神奈川区版【8月21日(木)号】
表彰状を手にする片山前会長(中央)と栗原現会長(左から2人目)とメンバー

金港LCに厚労大臣表彰 長年の献血活動に光

 神奈川区内を拠点に活動する奉仕団体の横浜金港ライオンズクラブが、長年に渡る献血活動を称えられ、2025年度の献血運動推進協力団体として厚生労働大臣から表彰状が送られた。

 同表彰は20年以上献血活動に協力した企業・団体に送られるもの。

 8月4日に中区の日本赤十字社神奈川県支部で行われた表彰状の伝達式で、片山響前年度会長が表彰状を受け取った。

 同クラブは「献血例会」として定期的に横浜市中央卸売市場で献血活動をこれまで続けてきたほか、神奈川大学や関東学院大学といった、横浜に拠点のある大学のキャンパスでも献血の呼びかけを行っている。

 昨年は横浜DeNAベイスターズの子ども向けイベントに合わせ、会場に設置された献血ブースの運営に協力。非売品の球団グッズが配布されたこともあり、多くの反響があった。

 伝達式で片山前会長は「人道支援を行うライオンズクラブにとっても、献血はまさに『人が人を救う活動』。表彰に涙が出そうになりました」と心境を語った。

 7月からの新年度で会長を務めている栗原俊司さんは「神奈川区には専門学校も多いので、若い方に献血に協力いただけるような連携もより進めていきたい。『助け合い』の精神のもと頑張っていきたい」と話した。

 今回の表彰では同クラブのほか、県内2社に表彰状、10年以上献血活動に協力した7団体に感謝状が送られた。
剣道着を着た部員の胴へ打ち込む参加者

剣道体験で日米交流 松本中生徒が指導

 松本中学校で8月6日、柔道の国際合宿でアメリカから来日した若者たち約30人を対象にした剣道体験会が行われた。同校剣道部の部員たちが講師を務め、英語での指導に苦戦しながらも交流を深めた。

柔道国際合宿の一環

 同校の教諭が国際合宿の事業に関わっていることから実現したもの。10日間の合宿プログラムの一環として、柔道と同じ武道である剣道に触れてもらおうと企画された。

 格技場に集まった7歳から17歳までの参加者を前に、部員たちがあいさつや正座の仕方といった基本的な礼法から、竹刀の振り方、小手や胴の打ち方などを二人一組で指導。「モア・スローリー(もっとゆっくり)」など英語や身振り手振りを交えながら、剣道の技術と精神を伝えた。

 柔道では年代別の国際大会にも出場経験のある選手たちも、剣道は初体験。クリスチャン・コチャードさん(16)は、「剣道は竹刀だけでやると思っていたので、防具をつけることを初めて知った。初心者の気持ちを思い出すことができてよかった」。メンフィス・ミラーさん(15)は「同じ武道でも、相手を投げる柔道と竹刀で叩く剣道の違いを感じた。言葉は通じなくても、ジェスチャーで伝わりました」とそれぞれ感想を話した。

 部長の藤原希さん(2年)は「剣道の楽しさや、外国と日本の文化をつなげたいという思いで臨んだ。英語をもっと頑張ろうと思いました」と話した。

 練習後にはスイカ割りも行われ、終始和やかな雰囲気に包まれた。顧問の永田大貴教諭は「皆さんの礼儀正しさなど、我々も学ぶ部分があった。生徒にとってもこうした機会を通じて、言葉がわからなくても一歩前に出る勇気を培う経験になれば」と話した。

横浜市民防災センターの所長を務める 安井 健太郎さん 神奈川区在勤 53歳

個と向き合う姿勢を

 ○…防災・減災教育の場や災害時の応急活動拠点として防災啓発を行い、横浜駅からも近い横浜市民防災センター。9月に控える「ぼうさい縁日‼」など、子どもから大人までが防災について学べるイベントを定期的に開催している。所長を務め、今年で2年目。「訪れた人が防災について1つでも多く学んでもらえる場にできたら」。

 ○…戸塚区出身。幼いころから体力には自信があり、中学2年生で始めたアイスホッケーは12年間続け、社会人になってからもアイスアリーナで練習をしていた。「夜中3時から練習し、始発で帰るというような生活をしていた。周りにやっている人がいなかったから惹かれたのもあったかな」とはにかむ。

