事務局【電話】045・253・0119。



本紙特別企画 不動産無料査定、締切迫る 2社一括、8月30日まで

 タウンニュース特別企画「不動産一括査定」では、東急リバブル横浜センター、三井のリハウス(横浜元町センター他)と協力し、持ち家などの価値や評価を無料で査定できる。2社一括査定することで、自宅の資産価値を比較できるだけでなく、各社それぞれの視点で今後の住まいや不動産全般に関する相談ができる利点がある。「老後は小さくても快適な家で」「相続対策で家の価値を知りたい」など、家族の将来設計に役立ててみては。応募締切は8月30日(土)。関心ある人は当編集室へ問い合わせを。

 応募者の中から抽選で3人に映画ペア券プレゼントする。無料査定の希望者はタウンニュース中区西区南区編集室【電話】045・227・5050、【FAX】045・227・5051【メール】naka-nishi@townnews.co.jpのいずれかで問合せを。当編集室が送付する「チェックシート」を記入して返信するだけ。

やぐらの前でアフリカ・ガンビアの伝統打楽器「ソウルウバ」を演奏する音楽グループ「アニチェ」(写真は自治会提供)

YC&ACと望洋自治会 盆踊りで国際交流 アフリカ音楽など披露

 中区矢口台の外国人向け会員制スポーツクラブ、横浜カントリー&アスレチッククラブ(YC&AC)で8月2日と3日、「国際親善盆踊り」が開かれた。

 この盆踊りは、YC&ACを利用している外国人と、地元の望洋自治会の友好交流を目的に始まったもの。広大なグラウンドにやぐらが設置され、和洋の多彩な楽曲や和太鼓の音色に合わせて参加者たちが踊りを披露。会場ではスイカ割りや射的、ヨーヨー釣りなどを楽しむ子どもたちの姿が見られ、YC&AC名物のハンバーガーやケバブといった国際色豊かな屋台が並んだ。

 また8月20〜22日に横浜で開催されている「アフリカ開発会議」にあわせた企画も実施。アフリカのダンスや伝統音楽が盆踊りの合間に披露され、会場を盛り上げた。

山中氏再選 市政の先頭で語る姿を デスク・レポート

 ▼横浜市長選挙は現職の山中竹春氏が約66万票を得て再選された。得票率は52%で、ほかの新人5人を大きく引き離しただけに、圧勝と言っていいだろう。市民は山中市政の継続を選択した。

 ▼選挙戦で山中氏は、就任以降進めてきた子育て支援策などにより、転入者が増えて人口増につながったことを成果として強調。それを次の4年間でさらに進めたいと訴えた。街頭で山中氏が配るビラを受け取った子育て世代から、支援策に感謝する言葉も出ていたという。全国で人口減少と少子化が進む中、定住や移住を目的にした自治体間の子育て支援策競争は激しさを増している。山中氏が公約に掲げていた18歳までの小児医療費無償化は、すでに周辺自治体の多くで実施されているが、横浜での実施には財政面の課題がある。今回も争点となった中学校給食は、来年度から工場で作られた弁当を学校に運ぶ形式を全員実施する予定。ただ、選択制の現時点でも温かさの課題や異物混入が相次ぐ衛生面の懸念がある。

 ▼掲げた公約を進めるには、市の財政基盤を整え、安定的な財源を確保することが求められるだろう。今年度は過去最高の市税収入を見込むが、約半数は個人市民税。その割合はほかの政令市に比べて高く、将来の人口減少に不安を残す。山中氏の就任前から市が進めてきた企業誘致だけではなく、中小企業をはじめとした足元の経済を支える努力も必要だ。

 ▼選挙期間中には民間企業などが主催した討論会が2回行われた。いずれもネットで生配信され、それぞれ、リアルタイムで数千人が視聴。しかし、候補者6人のうち、山中氏だけが不参加だった。その理由を「市民と直接ふれあうため」と説明したが、堂々と議論してほしかった。山中氏は告示日の第一声で「横浜の力を結集し、今生まれている好循環をさらに発展させていく。その先頭に山中竹春を立たせてください」と勇ましく語った。2期目の市政の先頭に立つならば、批判の矢面に立ってでも、自らの言葉で議論する姿を見せてほしい。

