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横須賀・三浦 経済

公開日:2025.09.19

下宮田住宅跡地
事業化中止で土地返還
インフラ整備負担 足かせに

  • 現在の下宮田住宅跡地

 三浦市は、市営下宮田住宅跡地(初声町下宮田)を利活用する「三浦しみんひろば(仮称)」の整備事業を中止し、地権者に土地を返還する方針を固めた。給排水などのインフラ整備にかかる財政負担が主な理由。今年度中に畑地に原状回復し、賃貸契約を解消する見通しだ。

 返還する用地は約6千平方メートル。市は現在、地権者に年間約600万円の借地料を支払っている。同住宅は2022年度、老朽化により維持が困難として廃止が決定。建物解体後は地権者へ返還予定だったが、吉田英男前市長時代に子どもの遊び場や産直施設などに整備するプランが示された。しかし民間事業者から給排水設備などのインフラ整備費を市側で負担するといった提案もあり、財政負担の過多から事業手法を固められずにいた。

 また、この用地は市街化調整区域に位置。土地利用の制限があり施設の建設が難しく、収益性も乏しいことが昨年度実施していた事業化可能性調査で判明していた。

 このような状況下、出口嘉一市長は9月8日の定例議会で「市の負担が大きく、当該用地は畑地に原状回復し、返還することで地権者の合意を得ている」と寺田一樹氏(無所属)の質問に答えた。

 市は、26年3月を目途に土地賃貸契約を解消し、賃料を清算したうえで土地を返還するスケジュールを描いている。現状回復にかかる費用については、協議を踏まえて次回の定例議会へ提出する見通しだ。

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