神奈川区版【10月30日(木)号】
商品を持つ同社の坂本社長(右)とピザハットの三角さん

(株)Beer The First 廃棄予定生地をビールに ピザハットと共同開発

神大寺のクラフトビール会社(株)Beer The First(以下:同社)は、日本ピザハット(株)(以下:ピザハット)と、廃棄予定の規格外ピザ生地をアップサイクルとして原材料に使用したオリジナルクラフトビール「THE PIZZA CRAFT」を共同開発した。12月中旬ごろまでの期間限定販売。アルコール飲料を取り扱う全国ピザハット約250店舗で販売される。区内では神奈川新町店が販売対象店舗となっている。

同社は設立当初から、クラフトビールを通じて食品ロス問題に関心を持ってもらうことを目的として活動しており、今回の共同開発もその一環。これまでに余剰食材を活用した約40のアップサイクル商品を作成しており、会社のある神大寺では、パン店「ル・ミトロン」や地元メディア「かんだいじナビ」などとのコラボ経験もある。

2、3年前に同社がピザハットに企画を持ち込み、マーケティング担当の三角絵海さんを中心に約1年前から共同開発が始まった。ピザハット社内でもお酒好きで知られるという三角さんは「アップサイクルの提案は他社からも受けていたが、商品とピザとの親和性が一番の決め手となった。個人的にもやりたかった」と話す。

ピザの油分に合うドライな飲み口が特徴だといい、同社の坂本錦一代表取締役社長は「生の生地を使用するのは初めて。これまでは関東圏での販売が中心だったので、全国のいろいろな人に手に取っていただきたい」と話した。

同品の単品販売価格は600円(税込)で、売り切れ次第終了。

横浜市 火葬需要増で斎場ひっ迫 新施設整備で改善図る

 昨年度の横浜市内の死亡者数は4万人を超え、それに伴い火葬需要も増加している。市内5カ所の斎場では受入可能数も限界が近く、火葬待ち日数も年々長期化の傾向にある。市は鶴見区に新しい斎場の整備を行っており、2027年の3月から供用を始め、火葬待ち日数の短縮につなげる意向だ。

 昨年度の横浜市内の死亡者数は、4万575人と近年で最多だった。死亡者数は5年前に比べて約1・2倍で今後も増加の見込み。市の推計では59年に死亡者数が5万人を超えるとされている。

 死亡者数増に伴い、市内斎場の火葬件数、需要共に増加している。市内には西区、戸塚区、金沢区、緑区の4カ所に市営斎場があり、神奈川区にある民営1カ所と合わせて5つの斎場がある。

 昨年度は5斎場54炉での火葬は3万9781件だった。また、市営4斎場では受入可能な1月の火葬件数を3456件としており、限界に近い。市営4斎場の火葬待ち日数は平均で5日を超え、長期化の傾向にある。

 市健康福祉局は「正午前後の火葬希望が多く枠が取れないために待ち日数が長くなってしまうこともある」と説明する。市は待ち日数を短縮しようと、それまで閉場していた「友引」の日にも輪番で1カ所を開くなどの対応を行ってきた。

 また、既存斎場の火葬炉増設を検討したが、増築が必要なことや工期が長期間に及ぶことなどから見送られ、鶴見区に「東部方面斎場(仮称)」の新設を決定した。

1万2千体の火葬可能に

 同斎場の供用が開始されると、年間1万2000体の火葬が可能となり、現在の火葬待ち日数が短くなることが見込まれる。現在、鶴見区では市営斎場と離れているため、区民の火葬の約1割は川崎市などの市外斎場を利用している。このため、新斎場は鶴見区や港北区、神奈川区などからの利用が予測される。

 市の担当者は「新斎場ができれば今後30年間の火葬需要に対応できる。火葬待ちの長期化解消はもちろん、将来にわたって安定的な需要に応えたい」と話している。

沢渡三ツ沢地域ケアプラザで津軽三味線の演奏を行った ザック ブリッシュさん 神奈川区在住 29歳

「僕通して三味線知って」

 ○…市内の老人ホームなどで津軽三味線の演奏をしながら、週に1度西神奈川にある「斉藤邦楽器店」で三味線の勉強会を開催している。大学時代に出会った三味線で、「好きなことで生活がしたい」と、技術を極めてきた。「地域の方々にまた聞きたいと言ってもらえるように頑張っています」と笑顔。

