横須賀・三浦版【9月19日(金)号】
お笑いコンビがコミカルに事故防止のポイントを伝達する

横須賀安協 啓発・存続に新手法 動画配信で交通安全情報

 横須賀交通安全協会(市川壽一会長)は、啓発活動の新たな試みとして、無料通信アプリ「LINE」を用いた配信サービスを10月から開始する。会員企業のドライバーに、事故防止に直結する情報を短い時間で簡潔に届けるもので、安全管理や従業員教育に役立ててもらう。有料制として収益化を図り、自主財源を確保することも狙う。安協は会員数の減少などで全国的に閉鎖が相次いでおり、独自のアイデアで存続を図る。

 地域の交通安全活動の担い手である安協は、全国的に閉鎖や組織の解散が増えている。三浦半島では鎌倉、大船、葉山町の各地区の協会が今年度末で役割を終えている。逗子市と三浦市は組織として残っているが窓口業務は行っていない。神奈川県警が今年の3月から「警察手数料のキャッシュレス決済」を導入したのに伴い、安協が担っていた収入証紙の現金販売が終了。これにより活動の財源が確保できなくなったことが背景にある。従来は運転免許証の更新時に加入を促してきたが、対面で勧誘する機会が失われたこともあり、加入者が大幅に減少している。

 こうした事情から横須賀安協では2025年度より、個人会員から民間企業を主体とした組織として再出発。8月末の時点で町内会を含め約200の団体が登録している。新たに有料の「LINE配信サービス」を展開するなどして、組織の存続を図っていく考えだ。

 配信サービスでは、週に1回の頻度で30秒程度にまとめた危険予測の動画を届ける。制作を横須賀市在住の映画監督、矢城潤一さんが担当。同じく同市在住の若手お笑いコンビ、セットアップが出演し、コミカルなストーリー仕立てで事故防止を呼びかける。企画を取り仕切る岡田英城副会長によれば、すでに40本程度の動画が完成しているという。

 このほかに重大事故発生時の緊急配信や検問情報なども発信する。市川会長は「事故防止は企業を守り、命を守ることにつながる」と話しており、「交通事故ゼロの地域づくり」を推進していく。年会費は1万5000円。問い合わせは横須賀安協【電話】046・822・2653。
会合を終え、車に乗り込む小泉氏(横須賀市文化会館)

自民党総裁選 小泉氏2度目の挑戦決意 地元支援者との会合で意欲示す

 石破茂首相の辞任表明に伴う自民党総裁選に、神奈川11区(横須賀市・三浦市)の小泉進次郎農林水産相が立候補する意向を固めた。9月13日に地元の横須賀市で支援者らとの会合に出席し、決意を伝えた。話し合いの中身については、後援会組織のひとつである「経泉会」の森洋会長が代表して記者団に説明。小泉氏は「自民党をひとつにまとめる」と訴え、支援を求めたという。今週中に記者会見を開いて正式に出馬表明する。

 支援者らとの会合は、横須賀市文化会館の会議室で、地元の県・市会議員と後援会メンバー向けの2回に分けて開かれた。小泉氏は重要な判断をする際に、地元の意向を大切にする姿勢を示しており、今回の場もそうした考えに基づくものとの見方が強い。

 小泉氏からは、与野党を超えた物価高対策や治安対策、安全保障など国が直面する難局を乗り越えるために「私がやるしかないだろう」と強い決意が伝えられ、後援会は全力で応援することを約束したという。

 小泉氏の総裁選への挑戦は昨年に続き2回目。前回は議員票でトップに立ちながらも、党員票で伸び悩み3位となった。その後の1年間の政治活動では、失言により辞任した江藤拓農水相の後任として、急騰したコメ価格の安定化への対応で脚光を集めた。森会長は「逆境の中でこそ本人の実力を発揮できる」と大きな期待を寄せており、会合の中でも参加者から万雷の拍手で「ぜひ頑張ってほしい」との声援が送られたと話した。

会合の要旨──「逆境の中で実力を発揮」森会長と記者団一問一答

 ──会合の中で、小泉大臣からどのような話があったのか。

「小泉大臣は、自民党を一つにまとめ、野党と協力しながら国民が最も求めている物価高対策、治安対策、安全保障の懸念といった問題に取り組んでいきたいと述べた。野党との信頼関係を活かしながら、この難局を前に進める力になれればとの思いで、仲間とともに挑戦する気持ちを固めたと話した」