教員(左奥)の話を聞く学生ら

教員と教員志望学生が語り合う 横浜市が対話企画

 横浜市立学校に勤務している教員と教員志望の学生らが語り合う企画が8月19日、市役所で開催された。

 市教育委員会は、学校現場で働く教員を「地上の星」と例え、参加者に横浜市の教員として働くことを具体的にイメージしてもらうことを期待して、この場を設けた。

 イベントには、会場とオンラインを合わせて大学生と高校生24人が参加。旭区の若葉台小学校と若葉台特別支援学校の教員4人が、両校で取り組むインクルーシブ教育について説明したほか、教員の一日のスケジュールを紹介した。その後、学生たちは4グループに分かれ、教員に直接質問するなどして交流を深めた。

 参加者から「子どもとどのようにコミュニケーションをとれば良いか」といった、より現場に即した質問が出た。これに対し、教員からは「子どもと同じ目線で話すこと」「子どもと全力で遊ぶこと」などの実践的なアドバイスがあった。

 すでに横浜市の教員採用試験に合格しているという大学4年生は「子どもの前に立つことに不安があったが、教員がチームとしてクラスを支えていることを知り、安心できた」と感想を述べた。若葉台小学校の教員は、「学生の『先生になりたい』という強い意欲が伝わってきて、私たちも刺激を受けた」と語った。

 市教委の担当者は、「今後も学生に『横浜市で働きたい』と思ってもらえるような企画を続け、同時に教員にも活力を与えられるような取り組みを進めたい」と話した。

ナイトウォーキングの募集チラシ

中区 働き世代を対象にした「夜景楽しむウォーキング」初開催 マリンタワーの階段チャレンジも  応募は8月31日まで

 横浜の夜景を楽しみながら歩いて健康に―。中区役所主催の働き世代を対象にした「ナイトウォーキング」が9月19日(金)、中区内で開催される。

 横浜市開港記念会館を出発し、万国橋、赤レンガ倉庫、象の鼻パーク、山下公園など、みなとみらいの夜景を見ながら約3Kmのコースを歩く。ゴールでは横浜マリンタワーの階段のぼり(335段)に挑戦でき、展望フロアからの夜景も楽しめる。

 対象は中区在住・在勤の20代から50代まで。定員は30人(応募多数の場合は抽選)。グループ申込みの場合は最大4人まで。保護者と参加する場合は、小学5年生〜高校生も参加可能。

 運動講師による出発前の事前レクチャーのほか、ウォーキング中も効果的な歩き方や姿勢などについてのアドバイスを受けることができる。

 中区役所の担当者は「自分の健康を後回しにしがちな働き世代向けて今回初めて企画した」と話し、「日々のストレスをリフレッシュして、健康を考えるきっかけにしてもらえたら」と参加を呼びかけている。

 参加費500円(マリンタワーの料金含む。ミニプレゼント付き)。18時30分〜20時。雨天中止。8月31日(日)までに中区のホームページ (https://shinsei.city.yokohama.lg.jp/cu/141003/ea/residents/procedures/apply/886d1f39-c1f6-4bb9-a2d0-76397c1fbe89/start)で申込みを。(問)中区福祉保健課健康づくり係【電話】045・224・8332

ネジを付ける作業に真剣に取り組む参加者

体験通じネジ学ぶ 南区のネジ専門商社「奥山製作所」が企画

 南区前里町のネジ専門商社「奥山製作所」は8月14日、南公会堂会議室でネジにまつわる仕事体験会を開催した。「夏休みの子どもたちに、体験の通してネジのことを楽しく知ってもらいたい」と同社社員の天野あゆみさんが企画。子ども5人と保護者が参加し、ネジを使った工作やゲームを楽しんだ。

 まず、物と物を結びつけるネジの役割や様々なネジの種類を説明。参加者はネジとナットの組み合わせを探したり、ネジを使ったソーラーカーの組み立てに挑戦したりした。さらに、寸切りナットの早回しやカルタゲームも。最後は、黄金町の製パン店「こねるねこ」に作ってもらった”ねじねじパン”をお土産に渡した。普段からおもちゃの解体でネジは身近な存在だという井上雄琉さん(小4)は、「ソーラーカーでネジをはめるところが面白かった」と感想を話した。

 「子どもだけではなく保護者も一緒に楽しんでほしい」との思いで、プログラムを自ら考え、この日のために何度もシミュレーションを重ねてきた天野さん。「楽しんでもらえたようでよかった。将来の仕事の選択肢の一つになればさらに嬉しい」と話した。