 ○…三味線との出合いは大学のサークル。ニューヨークにいた幼少期から住みたいと思っていた日本に住むために留学を決意し、早稲田大学国際教養学部に入学。入学当初、もともと好きだった音楽系のサークルを検索すると、たまたま津軽三味線のサークルがヒットし、体験会へ足を運ぶことに。三味線の魅力にのめり込み、なんとか師匠を見つけて1年間修業を積む。「師匠と東神奈川駅前のミスタードーナツに行ったりもしました」。コロナ禍に入り一度日本を離れるが、2年後には再来日。三味線奏者として本格的に活動するため練習を積み、徐々に演奏の依頼が増えてきた。現在は三味線奏者として主に市内の各地で演奏しており、11月2日には老人ホーム「けやき荘」で演奏予定。

 ○…ポケモンなどの影響で日本に憧れ、渡航資金を貯めようと11歳の頃喫茶店でアルバイトを始めた。「他の親から心配されているのを子どもながらに感じていました」と笑う。六角橋にある川美せんべい本舗では「茶のとも」をよく購入しており、特に好きなのはわさび味。「優しく広がる辛味が病みつき」。

 ○…「若者に古臭いと思われがちだが、僕にとってはかっこいい。アメリカ人の僕を通して津軽三味線の楽しさに気づいてもらえたらうれしい」。興味を持ったものに周りを踏まえず飛びつく前のめりな姿勢で、今日も演奏を続ける。

神奈川図書館 司書のおすすめBOOK 第64話

 今月のおすすめ本は、『みたてのくみたて』(田中達也/著、ダイヤモンド社、2024年)。

 卵を食品としてではなく他のものに見立てた表紙の写真をまずはご覧ください。卵の黄身は小さな島?白身は海?女性が南国でバカンス?割れた卵からあれこれ想像が広がります。

 著者はミニチュア写真家・見立て作家で、2011年4月20日より現在まで1日も欠かさずミニチュアを使った写真をSNSやウェブサイトで発表してきました(2025年10月28日執筆)。アイデアは尽きるどころか日々増えているそうです。形、色、暮らしに身近なもの、自然現象や宇宙から考えてみるなど視点や組み合わせを変えるだけでたくさんのアイデアにつながるのだと、発想のコツが余すところなく紹介されています。何かアイデアを出したい、工夫したい。そんな時にヒントを与えてくれる本です。

おすすめの理由

 何かに見立てて表現することへの親しみ、ワクワク感、アイデアに満ちた本です。「作品にどんなタイトルをつけますか?」など著者から読者への問いもあります。(著者が表紙の作品につけたタイトルは「キミだけの島」)考えたり想像したりしつつ、ページをめくると「なるほど!」と思うこと度々です。作品の数々を見るだけでも楽しめます。

横浜市 インフルエンザの流行注意報発令 15歳未満が約8割

 横浜市は10月29日、インフルエンザ流行注意報を発令した。

 市の感染症発生動向調査によると、10月20日から26日までの1週間で、市内の定点医療機関あたりの患者報告数が11・07人となり、注意報発令の目安となる10・00人を超えた。13日から19日の週は5・44人で1週間で倍以上に増えた。昨シーズンの市内の注意報発令は12月19日だった。

 年齢別では10歳未満が全体の51・5%、15歳未満が79・1%を占めており、子どもを中心に感染が拡大している。学級閉鎖は小学校を中心に47施設、患者数は625人に達している。

 区別では、栄区が37・00人で最多。瀬谷区の25・33人、鶴見区の20・14人と続く。最少は中区の2・50人。

 市は、咳エチケットやこまめな手洗い、十分な休養とバランスの良い食事、室内の適切な湿度(50〜60%)管理と換気を呼びかけている。重症化予防のためのワクチン接種も推奨し、高齢者向けの予防接種は10月から始まっている。
宅建市民セミナーのチラシ

参加無料 大ヒットドラマ『地面師たち』の監修者に聞く「不動産取引詐欺の実態と対策」講演会 横浜で11月13日(木)に開催

 宅建協会の市民セミナー「ドラマ『地面師たち』の世界から学ぶ〜不動産取引詐欺の実態と対策〜」が11月13日(木)、関東学院大学関内キャンパス「テンネー記念ホール」 (JR「関内駅」南口正面)で行われる。公益社団法人 神奈川県宅地建物取引業協会横浜4支部(横浜中央支部、横浜南部支部、横浜西部支部、横浜北支部)の共催。

