横須賀・三浦 コラム
公開日:2025.09.19
わたしのまちでいきる きょうだいの想い 編
【5】新たなきょうだいに、胸中さまざま「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛」
この連載では、障がいを持って生まれたうららの兄、蓮から見た妹の姿やきょうだい児として感じてきたことなど、さまざまなエピソードを紹介します。
夕食時、子どもたちには「話がある」と伝えていたせいか、皆緊張した様子で席についていました。怒られるのか?と不安そうな中、私が「きょうだいができたよ!」と伝えると、張り詰めていた空気は一変。「やったー!」と大喜びする声があがりました。ただ一人、当時3年生の息子だけは少し顔を強張らせていたのを覚えています。何か言いたげで、でも妹や弟のはしゃぎぶりを見て、自分も合わせなければ─。そんな複雑な表情でした。きっと、これ以上きょうだいが増えると自分への負担も増えるだろう...という思いがあったのだと思います。それでも私は「生まれてくればきっと可愛がってくれるに違いない」そう安易に考えていました。
一方で、当時2年生の娘は以前から「妹が欲しい」と願っていたので一番嬉しそうな様子。まだ生まれてくる子の性別は不明でしたが「女の子だといいな」と何度も口にするほど。一番下の息子はよく分からないけれど「自分より下のきょうだいができる」こと自体が嬉しいようでした。
とはいえ、その後の妊娠生活は決して楽なものではありませんでした。悪阻が始まろうが体調が悪かろうが上の子たちの世話は変わらず、家事もいつも通り。ただただ日々を必死にこなす、余裕のない毎日でした。しかも私にとってこれが6回目の出産。早産のリスクやシロッカー手術のことが頭をよぎりながらも自分のことは後回しで、手術を目前にしてようやく主治医に相談したのでした。 -次回に続く
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