 ──改めて確認したい。大臣は総裁選への出馬を表明したのか。

「後援会の参加者に対し、『この時期、私がやるしかないだろう』という強い決意を伝え、支援を求めた。後援会側も『万雷の拍手』で応じ、全力で応援していくことを伝えた」

 ──なぜこの時期に地元で会合を開いたのか。

「重要な判断をする際に、地元である横須賀と三浦の支援者の意向を大切にしたいという考えを持っており、今回の会合を設けたと本人から説明があった。地元に戻ることで安心感や勇気をもらえるとの発言もあった。後援会長として、そうした大臣の地元愛を評価している」

 ──2024年の総裁選と比べて、大臣の熱量に違いはあったか。

「去年の総裁選と比べて、今回の小泉大臣の熱量は大きくなっていると感じている。火中の栗を拾うことになったが、農水大臣に就任したことなど、逆境の中でこそ実力が発揮されるという期待を持っている」

 ──地元の政財界の重鎮が不在となった。応援体制に支障はないか。

「そうした状況だからこそ、後援会として今まで以上の支援が必要になるとの認識を持っている」

デフアスリート(陸上棒高跳び)でトランスジェンダーを公言している 佐藤 湊さん 横須賀市池上出身 30歳

Wマイノリティを生きる

 ○…聴覚に障がいを抱えるデフアスリートとして選手活動を続けている。競技種目は陸上棒高跳び。出場に向けて全身全霊をささげてきた11月のデフリンピック東京大会は、参加国数の条件を満たせずに中止となった。代表の座を射止め、決意表明の場として用意された三浦市での壮行会(講演会)で、来場者の耳を疑うまさかの報告。決まっていた舞台がいきなりなくなった役者のような状況も、努めて平静を装った。

 ○…横須賀市立ろう学校に通っていた高校2年の夏、陸上部の顧問に薦められて同競技を始めた。聴覚障がい者は、リズミカルに助走を取ることやポールに荷重するタイミングを図ることが難しいとされるが、「健常者の状態を知らない自分はそれをハンデだと思ったことはない」。練習を積んだ分だけ記録は伸びる。与えられた境遇の中で続けてきた、ひたむきな努力がアスリートとしての才能を開花させた。

 ○…大学を卒業後、アスリート社員になったのを機に、トランスジェンダーであることを公表。過去の自分と訣別する意味を込め改名もした。中高生の頃、デフアスリートやトランスジェンダーをネットで調べても情報がなかった。心は男性だが、戸籍上は女性のため、競技は女性選手として出場している複雑な状況を「Wマイノリティを生きている」と表現。積極的な発信は、どこかの誰かの支えになることを願っての行動だ。

 ○…東京大会開幕の1千日前からカウントダウンをSNSで発信してきた。夢の舞台に立つことは叶わなくなったが、大会の成功を祈って継続中だ。デフ競技はいまだマイナーの域を出ないが、それは共生社会への関心と表裏一体。社会の意識を変える大切な機会を逃さない。

PayPayクーポン 最大25%還元 上町商店街でキャンペーン 

 横須賀市の上町商店街連合会は9月22日(月)から、キャッシュレス決済サービス「PayPay」を活用した消費者還元キャンペーンを実施する。10月13日(月)まで。

 スマートフォンのPayPayアプリにあるクーポンを取得して、同商店街の対象店舗でPayPayで支払うと最大25%のポイント還元が受けられる。1回の買い物で付与される上限は5000ポイント。期間中に何回でも利用できるが、ひとり最大1万2500ポイントまでとなっている。

 同商店街ではここ数年、カフェやファッションなど新店舗の出店が目立っており、若い世代に広く浸透している決済サービスを導入することで新しい客層を呼び込む狙い。新たに紙のクーポン券などを発行する手間がなく、店舗側はレジでPayPayの決済処理をするだけ。販促活動としての簡便さがメリットだ。高梨治会長は「キャッシュレス化は社会の趨勢。商店街全体として取り組んでいく」と話しており、時流に沿ったサービスを提供していく。