 2024年7月のリリース以降、Netflixで大ヒットしたドラマ「地面師たち」。売主になりすました地面師グループが、大企業から約100億円を騙し取ろうとする不動産取引の現場がドラマチックに描かれたストーリーだ。今回のセミナーでは、このドラマの監修者である司法書士の長田修和さんが講演 。そのドラマ製作の舞台裏や、不動産取引詐欺の実態と対策について学ぶことができる。

申込は11月5日(水)まで

 時間は午後6時から7時40分(開場5時30分)。参加無料。定員は650人(先着順)で事前申し込み制。参加希望者は、11月5日(水)までにメール(info@takken-yokohama.jp)またはFAX(045・662・3004)、LINE、ハガキ(〒231-0028横浜市中区翁町1の6の11神奈川県宅地建物取引業協会横浜中央支部)で、【1】氏名【2】郵便番号【3】住所【4】電話番号【5】人数(最大2人)【6】メールアドレス(メール申込みの場合のみ)を記載して申込を。当選者には入場券(はがき)が送付される。問い合わせは【電話】045・662・3003まで「タウンニュース見た」と電話を。
町の各地に貼られているポスター

大神商店会 14会場でフェスタ 飲食ゾーン、抽選会も

 大口・神之木地区などを中心とする大神商店会は11月9日(日)、「オオカミフェスタ」を開催する。

 様々な企画が用意された地域の各会場をスタンプラリーで巡る恒例イベント。会場は年々増加しており今年は14会場。午前10時から午後3時(メイン会場は4時)まで。

 今年はメイン会場の入江川公園で、からあげやおでん、ビールなどの飲食ゾーンと大抽選会を初企画。大抽選会は午後3時30分から。参加者には商店会のキャラクター「みこちゃん・じんくん」と区の商店街キャラクター「かごにゃん」コラボのオリジナル紙ファイルをプレゼント。(問)同会事務局【電話】045・514・8619。
車両について説明した神奈川トヨタの松本執行役員(左)とe6sの高波正充代表取締役

神奈川トヨタら 車載式水洗トイレを開発 被災地など利用を想定

 神奈川トヨタ自動車(株)=神奈川区=は、日本大学工学部発のベンチャー企業(株)e6s(えしっくす)=西区=および同学部と共同で、災害時でも繰り返し使用可能な「完全自立型移動式水洗トイレ」を搭載した車両を開発した。

 このトイレは汲み取り式ではなく、汚物を固体と液体に分離する装置を内蔵。個体は圧縮してロール紙で巻き取り、液体は浄化ユニットでろ過され洗浄水として再利用される。実験では1千回以上連続使用しても洗浄水の再生が可能だったという。

 車両上部の太陽光パネルにより、断水・停電時でも繰り返し使用可能。仮設トイレには珍しい温水洗浄機能も備える。普通免許で運転可能な小型トラックに搭載できるため、被災地の仮設トイレとしての機動性も利点。

 被災地のほか、工事現場やイベントなどの活用も想定されており、11月に関内周辺で行われるイベントの会場にも設置される予定。

 10月21日には栄町の神奈川トヨタ本社整備工場で、報道陣向けのデモンストレーションが実施された。同社では販売に向けて年内をめどに方向性を検討中だといい、松本勇人執行役員は「自治体や警察、消防、ゼネコンなどへの販売を想定している」と話した。
昨年度の試食会の様子

ブランチ横浜南部市場 武州和牛を無料で試食 11月3日に肉まつり

 市場選りすぐりの埼玉県のブランド牛「武州和牛」の試食や、新鮮なもつなどを楽しめる「横浜肉まつり」が11月3日(月・祝)、ブランチ横浜南部市場=金沢区鳥浜町=で開かれる。

 このイベントは市中央卸売市場食肉市場=鶴見区大黒町=が、市場で取り扱うブランド牛・豚のPRで行うもの。ブランド牛を使った焼肉、市場発の新鮮な「ハマモツ」を使ったもつ焼きやもつ煮、骨付きフランクなどの調理販売のほか、冷凍もつの販売も。

 入場無料。午前11時から午後3時まで。武州和牛の試食は11時、1時、2時の3回(各回450食限定・試食10分前から引換券を配布)。

 雨天開催、荒天中止。詳細問い合わせは市経済局中央卸売市場食肉市場運営課【電話】045・511・0446。
テープカットの様子

東京ガスライフバル 神奈川店がリニューアル 蓄電池など装備

 東京ガスライフバル横浜中央神奈川店は社屋建て替えを終え、10月24日から営業を再開。10月23日にはリニューアルオープンを祝う開所式を開催した。開所式には同社の山内真輝代表取締役社長や同社関係者のほか、鈴木茂久神奈川区長や区職員など約20人が参加。新たな拠点の門出を祝った。