 ○…高校卒業後に食品メーカーで営業職として2年間働いたのち入職。最初の10年間は救助隊として現場で経験を積み、その後消防局指令センター、金沢消防署などでの勤務を経て、昨年4月に戸塚消防署から防災センターの所長に就任した。好きな言葉は、松尾芭蕉の「よく見れば なずな花咲く 垣根かな」。「言葉の通り、組織を面で見るのではなく、一人ひとりを見て評価するようにしたいですね」と現場に寄り添う姿勢を崩さない。趣味は「珈琲屋めぐり」。ヴィンテージバイクで旧街道や山間の田舎道を巡り、カフェでコーヒーを嗜む。「偶然ふらっと入った店が驚くほど美味しかったりするんです」と頬を緩める。

 ○…日ごろから職員に伝えているのは「広報」と「啓発」を使い分けることの重要性。「知識を伝える『広報』だけでなく、意識を高め、実際の行動につなげていく『啓発』が大事。防災知識が生かされるのは、一生に一度あるかないか。だからこそ丁寧に伝えたい」。

真夏に雪あそび アイスアリーナが協力

 反町公園の自由広場に8月16日、一日限りの雪の山が登場した。

 これは同日行われた、反町第一町内会の盆踊り大会に合わせて実施されたもの。公園に隣接する横浜銀行アイスアリーナが協力し、製氷時に発生した氷約800kgを活用。午後4時から盆踊りの始まる6時ごろまで設置された。公園で遊んでいた子どもたちは雪でボールを作るなど「真夏の雪あそび」に興じていた。

自主制作したサイトについて相談する参加者

小学生が仕事体験 夏休み学習企画

 横浜市教育委員会が主催する「子どもアドベンチャーカレッジ2025」が8月5日から8日まで行われた。

 市内小学生を対象に、主体的な学びや社会参加のきっかけ作りの提供を目的に毎年行われているもの。民間企業や団体、公的機関などがプログラムに協力している。

 8月7日には、ウェブサイトの制作体験プログラムが実施され、地域メディア「かんだいじナビ」を運営する(株)LOCAL JAPANの頼栄明さんと、「六角橋ナビ」を運営する秋山昭代さんが講師を務めた。

 参加した小学生2人はウェブ上のデザインツールを使い、テーマや雰囲気、対象などの構成を考えながら、サイトを作成した。爪に貼る「ネイルチップ」の紹介ページを作成した中澤晴香さん(小6)は「ウェブサイトは大人が作るものと思っていたので、自分でも出来ると親近感が湧いた」と話した。

 このほか神奈川区内では、大神商店会による地域のイベント企画や、太陽油脂(株)による工場見学とワークショップなどが実施された。

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本紙特別企画 不動産無料査定、締切迫る 2社一括、8月30日まで

 タウンニュース特別企画「不動産一括査定」では、東急リバブル横浜センター、三井のリハウス(横浜元町センター他)と協力し、持ち家などの価値や評価を無料で査定できる。2社一括査定することで、自宅の資産価値を比較できるだけでなく、各社それぞれの視点で今後の住まいや不動産全般に関する相談ができる利点がある。「老後は小さくても快適な家で」「相続対策で家の価値を知りたい」など、家族の将来設計に役立ててみては。応募締切は8月30日(土)。関心ある人は当編集室へ問い合わせを。

 応募者の中から抽選で3人に映画ペア券プレゼントする。無料査定の希望者はタウンニュース神奈川区編集室【電話】045・227・5050、【FAX】045・227・5051【メール】kanagawa@townnews.co.jpのいずれかで問合せを。当編集室が送付する「チェックシート」を記入して返信するだけ。

真夏の激闘に歓声 六角橋で商店街プロレス

 夏の風物詩、商店街プロレスが8月2日、六角橋商店街で今年も開催された。

 市内を拠点とする「大日本プロレス」が市内商店街とタイアップした企画。全6試合が行われ、メインイベントは「大日本プロレス惨重執念デスマッチ」として、旗揚げ30周年にちなんだ30アイテムデスマッチが繰り広げられた。(写真は商店街提供)

白幡八幡神社

白幡八幡神社 演芸にキッチンカーも 8月24日に納涼縁日

 白幡八幡神社=白幡仲町=は納涼縁日と演芸大会を8月24日(日)に開催する。午後6時30分から9時まで。雨天決行。

 演芸大会には区内の地区センターで活動しているフラダンスチーム「hiwalani」や、白幡琴を楽しむ会、地元で活動する歌手のMomoさんらが出演。8時からは2組のユニット&バンドによる大人も楽しめるアコースティックライブが行われる。