 利用できるのはおよそ35店舗。店頭などにPRポスターを掲出する。今回は横須賀市が用意している商店街向けの補助制度を利用。来年1月に第2弾を予定している。

どぶ板通りで写した作品「袋と煙草」

北野謙太さん個展「横須賀〜正渇」 写真と詩の交差点

 横須賀市池上在住の写真家、北野謙太さんの個展「横須賀〜正渇」が9月23日(火)からArt Gallery OWL(横浜市中区石川町1の54の5/JR石川町駅から徒歩5分)で始まる。同月27日(土)まで。

 展示作品は、生まれ育った横須賀を舞台にしたモノクロスナップと、今年6月に刊行した「正しさへの渇望」をテーマにした詩集『正渇』を組み合わせてA1サイズのポスターに再構成。写真と詩は2023年の夏頃に手がけたもので、それぞれを重ねて展示することで、街の風景と個人の記憶の交錯する場をめざしている。

「写真は、その不確かさを肯定し、記録と記憶のあいだに潜む『本物らしさ』を問いかける試み」と北野さん。今後も継続的に作品を制作・発表していくことで、写真と詩の交差点を探求していくという。

 回廊時間は午前11時から午後5時30分。

パロマ・バルディビア《問いかけの本》2022年(C)Paloma Valdivia

横須賀美術館「ブラチスラバ世界絵本原画展」 表現の新潮流に触れる

 世界最大規模の絵本原画コンクール「ブラチスラバ世界絵本原画展」の参加作品を集めた企画展「ブラチスラバからやってきた! 世界の絵本パレード」が、横須賀美術館(鴨居4の1)で開かれている。会期は11月3日(月)まで。

 ブラチスラバは、スロバキア共和国の首都。コンクールは2年ごとに開かれており、今回の企画展では2023年に参加した36カ国、275人による355冊の絵本から選出された受賞作品を展示している。これに加えて、日本代表として参加した作家10組の絵本と原画も紹介。絵本の新潮流を理解できる。

 世界各国のイラストレーションの最先端を集めた展示には、日本では出会う機会が極めて少ない作品もあり、地域ならではの独自性や作家性が見て取れる。民族の多様性や各国の時代背景を映し出したものも数多くあり、絵本の深淵な世界に触れられる。

 あべ弘士氏、荒井良二氏ほか日本人作家の制作の裏側も公開。原画に加え、普段は見ることのできないラフスケッチや草稿などが飾られ、各作家に行った取材エピソードとともに立体的な構成で楽しめる。

 ワークショップやギャラリートークなどの関連イベントは、同館のホームページ(https://www.yokosuka-moa.jp/)を確認。

三浦市三崎 「海業」知って、楽しむ FMヨコハマ公開生放送も

 海をフィールドに、漁業や観光など多面的な角度で地域資源の活用を図る「海業」を広く発信するイベント「海業フェスタ2025」が10月4日(土)、三浦市のみうら・みさき海の駅を会場に開かれる。時間は午前10時から午後5時30分。(株)三浦海業公社の主催。

 「海で遊ぶ、海を知る」をテーマに、種々の企画が用意されている。

 大海原でキス釣りに挑戦する「船上釣り体験」や「稚貝放流体験」、「ヨットセーリングの体験学習会」「神奈川県警警備艇『あしがら』見学」のほか、遊覧船「にじいろさかな号・サンセットクルーズ」が楽しめる。三浦市の特産品であるマグロの種類や豆知識の紹介、漁業基地である三崎の来し方を伝える写真展「みうらダイアリー」などもある。

 特別企画として、FMヨコハマの番組「God Bless Saturday」の公開生放送が行われ、出口嘉一三浦市長がトークゲストとして登場する(午後3時台)。歌手のLeolaのライブ(午後4時15分から)、MCの穂積ユタカさんとみうら観光大使の川村エミコさんによるトークショー(午後5時から)も楽しめる。

 各種イベントは、有料制や事前または当日の申し込みが必要なものがあり、ホームページ(「うらり」検索)で確認を。

東京湾フェリー 大海原で燃やせ闘魂 10月4日「船上プロレス」

 久里浜港と千葉県金谷港をつなぐ「東京湾フェリー」は10月4日(土)、乗船中にプロレス観戦が楽しめる「東京湾横断船上プロレス」を開催する。観覧無料(投げ銭制)で乗船料別途。