 同社の山内代表取締役社長は「リニューアルオープンに関わった全ての人々に厚くお礼申し上げます。神奈川区は人口が増え続けており、市内でも歴史のある区。区内のお客様との関係も深めていきたい」とあいさつ。鈴木区長は「明るく開放感がある外観で、バス停の前ということで立地も良い。区民への防災啓発にご協力いただけるというのはこれ以上ない喜び。これからも手を携えていけたら」と話した。

 同社は今年9月に神奈川区と「災害時及び防災啓発活動の協力に関する協定」を締結しており、災害時には同社の保有するポータブル蓄電池・ソーラーパネルが区に10台貸与される。容量はポータブル蓄電池が15kWh、ソーラーパネルは14kWhで、ほかにも電気自動車などの電力を変換する機能を持つⅤ2Hが装備されている。
介護施設でゲームを楽しむ親子

ハロウィンで多世代交流 松本町1・2丁目子ども会

 松本町1・2丁目子ども会は10月25日、初のハロウィンイベントを開催した。コロナ禍以降イベントを休止していたが、住民同士の交流を増やしたいと同会の菊池亜美会長が提案し、開催が決まった。

 当日は雨のため、予定していた街を回るシールラリーは中止となったが、近隣の介護施設「ゆたかなビレッジ」で親子約40組が利用者13人と交流した。参加親子も利用者もほぼ全員が仮装しており、訪れた子どもたちは会場に入り利用者からお菓子をもらったあと、時間内に多くのボールを運ぶゲームを楽しんだ。

 ゲームで多くのボールを移して会場を沸かせていた小学校2年生男児は「ボールをたくさん入れる裏技を使った」と満足気に話していた。同施設利用者の佐宗ひろ子さん(77)は仮装した子どもたちを眺めながら「みんな着こなしが上手でかわいい。40年前、息子が3歳の頃に仮装して街を回ったのを思い出す」と目を細めた。

 菊池会長によると、子どもたちが今回のイベントを心待ちにしていたことから、町内会と話し合い雨天でも実施できるよう急きょ内容を変更したという。菊池会長は「慌ただしくはなってしまったが、子どもたちの笑顔をたくさん見ることができて良かった」と話した。
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避難所開設を示すサイン

避難所サインを仮掲示 防災拠点訓練で

 神奈川小学校で10月4日に実施された避難所開設訓練で、避難所用サインのモデル掲示が行われた。

 当日は約40人が参加した。DVDでの避難所開設マニュアルの確認や簡易トイレの組み立てなどに加え、日本保安工業(株)=新子安=が横浜市の共創フロントを通じ神奈川区と取組を進めている避難所用サイン「防災フェンシー」を展示。色使いや避難所に必要な内容等の意見を参加者からアンケート形式で集めたところ、「外国語表記があり外国人にも案内しやすい」や「相談所や充電場所を示すサインもあれば」などの意見が出た。

 「いただいた意見を反映し、避難所設営に貢献できる製品をつくりたい」と同社の小山大輔代表。サインは同社により、今年度中に区内の地域防災拠点25カ所に数枚ずつ配布される予定。
演奏するザックさん

三味線演奏に聞き入る ザックさんが披露

 沢渡三ツ沢地域ケアプラザで10月18日、米国ブルックリン出身で区内在住の津軽三味線演奏者ザック・ブリッシュさん=人物風土記で紹介=の演奏会が開かれた。

 当日席は満員の大盛況。盆踊り系や津軽民謡などの日本民謡18曲を演奏。新米の季節にちなみお米に関する民謡や、観客の出身地の民謡などライブ感のある曲目で、観客は一緒に歌ったり手拍子をしたりして楽しんでいた。

 ザックさんは日本民謡について「弾くのも、聴くのもシンプルに好きだから、津軽三味線で日本の民謡をやっている。僕からしては民謡とは日本魂、日本の誇り、日本の宝物。今の時代に一般人に民謡が廃れている傾向であるのをそばからみてやりたくなってしょうがなかった」と語る。「民謡を通して、色んな日本の方と交流ができていて幸せに感じている」と話した。

 「当日は楽しくあっという間だった。満員だったようでありがたい」。津軽三味線奏者として活動するかたわら、モデルや俳優としても活躍しているザックさん。「インスタグラムでぜひ活動をチェックしていただけたらうれしい」と笑顔でコメントした。
口紅を塗ってもらい笑顔を見せる入居者

