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公開日:2025.08.21
旧横浜市庁舎
歴史的建造物に認定
戦後建物で初 ホテルに再生
横浜市は8月5日、旧横浜市庁舎行政棟を戦後の建造物として初めて「横浜市認定歴史的建造物」に認定した。現在、この建物を保全活用したホテルの工事が進められており、新たなランドマークとしての価値が期待されている。
認定された建造物は、今回で106件目。旧市庁舎は開港100周年記念事業の一環として1959年に竣工された。日本近代屈指の建築家・村野藤吾氏が設計した鉄筋コンクリート造8階建で、シンプルながら凹凸のある独特なデザインの外観や内装の壁面タイルなど創意工夫のある優れた意匠性が特徴だ。そのモダニズム建築の庁舎を代表する建築的価値や戦後横浜の都市史を物語る歴史的価値、今後ホテルとして保全活用される景観的価値が評価された。
歴史つなぐ7代目
旧市庁舎の敷地は、かつて港町魚市場や歴代の市庁舎が置かれ、常ににぎわいの中心地だった歴史を持つ。レンガ造の2代目や木造2階建の4代目市庁舎は、震災や空襲で焼失。今回認定された市庁舎は他所での仮庁舎時代を経て建設された7代目で、2022年5月の閉庁まで61年の間、関内駅前地区のランドマークになっていた。ホテル建設は、市庁舎街区の活用事業を進める中で、観光集客や「旧市庁舎を残してほしい」という市民の声に応えたかたちだ。
外観そのままに
ホテルは、建物の所有者((株)竹中工務店、東急(株)、京浜急行電鉄(株))と運営者の星野リゾートが「OMO7横浜 by 星野リゾート」として、26年春に開業する予定。市民に親しまれてきた外観を保存するほか、タイルアートや村野氏の手すりが特徴の大階段などの意匠も新しいホテルに採用。老朽化などで取り壊さざるを得ない部分も、再解釈して一部デザインに取り入れるという。
市担当者は、旧市庁舎や関内地区の歴史の継承と街の新たな魅力創出への期待感を示し「ホテルとしてどう生まれ変わるのか楽しみ」と話した。
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