 2022年から始まった人気企画。12回目を数える今回は、千葉県君津市の市議会議員であり、プロレスラーとしても活動する大和ヒロシさんや、大阪名物「くいだおれ人形」のパロディキャラとしてリングに上がる覆面レスラー「くいしんぼう仮面」ほかが最上階デッキでド派手な攻防を繰り広げる=写真。試合終了後は選手との交流やグッズ販売なども。

 午後1時15分金谷港発と、午後2時15分久里浜港発の便で1試合ずつ行われる。

 詳細は同社【電話】046・835・0241やHPで確認する。

昨年開催時の様子

三浦初声高校 「砂浜のロマン」ご覧あれ 生徒が集めた貝殻展示

 県立三浦初声高校の生徒らは、収集した貝殻の展示を長井海の手公園ソレイユの丘「長井ベース」で開いている。9月30日(火)まで。観覧無料。

 貝殻を通して三浦半島の自然の豊かさを感じてもらう狙いで、2回目の実施。展示されているのは同校の環境クラブや科学部の生徒らが中心となり、三浦半島の海岸で拾い集めたもの。昨年は300点ほどを展示し、今年も同程度数の貝殻をラインアップしている。コルクボードに飾り付けられたものから、机の上に置かれたものまで多種多様な貝殻がアート空間を演出している。

 21日(日)には同校生徒がレクチャーし、貝殻からアクセサリーやフォトフレームを作るワークショップも開かれる。参加費300円。当日受付で先着順。時間は午前10時から午後3時。

皆で一緒にゴスペルを 参加者を募集

 横須賀市主催のゴスペル講座をきっかけに結成された団体を前身とする「ジョイフルファミリー」は、来年2月7日(土)に開催されるよこすかフェスタでメンバーと一緒に歌う参加者を募集している。

 昨春のプレイベントで参加者を募ったところ好評だったことを受けて実施するもので、計100人で「Oh Happy Day」など3曲を大ホールで歌う。参加条件は、4回のレッスンのうち最低2回とゲネリハに参加できること。横須賀出身の歌手・イサノヤスヨさんが指導にあたる。

 レッスン日は、11月23日(日)・30日(日)、12月14日(日)、1月17日(土)、ゲネリハは1月31日(土)。時間はいずれも午後で、会場は市内。ゴスペルライブ観覧チケットを含む参加料金は大人3千円、中高生2千五百円、小学生以下1千五百円、3歳以下無料(要保護者同伴)。車椅子利用者や補助が必要な人は、1人まで付き添い無料。応募や問い合わせは豊崎さん【携帯電話】090・2253・1922。

現在の下宮田住宅跡地

下宮田住宅跡地 事業化中止で土地返還 インフラ整備負担 足かせに

 三浦市は、市営下宮田住宅跡地(初声町下宮田)を利活用する「三浦しみんひろば(仮称)」の整備事業を中止し、地権者に土地を返還する方針を固めた。給排水などのインフラ整備にかかる財政負担が主な理由。今年度中に畑地に原状回復し、賃貸契約を解消する見通しだ。

 返還する用地は約6千平方メートル。市は現在、地権者に年間約600万円の借地料を支払っている。同住宅は2022年度、老朽化により維持が困難として廃止が決定。建物解体後は地権者へ返還予定だったが、吉田英男前市長時代に子どもの遊び場や産直施設などに整備するプランが示された。しかし民間事業者から給排水設備などのインフラ整備費を市側で負担するといった提案もあり、財政負担の過多から事業手法を固められずにいた。

 また、この用地は市街化調整区域に位置。土地利用の制限があり施設の建設が難しく、収益性も乏しいことが昨年度実施していた事業化可能性調査で判明していた。

 このような状況下、出口嘉一市長は9月8日の定例議会で「市の負担が大きく、当該用地は畑地に原状回復し、返還することで地権者の合意を得ている」と寺田一樹氏(無所属)の質問に答えた。