化粧で心に張り合いを けやき荘職員の「美容室」

 社会福祉法人孝楽会が運営する特別養護老人ホームけやき荘=菅田町=がこの春から始めた「美容室」が入居者から好評だ。

 職員5人が「美容主任」として月に一度、誕生月の入居者を対象にドレスアップや化粧を施している。年を重ねても美容に対する意識をはぐくむことで、心の健康を保ってほしいとの思いでスタートした。

 壁をピンク色に塗り替えた専用の部屋で、毎回4〜5人がサービスを受ける。まずは着たい服を選んで着替えたのち、眉毛を描いたり口紅を塗ったりとメイクアップ。ネックレスやブレスレットなどのアクセサリーを付けると、職員からは「女優さんだねぇ」と気持ちを上げていく。男性もアロハシャツなど、普段は着ない服装になると表情が変わるという。

 この日体験した女性はパールのブレスレットに「まぁきれい」と声を弾ませ、「何とも言えない気分。高揚した気分になりますね」と鏡を見ながら笑顔になっていた。

 衣装やアクセサリーは職員の寄付で集めた。美容主任のまとめ役の山本みどりさんは「化粧をされると皆さん表情がパッと変わります。皆さんが元気でいられる手助けになれば。いつかファッションショーも開催したいですね」と話した。
審査の様子=提供

フグ調理の技術競う

 身欠きふぐの調理技術を競う「第3回身欠きふぐ調理技術大会」(一般社団法人新日本調理師会主催)が10月22日、栄町の(株)つま正で開催された。

 大会には神奈川、山形、福島、鳥取の各県から推薦された調理師8人が参加。参加者らは、身欠きふぐを使った刺身の調理技術や飾りつけのほか、ポン酢やもみじおろしといった薬味作りの腕を競った。審査の結果、神奈川県調理師連合会から推薦された菊池孝さんが最優秀賞を受賞した。
キリンビール横浜工場

キリンビール 横浜工場で特別見学会 市民50人を招待

 来年100周年を迎えるキリンビール(株)横浜工場=鶴見区=が特別工場見学会を開き、横浜市民50人を無料招待する。

 これは横浜市と協力して行うもので、ビール産業発祥の地である横浜において、クラフトビールを通じたまちの魅力発信の取組みの一環。

 当日は、通常の見学ツアーに加え、横浜のビール産業の歴史紹介のほか、市内ブルワリーのクラフトビールや同工場で作られた同社の新商品の試飲などができる。

 日程は11月13日。同工場に午前11時頃集合し、午後2時30分終了予定。

 募集人数は50人(1組につき最大2人まで応募可・多数抽選)。参加者全員が市内在住で20歳以上であることが条件。締切は11月3日午後5時。当選者には7日に連絡。

県内小中体育館空調設置率 全国平均を下回る 本紙調査 今年度末でも2割超

 近年の猛暑日の増加による児童、生徒の活動環境の悪化、災害時の避難場所の機能強化の観点から急務となっている公立小中学校の体育館等の空調設置。本紙は設置状況について県内の各自治体にアンケート調査を実施した。今年度末までに設置率が21・9%になる見込みである一方で、依然として全国平均を下回ることが分かった。

 文科省では学校体育館の空調設置に関して国の支援制度を周知するなど導入を推進している。

 県内小中学校の普通教室の設置率が99・9%であることに対して、文科省が今年6月に発表した「公立学校の体育館等(小学校は体育館、中学校は体育館・武道場)における空調(冷房)設備の設置状況調査」(2025年5月1日現在)によると、体育館等の設置率は14・6%で全国平均の22・7%を下回っている。県内の自治体別に見ると、設置率100%は神奈川県を含む34自治体のうち綾瀬市、寒川町、大磯町、大井町。一方で0%が17自治体あり、27の自治体で50%を下回っている。

 アンケートによると、今年度中に空調設備の設置を行う(もしくは行った)と回答したのは12自治体で、来年度以降に設置を予定していると答えたのは16自治体。すでに設置完了の4自治体を除き、23の自治体で検討が進んでいる。「今のところ設置の予定はない」と答えた自治体でも、具体的な予定はないが、おおむね設置に向けて「検討している」と回答した。今年度末までに設置率が100%となるのは神奈川県、茅ヶ崎市、海老名市の見込み。また、設置予定がないと答えた自治体の中には、「気化式冷風機を導入して空調対策を行っている」と回答した自治体もあった。