 また、5時頃からはキッチンカー3台が焼きそば、かき氷、ラムネ、缶ビールなどの飲食を販売する。

 同神社ではコロナ禍以前は夏祭りを実施していたが、2023年以降は屋台の出店がなくなった代わりに、神社の管理人と地元有志が中心となり神楽殿での奉納演芸行事として再出発。今回は初めてキッチンカーが参加し、久しぶりに飲食が復活する。従来は8月上旬に実施しているが、今回は横浜市長選と重なったため、下旬の開催となっている。

 問い合わせは同神社社務所【電話】045・431・0680へ。

夏の大三角の星を探す子どもたち

夏の夜空で天体観測 斎藤分小保護者ら企画

 斎藤分小学校PTAと父親の保護者からなる親地の会は8月6日、星のミニ講座「星空観察会」を開催した。

 4年生の夏休みの宿題に星空観察がある同小学校。そこで皆で観察会を行おうと昨年から始まった催しで、今回が2回目。当日は六角橋地域ケアプラザに、16組45人が足を運んだ。

 高校・大学で天文を学び、現在も趣味で星の写真撮影を行う親地の会・伊藤敬義さんから天体について学んだ子どもたちは、星座早見盤を片手に同館のテラスへ移動。夜空を見上げ、夏の大三角などの星を探した。

高校生の俳句募集 神大主催、9月4日必着

 神奈川大学は「第28回神奈川大学全国高校生俳句大賞」の作品募集を実施している。9月4日(木)必着。県・市教育委員会が後援、富士ソフト(株)が協力。高校生であればどなたでも応募可。

 選考委員は俳句界を代表する恩田侑布子さん、神野紗希さん、長谷川櫂さん、若井新一さん。

 応募作品は選考委員による選考を経て12月中旬に最優秀賞(5作品)、選者賞(4作品)、入選(65作品程度)と一句入選、団体賞として団体優秀賞、団体奨励賞(各3校)を決定。

 昨年の応募総数は9514通(286校)。1回の応募につき3句を提出。1人何通でも可。応募フォームまたは応募シートに必要事項を記載のうえ、インターネットまたは郵送で応募を。問い合わせは同大学社会連携課【電話】045・664・3710へ。

神奈川警察署 2郵便局に感謝状 特殊詐欺被害を阻止

 神奈川警察署(太田広明署長)は特殊詐欺被害を未然に防いだとして、大口駅前郵便局と横浜菅田郵便局に感謝状を8月上旬に贈呈した。

横浜菅田郵便局

 7月3日の阻止事案についての表彰。80代の被害女性の携帯に、警視庁捜査員を名乗る人物から「あなたの口座が事件に利用された。50万円を指定する口座に振り込んで確認ができなければ逮捕する」という内容の電話があった。被害者が同郵便局に相談し、局員が詐欺と確信。警察に通報し被害を防いだ。野口敏行局長は「高齢者が多い西菅田団地内の郵便局として、日ごろから高額の支払いには注意しています」と語った。

大口駅前郵便局

 7月14日に発生した阻止事案に対しての表彰。80代の被害男性は、出会い系サイトでやり取りを始めた女性を名乗る人物から、連絡先を入手するためにはATMでの振り込みが必要と指示され、同郵便局を訪れた。「窓口で払うと無効になると言われた」という男性の話に疑問を感じた局員の松井聡子さんは、警察への相談を提案。ロマンス詐欺と発覚した。小川晃局長は「窓口の局員が気づき、指摘することができました」と話した。

県下ワースト級

 同署によると、今年に入り区内では7月末までの暫定値で特殊詐欺が53件(前年同期比33件増)発生し、県内でもワースト級の状況。被害額は約3億6300万円に上っている。

 中でも最近は警察官を騙る手口が多いといい、同署では「警察が電話やSNSで捜査の話をしたり、銀行口座のIDやパスワードを聞き出すことは絶対にありません」と注意を呼び掛けている。