 市は、26年3月を目途に土地賃貸契約を解消し、賃料を清算したうえで土地を返還するスケジュールを描いている。現状回復にかかる費用については、協議を踏まえて次回の定例議会へ提出する見通しだ。

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学生によるマッサージは毎年好評

神奈川衛生学園 学びの成果を地域に還元 学園祭でマッサージ体験

 鍼灸マッサージ師や看護師を養成する神奈川衛生学園専門学校(横須賀市佐野町2の34)が10月4日(土)、学園祭「陽光祭」を開催する。時間は午前10時から午後4時。

 同校の学生が教員による指導のもとで行うマッサージ体験(当日予約制・人数制限あり)や看護師体験のほか、縁日といった子どもが楽しめる毎年好評の企画も予定されている。

 参加無料で一般の参加も可能。問い合わせは同校【電話】046・850・6310。

講演会 「ヨコスカ救急24時」

 がんケアと在宅看取りに取り組む市民団体「よこすか・やすらぎの会」は10月4日(土)、「ヨコスカ救急24時 〜救急・救急活動の現状〜」と題した講演会を開く。

 横須賀市の出前トークを活用して、市消防局職員の話を聞く。救命救急活動の現状や利用の仕方など正しい知識を身に付ける。

 会場は汐入駅前の横須賀市産業交流プラザ第2研修室。時間は午後1時から2時30分。参加費300円(会場費)

AIによる検索機能が追加されたヨコスカイチバン

AIで店検索が便利に ヨコスカイチバンに新機能

 横須賀商工会議所とローカルビジョン(株)が共同で運営するポータルサイト「ヨコスカイチバン」に9月2日、新たなサービス「AIイチバン」が加わった。

 同会議所に加盟する約600店舗のデータを網羅したサイト内で、利用者が求める情報をAIにより検索できるもの。「敬老の日のプレゼントって何がいいかな」「景色のいいお店で女子会がしたい」など、より自然な言葉で検索できるようになった。

 また、加盟店向けの機能も拡充され、AIに検索されやすい店舗の紹介文やキャッチコピーを提案してくれるほか、SNSやチラシなどに活用できる画像も生成できる。

 開発にあたった同社取締役CTOの大澤貴行さんは、「今やAIは企業発展のために欠かせないツール。まずはAIに慣れる初めの一歩として活用してほしい」と話している。

介護・福祉のプロが集結 健康チェックや終活相談

 介護や福祉の専門家が一堂に会し、健康チェックや介護相談、福祉用具の試着などを行う「第2回介護・福祉の専門家と地域をつなぐフェア」が9月22日(月)、県営津久井浜団地集会所(津久井2の9)で開かれる。多世代に開かれた私設図書館「津久井浜団地徒歩0分図書館(ツクマル)」の主催。予約不要で入場無料。

 介護・福祉用品店やケアマネージャー、言語聴覚士、理学療法士、介護施設など10者が出展予定。大人のおむつの当て方講座や看護師による健康相談、摂食嚥下についての相談やアドバイスなどが受けられる。

 また、介護予防コーナーも設けられ、骨密度チェックや立ち上がりテスト、リハビリの専門家によるアドバイスや健康体操なども受けられる。高齢者の住まいや遺言書作成、成年後見人などに関する終活相談窓口も利用できる。

 時間は午前10時から午後2時。問い合わせはツクマル【携帯電話】080・3274・9008。

心行くまで参拝できる(写真は同寺提供)

芦名・浄楽寺 国重文を常時拝観に 運慶真作5体を安置

 浄楽寺(横須賀市芦名)は、所蔵する運慶真作の国指定重要文化財5体の仏像群の常時拝観を9月1日から開始した。これまでは特別御開帳日や予約に限られていた。

 運慶は快慶とともに東大寺金剛力士像(国宝)を手掛けるなど、鎌倉時代を代表する仏師として知られる。現在、運慶真作の仏像は全国に19体あるとされ、同寺には鎌倉幕府の有力御家人だった和田義盛公とその夫人の依頼により造像されたと言われる阿弥陀三尊像(阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩)と、不動明王立像、毘沙門天立像の5体を安置している。