横浜市29年度に完了

 横浜市は今年1月、整備計画を5年前倒しし、29年度までに完了する方針を打ち出した(建て替えや大規模改修が予定されている学校は除く)。今年度の予算は今年2月の補正予算で計上された7億9千万円とあわせ、約20億円。29校の整備を予定する。

 設置する学校の優先度は、「地域防災拠点や指定避難所の指定状況」「建物構造上特に風通しの悪い体育館」「児童生徒数」「投票所など学校活用事業の有無」などを参考に決める。整備が遅れる学校については、大型冷風扇の配置などの暑さ対策を実施する。

 ※アンケートは9月に神奈川県を含む県内34の市町村に送付。文科省の資料を示した上で、「今年度、来年度以降の空調設備の設置予定」などについて聞いた。
横浜彫刻家具を前に山本さん(右)と伊藤さん

横浜ユーラシア文化館 企画展 実業家・山本さんの逸品200点 文化融合の横浜史を紹介

 企画展「横濱 東西文化のランデブー」が横浜ユーラシア文化館=中区日本大通=で1月12日(月・祝)まで開催されている。中区で生まれ育ち、横浜の歴史と文化に深い愛情を持つ(株)三陽物産=中区長者町=の代表取締役・山本博士さんの1000点を超えるコレクションの中から約200点が紹介される。

 開港以降、横浜には西洋の文化が伝わり、日本の伝統や技術と融合して新たな文化が育まれた。

 精緻に作り込まれた立体的な細工が施され、海外からも高い評価を受けた眞葛焼(まくずやき)約50点や、西洋人の東洋趣味にあわせて花鳥風月などが立体的に彫りこまれた横浜彫刻家具などが展示される。

 これらの多くは海外に輸出され、日本に残る品は少ない。今回紹介される品々は、山本さんがアンティークショップやインターネットで国内外から集めてきた貴重なコレクションだ。山本さんは「幕末から明治にかけての横浜の華やかな雰囲気を感じたくて集めてきた『宝物』」と話す。

 ほかに、西洋の写真技術と日本の絵付けや蒔絵が融合して生まれた横浜写真や、横浜の洋楽器、神奈川台場の古写真や設計した勝海舟の書状などが紹介されている。

「当時を感じて」

 展示を担当した伊藤泉美さんは、「テーマを絞った展示はこれまでもあったが、山本さんのコレクションを1つの空間に集めたのは初めて。当時の横浜の空気感を肌で感じてほしい」と語る。

 今回の企画展は「見た人が自由に楽しんで発信してほしい」と写真撮影が可能で、SNSに自由に投稿できる。会期中には、山本さんによる講座や講演会も開催される。

 開館時間は午前9時30分から午後5時まで。一般800円、市内65歳以上と小中学生400円。(問)同館【電話】045・663・2424

フラアレに挑戦 11月22日、定員20人

 神奈川法人会三ツ沢支部では11月22日(土)、参加者同士で楽しくフラワーアレンジメントを製作する講座を企画し、参加者を募集している。

 テーマはクリスマスで、フラワーショップ花政代表の土倉賢次さんが講師を務める。時間は午後2時から。会場はKlabコワーキング(神奈川区三ツ沢下町14の33)で、定員は20人。参加には費用1000円(花材料費)と花ばさみ(キッチンばさみ可)が必要。

 事前申し込み制。希望者は神奈川法人会【電話】045・633・7666(平日午前9時30分〜午後5時)へ。
1グループ貸切でゆったり過ごせる

快適な空間で競馬を楽しもう ウインズ横浜 プライベートエリアに招待 11月〜12月の応募受付中

 ウインズ横浜内に12月までの期間限定で「プライベートエリア」がオープン。「UMACA会員」限定で1日1組を招待する。UMACA会員(当日入会OK※入会金・年会費永年無料)が対象。現在11月15・16・22・23・24日(GI開催週)全5日間の応募を11月2日まで受け付けている。

 広々としたプライベート空間で、レース実況とオッズ用モニター、馬券購入機を完備。アルコールなど飲食の持ち込みも自由で、グループみんなでわいわい楽しめる。冷蔵庫や電子レンジ、ポットも完備。競馬専門紙、スポーツ紙も数部用意されており、至れり尽くせりの内容だ。

 4〜6人のグループ(参加者全員20歳以上)で参加。応募は専用サイトで。希望者多数の場合、月ごとに抽選。
会見で共同メッセージを発表する黒岩知事(中央)と右から山口会長、吉田会長、(1人おいて)鈴木会長(10月27日、県庁)