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山車を背に記念撮影する二ツ谷町の面々

「100年超え」山車も巡行 熊野神社祭礼で各町催し

 神奈川熊野神社の例大祭が8月16日と17日に執り行われた。境内は露店でにぎわったほか、神楽の奉奏も行われた。

 両日は周辺の各町内でも、神輿や山車が地域を渡御・巡行した。

 二ツ谷町会が所有する山車は関係者によると、今から114年前の明治44年に作られたという歴史的価値の高いものだ。

 元町会長の小林一郎さん(86)によると、戦時中は山車を郊外へ疎開させ、戦災を逃れた。高さは5mほどで、昔は牛に曳かせるほどだった。その後、地元の鉄工所が車輪にベアリングを入れ、車輪の回転を改良したという。

 今年も2日間に分けて二ツ谷町内を巡行し、普段山車が保管されている二ッ谷稲荷神社の前では、地元お囃子団体の二ツ谷囃子松健睦の面々による舞も披露された。

 このほか熊野神社周辺の東神奈川町内会では、これまで大人たちが行っていた子ども神輿の「御霊入れ」に子どもたちも初めて参加。神輿を神社まで運び、宮司による儀式を見守った。

型に合わせて色を塗る子どもたち

ベイクォーター 子どもと描く巨大壁画 神大美術研究部も協力

 横浜ベイクォーターで8月16日と17日の2日間、来館者参加型のウォールアートイベントが開催された。

 「アート&デザインの街」をコンセプトとするヨコハマポートサイド地区にちなんだ「アートフルヨコハマプロジェクト」の一環。2015年から館内に壁画アートを描いている神奈川大学美術研究部と、アートスクールを運営する(株)メイビス=磯子区=との連携企画で、参加型イベントとしては3回目となる。

 今年のテーマは「水中のうちゅう」。美術研究部の学生がデザインしたクジラの壁画を舞台に、事前申し込みなどの参加者約50人がカラフルな星を描き加えて作品を完成させた。当日飛び入り参加した4歳と5歳の子の母親は「通るたびに『この星を描いたんだ』と思い出せるのは良いですね」と話した。

神奈川区役所総務課発行の資料より抜粋

地震と台風、避難所の違いは 開設数など異なる

 大規模な地震と台風では、開設される避難所の種類や運営体制が異なる。いざという時の的確な行動が重要だ。

 震度5強以上の地震で開設されるのは「地域防災拠点」。区内25カ所の小中学校などが指定されており、運営は主に地域住民で構成される運営委員会が担う。最低限の水や食料の備蓄はあるものの、避難者自身の持参が原則となる。

 一方、台風時に浸水想定区域を考慮して設置される避難場所は、区役所職員が開設する。台風の規模や進路によって開設場所や数が変動し、特別警報級の場合は6カ所、一般的な規模では3カ所が開設されるが、影響が少ない場合は事前に開設しない。開設状況は市のホームページなどで確認できる。物資の配給は原則なく、必要な物は各自で用意する必要がある。

在宅避難の検討も

 いずれの場合も区は、避難所のスペースには限りがありプライバシーの確保も難しいことから、自宅の安全が確保できる場合は「在宅避難」の検討を促している。その際は、食料や簡易トイレなど1週間分(最低3日分)の家庭備蓄や家具の転倒防止対策など、事前の備えが肝心だ。

神奈川公園内の工事現場

タウン記者の「ちょっと気になる」 神奈川公園で進む「豪雨対策」

 幸ケ谷小学校の向かいにある神奈川公園。その一角が数年前から建物のような巨大な囲いに覆われている。一体何の工事なのか、横浜市に聞いてみた。

深さ64mの大穴

 下水道河川局の担当者によると、囲いの中にあるのはトンネルの掘削に使われる「シールドマシン」を地下深くに入れるための内径13mの大穴。その深さは約64mにも及ぶ。そしてこのシールドで掘られるのが「雨水幹線」だ。

横浜駅周辺の浸水防ぐ

 雨水幹線とは、雨水を河川や海へ排水するために整備された大型の排水路のこと。今回の工事は、横浜駅周辺の浸水対策として雨水幹線を新設する事業となる。

 整備されるのは神奈川公園から横浜駅の南側を経由し、西区の岡野公園につながる内径3・75m、全長約4・9Km。横浜駅周辺にあるポンプ場(平沼、桜木)をつなぎ、従来のポンプ場が帷子川や石崎川へ排水しきれなかった雨水の流入先として機能する。同幹線に流れた雨水は、星野町に今後新設される東高島ポンプ場から河口へと放出される。

 この整備により、10年に一度の大雨(1時間あたり60mm)に対応した従来の体制から、30年に一度(1時間あたり82mm)に備えたものへと治水能力が強化される。また、老朽化した従来のポンプ場の整備に伴う代替機能も想定されている。