特撮ヒーローが登場した

宇宙刑事が横浜で緊急通報の適正利用を呼び掛け

 神奈川県警察、海上保安庁、横浜市消防局は8月7日、緊急通報の適正利用を呼び掛ける合同キャンペーンをそごう横浜店地下2階正面入口前で行った。

 市によると、2024年の緊急通報は、県警の110番が約107万件、海上保安庁第三管区の118番が約17万件、市消防局の119番が約37万件。だが、そのうち緊急性の低い通報は県警が約30%、海上保安庁第三管区が約99%、市消防局が約20%だった。無言電話やいたずら電話のほか、「お弁当を買ってきて」などの常識を逸脱した要求もあったという。

 県警はこうした不適切な緊急通報を減らそうと、同じ悩みを持つ海上保安庁と市消防局に啓発活動を提案。特撮ヒーローと共に緊急通報の適正利用を呼び掛ける合同キャンペーンを実施することにした。

 当日は、特撮ヒーローの宇宙刑事シリーズに登場するキャラクターの「ギャバン」「シャリバン」「シャイダー」が一日緊急通報アドバイザーとして登場。ヒーローポーズを決め、警察官らと共にボードなどを用いて緊急通報の適正利用を通行人に訴え掛けた。

 キャンペーンを見学した男性は「より多くの人命を救うためには、一人ひとりの思いやりのある行動が大切だと改めて実感した。身近な人に呼び掛けたい」と話した。

星稜中戦を終えてスタンドにあいさつする横浜クラブの選手やコーチら

「中学生の甲子園」 横浜クラブは準々決勝敗退 横浜スタジアムで全日本少年軟式野球大会

 中学校の軟式野球日本一を決める「第42回全日本少年軟式野球大会ENEOSトーナメント」が8月11日から15日まで横浜スタジアムで行われ、開催地代表の「横浜クラブ」は1回戦を突破したが、13日の準々決勝で石川県の星稜中学校に敗れた。

 大会は全国12ブロックの予選を勝ち抜いた16チームによるトーナメント戦で争われ、「中学生の甲子園」とも呼ばれている。「横浜クラブ」は市内150校の中学野球部から選抜された選手20人で構成されている。昨年秋に選考があり、そこから練習を重ねてきた。

 12日の1回戦は静岡県の東海大学付属静岡翔洋高校中等部と対戦し、2―0で勝利。先発の青木佑真選手(丸山台中3年)が5回無失点の好投を見せ、捕手の渡部海翔選手(市場中3年)が連続で盗塁を阻止するなどして守り勝った。

 13日の準々決勝は2024年大会で敗れている星稜中との対戦。星稜中は春の全国大会を制しており、優勝候補と見られていた。試合は横浜クラブが3回に集中打を浴びて5点を失い、主導権を奪われた。打線も相手エースの服部成選手の速球に苦しんで得点できず、0―7で敗れた。

 主将としてチームをまとめた岸凛太郎選手(本牧中3年)は「1勝できたが、もっとできたかなという思いもある。チームでは人間的にも成長することができた」と話し、高校でも野球を続けたいとした。横浜クラブの福元博紀監督(上永谷中教諭)は星稜中戦を「微妙なズレで守り切れなかった」と振り返った。チームに関しては「戦いの中で一歩ずつ成長につなげられた」と評価し、横浜の中学野球全体のレベルアップを図りたいとした。

 大会は栃木県の作新学院中等部が星稜中との決勝戦を制し、初優勝を飾った。

全国学力調査 横浜市の児童生徒 算数・数学 全国正答率上回る ICT機器使用との関連性も

 横浜市はこのほど、4月に行った「全国学力・学習状況調査」の結果を公表した。この中で算数・数学の正答率が全国平均に比べて高いことが分かった。

 調査は市内の小学6年生(約2万7千人)と中学3年生(約2万3千人)を対象に、国語、算数・数学、理科の3科目で実施。小学生の算数は、全国平均の正答率が58%だったのに対し、横浜市は60%だった。中学生の数学は、全国平均が48%だったのに対し、横浜市は52%と4ポイント上回った。国語と理科の正答率も全国平均と同等か、やや上回った。

 調査では、タブレットなどのICT機器の授業での使用頻度と学力の関連性も分析された。その結果、機器の使用頻度が高い児童生徒ほど、算数・数学の正答率が高い傾向が明らかになった。

小学生の使用頻度高く

 市では小学生はiPad、中学生はノートパソコン(クロームブック)を使っている。特に小学生で「ほぼ毎日」使用している児童は半数を超えており、全国平均に比べて約28ポイントも高い。市教育委員会は「ICT機器の使用頻度と算数・数学の正答率には関連性がある」とみている。