病院経営危機で神奈川県と医療関係団体が共同メッセージ 「このままでは立ちゆかない」

 神奈川県と県内の医療関係3団体は10月27日、県内の病院が深刻な経営危機に直面していることを訴える共同メッセージを発表した。

 メッセージは「『いのち』を守る病院を、地域のみんなで支えるために〜『Save Our Hospital!』」と題したもので、県と県病院協会、県医師会、県精神科病院協会の4者が連名で出した。

 同日、県庁で記者会見があり、黒岩祐治知事は「病院の約7割が赤字経営で病院の経営は苦しい状況」と現状を説明。県病院協会の吉田勝明会長は「病院は内部留保が少なく、銀行からの融資で経営がつながっている状態。最新の医療機器を買えず、県民に迷惑がかかってしまう」と苦しい状況を訴えた。県医師会の鈴木紳一郎会長は「診療報酬が上がらず、このままでは地域の病院も診療所も立ちゆかなくなる」、県精神科病院協会の山口哲顕会長は「物価高で経営危機が加速している」とそれぞれ危機感を示した。

 高市首相は24日の所信表明演説で診療報酬の改定に賃上げや物価高を反映させるのと同時に、改定を待たずに医療機関へ補助金を出す方針を明らかにしている。

 黒岩知事は「診療報酬改定の議論が大詰めということもあり、メッセージを出した」と意義を説明。県民に▽病院は経営危機に直面し、医療資源には限りがあることへの理解▽救急医療の適正利用とかながわ救急相談センター(♯7119)の活用▽医療事務職や看護補助者としての勤務――への協力を求めた。
「ケルヒャー」の高圧洗浄機

横浜市のふるさと納税返礼品に「ケルヒャー」追加

 横浜市は、ふるさと納税の返礼品として、市内に本社や開発拠点を持つ企業の家電製品を新たに追加した。

 日本法人の本社が港北区にある「ケルヒャー」の収納一体型の高圧洗浄機「K Mini」(寄付金額9万円)や家庭用ハンディクリーナー「CVH 3 Plus」(同4万7千円)、神奈川区に本社を構えるJVCケンウッドが展開する「Victor」ブランドのワイヤレスイヤホン「HA-NP1T」(同5万円)などが追加された。

 市は「最先端の技術と洗練されたデザインが融合した高品質な製品をふるさと納税で手にしませんか」と呼びかけている。

退任する大久保副市長

横浜市 大久保副市長が退任へ 後任に鈴木都市整備局長

 横浜市の大久保智子副市長が10月31日付で退任し、後任に都市整備局長の鈴木和宏氏が11月1日付で就任することになった。10月23日の市会本会議でいずれの人事案も同意された。

 大久保氏は西区長、総務局長、水道局長を経て2022年4月に副市長に就任。任期は来年3月末までだったが、本人からの申し出によって退任となる。

 11月以降の副市長は、平原敏英氏、伊地知英弘氏、佐藤広毅氏に鈴木氏を加えた体制となる。

4人全員男性に

 4人の副市長が全員男性となることに関し、23日の本会議で共産党の白井正子議員=港北区=から「なぜ女性副市長にしなかったのか」との質問が出た。山中竹春市長は「適材適所となるよう、ふさわしい人材を選出した」と答弁。続けて白井氏は、山中市長就任時の22年に10人いた女性区長・局長が現在は9人である点に触れ、市が中期計画で掲げている女性管理職登用の加速をどう実現させるかを聞いた。山中市長は、区長・局長の候補となる部長級の女性職員が就任時の39人から80人に倍増しているとし、「経営責任職への女性の登用は大きく進んでいる」との認識を示した。

会見に臨む山中市長

山中市長、高市内閣誕生で大都市制度の議論推進に期待

 横浜市の山中竹春市長は10月23日の定例会見で、高市内閣の誕生によって「副首都構想」が今後の国会で議論される見通しであることに関し、「硬直的な地方自治を今後も続けるのかを議論してほしい」と述べ、横浜市などの政令市が導入を訴える「特別市」を含む大都市制度に関する議論を進める契機との認識を示した。

 副首都構想は、自民党と連立を組んだ日本維新の会が主張している。山中市長は新内閣が発足した21日に「副首都構想を含む大都市制度に関する国民的議論の推進を期待する」とのコメントを発表していた。