 土川憲弥副住職は「西側観光の要としてまちの活性化にも努められたら」と話している。

 受付時間は午前9時から午後4時(最終入場3時30分)。拝観料は大人600円、小学生300円(未就学児は無料)。団体は事前予約制。

 詳細や問い合わせは同寺HPや【電話】046・856・8622

晩夏の夜空に光の舞 ソレイユの丘でドローンショー

 長井海の手公園ソレイユの丘で9月13日、ドローンショーが行われ、夜空に幻想的なアート作品を生んだ=写真。横須賀市ほかの主催。

 毎年夏に陸上自衛隊武山駐屯地で実施されていた花火大会の中止を受けて横須賀市が地元住民向けに実施。約300機のドローンが次々に編隊し、花火や観覧車、恐竜、横須賀市のマスコットキャラクターである「スカリン」などを描き出した。

 この日は、横須賀市の西地区に伝承される郷土芸能などを披露する文化イベント「西地区地域芸能と秋の盆踊り」も実施されており、観衆はお祭り気分の中、夜空を見上げていた。

会合を終え、車に乗り込む小泉氏(横須賀市文化会館)

自民党総裁選 小泉氏2度目の挑戦決意 地元支援者との会合で意欲示す

 石破茂首相の辞任表明に伴う自民党総裁選に、神奈川11区(横須賀市・三浦市)の小泉進次郎農林水産相が立候補する意向を固めた。9月13日に地元の横須賀市で支援者らとの会合に出席し、決意を伝えた。話し合いの中身については、後援会組織のひとつである「経泉会」の森洋会長が代表して記者団に説明。小泉氏は「自民党をひとつにまとめる」と訴え、支援を求めたという。今週中に記者会見を開いて正式に出馬表明する。

 支援者らとの会合は、横須賀市文化会館の会議室で、地元の県・市会議員と後援会メンバー向けの2回に分けて開かれた。小泉氏は重要な判断をする際に、地元の意向を大切にする姿勢を示しており、今回の場もそうした考えに基づくものとの見方が強い。

 小泉氏からは、与野党を超えた物価高対策や治安対策、安全保障など国が直面する難局を乗り越えるために「私がやるしかないだろう」と強い決意が伝えられ、後援会は全力で応援することを約束したという。

 小泉氏の総裁選への挑戦は昨年に続き2回目。前回は議員票でトップに立ちながらも、党員票で伸び悩み3位となった。その後の1年間の政治活動では、失言により辞任した江藤拓農水相の後任として、急騰したコメ価格安定化への対応で脚光を集めた。森会長も「逆境の中でこそ本人の実力を発揮できる」と大きな期待を寄せている。会合の中でも参加者から万雷の拍手で「ぜひ頑張ってほしい」との声援が送られた。

会合の要旨── 「逆境の中で実力を発揮」森会長と記者団一問一答


 ──会合の中で、小泉大臣からどのような話があったのか。

「小泉大臣は、自民党を一つにまとめ、野党と協力しながら国民が最も求めている物価高対策、治安対策、安全保障の懸念といった問題に取り組んでいきたいと述べた。野党との信頼関係を活かしながら、この難局を前に進める力になれればとの思いで、仲間とともに挑戦する気持ちを固めたと話した 」

 ──改めて確認したい。大臣は総裁選への出馬を表明したのか。

「後援会の参加者に対し、『この時期、私がやるしかないだろう』という強い決意を伝え、支援を求めた。後援会側も『万雷の拍手』で応じ、全力で応援していくことを伝えた」

 ──なぜこの時期に地元で会合を開いたのか。

「重要な判断をする際に、地元である横須賀と三浦の支援者の意向を大切にしたいという考えを持っており、今回の会合を設けたと本人から説明があった。地元に戻ることで安心感や勇気をもらえるとの発言もあった。後援会長として、そうした大臣の地元愛を評価している」

 ──2024年の総裁選と比べて、大臣の熱量に違いはあったか。

「去年の総裁選に増して、今回の小泉大臣の熱量は大きくなっていると感じている。火中の栗を拾うことになったが、農水大臣に就任したことなど、逆境の中でこそ実力が発揮されるという期待を持っている」

 ──地元の政財界の重鎮が不在となった。応援体制に支障はないか。

「そうした状況だからこそ、後援会として今まで以上の支援が必要になるとの認識を持っている」

三浦海岸飲食店有志賑わい創出にCF(クラファン)