 神奈川公園での工事は2023年から始まり、今年9月には同公園からシールド掘進が始まる予定。2026年度中には岡野公園への到達を予定している。立坑周りの建物のような囲みは、掘進に伴う防音壁の役割を果たしている。並行して横浜駅周辺の道路上に埋設されている下水道管の増強工事も今年度から本格的に着手される。

21年前の台風が契機

 この計画の背景にあるのが、2004年10月に横浜市内に大きな被害をもたらした台風22号。横浜駅西口周辺で多くの地下施設が浸水し、一部の地下店舗では浸水が天井に達するなどした。

日本保安工業(株) 避難所用看板で区と協力 区内25カ所配備へ

 DanZeeeeN FACTORY!(日本保安工業(株))=新子安=は神奈川区役所と協力し、地域防災拠点での多様な避難者への対応と避難所設営をスムーズにするための避難所用サインの検討を進めていく。

 この取り組みは、日本保安工業(株)が事業分野を生かした防災用品を製作し、安全安心な街づくりに貢献したいと、横浜市が民間に公民連携事業を募集する「共創フロント」に提案したことから始まった。今回の取り組みは神奈川区役所と日本保安工業(株)が「発災時のスムーズな避難所設営」を実現するため、9月以降に実施される地域防災拠点訓練での試行的な掲出を通し、参加者からの意見等を踏まえ、区内25カ所すべての地域防災拠点への配備を目指す。

 同社の小山大輔代表は「分かりやすいサインを備えていただくことで、避難者及びスタッフの方のストレスを軽減する取り組みを、神奈川区から発信していきたい」と話す。区総務課の防災担当者は「発災時には多様な人々が避難所へ避難する。わかりやすいサインでスムーズな避難所運営ができることを期待している」と話した。

神奈川区ボウリング大会 申し込み9月1日まで

 神奈川区スポーツ協会主催の「令和7年度神奈川区ボウリング大会」が9月7日(日)、西区北幸のハマボールで開催される。主管は神奈川区ボウリング協会、後援は神奈川区役所。

 大会は午後1時集合、1時30分開始。個人戦3ゲームトータルのハンデ制で競う。参加費は一般2800円、高校生以下2500円で、定員は40人。

 優勝、準優勝、3位のほか、5位ごとの飛賞が用意されており、全員に参加賞がある。

 申し込みは、ハマボール(【電話】045・311・6700)か、区ボウリング協会事務局へファクス(【FAX】045・491・0682)で。9月1日(月)締切。

教員(左奥)の話を聞く学生ら

教員と教員志望学生が語り合う 横浜市が対話企画

 横浜市立学校に勤務している教員と教員志望の学生らが語り合う企画が8月19日、市役所で開催された。

 市教育委員会は、学校現場で働く教員を「地上の星」と例え、参加者に横浜市の教員として働くことを具体的にイメージしてもらうことを期待して、この場を設けた。

 イベントには、会場とオンラインを合わせて大学生と高校生24人が参加。旭区の若葉台小学校と若葉台特別支援学校の教員4人が、両校で取り組むインクルーシブ教育について説明したほか、教員の一日のスケジュールを紹介した。その後、学生たちは4グループに分かれ、教員に直接質問するなどして交流を深めた。

 参加者から「子どもとどのようにコミュニケーションをとれば良いか」といった、より現場に即した質問が出た。これに対し、教員からは「子どもと同じ目線で話すこと」「子どもと全力で遊ぶこと」などの実践的なアドバイスがあった。

 すでに横浜市の教員採用試験に合格しているという大学4年生は「子どもの前に立つことに不安があったが、教員がチームとしてクラスを支えていることを知り、安心できた」と感想を述べた。若葉台小学校の教員は、「学生の『先生になりたい』という強い意欲が伝わってきて、私たちも刺激を受けた」と語った。

 市教委の担当者は、「今後も学生に『横浜市で働きたい』と思ってもらえるような企画を続け、同時に教員にも活力を与えられるような取り組みを進めたい」と話した。

特撮ヒーローが登場した

宇宙刑事が横浜で緊急通報の適正利用を呼び掛け

 神奈川県警察、海上保安庁、横浜市消防局は8月7日、緊急通報の適正利用を呼び掛ける合同キャンペーンをそごう横浜店地下2階正面入口前で行った。

 市によると、2024年の緊急通報は、県警の110番が約107万件、海上保安庁第三管区の118番が約17万件、市消防局の119番が約37万件。だが、そのうち緊急性の低い通報は県警が約30%、海上保安庁第三管区が約99%、市消防局が約20%だった。無言電話やいたずら電話のほか、「お弁当を買ってきて」などの常識を逸脱した要求もあったという。

