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神奈川区 文化

公開日:2025.10.30

横浜ユーラシア文化館 企画展
実業家・山本さんの逸品200点
文化融合の横浜史を紹介

  • 横浜彫刻家具を前に山本さん(右)と伊藤さん

  • 西洋と日本の技術が融合した横浜写真

  • 展示される眞葛焼=提供

 企画展「横濱 東西文化のランデブー」が横浜ユーラシア文化館=中区日本大通=で1月12日(月・祝)まで開催されている。中区で生まれ育ち、横浜の歴史と文化に深い愛情を持つ(株)三陽物産=中区長者町=の代表取締役・山本博士さんの1000点を超えるコレクションの中から約200点が紹介される。

 開港以降、横浜には西洋の文化が伝わり、日本の伝統や技術と融合して新たな文化が育まれた。

 精緻に作り込まれた立体的な細工が施され、海外からも高い評価を受けた眞葛焼(まくずやき)約50点や、西洋人の東洋趣味にあわせて花鳥風月などが立体的に彫りこまれた横浜彫刻家具などが展示される。

 これらの多くは海外に輸出され、日本に残る品は少ない。今回紹介される品々は、山本さんがアンティークショップやインターネットで国内外から集めてきた貴重なコレクションだ。山本さんは「幕末から明治にかけての横浜の華やかな雰囲気を感じたくて集めてきた『宝物』」と話す。

 ほかに、西洋の写真技術と日本の絵付けや蒔絵が融合して生まれた横浜写真や、横浜の洋楽器、神奈川台場の古写真や設計した勝海舟の書状などが紹介されている。

「当時を感じて」

 展示を担当した伊藤泉美さんは、「テーマを絞った展示はこれまでもあったが、山本さんのコレクションを1つの空間に集めたのは初めて。当時の横浜の空気感を肌で感じてほしい」と語る。

 今回の企画展は「見た人が自由に楽しんで発信してほしい」と写真撮影が可能で、SNSに自由に投稿できる。会期中には、山本さんによる講座や講演会も開催される。

 開館時間は午前9時30分から午後5時まで。一般800円、市内65歳以上と小中学生400円。(問)同館【電話】045・663・2424

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