 三浦海岸駅周辺の飲食店有志でつくる「三浦海岸バルウォーク実行委員会」は、地域活性化のイベントを永続的に実施するためのクラウドファンディングに挑んでいる。

 すでに行っている地元の飲食店を巡る「バルウォーク」だけなく、新たな集客イベントを検討しており、これの運営資金に充てる。目標金額は30万円。返礼品として参加店で使用できる食事券などを用意している。同会では海水浴シーズンだけでない通年を通した賑わい創出をめざしている。クラファンは、キャンプファイヤーのサイト(https://camp-fire.jp/projects/862525/view)で展開中。期間は9月29日(月)まで。

 

海から見た浦賀番所跡

三郎助を追う 〜もうひとりのラストサムライ〜 第12回 文・写真 藤野浩章

「ビッドルの時は恐らく物見のための来航で、この度は本腰を入れてやってきたように思えるのじゃ」(第一章)



 これはペリー来航の場面で、父・清司(きよし)が発した言葉だ。

 巨大な軍事力で浦賀へやって来た艦隊を「城のようだ」と評した記録もあるくらい衝撃的な登場だったビッドル。奉行所は与力と通詞(つうじ)(通訳)を派遣し、アメリカが通商を求めていることがはっきりする。

 そしてビッドルから手渡された文書が浦賀奉行から江戸へ送られ、幕閣による検討ののち奉行所へ返答が届き、ビッドルに伝えられた。この間、実に8日ほど。もちろん浦賀奉行所には交渉の権限が無いので、ある意味"伝書鳩"の役目だ。このタイムラグが後のペリーとの交渉で1つのポイントになる。

 ようやく届いた幕府からの返答は、外国との「通信・通商は国禁」で、「交渉は長崎でのみ行うこと」とされているのですぐに退去するように、というものだった。

絵に描いたようなゼロ回答を伝えた与力たちは緊張しただろう。一触即発の事態になりかねない状況で、最前線で守りを担当した三郎助らはまさに眠れぬほどの緊張状態だったというわけだ。

 しかしビッドルは、二日後に浦賀を後にした。日本側の意思は予想通り----。まさに"物見"の来航だったのだ。ちなみに幕府は、薪に加えて卵3千個、小麦2俵、梨3千個、ナス2百個などをプレゼントしている。

 こうして10日間の危機は終わったが、安心している場合ではなかった。ペリーの登場よりずっと前から、幕府の闘いは続いていたのだ。

わたしのまちでいきる きょうだいの想い 編 【5】新たなきょうだいに、胸中さまざま「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」

 この連載では、障がいを持って生まれたうららの兄、蓮から見た妹の姿やきょうだい児として感じてきたことなど、さまざまなエピソードを紹介します。

 夕食時、子どもたちには「話がある」と伝えていたせいか、皆緊張した様子で席についていました。怒られるのか?と不安そうな中、私が「きょうだいができたよ!」と伝えると、張り詰めていた空気は一変。「やったー!」と大喜びする声があがりました。ただ一人、当時3年生の息子だけは少し顔を強張らせていたのを覚えています。何か言いたげで、でも妹や弟のはしゃぎぶりを見て、自分も合わせなければ─。そんな複雑な表情でした。きっと、これ以上きょうだいが増えると自分への負担も増えるだろう...という思いがあったのだと思います。それでも私は「生まれてくればきっと可愛がってくれるに違いない」そう安易に考えていました。

 一方で、当時2年生の娘は以前から「妹が欲しい」と願っていたので一番嬉しそうな様子。まだ生まれてくる子の性別は不明でしたが「女の子だといいな」と何度も口にするほど。一番下の息子はよく分からないけれど「自分より下のきょうだいができる」こと自体が嬉しいようでした。

 とはいえ、その後の妊娠生活は決して楽なものではありませんでした。悪阻が始まろうが体調が悪かろうが上の子たちの世話は変わらず、家事もいつも通り。ただただ日々を必死にこなす、余裕のない毎日でした。しかも私にとってこれが6回目の出産。早産のリスクやシロッカー手術のことが頭をよぎりながらも自分のことは後回しで、手術を目前にしてようやく主治医に相談したのでした。   -次回に続く