 県警はこうした不適切な緊急通報を減らそうと、同じ悩みを持つ海上保安庁と市消防局に啓発活動を提案。特撮ヒーローと共に緊急通報の適正利用を呼び掛ける合同キャンペーンを実施することにした。

 当日は、特撮ヒーローの宇宙刑事シリーズに登場するキャラクターの「ギャバン」「シャリバン」「シャイダー」が一日緊急通報アドバイザーとして登場。ヒーローポーズを決め、警察官らと共にボードなどを用いて緊急通報の適正利用を通行人に訴え掛けた。

 キャンペーンを見学した男性は「より多くの人命を救うためには、一人ひとりの思いやりのある行動が大切だと改めて実感した。身近な人に呼び掛けたい」と話した。

星稜中戦を終えてスタンドにあいさつする横浜クラブの選手やコーチら

「中学生の甲子園」 横浜クラブは準々決勝敗退 横浜スタジアムで全日本少年軟式野球大会

 中学校の軟式野球日本一を決める「第42回全日本少年軟式野球大会ENEOSトーナメント」が8月11日から15日まで横浜スタジアムで行われ、開催地代表の「横浜クラブ」は1回戦を突破したが、13日の準々決勝で石川県の星稜中学校に敗れた。

 大会は全国12ブロックの予選を勝ち抜いた16チームによるトーナメント戦で争われ、「中学生の甲子園」とも呼ばれている。「横浜クラブ」は市内150校の中学野球部から選抜された選手20人で構成されている。昨年秋に選考があり、そこから練習を重ねてきた。

 12日の1回戦は静岡県の東海大学付属静岡翔洋高校中等部と対戦し、2―0で勝利。先発の青木佑真選手(丸山台中3年)が5回無失点の好投を見せ、捕手の渡部海翔選手(市場中3年)が連続で盗塁を阻止するなどして守り勝った。

 13日の準々決勝は2024年大会で敗れている星稜中との対戦。星稜中は春の全国大会を制しており、優勝候補と見られていた。試合は横浜クラブが3回に集中打を浴びて5点を失い、主導権を奪われた。打線も相手エースの服部成選手の速球に苦しんで得点できず、0―7で敗れた。

 主将としてチームをまとめた岸凛太郎選手(本牧中3年)は「1勝できたが、もっとできたかなという思いもある。チームでは人間的にも成長することができた」と話し、高校でも野球を続けたいとした。横浜クラブの福元博紀監督(上永谷中教諭)は星稜中戦を「微妙なズレで守り切れなかった」と振り返った。チームに関しては「戦いの中で一歩ずつ成長につなげられた」と評価し、横浜の中学野球全体のレベルアップを図りたいとした。

 大会は栃木県の作新学院中等部が星稜中との決勝戦を制し、初優勝を飾った。

全国学力調査 横浜市の児童生徒 算数・数学 全国正答率上回る ICT機器使用との関連性も

 横浜市はこのほど、4月に行った「全国学力・学習状況調査」の結果を公表した。この中で算数・数学の正答率が全国平均に比べて高いことが分かった。

 調査は市内の小学6年生(約2万7千人)と中学3年生(約2万3千人)を対象に、国語、算数・数学、理科の3科目で実施。小学生の算数は、全国平均の正答率が58%だったのに対し、横浜市は60%だった。中学生の数学は、全国平均が48%だったのに対し、横浜市は52%と4ポイント上回った。国語と理科の正答率も全国平均と同等か、やや上回った。

 調査では、タブレットなどのICT機器の授業での使用頻度と学力の関連性も分析された。その結果、機器の使用頻度が高い児童生徒ほど、算数・数学の正答率が高い傾向が明らかになった。

小学生の使用頻度高く

 市では小学生はiPad、中学生はノートパソコン(クロームブック)を使っている。特に小学生で「ほぼ毎日」使用している児童は半数を超えており、全国平均に比べて約28ポイントも高い。市教育委員会は「ICT機器の使用頻度と算数・数学の正答率には関連性がある」とみている。