 市は児童生徒が持つICT機器を通して学習状況を把握する試みを続けている。また、機器で見られる学習に役立つ動画も増えており、市教委は「教員の時間確保にもつながっている」と利点を強調する。調査結果から「ICT機器の有効活用によって、多様化する児童生徒の課題に寄り添った授業改善を進めることが大切だと分かった」としている。

「核兵器や戦争のない世界の実現へ」 戦後80年で山中市長がコメント

 終戦から80年の節目となる8月15日に合わせ、横浜市の山中竹春市長がコメントを発表した。コメントは次の通り。

 本日、戦後80年の節目となる終戦の日を迎えました。私たちは、先人の方々が経験してこられた苦難と私たちが享受している平和の尊さを心に刻み、核兵器や戦争のない世界の実現に向けて取り組んでいかなければなりません。

 分断や対立が深まる国際情勢において、戦争の悲惨さ、平和の尊さを次世代に語り継ぎ、平和の実現に向けて行動していくことは、今を生きる私たちに課せられた責務です。

 国連に認定されたピースメッセンジャー都市である横浜市はこれからも、あらゆる核実験への抗議を行うとともに、子どもたちが国際平和について考えるプログラムなどを通じて、平和の尊さを若い世代へと受け継いでまいります。そして、姉妹都市をはじめとする国際交流、新興国への国際協力、国際機関との連携、多文化共生など多岐にわたる取組を進め、誰もが心豊かに暮らせる平和な世界の実現に向けて、力を尽くしてまいります。

たまプラーザ駅前での合同演説会に参加した(左から)田中氏、福山氏、小山氏、斉藤氏(7月20日)

2025横浜市長選・回顧〈中〉 山中市政2期目へ 候補者並ぶ 異例の演説会

 市長選が告示された7月20日の午後、青葉区のたまプラーザ駅前には候補者4人が車上に並び立ち、「合同演説会」が開かれた。真夏の日差しが照りつける中、小山正武氏、田中康夫氏、福山敦士氏、斉藤直明氏の順にマイクを握り、主張を聴衆に訴えかけた。その後は横浜駅前でも同じメンバーで演説会が行われた。当選者が1人だけの首長選で、ライバルとなる候補者同士が合同演説会を開くのは極めて珍しい。

参院選投開票日で演説場所制限

 この状況は、市長選告示日が参議院議員選挙の投開票日という異例の日程によって生まれたものだった。公職選挙法では、2つ以上の選挙が行われる場合、投票所が開いている時間帯には、投票所を設けた場所の入口から300m以内で街頭演説を行うことが禁止されている。投票に影響を与えないための制限だが、事前に各陣営からは「どこが禁止区域なのか分からない」との声が出ていた。そこで、陣営が協議し、「安全地帯」での合同演説会を企画。賛同した4人が参加し、高橋徳美氏と現職の山中竹春氏は不参加だった。参加した陣営は「有権者が候補者の政策を聞く機会を提供したかった」と口をそろえ、演説を聞いていた人からは「複数の候補者の話が聞けて比較がしやすい」との感想が聞かれた。

ネット討論会「投票の参考になった」

 選挙期間中、討論会が2回開かれた。7月24日、ビジネス動画メディア「リハック」の運営会社が行ったネット討論会には山中氏を除く5人が参加。それぞれが主張を述べた後、候補者同士で質問をぶつけ合った。この様子はユーチューブで生配信され、約5千人が視聴。録画も見られ、30万回以上再生された。視聴者からは「こういう討論会が見たかった」「投票の参考になった」などのコメントが寄せられた。2日後にも中区で合同個人演説会・公開討論会が開かれ、リハックの時と同じ5人が出席。約100人の来場者の前で議論した。

 合同演説会、討論会ともに当選した山中氏は参加しなかった。山中氏はその理由を「市民と直接ふれあう時間を作るため」と説明したが、他の5人からは「ともに討議をしながら(政策を)伝えてほしかったので残念」(斉藤氏)との声が相次いだ。

 市長選の投票率は41・64%で前回を7・41ポイント下回った。ネット上では「直前にあった参院選に比べて市長選の情報が少なすぎる」という意見も多く見られた。愛知県新城市は、2020年に市長選立候補予定者による公設の政策討論会を制度化する条例を設けるなど、新しい動きもある。横浜市の有権者は300万人を超える。今後も情報を届ける工夫が求められる。