 会見で山中市長は、「東京一極集中の是正に向け、多極分散社会と力強い地方都市を実現することが必要」と従来の考えを述べた。続けて「そのための方法として、副首都構想や特別市、その他の方法がある」とし、「硬直的な地方自治を今後も続けるのか。それが日本の成長を妨げることにならないか。国会などを通じて国民の中で議論してほしい」と語った。

日産スタジアム命名権問題 日産が10月中に回答へ

 港北区の横浜国際総合競技場(日産スタジアム)の命名権(ネーミングライツ)契約に関し、横浜市の山中竹春市長は10月23日の定例会見で、交渉を続ける日産自動車から10月中に回答があるとの見通しを示した。

 命名権契約を巡っては、日産が契約が切れる来年3月以降、年間5千万円の1年契約を市に求め、一度は市が応じる方針を示した。しかし、9月26日の会見で山中市長が「手続きに問題があった。見通しが甘かった」と担当局に再検討を命じたことを明らかにしていた。

 市と日産の協議は続いており、23日の会見で山中市長は「今月中に日産から正式回答をいただけることになっている。まずはその回答を待ちたい」と述べた。

蝶野さんを起用したポスター

詐欺被害防げ 蝶野正洋さんがポスターで啓発 横浜市、市内に8千枚掲出

 横浜市は悪質商法や特殊詐欺の被害を防ぐため、プロレスラーの蝶野正洋さんを起用した啓発ポスターを制作し、市内に約8千枚掲出する。

 この取り組みは神奈川県警と連携したもの。ポスターは高齢者向け、若年層向け、全年齢向けの3種類を用意。世代別に多い被害事例を紹介している。いずれも、蝶野さんの写真が大きく使われ、「恥ずかしがらずにすぐに相談を」などと注意を呼びかけている。

 ポスターは商店街や薬局、学校、福祉施設、公共施設など、約2200カ所に約8千枚が掲出される予定。市のサイトからダウンロードも可能。

 蝶野さんはこれまでも、認知症啓発や防犯、防災に関する市や県警のイベントに数多く参加している。ポスターを作った市経済局は「親しみやすい蝶野さんのポスターで消費者トラブルを防げれば」としている。

製造現場にもお邪魔しました

No.38 区長の人・まち探訪

地域連携で誕生かめ太郎スイーツ

 先日開催された神奈川区民まつりでは、神奈川工業会のブースで区のマスコットキャラ「かめ太郎」をモチーフにしたマドレーヌやクッキーが景品として配られました。

 神奈川区ではこのほど、かめ太郎の取扱い要領を改正し、障害者就労施設等の製品に使用して販売できるようにしました。

 今回配布されたかめ太郎スイーツは、地域活動支援センターもくもく・カフェタートル・おおぐち工房がそれぞれ製作。神奈川工業会の加盟企業が障害者就労施設と置き菓子の契約を結んでいたことがきっかけで連携が実現しました。施設利用者の社会参加の一環として、今後も輪を広げていければと思います。

子育て応援コラム28 ノーベル賞受賞者が教える、「AI時代に揺るがない知性」の育て方

未来を切り拓く「問い」を持つ勇気

AIの進化に影響を受け、子育てにも成功の「最短・正解ルート」をあてはめようとしていませんか?真に大切な力はテストでは測れないことを、ノーベル賞受賞者である坂口志文先生と北川進先生が、「知性の根幹」を示しています。

坂口先生は、「チャンスは祈るものでなく、自ら作るもの(運)」と語り、行動と探究心で運命を引き寄せると教示。北川先生は、荘子の「無用の用」を通じて、誰もが価値がないと見るものに、革新的な可能性が潜んでいると示唆しました。

両先生の共通点は「運」「鈍感」「根気」「完遂」があり、それは「常識や人の意見にとらわれず、物事の本質を深く探り、わからなくても考え続ける人に道は開ける」という。

親の行動修正:知性を育む「静かな時間」と「問いかけ」

そこで、ほんの少し行動を修正してみませんか?

1.静かな時間を与える: スケジュールを見直し、デジタル機器から離れる。お子さんが自ら問いを立て、考えを熟成させる『内省』の時間です。

2.視野を広げる言葉がけをする: お子さんの「なぜ?」「面白い!」に対し、「もし全く別のやり方があるとしたら?」「他の人はどう考えると思う?」といった、視野を広げる問いかけで思考の枠を広げてあげること。

ぜひご一緒に、お子さんの心を耕し、「いかなる時代でも価値を創造し続ける、普遍的な知性」を育んでいきましょう。