 市は児童生徒が持つICT機器を通して学習状況を把握する試みを続けている。また、機器で見られる学習に役立つ動画も増えており、市教委は「教員の時間確保にもつながっている」と利点を強調する。調査結果から「ICT機器の有効活用によって、多様化する児童生徒の課題に寄り添った授業改善を進めることが大切だと分かった」としている。

「核兵器や戦争のない世界の実現へ」 戦後80年で山中市長がコメント

 終戦から80年の節目となる8月15日に合わせ、横浜市の山中竹春市長がコメントを発表した。コメントは次の通り。

 本日、戦後80年の節目となる終戦の日を迎えました。私たちは、先人の方々が経験してこられた苦難と私たちが享受している平和の尊さを心に刻み、核兵器や戦争のない世界の実現に向けて取り組んでいかなければなりません。

 分断や対立が深まる国際情勢において、戦争の悲惨さ、平和の尊さを次世代に語り継ぎ、平和の実現に向けて行動していくことは、今を生きる私たちに課せられた責務です。

 国連に認定されたピースメッセンジャー都市である横浜市はこれからも、あらゆる核実験への抗議を行うとともに、子どもたちが国際平和について考えるプログラムなどを通じて、平和の尊さを若い世代へと受け継いでまいります。そして、姉妹都市をはじめとする国際交流、新興国への国際協力、国際機関との連携、多文化共生など多岐にわたる取組を進め、誰もが心豊かに暮らせる平和な世界の実現に向けて、力を尽くしてまいります。

たまプラーザ駅前での合同演説会に参加した(左から)田中氏、福山氏、小山氏、斉藤氏(7月20日)

2025横浜市長選・回顧〈中〉 山中市政2期目へ 候補者並ぶ 異例の演説会

 市長選が告示された7月20日の午後、青葉区のたまプラーザ駅前には候補者4人が車上に並び立ち、「合同演説会」が開かれた。真夏の日差しが照りつける中、小山正武氏、田中康夫氏、福山敦士氏、斉藤直明氏の順にマイクを握り、主張を聴衆に訴えかけた。その後は横浜駅前でも同じメンバーで演説会が行われた。当選者が1人だけの首長選で、ライバルとなる候補者同士が合同演説会を開くのは極めて珍しい。

参院選投開票日で演説場所制限

 この状況は、市長選告示日が参議院議員選挙の投開票日という異例の日程によって生まれたものだった。公職選挙法では、2つ以上の選挙が行われる場合、投票所が開いている時間帯には、投票所を設けた場所の入口から300m以内で街頭演説を行うことが禁止されている。投票に影響を与えないための制限だが、事前に各陣営からは「どこが禁止区域なのか分からない」との声が出ていた。そこで、陣営が協議し、「安全地帯」での合同演説会を企画。賛同した4人が参加し、高橋徳美氏と現職の山中竹春氏は不参加だった。参加した陣営は「有権者が候補者の政策を聞く機会を提供したかった」と口をそろえ、演説を聞いていた人からは「複数の候補者の話が聞けて比較がしやすい」との感想が聞かれた。

ネット討論会「投票の参考になった」

 選挙期間中、討論会が2回開かれた。7月24日、ビジネス動画メディア「リハック」の運営会社が行ったネット討論会には山中氏を除く5人が参加。それぞれが主張を述べた後、候補者同士で質問をぶつけ合った。この様子はユーチューブで生配信され、約5千人が視聴。録画も見られ、30万回以上再生された。視聴者からは「こういう討論会が見たかった」「投票の参考になった」などのコメントが寄せられた。2日後にも中区で合同個人演説会・公開討論会が開かれ、リハックの時と同じ5人が出席。約100人の来場者の前で議論した。

 合同演説会、討論会ともに当選した山中氏は参加しなかった。山中氏はその理由を「市民と直接ふれあう時間を作るため」と説明したが、他の5人からは「ともに討議をしながら(政策を)伝えてほしかったので残念」(斉藤氏)との声が相次いだ。

 市長選の投票率は41・64%で前回を7・41ポイント下回った。ネット上では「直前にあった参院選に比べて市長選の情報が少なすぎる」という意見も多く見られた。愛知県新城市は、2020年に市長選立候補予定者による公設の政策討論会を制度化する条例を設けるなど、新しい動きもある。横浜市の有権者は300万人を超える。今後も情報を届ける工夫が求められる。